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ブルージェイズが32年ぶりのリーグ優勝 スプリンガーの3ランで逆転勝利

【ブルージェイズ4-3マリナーズ】トロント/ロジャースセンター、10月20日(日本時間21日)

 最終戦までもつれた熱戦に相応しい結末だった。3勝3敗で迎えたアメリカン・リーグ優勝決定シリーズ(ALCS=7回戦制)第7戦、ブルージェイズは2点ビハインドで迎えた七回にリードオフマンのジョージ・スプリンガーが逆転3ラン。4-3でマリナーズに勝利し、1993年以来32年ぶり、球団史上3度目となるリーグ優勝を決めた。

 ブルージェイズがシェーン・ビーバー、マリナーズがジョージ・カービーの先発で始まった第7戦は初回から動いた。マリナーズは先頭のフリオ・ロドリゲスが三塁線を破る二塁打を放ってチャンスを作り、1死後にジョシュ・ネイラーのタイムリーで先制。しかし、ブルージェイズはホルヘ・ポランコを併殺打に仕留めて最少失点でしのぎ、直後に2死一、二塁のチャンスを迎えると、ドールトン・バーショのタイムリーで追いついた。

 二回1死二、三塁のチャンスを生かせなかったマリナーズだが、三回先頭のロドリゲスが外角のスライダーをとらえて左中間へソロ本塁打を放ち、勝ち越しに成功。今年アメリカ野球殿堂入りを果たしたイチロー氏の「愛弟子」として知られるスター外野手が、球団史上初のリーグ優勝がかかる大一番で大きな仕事をやってのけた。

 先発カービーの力投が続く中、今度は五回先頭のカル・ローリーがライトへのソロ本塁打を放ち、貴重な追加点。レギュラーシーズンで捕手・スイッチヒッター・球団の新記録となる60本塁打を放ったローリーは、今年のポストシーズンで早くも5本目のアーチとなった。

 マリナーズは先発のカービーを4回4安打1失点で降板させ、五回からエース格のブライアン・ウーを投入。故障明けのウーは2イニングを無失点に抑える好リリーフを見せたが、七回に1死二、三塁のピンチを招き、3番手のエデュアルド・バザードにバトンを渡した。

 一発が出れば逆転の場面で打席にはブルージェイズのリードオフマン、スプリンガー。第5戦で受けた死球による右膝の痛みを抱えながら出場を続ける36歳のベテランは、カウント1-0からの2球目、96マイル(約154キロ)のシンカーをとらえ、左中間に逆転3ランを叩き込んだ。スプリンガーはポストシーズン通算23本目の一発となり、歴代3位タイに浮上。また、ポストシーズンの「第7戦」で「七回以降」に複数点差をひっくり返す逆転ホームランが飛び出したのは初めてだった。

 七回にエースのケビン・ゴーズマンを投入するなど、必死の継投を見せていたブルージェイズは、逆転した直後の八回をクリス・バシットが三者凡退に抑える好リリーフ。1点リードのまま迎えた最終回はクローザーのジェフ・ホフマンが締めくくり、4勝3敗で昨季王者のドジャースが待つワールドシリーズに駒を進めた。

2025.10.21 12:01 Tuesday

カブスは今永昇太を引き留めるのか 注目される契約オプションの動向

 5年ぶりのポストシーズン進出を果たし、ワイルドカードシリーズでパドレスを撃破したカブスだが、地区シリーズでは同地区のブルワーズに惜敗。2025年シーズンの戦いは終了した。ジェッド・ホイヤー編成本部長は「毎年レベルを上げていく必要がある。すでに(戦力の)基盤は固まっており、正しい決断をして、戦力を築き上げていく必要がある」と語っている。そして今オフ、注目される「決断」の1つが今永昇太の去就だ。

