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ライセル・イグレシアスがブレーブス残留 1年1600万ドルで再契約

 19日(日本時間20日)、ブレーブスはクローザーのライセル・イグレシアスと1年1600万ドル(約24億円)で再契約を結んだことを発表した。

 来年1月に36歳の誕生日を迎えるイグレシアスは、依然として球界トップクラスのクローザーだ。今季はメジャー9位タイの29セーブを挙げ、試合完了数はリーグ最多の57。67回1/3を投げ、防御率3.21、73三振を記録した。しかし、イグレシアスの2025年シーズンは2つのパートに分かれていた。

 最初の28登板では防御率6.00と苦戦した。かつての強みだったスライダーのコマンド(制球力)を失い、不安定な登板が続き、4つのセーブ失敗と5つの黒星を喫した。2024年、スライダーを打たれた被本塁打は1本だけだったが、今季は最初の28登板で5本打たれた。

 しかし、6月18日以降は本来の姿を取り戻し、シーズン最後の3カ月間で21セーブ、防御率1.34を記録。8月はわずか1失点で月間最優秀救援投手に選出された。実際、シーズン終盤の活躍は素晴らしく、最終27登板ではわずか1失点しか許さず、防御率0.34と驚異的な活躍を見せた。

 イグレシアスの継続的な成功は、ハードヒットを防ぎ、ストライクゾーン外のボール球を振らせる能力の高さと密接に結びついている。シンカーは今季、平均球速がわずかに95マイル(約153キロ)を下回ったが、チェンジアップやスライダーと組み合わせることで依然として効果的。チェンジアップとスライダーも強力な決め球となっており、チェンジアップの空振り率は41%、スライダーも34%を記録した。こうした投球の結果、被ハードヒット率は34.9%と優秀で、被打率.206をマーク。特に6月17日以降の被打率はわずか.139だった。チェイス率(ボール球を振らせる割合)もメジャー全体の上位10%にランクインしている。

 9月16日のナショナルズ戦では通算250セーブを達成。セーブが公式記録となった1969年以降、40人目の快挙だった。

2025.11.20 10:31 Thursday

今永昇太ら4選手がQO受諾 この決断がFA市場に与える影響は?

 昨オフまでにクオリファイングオファー(QO)の提示を受けた144人のうち、受諾したのはわずか14人だけだった。ところが、今オフは提示を受けた13人のうち、トレント・グリシャム(ヤンキース)、ブランドン・ウッドラフ(ブルワーズ)、今永昇太(カブス)、グレイバー・トーレス(タイガース)の4人がQOを受諾して残留を選択。この状況に至った理由、そしてフリーエージェント(FA)市場に与える影響について考察していく。

【1】これほど多くの選手がQOを受諾したのはなぜか?

 4人の選手はそれぞれ異なる理由でQOを受諾した。

 トーレスは今季タイガースでオールスターに選出されたが、後半戦は苦戦し、シーズン最後の3カ月では打率.229、7本塁打に終わった。QOの対象者としてFA市場に出た場合、価値が下落してしまう(獲得したチームはドラフト指名権を失うため)。来オフはQOの対象外としてFA市場に出ることができる。

 グリシャムは今季ヤンキースで自己最高のシーズンを過ごし、本塁打(34)、打点(74)、OPS(.812)などの各部門でキャリアハイを更新した。しかし、実績が不足しており、他球団がドラフト指名権を犠牲にしてまで獲得に動くほどの魅力はなかったかもしれない。

 今永の契約状況は、今オフで最も興味深い事項の1つだった。カブスは3年5700万ドル(約85億5000万円)の球団オプションを破棄し、今永も1年1500万ドル(約22億5000万ドル)の選手オプションを行使せず、FAに。QOを受諾することで、より高額な年俸を受け取ることができ、ドラフト指名権の犠牲を伴う契約を強制されることもない。最終12先発で防御率5.17と結果を残せなかったことも、今回の決断に影響を与えた可能性がある。

 ウッドラフは唯一在籍経験のあるチームに残留する。今季、戦列復帰後は12先発で7勝2敗、防御率3.20の好成績をマークしたが、9月に広背筋を痛めてシーズン終了。近年はケガが増えており、FA市場で複数年契約を得られるかどうかは不透明だった。

【2】QOを受諾した4人のうち、最大のサプライズは誰か?

