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伏兵のサヨナラ打でアストロズがレンジャーズを下す 連敗を4で止める
【アストロズ5×-4レンジャーズ】ヒューストン/ダイキンパーク、7月12日(日本時間13日)
ア・リーグ西地区首位のアストロズと4位レンジャーズによる同地区ライバル対決は、3連戦の2戦目を迎え、アストロズがサヨナラ勝利を収めた。レンジャーズは八、九回に2本の本塁打で同点に追いつき、延長に突入した十一回にも1点を勝ち越した。しかし、アストロズは犠牲フライで同点に追いつき、ザック・ショートのタイムリーで勝ち越し。逆転サヨナラ勝利を挙げ、連敗を4で止めた。
試合はアストロズがフランバー・バルデス、レンジャーズがジェイコブ・デグロムと、好投手同士のマッチアップで始まった。初回、レンジャーズは敵失で出塁した走者が暴投でかえり、1点を先制する。しかし、アストロズもホセ・アルトゥーベの17号ソロですぐさま同点に追いついた。
四回、アストロズはヤイナー・ディアスの13号ソロで1点を勝ち越し。先発のバルデスは六回にコリー・シーガーが放った強烈なピッチャー返しが脚に直撃するアクシデントに見舞われたが、その後連続三振などで無失点で切り抜けた。バルデスは6回を投げて1失点(0自責点)、10三振、無四球と支配的な投球だった。
一方のデグロムも6回を投げて2本のソロ本塁打で2失点したのみで、8三振を奪う力投だった。しかし、2番手ジェイコブ・ウェブがマウリシオ・デュボンに6号ソロを浴び、ビハインドは2点に広がってしまった。
アストロズはセットアッパーのブライアン・アブレイユ、守護神のジョシュ・ヘイダーとつないで逃げ切りを図ったが、レンジャーズ打線が粘りを見せる。八回、アブレイユに対してマーカス・セミエンが11号ソロを放ってまず1点を追い上げ。そして九回2死からカイル・ヒガシオカが起死回生の4号ソロを放ち、試合は4-4の振り出しに戻った。
延長に突入した十一回、レンジャーズはアドリス・ガルシアのタイムリーで1点を勝ち越し。しかしアストロズも粘りを見せ、2四球を選んで満塁のチャンスを作る。そしてクリスチャン・ウォーカーが犠牲フライでまず同点とし、続くザック・ショートがサヨナラのタイムリーを放った。アストロズは連敗を4で止め、一方のレンジャーズは借金完済とはならず、借金が2に増えた。
アストロズが誇るアブレイユとヘイダーのコンビが揃って失点するのは、チームにとっては不測の事態だった。同点の犠牲フライを放ったウォーカーは「彼らは1年間ずっと我々を支えてくれた」と、2人の珍しい失点は逆にチームに火を着けたようだ。
そしてサヨナラ打を放ったショートについて、5番手として3勝目を挙げたベネット・ソーサは「ザック・ショートが大好きなんだ。あのヒット、彼は本当に一生懸命だった。彼はこのチームを象徴するような選手だ」と褒めちぎった。アストロズはチームを牽引していた正ショートのジェレミー・ペーニャが負傷した穴埋めのため、ユーティリティのショートが3Aから昇格した。ショートはここまで出塁率.350、OPS.739と健闘を見せている。
オフにはカイル・タッカーとアレックス・ブレグマンが退団し、アストロズからはかつてのスター軍団の面影は薄れた。しかし、ショートのような脇役の活躍が、今季も地区首位を走るチームの原動力となっている。
2025.7.13 17:05 Sunday
ナショナルズ・小笠原が4回3失点 試合後に3A降格が発表
【ブルワーズ6-5ナショナルズ】ミルウォーキー/アメリカンファミリー・フィールド、7月12日(日本時間13日)
