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ヤンキースとベリンジャーの交渉が「行き詰まる」 撤退の可能性も

 ESPNのバスター・オルニー記者によると、再契約に向けたヤンキースとコディ・ベリンジャーの交渉が行き詰まっているようだ。ヤンキースは今オフ、ベリンジャーとの再契約を最優先事項としていたが、「現在はベリンジャーが他球団と契約するという前提の下で動いている」とオルニー記者は伝えている。

 ヤンキースはベリンジャーとの交渉に注力し、今オフここまで目立った補強を行っていない。もしベリンジャー争奪戦から撤退するとなれば、その影響の大きさは計り知れない。ただし、ヤンキース側の努力が不足していたわけではない。オルニー記者によると、ヤンキースは年平均3000万ドル(約45億円)を超える5年契約を提示していたという。これはオリオールズと契約したピート・アロンソ(5年1億5500万ドル)やフィリーズと再契約したカイル・シュワーバー(5年1億5000万ドル)とほぼ同条件だ。しかし、スコット・ボラス氏が代理人を務めるベリンジャー陣営は5年を超える長期契約を希望し、首を縦に振らなかったようだ。

 ベリンジャーは昨季、チーム状況に応じて外野3ポジションと一塁を臨機応変にこなし、29本塁打、98打点を記録した打撃面だけでなく、守備面でもチームに大きく貢献。左翼のジェイソン・ドミンゲスが伸び悩み、右翼のアーロン・ジャッジがDHに入るケースも多い中で、フレキシブルに起用できるベリンジャーは極めて貴重な存在だった。

 そのベリンジャーとの再契約が難しくなっている以上、ヤンキースは別の選択肢を検討しなければならない。強打の内野手ボー・ビシェットに以前よりも強い関心を示していることが報じられているが、FAまで残り1年となったジャズ・チザムJr.をトレードしない限り、ビシェットがフィットするポジションはないため、ビシェット獲得の場合はチーム編成が難しくなる。やはりベリンジャーのように外野をメインで守る選手を獲得するのが理想的であり、そこで浮上してくるのがカイル・タッカーだ。

 オルニー記者によると、ヤンキースはビシェットと並行してタッカーとの交渉も継続しているという。タッカーに関しては、同地区ライバルのブルージェイズが熱心に獲得を狙っており、ドジャースとメッツも短期高額契約での獲得を目論んでいるとみられるが、ベリンジャー争奪戦からの撤退が濃厚となった今、ヤンキースも実績ある外野手の確保に向けて尽力し始めるはずだ。なお、オルニー記者は「ヤンキースはトレード市場での補強も検討している」と付け加えている。

 ベリンジャーに関してはカブスやドジャースが争奪戦に加わっているとみられており、どちらと契約しても古巣復帰となる。ヤンキースの撤退が正式に決まれば、外野手の移籍市場は大きく動き始めることになりそうだ。

2026.1.11 10:03 Sunday

ブレーブスがブルペンをさらに強化 右腕キンリーと再契約を結ぶ

 ブレーブスが昨年11月にタイラー・キンリーの年俸550万ドル(約8億2500万円)のオプションを破棄したことは、財務上の健全な判断であったことが証明された。なぜなら、それを下回る金額で再契約を結ぶことができたからだ。

 10日(日本時間11日)、ブレーブスはキンリーとの再契約に合意し、1年425万ドル(約6億3750万円)の契約を結んだ。右投げのリリーフ投手であるキンリーは、今季の年俸として300万ドル(約4億5000万円)を受け取る。来季の年俸550万ドル(約8億2500万円)のオプションは球団側に選択権があり、破棄される場合には125万ドル(約1億8750万円)のバイアウト(契約解除料)が支払われる。

 キンリーは昨年7月末にロッキーズからトレードで加入したあと、ブレーブスの主力リリーフ投手の1人として活躍したため、オプション破棄というブレーブスの決断には周囲から驚きの声も上がった。なお、ブレーブスは右腕ピアース・ジョンソンの年俸700万ドル(約10億5000万円)のオプションも破棄している。