 ウッドラフだ。この右腕は2024年に受けた手術後、肩の状態が良好であることを証明した。しかし、今オフのFA市場は先発投手の層が厚いため、1年2202万5000ドル(約33億円)のQOを受け入れることにしたのだろう(ウッドラフは選手オプションを行使しなかった際のバイアウト1000万ドルも含め、2026年は3202万5000ドル=約48億円が保証される)。今季の成績は良く、三振率と四球率は上位10%にランクインしていたが、その一方で球速が低下。速球の平均は、手術前の96マイル(約154キロ)から今季は93マイル(約150キロ)まで落ちていた。

【3】QOを受諾した4人のうち、最も予想通りだったのは誰か?

 グリシャムだ。今季の成績は良かったが、キャリア全体と比較すると、異例の成績だった。34本塁打はキャリアハイ(2022年の17本塁打)の2倍となり、OPS(.812)とOPS+(125)は短縮シーズンの2020年以降では最高。162試合制のシーズンでは圧倒的な自己ベストだった。皮肉なことに、グリシャムは打者有利と言われるヤンキースタジアムで苦戦(70試合で打率.195、13本塁打)していた(敵地では73試合で打率.269、21本塁打)が、来季もヤンキースに残り、FA市場に出ていく前に、今季の再現をする必要がある。

 業界全体の印象としては、グリシャムがQOの金額(2202万5000ドル=約33億円)に近い契約を得られる可能性はあったが、ドラフト指名権を犠牲にしなければならないことを考えると、それに近い年俸で複数年契約を結ぶのは難しいとみられていた。

【4】4人が残留したことで、最も恩恵を受けるFA選手は誰か?

 トップクラスの先発投手(ディラン・シース、今井達也、マイケル・キング、フランバー・バルデス、レンジャー・スアレス、ザック・ギャレン)はQOの動向にかかわらず、大型契約を得られる見込みだったが、ウッドラフと今永が残留を選択したことにより、ほかの先発投手の価値も上がる可能性がある。たとえば、メリル・ケリー、クリス・バシット、タイラー・マーリー、ザック・リテルといった「Bランク」の先発投手は、新たな契約を結ぶうえで競争相手が2人減ることになる。

 また、グリシャムがQOを受諾したことで、FA市場でトップの中堅手(コディ・ベリンジャーを中堅手としてカウントするなら、2番目の中堅手)が市場から消えたことになる。これにより、ハリソン・ベイダーやセドリック・マリンズといったFA選手も恩恵を受けるだろう。

【5】選手がQOを受諾した4チームのうち、最も満足しているチームは?

 カブスかブルワーズだ。両チームとも先発投手の補強に動くと予想されていた。カブスは今永復帰後も、マシュー・ボイド、ケイド・ホートン、ジェイムソン・タイオン、コリン・レイらが形成する先発投手陣をさらに強化する可能性がある。ブルワーズはウッドラフ、フレディ・ペラルタ、ジェイコブ・ミジオロウスキーが三本柱となり、クイン・プリースター、チャド・パトリック、トバイアス・マイヤーズ、ロバート・ガッサー、ローガン・ヘンダーソンらが残り2枠を争う状況だ。ウッドラフの残留により、ペラルタがトレードされる可能性も出てきたが、ペラルタの来季年俸はわずか800万ドル(約12億円)。球界でトップレベルに手頃な価格のエース投手となっている。

2025.11.20 10:05 Thursday

テイラー・ウォード獲得のオリオールズ 次に狙うのはエース獲得か

 18日(日本時間19日)、今オフ初めての大型トレードが成立した。オリオールズは右腕グレイソン・ロドリゲスを放出し、エンゼルスから強打の外野手テイラー・ウォードを獲得。かつてのトップ・プロスペクト(有望株)を1年後にフリーエージェント(FA)となる打者と交換するという決断は驚くべき展開であり、今後の補強プランについて様々な疑問が浮上している。

 MLB.comでオリオールズを担当するジェイク・リルが指摘しているように、ロドリゲスの放出はオリオールズの最大の課題である「投手陣の不足」を深刻化させる結果となった。確かに、26歳のロドリゲスはケガの影響により、2024年7月を最後にメジャーのマウンドから遠ざかっているが、それでも以前から大きな期待をかけられている投手であり、今年8月の右肘手術を経て、健康な状態で来季を迎えられると予想されていた。

 オリオールズは昨オフ、エースのコービン・バーンズがFAで退団したあと、チャーリー・モートンと菅野智之を獲得したが、今オフはトップクラスの先発投手の獲得に積極的に取り組むとみられている。モートンと菅野は合計53試合で防御率4.95に終わり、ロドリゲスがケガの影響で全休したため、今季のオリオールズはメジャーワースト7位の先発防御率4.65と苦しんだ。

