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カブスがエンゼルス3連戦をスイープ 元同僚のヘンドリックスを攻略

【エンゼルス3-4カブス】アナハイム/エンゼルスタジアム、8月24日(日本時間25日)

 ナショナル・リーグ中地区で首位ブルワーズを追う2位カブスが敵地でのエンゼルス3連戦をスイープ。3連戦の最終戦に4-3で勝利し、ジャイアンツに敗れたブルワーズとのゲーム差を5に縮めた。カブスの鈴木誠也は「3番・DH」でスタメン出場して4打数1安打(1四球)。2試合連続安打で今季の打撃成績は打率.243、出塁率.318、OPS.796となった。

 エンゼルス3連戦の最終戦、カブスは昨季まで11年間にわたって先発ローテーションを支えたカイル・ヘンドリックスと対戦することになった。「ほかとは違う。独特だし、特別なんだ」とシカゴへの思いを語っていたヘンドリックス。しかし、逆転での地区優勝を狙うカブスは、元同僚のヘンドリックスに容赦なく襲いかかった。

 先発のジェイムソン・タイオンが初回にテイラー・ウォードに30号ソロを浴び、エンゼルスに先制を許したカブスだったが、三回1死から有望株マット・ショウがチーム初安打となる二塁打を放ち、2死後にカイル・タッカーが同点タイムリー。四回には2死一塁からニコ・ホーナーがタイムリー二塁打を放ち、2-1と勝ち越しに成功した。

 五回は鈴木のヒットなどで1死満塁のチャンスを作り、ヘンドリックスをノックアウト。2番手のアンドリュー・チェイフィンからピート・クロウ=アームストロングの犠牲フライとカーソン・ケリーのタイムリーで2点を追加し、4回1/3を投げたヘンドリックスには合計4失点が記録された。

 2番手のアンドリュー・キットリッジが六回に2点を失い、1点差に迫られたカブスだったが、七回以降はケイレブ・シールバー、ブラッド・ケラー、ダニエル・パレンシアが無失点リレー。1点のリードを守り抜き、エンゼルス3連戦のスイープを完遂した。

 地区2位のカブスはレギュラーシーズン残り31試合で首位ブルワーズと5ゲーム差。直接対決はもう残っておらず、5年ぶりの地区優勝を達成するためには、ブルワーズ以上のペースで勝ち続けるしかない。オフを1日挟み、26日(同27日)からは敵地でのジャイアンツ3連戦がスタートする。

2025.8.25 08:21 Monday

ドジャースが再び同率首位に 山本由伸6回2失点の力投で11勝目

【パドレス2-8ドジャース】サンディエゴ/ペトコパーク、8月24日(日本時間25日)

 ドジャースが地区4連覇に向けて大きな1勝を手に入れた。ローテの柱の山本由伸が6回4安打2失点の力投を見せ、打線は七回に2本のアーチで一挙5点を勝ち越し。8-2で勝利し、首位攻防3連戦のスイープ負けを回避するとともに、再びナショナル・リーグ西地区の同率首位に浮上した。山本は11勝目をマーク。大谷翔平は九回にパドレスの松井裕樹からダメ押しの45号ソロを放ち、チームの勝利に貢献した。

 地区王者の座は簡単には譲らない。ドジャースが2連敗して迎えた3連戦の最終戦は、2013年からの12年間で11度の地区優勝を成し遂げている「絶対的王者」の意地が垣間見えた一戦だった。

 初回に無死満塁の大チャンスを迎えながらもテオスカー・ヘルナンデスの大飛球をパドレスの中堅手ラモン・ローレアーノに好捕され、犠牲フライによる1点どまり。先発の山本が三回にエリアス・ディアスの6号2ランで逆転され、試合序盤は決してドジャースのペースではなかった。

 しかし、六回に飛び出したフレディ・フリーマンの17号同点ソロが試合の空気を一変させた。七回にはドルトン・ラッシングの3号3ラン、フリーマンの2打席連発となる18号2ランと2本のアーチが飛び出し、一挙5点を勝ち越し。九回には大谷がリーグトップタイの45号ソロを放ち、ダメ押しの8点目を叩き出した。

