English Español 韓国語

 
More>>

MLBのライブ配信観るなら《SPOTV NOW》

spotvnow

TRENDING NOW

スタントンの勝ち越し打でヤンキース5連勝 同率首位を維持

【ヤンキース5-3ホワイトソックス】ニューヨーク/ヤンキースタジアム、9月25日(日本時間26日)

 ヤンキースはジャンカルロ・スタントンの3点タイムリー二塁打で逆転勝利を挙げ、ホワイトソックス3連戦をスイープ(3連勝)。連勝を5に伸ばし、ブルージェイズと同率の首位を維持した。既にポストシーズン進出を確定させているが、逆転での地区優勝を目指し、ナインの士気は高い。

 昨季、地区優勝を飾ったヤンキースはア・リーグの第1シードを獲得し、第2ラウンドのディビジョンシリーズまで休養することができた。そのおかげかワールドシリーズまで進出したヤンキースは、その恩恵をどのチームより理解している。「バイウィークはいつでも良いものだ。疲れ果てた選手たちがいて、試合が過酷になる前に少し休養や精神的な休息が必要だ。理想的だ」とは勝ち越し打を放ったスタントン。スタントンをはじめ、怪我がちなベテランが少なくないヤンキースにとっては、休養の有無は大きな問題になる。

 逆転地区優勝に向けた重要な一戦でも、やはりアーロン・ジャッジがヤンキース打線を活性化させた。この日、ヤンキースのジャッジは2つの申告敬遠を受け、36敬遠でア・リーグ新記録を樹立。ジャッジは敬遠以外でも2安打を記録し、3打数2安打2四球の活躍で、初回と五回の得点に絡んだ。シーズン打撃成績は打率.330、OPS1.140となっている。

 援護点を受けた先発のカルロス・ロドンは、6回3失点、5三振、1四球と好投。「十分良かった。ゾーンを攻めるだけだった。やり直したい球もいくつかあったが、勝利に満足している。動揺するわけにはいかない」

 ロドンは自己最多の18勝、キャリア2番目の203三振を奪い、防御率3.09の好成績でレギュラーシーズンをフィニッシュ。ゲリット・コール不在のローテーションを支える大車輪の活躍だった。アーロン・ブーン監督は、ロドンのマントラは「薪を割り続けること」だとよく冗談を飛ばしている。この日の試合後も「この投手は今や自ら火を起こしている」と、向上心を失わないベテランに敬意を示した。

 「これからかなり重要な試合が控えているから、今は考えるのが難しいけれど、良かったと思う。5、6日おきに試合に出て、マウンドに立って、すべての試合に勝つよう努力できたことを嬉しく思う」と、キャリアで初めて一度もローテーションを飛ばさずに先発の役目を全うした1年を振り返った。

 ロドンの次回の登板はプレーオフの第2戦(第1戦はマックス・フリード)と見込まれている。問題はそれがワイルドカードシリーズの第2戦となるか、ディビジョンシリーズの第2戦となるか。

 シーズン最後の3連戦に、ヤンキースとブルージェイズの命運は託されることとなった。ヤンキースはオリオールズと対戦し、ブルージェイズはレイズとそれぞれ同地区のライバルと対戦する。直接対決で負け越しているブルージェイズにタイブレーカー(同率で並んだ場合、直接対決で勝ち越したチームを上位とする権利)を保持されていることから、ヤンキースはブルージェイズを上回る戦績を残す必要がある。

 計算上、ヤンキースにとって厳しい戦いになることは間違いないが、不可能ではない。もちろん、ヤンキースはブルージェイズとレイズの試合に注目しなければならない。しかし同時に、75勝84敗という成績からは想像できないほどの才能を秘めたオリオールズを軽視するわけにはいかないことも理解している。特に、オリオールズの初戦のマウンドには好投手トレバー・ロジャースが立つことを考えればなおさらだ。「彼らは常に脅威だ。我々は良いプレーをし、実行し、良い野球をしなければならないと分かっている」とスタントンは意気込みを語った。

2025.9.26 16:05 Friday

バーショが失速ブルージェイズを救う満塁弾 同率首位で最後の3連戦へ

【ブルージェイズ6-1レッドソックス】トロント/ロジャースセンター、9月25日(日本時間26日)