 メジャー2年目のシーズンを終えた今永の状況を簡単に整理しておこう。カブスには今永を3年5775万ドル(約87億円)で引き留めるかどうかの選択権がある(今永は2024年のサイ・ヤング賞投票で5位に入ったため、2026~28年の年俸が1年あたり25万ドル=約3770万円アップした)。カブスがこのオプションを破棄した場合、今度は今永に年俸1525万ドル(約23億円)で残留するかどうかの選択権が与えられる。

 今永もオプションを破棄した場合、今永はフリーエージェント(FA)となり、次はカブスが今永に対してクオリファイングオファー(今オフは2202万5000ドル=約33億円)を提示するかどうかを検討することになる。MLB.comのジョーダン・バスティアン(カブス番記者)は「双方がどのような交渉を進めようとも、最も可能性が高いのは、今永が少なくともあと1シーズンはカブスでプレーを続けることだ」と予想している。

 近年、先発投手獲得にかかるコストが高騰しており、カブスが3年5775万ドルの球団オプションを行使して今永を引き留める可能性はある。たとえば、カブスは昨オフ、2024年にレギュラーシーズンとポストシーズンの合計で11試合しか投げられなかったマシュー・ボイドを獲得するために2年2900万ドル(約44億円)を支払った。今永と同等のクラスの先発投手を3年5775万ドル以下の金額で獲得できる保証はどこにもなく、1年あたり1925万ドル(約29億円)で今永を3年間キープできるのはカブスにとって悪い条件ではないと言えるだろう。

 とはいえ、今永はすでに32歳。一発病に苦しんだ今季終盤の不振を考慮する必要もある。カブスが3年5775万ドルのオプションを行使するかどうかは、今季終盤の今永のパフォーマンスを「一時的な不振」とみるか、「相手チームに研究・攻略された結果」とみるか次第だろう。今永はメジャー最初の42先発(248回1/3)で防御率2.75をマークし、9イニングあたりの被本塁打は1.4本。しかし、直近の12先発(69回2/3)では防御率5.17と打ち込まれ、9イニングあたり2.6本のホームランを浴びた。

 初のポストシーズンでも2度の登板で防御率8.10と結果を残せなかった今永。来季もカブスの一員としてプレーするのか。注目のオフシーズンを迎えることになる。

2025.10.21 09:10 Tuesday

名捕手モリーナがコーチ就任に向けて古巣カージナルスと交渉中

 19年間のメジャー生活の中で2度のワールドシリーズ制覇、10度のオールスター選出、9度のゴールドグラブ賞など輝かしい実績を残した名捕手ヤディアー・モリーナは、現役引退から3年が経過し、現場復帰に意欲を示している。2026年シーズンから監督またはコーチとして、メジャーリーグのダグアウトに戻りたいと考えているようだ。

 現在43歳のモリーナは、16日(日本時間17日)に自身のインスタグラムを更新し、「MLB、メキシコ、あるいは自分が情熱を注ぐスポーツ(=野球)に貢献し、恩返しができる場所ならどこでも、コーチまたは監督としてフィールドに戻る準備はできている」と宣言した。

 関係者の話によると、モリーナはここ最近、コーチとして古巣カージナルスに復帰する可能性について、ハイム・ブルーム編成本部長とオリバー・マーモル監督と話し合いの場を設けたという。

 モリーナは、マーモル監督が一塁ベースコーチやベンチコーチを務めていた頃から極めて良好な関係を築いている。マーモル監督の就任1年目は、モリーナの現役ラストイヤーだった。モリーナは今季終盤、本拠地ブッシュスタジアムで行われた試合でゲストコーチを務め、試合前のメンバー表交換でフィールドに現れた際にはカージナルスファンから大歓声を浴びた。

 現場復帰に意欲を見せる名捕手は、プエルトリコの地元メディアに対し、来季から古巣カージナルスのコーチングスタッフに加わることについて交渉中であることを明かしている。

