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今井達也獲得は序章か アストロズはさらなるアジア進出を目指す

 ドジャースがここ数年で収めた日本人選手獲得による成功は、アストロズのオーナーであるジム・クレインも見過ごせなかった。2024年の大谷翔平獲得からドジャースはワールドシリーズを連覇し、2025年は山本由伸が大車輪の活躍でワールドシリーズMVPに輝いた。

 過去8年間ポストシーズンに連続進出し、その内2度の世界一に輝いたアストロズは2025年、ついにポストシーズン進出を逃した。アストロズは、それまで日本人選手のFA市場に加わっていなかったが、今井達也と3年5400万ドル(約84億円)の契約を結んだ。今井はNPBから直接アストロズに移籍した最初の日本人選手となり、そしておそらく最後の選手ではない。

「さらに多くの才能を日本から獲得したい。間違いなくMLBレベルの才能が揃っている。育成に長けているんだ」と、クレインは今井の入団会見で語った。

 クレインは昨夏、ダイキンコンフォートテクノロジーズの施設を視察すべく、日本を訪れた。同社は2024年11月にヒューストンにあるアストロズの本拠地球場と15年間の命名権契約を締結。クレインが保有する輸送・貨物会社であるクレインワールドワイドロジスティクスは、日本を含む世界中にオフィスを構えている。ヒューストンへ戻ったクレインは、環太平洋地域におけるスカウティング活動の強化を決意した。 「彼らと会い、日本各地を案内してもらった時、本当に目が覚めた。日本には何度も来ているし、40年間もオフィスを構えていて、市場を熟知している。私たちは本来あるべきほど集中して取り組んでいなかった。何人かの人材が日本に出入りしていたが、才能を見抜き、その先頭に立つという仕事が十分にできていないと感じていた。そこで、全力で取り組んだ。帰国後、『これらのポジション全て(環太平洋地域のスカウティング部門)で人材を採用する』と宣言した。幸いにも施設があったから、すぐに仕事に取り掛かることができた」

 夏にかけて、アストロズは東京、台湾、韓国においてスカウトを雇い、クレインのオフィスに拠点を置いた。アストロズの目標は、アジアの才能ある選手を発掘し、契約する上で大きな役割を担うことであり、今井との契約はまさにその動きを如実に示している。今井は、松井稼頭央、青木宣親、菊地雄星(2024年夏にトレードで獲得)に続き、アストロズでプレーする4人目の日本人選手となる。

「ドジャースが先導してくれたし、私も国際的な会社を持っているので、すぐに体制を整えて、選手たちに私たちのシステムの中で仕事やコミュニケーションの場を提供するのはとても簡単だった。アジアでは迅速に活動し、引き続き注力して、現地の才能ある選手を全員評価していく。そうすれば、もっと多くの選手をこちらに呼び寄せ、チームを強化できるだろう」

「アジア市場は目を見張るものがある。そこから出てくる選手の中には、ここにいる選手たちと同等かそれ以上の選手もいる。大谷選手の活躍が見られるまでは、この市場は未開拓だった。多くの人が注目していると思うが、今後は特に注力していく」

 今井との契約は、アストロズとダイキンのパートナーシップにとっても重要な意味を持つ。ダイキンの井上隆之CEOは、今井の入団会見を最前列で見届けていた。アストロズとダイキンの契約は2039年シーズンまで有効で、ネーミングライツやその他のパートナーシップ特典が含まれている。 「彼らはわれわれのパートナーであり、豊富なリソースを持っているので、日本での私たちの大きな助けになると思う。私たちは彼らに頼るつもりだし、彼らはここで私たちと長期契約を結んでくれて本当に感謝している。彼らにはチームの一員になってほしいと思っている」

 菊池のヒューストンでの成功は、今井と両投手の代理人であるスコット・ボラスの注目を集めた。菊地は2024年夏にトレード加入し、10回の先発登板で60イニングを投げ、5勝1敗、防御率2.70、WHIP0.93という成績を収めた。その活躍もあり、シーズン終了後にエンゼルスと3年総額6300万ドル(約98億円)の契約を結んだ。

 アストロズはこれが日本からの成功への道の始まりに過ぎないことを期待している。 「菊池の獲得は、コミュニティの内外を問わず、素晴らしい経験となった。関係者全員が達也に、この経験、そして菊池がここで過ごした快適さ、スタッフからのサポート、そして彼がここに来て選手として成長し、球場で素晴らしい投球を見せてくれたことなど、全てを伝える機会を得た。ヒューストンと達也の活躍が楽しみだ」と、代理人のボラスは語った。

2026.1.6 11:39 Tuesday

進展がないタッカー争奪戦 FA市場最大の大物はどこへ行く?

