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ジャイアンツが右腕フォーリーを獲得 今季は右肩手術で登板なし
16日(日本時間17日)、ジャイアンツは右腕ジェイソン・フォーリーと1年間のメジャー契約を結んだことを発表した。今オフはブルペンの層を厚くするための補強を続けている。
30歳のフォーリーは、2021~24年にタイガースで210試合にリリーフ登板して防御率3.16を記録。しかし、今季は5月に右肩手術を受けた影響でメジャーでの登板機会がなかった。シーズン終了後の11月にタイガースからDFA(=選手をロースターの40人枠から外す措置)となり、そのままノンテンダーFAに。だが、新たなチャンスを得るまでにそれほど長い時間はかからなかった。ESPNのジェシー・ロジャースによると、ジャイアンツとの契約条件は1年200万ドル(約3億円)だという。
右肩手術のリハビリ中のため、フォーリーは来季開幕時点では負傷者リストに登録される見込み。ジャイアンツはシーズン中盤での戦列復帰を期待しているようだ。ニューヨーク州出身の右腕は、2024年にタイガースのクローザーとして28セーブを挙げた実績があり、万全の状態になれば、ジャイアンツでクローザーを務める可能性もある。
ジャイアンツは夏場のトレードでタイラー・ロジャースとカミロ・ドバルを放出し、ランディ・ロドリゲスをトミー・ジョン手術で失ったため、今オフはブルペンの再編が急務となっていた。フォーリーのほかにも、すでに左腕サム・ヘンジスと1年140万ドル(約2億1000万円)の契約を結び、左腕レイバー・サンマルティンをウエーバーでレッズから獲得している。
フォーリー、ヘンジス、サンマルティンの「新戦力トリオ」は、ライアン・ウォーカー、エリック・ミラー、ホゼ・ブットー、ジョエル・ペゲーロ、スペンサー・ビベンスらを含むジャイアンツのブルペンに加わることになる。
2025.12.17 09:52 Wednesday
レッズがブルペンを強化 左腕ファーガソンと1年契約で合意
16日(日本時間17日)、MLB.comのマーク・フェインサンドが関係者から得た情報によると、レッズはリリーフ左腕ケイレブ・ファーガソンと1年契約を結ぶことで合意したようだ。左腕不足のブルペンに貴重な左腕が加わることになった。なお、球団からの正式発表はまだ行われていない。
ファーガソンは今季、パイレーツとマリナーズで自己最多の70試合に登板し、65回1/3を投げて防御率3.58、51三振を記録。シーズン序盤はパイレーツのブルペンで様々な役割を担い、試合中盤のミドルリリーフ、対左打者のスペシャリスト、場合によっては重要な場面で投げるリリーフ投手として、4カ月にわたって活躍した。その後、夏場のトレードでマリナーズへ移籍し、新天地ではミドルリリーフや対左打者要員に定着した。
速球主体のピッチングを展開し、今季はフォーシーム、カットボール、シンカーが全投球の8割近くを占めた。それ以外には高回転のスラーブを投げ、この球種では今季、相手打者を打率.208に抑えている。
ファーガソンはメジャー7年の実績を誇り、そのうち5年間はドジャースでプレーした。2024年2月にヤンキースへトレードされ、同年7月末にはアストロズへ移籍。シーズン終了後にフリーエージェント(FA)となり、今年1月にパイレーツと1年契約を結んだ。メジャー通算では333試合(うち14先発)に登板している。
今季はマリナーズの一員としてポストシーズンに出場。3試合に登板したが、2回2/3を投げて5失点と打ち込まれた(防御率16.88)。
レッズのブルペンは極端に右腕に偏っており、ロースターの40人枠に登録されているリリーフ左腕はサム・モールだけという状況だった。モールは今季、メジャーとマイナーを往復するシーズンを過ごし、メジャーでは18回1/3を投げて防御率6.38に終わった。
ファーガソンは今季、左打者を打率.184、OPS.465に抑えており、レッズにとって貴重な戦力となるはずだ。一方、対右打者の成績は被打率.263、被OPS.718だった。