 プエルトリコの地元メディアによると、モリーナは「カージナルスにコーチとして復帰し、マーモル監督を手助けすることについて、球団と連絡を取り合っている。彼は依然としてリーダーであり、私は彼のそばにいたいと思う。まだ具体的なことは何も決まっていないが、話し合いを進めている」と語ったという。

 モリーナがコーチ業に興味を示した時期は、元同僚のアルバート・プホルスが監督業に興味を示した時期と重なる。プホルスは2022年に古巣カージナルスへ復帰し、モリーナとともに現役引退。カージナルスでは12シーズン(2001~11年、2022年)プレーし、2度のワールドシリーズ制覇を経験したほか、ナ・リーグMVPに3度輝いた。

 2度のワールドシリーズ制覇の際にモリーナ、プホルスとチームメイトだったスキップ・シューマッカーは先日、レンジャーズの監督に就任することが発表された。また、2011年のワールドシリーズ優勝メンバーの一員であるニック・プントは、ツインズの新監督候補となっていることが報じられている。

 モリーナはカージナルス一筋のメジャー生活を過ごし、1球団での捕手出場2184試合はMLB史上最多。また、アダム・ウェインライトとのバッテリーで記録した213勝、先発バッテリー328試合もMLB記録となっている。さらに、捕手として18年連続開幕戦スタメン出場(2005~22年)もMLB記録。プラチナグラブ賞を4度受賞したほか、盗塁阻止率でもMLBトップを4度記録しており、打撃面でも通算2168安打、176本塁打、1022打点を積み上げた。

 モリーナは今季2度、ゲストコーチとしてブッシュスタジアムを訪問。モリーナがセントルイスに戻ってきたのは、2023年シーズン最終戦でウェインライトの引退セレモニーが行われたとき以来だった。2023年12月、モリーナはジョン・モゼラック編成本部長(当時)付の特別アシスタントに就任したものの、プエルトリコで暮らす家族の事情もあり、その役割を遂行することができなかった。

 今年8月8~10日と9月5~7日にゲストコーチを務めた際、モリーナは「自分にとって大きな意味を持つスポーツ(=野球)に再び力を注ぎたい」と語った。息子のヤニュエル・モリーナがテキサス大学アーリントン校に進学し、野球をプレーすることが決まったため、今こそがフルタイムのコーチとして現場復帰する絶好の機会だと考えているようだ。

 今年8月8日、モリーナはカージナルス対カブスの試合前に「将来的には監督を務めたいと考えているが、今は家族に集中している。家族はそれに値する存在だからね。でも、将来的にはコーチを務め、(監督就任という目標に向けて)一歩ずつ着実に進んでいきたい」と現場復帰の可能性を示唆していた。

 ゲストコーチに就任した際、「カージナルスの捕手たちにアドバイスをして、彼らを助け、成長させたいと思っている。何かを大きく変えるために来たわけではなく、彼らの手助けをしたいんだ。自分にできる範囲で若手選手の力になりたい。そして、野球を楽しみたい。プレーすることを恋しく思ったことはないが、フィールドにいられないのは寂しかった。セントルイスに戻ってきただけでも、私にとっては大きな意味がある。この街の人々は、私だけでなく、私の家族のことまで気にかけてくれるんだ」とセントルイスへの愛着を語っていたモリーナ。古巣カージナルスにコーチとして戻ってくる可能性は高そうだ。

2025.10.21 08:25 Tuesday

新人イェサベージの力投でブルージェイズ勝利 ALCSは3勝3敗で第7戦へ

【ブルージェイズ6-2マリナーズ】トロント/ロジャースセンター、10月19日(日本時間20日)

 マリナーズが球団史上初のワールドシリーズ(WS)進出に王手をかけて迎えたアメリカン・リーグ優勝決定シリーズ(ALCS)第6戦は、新人右腕トレイ・イェサベージの力投もあり、ブルージェイズが6-2で勝利。地元トロントの大歓声を受けて「絶対に負けられない一戦」を制し、シリーズの対戦成績を3勝3敗のタイに持ち込んだ。第7戦の勝者がWSでドジャースと対戦することになる。