 MLB.comのマーク・フェインサンドは19日(同20日)、MLBネットワークに出演し、オリオールズが狙う可能性があるFA選手について言及した。

「オリオールズには少なくとも1人、エース級の先発投手が必要だ。ディラン・シース、フランバー・バルデス、マイケル・キングといった選手が市場におり、オリオールズはこのうち1人を獲得するだろう。その必要があるからだ。今季の成績を見てみると、大きな期待を寄せられていたにもかかわらず、コービン・バーンズの代わりとなるエースを獲得しなかったことで、その代償を払わされた。私は(オリオールズの編成本部長である)マイク・エライアスがトップクラスの投手の1人に大金を投じると予想している。今井達也もその候補に挙がるだろう」

 もしFA市場で思うような補強ができなかった場合、先発投手を獲得するために、トレード市場に目を向ける可能性もある。ツインズのジョー・ライアンとパブロ・ロペス、ナショナルズのマッケンジー・ゴア、ブルワーズのフレディ・ペラルタといった好投手たちがトレード候補に浮上している。

 一方、オリオールズは今オフ、レオディ・タベラスとメジャー契約を結び、トレードでウォードを獲得したため、外野手が人員余剰気味になっている。外野手の整理を目的として、新たなトレードが行われる可能性もありそうだ。

2025.11.20 08:53 Thursday

ドジャースの左腕コップがロースター40人枠入り ルール5ドラフト対策

 ドジャースは、来月行われるルール5ドラフトからプロスペクト(若手有望株)を守るために、米東部時間18日午後6時(日本時間19日午前8時)の期限までに、左腕ロナン・コップをロースターの40人枠に追加した。

 新たにロースターの40人枠に追加されたのはコップだけで、プロテクトされなかったほかの選手はルール5ドラフトで流出する可能性があるが、ドジャースはプロテクトが必要な有力選手がほとんどいなかった。MLBパイプラインの有望株ランキング全体トップ100にランクインしている7人の有望株はいずれもルール5ドラフトの対象外。球団のトップ30有望株に目を向けても、ルール5ドラフトの対象になるのは、23位の右腕ピーター・ヒューベックと25位の遊撃手ノア・ミラーだけだった。

 18歳以下で初めてメジャー球団と契約を結んだ選手は5シーズン以内、19歳以上でプロ入りした場合は4シーズン以内に40人枠入りしなければルール5ドラフトの対象となる。なお、今年のルール5ドラフトは、12月7~10日(同8~11日)にフロリダ州オーランドで開催されるウィンターミーティングの期間中に行われる。

 ドジャースのロースター40人枠には現在、コップも含めて39人の選手が登録されている。6日(同7日)に40人枠入りした左腕ロビンソン・オルティスを16日(同17日)に右腕タイラー・ガフとのトレードでマリナーズへ放出したため、枠が1つだけ空いている状態だ。

 23歳のコップは2021年ドラフト12巡目指名で入団。今季はマイナー2Aタルサで開幕を迎え、シーズン途中で3Aオクラホマシティに昇格した。合計49試合に登板して57回2/3を投げ、2勝4敗2セーブ、2ホールド、防御率3.43を記録。投球イニングを大きく上回る91個の三振を奪い、42四球を与えた。

 9イニングあたり14.20個の三振を奪った計算になり、これは2Aと3Aで50イニング以上を投げた投手の中で4番目の数字だった。

 18日(同19日)にプロテクトされた有望株はコップだけだったが、ドジャースは6日(同7日)の時点でもう1人、有望なマイナー選手をロースターの40人枠に加えている。今季マイナー3Aのパシフィックコースト・リーグでMVPに輝いた外野手のライアン・ウォードだ。

 ウォードは昨年のルール5ドラフトの際にプロテクトされなかったが、獲得に動く球団はなかった。2019年ドラフト8巡目指名で入団し、2023年には3Aに昇格。3Aで3年目のシーズンとなった今季、飛躍を遂げた。

 今季は143試合に出場し、打率.290、36本塁打、122打点、16盗塁、OPS.937の好成績をマーク。昨季より123打席多かったにもかかわらず、三振を20個減らした。ドジャースの外野陣(特に左翼手)が打撃不振に苦しむ中、マイナーでのウォードの活躍は注目を集めていたが、結局2025年シーズン中にメジャー昇格を果たすことはなかった。

