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アメリカ代表にマクリーン、ホームズ、ライアンの右腕3人が加入

 2026年のワールドベースボールクラシックに向けて、アメリカ代表が先発ローテーションを構築中だ。

 17日(日本時間18日)、先発右腕3人の加入が発表された。メッツのノーラン・マクリーンとクレイ・ホームズ、さらにツインズのエース格、ジョー・ライアンがチームに加わる。すでにワールドベースボールクラシックへの参加を表明している2025年ナ・リーグのサイ・ヤング賞投手、ポール・スキーンズ(パイレーツ)らとともに先発ローテーションを形成することになる。

 MLBパイプラインが発表している有望株ランキングでメジャー全体11位にランクインしているマクリーンは、今年8月にメジャー昇格を果たすと、センセーショナルな活躍を見せた。24歳の右腕は8試合に先発。48イニングを投げ、防御率2.06、57三振をマークした。

 ホームズはメジャー最初の7年間の大半をリリーフ投手として過ごしたが、メッツに加入した今季は先発投手に本格転向。165回2/3を投げ、防御率3.53を記録した。

 ライアンは直近3年間で2度目となるシーズン190三振を達成し、オールスターにも選出されたツインズのエース格。ファングラフス版のWARでは2年連続で3.1を記録しており、三振率と四球率の差(22.5%)は規定投球回以上の投手の中で、スキーンズ、ギャレット・クローシェ(レッドソックス)、タリック・スクーバル(タイガース)に次ぐ4位にランクインした。

 アメリカ代表は米東部時間3月6日午後8時にプールBの初戦を迎え、2026年ワールドベースボールクラシックの戦いをスタートする。アストロズの本拠地ダイキンパークでブラジル代表と対戦する予定だ。

2025.12.18 10:17 Thursday

レイズが左腕マクラナハンとの年俸調停を回避 2年連続シーズン全休

 直近2シーズンを負傷により欠場したシェーン・マクラナハンの来季について、ある程度の不確実性が存在するのは当然だろう。

 スプリングトレーニングでどんな姿を見せてくれるのか。どれくらいのイニングを投げられるのか。長いシーズンを持ちこたえることはできるのか。オールスター級の実力を取り戻すことはできるのか。こうした疑問が次々に湧いてくる。

 しかし、少なくともマクラナハンの年俸に関しては、大きな問題にならないだろう。17日(日本時間18日)、レイズはマクラナハンとの年俸調停を回避し、来季の契約を結ぶことで合意。関係者によると、年俸は360万ドル(約5億4000万円)で、ほかの条項は盛り込まれていない。

 マクラナハンにとって、来季は年俸調停期間の3年目のシーズンとなる。2023年オフに初めて年俸調停権を取得し、2年720万ドル(約10億8000万円)の契約を結び、直近2年間の年俸はそれぞれ360万ドル(約5億4000万円)だった。負傷により1年を全休した選手は通常、前年と同じ年俸となる。レイズの保有期間はあと2年残っており、マクラナハンがフリーエージェント(FA)になるのは2027年シーズン終了後だ。

 レイズはマクラナハンのほかに、グリフィン・ジャックス、ギャレット・クレビンジャー、スティーブン・ウィルソン、シェーン・バズ、ニック・フォーテス、ジョシュ・ロウ、ブライアン・ベイカー、ライアン・ペピオ、ケビン・ケリー、リッチー・パラシオス、エドウィン・ウセタの11選手が年俸調停の権利を持っている。

 マクラナハンがメジャーのマウンドに立ったのは2023年8月2日が最後。同月にキャリア2度目のトミー・ジョン手術を受け、2024年シーズンはリハビリに費やした。今年のスプリングトレーニングでは完全に回復し、試合出場の準備が整っているように見えたが、シーズン開幕に向けた最後の登板で負傷。左上腕三頭筋の神経に関する問題で負傷者リスト入りすることになってしまった。

 28歳の左腕がマウンドに復帰するまで数カ月を要し、7月にはマイナーで3試合に登板したものの、再び投球を中断。今オフに入って平地での投球練習を再開しており、レイズはマクラナハンが基本的には通常通りのスプリングトレーニングを過ごせることを期待している。

 先週のウィンターミーティングにおいて、ケビン・キャッシュ監督は「いいオフシーズンを過ごせているようだ。状態も本当にいいと聞いている」とマクラナハンについて言及した。