 ブルージェイズは先発のイェサベージが3者三振の快投を見せた直後の二回、マリナーズの2つのエラーで無死一、二塁のチャンスを作り、アディソン・バージャーのライト前タイムリーで先制。続くアイザイア・カイナー=ファレファもサードへのタイムリー内野安打を放ち、2-0とリードを広げた。

 イェサベージは三回1死満塁のピンチを迎えたが、マリナーズの主砲カル・ローリーをファーストゴロ併殺打に仕留めて無失点。イェサベージにとって、レギュラーシーズンとポストシーズンを通してメジャーの舞台で記録した初めての併殺打だった。

 その直後、ブルージェイズはイェサベージの力投に応え、2死からアーニー・クレメントが三塁打を放ってチャンスを作ると、バージャーが右中間への2ラン本塁打を放ち、4点リードに。イェサベージは四回にも1死満塁のピンチを背負ったが、今度はJ・P・クロフォードをセカンドゴロ併殺打に仕留め、またも無失点で切り抜けた。

 イェサベージは五回にもフリオ・ロドリゲスをショートゴロ併殺打に仕留め、メジャーの舞台での最初の併殺打3本をこの試合で記録したことに。直後に主砲ブラディミール・ゲレーロJr.がソロ本塁打を放って5-0とリードを広げ、今年のポストシーズンで早くも6本目のアーチとなったゲレーロJr.は、球団のポストシーズン通算最多本塁打記録(ジョー・カーターとホセ・バティースタの6本)に並んだ。

 イェサベージは六回2死からジョシュ・ネイラーにソロ本塁打を浴び、続くランディ・アロザレーナにヒットを許して降板。この走者がエウヘニオ・スアレスのタイムリーで生還したため、2失点目が記録されたものの、5回2/3(87球)を投げて6安打、7三振、3四球と堂々たるピッチングを披露した。

 ブルージェイズは七回1死一、二塁の場面でマリナーズの守備のミスにより1点を追加。イェサベージ降板後はルイス・バーランド、ジェフ・ホフマンとつないでマリナーズ打線の反撃を封じ、6-2で勝利した。

 これでALCSは3勝3敗。第7戦にマリナーズが勝てば球団史上初のWS進出、ブルージェイズが勝てば1993年以来32年ぶり球団史上3度目のWS進出となる。1977年創設の「同級生」2チームが運命の最終決戦に臨む。

2025.10.20 11:55 Monday

FAまであと1年 タイガースはスクーバルのトレードに動くのか

 球界最高の投手、タリック・スクーバルは1年後にフリーエージェント(FA)が迫っている。FA前の最終年もタイガースの一員としてプレーするのだろうか。それとも、球界の勢力図を一変させるような大型トレードが成立するのだろうか。

「ジ・アスレチック」のウィル・サモン記者によると、タイガースが今オフ中にスクーバルを放出する「兆候」があるという。また、もしそうなった場合、メッツが争奪戦に加わる可能性が高いとみられている。

 もちろん、スクーバルがFAを迎える前に、タイガースとの契約延長に合意する可能性も残されている。しかし、MLB.comでタイガースの番記者を務めるジェイソン・ベックが指摘するように、FA市場でスクーバルを巡って大争奪戦が繰り広げられるのは確実であり、スクーバルがタイガースとの契約延長に応じる可能性は極めて低いだろう。

 さらに、契約延長の可能性を巡り、タイガースとスクーバルの間には大きなギャップがあることが報じられている。MLBネットワークのジョン・ヘイマン記者によると、昨オフにタイガースがスクーバルと契約延長の交渉を行った際、双方の希望額には2億5000万ドル(約375億円)もの開きがあったようだ。