 今季の直接対決ではドジャースが9勝4敗と勝ち越しているため、パドレスと同率で並んだ場合のタイブレーカーはドジャースが保持している。つまり、同率首位であればドジャースが優勢。地区4連覇、そして21世紀初のワールドシリーズ連覇に向けて、極めて大きな1勝を手に入れた。

2025.8.25 07:50 Monday

オリオールズ・ロジャースの快投が続く 今季13先発で防御率1.40

【オリオールズ3-2アストロズ】ボルティモア/オリオールパークアットカムデンヤーズ、8月24日(日本時間25日)

 オリオールズの左腕トレバー・ロジャースの快投が続いている。本拠地でのアストロズ戦、今季13度目の先発のマウンドに立ったロジャースは、7回93球を投げて5安打1失点、9三振の好投。防御率は1.40となった。ロジャースの好投もあり、オリオールズは3-2で勝利。アストロズ4連戦のスイープ負けを回避し、ロジャースには7勝目が記録されている。

 昨年7月末にコナー・ノービー、カイル・スタワーズとのトレードでマーリンズから加入した27歳のロジャース。今季は右膝の亜脱臼で出遅れたものの、復帰後は安定感抜群のピッチングを見せており、7月は4度の先発でわずか3失点(防御率1.03)、8月も5度の先発で5失点(防御率1.29)に抑えている。開幕13先発での防御率1.40はオリオールズ史上最高の数字だ。

 特に7月26日のロッキーズ戦以降は6先発連続で6イニング以上を投げて1失点以下。これは1978年に8先発連続で6イニング以上を1失点以下に抑えたジム・パーマーに次ぐ球団史上2人目の快挙である。その6先発のうち5試合で7イニング以上を投げるなど「質」と「量」が伴っているのが現在のロジャースのピッチングだ。

 オリオールズは初回にガナー・ヘンダーソンの16号ソロで先制。三回にジェレミー・ペーニャのタイムリーで追いつかれたが、六回にヘンダーソンのヒットと2つの盗塁で2死三塁のチャンスを作り、ライアン・マウントキャッスルのタイムリーで勝ち越しに成功した。

 七回にはルイス・バスケスが貴重な追加点となるメジャー初本塁打を放ち、3-1とリード。八回にビクター・カラティニの犠牲フライで1点を返されたものの、八回途中からマウンドに上がっていた3番手のキーガン・エイキンが九回のアストロズの攻撃を3者三振に仕留め、1点のリードを守り抜いた。

 なお、オリオールズは25日(同26日)から同地区レッドソックスとの4連戦がスタート。その初戦にはチーム最多の10勝を挙げている菅野智之の先発が予定されている。

2025.8.25 07:11 Monday

ナショナルズ追い上げ及ばず惜敗 小笠原は2回2/3を無安打無失点

【フィリーズ3-2ナショナルズ】フィラデルフィア/シチズンズバンクパーク、8月24日(日本時間25日)

 ナショナルズの小笠原慎之介は敵地でのフィリーズ戦、三回1死満塁のピンチで2番手として登板。押し出し四球で追加点を与えたが、2回2/3を無安打無失点に抑える好リリーフを見せた。再昇格後は9試合にリリーフ登板して防御率3.07、被打率.180、WHIP1.09と安定した働きを続けている。チームは反撃及ばず2-3で惜敗した。

 ナショナルズは先発のジェイク・アービンが誤算だった。初回こそ無失点に抑えたものの、二回2死一、三塁からラファエル・マルシャンにタイムリー二塁打を浴びて2失点。三回には1死満塁のピンチを招き、今季最短の2回1/3でノックアウトとなった。

 ここでマウンドに上がった小笠原は、ブライソン・ストットをライトライナーに打ち取り、2死までこぎつけたものの、マルシャンに押し出し四球を与えて追加点を献上。しかし、好打者トレイ・ターナーをライトライナーに抑え、最少失点で切り抜けた。