 これらのオプション破棄によって浮いた資金の一部はブルペン補強に充てられ、ライセル・イグレシアス、ロベルト・スアレスという2人の実績あるクローザーと契約するのに役立った。破棄したオプションを下回る金額でキンリーとの再契約が成立したことにより、ブレーブスの財務上の判断はさらに価値が高まったと言えるだろう。

 キンリーは投手に圧倒的不利な環境であるクアーズフィールドを離れて成績を好転させた選手の1人である。

 昨夏、ブレーブスは明らかに売り手のような立ち位置だったものの、34歳のキンリーをロッキーズから獲得するという意外な動きに出た。移籍前は49試合に登板して防御率5.66と苦しんでいたが、移籍後は24試合に登板して防御率0.72(FIP2.74)と成績を大きく向上させた。

 今季のブレーブスのブルペンは、イグレシアスとスアレスが強力な2トップを形成する。もしキンリーが昨季の移籍後の好調を維持できれば、左腕ディラン・リーとともに2トップまでつなぐセットアッパーの役割を担うことになりそうだ。不安定さが目立つデイスベル・ヘルナンデスが制球力の問題を解決できれば、ブレーブスの勝ちパターンの継投はさらに強化されることになるだろう。

2026.1.11 09:24 Sunday

ロッキーズがDバックスからマッカーシー獲得 外野の選手層を強化

 ロッキーズは10日(日本時間11日)、マイナー右腕ジョシュ・グロースとのトレードでダイヤモンドバックスからジェイク・マッカーシーを獲得。外野陣にスピードと汎用性を加えることに成功した。

 28歳の左打者であるマッカーシーはダイヤモンドバックスでの5年間で打率.260、24本塁打、83盗塁、出塁率.324、長打率.381、OPS.705を記録。8日(同9日)に1年契約を結んで年俸調停を回避し、年俸152万5000ドル(約2億3000万円)で合意した。

トレードの詳細 ロッキーズ獲得:外野手ジェイク・マッカーシー ダイヤモンドバックス獲得:右腕ジョシュ・グロース

 2018年ドラフト1巡目でダイヤモンドバックスに指名されたマッカーシーは昨季、メジャーで打率.204、4本塁打、20打点、OPS.592と低迷し、3Aでも49試合に出場。そこでは打率.314、出塁率.401、OPS.841と好成績を残した。

 2022年は99試合に出場して打率.283、8本塁打、43打点、23盗塁、出塁率.342、長打率.427、OPS.769の活躍を見せ、ナ・リーグの新人王投票で4位にランクイン。2024年は自己最多の142試合に出場し、打率.285、8本塁打、56打点、25盗塁、出塁率.349、長打率.400、OPS.749をマークした。

 マッカーシーの獲得は、ウォーレン・シェーファー監督と新フロントオフィスの下、本拠地クアーズフィールドの広大な外野を有効活用したいというロッキーズの願いに応えるものだ。スタットキャストによると、マッカーシーはメジャー上位1%のスプリントスピードを誇り、ハードヒット率(26.6%)は低いものの、通算三振率も19.2%と上々の数字を残している。

 外野の3ポジションを守ることができるマッカーシーは、2026年のロッキーズの特徴とも言える、汎用性の高い外野陣の競争に拍車をかける。現在の外野陣には、マッカーシーと同じ左打者であるミッキー・モニアックのほか、2023~24年のゴールドグラブ受賞者であるセンターのブレントン・ドイル、レフトのジョーダン・ベック、DH・ライト・二塁をこなしながらリードオフマンを務めたタイラー・フリーマンらがいる。