レッズは今オフ、左腕に限らず、ブルペン全体の補強を必要としていた。12月4日にクローザーのエミリオ・パガンと2年2000万ドル(約30億円)で再契約を結び、セットアッパーのトニー・サンティヤンとグラハム・アッシュクラフトも健在。しかし、そこに繋ぐまでの投手は層が薄く、さらなる補強が必要だ。レッズのリリーフ陣は今季、メジャー14位の防御率3.89を記録。ただし、22度のセーブ失敗を喫している。
なお、レッズのロースター40人枠には現在39人の選手が登録されており、ファーガソンとの契約を正式発表する際に、枠を空けるための措置をとる必要はない。
2025.12.17 09:27 Wednesday
39歳のマーティンが現役続行へ レンジャーズとの再契約に合意
16日(日本時間17日)、MLB.comのマーク・フェインサンドが関係者から得た情報によると、ベテラン右腕クリス・マーティンはレンジャーズと1年契約で再契約を結び、来季も現役を続行するようだ。なお、身体検査の結果待ちのため、球団からの正式発表はまだ行われていない。
2026年が40歳のシーズンとなるマーティンは、年齢を感じさせないプレーを続けている。特に直近2シーズンはケガの影響で登板機会が減少したものの、それでも各45試合以上に登板。2022~25年の4シーズンで209試合に登板し、防御率2.60をマークしている。
身長203センチのマーティンは、マウンド上で圧倒的な存在感を放つ。平均94.7マイル(約152キロ)のフォーシームのほか、カットボール、スプリット、シンカー、スイーパーを投げ分ける。2005年にロッキーズからドラフト指名(入団せず)を受けたベテラン救援右腕にとって、現在に至るまでの道のりは長いものだった。右肩関節唇を断裂し、2010年にテキサス州の独立リーグ球団で復帰を目指すまで、完全に野球から離れていた時期もあった。
2011年、マーティンはレッドソックスと契約したが、2013年12月のトレードでロッキーズへ移籍。翌2014年、念願のメジャーデビューを果たした。しかし、2014年のロッキーズ、2015年のヤンキースでも結果を残せず、プロ野球選手としてのキャリアを継続するために日本球界へ移籍。2016~17年には北海道日本ハムファイターズで防御率1点台の大活躍を見せた。
2018年、地元球団のレンジャーズでメジャー復帰。それ以降、8シーズンにわたって安定した活躍を続け、レンジャーズ、ブレーブス、カブス、ドジャース、レッドソックスで合計352回2/3を投げ、防御率3.04を記録した。今季は古巣レンジャーズに復帰し、49試合に登板して防御率2.98と年齢を感じさせない投球を見せた。
2024年9月には「2025年が最後のシーズンになる可能性は95%」と語り、今季限りでの現役引退を示唆していたが、不屈のベテランは来季もマウンドに立ち続ける。
2025.12.17 08:57 Wednesday
ジャイアンツが先発補強 右腕ハウザーと2年2200万ドルで合意
16日(日本時間17日)、ESPNのジェフ・パッサンが報じたところによると、ジャイアンツは右腕エイドリアン・ハウザーと2年2200万ドル(約33億円)で合意し、先発補強に成功したようだ。まだ球団からの正式発表は行われていないが、2028年の球団オプション(=球団側に選択権がある契約条項)が盛り込まれていることも明らかになっている。
ジャイアンツは16日(同17日)、タイガースの元クローザーであるジェイソン・フォーリーと1年契約を結んだことを発表し、ブルペンを強化。その直後にハウザーとの合意報道が出た。
今季のハウザーは5月20日まで登板がなかったものの、2025年シーズン前半戦において、最大のサプライズの1つだった。レンジャーズのマイナーで開幕を迎えると、3Aラウンドロックの9登板(うち8先発)で防御率5.03と結果を残せず、5月15日に解雇。しかし、その数日後にホワイトソックスとメジャー契約を結び、5月20日のシーズン初登板(マリナーズ戦)で6回2安打無失点の好投を披露した。
その後も安定した投球が続き、ホワイトソックスでは11度の先発登板で68回2/3を投げて防御率2.10をマーク。相手打者を3本塁打、OPS.661に抑え、被バレル率は4.9%だった。
トレード期限最終日にレイズへ移籍したが、それ以降は前半戦の活躍を維持できなかった。移籍後は10度の先発登板で56回1/3を投げて防御率4.79。7本塁打を浴び、被OPSは.767、被バレル率も7.9%に上昇した。