 しかし、28歳となる来季は状況が変わるかもしれない。先週行われたゼネラルマネージャー(GM)会議において、ブランドン・ゴームスGMはウォードにメジャーでの出場機会を与えるつもりであることを明言。自慢の打撃力を活かし、外野手不足をカバーする手助けになることを期待しているようだ。

2025.11.19 12:14 Wednesday

パイレーツ・スキーンズがトレードの噂を否定 「事実ではない」

 満票でナショナル・リーグのサイ・ヤング賞を受賞してから1週間も経たないうちに、ポール・スキーンズ(パイレーツ)は『ダン・パトリック・ショー』に出演。最近浮上したトレードの噂について言及した。

 先週、NJアドバンスメディアのランディ・ミラーは、匿名のパイレーツのチームメイトの発言を引用し、「スキーンズが2029年シーズン終了後にフリーエージェント(FA)になるより前にヤンキースでプレーしたいと話しているのを聞いた」と報じた。しかし、スキーンズはただちにこの報道を否定。パトリックとのトークの中で、改めて否定した。

「数時間イライラしていたけど、気持ちを切り替えて(報道が出た)その日の夜遅くにメディアに話をした。仕方がないことだ。良いことも悪いことも、いずれ明らかになる。これは明らかに事実ではない」とスキーンズは語った。

 スキーンズはメジャー最初の2シーズンで55試合に先発し、防御率1.97、WHIP0.95を記録。2年連続でオールスターに選出され、昨季は新人王、今季はサイ・ヤング賞に輝いた。今季は187回2/3を投げ、防御率1.97をマーク。30人の投票者全員から1位票を獲得し、球団史上4人目となるサイ・ヤング賞に満票で選出された。

 スキーンズは間違いなくナ・リーグ最高の先発投手、そしてタイガースのタリック・スクーバルと並び、おそらくメジャー最高の先発投手として2026年シーズンを迎える。パイレーツはスキーンズがFAになるまで、あと4年保有することができ、スキーンズが年俸調停の権利を取得するのは来季終了後。パイレーツがスキーンズの放出を急ぐ理由は全くない。

2025.11.19 11:27 Wednesday

レッドソックスが一塁手ロウと右腕ウィンコウスキーのDFAを発表

 MLBで各球団のロースターが大きく変動する季節が到来した。18日(日本時間19日)、レッドソックスは来月のルール5ドラフトに備えて各球団がロースターの40人枠を確定する期限を前に、一塁手ナサニエル・ロウと右腕ジョシュ・ウィンコウスキーのDFA(designate for assignment:選手をロースターの40人枠から外す措置)を発表。4件のトレードを成立させるなど、慌ただしく動いた。

 レッドソックスはロウのDFAと同時に、レイズとのトレード成立を発表。救援右腕ルイス・ゲレーロを放出し、ユーティリティ内野手のトリスタン・グレイを獲得した。ゲレーロは6日(同7日)の時点ですでにDFAとなっていたが、レッドソックスはグレイを獲得するためにロースターの枠が必要だったため、ロウをDFAとした。

 その後、さらに3件のトレードが成立。左腕ブレナン・バーナーディーノとのトレードでロッキーズからマイナー外野手のブレイデン・ウォード、左腕クリス・マーフィーとのトレードでホワイトソックスからマイナー捕手のロニー・ヘルナンデス、マイナー右腕のアレックス・ホープとのトレードでマリナーズからマイナー捕手のルーク・ヘイマンを手に入れた。

 これらの動きに加え、左腕シェーン・ドロハン、右腕デービッド・サンドリン、右腕タイラー・ウーバースタインの3人がマイナー3Aウースターからメジャーのロースター40人枠に追加された。

 各球団が自軍の選手に来季の契約を提示する期限(通称ノンテンダーデッドライン)は21日(同22日)。ロウはノンテンダーFAの有力候補だったが、レッドソックスはロースターの枠を必要としていたため、ノンテンダーの期限を待たずにロウをDFAとした。

 ロウは8月中旬にナショナルズを解雇されたあと、レッドソックスに加入。レッドソックスは5月上旬にトリストン・カサスが左膝蓋腱を断裂して今季絶望となり、一塁のレギュラーを固定できない状況が続いていたが、ロウがその穴を埋めた。

 ロウはレッドソックス移籍後、34試合に出場し、100打数で打率.280、6二塁打、1三塁打、2本塁打、16打点、出塁率.370、長打率.420を記録した。

 カサスは2026年シーズンに復帰予定。さらに、レッドソックスは打線のパワーアップのためにDHもしくは一塁手の補強を検討しているため、来季に向けて、ロウは完全な余剰戦力となっていた。

