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ソトが「40-30」達成もメッツ逆転負け 8連敗で自力PSが消滅
【メッツ2-3レンジャーズ】ニューヨーク/シティフィールド、9月13日(日本時間14日)
メッツは今季初めて、ポストシーズン進出の運命を自らコントロールできなくなった。つまり、自力でのポストシーズン進出が消滅した。
メッツが陥っている負のスパイラルは、まだ底に達していないようだ。レンジャーズ3連戦の2戦目、メッツは守護神エドウィン・ディアスが九回に勝ち越しタイムリーを浴び、2-3で逆転負け。試合終了時点でジャイアンツにわずかな勝率差で抜かれ、ワイルドカード争いの4位に転落した。5位レッズとのゲーム差も試合終了時点で1に縮まっている。
新人ブランドン・スプロートはわずか70球で6イニングを投げ抜き、6安打無失点、3三振、無四球と見事なピッチングを披露。カルロス・メンドーサ監督は球数が少なかったスプロートを降板させ、最後の9アウトをブルペン陣に任せることを選択した。
ところが、ブルペン陣がリードを守れなかった。七回は2番手のブルックス・レイリーが無失点に抑えたものの、八回に3番手のタイラー・ロジャースが無死二、三塁からジョク・ピーダーソンに犠牲フライを許し、1点差に。2死二塁の場面で守護神ディアスがマウンドに上がったが、暴投と四球で一、三塁となり、代打ラウディ・テレズに同点タイムリーを浴びた。
さらにディアスは九回にも1死二塁のピンチを招き、ジョシュ・スミスは見逃し三振に仕留めたものの、ワイアット・ラングフォードにタイムリーを浴びて勝ち越し点を献上。その裏、2死一、三塁の同点機でブランドン・ニモが空振り三振に倒れ、今季ワーストの8連敗となった。
メッツの唯一のハイライトは、七回に飛び出したフアン・ソトの40号ソロ。ソトはすでに今季32盗塁を決めており、史上14人目となるシーズン40本塁打&30盗塁を達成した。
2025.9.14 09:26 Sunday
ナショナルズがリード守れず逆転負け 小笠原はダメ押し弾を浴びる
【ナショナルズ1-5パイレーツ】ワシントンD.C./ナショナルズパーク、9月13日(日本時間14日)
ナショナルズの小笠原慎之介は本拠地でのパイレーツ戦で3点ビハインドの九回に6番手として登板。1死からジャレッド・トリオロにダメ押しの6号ソロを浴び、1回1安打1失点、2四球という投球内容だった(防御率6.90)。ナショナルズはリードを守れず、1-5で逆転負け。勝利したパイレーツの連敗は7でストップした。
ナショナルズは先発のアンドリュー・アルバレスが6回3安打無失点の好投を披露。打線はパイレーツ先発のババ・チャンドラーをなかなか攻略できなかったが、六回1死二塁のチャンスでロバート・ハッセル3世がレフトへのタイムリーを放ち、待望の先制点を奪った。
七回は2番手のクレイトン・ビーターが三者凡退に抑える好リリーフ。しかし、八回にブルペン陣が崩れ、3番手のコール・ヘンリーが2つの四球で1死一、二塁のピンチを招いて降板すると、4番手のPJ・ポーリンは2死満塁とピンチを広げ、アンドリュー・マカッチェンに逆転の2点タイムリーを浴びた。
ポーリンは続くオニール・クルーズに四球を与え、再び2死満塁のピンチに。ここで5番手のジャクソン・ラトレッジがマウンドに上がったものの、ニック・ヨークに2点タイムリーを浴び、1-4とリードを広げられた。
3点ビハインドの九回には6番手として小笠原が登板。先頭打者をセンターフライに打ち取ったあと、トリオロに対してフルカウントからの6球目、91.1マイル(約146.6キロ)のフォーシームが甘く入り、左中間への6号ソロを浴びた。このあと、2つの四球でピンチを招いたが、ニック・ゴンザレスをライトフライ、マカッチェンをレフトフライに打ち取り、1回1安打1失点。これで3試合連続失点となり、9月は4試合で防御率12.00と苦しいピッチングが続いている。
ナショナルズは九回1死からジェームス・ウッドが四球を選んで出塁したが、アンドレス・チャパロとデイレン・ライルがいずれも内野フライに倒れて試合終了。3連戦は2戦目を終えて1勝1敗となった。
2025.9.14 08:56 Sunday
オリオールズ・菅野智之 左足に打球直撃も6回4安打1失点の好投