 エリック・ニアンダー編成本部長は「彼は本当に一生懸命努力した。すべてが期待通りに進めば、ローテーションの一角を担うことになるだろう。大切に扱っていくし、復活をバックアップしたい。これまで懸命に努力してきたし、以前のような投手に戻れると思う」とエース左腕の復活を全面的にサポートしていく意向を示した。

 長期離脱前のマクラナハンは球界屈指の投手だった。2021~23年には74試合に先発して404回2/3を投げ、防御率3.02、456三振。ベースボール・リファレンス版のWARは8.8を記録した。2022年はオールスターの先発投手を務め、サイ・ヤング賞投票で6位にランクイン。翌2023年もオールスターに選出された。

 計画通りに進めば、マクラナハンは来季、ドリュー・ラスムッセン(2025年オールスター選出)、ペピオ、バズ、スティーブン・マッツ(FAで新加入)らとともにローテーションを形成することになる。この5人以外にもイアン・シーモア、ジョー・ボイル、ヨエンドリス・ゴメス、ジェシー・ショルテンズらが先発候補として控えており、今オフ中のさらなる補強も検討されている。

2025.12.18 09:45 Thursday

フィリーズがブルペン補強 右腕ブラッド・ケラーと2年契約で合意

 16日(日本時間17日)、フィリーズのデーブ・ドンブロウスキー編成本部長はスプリングトレーニング開始前にリリーフ投手を1~2人獲得するつもりであることを示唆した。そして、それから24時間も経たないうちに、リリーフ投手の補強が実現した。

 MLB.comが関係者から得た情報によると、フィリーズは救援右腕ブラッド・ケラーと2年2200万ドル(約33億円)の契約を結ぶことで合意。身体検査の結果待ちのため、球団からの正式発表はまだ行われていない。なお、ケラーの契約合意について、FanSidedのロバート・マレー記者が第一報を伝えた。

 30歳のケラーは今季カブスで68試合(うち1先発)に登板して4勝2敗、防御率2.07、WHIP0.96、被打率.182を記録。69回2/3を投げ、75三振、22四球と内容も良かった。今季50イニング以上を投げたリリーフ投手144人のうち、防御率は14位、被打率は17位、WHIPは20位にランクインしている。

 2018~23年にはロイヤルズで114試合に先発したが、新天地フィリーズでは完全にリリーフ専門で起用される予定だ。

 ケラーは2023年10月に胸郭出口症候群の手術を受け、翌2024年はホワイトソックスとレッドソックスで苦戦した。しかし、今季は万全の状態となり、自己ベストのシーズンに。42.2%の割合で投じたフォーシームは自己最速となる平均97.2マイル(約156キロ)を計測したが、これは2024年の93.8マイル(約151キロ)を大きく上回っていた。

 フォーシームのほか、スライダー(17.3%)、スイーパー(14.5%)、シンカー(14.4%)、チェンジアップ(11.7%)も投げ、それぞれの球種で空振りを奪うことができる。

 チェイス率(=ボール球を振らせる確率)は30.4%を記録し、これはメジャー全体で上位24%に入る数字。ハードヒット率(=強い打球を打たれる割合)は30.6%にとどめ、こちらは上位1%の好成績だった。さらに、三振率27.2%も上位20%にランクインしている。

 ケラーの加入により、フィリーズのブルペンは8枠中6枠が確定。クローザーのヨアン・デュラン、左腕のマット・ストラーム、ホゼ・アルバラード、タナー・バンクス、右腕のケラーとオライオン・カークリングという顔ぶれだ。

 なお、フィリーズは引き続き正捕手J・T・リアルミュートとの再契約を目指している。すでにオファーを出しており、リアルミュート側からの返答を待っているとみられる。

2025.12.18 08:34 Thursday

エンゼルスがブルペン補強 ロマノ&ポメランツと1年契約で合意

 16日(日本時間17日)、MLB.comが関係者から得た情報によると、エンゼルスはリリーフ右腕のジョーダン・ロマノと1年200万ドル(約3億円)、リリーフ左腕のドリュー・ポメランツと1年400万ドル(約6億円)の契約を結ぶことで合意したようだ。なお、球団からの正式発表はまだ行われていない。