 四回はカイル・シュワーバーとブライス・ハーパーを含む上位打線を三者凡退に抑え、五回もブランドン・マーシュから空振り三振を奪うなど無失点。2回2/3を無安打無失点に抑え、与えられた役割をしっかり果たした。

 小笠原以降のリリーフ陣も無失点リレーを続けていたナショナルズは、八回に無死満塁の大チャンスが到来。ところが、リードオフマンのジェームス・ウッドがセカンドゴロ併殺打に倒れ、1点しか返せなかった。

 九回にはルイス・ガルシアJr.に11号ソロが飛び出し、1点差に迫ったものの、最後まで打線はつながらず、2-3で惜敗。同地区のフィリーズとの3連戦は1勝2敗の負け越しに終わった。

2025.8.25 06:37 Monday

今季はまだノーヒットノーラン達成なし どれほど珍しいのか?

 最後にノーヒットノーランが達成されてから、随分時間が経ったような気がするだろうか?その直感は正しい。MLBでは、2024年9月4日にカブスの3投手がパイレーツ相手に継投ノーヒットノーランを達成して以来、ノーヒットノーランは記録されていない。最後に単独でノーヒットノーランを達成したのは、2024年8月2日のブレイク・スネルだ。2025年は惜しい場面はいくつかあったものの、まだノーヒットノーランが記録されていない。

 どれくらい珍しいことなのだろうか?シーズン終了までに誰も(あるいはどのチームも)ノーヒットノーランを達成できなかった場合、2005年以降初めてノーヒットノーランがなかった年となり、地区制に移行してからの時代(1969年以降)では5度目のノーヒットノーランなしの年となる。ノーヒットノーランがない年は歴史上でどれだけ珍しいことなのか、そしてその原因は何なのか、そして今季最もノーヒットノーランに近づいた好投を振り返ってみよう。

 近年、野球ファンはかなり多くのノーヒットノーランを目撃してきた。過去3シーズンはそれぞれ4回、2021年にはシーズン記録となる9回もノーヒットノーランが達成された。2015年以降、ノーヒットノーランは計39回に達しており、まさに黄金時代と言えるだろう(ただし、そのうち10回は継投ノーヒットノーランだったことは特筆すべきだろう)。

 したがって、8月中旬から下旬までにノーヒットノーランを達成していないシーズンは、今や非常に珍しい。シーズン初のノーヒットノーランが8月以降(短縮された2020年シーズンを除く)に達成されたのは、2006年が最後だ。アニバル・サンチェスが9月10日にこの年唯一のノーヒットノーランを達成した。このノーヒットノーランは、2004年5月18日のランディ・ジョンソン以来となる久々のノーヒットノーランだった。現在のノーヒットノーランからの間隔(金曜日時点で351日)と比べると、あの844日間の不調は永遠のように感じられる。最近はノーヒットノーランの数は増えているものの、それでも比較的定期的に発生している。2シーズン連続でノーヒットノーランが一度もなかったシーズンを見つけるには、1932年から1933年まで遡らなければならないだろう。

 ノーヒットノーランは、1876年7月15日にセントルイス・ブラウンストッキングスのジョージ・ブラッドリーが記録したノーヒットノーランに遡り、これまでに326回達成されている。それ以降、MLB150シーズンのうち、ノーヒットノーランがゼロだったのはわずか29シーズン(19.3%)。2020年に行われた60試合の短縮シーズンですら、2回ノーヒットノーランが達成された。今季ここまでノーヒットノーランが達成されていない要因は何か、いくつか考えてみよう。