 フリーエージェント(FA)市場が始まった11月上旬から、外野手カイル・タッカーは市場のNo.1選手と広く認識されてきた。では、1月の第1週になっても、タッカーが2ヵ月前と比べて契約に近づいていないように見えるのはなぜなのだろうか。

 今冬のタッカーの市場は、少なくとも近年のトップFA選手の何人かと比べた場合、比較的ゆっくりと進んでいる。ここまでで最大のニュースは1ヵ月前、タッカーがブルージェイズのフロリダ州ダニーデンにある選手育成施設を訪れたというものだった。そして、そのニュースから今に至るまで、いくつかの進展が見られた。

 先週、ブルージェイズは日本から岡本和真を4年6000万ドル(約90億円)と契約。それでも、2つの業界の情報筋は、未だにブルージェイズをタッカーの新天地の有力候補として挙げている。ブルージェイズのラインナップは既に強力だが、タッカーのような左の強打者を加えることで、ア・リーグ優勝候補筆頭としての地位を固めることだろう。 「ブラディ(ゲレーロJr.)との契約延長を決めた時点で、彼らは勝利のために全力を尽くすというメッセージを送った。ディラン・シースとの契約も大きかったが、タッカーとの契約で彼らの非常に理想的な12ヵ月は締めくくることができる」

 タッカーとの契約は、ブルージェイズの既に3億ドル(約470億円)近いペイロール(総年俸)を、他球団からは受け入れがたいほどの数字まで引き上げるだろう。しかし、ブルージェイズは2026年シーズン終了後には、ジョージ・スプリンガー、ケビン・ゴーズマン、シェーン・ビーバー、そしてドールトン・バーショらがFAとなることで、7000万ドル(約109億円)以上が浮く見込みだ。

 1月17日(日本時間18日)に29歳を迎えるタッカーは初めてFAとなった今オフ、少なくとも3億ドル、そして4億ドル近くなる可能性もある長期契約を求めているとされている。

 タッカー獲得にかかるとされる価格の高さのせいで、獲得の可能性がある球団は限られている。興味を寄せている球団としては、ブルージェイズに加え、ヤンキース、メッツ、ダイヤモンドバックス、ジャイアンツ、ドジャースが挙げられている。しかし、これらの球団からも興味を示しているという報道がある一方で、実際に契約を締結する動きは見られない。

 ただ、動きが遅い大物FAはタッカーだけではない。コディ・ベリンジャー、アレックス・ブレグマン、ボー・ビシェット、レンジャー・スアレス、フランバー・バルデス、ザック・ギャレンも、依然としてFA市場で新たな契約を模索中だ。 「タッカーに関しては予想以上に静かだ。今オフの上位FAの何人かに共通する傾向のようだ。オフシーズン開始時に見られた契約予想の中には、非常に楽観的なものもあった。市場は、ここ数年の大型契約、大谷翔平、ゲレーロJr.、山本由伸などは、われわれが目指すべきものというよりはむしろ例外的なものだということを示唆しているようだ」と、とあるナ・リーグの球団幹部は言う。

 市場に残っている大物FAの中で、外野手は他にベリンジャーしかいない。しかし、内野手とはいえビシェットの去就は、タッカーの動きにも影響するだろう。ブルージェイズがビシェットと再契約すれば、タッカー争奪戦から降りることは確定的で、高額入札の候補が消える可能性が高い。

 ヤンキースとメッツはともにインパクトのある外野手の獲得に意欲的だが、タッカーよりもベリンジャーの獲得を優先しているようだ。とはいえ、ベリンジャーが最終的にニューヨークにとどまるとしても、どちらか1球団としか契約できないことを考えると、タッカー獲得に関心がないわけではない。

 オフシーズンを通してヤンキースとベリンジャーの再会は避けられないと思われていたが、ベリンジャーがタッカーとの契約を待ってから自身の契約を締結し、さらに有利な立場を築く可能性もある。タッカーは、ベリンジャーがピンストライプのユニフォームをまとった最初のシーズンのように、ヤンキースタジアムに完璧にマッチしたスイングを持つ数少ない左打者の一人かもしれないと考える者もいる。ただし、ベリンジャーの契約はタッカーよりも低くなると予想されており、さらに既にニューヨーク特有のプレッシャーを乗り切れることを証明している。