 直近7試合で1勝6敗と急ブレーキがかかり、ヤンキースの猛追を受けているブルージェイズは、レッドソックスに快勝。ブルペンデーを挑んだ投手陣が七回途中までパーフェクト投球を見せると、打ってもドールトン・バーショが満塁弾を放った。ブルージェイズはヤンキースと同率首位を維持したまま、シーズン最後の3連戦に挑む。

 0-0の同点で迎えた六回無死満塁の場面、6番のバーショは今季20号のグランドスラムを放った。「ここ数日、一振り、一イニングで決まるって言っていた。まさにそれだ。バーショは本塁打を打つべき時だった。ここに戻ってきてから10打席に1本のペースで本塁打を打っているような感じだ。これは本当に大きな一振りだった」とジョン・シュナイダー監督はバーショの一発を振り返った。

 このシーンは、ブルージェイズのクラブハウスの皆から愛され、内気な弟分であるバーショの姿を見事に捉えていた。バットフリップも、一塁線をスキップすることも、ロジャースセンターの屋根が軋んで閉まる音を立てた夜空に向かって勇ましい雄叫びを上げることもなかった。テレビ画面からほんの少し離れて、ちょうどいいタイミングで目を細めれば、かすかな笑みがこぼれるのが見えるかもしれないが、バーショが見せてくれるのはそれだけだ。

 観客席からは今シーズン最大の歓声が沸き起こった。過酷で不安な1週間を過ごしたばかりのファンにとって、まさにカタルシスに満ちた瞬間だった。まるでボールが宙に浮いたまま、その軌跡をじっと見守っているかのように、スタジアム全体が、ボールがビジター側のブルペンに落ちた瞬間を待ち構えていた。「興奮だよ。ここ数日、皆がプレッシャーや不安を抱えていたから、おかげで少しだけ肩の荷が下りたような気がした」とバーショは語った。

 バーショはクラブハウスではあまり積極的に発言する選手ではないが、彼が話すときは皆が耳を傾ける。その日の早い時間に、彼は打撃コーチのデビッド・ポプキンスを見つけ、何か言いたいことがあるようだった。「多くの人は、僕たちが地区優勝するとは思っていなかった。今や皆の基準を超えた。皆が僕たちにその基準を求めている今、地区優勝をしなければならない。でも、もういいや、って感じだ。僕たちはもうリードを持っている。このまま頑張ろう、いつも通りのプレーをしよう」

 今週の重圧は、コーチ陣から選手、そして彼らと関わるすべての人々まで、誰もが感じていることだ。道のりは決して平坦ではないが、このような痺れる秋の野球こそチームが求めていたものだ。シュナイダー監督は失速に喘ぎながらも、その喜びを味わっている。「楽しい。これが僕らのプレーする理由だ。この組織の全員が頑張る理由だ。選手たちが球団とサインする理由だ。僕たちが犠牲を払う理由だ。そういう風に捉えれば、そこに自由があると思う。大変かって?ええ、大変だけど、とにかく楽しいんだ」

 ヤンキースが5連勝を挙げたため、ブルージェイズは91勝で並んで同率首位に並んだ。ヤンキースはオリオールズと、ブルージェイズはレイズとそれぞれ最後の3連戦を戦う。直接対決で勝ち越しているブルージェイズがタイブレーカー(同率で並んだ場合、直接対決で勝ち越したチームを上位とする権利)を保持しているため、有利な状況にある。

2025.9.26 16:02 Friday

タイガースがガーディアンズに勝利 同率首位へ再浮上

【ガーディアンズ2-4タイガース】クリーブランド/プログレッシブフィールド、9月25日(日本時間26日)

 前日までの連敗で地区2位に転落していたタイガースは、ガーディアンズとの3連戦の3戦目に勝利し、86勝73敗で同率首位に復帰した。ガーディアンズとの3連戦で痛恨の負け越しを喫したものの、スイープ(3連敗)を免れ、逆転地区優勝の望みをつなぎ、ポストシーズン進出を大きく手繰り寄せた。

 タイガースは初回、ジャーメイ・ジョーンズとウェンシール・ペレスがソロ本塁打を放ち、2点を先制。二回にはハビアー・バイエズのタイムリーで3点目を加えた。

 タイガース先発のトロイ・メルトンは二回に1点を失ったが、3回2/3を1失点でまとめ上げ、ブルペン陣にバトンタッチ。ブルペン陣は5投手が5回1/3を1失点、無四球、7三振でつなぎ、ガーディアンズ打線の反撃をしのいだ。