2月2日に33歳の誕生日を迎えるハウザーは、メジャーでプレーした9シーズンのうち、最初の7年間はブルワーズに在籍。ブルワーズでは129試合(うち97先発)に登板して防御率4.00を記録し、2023年12月にメッツへトレードされた。
2024年、メッツのローテーションに加わったものの、先発では33回2/3で自責点32と打ち込まれ、ブルペンに配置転換。複数のイニングを投げるリリーフ投手として復調したように思えたが、7月末にリリース(解雇)された。その後、カブス、オリオールズとマイナー契約を結んだが、いずれの球団でもメジャー昇格を果たせなかった。
ハウザーは5つの球種を持ち、94マイル(約151キロ)のシンカーが投球の軸となる。水平方向の変化量は17.1インチ(約43センチ)を誇り、これは似たリリースポイントから同じ球速帯で投じられるシンカーの平均よりも1.9インチ(約5センチ)大きい。直近5年間で4度、三振率が20%を下回っているものの、多くのゴロを打たせており、今季のゴロ率48.9%はメジャー全体の上位21%にランクインしている。
新天地ジャイアンツでは、ローガン・ウェブ、ロビー・レイ、ランデン・ループとともに先発ローテーションの一角を担うことが予想される。ジャイアンツは今オフ、複数の先発投手を獲得することを目指しており、ハウザー獲得後も先発投手の補強を継続するとみられる。
ただし、ジャイアンツはフリーエージェント(FA)の投手に大金を投じる意思はないとみられており、フランバー・バルデス、今井達也、レンジャー・スアレスといった好投手の獲得に動く可能性は低い。ジャスティン・バーランダーと再契約を結ぶ可能性は残されており、トニー・ビテロ新監督と親交のあるマックス・シャーザーの獲得に乗り出す可能性もある。また、フレディ・ペラルタ(ブルワーズ)に関心を示していることが報じられており、トレードによる先発補強に動く可能性もありそうだ。
2025.12.17 08:32 Wednesday
カブスがシールバーと再契約へ 今季67試合に登板したベテラン左腕
カブスは今オフ、ブルペン補強を継続しており、16日(日本時間17日)には左腕ケイレブ・シールバーと1年契約で再契約を結ぶことで合意したことが明らかになった。MLB.comのマーク・フェインサンドが関係者から得た情報として伝えている。なお、身体検査の結果待ちのため、球団からの正式発表はまだ行われていない。
38歳のシールバーは今季、カブスの主力リリーフ投手の1人として活躍し、自己最多タイの67試合に登板。58イニングを投げ、防御率2.64、56三振、13四球と安定した働きを見せた。昨季終了後にツインズからフリーエージェント(FA)となり、昨年12月に1年契約でカブスに加入した。
シールバーのほか、ドリュー・ポメランツやブラッド・ケラーもFAとなり、アンドリュー・キットリッジがトレードでオリオールズに戻ったため、今オフのカブスはブルペンが重要な補強ポイントとなっていた。
カブスはすでに4人の投手をブルペンに加えており、右腕フィル・メイトンを2年契約、左腕ホビー・ミルナーを1年契約で獲得。さらに、右腕コリン・スナイダーとマイナー契約を結んだ。メイトンとミルナーの加入はすでに正式発表されている。
1月31日に39歳の誕生日を迎えるシールバーは、メジャー通算414試合に登板して防御率3.26を記録。カブス加入前は、8シーズンにわたってツインズでプレーし、347試合に登板した。ブルワーズ、パドレス、マーリンズ、タイガース、ブレーブスにも在籍経験があるものの、いずれの球団でもメジャーではプレーしていない。
2025.12.17 07:58 Wednesday
ナショナルズがグリフィンと1年契約で合意 ローテ候補として期待
ナショナルズの編成本部長に就任したポール・トボーニは、チームのロースターを眺めていた際、ある特定のエリアに注目した。
「真っ先に考えたのは投手のことだ。先発投手とリリーフ投手の両方だ」とトボーニ編成本部長は先週行われたウィンターミーティングで話していた。
15日(日本時間16日)にレッドソックスとのトレードでマイナー右腕ルイス・ペラレスを獲得したナショナルズは、連日の投手補強を実現。16日(同17日)には30歳の左腕をメジャーの投手陣に加えることになった。