 2025年だけノーヒットノーランが起こっていない理由を説明するような、リーグ全体の統計的な大きな違いを示唆するデータはない。それでも、今後数年間でノーヒットノーランが相対的に減少傾向にあることを示唆する要因はいくつかある。まず、先発投手は時間の経過とともに試合を長く投げられなくなっている。2000年から2016年までは先発投手の平均イニング数は1試合あたり5.88イニングでしたが、それ以降はわずか5.21イニングに減っている。継投でノーヒットノーランを達成することは一般的になってきたが(2022年に入ってから5回)、そのためには1人の投手ではなく複数の投手がノーヒットノーランを達成する必要がある。完投数も大幅に減少しており、2013年には123回だったが、2024年にはわずか28回にまで減少した。今季はすでに26回の完投があるが、ノーヒットノーランには至っていない。2023年シーズン前に導入されたルール変更も影響しているかもしれない。守備シフトの制限はノーヒットノーラン達成の大きな障害にはならないと思われるかもしれないが、ライト浅めの二塁手が捕球するはずだったボールが内野を抜けてしまうと、結果に大きな違いが出る可能性がある。

 最近でノーヒットノーランに近づいたのは、オリオールズのルーキー、ブランドン・ヤングだろう。ヤングは8月15日のアストロズ戦で7回までパーフェクトゲームを続け、8回2死からラモン・ウリアスが内野安打で出塁するまで走者を一人も許さなかった。ヤングは、今年七回までノーヒットノーランを継続した8人の投手の中で、最も直近の投手だ。この中には、ギャレット・クローシェ(4月13日、ホワイトソックス戦)とジェイコブ・デグロム(6月25日、オリオールズ)も含まれている。このうち、八回までノーヒットノーランを継続したのは、6月27日のレッズのニック・マルティネスと、8月6日のガーディアンズのギャビン・ウィリアムズの2人しかいない。マルティネスの古巣パドレス戦での挑戦は、九回無死からエリアス・ディアスに二塁打を打たれて幕を閉じた。ウィリアムズはシティ・フィールドで行われたメッツ戦の九回フランシスコ・リンドーアから三振を奪ったものの、1死からフアン・ソトに本塁打を打たれた。ここ数週間でウィリアムズとヤングがノーヒットノーランに挑戦し、ノーヒットノーラン達成にますます近づいているように思える。しかし、2025年シーズン終了までに実現するだろうか?今後の展開を見守るしかない。

2025.8.24 14:10 Sunday

ウィーラーを失ったフィリーズ 元エース・ノラの復活が鍵に

【ナショナルズ4-6フィリーズ】ワシントンDC/ナショナルズパーク、8月23日(日本時間24日)

 フィリーズは先発のアーロン・ノラが6回3失点と試合を作り、ナショナルズに6-4で勝利。同日にエースのザック・ウィーラーの今季全休が発表され、かつてのエースであるノラの復活は、ポストシーズンを勝ち抜く上で今や必要不可欠となった。その中でノラが復活の足がかりとなる好投を見せた。

 ウィーラーとともに長年ダブルエースを張っていたウィーラーは今季、キャリア最悪の不振に苦しんでいる。負傷の影響でわずか11先発にとどまり、防御率も6.52。前回登板のナショナルズ戦ではキャリア最短の2回1/3で6失点と、後半戦に入っても復調の兆しは見られなかった。

 試合前にウィーラーの今季全休が報じられたこの試合、ノラは6回3失点(自責2)でソロ本塁打を2本浴びただけでクオリティスタートを記録。直球の平均球速は今季最速の92.6マイル(約149キロ)を記録して6三振を奪うなど、その内容は希望を感じさせるものだった。本人も「球速が少し上がると、ボールをコントロールしやすくなり、打席に届く前に少し縦変化がつく。今夜は速球の感触が良かったし、それが他の要素、特にカーブの決め手にもなった」と手応えを感じていた。

 そしてウィーラーの負傷について問われると「彼を失うのは辛い。特に彼の実力とシーズンのこの時期を考えるとね。チームにとっても、街にとっても、組織全体にとっても辛いことだが、彼の穴を埋めて、できるだけ多くの試合に勝てるよう、全力を尽くすつもりだ」と語り、ウィーラーの穴埋めを誓った。

 フィリーズの最大の強みである先発投手陣。それはウィーラーの存在あってこそだった。しかし、ウィーラーが離脱してもなお、フィリーズにはまだ強力な先発投手が揃っている。