ナショナルズの小笠原慎之介(27)がブルワーズ戦に先発し、4回を投げて3失点し、1点ビハインドのまま降板。味方がその後逆転して黒星は消えたが、ナショナルズは九回に3失点して逆転サヨナラ負けを喫した。小笠原は2先発で防御率9.45と結果を残せず、試合後にはマイナー降格が発表された。
小笠原は初回、2死から安打を許したものの、捕手ライリー・アダムスが完璧な送球で二盗を阻み、無失点のスタートを切った。ディレン・ライルのソロ本塁打で援護点をもらった二回も、先頭に四球を与えたが、後続を併殺に打ち取って三者凡退。三回は先頭打者から初三振を奪い、再び3人で攻撃を終わらせた。
しかし、新人ブレイディ・ハウスのキャリア初本塁打でリードが2点に増えた四回から、小笠原は調子を崩してしまった。先頭から死球、単打でピンチを招き、ジャクソン・チョウリオにタイムリー二塁打を浴びる。そしてアンドリュー・ボーンにもタイムリー二塁打を許し、2-3と逆転されてしまった。
一方、ブルワーズ先発のブランドン・ウッドラフは負傷明けながら力強いピッチングを披露。五回途中まで投げ、2本のソロ本塁打を浴びたものの、10三振を奪った。
1点のリードを保ったまま、ブルワーズは強固なリリーフ投手陣に試合を託した。逃げ切りを図ったが、ナショナルズがそれに待ったをかけた。八回、抜群の安定感を誇るセットアッパーのアブナー・ウリーベから、ハウスがキャリア2本目の逆転2ラン。小笠原の黒星を消し、試合をひっくり返した。
ナショナルズは九回にも追加点を入れ、2点のリードを守護神カイル・フィネガンに託した。しかし、フィネガンが誤算だった。先頭から四球と単打で走者を溜め、ボーンにタイムリー二塁打を浴びて同点に。そして1死二、三塁となってからケイレブ・ダービンにサヨナラタイムリーを打たれ、1死しか取れずに3失点でサヨナラ負けを許した。
小笠原は球数が56球だったが、四回限りで降板した。4回を投げて3失点(自責点3)、4安打、2三振、1四球と内容は振るわず。カーブとチェンジアップ主体だった前回登板とは異なり、今回は4シームとスライダーを軸に攻めた。前回から空振りは2倍の8度に増え、特にスライダーでは空振り/スイング率が7割を超えるなど、多くの空振りを誘った。しかし、2先発を合計して防御率は9.45と厳しい結果が残っている。
ナショナルズは試合後に小笠原の3Aロチェスターへの降格を発表。投手がマイナーに降格した場合、基本的に15日間は再昇格ができない。小笠原は当面はマイナーでプレーし、再起を期すことになる。
2025.7.13 13:02 Sunday
フューチャーズ・ゲームはナ・リーグが勝利 デ・パウラが決勝弾
【ナ・リーグ有望株4-2ア・リーグ有望株】アトランタ/トゥルーイスト・パーク、7月12日(日本時間13日)
オールスター・ゲームに先駆けてフューチャーズ・ゲームが行われ、両リーグの有望株オールスターが対戦した。試合はア・リーグ有望株が2点を先行したが、ナ・リーグ有望株のホセ・デ・パウラ(ドジャース1位・球界27位)が3ラン本塁打を放って逆転。それが決勝点となり、ナ・リーグ有望株が4-2で勝利した。決勝弾を放ったデ・パウラはMVPに選出された。
試合が動いたのは三回、ア・リーグ有望株は1死一、三塁のチャンスを作り、内野ゴロの間に1点を先制する。続く四回にもホセ・ブリセーニョ(タイガース4位・球界58位)の三塁打でチャンスを演出し、犠牲フライで追加点を入れた。
対するナ・リーグは四回、18歳のヘスス・メイド(ブルワーズ1位・球界8位)らの安打を起点にチャンスを作り、デ・パウラが逆転の3ラン本塁打でそれに応えた。ヨーダン・アルバレス(アストロズ)とも比較されるドジャースの逸材は、左腕ノア・シュルツ(ホワイトソックス1位・球界8位)のスライダーをものともせず、高いライトフェンスを悠々と越える一発を放った。