【ブルージェイズ5-4オリオールズ】トロント/ロジャースセンター、9月13日(日本時間14日)
オリオールズの菅野智之は中5日で敵地でのブルージェイズ戦に先発。前回登板で右足首付近に打球を受け、四回途中で降板したため、その影響が心配されたものの、6回63球を投げて4安打1失点、4三振、無四球と素晴らしいピッチングを披露した。試合はオリオールズがリードを守れず、4-5で逆転サヨナラ負け。菅野の防御率は4.39となっている。
2点を先制してもらった菅野は、初回にブラディミール・ゲレーロJr.の痛烈な打球が左足に直撃するアクシデント。しかし、二回はアディソン・バージャーとデービス・シュナイダーを見逃し三振、ドールトン・バーショを空振り三振に仕留め、3者連続三振という見事なピッチングを見せた。
三回は1死からヒットを許したが、アンドレス・ヒメネスをセカンドゴロ併殺打に打ち取って無失点。続く四回はブルージェイズの上位打線を内野ゴロ3つで三者凡退に抑えた。
五回先頭のバージャーに20号ソロを浴び、この試合初めての失点を喫したが、続く1死二塁の場面では落ち着いたピッチングを見せ、外野フライ2つでピンチを脱出。六回は1死からヒットを許したものの、ネイサン・ルーカスをショートゴロ併殺打に仕留め、わずか63球で6イニングを投げ抜いた。
1点リードという状況だったため、トニー・マンソリーノ監督代行は試合に勝つために菅野の交代を決断。「ゲレーロJr.から始まる打順だったから、試合に勝つために代えた。打順も3巡目に入っていたし、試合に勝ち、カード勝ち越しの可能性を残すことが重要だった」と説明した。
しかし、ブルペン陣が指揮官の期待に応えられず、4-2と2点リードで迎えた九回に3点を奪われて逆転サヨナラ負け。打球直撃のアクシデントがありながらも好投した菅野だったが、11勝目を挙げることはできなかった。
2025.9.14 08:07 Sunday
有望株の初本塁打が引退したリゾのもとへ 惜しくもキャッチならず
【カブス4-5レイズ】シカゴ/リグレーフィールド、9月13日(日本時間14日)
古巣カブスと1日契約を結び、正式に引退したアンソニー・リゾは、リグレーフィールドで過ごす予定を立てていた。球場の名物である外野スタンドで、ファンとともにホットドッグを食べ、冷たいビールを何杯か飲むつもりだった。また、左翼手のイアン・ハップに向かってボールを投げるかもしれないと冗談も言っていた。
「今日は思い切り楽しむつもりなんだ」とリゾは嬉しそうに話した。
かつてのカブスの象徴は、自分のグラブを持ってくるべきだったかもしれない。
4-5で逆転負けを喫した試合の二回、カブスの有望株モイゼス・バレステロスがレイズ先発のドリュー・ラスムッセンから左翼スタンドへ先制のソロ本塁打を放った。打球は美しい弧を描き、観客席に座っていたリゾのもとへ一直線。打球が向かってくるのを見ると、リゾは大きく目を見開き、慌てて立ち上がった。
ボールはリゾが伸ばした右手に当たって跳ね返り、後列に落ちた。リゾは笑いながら振り返り、両腕を高く掲げると、ボールを確保したファンと喜びを分かち合った。このホームランは、バレステロスにとってメジャー初本塁打という記念すべき一発でもあった。
カブスは3-3の同点で迎えた七回にマイケル・ブッシュが27号ソロを放ち、勝ち越しに成功。しかし、そのリードを保つことができなかった。八回にジュニア・カミネロの43号ソロで追いつかれ、九回にはニック・フォーテスに勝ち越しの5号ソロを被弾。痛恨の逆転負けを喫し、引退したリゾに勝利を届けることはできなかった。
なお、前日の試合を体調不良で欠場していたカブスの鈴木誠也は2試合連続の欠場。スタメンを外れ、最後まで出場機会がなかった。
2025.9.14 07:43 Sunday
エンゼルス惜敗 6回4安打1失点の好投を見せた菊池を援護できず
【マリナーズ2-1エンゼルス】シアトル/T-モバイルパーク、9月12日(日本時間13日)
エンゼルスの菊池雄星は敵地でのマリナーズ戦に先発。古巣を相手に6回98球を投げ、4安打1失点、3三振、1四球の好投を見せたものの、打線の援護に恵まれず、1カ月ぶりの白星を手にすることはできなかった。試合はマリナーズが2-1で勝利。接戦を制し、7連勝で同率首位の座をキープした。