 ウィーラーに変わって1番手を務めるのは、サイ・ヤング賞を争うクリストファー・サンチェスだろう。そこからレンジャー・スアレスとヘスス・ルザードと優秀な左腕が続く。しかし、たいていのチームはポストシーズンで同じ利き腕の投手を3試合連続で先発させることを避けたがる(2009年のフィリーズがポストシーズン開幕から3試合連続で左腕を先発させた最後のチームだ)。

 加えて、スアレスとルザードは不調に陥る時期もあり、やはりノラの復活は欠かせない要素になる。ロブ・トムソン監督も「ノラには良いピッチングを期待している。本当にそうだ。彼は長年この仕事をやってきた。経験豊富だ。過去にも苦境を乗り越えてきた。きっと大丈夫だ」と、ノラの復活に期待を寄せた。

 ノラは「とにかく、とにかくステップアップする必要がある。もっといい試合を投げないといけない。レギュラーシーズンも残り1ヶ月ほど。全力を尽くして、自分が出場するたびにチームを勝利に導けるように全力を尽くすつもりだ」と意気込みを語った。

2025.8.24 14:05 Sunday

コルテスの快投でパドレスが単独首位に 6回わずか1安打に抑える

【パドレス5-1ドジャース】サンディエゴ/ペトコパーク、8月23日(日本時間24日)

 ナ・リーグ西地区で同率首位に並んでいたパドレスとドジャースの3連戦の2戦目は、パドレスが5-1で勝利。先発のネスター・コルテスが6回無失点1安打の快投を見せ、打線も四回に一挙3得点の攻勢で主導権を握った。ドジャースとの3連戦に連勝したパドレスは西地区の単独首位に躍り出た。ドジャースの大谷翔平は「1番・DH」でスタメン出場し、4打数無安打に終わった。

 パドレス先発のネスター・コルテスは、トレードデッドラインでブルワーズから加入。今季は負傷もあって5先発で防御率5.87と苦しんでいたが、ドジャースとの天王山で本領を発揮した。その投球ぶりは、まさにニックネームの「ナスティ(エグい)・ネスター」にふさわしいものだった。

 初回から先頭の大谷を三振に打ち取り、コルテスは1巡目を打者9人パーフェクトで抑える完ぺきな立ち上がり。さらに四回と五回も三者凡退で抑え、五回までドジャース打線に対してパーフェクトピッチングを見せた。六回1死からの安打で完全試合とノーヒットノーランは途絶えたが、6回を通して1安打、無四球、3三振でドジャース打線に二塁を踏ませなかった。

 シーズンを通して、ドジャースの強力打線を6回以上で1安打以下に抑えたのは、この3連戦までソニー・グレイ(カージナルス)一人しかいなかった。しかし、パドレスは1戦目のダルビッシュ有、そしてこの日のコルテスと2日連続でドジャース打線を6回以上1安打以下に抑えた。

 打線は四回、ドジャース先発のタイラー・グラスナウから満塁のチャンスを作る。そして1死からトレードデッドラインで新加入のラモン・ローレアーノがタイムリーを放って2点を先制。そして犠牲フライで3点目を加えた。

 強力なブルペン陣を誇るパドレスにとっては、この3点は十分なリードだった。この日は連投中の守護神ロベルト・スアレスとセットアッパーのメイソン・ミラーを休ませながらも、2人のオールスター投手が登場。ジェイソン・アダム、ジェレマイア・エストラーダ、エイドリアン・モレホンとつないでドジャースから逃げ切った。

 パドレスはシーズン残り32試合を残して、単独首位に躍進した。24日(同25日)の一戦がパドレスとドジャースの今季最後の直接対決となる。

2025.8.24 14:04 Sunday

メッツが6本塁打の一発攻勢でブレーブスに連勝

【ブレーブス2-9メッツ】アトランタ/トゥルーイストパーク、8月23日(日本時間24日)