ナ・リーグ有望株はその後も攻勢を続け、オーウェン・ケイシー(カブス球団1位・球界43位)のタイムリー二塁打を放って4点目。4-2とリードを得たナ・リーグ有望株は、5投手が1安打しか許さない無失点リレーでつなぎ、2点差を守り切った(フューチャーズ・ゲームは7回制)。
MVPには決勝弾を放ったデ・パウラが選ばれた。デ・パウラは20歳だが、堂々たる体躯と打撃技術からヨーダン・アルバレス(アストロズ)とも比較される強打者の器。今季もハイAで10本塁打、出塁率.409、OPS.834と好成績を残している。デ・パウラは同郷のフアン・ソト(メッツ)、エリー・デラクルーズ(レッズ)とオフの間のトレーニングを共にし、「彼らの仕事ぶり、シーズンへの取り組み方、長いシーズンで自分をどうマネジメントするか、そういうことを学んだ」と教えを貪欲に吸収しているようだ。ソトやデラクルーズのように、若くしてスターダムを駆け上がる選手になるかもしれない。
そして、MVPに選ばれたデ・パウラ以上に耳目を集めたのが、両投げ投手のジュランジェロ・サインチェ(マリナーズ球団8位・球界79位)だった。サインチェはまず右投手としてスイッチヒッターのメイド(右打席)を三振に抑え、続く左打者のデ・パウラに対しては両投げ用のグラブを右に持ち替え、左投手としてレフトフライに打ち取った。その後、右打者のルジェームス・グルーバー(ダイヤモンドバックス球団10位)には内野安打を許したが、続く左打者のジョー・マック(マーリンズ球団4位・球界94位)を右投手として三振に抑えた。
サインチェは右投手として最速98.7マイル、左投手として最速92.9マイルをマークした。将来的には右投手の方が有望と評価されているが、「とにかく体を大事にして、この調子でやってみようと思っているんだ。最高レベルでやり遂げたいんだ」と本人は両投げ投手としてデビューすることを目標に掲げている。
2025.7.13 12:01 Sunday
今ドラフトの目玉イーサン・ホリデイを兄ジャクソンが徹底分析
2025年MLBドラフトがついに13日(日本時間14日)に迫っている。今年の要注目選手は、高校生遊撃手のイーサン・ホリデイだ。オールスター7回選出の名選手マット・ホリデイを父に持ち、2022年ドラフト全体1位指名を受けたジャクソン・ホリデイを兄に持つサラブレッド。イーサンは血統書付きの打撃センスを誇る18歳で、全体1位指名の可能性も囁かれている。仮に全体1位指名を受ければ、史上初めて共に全体1位指名を受けた兄弟となる。目前に迫ったドラフトに向け、兄のジャクソンが弟の「スカウティング・レポート」を作成してくれた。
兄のジャクソンは2022年ドラフト全体1位でオリオールズに指名され、プロの世界へと入った。プロ入り後もその打撃センスを遺憾なく発揮し、ジャクソンは球界No.1と評される有望株に成長。2024年にデビューを飾り、今季は正二塁手として12本塁打、OPS.728と21歳らしからぬ貢献を示している。
名選手の息子であり、ドラフト全体1位指名の超有望株。そのプレッシャーをよく知るジャクソンは「僕は父の期待に応えようと必死だった。だから、イーサンがドラフト1位指名を受けてどんな苦労をするのか、そしてそれが野球の歴史にどんな影響を与えるのか、想像もつかない。きっと彼にとっては大変なことだろう」と、弟のイーサンに寄り添ったコメントを残している。