8月9日のタイガース戦で6勝目を挙げてから勝ち星がない菊池。6試合ぶりの勝利を目指した登板は、最初の2イニングをパーフェクトに抑える好スタートを切り、三回も相手の盗塁失敗があり、結果的には打者3人で抑えた。
四回はカル・ローリーの二塁打などで2死一、二塁のピンチとなり、ホルヘ・ポランコにタイムリー二塁打を浴びて先制点を献上。しかし、五回は三者凡退、六回も内野安打1本だけで無失点に抑え、6回4安打1失点と先発の仕事をしっかり果たした。
菊池を援護したいエンゼルス打線は、七回1死二塁のチャンスでローガン・デービッドソンがライトへのタイムリー二塁打を放ち、1-1の同点に。ところが、代打ジョー・アデルが空振り三振を喫すると、2死一、二塁の場面ではマイク・トラウトが見逃し三振に倒れ、勝ち越し点を奪うことができなかった。
すると、菊池をリリーフした2番手のコナー・ブログドンがミッチ・ガーバーに9号勝ち越しソロを被弾。八回と九回の攻撃はいずれも三者凡退に封じられ、1-2で惜敗した。
なお、菊池は初回先頭のランディ・アロザレーナをライトフライに打ち取った時点で今季の投球イニングが162となり、シーズンの規定投球回に到達。ブルージェイズ時代の2023年から3年連続3度目となった。
2025.9.13 14:21 Saturday
パドレスがロッキーズに痛恨の敗戦 マチャドの先制アーチは空砲に
【パドレス2-4ロッキーズ】サンディエゴ/ペトコパーク、9月12日(日本時間13日)
パドレスの現状について、3つの事実を挙げよう。ワイルドカード獲得には十分な成績だ。しかし、ナショナル・リーグ西地区を制すためには不十分だ。そして、10月の戦いを勝ち抜きたいのであれば、現状よりもはるかにいいプレーをしなければならない。
本拠地でのロッキーズ4連戦の2戦目、パドレスは2-4で敗れた。初回に主砲マニー・マチャドが先制アーチを放ち、17打数連続ノーヒットのスランプを抜け出したものの、それ以降は打線が沈黙し、九回に1点を返すのが精一杯だった。
先発左腕のJP・シアーズは三回まで好投していたが、四回に崩れた。連打と送りバントで1死二、三塁のピンチを招き、エゼキエル・トーバーは空振り三振に仕留めたものの、ブレイン・クリムにメジャー初安打となる逆転3ランを被弾。続くカイル・ファーマーにも2者連発となる8号ソロを浴びた。パドレスは七回と八回にいずれも無死一、二塁のチャンスを作るなど、反撃を試みたものの、得点には至らず。九回に1点を返したが、最後は2死一、三塁のチャンスでライアン・オハーンが空振り三振に倒れた。
大観衆が詰めかけたホームでの一戦で、打線がまたしても沈黙。ホームに戻ってきてからの5試合でわずか11得点しか挙げることができていない。勝つためには打線の奮起が必要だ。とにかく、もっと点を取らなければならない。
今週初め、フェルナンド・タティスJr.は「ずっと言ってきたけど、僕たちはもっとできるはずだ。ここにいる全員がそれをわかっている」と語った。あとはそれを実行するだけ。レギュラーシーズン残り14試合、打線の奮起が求められる。なお、松井裕樹の登板機会はなかった。
2025.9.13 13:38 Saturday
先発トンが1イニング持たずにノックアウト メッツは泥沼の7連敗
【メッツ3-8レンジャーズ】ニューヨーク/シティフィールド、9月12日(日本時間13日)
本拠地でのレンジャーズ3連戦を迎えたメッツ。カルロス・メンドーサ監督は球団が直面しているユニークな状況を認めた。今回の3連戦ではジョナ・トン、ブランドン・スプロート、ノーラン・マクリーンという3人のルーキーが先発予定なのだ。先発陣の苦しい状況が続く中、メッツは現在3位につけているワイルドカード争いで厳しい戦いを強いられている。
「クレイジーだよね?」とメンドーサ監督。「もし数カ月前に、3人とも先発ローテーションに入っている可能性について聞かれたら、そのうち1人だけはここにいるだろう、と答えたはずだ。でも、実際は3人ともローテーションに入っている」とチームの現状について語った。
先発陣の全体的な失敗が現状を正当化する。その一方で、トン、スプロート、マクリーンがそれぞれ着実な成長を見せたことも現状を正当化している。どちらか一方だけが原因ではなく、2つの条件が揃ったからこその現状なのだ。
「彼ら(=3人の新人投手)を信頼しないといけない。今日はジョナが先発する。試合に勝つチャンスを与えれくれることを願っているよ」とメンドーサ監督は新人右腕への期待を口にした。