 メッツはブランドン・ニモとジェフ・マクニールをトレードしたことで外野に穴が空き、さらにピート・アロンソの退団で打線にも大きな穴がある。タッカーはメッツにとって完ぺきな選択肢だが、フアン・ソトとのコンビは非常に高価になる。さらに、メッツは投手陣の補強も進めなければならない。

 タッカーが望むような長期契約を得られない場合、短期で年俸の高い契約を結ぶ選択肢もあるだろう。昨季、ブレグマンはレッドソックスとオプトアウト(契約破棄条項)が付いた3年1億2000万ドル(約187億円、繰延払いあり)の契約を結び、1年目で好成績を残して再びFA市場に出た。

 タッカーがそのような短期契約を検討するならば、ドジャースが飛びつき、強力打線にもう1人のオールスターを加える可能性があると考えられている。 「ドジャースが彼と長期契約を結ぶとは思えないが、もし彼が短期契約に前向きなら、(球団事業部長の)アンドリュー(・フリードマン)はそういう契約を望んでいる。タッカーは優秀だが、ドジャースが彼を必要としているのは明らかで、彼らはただ市場が動くのを待っているような感じだ」と、あるア・リーグの球団幹部は語った。

2026.1.6 11:05 Tuesday

ベリンジャー争奪戦が激化 3つの古巣球団が興味を示す

 外野手コディ・ベリンジャーの今オフ、多くの噂の対象となってきた。多くの憶測が飛び交った後、ついに入札合戦が始まるかも知れない。

 今週、MLBネットワークのジョン・ヘイマン記者は、ベリンジャーがニューヨークに留まり、古巣ヤンキースもしくはメッツと契約するのが有力であること、そしてカブス、ドジャース、ジャイアンツも争奪戦に加わっていることを報じた。

 4日(日本時間5日)には、同記者によって、カブスがベリンジャー争奪戦だけでなく、三塁手アレックス・ブレグマン、遊撃手ボー・ビシェットらにも興味を示していることが報じられた。また、同日にニューヨーク・ポストのジョエル・シャーマン記者が、ヤンキースがベリンジャーに対して2度目の正式オファーを行ったと報じた。

 現段階では何も合意に近づいていないが、そのオファーはベリンジャー争奪戦が終わりに近づいていることを示していると思うのも無理はない。シャーマン記者の報道の前には、ジ・アスレチックのクリス・キーシュナー記者とケン・ローゼンタール記者が、ヤンキースがフレディー・ペラルタ(ブルワーズ)とエドワード・カブレラ(マーリンズ)の両先発右腕のトレードに興味を示していると報じられた。これは、ブロンクスから流れた数週間ぶりの本格的な噂だった。

 今オフの市場で最も優れた外野手はカイル・タッカーだが、より争奪戦が激化しているのはベリンジャーの方だ。タッカーに比べて手頃な価格帯に収まると予想され、10年目を迎える今季の時点でまだ30歳と若い。そして、2020-22年のドジャース在籍時に陥った極端な不振から、目に見える転機を迎えている。カブス(2023-24年)、ヤンキース(2025年)に在籍した過去3シーズンでは、ベリンジャーは平均24本塁打、91打点を記録。3シーズン通算で打率.281、出塁率.338、長打率.477、OPS+125を記録している。ベリンジャーの市場価値がタッカーの市場価値に与える影響を考えれば、ベリンジャー争奪戦の滞りが、タッカー争奪戦が加熱しない遠因という可能性はある。

 ベリンジャーとカブス、そして他の球団との交渉については、ほとんど情報が明らかになっていない。とはいえ、タッカーとの再契約を見送る可能性が高いカブスが、現段階で興味を示している大物FAと複数の長期契約を締結する意思があるかどうかは疑問が残る。

2026.1.6 10:30 Tuesday

オリオールズがビッグ・クリスマスを獲得 外野手ノエルをクレーム

 クリスマスシーズンはもう終わったものの、オリオールズは“ビッグ・クリスマス”をチームに加えた。

 オリオールズはガーディアンズから外野手ジョンケンジー・ノエルをウエーバー経由で獲得(クレーム)。12月17日(日本時間18日)にガーディアンズからDFA(40人枠から外す措置)されていた24歳の元有望株は、失意のまま終わった2025年から新天地で再起を図る。

 フランス語で「クリスマス」の意味を持つ苗字から名付けられた球界最高のニックネームの持ち主は、ガーディアンズで2024年に華々しくデビュー。くしくも新天地となるボルティモアのカムデンヤーズにて、メジャー初打席でグレイソン・ロドリゲス(現エンゼルス)から本塁打を放った。