そして「弟が全体1位指名にふさわしいか?」という質問に対しては、「そう思うよ。彼はあのポジションに立つために、できる限りのことをしてきたと思う」と太鼓判。イーサン・ホリデイという選手について、身近で知る兄だからこその詳しい分析を教えてくれた(評価は20-80のスケール。50が平均)。
ヒット:50
「イーサンが小さい頃からずっと彼の打撃を見てきた。彼はフィールドのあらゆる場所にボールを打つことができ、様々な球種をカバーできると思う。今のところ、18歳の打者だとしたら大きな欠点はないと思うね」
パワー:65
「イーサンのパワー、ボールをものすごく遠くまで飛ばせる能力、そしてそれをコンスタントに続けられる能力には本当に嫉妬するよ。18歳にしてあれだけの強さがあるなんて、本当に羨ましい。彼はこれからもっと強くなるだろうね」
ラン:50
「オフシーズン中、僕とE(イーサン)はランニングに多くの時間を費やし、ランニングのスキル向上に努めてきた。先ほども言ったように、彼はまだ18歳なので、ランニングはいずれ身につくだろう。一生懸命練習すればするほど、ランニングは彼にとって間違いなく武器となり、財産となるだろう」
守備:50
「イーサンみたいにスムーズに投げられたらいいのにと思う時もある。あらゆる角度から投げられる能力や、内野でかなり特別なプレーができる能力には、ちょっと嫉妬するよ。彼は素晴らしい守備手だ。その点が十分に評価されていないと思う。それに、彼はこれからもずっとショートとして活躍できると思う」
肩:55
「ええ、イーサンが18歳で、どこからでも送球できるのも羨ましいね。正直、ガナー(・ヘンダーソン)をすごく思い出すよ。毎日ここでガンナーのプレーを見て、家に帰ってイーサンと一緒にノックを受けられるなんて願ってもない。それに、さっきも言ったように、彼は間違いなく内野に留まれると思うよ」
ジャクソンが与えた弟の各ツールの評価は、「MLBパイプライン」の公式ランキングで与えられた評価と同じだった。ただ、各媒体が大柄なイーサンの三塁転向を予想する一方、ジャクソンはショートとして活躍できると太鼓判を押しているのは興味深い結果となった。
2025.7.12 16:25 Saturday
鉄壁ブルペンの活躍でパドレスが接戦制す 松井はピンチでハーパー切り
【パドレス4-2フィリーズ】サンディエゴ/ペトコパーク、7月11日(日本時間12日)
今季パドレスのリリーフ投手陣はどれほど好調だろうか?11日、エイドリアン・モレホンが代替要員としてオールスター・ゲームに選出されたことで、パドレスは史上初めて3人のリリーフ投手をオールスターに送り出したチームとなった。そして同日、リリーフ投手陣5人の無失点リレーによって、強豪・フィリーズに4-2で勝利。ポストシーズン進出圏内まで0.5ゲーム差に迫った。また、松井裕樹も2番手として登板し、1/3回を無失点に抑えている。
試合はパドレスが新人のライアン・バーガート、フィリーズが今季12先発で防御率1.99と好投中のレンジャー・スアレスと、パドレスにとっては厳しいマッチアップで始まった。フィリーズは二回にニック・カステヤノスの12号ソロで1点を先制したが、パドレスは直後に反撃する。
無死一、三塁のチャンスを作り、7番ホセ・イグレシアスがタイムリー二塁打、さらに内野ゴロの間に逆転に成功。そして2死となってからフェルナンド・タティスJr.がタイムリーを放ち、好投手スアレスから3-1とリードを奪った。
一方のフィリーズは三回、カイル・シュワーバーの30号ソロで1点差に追い上げる。五回には2死一、二塁のチャンスを作ったが、ここでパドレスは継投に移行。2番手として松井を送り込んだ。松井は先頭のシュワーバーを歩かせて満塁のピンチを招いたが、続くブライス・ハーパーを抑え、無失点で切り抜けた。