 メッツが本塁打攻勢でブレーブスに大勝し、ブレーブス3連戦の勝ち越しを決めた。9得点全てを本塁打で叩き出し、七回には1イニングで3本の本塁打も飛び出した。

 メッツはジェフ・マクニールが三回に11号3ランを放って3点を先制すると、七回にはピート・アロンソ、マーク・ビエントス、スターリング・マルテがブレーブスのリリーフ投手ディラン・リーを攻略した。

 アロンソが29号2ランを放ち、続くビエントスも10号ソロ、さらに1打者を空けてマルテにも本塁打が飛び出した。本塁打攻勢はまだ止まらず、九回にはビエントスとマクニールがそれぞれこの日2本目の本塁打を放った。

 七回のアロンソとビエントス、そして九回のビエントスとマクニールの二者連続本塁打によって、メッツの今季の連続本塁打は10度目となった。

 そして七回に本塁打を放ったマルテは、3打数3安打2盗塁と打席で大活躍しただけでなく、守備でも見せ場があった。三回1死一、三塁の場面でジュリクソン・プロファーが放ったレフトフライを捕球し、タッチアップを狙った三塁走者を見事な返球でアウトに。これはマルテにとって2017年以来のレフトからの刺殺となった。

 先発のクレイ・ホームズは6回1/3を投げて3安打2失点と、今季最長の登板をこなした。6回を投げ切ったのは6月7日以来のことだ。

 さらにチームで見ても、22日(日本時間23日)の試合では新人のノーラン・マクリーンも7回を投げ切ったことで、6月の第1週以降初めて先発投手が2試合連続で6回以上を投げ切ったことになった。

 6月から33勝38敗と足踏みが続くメッツにとって、先発投手のイニング数は喫緊の課題だ。メッツの先発投手陣の投球回数はMLBワースト4位。これによりリリーフ投手陣の負担が増え、5月までMLB2位の防御率2.87に抑え込んでいたリリーフ投手陣は、6月からはワースト4位の防御率4.84と低迷している。先発投手が長い登板をこなせるようになれば、自ずと調子は上がってきそうだ。

2025.8.24 14:02 Sunday

タッカーとPCAが久々の本塁打 カブスがエンゼルスとの接戦を制す

【エンゼルス2-3カブス】アナハイム/エンゼルスタジアム、8月22日(日本時間23日)

 カブスのカイル・タッカーが25試合連続本塁打なしのスランプに終止符を打った。タッカーの久々の本塁打で先制したカブスは、先発ハビエル・アサッドの好投、そして最終回に飛び出したピート・クロウ=アームストロングの決勝ソロもあり、エンゼルスに3-2で勝利。鈴木誠也は2打数無安打1打点1四球を記録した。

 初回、カブスはタッカーの19号ソロで先制。タッカーは自身のキャリアでも2番目に長い25試合連続本塁打なしのスランプの最中であり、最後の長打自体も7月30日まで遡った。

 直近30試合で打率.173、OPS.573と大ブレーキがかかり、今週のブルワーズとの首位攻防戦では本拠地のファンからブーイングも浴びた。そして6月に右掌のひび割れと診断されていたことも報じられ、タッカーは苦境に立たされていた。その中で久々の本塁打を放ち、チームに勢いをもたらした。本人は「ボールを高く上げて、力強く打ち返して得点につなげることができて、本当に気持ちよかった」と久々の好感触を味わった。

 さらにカブスは三回にも1死満塁のチャンスを作り、鈴木の犠牲フライで2点目を追加した。

 先発のアサッドは持ち味を発揮し、ゴロアウトを量産。エンゼルス打線に対して6回1失点、被安打はわずか2、4三振で9度のゴロアウトを記録して抑え込んだ。

 しかし七回、2番手のアンドリュー・キットリッジが同点ソロを被弾。試合は振り出しに戻り、アサッドの白星も消滅した。

 2-2の同点で迎えた九回、クロウ=アームストロングが28号ソロを放ち、カブスは1点を勝ち越し。最終回を守護神のダニエル・パレンシアが締めくくり、リーグ2位のシーズン74勝目をマークした。