 2024年のレギュラーシーズンは67試合で打率.218、OPS.774、13本塁打、28打点を記録。そして、その年のア・リーグ優勝決定シリーズ第3戦で、九回2死から起死回生の同点2ランを放ったことで、一躍人気選手となった。

 しかし、ノエルは昨季、ルーキーイヤーの活躍を継続できなかった。69試合で打率.162、OPS.480、6本塁打、13打点と不振に陥り、夏場には3Aへ2度降格した。ノエルは3Aで61試合に出場し、打率.273、OPS.831、12本塁打、39打点を記録した。

 オリオールズでは、ノエルは新監督クレイグ・アルバーナズと再会する。アルバーナズはガーディアンズではスティーブン・ボート監督の右腕として仕え、2024年にはベンチコーチ、2025年には助監督を歴任した。

 オリオールズは今オフ、右打者の補強を進めている。一塁手ピート・アロンソと5年1億5500万ドル(約242億円)で契約し、外野手テイラー・ウォードをエンゼルスからトレードで獲得した。

 ノエルを獲得する前から、オリオールズの外野陣は既に人材が集中していた。新加入のウォード、ベテランのタイラー・オニール、そして2年目のディラン・ビーバーズが出場機会の大半を得ると予想されている。それに加え、40人枠にはユーティリティのジェレマイア・ジャクソン、かつての超有望株ヘストン・キースタッドがいる。

 しかし、オリオールズがノエルにチャンスを与えるのは理に適っている。特に旧知の間柄であるアルバーナズ新監督が、“ビッグ・クリスマス”の複調を助けられるならばなおさらだ。ノエルは2月中旬から始まるスプリングトレーニングでチーム定着のチャンスを得るだろう。また、オリオールズはノエル獲得に伴い、右腕ジョージ・ソリアーノをDFAしている。

2026.1.6 10:09 Tuesday

ブルージェイズが岡本獲得を正式発表 4年総額6000万ドル

 4日(日本時間5日)、ブルージェイズは日本人三塁手の岡本和真と4年契約を結んだことを正式に発表した。あと一歩で逃したワールドシリーズ制覇を実現するために、今オフは積極的な補強を続けている。

 契約総額は6000万ドル(約90億円)で、契約ボーナスの500万ドル(約7億5000万円)が含まれる。オプトアウト(契約破棄)条項は盛り込まれていない。

 村上宗隆、今井達也とともに今オフ獲得可能な日本人スター選手として注目されていた岡本は現在29歳。読売ジャイアンツの主砲として長年活躍し、ブルージェイズでも即座に攻撃力アップに貢献することが期待されている。

 今オフのブルージェイズの補強は、11月にディラン・シースと7年2億1000万ドル(約315億円)の大型契約を結んで華々しくスタート。その後、コディ・ポンセと3年3000万ドル(約45億円)、タイラー・ロジャースと3年3700万ドル(約55億5000万円)で契約した。また、オフシーズン序盤にはシェーン・ビーバーがフリーエージェント(FA)市場に出るのではなく、選手オプションを行使して残留することを選択したことも忘れてはならない。こうして充実したオフシーズンを過ごしていたブルージェイズだが、岡本の加入により、新たなレベルに到達した。

 岡本は、ブルージェイズが長年切望してきた「日本市場への本格的な進出」を象徴する存在となるだろう。2年前には大谷翔平の獲得を目指し、世界中に大きな話題をもたらしたが、それ以降もブルージェイズはアジア市場における存在感を着実に高め、今回のような好機を逃さないために、市場開拓に取り組んできた。

 2025年、岡本は一塁を守っていた際に打者走者と交錯し、左肘を負傷したため、69試合の出場にとどまった。しかし、その69試合で打率.327、15本塁打、49打点、出塁率.416、長打率.598、OPS1.014をマークし、自慢の強打を見せつけた。

 2023年のワールドベースボールクラシックでは日本代表の一員として活躍。打率.333、2本塁打、7打点、出塁率.556、長打率.722、OPS1.278の好成績を残し、決勝のアメリカ戦ではカイル・フリーランドから本塁打を放った。今年3月に行われる第6回大会でも活躍する姿を見られるはずだ。

 岡本は10年近くにわたって巨人打線の中軸として安定した活躍を続け、2023年の41本塁打を筆頭に、6年連続でシーズン30本塁打を記録した。そのパワーはブルージェイズ打線でも歓迎されるが、岡本はコンタクト能力も高く、「ブルージェイズらしい」選手と言える。ブルージェイズ打線は投手に球数を投げさせ、カウントを有利にし、決定打を浴びせるような攻撃を得意としており、岡本もチームの特性にフィットするだろう。