 32歳のロマノは、2024年シーズン終了後にブルージェイズからノンテンダーFAとなり、今季は1年850万ドル(約12億7500万円)の契約でフィリーズに加入。2024年シーズンの不振から立ち直り、球界屈指のクローザーとしての地位を取り戻すことを目指していた。

 しかし、今季はフィリーズで49試合に登板して42回2/3を投げ、防御率8.23と大乱調。8月下旬に右手中指の炎症で負傷者リスト入りし、レギュラーシーズン最後の1カ月を欠場した。

 2024年は右肘の炎症でわずか15試合の登板に終わり、防御率6.59と不本意なシーズンに。最終的には右肘の手術を受けることになった。FAになるまでの保有期間はあと1年残っていたが、ブルージェイズは2025年シーズンの契約をオファーせず、ノンテンダーFAにすることを選択。ロマノはFA市場での新天地探しを強いられ、フィリーズと契約した。

 カナダ・オンタリオ州出身のロマノは、2014年ドラフト10巡目指名でブルージェイズに入団。2018年オフのルール5ドラフトでホワイトソックスから指名を受け、直後に金銭トレードでレンジャーズへ移籍したが、2019年シーズン開幕前にブルージェイズへ返却された。

 プロ入り当初は先発投手だったが、2019年シーズン中にリリーフへ転向。同年6月にメジャーデビューを果たし、この年は17試合に登板して防御率7.63に終わったが、翌2020年は短縮シーズンの中で15試合に登板し、防御率1.23の好成績を残した。

 2021年は「クローザー分担制」の一員としてスタートし、最終的にはクローザーの役割を担うことに。62試合に登板して63イニングを投げ、防御率2.14、23セーブ、85三振と飛躍の1年を過ごした。

 2022年から2年連続でオールスター選出を果たし、2年間で72セーブを記録。これはガーディアンズのエマニュエル・クラセ(86セーブ)に次ぐメジャー2位の好成績だった。当時の輝きを取り戻すことができれば、エンゼルスでもクローザーを務める可能性はありそうだ。

 一方、メジャー12年のキャリアを誇るベテラン左腕のポメランツは、今季のカブスにとって、最大のサプライズの1つだった。2022~24年の3年間はメジャーでの登板が1度もなかったにもかかわらず、今季は57試合に登板して防御率2.17をマークした。

 ポメランツは、ナ・リーグ地区シリーズで同地区のブルワーズに敗れて敗退が決まったあと、「もっと長くプレーしたいと思っている。(オフの動きが)どうなるか見てみよう。でも、今季の活躍は自分でも驚いたよ。1年前に同じことを聞かれたら、『あとちょっとだけプレーしようかな』と答えていたと思う。でも、今年は本当にいい状態だった。今日も登板したけれど、いい気分だった。1球だけ(本塁打を)打たれてしまったけれどね。でも、本当に素晴らしい1年だったよ」と語り、来季以降の現役続行にも強い意欲を示していた。

2025.12.17 11:30 Wednesday

ダイヤモンドバックスがブレグマンに興味 マルテの動向にも影響か

 オプトアウト(契約破棄)の権利を行使してレッドソックスからフリーエージェント(FA)となったアレックス・ブレグマンは、今オフのFA市場における目玉選手の1人だ。すでに多くのチームが獲得に興味を示しており、複数球団による争奪戦が繰り広げられているが、新たなチームが争奪戦に加わった。

 16日(日本時間17日)、MLBネットワークのジョン・ヘイマンが報じたところによると、ダイヤモンドバックスもブレグマン獲得に興味を示しているという。

 最も積極的にブレグマン獲得を狙っているとみられるのは、再契約を目指すレッドソックスと、カイル・タッカーが抜けた打線の強化を目指すカブスだ。特にレッドソックスはブレグマンとの再契約を「最優先事項」に掲げている。また、カブスはブレグマンとオンライン面談を実施したことが報じられている。

 しかし、ダイヤモンドバックスも今季途中にエウヘニオ・スアレスをトレードで放出したあと、主に三塁で起用されたブレイズ・アレクサンダーが打率.230、7本塁打、OPS.706と目立った結果を残せなかったため、オールスター3度のスター三塁手を獲得し、内野の穴を埋めたいと考えているようだ。