「デトロイト・フリープレス」はタイガースがスクーバルに提示した条件について、より詳細な報道を行っており、「総額1億ドル(約150億円)未満の4年契約」だったことを明かしている。つまり、スクーバルは昨オフの時点で少なくとも3億ドル(約450億円)以上の大型契約を求めていたことになる。

 スクーバル争奪戦に加わる可能性が高いとみられるメッツには、トレードの駒になりそうな有望株が複数いる。今季終盤に先発ローテーション入りしたノーラン・マクリーン、ジョナ・トン、ブランドン・スプロートの「新人トリオ」はその代表格だろう。また、「SNY」のアンディ・マルティノ記者によると、タイガースは過去に内野手のブレット・ベイティに興味を示していた時期があるという。

 メッツがエース級の先発投手の獲得を切望していることは間違いない。今季のメッツは9月に先発防御率5.94とローテーションが崩壊し、ポストシーズン進出を逃す大きな要因となったからだ。タイガースがスクーバル放出を決断すれば、メッツは有力な移籍先候補の1つとなるだろう。

2025.10.20 10:35 Monday

今季メジャー最高勝率のブルワーズ 最多勝右腕ペラルタのトレードを検討か

 今季メジャー最高勝率を記録したブルワーズは、主力選手がFAを迎える前にトレードで放出するのが定番化している。ナショナル・リーグ優勝決定シリーズ(NLCS)でドジャースに4連敗して敗退が決まり、今オフも再び主力選手の動向が注目を集めそうだ。

「ジ・アスレチック」のアンディ・マカラー記者によると、ブルワーズは今オフ、エース右腕のフレディ・ペラルタのトレードを模索する可能性があるという。ペラルタは来季の契約が球団側に選択権のあるオプション(年俸800万ドル)となっており、これが行使されるのは確実。しかし、来季終了後にはFAとなるため、ブルワーズが放出に踏み切る可能性は高いとみられる。

 29歳のペラルタは今季33試合に先発して176回2/3を投げ、17勝6敗、防御率2.70、204三振の好成績をマーク。3年連続の200三振を達成したほか、17勝と防御率2.70はともに自己ベストで、最多勝のタイトルも獲得した。

 ブルワーズは2022年のトレード期限に守護神ジョシュ・ヘイダーを放出。2024年2月にはエース右腕のコービン・バーンズをトレードし、昨オフにはヘイダーの後継者としてクローザーを務めていたデビン・ウィリアムスも手放した。1年後にFAが迫る中、ペラルタも同様の扱いになる可能性が高い。

 主力選手を次々に放出しながらも安定した強さをキープしているのがブルワーズの強みでもある。直近8年間で7度のポストシーズン進出を果たし、今季は球団新記録の97勝をマーク。言い換えれば、もしペラルタを放出したとしても、ブルワーズは必ず代役を見つけ、戦力をキープできる可能性が高いということだ。今後の動向が注目される。

2025.10.20 09:17 Monday

元トップ・プロスペクトのヘスス・モンテロ 交通事故により35歳で死去

 19日(日本時間20日)、ヤンキースはかつてのトップ・プロスペクト(若手有望株)、ヘスス・モンテロが35歳で死去したことを発表した。メジャーで5年間プレーしたモンテロは、今月バイク事故に遭い、重傷を負ったことが報じられていた。

 モンテロは2011年に「MLBパイプライン」が発表した有望株ランキングでヤンキースの球団1位、メジャー全体でも9位という高い評価を受けていた。この年、マイナー3Aのスクラントン・ウィルクスバリで109試合に出場して打率.288、18本塁打、OPS.815を記録し、9月にメジャー昇格を果たした。

 メジャーデビュー直後から期待に応え、18試合に出場して打率.328、4本塁打、OPS.996の好成績をマーク。長きにわたってヤンキースの主軸打者として活躍すると思われていた。