 さらに、様々な成長段階のプロスペクト(有望株)たちも控えている。左打者のヤンキエル・フェルナンデスは2025年にメジャーを経験し、2020年ドラフト1巡目指名の左打者ザック・ビーン(球団11位の有望株)も短期間だけメジャー昇格を果たしたが、シーズンの大半は3Aで過ごした。左打者のスターリン・トンプソン(球団15位の有望株)は3Aで堅実なシーズンを過ごし、昨季終了後にロースターの40人枠入り。スイッチヒッターのコール・キャリッグ(球団3位の有望株)は2Aでプレーしたが、メジャー昇格は近いと目されている。

 また、オフシーズン序盤にはマーリンズの元有望株である左打者トロイ・ジョンストンを獲得。昨季メジャーデビューを果たし、新天地ロッキーズでは一塁手としても活躍が期待されている。

 マッカーシーの獲得は、今後さらなる動きがあることを示唆している。マッカーシーの加入でロースターの40人枠がフルに埋まったが、ロッキーズは右腕マイケル・ロレンゼンと1年800万ドル(約12億円)の契約を結ぶことで合意しており、正式発表の際にロースターの枠を空けなければならない。さらに、もう1人の先発投手と複数のポジションを守れる内野手の獲得も検討している。

 23歳のグロースは昨夏、ロッキーズが三塁手ライアン・マクマーンをヤンキースへ放出した際にトレードの対価として加入した選手。昨季はヤンキースとロッキーズのハイAで合計23試合(うち22先発)に登板し、5勝14敗、防御率4.67という成績を残した。

2026.1.11 08:56 Sunday

カージナルスが救援右腕スタネックと契約合意 34歳のベテラン剛腕

 9日(日本時間10日)、カージナルスは救援右腕ライン・スタネックと契約に合意したと、関係者がMLB.comのマーク・フェインサンド記者に明かした。カージナルスは新しい球団編成部長ハイム・ブルームの下、ブルペンにベテランを補強し続けている。球団は契約を正式発表していないが、スタネックの契約は身体検査の結果待ちだという。

 34歳のスタネックは、カンザス州スティルウェルの高校を卒業するまではセントルイスで生まれ育ち、そして強豪アーカンソー大学に進学した。9年間のMLBでのキャリアをレイズ、マーリンズ、アストロズ、マリナーズ、そしてメッツで過ごし、2022年にはアストロズで世界一も経験した。

 昨夏、優秀なクローザーだったライアン・ヘルスリー、セットアップのフィル・メイトン、そしてスイングマンのスティーブン・マッツをトレードで放出し、手薄になったブルペンの再編をブルーム編成部長は試みている。今週、カージナルスはノンテンダーFAとなった救援左腕ジョン・キングの穴埋めとして、救援左腕ジャスティン・ブルールを獲得していた。

 スタネックはカージナルスのブルペンに求められていた空振りを奪える持ち球を備えている。フォーシームの平均球速は98.5マイル(約158キロ)で、MLBの上位4%に入る。フォーシームで奪った空振り率27.8%は上位29%、ボール球スイング率30%は上位28%に入る高水準だ。

 スタネックは高速の球種に頼り、57%の割合で直球を投じた。奪った58三振の内、32個が直球で奪ったもの。直球の被打率は.268で、スライダーは.184、スプリットは.333、スイーパーは.250だった。

 昨季はメッツでミドルリリーフを務め、65登板(56イニング)で4勝6敗、防御率5.30を記録。17試合を締めくくり、7本塁打と32四球を許した。2024年は右腕の負傷に苦しみ、17登板(16回1/3)で防御率6.06だったスタネックにとっては、2年続けて悔しさの残るシーズンとなった。

 スタネックにとって最高のシーズンは2022年で、アストロズの世界一に貢献した。スタネックは59登板(54回1/3)で防御率1.15、62三振を記録し、プレーオフでの4登板でも失点を許さなかった。