MLB.comのジェシカ・カメラート(ナショナルズ担当)とマーク・フェインサンドが関係者から得た情報によると、ナショナルズは左腕フォスター・グリフィンと1年契約を結ぶことで合意。まだ球団からの正式発表は行われていないが、1年550万ドル(約8億2500万円)の契約であることが報じられており、さらに最大100万ドル(約1億5000万円)の出来高も盛り込まれているようだ。
これは、10月にナショナルズの編成本部長に就任したトボーニにとって、初めてのフリーエージェント(FA)補強となる。
グリフィンは日本プロ野球の読売ジャイアンツで3年間プレーし、合計315回2/3を投げて18勝10敗、防御率2.57を記録。今季は78イニングを投げて防御率1.62、77三振の好成績を残し、オールスターに選出されたが、後半戦に右膝を痛めて離脱した。2022年以来、4年ぶりのメジャー復帰となる。
ナショナルズでは先発ローテーション争いに加わることが予想される。先発陣は若手が多く、グリフィンの経験値は重宝されるはずだ。33歳の右腕トレバー・ウィリアムスは7月に右肘の手術を受けてリハビリ中。現在の先発ローテーションには左腕マッケンジー・ゴアのほか、ジェイク・アービンとケイド・カバリの両右腕らが名を連ねているが、エース格のゴアにはトレードの噂が絶えない。
グリフィンは2014年、高校卒業時にロイヤルズからドラフト1巡目指名を受けてプロ入り。2020年にメジャー昇格を果たしたが、デビュー戦で負傷し、トミー・ジョン手術を受けることになった。2022年にメジャー復帰を果たし、夏場のトレードでブルージェイズへ移籍。メジャー通算では7試合(すべてリリーフ)に登板し、1勝0敗、防御率6.75を記録している。
メジャーでの最後の登板は、ブルージェイズ時代の2022年9月22日。その後、同年11月にブルージェイズからリリース(解雇)され、活躍の場を日本に移した。
ナショナルズ先発陣は今季、メジャーワースト2位の防御率5.18に終わり、9イニングあたりの三振数(7.56)もメジャー25位にとどまった。なお、ブレイク・ビュテラ新監督の就任に伴ってコーチングスタッフを刷新し、サイモン・マシューズが投手コーチ、ショーン・ドゥーリトルが投手コーチ補佐に就任することが決まっている。
2025.12.17 07:36 Wednesday
ブレーブスが正遊撃手を確保 キム・ハソンと1年2000万ドルで再契約
金河成(キム・ハソン)がブレーブスに復帰することが決まった。15日(日本時間16日)、ブレーブスは1年2000万ドル(約30億円)で再契約を結んだことを発表した。
30歳のキムは今季終了後、年俸1600万ドル(約24億円)の選手オプション(=選手側に選択権がある契約条項)を破棄してブレーブスからフリーエージェント(FA)となった。このオプションは、昨オフにレイズと結んだ契約に付属していたものだ。キムは今季レイズの一員としてスタートし、9月1日にウエーバーでブレーブスへ移籍した。
韓国出身のキムにとって、今季はフラストレーションのたまるシーズンだった。昨年10月に受けた右肩手術の影響で、今季は大幅に出遅れることになり、7月にようやくレイズデビュー。しかし、右ふくらはぎ痛を抱えながらのプレーを強いられ、2度の負傷者リスト入りがあった。
結局、レイズでは24試合しか出場できず、ブレーブス移籍後の24試合と合わせて、今季はわずか48試合の出場に終わった。打撃成績は打率.234、5本塁打、17打点、出塁率.304、OPS.649、OPS+83と低調。自慢の守備面でもOAA(Outs Above Average:平均よりどれだけ多くアウトを奪ったかを表す守備指標)-3と精彩を欠いた。
2024年シーズンまでの活躍と比較すると、特に守備面では例外的に出来の悪いシーズンとなってしまった。キムは2020年12月にパドレスと4年2800万ドル(約42億円)の契約を結び、7年間プレーした韓国プロ野球からメジャーリーグへ移籍。パドレスでプレーした4年間では540試合に出場して打率.242、47本塁打、78盗塁、出塁率.326、OPS.706、OPS+99をマークし、守備面ではOAA+23を記録した。