 岡本のような巨人の主力打者がメジャーへ移籍するのは、ワールドシリーズで伝説的な活躍を見せた松井秀喜が2002年オフにヤンキースと契約して以来のことだ。

 では、岡本の加入はブルージェイズが獲得を目指す3人の大物選手、ボー・ビシェット、カイル・タッカー、アレックス・ブレグマンにどのような影響を与えるのだろうか。

 岡本は三塁手として最もチームにフィットするため、ブレグマン獲得の可能性は低下し、アディソン・バージャーは右翼、アーニー・クレメントは二塁での出場機会が増えるだろう。もちろん、ビシェットと再契約を結んだ場合はさらに状況が変わり、岡本自身も外野での出場が増える可能性がある。各球団はFAの大物選手が希望条件を引き下げ、短期契約に応じるのを待っているため、こうしたFAの大物選手をめぐる市場はゆっくりと展開している。

 外野手のタッカーは、依然としてブルージェイズにフィットする選手だ。ブルージェイズはタッカー獲得の有力候補と目されているが、チーム状況や資金力を考えれば、それも当然と言えるだろう。ビシェットが打線から抜けるのは間違いなく大きな痛手であり、アンソニー・サンタンデールらの復調で多少は穴埋めできる可能性があるものの、ブルージェイズ打線には改善の余地がある。ワールドシリーズでの痛恨の敗戦から立ち直るために、かつてないほどの資金的な余裕を生かし、今後もアクセルを踏み続けるはずだ。

 岡本の獲得はブルージェイズにとって、正しい方向(打線強化)への第一歩と言える。「元の状態に戻す」だけでは満足せず、より優れたチームになることを目指し、ロースターの再構築と再編成を進めていくことになりそうだ。

2026.1.5 12:39 Monday

ロイヤルズがクアトラーロ監督と2029年シーズンまで契約延長

 4日(日本時間5日)、ロイヤルズはマット・クアトラーロ監督と3年間の契約延長に合意したことを発表した。

 クアトラーロ監督は現行の契約の最終年を迎えており、今回の3年契約は2027年から2029年までとなる。また、2030年の契約は球団側に選択権のあるオプションとなっている。ロイヤルズが今オフ中にクアトラーロ監督との契約を延長することは予想されていたが、こうした契約延長は通常、スプリングトレーニングの直前または期間中に行われることが多い。しかし、ロイヤルズは年明け早々のタイミングで指揮官との契約延長を実現した。

 ロイヤルズは、クアトラーロ監督が指揮を執った3シーズンで224勝262敗を記録。すでに監督として球団史上7位の通算勝利数となっている。就任1年目の2023年は56勝106敗と大きく負け越したものの、2024年は86勝76敗でポストシーズン進出を果たし、地区シリーズまで進出した。前年から白星を30個も増やす大躍進を遂げ、エライアス・スポーツ・ビューロー社によると、シーズン100敗の翌年にポストシーズン進出を果たすのは史上3チーム目の快挙だった。クアトラーロ監督はこの年、最優秀監督賞の投票で2位となった。

 2025年はポストシーズン進出を逃したものの、82勝80敗を記録し、2年連続の勝ち越しシーズンとなった。ロイヤルズが2年連続で勝ち越すのは2013~15年(3年連続)以来だった。エライアス・スポーツ・ビューロー社によると、シーズン100敗の直後に2年連続で勝ち越すのは史上8チーム目だという。

 しかし、クアトラーロ監督を含め、ロイヤルズは2025年シーズンの結果には全く満足しておらず、2026年はポストシーズンに復帰し、勝ち進んでいきたいと考えている。

 12月、クアトラーロ監督は「一緒にいるとワクワクするチームだと思う。選手たちは競い合い、準備も万端だ。お互いに仲も良い。クラブハウスはとても居心地が良いんだ。選手たちは共通の目標を持ち、最終目標がワールドシリーズ制覇であることを理解している。そして、それが簡単な目標ではないことも理解してくれている」と話していた。

 さらに「私とスタッフが重視していることの1つは、選手のことをできる限り深く理解することだ。選手1人ひとりは全く違うし、アプローチの仕方も変わってくる。選手のことを深く理解し、何がモチベーションになっているのかを知ることによって、より調和のとれた相乗効果を生み出すことができる。それが困難な時期を乗り越える力になっていくんだ」と力説した。