 スタネックは、MLB通算466登板(458回1/3)で21勝23敗、防御率3.85、531三振、9イニングあたりの三振数は10.4個を記録。通算9シーズンのうち、6シーズンで9イニングあたりの三振数が2桁を超えた経験がある。

2026.1.10 13:34 Saturday

ドジャースが左殺しの便利屋イバニェスと1年契約 内野層を強化

 9日(日本時間10日)、ドジャースは内野手アンディ・イバニェスと1年契約で合意したことを、フランシス・ロメロ記者を含む複数のメディアが報じた。イバニェスで内野の選手層を厚くしたドジャースは、さらにユーティリティのライアン・フィッツジェラルドをツインズからウエーバー経由で獲得(クレーム)したと報じられた(正式発表はまだされていない)。ドジャースはイバニェスの契約を正式発表して40人枠に加えるために、枠を空ける動きが必要になる。

 ドジャースの内野のスタメンはほとんど決まっている。フレディー・フリーマンが一塁、マックス・マンシーが三塁、そしてムーキー・ベッツが遊撃だが、二塁に関してはまだ疑問の余地を残していた。

 ユーティリティのトミー・エドマンが出場機会の大半を得るはずだが、エドマンは足首の手術の影響でスプリングトレーニングの出遅れが予想される。シーズン開幕も欠場するようであれば、ミゲル・ロハス、キム・ヘソン(金慧成)、そして球団No.4(MLBパイプラインのランキング)有望株のアレックス・フリーランドらが候補になる。そして、新加入の2人も候補に加わるだろう。

 32歳のイバニェスは、11月にタイガースからノンテンダーFA。昨季は主に三塁を守ったが、MLB通算5シーズンでは複数の内野のポジションを守り、外野経験も積んできた。昨季は91試合で打率.239、OPS.653と苦しみ、3A降格も味わった。しかし、キャリアでは左腕に対して強く、打率.280、OPS.778を通算で記録している。

 31歳のフィッツジェラルドは、先週ツインズの40人枠からDFA。昨季の大半を3Aで過ごし、打率.277、出塁率.367、長打率.469を記録した。さらに守備では二遊間を守った。昨季は念願のデビューを飾り、24試合で46打数9安打(打率.196)を記録した。

2026.1.10 13:00 Saturday

Dバックスはスター二塁手マルテを放出しない意向 残留が確定

 ダイヤモンドバックスは9日(日本時間10日)、スター二塁手ケテル・マルテを放出しないことを、交渉していた各球団に通達。マイク・ヘイゼンGMは大きな対価を求めたが実現せず、マルテは来季もダイヤモンドバックスに残ることになる。

 ヘイゼンGMが「この状況を長引かせるつもりはない」とコメントしたおよそ1週間後、ダイヤモンドバックスはマルテに関するオファーに耳を傾けるのを止めた、とジ・アスレチックのケン・ローゼンタール記者が最初に報じた。

「結局、そこまで(合意に)近づくことはなかった。オフシーズンを通してずっと言ってきたことを改めて強調したい。つまり、これは実現しないと思っていたということだ。ただ、人々の意見に耳を傾けることが自分の仕事だと感じていた。彼は我々にとってスーパースターであり、長年そうだったし、これからもそうあり続けるだろう」と、ヘイゼンGMはコメントした。

 マルテは過去7シーズンにわたってMLB最高の選手の一人だった。オールスターには3度選出され、過去2年はナ・リーグのスタメン二塁手にも選ばれた。シルバースラッガー賞も2度受賞し、その期間でbWAR(走攻守の貢献度を示す総合指標)27.8、打率.289、出塁率.363、長打率.510を記録した。MVP投票にも度々顔を出し、2019年にはナ・リーグMVP投票で4位、2024年は同3位、昨季は22位に入っている。