ベストシーズンは2023年で、本塁打(17)、盗塁(38)、OPS(.749)の各部門で自己最高の成績をマーク。ベースボール・リファレンス版のWARは5.4に達し、ユーティリティ部門でゴールドグラブ賞を受賞した。その守備力の高さが評価され、パドレスは2022年12月にスター遊撃手のザンダー・ボガーツを11年2億8000万ドル(約420億円)の大型契約で獲得していたにもかかわらず、2024年シーズンはキムを正遊撃手として起用した。
ブレーブスはキムとの再契約により、最大の弱点だった遊撃手の補強を完了。アストロズからトレードで獲得したマウリシオ・デュボンをスーパーユーティリティとして起用することが可能になった。また、噂されていたボー・ビシェット獲得の可能性も消滅したと判断していいだろう。
2025.12.16 11:39 Tuesday
レンジャーズはシーガーを放出せず ヤング編成本部長が明言
先月、レンジャーズはメッツからブランドン・ニモを獲得するために、主力選手の1人であるマーカス・セミエンをトレードで放出した。
トレード成立から数日後、ニモはオンラインでメディア対応を行った際、クリス・ヤング編成本部長から「レンジャーズは今後も勝利を目指していく」と告げられたことを明かした。ロースターは大幅に刷新される見込みだが、これは決して「再建」ではないのだ。
現時点でほぼ確実なことが1つだけある。それは、ロースターがどれほど大幅に入れ替わったとしても、コリー・シーガーはレンジャーズに残留するということだ。
フロリダ州オーランドで行われたウィンターミーティングでは、常に様々な噂が飛び交っていた。そうした状況の中、トレード候補としてシーガーの名前がネット上で取り上げられ、ホテルのロビーでも話題になった。しかし、レンジャーズの幹部はすぐに状況を説明した。他球団はトレードを打診してくるが、レンジャーズはそれに応じる必要などない。
ヤング編成本部長は、ウィンターミーティング最終日に「現実には、すべてのチームが優秀な選手を探しており、多くのチームが我々の優秀な選手にも声をかけてくる。事実を言えば、我々はシーガーを放出するつもりなどない。2026年シーズンの優勝を目指しており、そのためには優秀な選手が必要だ。各チームはどの選手が獲得可能で、どの選手が獲得不可能なのかを見極めるために、懸命に努力している。しかし、そこに実質的な根拠があるとは言えない。選手の状況確認はこの時期の通常業務の一環であり、すべてのチームが行っていることだ」と語った。
ヤング編成本部長の発言は、シーガーに関するトレードの噂にも当てはまる。レンジャーズは今オフ、優勝を目指していく方針を何度も表明している。そして、優勝を目指すチームはシーガーのような実力を持つ選手をトレードに出すことはない。シーガーのトレードの噂に根拠などなく、一連の通常業務の中でそうした噂が出たに過ぎないのだ。
2023年のワールドシリーズMVPに輝いたシーガーは、虫垂炎の手術を受けたため、今季最後の1カ月の大半を欠場した。手術後の回復に時間がかかり、ポストシーズンには間に合う可能性があったものの、レンジャーズがポストシーズンに進出する可能性が消滅したため、シーガーも無理に復帰せずシーズンを終えた。
常に高い水準の成績を求められているシーガーにとって、今季はやや不調のシーズンだった。虫垂炎の手術を受けるまで102試合に出場し、打率.271、21本塁打、50打点、出塁率.373、OPS.860、OPS+149を記録。しかし、出場試合数が少なかったにもかかわらず、総合指標WARはファングラフス版が4.0、ベースボール・リファレンス版が6.2をマークした。
シーガーは誰もが憧れるようなタイプの選手だ。そして、2021年オフに結んだ10年3億2500万ドル(約487億5000万円)の大型契約はあと6年残っている。
「シーガーは素晴らしい選手だ。各チームは素晴らしい選手を求めている。理由はどうあれ、他球団は我々がセミエンをトレードしたのを見て、シーガーも獲得可能だと考えたのだろう。多くのチームから連絡があった。もしシーガーがFAだったら、今オフの移籍市場で最高の選手だっただろうと言ってきたチームもあった。私はシーガーという素晴らしい選手がレンジャーズの一員であることを大変嬉しく思っている。我々の目標はワールドシリーズ優勝だ。その目標を達成するためには、素晴らしい選手が必要だ。他球団がシーガーに注目するのは理解できるが、少し騒ぎすぎだと思う。シーガーを放出するつもりなどないのだから」とヤング編成本部長はMLBネットワークラジオに出演した際、シーガー放出の意思がないことを改めて強調した。