 ロウと同じくDFAとなったウィンコウスキーは、今季わずか6試合の登板に終わり、防御率3.86。6月上旬に右肘の屈筋を痛めて負傷者リストに登録され、そのままシーズンを終えた。

 レッドソックスがトレードで獲得した選手を順番に見ていくと、グレイは左打ちの内野手で、今季はレイズで30試合に出場。内野4ポジションをこなしながら打率.231、5二塁打、3本塁打、9打点を記録した。2017年ドラフト13巡目指名でプロ入りし、2023年にレイズでメジャーデビュー。これまでにレイズ、マーリンズ、アスレチックスでプレーし、メジャー通算47試合に出場している。

 26歳のウォードは、今季マイナー2A(53試合)と3A(44試合)でプレーし、打率.290、74得点、57盗塁、出塁率.395を記録。2Aでは平凡な成績に終わったが、初めて3Aに昇格すると、打率.331、45得点、35盗塁、出塁率.440、OPS.906の大活躍を見せた。

 21歳のヘルナンデスは、直近2シーズンをマイナー1Aでプレー。2年間で合計178試合に出場し、打率.262、28二塁打、1三塁打、5本塁打、80打点、出塁率.367、長打率.331を記録している。

 22歳のヘイマンは、今年のドラフト14巡目でマリナーズから指名を受けてプロ入り。まだプロデビューを果たしておらず、マイナーでの出場経験はない。

 ロースターの40人枠に追加された3人の投手についても見ておく。26歳のドロハンは、今季マイナーのハイAと3Aで合計15試合(うち14先発)に登板し、5勝2敗、防御率3.00、77三振、被打率.202を記録。50イニング以上を投げたレッドソックスのマイナーの投手の中で、9イニングあたりの三振数(12.83)は3番目に多かった。

 24歳のサンドリンは、今季マイナー2Aと3Aで合計32試合(うち14先発)に登板し、9勝6敗、防御率4.50、107三振、40四球を記録。球団10位の有望株と評価されており、今季はマイナー2Aイースタン・リーグの週間最優秀投手に2度選出された。

 26歳のウーバースタインは、今季マイナー2Aと3Aで合計25試合(うち21先発)に登板し、6勝5敗、防御率3.58、137三振、41四球を記録。シーズン最後の3先発では3勝0敗、防御率1.13、20三振と素晴らしい活躍を見せた。

2025.11.19 10:53 Wednesday

メッツがモンタスをDFA トミー・ジョン手術で来季全休の見込み

 フランキー・モンタスの波乱に満ちたメッツ在籍期間は、わずか9試合の登板で終了することになった。

 18日(日本時間19日)、メッツはモンタスのDFA(designate for assignment:選手をロースターの40人枠から外す措置)を発表した。モンタスはシーズン終盤にトミー・ジョン手術を受け、2026年シーズンを全休する見込みのため、今回のDFAは手続き上の措置と言える(要するに、ロースターに残しておく意味がない)。シーズン終了後、モンタスは年俸1700万ドル(約25億5000万円)の選手オプションを行使していた。

 メッツはモンタスの年俸を負担する義務がある。しかし、今回のDFAによって、モンタスはメッツの球団組織を離れることになったため、本拠地シティフィールドや球団のキャンプ施設を利用してリハビリを行うことはできない。また、モンタスのDFAによって空いたロースターの枠を利用し、メッツは球団16位の有望株であるニック・モラビトを新たにロースターの40人枠に加えている。

 昨オフ、メッツはモンタスと2年3400万ドル(約51億円)で契約。これは、同じく昨オフ加入したクレイ・ホームズ、グリフィン・キャニングとともに、先発ローテーションを安定させてくれることを期待したものだった。32歳のモンタスは、レッズとブルワーズでプレーした2024年シーズンは健康を維持し、30試合に先発して7勝11敗、防御率4.84を記録。しかし、メッツ1年目はスプリングトレーニングで右広背筋を断裂して早々に離脱し、6月下旬まで復帰できなかった。

 戦列復帰後、7試合に先発したものの、防御率6.68と実力を発揮できず。メッツはその後、ブルペンへの配置転換を決定したが、モンタスは2試合にリリーフ登板しただけで右肘の内側側副靭帯を断裂し、シーズンを終えた。

 モンタスはメジャー10年間で6チームを渡り歩き、通算169試合(うち136先発)に登板。783イニングを投げ、47勝48敗、2ホールド、防御率4.20を記録している。