 ダイヤモンドバックスは投手陣の強化を同時に、昨季開幕時には球団史上最高額に達していた1億9500万ドルの総年俸を削減しようと、今オフはマルテに関するトレードに耳を傾けていた。 「言うまでもなく、今のチームには多くの不確実な部分があり、チーム作りのためにあらゆる選択肢を検討せざるを得なかった。そして、もし(マルテを)トレードしていたら、間違いなくチームを著しく弱体化させていただろうと、私は重々承知している。人的要因を考えると、トレードは好ましくない。選手たちを厄介な状況に追い込むことは承知している」と、ヘイゼンGMは言う。

 ヘイゼンGMはここ数日、他球団にこれ以上の交渉は行わないと伝えた後、マルテと電話で話したと述べた。マルテがアリゾナで春季トレーニングに臨む近い将来、両者はじっくり話し合う予定だが、ヘイゼンGMは両者の間に確執が残るとは考えていないと述べた。 「彼はプロだ。来年はリーグでMVP投票トップ10に選ばれる活躍をするだろうし、きっと大丈夫だ」

 ヘイゼンGMは、マルテ、外野手コービン・キャロル、捕手ガブリエル・モレノ、遊撃手ヘラルド・ペルドモを擁するダイヤモンドバックスは、リーグのどの打線にも劣らない強力なカルテットを擁していると語る。

 右打ちの一塁手・指名打者タイプを獲得し、外野手ジェイク・マッカーシーかアレック・トーマスのどちらかを移籍させる可能性を除けば、ダイヤモンドバックスの補強ポイントはブルペン陣の強化になる。

 ヘイゼンGMは、まだリリーフ投手を2、3人獲得する予算はあると語ったが、マルテをトレードに出さなかったことで、高額のフリーエージェント(FA)を長期契約で獲得できるだけの資金がチームにあるとは考えにくい。

 オーナーのケン・ケンドリックが予算超過を決断するか、両者が契約に関して創意工夫を凝らさない限り、ダイヤモンドバックスはFAの三塁手アレックス・ブレグマンの争奪戦から脱落することになると思われる。

 ヘイゼンGMは自身の方針通り、ブレグマンや将来FAになる可能性のある人物について具体的に話すことを拒否した。 「若くて万能な優秀な(ポジション)選手が続々と台頭し始めている。外部からの補強も検討し、投手陣の強化も可能な限り続けていく。まだFA市場とトレード市場で、リリーフ投手を数人獲得できればと思っている。先発投手陣もまだ空いている。もし何か良い材料があれば、引き続き強化していくつもりだ」

 マルテは、フィールドでの活躍だけでなく、契約内容もチームにとって魅力的だった。32歳のマルテはダイヤモンドバックスと3度の延長契約を結んでおり、最新の契約は昨年4月に締結されたもので、2030年まで有効で、2031年は選手オプションとなっている。

 マルテは今季1500万ドル(約23億円)、2027年に1200万ドル(約19億円)、2028年に2000万ドル(約31億円)、2029年に2200万ドル(約34億円)、2030年に2200万ドル(約34億円)、そして2031年の選手オプションは1150万ドル(約18億円)だ。

 契約はMVP投票の結果、そして打席数次第で出来高が付き、年俸が上がる仕組みになっている。さらに4600万ドル(約72億円)の繰延金も含まれている。マルテは4月に10&5ライツ(MLBでサービスタイム10年、同一球団に在籍5年だった場合、トレード拒否権を得られる)を得るため、その後はマルテの同意無しにトレードはできない。

2026.1.10 12:30 Saturday

タイガースとスクーバルが今季年俸で合意できず 希望額に大きな乖離

 タイガースは8日(日本時間9日)、年俸調停権を持つ8選手のうち7選手と今季の年俸について合意した。唯一の例外となったのは2年連続サイ・ヤング賞の絶対的エースだ。

 タイガースは米東部時間8日午後8時(同9日午前10時)の期限までにタリック・スクーバルと合意できなかった。そのため、両者は今季の年俸を決めるために年俸調停を行うことになる。球団側の提示額と選手側の希望額には大きな乖離があるため、どのような結果になるか注目される。