 さらにライリー・グリーンが36号ソロを放ち、ガーディアンズ先発のパーカー・メシックから4得点目を挙げた。ガーディアンズの先発投手陣は19試合連続で2失点以下と抜群の安定感を誇っていたが、ついにタイガース打線が攻略に成功した。

 タイガースはガーディアンズ3連戦のスイープ(3連敗)を回避して、86勝で同率首位に再浮上。しかし、ガーディアンズとの直接対決の通算戦績で負け越し、タイブレーカー(同率で並んだ場合、直接対決で勝ち越したチームを上位とする権利)を保持されている。そのため、同率で並んでシーズンを終えた場合、地区優勝を逃すことになる。

 地区優勝の行方は、シーズン最後の3連戦に託される。ガーディアンズはホームでレンジャーズと対戦する一方、タイガースはレッドソックスとアウェイで戦わなければならない。ポストシーズン争いから既に脱落しているレンジャーズとは異なり、レッドソックスはポストシーズン争いの真っ只中にあり、さらにその本拠地フェンウェイパークは熱狂的な雰囲気でも知られる。タイガースは敵地でレッドソックスに少なくとも2勝以上する必要があり、さらにガーディアンズがレンジャーズに少なくとも2敗することを願う必要がある。

 地区優勝を狙う上では劣勢のタイガースだが、ワイルドカードでのポストシーズン進出には有利な条件が揃っている。ワイルドカード4位のアストロズには1ゲームのリードがあり、さらに直接対決でも勝ち越してタイブレーカーを保持。そして1ゲーム差で追いかけるワイルドカード2位のレッドソックスに対し、5月の3連戦で3勝0敗と勝ち越しているため、シーズン最後の3連戦を残して直接対決勝ち越しの可能性が高い。

 タイガースは逆転地区優勝を見据えるなら、2勝以上は絶対条件。そして仮に地区優勝を逃しても、最後の3連戦でレッドソックスに対して2勝1敗以上の成績を挙げられれば、第5シードでポストシーズン進出を決める可能性が上がる。

2025.9.26 15:57 Friday

マルテの美技でレッズが逃げ切り プレーオフに望みつなぐ

【レッズ2-1パイレーツ】シンシナティ/グレートアメリカンボールパーク、9月25日(日本時間26日)

 レッズはミルウォーキーで行われるレギュラーシーズン最後の3連戦のために短くて3日間、ポストシーズンに進出してワイルドカードシリーズを突破すれば長くて10日間に及ぶ遠征のため、荷物をまとめた。「これは誰が信じているかを見極めるのに非常に良いテストになると思う」と語ったテリー・フランコーナ監督は、世界一2度を成し遂げた名将だ。「10枚の下着を詰め込んだ人を見れば、彼らは信じていると分かる。2枚しか持っていない人を見れば、その人を外したくなるかもね」

 ナ・リーグワイルドカード4位のレッズは2-1でパイレーツに勝利。九回にノエルビ・マルテが同点を阻止する本塁打キャッチで、チームを救い、ワイルドカード獲得に望みをつないだ。

 「あの状況下では、あれはこれまで見た中で最高のプレーの一つだ。試合展開、シーズンの時期、そして彼がどれだけ高い位置までジャンプしたかを考えると、素晴らしいプレーだった」とフランコーナ監督。本塁打キャッチに救われたエミリオ・パガーンも、「最初に打った時は、打ち上げ過ぎだと思った。ノエルビを見始めたばかりだったんだけど、追い続けていたから『まさか、冗談でしょ』って思った。でも、オデル・ベッカム(NFLの元スターワイドレシーバー)みたいにキャッチして、試合を救ってくれたんだ」と称賛した。

 マルテは実は外野手を3ヵ月前から始めたばかりだ。本職は三塁手だが、デビューから2年は守備面で苦戦。今季はゴールドグラブ2度受賞の三塁手キブライアン・ヘイズがトレード加入したことで、7月から本格的に外野へ転向した。「この瞬間にホームランを奪えたことは、本当に最高だ。あのプレーが必要だった。こんな気持ちは初めてだ」