2025.11.19 09:43 Wednesday

外野手補強を目指すドジャース ベリンジャーとの「再会」に興味を示す

 コディ・ベリンジャーはキャリア序盤にドジャースで大きな成功を収めた。2017年にナ・リーグ新人王、2019年にナ・リーグMVPを受賞し、2020年にはワールドシリーズ制覇を経験。ところが、ケガの影響もあって2021年以降は急激に成績が悪化し、最終的に2022年シーズン終了後、ドジャースから翌年の契約を提示されず、ノンテンダーFAとなった。

 しかし、ベリンジャーのドジャース時代は第2章を迎えるかもしれない。ESPNのジェフ・パッサンによると、ワールドシリーズ連覇を達成したドジャースは、外野手補強を目指す中でベリンジャーに興味を示しているという。

 ドジャース退団後、ベリンジャーは2023年にカブスで復活を遂げ、シルバースラッガー賞とカムバック賞を受賞。ヤンキースへ移籍した今季は、MVPに輝いた2019年以降では最多となる29本塁打を放ち、98打点、OPS.813をマークした。ファングラフス版のWARは4.9を記録し、外野手9位の好成績だった。

 ベリンジャーは外野の全3ポジション(と一塁)を守ることができ、今季はOAA(Outs Above Average:平均よりどれだけ多くアウトを奪ったかを表す守備指標)で+7、フィールディングランバリュー(守備による得点貢献度)でも+9を記録するなど、平均以上の守備力を持っている。ヤンキースでプレーした今季は左翼手としての出場機会が多く、左翼手が打率.229、長打率.385と不振だったドジャースにとって、大きなアップグレードとなることは間違いない。また、走塁面でもチームに貢献できる選手であり、直近4シーズンで3度の2ケタ盗塁を記録している。

 2014年ナ・リーグMVPのクレイトン・カーショウが引退したドジャース。外野手補強としてベリンジャーを獲得し、来季の打線は大谷翔平、ムーキー・ベッツ、フレディ・フリーマン、ベリンジャーの「MVPカルテット」が上位に並ぶことになるかもしれない。

2025.11.19 09:07 Wednesday

シュワーバー争奪戦に意外な名前が パイレーツがサプライズ参戦へ

 驚くべきことではないが、ESPNのジェフ・パッサンによると、フィリーズからフリーエージェント(FA)となったカイル・シュワーバーは今オフの移籍市場でかなりの人気物件となっているようだ。再契約を目指すフィリーズのほか、メッツやブルージェイズが獲得に乗り出しており、MLBネットワークのジョン・ポール・モロシは18日(日本時間19日)、レッドソックスも動向を注視していることを報じた。さらに、パイレーツが「サプライズ参戦」していることも明らかになった。

 パッサンによると、パイレーツはマリナーズからFAとなったジョシュ・ネイラーの獲得を狙っていたようだ。しかし、ネイラーは5年契約でマリナーズ残留が決定。その後、パイレーツは補強ターゲットをシュワーバーに変更したとみられる。

 パイレーツはこれまで、FA市場では積極的に動いてこなかった。2015年、左腕フランシスコ・リリアーノと3年3900万ドル(約58億5000万円)の契約を結んだのが球団史上最大のFA契約である。しかし、パッサンによると、パイレーツは今オフ、積極的にお金を使う準備ができているという。

 今季のパイレーツはメジャー最少の117本塁打に終わった。シュワーバーの獲得に成功すれば、打線の迫力が格段に増すことは間違いない。シュワーバーは今季、自己最多の56本塁打を放ち、大谷翔平(ドジャース)との争いを制して本塁打王のタイトルを獲得。この56本塁打は、パイレーツのシーズン最多記録(1949年ラルフ・カイナーによる54本塁打)を上回る数字である。

 パイレーツがシュワーバーを獲得すれば、球団史上最大のFA契約となるのは確実。FA以外も含めた球団史上最大の契約であるブライアン・レイノルズ(8年1億675万ドル=約160億1250万円)を上回る可能性も高い。念願の長距離砲獲得は実現するのか。「サプライズ参戦」の行方に注目が集まる。

2025.11.19 08:42 Wednesday

2026年度殿堂入り投票の注目ポイント7選 最有力候補はベルトランか

 2026年度の全米野球記者協会(BBWAA)によるアメリカ野球殿堂入り投票の候補者が発表された。

 投票対象となった選手は27人で、そのうち15人は前年度から継続、残り12人が2026年度からの新たな候補者となっている。殿堂入り投票の結果は2026年1月20日(日本時間21日)にMLBネットワークの番組内で発表予定。ここでは7つの注目ポイントを紹介していこう。