 MLB.comのマーク・フェインサンド記者が関係者から得た情報によると、スクーバルは今季の年俸として3200万ドル(約48億円)を希望。一方、タイガースの提示額は1900万ドル(約28億5000万円)だった。

 スクーバルは今季がフリーエージェント(FA)になる前のラストイヤー。年俸調停の公聴会は1月26日~2月13日の期間に行われる予定だが、タイガースとスクーバルはそれまで交渉を継続することができる。しかし、タイガースは条件提示の期限を厳密なデッドラインとして扱うのが通例となっており、年俸調停を経て、スクーバルの今季の年俸が決定されることになりそうだ。

 タイガースが最後に年俸調停を実施したのは2019年。右腕マイケル・フルマーと合意できず、年俸調停が行われた。

 もしスクーバルが年俸調停で勝利した場合、3200万ドルは年俸調停期間中の選手が受け取る年俸として史上最高額となる。

 年俸調停期間中の投手の最高年俸は、タイガースでもプレーした左腕デービッド・プライスが記録保持者となっており、2015年に1975万ドル(約29億6000万円)を受け取った。野手も含めると、フアン・ソトがヤンキースに在籍していた2024年に3100万ドル(約46億5000万円)を受け取っており、これが年俸調停期間中の選手の最高記録となっている。

 いずれにせよ、スクーバルは昨季の年俸1015万ドル(約15億2000万円)から大幅な昇給となる。29歳の左腕は投手三冠に輝いた2024年に続き、昨季も圧倒的な成績を残し、ア・リーグでは1999~2000年のペドロ・マルティネス以来となる2年連続サイ・ヤング賞に輝いた。

 ベースボールリファレンスによると、スクーバルは総合指標WARでア・リーグ投手1位の6.5を記録。31先発で195回1/3を投げ、いずれもリーグ1位となる防御率2.21、WHIP0.89、ERA+187をマークした。

 スクーバルがFA前のラストイヤーを迎えているため、今オフはトレードの噂が絶えない。タイガースはエース左腕へのトレードの問い合わせに応じるかどうか、その態度を明確にしていないものの、「トレードにおいて放出不可の選手は1人もいない」という姿勢を貫いている。

 もちろん、これはタイガースがスクーバルの放出を画策していることを示唆するものではない。なぜなら、スクーバルはポストシーズン進出を目指すタイガースにとって必要不可欠な戦力であり続けているからだ。そして、スクーバル自身も昨年11月にサイ・ヤング賞を受賞したあと、「2026年もタイガースでプレーしたい」との思いを表明した。

 タイガースのA・J・ヒンチ監督は今週、地元のラジオ番組に出演した際、スクーバルについて質問を受けた。

 その際、ヒンチ監督は「私はタリックのすべてが大好きなんだ。誰もがそう思うはずだ。彼について、これだけ多くの話題が飛び交い、多くの好奇心が寄せられ、多くの報道がなされているのは、彼が今、野球界の頂点にいる投手であり、タイガースの一員であるからだ。私はそのことを誇りに思うよ」と話していた。

 スクーバルと合意できなかったタイガースだが、ケーシー・マイズ、ライリー・グリーン、ザック・マキンストリー、スペンサー・トーケルソン、ウィル・ベスト、ケリー・カーペンター、タイラー・ホルトンの7選手と今季の年俸について合意し、年俸調停を回避することに成功した。

2026.1.9 12:25 Friday

コール復帰を待つヤンキース トレードでの先発投手補強を模索中

 ヤンキースが今季の戦いを見据えるとき、大黒柱のゲリット・コールがトミー・ジョン手術から復帰する日のことを思い描いている。コールが復帰すれば、メジャーのマウンドに立つのは2024年ワールドシリーズ第5戦以来となる。