 しかし、ヤンキースは2012年1月に衝撃的なトレードを成立させ、モンテロをマリナーズへ放出。モンテロとヘクター・ノエシを放出する対価として、マリナーズからマイケル・ピネダとホセ・カンポスを獲得した。

 モンテロはマリナーズ移籍1年目の2012年に15本塁打を放ったものの、それ以降のメジャーでの出場はわずか73試合。相次ぐ負傷に悩まされたほか、MLBが定めるパフォーマンス向上薬に関する規定に違反したことによる出場停止処分もあり、2015年シーズンを最後にメジャーの舞台から姿を消した。それ以降もブルージェイズやオリオールズのマイナーでプレーし、メジャー復帰を目指したが、2020~21年の冬に母国ベネズエラのウィンターリーグでプレーしたのが最後の雄姿となった。

 モンテロは国際アマチュアFA選手として契約金160万ドルでヤンキースに入団。最終的には多くの人々から注目を集める有望株に成長した。ヤンキースのブライアン・キャッシュマンGMは2012年1月のトレードの際、「自分がこれまでトレードで放出した中で最高の選手かもしれない」と話していた。

 ヤンキースとマリナーズで合計5年間のメジャー生活を過ごし、通算成績は226試合で打率.253、28本塁打、104打点、OPS.693だった。

2025.10.20 07:15 Monday

負ければ敗退のALCS第6戦 ブルージェイズ・スプリンガーがスタメン出場

 ブルージェイズファンにとって朗報だ。19日(日本時間20日)に行われるアメリカン・リーグ優勝決定シリーズ(ALCS)第6戦、ジョージ・スプリンガーがスタメンに名を連ねている。「1番・DH」で出場予定だ。

 スプリンガーは17日(同18日)に行われた第5戦の七回、ブライアン・ウーが投じた96マイル(約154キロ)のシンカーを右膝に受け、負傷交代した。検査の結果、骨に異常はないことが判明し、ブルージェイズはスプリンガーが第6戦に出場できることを確信していたが、第6戦のスタメンが発表されるまでスプリンガーの出場可否は確定していなかった。

 ジョン・シュナイダー監督は「今朝、彼とテキストメッセージをやり取りして状態を確認した。彼は基本的に『口出ししないでほしい』と言っていたんだ。今日連絡を取ったときも同じだった。試合に出る準備はできているのだろう。少し痛みが残っているみたいだし、右膝にもボールの縫い目の跡がついているようだが、彼が『大丈夫』と言うのだから信じるよ。キャリアの中で多くの困難を乗り越えてきた選手だし、大丈夫だと思う」と語った。

 36歳のスプリンガーは今季、自己ベストの打率.309を記録し、ほかにも32本塁打、OPS.959の好成績をマーク。今季のメジャーリーグの中でもトップクラスの復活劇だった。ポストシーズンではここまで打率.256、3本塁打、5二塁打を記録している。

 ブルージェイズはマリナーズとのALCSで2勝3敗と追い込まれている。まずは第6戦に勝利し、シリーズを第7戦に持ち込むことを目指す。

2025.10.20 06:41 Monday

ドジャースがスター外野手タッカーの獲得に関心 予算も許容範囲内か

 17日(日本時間18日)に行われたナ・リーグ優勝決定シリーズ(NLCS=7回戦制)第4戦に勝利し、2年連続でワールドシリーズに進出したドジャース。四半世紀ぶりの連覇を狙うスター軍団には、既に王朝建設の予感が漂っている。

 そして、ドジャースはワールドシリーズ終了後から始まるストーブリーグで、新たにスター選手をチームに加えるかもしれない。MLBネットワークのジョン・ヘイマン記者がニューヨークポスト紙に寄稿した記事によれば、ドジャースはフリーエージェント(FA)となる外野手カイル・タッカーの獲得に興味を寄せているという。