 ここで気になるのが、トレードの可能性がさかんに取り沙汰されているケテル・マルテの動向だ。ダイヤモンドバックスはスター二塁手マルテの放出を前提として、ブレグマン獲得に動いている可能性がある。当初、若手有望株のジョーダン・ローラーを来季から三塁のレギュラーとして起用することが予想されていたが、ブレグマンを獲得して三塁を埋め、マルテ放出で空く二塁にローラーを置くことも可能だ。

 ちなみに、レッドソックスはマルテ争奪戦にも加わっており、マルテを獲得する有力候補の1つに挙げられている。今季レッドソックスでプレーしたブレグマンと、ダイヤモンドバックスでプレーしたマルテが、来季は所属チームを入れ替える可能性もありそうだ。

2025.12.17 10:52 Wednesday

ジャイアンツが右腕フォーリーを獲得 今季は右肩手術で登板なし

 16日(日本時間17日)、ジャイアンツは右腕ジェイソン・フォーリーと1年間のメジャー契約を結んだことを発表した。今オフはブルペンの層を厚くするための補強を続けている。

 30歳のフォーリーは、2021~24年にタイガースで210試合にリリーフ登板して防御率3.16を記録。しかし、今季は5月に右肩手術を受けた影響でメジャーでの登板機会がなかった。シーズン終了後の11月にタイガースからDFA(=選手をロースターの40人枠から外す措置)となり、そのままノンテンダーFAに。だが、新たなチャンスを得るまでにそれほど長い時間はかからなかった。ESPNのジェシー・ロジャースによると、ジャイアンツとの契約条件は1年200万ドル(約3億円)だという。

 右肩手術のリハビリ中のため、フォーリーは来季開幕時点では負傷者リストに登録される見込み。ジャイアンツはシーズン中盤での戦列復帰を期待しているようだ。ニューヨーク州出身の右腕は、2024年にタイガースのクローザーとして28セーブを挙げた実績があり、万全の状態になれば、ジャイアンツでクローザーを務める可能性もある。

 ジャイアンツは夏場のトレードでタイラー・ロジャースとカミロ・ドバルを放出し、ランディ・ロドリゲスをトミー・ジョン手術で失ったため、今オフはブルペンの再編が急務となっていた。フォーリーのほかにも、すでに左腕サム・ヘンジスと1年140万ドル(約2億1000万円)の契約を結び、左腕レイバー・サンマルティンをウエーバーでレッズから獲得している。

 フォーリー、ヘンジス、サンマルティンの「新戦力トリオ」は、ライアン・ウォーカー、エリック・ミラー、ホゼ・ブットー、ジョエル・ペゲーロ、スペンサー・ビベンスらを含むジャイアンツのブルペンに加わることになる。

2025.12.17 09:52 Wednesday

レッズがブルペンを強化 左腕ファーガソンと1年契約で合意

 16日(日本時間17日)、MLB.comのマーク・フェインサンドが関係者から得た情報によると、レッズはリリーフ左腕ケイレブ・ファーガソンと1年契約を結ぶことで合意したようだ。左腕不足のブルペンに貴重な左腕が加わることになった。なお、球団からの正式発表はまだ行われていない。

 ファーガソンは今季、パイレーツとマリナーズで自己最多の70試合に登板し、65回1/3を投げて防御率3.58、51三振を記録。シーズン序盤はパイレーツのブルペンで様々な役割を担い、試合中盤のミドルリリーフ、対左打者のスペシャリスト、場合によっては重要な場面で投げるリリーフ投手として、4カ月にわたって活躍した。その後、夏場のトレードでマリナーズへ移籍し、新天地ではミドルリリーフや対左打者要員に定着した。

 速球主体のピッチングを展開し、今季はフォーシーム、カットボール、シンカーが全投球の8割近くを占めた。それ以外には高回転のスラーブを投げ、この球種では今季、相手打者を打率.208に抑えている。

 ファーガソンはメジャー7年の実績を誇り、そのうち5年間はドジャースでプレーした。2024年2月にヤンキースへトレードされ、同年7月末にはアストロズへ移籍。シーズン終了後にフリーエージェント(FA)となり、今年1月にパイレーツと1年契約を結んだ。メジャー通算では333試合(うち14先発)に登板している。