 しかし、それは4月には起こらないだろう。おそらく5月にも起こらないかもしれない。だからこそ、ブライアン・キャッシュマンGMは現在の投手陣に「先発投手をもう1人加えたい」と語っているのだ。

 キャッシュマンGMは先発投手について、昨年12月の時点で「多ければ多いほどいい」と話していた。

 ヤンキースはエドワード・カブレラのトレードについてマーリンズと交渉を行い、若き剛腕の獲得調査を続けていたが、カブスがトップ・プロスペクト(有望株)を含む3選手とのトレードでカブレラを獲得したとき、先発投手市場の取引価格が非常に高いことを理解した。

 タイガースの絶対的エース、タリック・スクーバルの大型トレードは実現の可能性が低いため、ヤンキースはほかの選択肢について検討を続けている。左腕マッケンジー・ゴアについてナショナルズ、右腕フレディ・ペラルタについてブルワーズと交渉を行っているようだ。

 29歳のペラルタはフリーエージェント(FA)前の最終年を迎えている。昨季は176回2/3を投げ、防御率2.70、204三振の好成績をマーク。3年連続30先発以上と実績十分だが、今季の年俸は800万ドル(約12億円)と比較的安価だ。

 ヤンキースはコディ・ベリンジャーとの再契約を目指しつつ、年俸総額を3億ドル(約450億円)前後に維持する方針のため、比較的安価な年俸のペラルタは非常に魅力的な選択肢となる。

 26歳のゴアはFAまでの保有可能期間が2年残っている。昨季は159回2/3を投げて防御率4.17、185三振を記録し、年俸は289万ドル(約4億3000万円)だった。

 また、ヤンキースは昨夏のトレードデッドラインでパイレーツの右腕ミッチ・ケラーに興味を示し、今オフ再び獲得を狙う可能性もある。

 ヤンキースは昨年12月、左腕ライアン・ヤーブローと再契約を結んだ。キャリアハイの投球イニングを記録したマックス・フリード、キャム・シュリットラー、ウィル・ウォーレンの3人が軸となる先発投手陣にとって、先発もリリーフもこなせるヤーブローは保険的な存在となる。ケガに悩まされたシーズンからの復活を目指すルイス・ヒルも先発ローテーションに加わるだろう。

 昨年12月、アーロン・ブーン監督は「ヤーブローを呼び戻すことで、先発ローテーションの保険にもなるし、ブルペンが崩れたときにも対応することができる」と語っていた。

 ヤンキースはコール、カルロス・ロドン、クラーク・シュミットの主力3投手が負傷者リストに入った状態で開幕を迎える予定のため、彼らが担うはずのイニングをほかの投手がカバーしなければならない。

 ポストシーズン後に左肘のクリーンアップ手術を受けたロドンが最も早く復帰する見込みだ。キャッシュマンGMによると、ロドンはオープン戦終盤には登板できる予定で、復帰は5月を見込んでいるが、4月中に復帰できる可能性もあるという。

 コールは昨年3月に受けたトミー・ジョン手術からのリハビリを続けている。昨年末までに複数回のブルペン投球を実施しており、復帰に向けた調整は比較的順調に進んでいるようだ。シュミットもトミー・ジョン手術からの復帰を目指しており、後半戦には復帰できる見込みだ。

 MLBパイプラインが発表しているヤンキースの有望株ランキングの中には、カルロス・ラグランジ(2位)、エルマー・ロドリゲス(3位)、チェイス・ハンプトン(8位)、ブロック・セルビッジ(10位)、ブレンダン・ベック(11位)といった投手がランクインしており、この全員が今季中にメジャーデビューを果たす可能性がある。

 ブーン監督は「マイナー3Aでプレーしている選手の中には、メジャーの戦力になる可能性がある選手が複数いると感じている。選手は何人いても足りないものだが、本当に才能のある選手が揃っていると思う。もし先発投手をもう1人獲得できるなら素晴らしいことだ。でも今のところ、かなり良い状況にあると思っているよ」と語り、現有戦力への自信を示した。