【1】カルロス・ベルトランは殿堂入りできるか

 一言で表すなら、答えは「イエス」だ。

 ベルトランの得票率は過去2度の投票で46.5%から70.3%まで急上昇した。2025年度の投票では殿堂入りに惜しくも19票足りなかったが、4度目の挑戦となる2026年度の投票では、有力な新規候補がいないため、殿堂入りスピーチの準備を始めてもいいだろう。

 1999年ア・リーグ新人王のベルトランは、9度のオールスター選出、3度のゴールドグラブ賞、2度のシルバースラッガー賞、2013年ロベルト・クレメンテ賞、2004年アストロズ時代のポストシーズンでの大活躍など、輝かしいキャリアを過ごした。その中で最も偉大な記録は、メジャー史上わずか5人しか達成していない通算400本塁打&300盗塁だろう。バリー・ボンズ、アレックス・ロドリゲス、ウィリー・メイズ、アンドレ・ドーソン、そしてベルトランだけが達成している大記録だ。

【2】アンドリュー・ジョーンズにも殿堂入りのチャンス到来

 2020年度から2023年度にかけて、ジョーンズの得票率は約3倍に増加した(19.4%から58.1%)。この急上昇により、2025年度までには殿堂入りを果たすと予想する者もいたが、得票率の上昇ペースは鈍化。2024年度は3.5%アップ、2025年度は4.6%アップで、66.2%となった。

 歴代屈指の守備力を誇る中堅手で、通算434本塁打を記録しているジョーンズは、今回が9度目の挑戦となる。ベルトラン同様、いずれは殿堂入りを果たすことになるだろう。ただし、今回殿堂入りするためには、得票率の10%近い上昇が必要であり、確実とは言えない。

【3】アンディ・ペティットとチェイス・アトリーは得票率アップを目指す

 ペティットが殿堂入り候補となった最初の6年間は波乱万丈だった。2019年度から2024年度にかけて、得票率は9%から17%の間で推移。2023年度は17.0%だったが、2024年度は13.5%に落ち込んだ。しかし、7度目の挑戦となった2025年度に息を吹き返し、前年度の2倍以上となる27.9%を記録。2025年度の投票において、前年度から引き続き候補者となった14人の中で最大の増加幅(14.4%アップ)だった。

 ヤンキース時代に5度のワールドシリーズ制覇を経験したペティットは、レギュラーシーズンで通算256勝を挙げ、ポストシーズンでの通算19勝は歴代最多。BBWAAの投票対象となる期間はあと3年しか残っていないため、殿堂入りに必要な得票率75%をクリアできるかどうかは時間との戦いになるが、7度目の挑戦が終わった時点の状況としてはラリー・ウォーカーに似ている。ウォーカーは7度目の挑戦で得票率21.9%だったが、最終的にはラストチャンスの10度目の挑戦で殿堂入りを果たした。

 ペティットに比べると、アトリーにはまだまだ時間がある。2度目の挑戦となった2025年度は前年度から11%アップの39.8%を記録。4度のシルバースラッガー賞に輝き、全盛期には球界最高の二塁手と呼ばれたアトリーは、殿堂入りの基準となる75%に到達するまでもう少し時間がかかりそうだが、順調に進んでいると言えそうだ。

【4】フェリックス・ヘルナンデスは2度目の挑戦で得票率大幅アップなるか

 ペティットと比較すると、「キング・フェリックス」が初めての殿堂入り投票を終えた時点の感触は悪くないはずだ。マリナーズ一筋で15年間プレーしたヘルナンデスは、2025年度の殿堂入り投票で得票率20.6%を記録。低いように思われるが、たとえばマイク・ムシーナは2014年度に20.3%からスタートし、2019年度に殿堂入りを決めた。また、ビリー・ワグナーの殿堂入りへの道のりは、2015年度の得票率10.5%からスタートした。初年度の20.6%は悪くない数字だ。

 ヘルナンデスは最優秀防御率2度、オールスター選出6度の実績を誇り、2010年にア・リーグのサイ・ヤング賞を受賞。2012年には完全試合を達成した。これらの事実は、ヘルナンデスが殿堂入りに相応しい選手であることを示している。2026年度の新規候補に有力選手がいないことも追い風となるだろう。今回の殿堂入り投票で、ヘルナンデスは一気に得票率をアップさせる可能性を秘めている。