 今季はマリナーズの一員としてポストシーズンに出場。3試合に登板したが、2回2/3を投げて5失点と打ち込まれた(防御率16.88)。

 レッズのブルペンは極端に右腕に偏っており、ロースターの40人枠に登録されているリリーフ左腕はサム・モールだけという状況だった。モールは今季、メジャーとマイナーを往復するシーズンを過ごし、メジャーでは18回1/3を投げて防御率6.38に終わった。

 ファーガソンは今季、左打者を打率.184、OPS.465に抑えており、レッズにとって貴重な戦力となるはずだ。一方、対右打者の成績は被打率.263、被OPS.718だった。

 レッズは今オフ、左腕に限らず、ブルペン全体の補強を必要としていた。12月4日にクローザーのエミリオ・パガンと2年2000万ドル(約30億円)で再契約を結び、セットアッパーのトニー・サンティヤンとグラハム・アッシュクラフトも健在。しかし、そこに繋ぐまでの投手は層が薄く、さらなる補強が必要だ。レッズのリリーフ陣は今季、メジャー14位の防御率3.89を記録。ただし、22度のセーブ失敗を喫している。

 なお、レッズのロースター40人枠には現在39人の選手が登録されており、ファーガソンとの契約を正式発表する際に、枠を空けるための措置をとる必要はない。

2025.12.17 09:27 Wednesday

39歳のマーティンが現役続行へ レンジャーズとの再契約に合意

 16日(日本時間17日)、MLB.comのマーク・フェインサンドが関係者から得た情報によると、ベテラン右腕クリス・マーティンはレンジャーズと1年契約で再契約を結び、来季も現役を続行するようだ。なお、身体検査の結果待ちのため、球団からの正式発表はまだ行われていない。

 2026年が40歳のシーズンとなるマーティンは、年齢を感じさせないプレーを続けている。特に直近2シーズンはケガの影響で登板機会が減少したものの、それでも各45試合以上に登板。2022~25年の4シーズンで209試合に登板し、防御率2.60をマークしている。

 身長203センチのマーティンは、マウンド上で圧倒的な存在感を放つ。平均94.7マイル(約152キロ)のフォーシームのほか、カットボール、スプリット、シンカー、スイーパーを投げ分ける。2005年にロッキーズからドラフト指名(入団せず)を受けたベテラン救援右腕にとって、現在に至るまでの道のりは長いものだった。右肩関節唇を断裂し、2010年にテキサス州の独立リーグ球団で復帰を目指すまで、完全に野球から離れていた時期もあった。

 2011年、マーティンはレッドソックスと契約したが、2013年12月のトレードでロッキーズへ移籍。翌2014年、念願のメジャーデビューを果たした。しかし、2014年のロッキーズ、2015年のヤンキースでも結果を残せず、プロ野球選手としてのキャリアを継続するために日本球界へ移籍。2016~17年には北海道日本ハムファイターズで防御率1点台の大活躍を見せた。

 2018年、地元球団のレンジャーズでメジャー復帰。それ以降、8シーズンにわたって安定した活躍を続け、レンジャーズ、ブレーブス、カブス、ドジャース、レッドソックスで合計352回2/3を投げ、防御率3.04を記録した。今季は古巣レンジャーズに復帰し、49試合に登板して防御率2.98と年齢を感じさせない投球を見せた。

 2024年9月には「2025年が最後のシーズンになる可能性は95%」と語り、今季限りでの現役引退を示唆していたが、不屈のベテランは来季もマウンドに立ち続ける。

2025.12.17 08:57 Wednesday

ジャイアンツが先発補強 右腕ハウザーと2年2200万ドルで合意

 16日(日本時間17日)、ESPNのジェフ・パッサンが報じたところによると、ジャイアンツは右腕エイドリアン・ハウザーと2年2200万ドル(約33億円)で合意し、先発補強に成功したようだ。まだ球団からの正式発表は行われていないが、2028年の球団オプション(=球団側に選択権がある契約条項)が盛り込まれていることも明らかになっている。

 ジャイアンツは16日(同17日)、タイガースの元クローザーであるジェイソン・フォーリーと1年契約を結んだことを発表し、ブルペンを強化。その直後にハウザーとの合意報道が出た。

 今季のハウザーは5月20日まで登板がなかったものの、2025年シーズン前半戦において、最大のサプライズの1つだった。レンジャーズのマイナーで開幕を迎えると、3Aラウンドロックの9登板(うち8先発)で防御率5.03と結果を残せず、5月15日に解雇。しかし、その数日後にホワイトソックスとメジャー契約を結び、5月20日のシーズン初登板(マリナーズ戦)で6回2安打無失点の好投を披露した。