 クアトラーロ監督を中心とするコーチ陣は就任以来、アナリティクス(分析)を重視しつつ、組織全体に多くの改革を施してきた。クアトラーロ監督は落ち着きがあり、感情的になることも少なく、選手たちからはクラブハウスを率いる姿勢を称賛されている。

 ロイヤルズはリーダーシップの継続性を重視しており、球団オーナーのジョン・シャーマン氏はJ・J・ピコーロGMとクアトラーロ監督への信頼を公言している。昨年2月にはピコーロGMとの契約を2030年シーズンまで延長(2031年の契約は球団オプション)。そして今回、クアトラーロ監督との契約延長も実現し、「持続可能な勝者になる」というビジョンの下でチーム作りを進めていく。

2026.1.5 10:52 Monday

ヤンキースが2026年最初の補強 デヨングとマイナー契約で合意

 ヤンキースが2026年最初の補強として32歳の内野手ポール・デヨングを獲得した。MLB.comのマーク・フェインサンド記者が関係者から得た情報によると、デヨングはヤンキースとマイナー契約を結び、招待選手としてスプリングトレーニングに参加する予定だという。

 デヨングがメジャー昇格を果たした場合、年俸は100万ドル(約1億5000万円)となる。なお、球団からの正式発表はまだ行われていない。

 ヤンキースはここまで比較的静かなオフシーズンを過ごしており、2025年シーズンの戦力を引き留める動きが目立っている。最も大きな動きは、正中堅手トレント・グリシャムが年俸2202万5000ドル(約33億円)のクオリファイングオファーを受諾して残留したことだ。

 しかし、ヤンキースは2026年シーズンに向けて、今後大きく動いていくつもりだ。オプトアウト(契約破棄)の権利を行使してフリーエージェント(FA)になったコディ・ベリンジャーとの再契約を望んでいることを公言しており、12月下旬にはベリンジャーに対して正式なオファーを提示したとみられている。

 また、ベリンジャーが他球団と契約した場合に備え、ブルージェイズからFAになった強打の内野手ボー・ビシェットの獲得を検討していることも報じられている。

 さらに、2026年シーズンの開幕に間に合わない先発投手が複数いるため、先発ローテーションの補強としてマーリンズの右腕エドワード・カブレラやブルワーズのエース右腕フレディ・ペラルタに興味を示しているようだ。

 ヤンキースがデヨング獲得に動いたのは、正遊撃手アンソニー・ボルピーが左肩の手術を受け、少なくとも5月まではメジャーの試合に出場できない見込みだからだ。経験豊富なデヨングの加入により、ヤンキースは内野手の選択肢が増えることになる。

 デヨングは2025年シーズンにナショナルズでプレーし、三塁を中心に内野の全ポジションを守った。4月のパイレーツ戦でミッチ・ケラーの速球を顔面に受けて鼻を骨折したため、わずか57試合の出場にとどまり、打撃成績も打率.228、6本塁打、23打点、OPS.642と低調だった。

 デヨングが持つスキルセットは、1年契約で残留したユーティリティプレーヤーのアメッド・ロサリオと少し重なる。ヤンキースの内野陣には、ほかにホゼ・カバイェロやオスワルド・カブレラ、12月にマイナー契約を結んだザック・ショートらがいる。

 スプリングトレーニングでアピールに成功すれば、デヨングはボルピーが復帰するまでの間、メジャーでの出場機会を得られる可能性もありそうだ。

2026.1.5 10:17 Monday

先発補強を目指すヤンキース 好投手獲得に向けてトレード交渉中か

 ヤンキースは先発投手陣のうち、ゲリット・コール、カルロス・ロドン、クラーク・シュミットが2026年シーズンの開幕に間に合わない見込みだ。そうした状況の中、ブライアン・キャッシュマンGMは12月のウィンターミーティングの時点で先発投手の補強を目指していることを明かしていた。

 ジ・アスレチックの報道によると、ヤンキースは右腕エドワード・カブレラの獲得を目指し、マーリンズとのトレード交渉を行っているという。MLBネットワークのジョン・ヘイマン記者は、ヤンキースのほか、ジャイアンツとカブスもカブレラ獲得に興味を示していることを伝えている。

 また、ジ・アスレチックは、ヤンキースが引き続きブルワーズのエース右腕フレディ・ペラルタの獲得を狙っていることも報じている。ペラルタはトレード市場で大きな注目を集めており、ウィンターミーティングの時点ではヤンキースのほか、レッドソックス、ジャイアンツ、オリオールズ、アストロズ、メッツなどが獲得に興味を示していた。