【5】新規候補12人の筆頭はコール・ハメルズ

 ハメルズは、同じエース左腕として有資格1年目で殿堂入りを果たしたCC・サバシアと同じ道のりを歩むことを期待しているかもしれない。しかし、ハメルズはサバシアほどの成績を残していない。現役生活がサバシアほど長くなかったからだ。サバシアはハメルズより138試合多く先発し、約900イニング多く投げている。それでも、ハメルズはメジャーの舞台で素晴らしい活躍を見せた。

 オールスターに4度選出されたハメルズは、全盛期と呼べる2007~16年の10年間で2082イニングを投げ、ERA+126を記録(平均より26%優秀)。通算防御率3.43は、ワイルドカード時代(1995年以降)に2000イニング以上を投げた先発投手の中で13位タイの数字だ。通算2560三振を奪い、フィリーズ時代の10年間で奪った1844三振は、スティーブン・カールトン(殿堂入り)、アーロン・ノラ(現役)、ロビン・ロバーツ(殿堂入り)に次いで球団史上4位となっている。

 2008年のポストシーズンではリーグ優勝決定シリーズとワールドシリーズのMVPをダブル受賞。2014年のブレーブス戦で継投ノーヒッターを達成し、翌2015年のカブス戦では単独でノーヒッターを成し遂げた。2015年途中にレンジャーズへトレードされたため、結果的にはフィリーズでの最終登板でノーヒッターを達成したことになった。

【6】新規候補でほかに注目すべき選手は?

 新規候補でもう1人、注目すべき選手を挙げるとすれば、ライアン・ブラウンだろう。ブルワーズの球団史上最多本塁打記録保持者(352本)である。ブルワーズでの最初の6年間は素晴らしく、202本塁打を量産。1900年以降の近代野球において、最初の6シーズンで202本塁打はフランク・ロビンソンと並び、7位タイの数字だ。同期間中、打率.313、出塁率.374、長打率.568の好成績を残し、オールスター選出5度。2007年にナ・リーグ新人王を受賞すると、2011年にはナ・リーグMVPに輝いた。

 しかし、2011年と2012年にパフォーマンス向上薬の使用疑惑が浮上し、素晴らしい成績の信ぴょう性が疑問視されるようになった。2013年には薬物規定違反で65試合の出場停止処分を受けることに。14年間のキャリアでOPS+134(平均より34%優秀)、通算1963安打、1154打点をマークしたが、出場停止処分を受けたという事実はキャリアの汚点となった。

 ロイヤルズの看板選手として活躍したアレックス・ゴードンも今回から殿堂入り投票の候補者となった。2005年ドラフト全体2位指名でプロ入りしたゴードンは、球団史上7位の通算1643安打を記録し、ベースボール・リファレンス版のWAR(34.8)でも球団歴代トップ10に名を連ねている。抜群の守備力で鳴らした選手であり、ゴールドグラブ賞を8度、プラチナグラブ賞も2度受賞した。

 メジャー史上最高の韓国人選手である秋信守(チュ・シンス)や強打者エドウィン・エンカーナシオンも候補者となった。秋信守は15年間で通算出塁率.377を記録。エンカーナシオンは16年間で通算424本塁打を放った。

 ほかには、メジャーで15年間プレーし、2019年のワールドシリーズでヒーローとなったハウィー・ケンドリック、主にオリオールズで活躍したニック・マーケイキス、ワールドシリーズ制覇2度のハンター・ペンス、オールスター選出2度の左腕ジオ・ゴンザレス、オールスター選出3度のマット・ケンプらがいる。

【7】マニー・ラミレスのラストチャンス

 数字だけを見るならば、マニーは何年も前に殿堂入りしているはずだ。同世代で最も恐れられた打者の1人であるラミレスは「500本塁打クラブ」の一員であり、通算長打1122本は歴代18位にランクイン。12度のオールスター選出、9度のシルバースラッガー賞のほか、レッドソックス時代に2度のワールドシリーズ制覇を経験した。

 しかし、ラミレスの殿堂入りに向けた道のりは、複数回にわたる薬物規定違反によって複雑化しており、それはBBWAAの殿堂入り投票における得票率にも反映されている。2025年度は34.3%を記録し、9年間で最も高い得票率だったが、殿堂入りの基準である75%には遠く及ばない。

 今回が10度目の挑戦で、ラミレスにとってラストチャンスとなる。BBWAAの投票による殿堂入りは難しく、時代委員会の投票による殿堂入りのほうが可能性は高いだろう。

2025.11.18 12:27 Tuesday

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