 レッズは地区最下位のパイレーツに連敗し、ポストシーズン進出に暗雲が垂れこめていた。しかし、この日行われた3連戦の最終戦ではニック・ロドロの好投、そしてマルテの本塁打キャッチで勝利。81勝78敗とし、ワイルドカード3位メッツに0.5ゲーム差に迫った。フランコーナ監督は「どんな形容詞をつけても構わない。魔法、必死さ。試合は同点。あのプレーで失点がなくなった。スコアは2対1。だから計算できる。私にだってできる」と、マルテのプレーが与えた影響を語った。

 6回1/3で無失点、12三振を記録したロドロは「みんな飛び上がって、大騒ぎだった。彼の活躍が嬉しい。これまでプレーしたことのないポジションに適応しようと努力してきたんだ。ああいうプレーができるなんて、本当にすごい」と、マルテの舞台裏の努力を称えた。さらにフランコーナ監督は「彼はこの3ヵ月間、カウギルと本当に熱心に練習してきた。本当にすごいことだ」と、マルテを育てた一塁・外野コーチのコリン・カウギルへの言及も忘れなかった。

 土壇場の好守だけでなく、マルテは五回に先制タイムリーを放って打撃でも活躍。「正直に言って、自分自身に満足している。これまでずっと懸命に練習に取り組んできた。そして、その成果が実を結んだのを見ることができて、本当に嬉しい。最高の気分だ」

 レッズはシーズン最後の3連戦を首位ブルワーズと戦う。ブルワーズは2021年以降、過去13シリーズ全てでレッズに勝ち越しており、過去15シリーズ中14シリーズ、そして過去19シリーズ中17シリーズで勝利している。ワイルドカード3位のメッツ(カブスと対戦中)と1ゲーム差で最後の3連戦を迎える場合、レッズにとってはメッツ戦など他会場の結果もポストシーズン進出に影響する。ただ、パガーンは過去の対戦成績を意に介していない。「今、誰と対戦するかは、あまり重要ではない。気にしていない。とにかく、力強く終えて、チャンスを掴みたいだけだ。もちろん、これまでの経緯を考えると、話題にはなるだろう。でも、私たちは違うチーム。前回ミルウォーキーに来た時や、ここ数年対戦してきたチームとは違うチームだ」

2025.9.26 15:51 Friday

今永が8失点の乱調でカブス敗れる 鈴木は2本塁打で不振脱出の兆し

【カブス5-8メッツ】シカゴ/リグレーフィールド、9月25日(日本時間26日)

 カブスの今永昇太(32)が今季ワーストの8失点で8敗目(9勝)。カブスは鈴木誠也の2本塁打などで追い上げを図ったが、メッツ投手陣の好投に振り切られた。敗れたカブスはワイルドカードシリーズでのパドレスとの対戦が決定(開催地は未定)。一方のメッツはワイルドカード3位で1ゲームのリードを保っている。

 今永は初回から1死二、三塁のピンチを背負い、4番ビエントスをショートフライに打ち取った。ショートのスワンソンはこの打球をフェンス際で好捕したが、ファウルスタンドに倒れ込み、ここでボールデッドと判定。走者に進塁権が与えられ、不運な形で先制点を許した。さらに5番ニモにタイムリーを浴び、2点目を失った。

 三回、今永は1番リンドーアに30号ソロを被弾。リンドーアはこの本塁打で30本塁打30盗塁に到達し、既に達成済みのチームメイト、フアン・ソトと共に史上5組目の「30-30」を同時に達成したチームメイトとなった。

 さらにメッツ打線は今永を打ち込み、四回は7番ベイティが18号3ランを逆方向に放った。六回には8番テイラーが左中間を破る鋭いタイムリー二塁打を放ち、8点目。5回2/3、8失点(8自責)、9安打、3三振、1四球、2本塁打の内容で今永を降板させた。

 一方、カブス打線も反撃に出た。メッツ先発の好投手ノーラン・マクリーンに対し、五回に鈴木が28号ソロ、さらに六回にはスワンソンも24号ソロで続いた。そして六回には走者を2人置いて再び鈴木が本塁打を放ち、3点差に追い上げた。しかし、メッツのブルペン陣が3回2/3をわずか2安打、無失点に抑え、8-5でカブスを振り切った。

 鈴木にスランプ脱出の兆しが見えた。今季最初の86試合で、鈴木は25本塁打、OPS.880を記録するほど好調だったが、その後61試合でわずか2本塁打、OPS.608と低迷。この日の本塁打は実に8月6日以来の快音だった。