 フリーエージェント(FA)市場で優秀な先発投手を獲得するためには多額の資金が必要になるが、カブレラとペラルタは両投手の実力を考えれば格安の年俸だ。カブレラは2025年の年俸が195万ドル(約2億9250万円)で、2026年は370万ドル(5億5500万ドル)前後と予想されている。FAになるまであと3年保有できる点も魅力的と言える。ペラルタは年俸800万ドル(約12億円)で、2026年シーズン終了後にFAとなる。

 ケガと四球の多さが懸念材料だが、カブレラが持つエース級のポテンシャルは否定できない。27歳の右腕は2025年シーズンに飛躍を遂げ、自己最多の137回2/3を投げてキャリアハイの150三振を奪い、防御率3.53をマークした。9イニングあたりの四球数も2021~24年の5.1個から2025年は3.1個(自己ベスト)まで向上させている。

 一方、ペラルタはエース級の先発投手として活躍してきた実績を持ち、2023年から3年連続200三振を記録。その期間の防御率は3.40と安定している。29歳の右腕は2025年に自己ベストの防御率2.70をマークし、ナショナル・リーグ最多の17勝を挙げて最多勝のタイトルを手にした。

 どちらを獲得しても大きな戦力になることは間違いない。ここまで比較的静かなオフシーズンを過ごしているヤンキースだが、2026年シーズンに向けて、いよいよ本格的に動き出しそうだ。

2026.1.5 09:44 Monday

ドジャース・フリーマンは史上34人目の通算3000安打を達成できるか

 フレディ・フリーマン(ドジャース)は間違いなく殿堂入りへの道のりを歩んでいる。15年間にわたるレギュラーシーズンでの輝かしい活躍に加え、ポストシーズンでの歴史的なパフォーマンスもあり、将来の殿堂入りはもはや確実と言えるだろう。しかし、36歳で2026年シーズンを迎えるフリーマンには、まだまだ達成可能な記録が残されている。

 左打ちのスラッガーは通算367本塁打を記録しており、早ければ2026年シーズン中に通算400本塁打を達成する可能性がある。また、通算1322打点をマークしており、順調なら2027年シーズン中、遅くとも2028年シーズン中には通算1500打点を達成するだろう。さらに、打者にとっておそらく最も神聖な記録である通算3000安打は、まだ遠いものの、手が届きそうな範囲にある。

 これまでに通算3000安打を達成した打者はわずか33人。2022年にミゲル・カブレラが達成したのが最後である。しかし、フリーマンが大台に到達するまでの道のりは至って単純明快だ。

 フリーマンは現役最多となる通算2431安打を記録している。直近5シーズンで平均181安打を記録し、2023年には自己最多の211安打を放つなど、依然として高い生産性を誇る打者であり続けている。ただし、直近2シーズンに限れば、平均158安打にとどまった。堅実な数字ではあるものの、30代前半の成績には遠く及ばない。成績の低下は主にケガやその他の問題が影響しており、直近2シーズンはいずれも147試合しか出場していない。短縮シーズンを除くと、2017年(117試合)以来の少なさである。

 しかし、2025年の各指標は、フリーマンが依然として高い実力を維持していることを示唆している。ハードヒット率45.7%はメジャー平均(37.0%)を大きく上回っているだけでなく、フリーマン自身のキャリア通算(44.2%)よりも高い数字だ。wOBA(=出塁率の一種だが、単なる出塁率ではなく、どのように出塁したかを測る指標)ではメジャー全体の上位6%となる.370を記録した。さらに詳しく見ていくと、期待値系の指標も堅調に推移している。xwOBA(=wOBAの計算に打球速度や打球角度などを加味したもの)は.349でメジャー全体の上位18%に位置していた。

 今後の鍵となる数字は「150」だ。フリーマンが今後数年間、比較的健康なシーズンを過ごすと仮定すると、通算3000安打を達成するために重要なのは1シーズンあたり150安打前後のペースでヒットを積み重ねていくことだ。もし今後4年間、平均150安打を記録することができれば、39歳で迎える2029年シーズン終了時点で3031安打となり、大台を突破する。これが最もスムースな道のりだろう。しかし、別のルートもある。その際に重要となる数字は「143」だ。

 40歳に近づいていく中で平均150安打のペースを維持するのは簡単なことではない。では、平均143安打ならどうだろうか。平均150安打よりは実現可能な数字だろう。今後4年間、平均143安打のペースを維持すれば、39歳で迎える2029年シーズン終了時点で3003安打となる。