最終的に何が起こるかは分からない。誰も未来を知ることはできない。しかし、シーガーは現在、レンジャーズの選手だ。そして、レンジャーズはその状況を変えるつもりはないようだ。
「再び優勝するためにはシーガーの力が必要だ」とヤング編成本部長。「他球団の素晴らしい選手にもたくさんの問い合わせがあるはずだ。各チームは自分たちの仕事をしているだけだし、私もそれは理解している。ほかの選手についても、メディアに取り上げられ、少し過剰に報道されてしまった部分があると思う。我々はシーガーを移籍させるつもりはない。それだけはハッキリさせておきたいね」とシーガー放出の噂を一蹴した。
2025.12.16 11:02 Tuesday
フィリーズがカステヤノスに代わる右翼手としてガルシアと1年契約で合意
フィリーズはニック・カステヤノスに代わる右翼手を見つけたようだ。
15日(日本時間16日)、関係者によると、フィリーズはアドリス・ガルシアと1年1000万ドル(約15億円)の契約を結ぶことで合意。身体検査の結果待ちのため、球団からの正式発表はまだ行われていない。
32歳のガルシアは、正式に入団が決まれば、右翼のレギュラーを務めることになるだろう。カステヤノスと比較して、少なくとも守備面のアップグレードになる。最善のシナリオは、11月にノンテンダーFAとなってレンジャーズから放出されたガルシアが直近2年間の打撃不振から立ち直り、攻守両面でのアップグレードになることだ。
ガルシアは今季レンジャーズで135試合に出場し、打率.227、19本塁打、75打点、OPS.665、OPS+91を記録。直近2年間ではOPS.675、OPS+96と平均以下の成績にとどまっている。しかし、2021~23年にはOPS.777、OPS+113をマークした実績があり、2度のオールスター選出を果たしたほか、2023年のア・リーグ優勝決定シリーズではMVPに輝いた。
攻撃面では苦戦したガルシアだが、依然として平均以上の守備力をキープしている。ベースボールサバントによると、今季のガルシアはOAA(Outs Above Average:平均よりどれだけ多くアウトを奪ったかを表す守備指標)+1を記録し、規定出場数以上の右翼手36人中12位にランクインした。
一方、カステヤノスのOAAは-12で、右翼手36人中ワーストタイだった。
フィリーズはカステヤノスとの5年1億ドル(約150億円)の契約があと1年残っているにもかかわらず、オフシーズン中に何度も「環境を変えてあげる必要がある」といった趣旨の発言をしてきた。ただし、カステヤノスは近年の成績不振に加え、来季の年俸が2000万ドル(約30億円)と高額なため、関係者によると、フィリーズが数百万ドルを負担する姿勢を示しているにもかかわらず、トレード市場ではほとんど関心を持たれていないという。
ある関係者は、もしカステヤノスがトレードされるとしても、オフシーズンの終盤まで取引は成立しないだろうと予想している。もしカステヤノスの引き取り手が見つからなかった場合、フィリーズはカステヤノスをリリース(年俸を全額負担した上で解雇)するとみられる。
こうした事情もあり、カステヤノスが来年2月、フィリーズの春季キャンプに参加するとしたらサプライズになるだろう。
カステヤノスは今年6月、守備固めのためにロブ・トムソン監督によって交代させられたことに不満を持ち、ダグアウト内で不適切な行動をとり、マーリンズ戦でスタメンから外されたことがあった。その後、9月にもトムソン監督に対する不満を漏らしていた。
フィリーズ移籍後の4年間、カステヤノスは打率.260、出塁率.306、OPS.732、OPS+100を記録。これは攻撃面でリーグ平均レベルの成績だったことを意味する。一方、守備面ではOAA-32と低迷し、これは規定出場数以上の267選手のうちワースト7位の数字だった。
攻撃面が平均レベル、守備面がワーストレベルのため、総合的な貢献度も低く、今季のWARはファングラフス版が-0.6、ベースボール・リファレンス版が-1.0で、ともに規定打席以上の145選手中ワーストに終わった。
対照的に、ガルシアは攻撃面で低迷しながらも守備面で平均以上の水準を維持したため、WARはファングラフス版が0.7、ベースボール・リファレンス版が2.7を記録した。