 一方の今永は8失点と低調。課題の一発病が影を指し、これで9先発連続で本塁打を浴びた。試合後、地元メディアの取材に対して「上手く打たれた。ピンチの場面でコースと高さのどちらかを間違えたとき、それを逃さずに打たれた」「ただ、ストライクゾーンに空振りもファウルも取れないボールを投げていると、メジャーの打者は逃してくれない」と淡々と振り返った。ワイルドカードシリーズではパドレスとの顔合わせが決まり、開幕投手を務めた今永も当然その先発を担うと期待されていた。しかし、9月の5先発で防御率6.51、10本塁打とピリッとしない投球が続き、カブスは再考を迫られるかもしれない。今永はポストシーズンについて問われると、「今自信があると言っても強がりにしか聞こえないと思う。この1週間でプレーオフで相手を圧倒する自信を付けられるような調整をしていきたい」と語った。

2025.9.26 15:49 Friday

マリナーズが2001年以来24年ぶりの地区優勝 ローリーは60本塁打に到達

【マリナーズ9-2ロッキーズ】シアトル/T-モバイルパーク、9月24日(日本時間25日)

 ファンが待ち続けた瞬間がついにやってきた。T-モバイルパークは1999年7月15日に開場してから通算2092試合目を迎え、4万2883人の観衆は歴史の目撃者となったのだ。

 マジックを「1」としていたマリナーズはロッキーズに9-2で勝利し、アメリカン・リーグ西地区優勝を決めた。イチロー氏が入団し、歴代最多タイの116勝を挙げた2001年以来、実に24年ぶりだ。

 その歴史的な日に、カル・ローリーが花を添えた。驚異的な活躍を見せてきた強打の捕手は59号と60号を連発。メジャー史上7人目となるシーズン60本塁打を達成した。

 ローリーは初回に先制の59号ソロ。この一打はライトスタンドの3階席に到達し、この球場で8人目の快挙となった。そのライトスタンドには4つのバナーが掲げられている。地区優勝(1995年、1997年、2001年)を称える3つと、ワイルドカード獲得(2000年と2022年)を表す1つだ。

 しかし、このローリーの先制弾は、マリナーズ打線による猛攻の序章に過ぎなかった。マリナーズは初回にローリー、フリオ・ロドリゲス、ホルヘ・ポランコと3本のソロ本塁打で3点を先制。その後も着実に加点し、八回にローリーが60号ソロを放ってダメ押しした。

 来季の開幕時にはライトスタンドに新たなバナーが掲げられる。ただし、そこにどんな栄誉が記されるかはまだ決まっていない。地区優勝だけで終わらない可能性があるからだ。球団史上初のリーグ優勝、そしてワールドシリーズ制覇を目指し、マリナーズの戦いは続いていく。

2025.9.25 13:28 Thursday

カブス10得点快勝で連敗ストップ 鈴木はタイムリー二塁打で93打点目

【カブス10-3メッツ】シカゴ/リグレーフィールド、9月24日(日本時間25日)

 メッツの捕手フランシスコ・アルバレスが大きくボールを逸らす中、カブスのピート・クロウ=アームストロングは悠々と二塁から三塁へ進み、徐々にスピードを落とした。しかし、クロウ=アームストロングは投手クレイ・ホームズがマウンド付近にとどまり、本塁のベースカバーに入っていないことを見逃さなかった。

 クロウ=アームストロングは再びスピードを上げ、本塁に向かって全力疾走。豪快なヘッドスライディングで生還し、本拠地リグレーフィールドの観客から大歓声を浴びた。五回にクロウ=アームストロングが見せた好走塁もあり、カブスは10-3で快勝。連敗を5で止め、ワイルドカード・シリーズでのホームフィールド・アドバンテージ獲得に一歩前進した。

 現時点でカブスはワイルドカード2位のパドレスに2.5ゲーム差をつけており、このままいけば3試合制(2勝先取制)のワイルドカード・シリーズを本拠地リグレーフィールドで開催できる。カブスはポストシーズンの初戦を西海岸で迎えるのではなく、本拠地で戦いたいと考えており、そのためにレギュラーシーズン最終週も負けられない戦いが続いている。

 カブスは敵地ピッツバーグでポストシーズン進出を決めたものの、その直後から今季ワーストの5連敗。レッズ4連戦でスイープ負けを喫し、メッツ3連戦の初戦も落としたが、2戦目は「絶対に負けられない」という選手たちの気迫が感じられた。