 決勝弾を放ったクロウ=アームストロングも、タッカーと同様にほぼ1ヵ月ぶりの本塁打を放った。カブス打線は後半戦に入ってからタッカー、鈴木、マイケル・ブッシュ、ダンズビー・スワンソンといった主力打者が軒並みOPS600台の不振に陥っている。クレイグ・カウンセル監督が「大きなヒットを必要としていた二人が、攻撃面で勝利に貢献してくれただけでも、みんな満足している」と語ったように、きっかけを手にしたタッカーとクロウ=アームストロングが前半戦のような活躍を再現できるかが鍵を握る。

2025.8.23 15:11 Saturday

スキーンズに次ぐ怪物誕生か パイレーツのチャンドラーが初陣で好投

【パイレーツ9-0ロッキーズ】ピッツバーグ/PNCパーク、8月22日(日本時間23日)

 パイレーツの超有望株ババ・チャンドラーがデビュー戦に登板し、4回無失点3三振と好投。5回無失点6三振を記録した先発のブラクストン・アッシュクラフトとの完封リレーを成し遂げ、キャリア初セーブを挙げた。ポール・スキーンズに次ぐ怪物と期待される22歳がついにヴェールを脱いだ。

 パイレーツ先発のアッシュクラフトはロッキーズ打線を圧倒。8月上旬から先発ローテーションに組み込まれた25歳の新人は得意の変化球が冴え渡り、5回1安打1四球6三振の好投を披露した。

 アッシュクラフトの球数は65球に過ぎなかったが、ロッキーズ投手陣から大量リードを得ていたパイレーツは継投を選択。超有望株ババ・チャンドラーのお披露目を行った。

 「MLBパイプライン」の有望株ランキングでは球団2位、球界全体では7位に入るチャンドラーは、前評判に違わぬ剛速球を披露。最初のアウトを99.9マイル(約160.8キロ)の直球によって見逃し三振で奪うと、その回最後のアウトも100.4マイル(約161.6キロ)のボール球を振らせて空振り三振で奪った。

 ただ、チャンドラーは「100マイルを超えていたの?よかった」と試合後にその事実を知った。投球後はスピードガンを確認するのではなく、デビュー戦に駆けつけた家族の姿を探していたのだ。チャンドラーはピッチクロックのせいで投球間に家族を見つけるのに苦労したが、やがてチャンドラーのユニフォームを着込んだ集団に気づいた。

 チャンドラーはそのまま試合の最後まで投げ抜き、4回無失点3三振無四球と好投。球団史上初めてデビュー戦でセーブを挙げた投手となり、さらにデビュー戦で4イニング無失点でセーブを記録した史上初の投手となった。

 チャンドラーは高校時代、規格外のマルチアスリートとして知られていた。野球のみならずバスケットボールやアメリカンフットボールでも活躍し、特に後者の腕前は強豪クレムゾン大からクォーターバックとしてオファーを受けるほど。さらに野球では左投げでも85-87マイル(約136-140キロ)をマークしたほか、投打二刀流でドラフト指名を受けた。

 勝利投手となったアッシュクラフトが「彼は信じられないほどの才能の持ち主だ。今まで見た中で最高の投手の一人だ」と絶賛するように、チャンドラーは数多くの才能の中から投手としての道を選んだ。

 二刀流をやめて投手に専念した2023年からわずか2年半でメジャーデビューは驚異的と言うほかないが、「それほどストレスを感じているタイプではないけど、ここ数ヶ月はここに来るのに必死だった」と、制球を乱してデビューまで足踏みした今季の前半について振り返った。

 笑顔を浮かべるチャンドラーは、念願のデビューを飾って肩の荷がいくらか下りたようだ。「誰とでも同じように、僕も毎日努力して、どんなことでもできる限りベストを尽くそうとしているんだ。オフシーズン中もシーズン中も、『最悪だ』って思うことがよくある。トンネルの出口の光はどこにあるんだろうって感じだった。でも、僕はそれを見つけた。今は両親に会って、楽しもうと思ってるんだ」と屈託なく語った。

2025.8.23 15:07 Saturday

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