 28歳のタッカーは今季、カブスで136試合に出場し、22本塁打、25盗塁、打率.266、出塁率.377、OPS.841と活躍。走攻守の貢献度を測る総合指標fWAR(代替可能な選手と比べて何勝分上積みできたかを示す)では5シーズン連続で4.0以上をマークしている、安定感が持ち味のオールラウンドなスター選手だ。

 ヘイマン記者は「ドジャースの関係者はタッカーを高く評価していると言われているが、外野は彼らの唯一の弱点だ」と述べ、弱点強化のためにタッカー獲得を目指す可能性を指摘。

 ドジャースの外野陣は若手のアンディ・パヘスがセンターで台頭したものの、両翼が低迷。ライトのテオスカー・ヘルナンデスは勝負強い打撃は健在なものの、守備では穴になっている。仮にタッカーを獲得できれば、テオスカーをレフトに回し、攻撃力と守備力を大幅にアップデートできるだろう。

 懸念は、既に多くのスター選手を抱えるペイロール(年俸総額)だ。ドジャースのペイロールは既に球界2位の3億9600万ドルに達している。

 しかし、勝利のために資金に糸目をつけない姿勢のドジャースのペイロールの上限はようとして知れない。昨オフは総額7億6500万ドルの巨額契約を結んだフアン・ソトの争奪戦に加わっていたと報じられている。

 1年あたり4000万ドルを超えると見られるタッカーの契約も、ドジャースの許容範囲内かもしれない。

 今オフ、ドジャースは複数のベテラン選手の年俸が浮く見込みだ。マイケル・コンフォート(1700万ドル)、カービー・イェーツ(1300万ドル)、マイケル・コペック(520万ドル)ら、不振とケガに苦しんだベテラン選手がフリーエージェント(FA)となる。さらに引退を表明したクレイトン・カーショウ(750万ドル)、シーズン中に解雇されたクリス・テイラー(1300万ドル)の分も同様だ。また、ケガに苦しめられた年俸調停期間の投手(エバン・フィリップス、トニー・ゴンソリン)をノンテンダーFA(契約を提示せずにFA)とする可能性もある。

 その一方で、現状のロースターで年俸が上昇する選手は不在。年俸が上昇するのは来季は1565万ドルに年俸がほぼ倍増するトミー・エドマン程度で、パヘスや佐々木朗希といった若手の主力もまだ最低年俸で雇うことができる。

 こうしたドジャースの予算事情を考えれば、タッカーの獲得は決してありえない話ではない。弱点であるブルペン補強、野手陣を支えるマックス・マンシー(来季は球団に選択権のある1年契約)やキケ・ヘルナンデス(FA)を呼び戻してもまだ余裕はある。

 今季もポストシーズンで圧倒的な強さで連覇へと迫るドジャース。来季はさらに銀河系球団となる可能性もある。

2025.10.19 15:31 Sunday

ALCS第6戦の見どころ マリナーズが歴史を作るか、ブルージェイズが粘るか

 17日(日本時間18日)は近年のポストシーズンでも、最もスリリングな一夜となった。マリナーズが八回の逆転劇で球団初のワールドシリーズ進出に王手をかけ、一方のナ・リーグでは大谷翔平が歴史に残るパフォーマンスでドジャースのリーグ連覇を決めた。

 ドジャースがワールドシリーズへの切符をつかんだ今、残されるのはブルージェイズとマリナーズによるア・リーグ優勝決定シリーズ(ALCS=7回戦制)の行方だ。マリナーズが歴史を作るのか、はたまたブルージェイズが第7戦に持ち込むのか。運命のALCS第6戦の見どころを確認しておこう。

ALCS第6戦:マリナーズ対ブルージェイズ(マリナーズが3勝、ブルージェイズが2勝)

先発マッチアップ:ローガン・ギルバート(マリナーズ)対トレイ・イェサベージ(ブルージェイズ)