その後はマイク・シルト監督が「フォー・ホースマン」と呼ぶ4人からなる勝利の方程式、ジェレマイア・エストラーダ、エイドリアン・モレホン、ジェイソン・アダム、ロベルト・スアレスが登板。4人は見事にフィリーズの反撃を封じ込め、また同じくオールスター選出のマニー・マチャドのソロ本塁打で追加点を得、パドレスは4-2で逃げ切って勝利した。
今季のパドレスの強みはリリーフ投手陣にある。リリーフ投手陣の防御率はMLB2位につけており、層の薄い打線や負傷者も多い先発投手陣を補っている。昨オフには剛腕のタナー・スコットをFAで失う痛手もあったが、オールスターに選出された26歳左腕のモレホンが成長し、その穴を完全に埋めた。シルト監督は「リリーフ投手陣が正当な注目を集め、正当な称賛と評価を受けているのを見て、本当に嬉しい。モレホンはそれに値する選手だ。本当に嬉しいよ」と喜んだ。
パドレスはワイルドカード3位のジャイアンツまで0.5ゲーム差に浮上。さらにナ・リーグ西地区首位のドジャースの連敗が7に伸び、ドジャースとの差も4.5ゲームに縮まった。
2025.7.12 15:52 Saturday
怪物新人・ミジオロウスキーがオールスターに選出 わずか5登板で旋風
11日(日本時間12日)、ブルワーズのジェイコブ・ミジオロウスキーがオールスター・ゲームに選出された。ミジオロウスキーは6月にデビューしたばかりだが、まだ短いキャリアでポール・スキーンズやクレイトン・カーショウに投げ勝つなど、旋風を巻き起こしている。
出場を辞退したマシュー・ボイド(カブス)の代替要員として発表されたのは、まだキャリアで5試合にしか登板していない23歳の新人だった。「言葉が出ません。全く予想外で、光栄です」とミジオロウスキーは語った。
アメリカン・ファミリー・フィールドで行われたブルワーズ対ナショナルズ戦で、国歌斉唱のためにファウルラインに立つ3分前に、パット・マーフィー監督はミジオロウスキーにこの知らせを伝え、試合が終わるまで秘密にしておくように言った。ミジオロウスキーは、その夜ずっと身をよじっていたという。
デビューからわずか5試合でオールスターに選出されるのは、前代未聞の事態だ。昨季、ポール・スキーンズ(パイレーツ)がわずか11登板でオールスター・ゲームの先発に抜擢され、記録を更新したが、わずか1年でミジオロウスキーがそれを塗り替えた。
◆オールスターゲーム初選出までの試合数
5 – ジェイコブ・ミジオロウスキー(ブルワーズ)、2025年 11 – ポール・スキーンズ(パイレーツ)、2024年 13 – マーク・フィドリッチ(タイガース)、1976年 13 – 野茂英雄(ドジャース)、1995年 13 – ドントレル・ウィリス(マーリンズ)、2003年
ミジオロウスキーは5登板(5先発)で4勝1敗、防御率2.81をマーク。25回2/3を投げて33奪三振を記録し、相手打者を打率.138に抑えている。デビュー戦では5回を無安打に抑え、2戦目でも7回途中までパーフェクトゲームの快投を見せた。そして直近のドジャース戦では6回12三振と好投し、レジェンド左腕カーショウに投げ勝った。
オールスター・ゲームでもその自慢の剛速球を披露してくれるだろうか。ミジオロウスキーは「とにかくやってみよう。迷う必要はないと思う。チャンスを掴んで、突き進むしかない」と意気込みを語った。
2025.7.12 15:01 Saturday
“チェコのジャッジ”フルプが巨人一軍昇格 チェコ出身初の支配下登録
日本時間12日、巨人の育成選手マレク・フルプが支配下登録を受け、一軍に昇格することを複数メディアが伝えている。チェコ出身として初のNPB支配下選手となる。