 フリーマンとドジャースの契約が2027年シーズンで終了することには注意が必要だ。しかし今後2年間、ある程度の活躍を維持することができれば、2028年と2029年にプレーする場所を見つけるのはそれほど困難ではないはずだ。通算3000安打の達成が迫っていれば、手を差し伸べてくれる球団も現れるだろう。

 フリーマンが通算3000安打を達成すれば、「レア」なグループの仲間入りを果たすことになる。主に一塁を守った選手が通算3000安打を達成するのは史上6人目。3000安打&400本塁打を達成すれば、一塁手としては史上4人目となる。ここに「通算打率3割以上」という条件を加えると、一塁手としては史上初の快挙だ。ほかのポジションを含めてもミゲル・カブレラ、スタン・ミュージアル、ウィリー・メイズ、ハンク・アーロンに次いで史上5人目という極めて貴重な記録となる(注:カブレラは一塁での出場が最多だが、三塁や外野、DHでの出場も多いため、一塁手としての出場割合は50%にも満たない)。

 フリーマンに続く通算3000安打の候補はそれほど多くない。35歳で2026年シーズンを迎えるホゼ・アルトゥーベ(アストロズ)は通算2388安打を記録しており、大台到達のチャンスがありそうだ。それに続くのはアンドリュー・マカッチェン(39歳で通算2266安打)とポール・ゴールドシュミット(38歳で通算2190安打)だが、年齢的にも大台到達は現実的ではない。33歳のマニー・マチャド(パドレス)はまだ2000安打を超えたばかり(通算2069安打)だ。

 繰り返しになるが、フリーマンは通算3000安打を達成しなくても、すでに殿堂入りの資格を十分に備えている。しかし、大記録への挑戦は、フリーマンの輝かしいキャリアの晩年にさらなるドラマをもたらすことになるだろう。

2026.1.4 11:52 Sunday

フィリーズがビシェット獲得に興味 強力打線がさらに強化される可能性

 ブルージェイズからフリーエージェント(FA)となった強打の遊撃手ボー・ビシェットをめぐる市場が拡大しているようだ。MLBネットワークのジョン・ヘイマン記者は「ビシェット獲得に興味を持つビッグマーケット球団(=資金力が豊富な球団)の1つ」としてフィリーズの名前を挙げている。

 これまで主に遊撃手としてプレーしてきたビシェットだが、遊撃手としての守備力が不安視される中、二塁へのコンバートに前向きな姿勢を示していることが報じられている。これにより二塁手の補強を目指しているチームもビシェット争奪戦に加わることが可能になり、ビシェットをめぐる市場が拡大する要因となっている。

 27歳のビシェットは2024年に極度の打撃不振に陥り、81試合の出場で打率.225、4本塁打、OPS.599に終わった。しかし、2025年は見事に復活を遂げ、レギュラーシーズン最後の1カ月を欠場したにもかかわらず、メジャー2位タイの181安打を記録。139試合に出場して打率.311、18本塁打、94打点、OPS.840の好成績をマークし、ドジャースとのワールドシリーズでも打率.348、1本塁打、6打点、OPS.922と存在感を示した。

 ビシェットには少なくとも5球団が興味を示していることが報じられており、再契約を目指すブルージェイズのほか、ヤンキース、カブス、ドジャース、レッドソックスの名前が挙げられていた。この争奪戦にフィリーズも加わっているとみられる。

 フィリーズは現在、ブライソン・ストットとトレイ・ターナーが二遊間コンビを形成している。ストットは堅実なレギュラーであり、特に守備・走塁面での貢献度が高い選手だが、ビシェットが加入すれば、二塁手の打撃力は明確なアップグレードとなり、すでに強力なフィリーズ打線がさらに強化されることになる。

 ビシェットは2025年のレギュラーシーズン終盤に左膝を痛め、ワイルドカードシリーズからリーグ優勝決定シリーズまで欠場を強いられた。ドジャースとのワールドシリーズで復帰し、本職の遊撃ではなく、メジャーでは初めてとなる二塁の守備に就き、慣れないポジションに見事に適応していた。遊撃手としての守備力が不安視される中、二塁手としてプレーできる可能性を示したことはFA市場で好条件の契約を得るためにポジティブな要素となっている。

 岡本和真を獲得したブルージェイズも「ビシェットとの再契約を諦めたわけではない」とみられており、フィリーズの参戦によりビシェット争奪戦はさらに白熱していきそうだ。

2026.1.4 10:16 Sunday

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