現時点では、フィリーズの外野陣はガルシア、ブランドン・マーシュ、ジャスティン・クロフォード、オットー・ケンプ、ウエストン・ウィルソンの組み合わせになると思われる。ロースター40人枠に登録されているヨハン・ロハスもポジション争いに加わるだろう。ほかにはペドロ・レオンとガブリエル・リンコネスJr.も40人枠に登録されている。
フィリーズはFAになったハリソン・ベイダーとの再契約に興味を示している。しかし、ある関係者が先週のウィンターミーティングで明かした情報によると、フィリーズはカイル・シュワーバーに続いてJ・T・リアルミュートの引き留めにも成功した場合、ベイダーとの再契約は見送る可能性があるようだ。
シュワーバーは先週、5年1億5000万ドル(約225億円)の大型契約で残留が決定。フィリーズは現在、リアルミュートに対して再契約のオファーを出している。デーブ・ドンブロウスキー編成本部長は先週の時点で、主力2選手が残留する可能性について楽観的な見通しを示していた。
ガルシア獲得により、外野手補強の優先度が下がり、ベイダーとの再契約を見送る可能性が高まるかもしれない。なお、ベイダーは3年契約を希望していることが報じられているが、実際に3年契約を得られるかどうかは不透明だ。
2025.12.16 09:40 Tuesday
ツインズがジョシュ・ベルと1年契約で合意 強打のスイッチヒッター
ツインズは補強ポイントの1つを埋めた。15日(日本時間16日)、関係者の情報によると、ツインズは一塁手兼指名打者のジョシュ・ベルと契約合意。契約条件は1年700万ドル(約10億5000万円)で、2027年シーズンの相互オプション(=球団と選手の双方に選択権がある)が付属しているという。
ベルの加入により、不動のレギュラーと呼べる選手が少ないツインズは、スタメンの1枠が埋まったことになる。なお、身体検査の結果待ちのため、球団からの正式発表はまだ行われていない。
スイッチヒッターのベルは、今季ナショナルズで140試合に出場し、打率.237、22本塁打、63打点、出塁率.325、OPS.742、OPS+110を記録した。今季のツインズは一塁手の打撃成績が低迷。チーム全体で打率.240、出塁率.307、OPS.678にとどまり、OPSはメジャー30球団中25位だった。
もしベルが来季の開幕戦に一塁手としてスタメン出場すれば、ツインズとしては、ミゲル・サノー(2022年)、ジョーイ・ギャロ(2023年)、カルロス・サンタナ(2024年)、タイ・フランス(2025年)に続いて5年間で5人目の一塁手となる。ただし、今季のベルは指名打者としての出場が大半を占め、一塁手としての出場は33試合(うちスタメン32試合)だけだった。
ツインズは昨オフ、フランスと契約し、夏場のトレードでブルージェイズに放出するまで一塁のレギュラーとして起用した。フランス放出後はユーティリティプレーヤーのコディ・クレメンスが一塁のレギュラーに昇格。ベルの加入により、クレメンスは今季前半戦で存在感を示したユーティリティの役割に戻ることになるだろう。
ベルは近年、毎年のように夏場のトレード候補に挙がっており、ジャーニーマンのような存在になっている。今季はナショナルズで140試合に出場したが、シーズンを通して1球団でプレーしたのは2021年以来。いくつかの重要な指標では、ここ数年で最も優れた数字を残した。
今季のハードヒット率47%は2021年以来の高水準で、期待長打率.497は2019年以来となる好成績。さらに、22本塁打は直近4シーズンで自己最多タイとなり、OPS.742も昨季(.724)を上回った。
ベルは長打を打てないときでも出塁能力の高さでチームに貢献できる。今季の四球率10.7%はメジャー平均(8.4%)を上回っており、三振率16.5%もリーグ平均(22.0%)より優れた数字だ。
今季終盤は特に好調で、シーズン最終20試合では打率.339、6本塁打、OPS1.083を記録。9月8日のマーリンズ戦では2本塁打を含む6打数4安打6打点の大暴れを見せた。
ベルはスイッチヒッターだが、今季は左打席のほうがはるかに数字が良く、打率.265、18本塁打、OPS.804を記録。一方、右打席では打率.151、4本塁打、OPS.552と低調だった。
2025.12.16 08:48 Tuesday