フルプはチェコ出身の26歳で、アメリカではノースカロライナ州立大、ノースグリーンビル大でプレーしてMLB入りを目指し、大学卒業後も独立リーグで活躍していた。2023年のワールドベースボールクラシックではチェコ代表として出場し、日本戦で佐々木朗希の160キロ超えの直球を捉えて二塁打を放ち、話題を呼んだ。
その後、2024年も米独立リーグでプレーし、昨年9月に巨人と育成選手契約を結んだ。今季は二軍イースタン・リーグでプレーし、66試合で4本塁打、打率.265、OPS.725をマーク。育成選手の昇格期限が7月末に迫る中、支配下登録を勝ち取った。
2025.7.12 11:52 Saturday
メッツ・ピーターソンのオールスター選出も決定 8人目の代替選手
10日(日本時間11日)、MLB機構はデービッド・ピーターソン(メッツ)のオールスター・ゲーム選出を発表した。ロビー・レイ(ジャイアンツ)が前半戦の最終戦に先発予定のため、ピーターソンはレイの代替選手としてメジャー6年目で嬉しいオールスター初選出。「本当に光栄。子供のころから野球選手としてずっと目指してきたものだから、本当に興奮している」と喜びを語った。
オールスター・ゲームの両リーグのロースターは6日(同7日)に発表され、アメリカン・リーグは32選手、ナショナル・リーグは「レジェンド枠」のクレイトン・カーショウ(ドジャース)を含む33選手がメンバー入り。日本人選手は大谷翔平(ドジャース)、山本由伸(ドジャース)、菊池雄星(エンゼルス)と歴代最多タイの3人が選ばれた。
しかし、負傷者リスト入りしている選手や前半戦の最終戦(=オールスター・ゲームの2日前)に先発する投手は、オールスター出場が難しいため、試合に出場できるアクティブ・ロースターから外れ、代替選手の選出という措置が取られる。13日(同14日)のジャイアンツ戦に先発する山本がオールスターのアクティブ・ロースターから外れたのもそのためだ。ただし、「オールスターに選ばれた選手」という扱いに変わりはなく、オールスターの各イベントには参加することができ、キャリア通算のオールスター選出回数としてもカウントされる。
現時点でアクティブ・ロースターから外れたのは、アレックス・ブレグマン(レッドソックス)、ホセ・ラミレス(ガーディアンズ)、ジェレミー・ペーニャ(アストロズ)、ハンター・ブラウン(アストロズ)、山本、クリス・セール(ブレーブス)、フレディ・ペラルタ(ブルワーズ)、レイの8人。
この8人の代替選手として、ジュニア・カミネロ(レイズ)、イサーク・パレイデス(アストロズ)、ザック・マキンストリー(タイガース)、ジョー・ライアン(ツインズ)、アンドリュー・アボット(レッズ)、ロベルト・スアレス(パドレス)、トレバー・メギル(ブルワーズ)、ピーターソンがオールスターに選ばれている。
なお、ア・リーグの三塁手はファン投票で選ばれたラミレス、選手間投票で選ばれたブレグマンがともに出場辞退となったため、代替選手のカミネロがスタメンを務めることがすでに決まっている。それ以外はファン投票で選ばれた選手がスタメンで出場する。
2025.7.11 13:56 Friday
ヤンキース・ジャッジがサヨナラ犠飛 1977年パイレーツ以来の大逆転
【ヤンキース6-5マリナーズ】ニューヨーク/ヤンキー・スタジアム、7月10日(日本時間11日)
マリナーズ先発のブライアン・ウーに七回まで無安打に封じられ、七回終了時点で5点ビハインド。ヤンキースがマリナーズ3連戦のスイープを逃すのは、ほぼ確実かと思われた。しかし、八回に3点を返すと、九回にはオースティン・ウェルズの2点タイムリーで同点に。そして、十回に主砲アーロン・ジャッジがサヨナラ犠飛を放ち、大逆転での3連戦スイープを完結させた。