 先発のマシュー・ボイドは六回途中まで2安打2失点に抑える力投。五回に浴びたアルバレスの13号2ランのみに抑え、今季リグレーフィールドでは12勝1敗となった。シーズントータルでは31先発で179回2/3を投げ、防御率3.21と見事な働きを見せた。

 カブス打線は三回に一挙5点を先制。無死満塁からイアン・ハップのタイムリー二塁打で2点を先制すると、モイゼス・バレステロスと鈴木誠也も続き、メッツ先発のジョナ・トンをノックアウトした。1死後にはクロウ=アームストロングの犠牲フライで5点目。その後、四回にマット・ショウが13号ソロ、六回にはマイケル・ブッシュが31号2ランを放ち、2ケタ得点で快勝した。

 鈴木は「5番・右翼」でスタメン出場し、三回にタイムリー二塁打を放って4打数1安打1打点。今季の打撃成績は打率.242、27本塁打、93打点、出塁率.322、OPS.775となった。

2025.9.25 12:45 Thursday

パイレーツ・スキーンズが今季最終登板で6回無失点 防御率は1点台に

【レッズ3-4パイレーツ】シンシナティ/グレートアメリカンボールパーク、9月24日(日本時間25日)

 パイレーツ先発のポール・スキーンズは四回先頭のギャビン・ラックスをセカンドゴロに打ち取った時点で今季の防御率が1点台となり、球団の歴史に名を刻んだ。ライブボール時代の1920年以降、規定投球回をクリアした上で防御率1点台をマークしたパイレーツの投手は過去に1人もいなかったのだ。

 パイレーツはすでにポストシーズン進出の可能性が消滅しており、スキーンズのピッチングだけが注目だった。今季のナショナル・リーグのサイ・ヤング賞最有力候補と目される右腕のレギュラーシーズン最終登板。しかし、スキーンズの登板は防御率を1点台にしただけでは終わらなかった。

 四回の先頭打者を打ち取った時点で防御率が1点台となったスキーンズだが、その時点で降板するようなことはせず、6回4安打無失点、7三振、無四球の好投。チームは延長11回の熱戦の末に4-3で勝利を収めた。

 この結果、スキーンズの防御率は1.97まで向上。防御率1点台はメジャー全体でも2022年のジャスティン・バーランダー(当時アストロズ・現ジャイアンツ)が防御率1.75をマークして以来、3年ぶりの快挙だ。

 また、23歳以下のシーズンで防御率1点台をマークしたのは、ライブボール時代の1920年以降では、1964年のディーン・チャンス(23歳)、1971年のバイダ・ブルー(21歳)、1985年のドワイト・グッデン(20歳)に次ぐ4人目の快挙となった。

 スキーンズは五回先頭のタイラー・スティーブンソンに二塁打を浴び、防御率1点台を失うピンチに陥ったが、ウィル・ベンソンをファーストゴロに打ち取ったあと、1死三塁から2者連続三振で無失点。六回は三者凡退に抑え、最後の打者となったスペンサー・スティアーを空振り三振に仕留めて2025年レギュラーシーズンを締めくくった。

 スキーンズが降板した時点でパイレーツは2-0とリードしていたが、リリーフ陣が同点に追いつかれ、スキーンズの11勝目は消滅。スキーンズは防御率1.97、216三振の好成績を残しながらも10勝10敗でシーズンを終えることになった。

2025.9.25 12:19 Thursday

快進撃のガーディアンズが単独首位に浮上 元有望株バレラが逆転2ラン

【ガーディアンズ5-1タイガース】クリーブランド/プログレッシブフィールド、9月24日(日本時間25日)

 三回、ジョージ・バレラのバットから放たれた飛球は、右中間に向かって飛んでいった。タイガースの中堅手パーカー・メドーズがその打球を追い、外野フェンスをよじ登ってキャッチしようとした。

 メドーズは「捕れる」と思ったかもしれない。しかし、バレラの打球はメドーズが伸ばしたグラブを越えていき、プログレッシブフィールドの観客を熱狂させた。

 タイガース先発のジャック・フラハティからバレラが2号2ランを放ち、ガーディアンズは逆転に成功。5-1で勝利し、重要なタイガース3連戦の勝ち越しを決めた。一方、敗れたタイガースは泥沼の8連敗となった。