2026.1.9 11:36 Friday

ビシェット争奪戦が本格化 フィリーズがオンライン面談を実施へ

 ブルージェイズ残留の可能性が消えつつある中、ボー・ビシェットをめぐる争奪戦が本格化している。特に強い関心を示しているのはフィリーズ、ヤンキース、カブスの3チームだ。

 ジ・アスレチックのマット・ゲルブ記者とケン・ローゼンタール記者によると、フィリーズの関係者は数日以内にビシェットとのオンライン面談を実施する予定。注目すべきはフィリーズがベンチコーチとしてドン・マティングリーをチームに迎え入れたことだ。マティングリーは過去3年間、ブルージェイズでベンチコーチを務めたため、すでにビシェットと良好な関係を築いている。

 フィリーズがビシェットを獲得した場合、正捕手J・T・リアルミュートと再契約を結ぶ可能性は消滅するとみられる。ジ・アスレチックの報道によると、正三塁手アレック・ボームのトレードに発展する可能性もあるという。ボーム放出後はビシェットとブライソン・ストットのどちらかが三塁を守ることが予想される。MLB.comでフィリーズを担当するトッド・ゾレッキー記者は先月の時点で関係者から「もしリアルミュートと再契約を結んだ場合、フィリーズはカイル・タッカー、アレックス・ブレグマン、コディ・ベリンジャー、ビシェットといった大物FA選手の獲得には動かないだろう」との情報を得ていた。

 フィリーズはリアルミュートとの再契約を諦めたわけではないものの、引き留めに失敗した場合に備え、「リアルミュート資金」の使い道について検討を始めている。強打者カイル・シュワーバーとの再契約は比較的早い段階で実現し、ウィンターミーティング期間中に5年1億5000万ドル(約225億円)で残留が決定。フィリーズはその後、リアルミュートとの再契約交渉に注力していたが、現在に至るまで再契約は実現していない。

 ヤンキースも同様に、ベリンジャーとの再契約を目指し、複数回にわたってオファーを提示したものの、なかなか折り合いがつかない状況。MLBネットワークのジョン・ヘイマン記者によると、ビシェット獲得を「より真剣に検討し始めている」という。

 ヤンキースは正遊撃手アンソニー・ボルピーが左肩の手術で出遅れる見込みであることを除けば、内野に空席はなく、ビシェットに与えることのできるポジションは見当たらない。ただし、フリーエージェント(FA)まで残り1年となった正二塁手ジャズ・チザムJr.がトレード候補として浮上しており、チザムJr.に代わる二塁手としてビシェットを獲得するつもりなのかもしれない。

 ヤンキースがビシェットを獲得すれば、強打者がチームに加わるというだけでなく、同地区ライバルのブルージェイズにダメージを与えることも可能になる。ジ・アスレチックによると、ブルージェイズは岡本和真を獲得したあと、タッカー獲得に注力しており、ビシェットと再契約を結ぶ可能性は「ますます低くなっている」という。

 また、ここ最近の複数の報道によると、カブスもビシェットの移籍先の有力候補として浮上している。

 カブスは先発投手の補強が課題だったが、マーリンズとのトレードで剛腕エドワード・カブレラを獲得。FA市場に大金を投じることなく先発補強を実現させたため、資金的余裕が生まれた。また、今回のトレードでタッカーの後釜に起用するはずだった有望株オーウェン・ケイシーを放出したため、野手補強の必要性も生まれた。この2つの要素により、カブスが大物野手の獲得に乗り出す可能性が高まっており、ビシェットのほか、ブレグマンとベリンジャーの名前も候補として挙がっている。

 ビシェットにはドジャースとレッドソックスも関心を示していることが報じられており、争奪戦はいよいよ本格化していきそうだ。

2026.1.9 10:27 Friday

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