初回無死一、二塁のチャンスを先制機を生かせなかったヤンキースは、二回から七回まで6イニング連続三者凡退。今季開幕から全登板で6イニング以上を投げているマリナーズ先発のウーに快投を許した。
ヤンキース先発のマーカス・ストローマンは二回にコール・ヤングのタイムリーで先制を許すと、四回にはマイルズ・マストロボーニにもタイムリーを浴びて5回6安打2失点。七回には2番手のクレイトン・ビーターがホルヘ・ポランコに14号3ランを浴び、0-5とリードを広げられた。
しかし、八回先頭のジャズ・チザムJr.がチーム初安打を放つと、そこから試合の流れが一変。無死一、三塁からウェルズの犠飛でまず1点を返し、2死1塁から代打で登場したジャンカルロ・スタントンがセンター右への3号2ランを放ち、2点差に詰め寄った。
九回にはマリナーズの守護神アンドレス・ムニョスから2死満塁のチャンスを作り、ウェルズがライトへ2点タイムリーを放って5-5の同点に。十回のマリナーズの攻撃を5番手のデビン・ウィリアムスが三者凡退に抑えると、1死満塁から主砲ジャッジがセンターへの犠飛を放ち、三塁走者のアンソニー・ボルピーが巧みなスライディングでサヨナラの生還を果たした。
七回まで無安打に抑えられ、5点のビハインドを背負っていたチームが勝利するのは、1977年6月24日のパイレーツ以来、実に48年ぶりのこと。ヤンキースは歴史的な大逆転勝利を収め、マリナーズ3連戦を見事にスイープした。
2025.7.11 11:53 Friday
Rソックスが今季最長の7連勝で50勝到達 吉田正尚は出場機会なし
【レッドソックス4-3レイズ】ボストン/フェンウェイ・パーク、7月10日(日本時間11日)
6連勝中のレッドソックスは同地区ライバル・レイズとの4連戦がスタート。その初戦は四回にキム・ハソンの1号2ランで逆転され、六回にはジュニア・カミネロにも23号ソロを浴びたが、七回に一挙3点を奪って逆転し、今季最長の7連勝で50勝に到達した。アメリカン・リーグ東地区4位のレッドソックスは、3位レイズまで0.5ゲーム差に接近。なお、前日の今季初出場で3安打の活躍を見せた吉田正尚は出場機会がなかった。
三回にロマン・アンソニーのタイムリーで先制したあと、レイズに逆転を許したレッドソックスだが、七回に打線が奮起した。オリオールズからレイズにトレードされたばかりのブライアン・ベイカーに対し、先頭からの連続四球で一、二塁のチャンスに。ここでマルセロ・マイヤーがレフトへのタイムリー二塁打を放って1点差に詰め寄ると、続くセダン・ラファエラにも2点タイムリーが飛び出し、一気に試合をひっくり返した。
逆転直後の八回は3番手のギャレット・ウィットロックがレイズ打線の中軸を三者凡退に抑える好リリーフ。九回は守護神アロルディス・チャップマンがマウンドに上がり、1死からジェイク・マンガムにヒットを許したものの、最後は連続三振で締めくくった。
吉田は前日の復帰戦で3安打を放ったが、レイズ先発の右腕タジ・ブラッドリーに対してベンチスタート。外野はジャレン・デュラン、ラファエラ、ウィルヤー・アブレイユのレギュラートリオがスタメン起用され、有望株アンソニーがDHに入るという、吉田復帰前と同じ布陣だった。この4人以外にも左腕キラーのロブ・レフスナイダーがおり、レッドソックス外野陣の出番争いは激しい。吉田が出場機会を増やしていくためには、与えられたチャンスで確実に結果を残し、首脳陣からの信頼度を少しずつでも上昇させていくことが求められる。
2025.7.11 11:09 Friday