 その後も安定した投球が続き、ホワイトソックスでは11度の先発登板で68回2/3を投げて防御率2.10をマーク。相手打者を3本塁打、OPS.661に抑え、被バレル率は4.9%だった。

 トレード期限最終日にレイズへ移籍したが、それ以降は前半戦の活躍を維持できなかった。移籍後は10度の先発登板で56回1/3を投げて防御率4.79。7本塁打を浴び、被OPSは.767、被バレル率も7.9%に上昇した。

 2月2日に33歳の誕生日を迎えるハウザーは、メジャーでプレーした9シーズンのうち、最初の7年間はブルワーズに在籍。ブルワーズでは129試合(うち97先発)に登板して防御率4.00を記録し、2023年12月にメッツへトレードされた。

 2024年、メッツのローテーションに加わったものの、先発では33回2/3で自責点32と打ち込まれ、ブルペンに配置転換。複数のイニングを投げるリリーフ投手として復調したように思えたが、7月末にリリース(解雇)された。その後、カブス、オリオールズとマイナー契約を結んだが、いずれの球団でもメジャー昇格を果たせなかった。

 ハウザーは5つの球種を持ち、94マイル(約151キロ)のシンカーが投球の軸となる。水平方向の変化量は17.1インチ(約43センチ)を誇り、これは似たリリースポイントから同じ球速帯で投じられるシンカーの平均よりも1.9インチ(約5センチ)大きい。直近5年間で4度、三振率が20%を下回っているものの、多くのゴロを打たせており、今季のゴロ率48.9%はメジャー全体の上位21%にランクインしている。

 新天地ジャイアンツでは、ローガン・ウェブ、ロビー・レイ、ランデン・ループとともに先発ローテーションの一角を担うことが予想される。ジャイアンツは今オフ、複数の先発投手を獲得することを目指しており、ハウザー獲得後も先発投手の補強を継続するとみられる。

 ただし、ジャイアンツはフリーエージェント(FA)の投手に大金を投じる意思はないとみられており、フランバー・バルデス、今井達也、レンジャー・スアレスといった好投手の獲得に動く可能性は低い。ジャスティン・バーランダーと再契約を結ぶ可能性は残されており、トニー・ビテロ新監督と親交のあるマックス・シャーザーの獲得に乗り出す可能性もある。また、フレディ・ペラルタ(ブルワーズ)に関心を示していることが報じられており、トレードによる先発補強に動く可能性もありそうだ。

2025.12.17 08:32 Wednesday

カブスがシールバーと再契約へ 今季67試合に登板したベテラン左腕

 カブスは今オフ、ブルペン補強を継続しており、16日(日本時間17日)には左腕ケイレブ・シールバーと1年契約で再契約を結ぶことで合意したことが明らかになった。MLB.comのマーク・フェインサンドが関係者から得た情報として伝えている。なお、身体検査の結果待ちのため、球団からの正式発表はまだ行われていない。

 38歳のシールバーは今季、カブスの主力リリーフ投手の1人として活躍し、自己最多タイの67試合に登板。58イニングを投げ、防御率2.64、56三振、13四球と安定した働きを見せた。昨季終了後にツインズからフリーエージェント(FA)となり、昨年12月に1年契約でカブスに加入した。

 シールバーのほか、ドリュー・ポメランツやブラッド・ケラーもFAとなり、アンドリュー・キットリッジがトレードでオリオールズに戻ったため、今オフのカブスはブルペンが重要な補強ポイントとなっていた。

 カブスはすでに4人の投手をブルペンに加えており、右腕フィル・メイトンを2年契約、左腕ホビー・ミルナーを1年契約で獲得。さらに、右腕コリン・スナイダーとマイナー契約を結んだ。メイトンとミルナーの加入はすでに正式発表されている。

 1月31日に39歳の誕生日を迎えるシールバーは、メジャー通算414試合に登板して防御率3.26を記録。カブス加入前は、8シーズンにわたってツインズでプレーし、347試合に登板した。ブルワーズ、パドレス、マーリンズ、タイガース、ブレーブスにも在籍経験があるものの、いずれの球団でもメジャーではプレーしていない。

2025.12.17 07:58 Wednesday

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