新人右腕イェサベージにかかる重圧

 ブルージェイズの関係者は皆、イェサベージの年齢以上の成熟ぶりに感嘆している。大先輩の先発投手ケビン・ゴーズマン、マックス・シャーザー、そしてジョン・シュナイダー監督も、イェサベージを絶賛する。 「イェサベージがまだ22歳だという事実を忘れてしまう」と、シュナイダー監督は語る。

 しかし、イェサベージはまだ22歳だ。しかも、まだMLBの舞台では5試合しか投げたことがない。たったの5試合だ。そのうち2試合はポストシーズンでの登板だが、好投できたのは1試合だけだ。

 ヤンキースとの地区シリーズでは好投した。しかし、マリナーズとのALCS第2戦では4回5失点と苦戦し、ブルージェイズは大敗を喫した。

 キャリア6試合目の登板となる第6戦は、ブルージェイズの過去30年の歩みの中でも最も重要な試合となる。仮にイェサベージが苦戦しても、ブルージェイズは先発投手のクリス・バシット、エリック・ラウアーがブルペンに控えている。しかし、もし序盤からマリナーズ打線につかまった場合、手遅れとなるリスクもある。もちろんヤンキース戦で見せた活躍を再現できれば、イェサベージはカナダの伝説となるだろう。

ジョージ・スプリンガーは大丈夫か?

 ブルージェイズの売りは強力打線だ。ポストシーズンでは正遊撃手の好打者ボー・ビシェットを欠きながらも打ちまくる打線における最強打者は、レギュラーシーズンではブラディミール・ゲレーロJr.ではなくスプリンガーだった。大舞台の経験も豊富なスプリンガーはポストシーズンでもOPS.933と好調だ。

 しかし、第5戦でスプリンガーは膝に死球を受け、負傷交代。膝に直球が直撃した光景は、少々恐ろしいものだった。負傷交代するスプリンガーにブーイングを浴びせたマリナーズファンに対し、シュナイダー監督は苛立ちを隠さなかった。ただ、シュナイダー監督はスプリンガーが第6戦に出場できると信じている。 「ジョージは最強のタフさを持っている。第6戦のスタメンに入れなければ、彼は本当にダメージを受けるはずだ」 しかし、スプリンガーの死球後の様子はとても痛ましかった。ブルージェイズ打線はそれでもスプリンガーを失うわけにはいかない。ただ、100%を大きく下回る状態でプレーさせるわけにもいかない。大黒柱のゲレーロJr.は史上稀に見る好調を維持しているが、サポートできる打者がいなければマリナーズは躊躇なく勝負を避けるだろう。

マリナーズはついにその瞬間をつかめるか

 今、マリナーズはその球団史で最もワールドシリーズに近づいている。過去3度のALCSでは2勝以上挙げることができなかった。史上最多の116勝を挙げた2001年のチームですら、1勝4敗で敗退している。

 そしてその後、マリナーズは21年間ポストシーズンから遠ざかった。マリナーズは第1、2戦に敵地ロジャースセンターで勝利したとはいえ、油断はできない。第6戦ではトロントの観客は熱狂的な雰囲気を作り出すだろう。トロントの観客も、ブルージェイズの久々のワールドシリーズ進出を待ち望んでいるのだ。

 しかし、それらをすべて差し引いても、マリナーズはすべての歯車が噛み合っている。強みである先発ローテーションに加え、打席に立つ度に歴史を作っているかのような主砲カル・ローリーの打棒、そして大砲エウヘニオ・スアレスの復活によって打線は厚みを増した。今のマリナーズは、栄光の瞬間をまさに迎えるチームのオーラを放っている。

 ただ、目標に大きく迫っているとはいえ、マリナーズはまだ歴史を作っていない。仮にこのチャンスを逃して敗退すれば、幾度となく心痛めてきたチームとファンにとっては、これ以上ないほど辛い出来事になるはずだ。マリナーズは未知の領域、約束の地・ワールドシリーズまであと1勝に迫っている。あとは、最後の勝利をつかむだけだ。

2025.10.19 14:21 Sunday

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