 バレラの一発で援護してもらったガーディアンズ先発のタナー・バイビーは6回5安打1失点、5三振、2四球と安定したピッチング。ガーディアンズ先発陣は19試合連続2失点以下で、2019年のレイズ以降では最長記録となった。

 この勝利により、ガーディアンズはタイガースに1ゲーム差をつけてアメリカン・リーグ中地区の単独首位に浮上。ガーディアンズにとっては今季最大タイのリードとなる(2勝1敗だった3月30日以来)。タイガースが2位に転落するのは14勝10敗だった4月23日以来だ。

 ガーディアンズとタイガースは同率首位でこの試合を迎えたが、3連戦の初戦にガーディアンズが勝利したことで、直接対決ではガーディアンズの勝ち越しが決まっている。よって、両チームが同率首位でレギュラーシーズン162試合を終えた場合、ガーディアンズが地区優勝となる。

 タイガース先発のフラハティは4回1/3を投げて5安打3失点、6三振。悪くないピッチングだったが、バレラの一発に泣いた。タイガース打線は散発の6安打。三回にメドーズの犠牲フライで奪った1点だけに終わった。

 チームを勝利に導いた逆転2ランは、バレラにとって本拠地プログレッシブフィールドでの初本塁打となった。かつて「MLBパイプライン」のトップ100有望株にも選ばれたことのある24歳は、相次ぐ負傷を乗り越え、9月1日にメジャーデビュー。重要な一戦で元有望株の意地を見せた。

2025.9.25 11:54 Thursday

ヤンキースが同率首位に浮上 ジャッジはキャリア4度目の50本塁打を達成

【ヤンキース8-1ホワイトソックス】ニューヨーク/ヤンキースタジアム、9月24日(日本時間25日)

 アーロン・ジャッジは二回の第2打席、いつも通りのスタンスで打席に立っていた。次の投球を待つ間、ヤンキースのキャプテンは少し足を開いて両腕を伸ばし、バットを高く掲げて少しだけ揺らしていた。

 それは歴史に名を残すプレーだった。ジャッジは50号3ランと51号ソロを連発し、チームの8-1の快勝に貢献。ジャッジにとっては4度目のシーズン50本塁打となり、メジャーリーグの歴代最多記録に並んだ。

 二回に50号逆転3ランを放ったジャッジは、八回にダメ押しの51号ソロを放ち、通算46度目のマルチ本塁打を達成。ミッキー・マントルと並び、球団歴代2位タイに浮上した(1位はベーブ・ルースの68度)。

 さらに重要なのは、ジャッジのこの活躍がヤンキースの勝利につながったということだ。4連勝となったヤンキースは、レッドソックスに敗れたブルージェイズと並び、アメリカン・リーグ東地区の同率首位に浮上。なお、直接対決ではブルージェイズが勝ち越しているため、ヤンキースが地区優勝するためには勝率で上回る必要がある。

 直近9年間で8度目のポストシーズン進出を決めた翌日、ジャッジはヤンキース打線を牽引した。1点を先制された直後の二回、ジャッジはホワイトソックス2番手のジョナサン・キャノンから50号逆転3ラン。塁上にいたアンソニー・ボルピーとトレント・グリシャムをホームへ迎え入れた。

 打球速度106.9マイル(約172キロ)、飛距離392フィート(約119メートル)の一発はセンターにあるヤンキースのブルペンに飛び込んだ。三回にはポール・ゴールドシュミットとジャズ・チザムJr.がタイムリーを放ち、先発のマックス・フリードを援護。フリードは7回4安打1失点の好投を見せ、両リーグ最多の19勝目を挙げた。

 4度目のシーズン50本塁打は、ルース(1920~21年、27~28年)、マーク・マグワイア(1996~99年)、サミー・ソーサ(1998~2001年)に次ぐ4人目の快挙。また、ヤンキースで2年連続50本塁打を記録したのは、ルースとジャッジの2人だけである。昨季ジャッジは58本塁打を放ち、チームをリーグ優勝に導いた。

 なお、ジャッジは通算本塁打を366に伸ばし、ルース(659)、マントル(536)、ルー・ゲーリッグ(493)に次ぐ球団歴代4位にランクインしている。

2025.9.25 11:28 Thursday

MLB選手名鑑2025

MLB選手名鑑2025

MLB公式オンラインストア

菅野智之 オリオールズグッズ