しかし、それは叶わなかった。キャリア3度目の登板となったトンは、チームを苦境から救うためにジェイコブ・デグロムとの投げ合いに挑んだが、奪ったアウトは2つだけ。メッツは初回終了時点で6点のビハインドを背負うことになった。一方、2022年シーズン終了後にFAとなってレンジャーズに移籍したデグロムは、古巣相手の初登板で7回4安打3失点の力投。メッツは3-8で敗れた。
これで7連敗。直近3カ月間で7試合以上の連敗は3度目となった。メッツが同一シーズンに3度の7連敗を喫したのは1980年以来45年ぶり。その年、メッツは67勝95敗でシーズンを終えた。
チームの低迷は最悪のタイミングで訪れた。レギュラーシーズンは残り14試合。試合終了時点で、ワイルドカード争い4位のレッズとジャイアンツには1ゲーム差まで迫られている。両チームの試合結果次第では、その差は0.5ゲームとなる。2年連続のポストシーズン進出に向け、いよいよ崖っぷちだ。
2025.9.13 12:56 Saturday
アストロズの新人ザック・コールがメジャー初打席初球アーチを記録
【ブレーブス3-11アストロズ】アトランタ/トゥルイストパーク、9月12日(日本時間13日)
アストロズのジョー・エスパーダ監督は敵地でのブレーブス3連戦の初戦の開始前、新人外野手のザック・コールがデビュー戦で「打線に火をつけてくれることを期待している」と話していた。その数分後、デイナ・ブラウンGMはダグアウトの同じ場所に座り、「コールが起爆剤になることを期待している」と語った。
マイナー3Aでわずか15試合しかプレーしていない選手にこれほどの期待をかけるのは酷だろう。しかし、コールはその大きな期待に応えられる選手であることをすぐに証明した。三回の第1打席、コールは初球のカッターをとらえ、ライトスタンドへの1号2ラン。最終的には4打数3安打4打点の大活躍を見せ、11-3で大勝したアストロズを牽引した。
試合終了時点で、アストロズはマリナーズに0.5ゲーム差をつけ、再びアメリカン・リーグ西地区の単独首位に浮上。マリナーズは本拠地T-モバイルパークでエンゼルスと対戦中だ。
メジャー初打席で本塁打を放つのは球団史上5人目。2008年9月8日にマーク・サッコマンノが記録して以来、17年ぶりの快挙となった。また、デビュー戦での4打点は球団記録である。
試合前、エスパーダ監督は「彼には打線に火をつける力があると思う。ダイナミックな選手だし、これから対戦するチームに対して素晴らしいプレーを見せてくれるはずだ。ファストボールに強く、ストライクゾーンもしっかり管理できる。今季の彼の活躍は見事だし、誇りに思うよ」と語っていた。
球団19位の有望株であるコールは、3AシュガーランドでOPS1.204をマークし、メジャー昇格の切符を勝ち取った。三回、メジャー初打席を迎えると、ブレーブス先発のハーストン・ウォルドレップが投じた初球のカッターをとらえ、ライトへ飛距離423フィート(約129メートル)の1号2ラン。打球速度114.3マイル(約184キロ)という痛烈な打球だった。
コールの活躍はそれだけにとどまらなかった。四回にはセンターへのタイムリーでチームの4点目を叩き出し、一挙6得点のビッグイニングとなった五回にもタイムリー。七回の第4打席は3球三振に倒れたが、初回の守備ではフェンス際への大飛球をジャンピングキャッチする好プレーもあった。
2025.9.13 12:26 Saturday
ビューラーの好投でフィリーズ快勝 地区2連覇に向けてマジック3
【フィリーズ8-2ロイヤルズ】フィラデルフィア/シチズンズバンクパーク、9月12日(日本時間13日)
どんな方法であれ、新戦力のウォーカー・ビューラーはシーズン終盤のフィリーズの戦いを助けることになりそうだ。
理想的なのは、チームがポストシーズンのロースター入りを検討するほどの好投をビューラーが見せてくれること。しかし、もしビューラーが活躍できなかったとしても、ビューラーが先発ローテーションに加わることによって、フィリーズの先発陣は10月の戦いに向けて、休養を得ることができる。
本拠地でのロイヤルズ3連戦の初戦、ビューラーは新天地デビューを飾り、5回5安打1失点、3三振、1四球の好投。打線もビューラーを援護し、フィリーズは8-2で快勝した。
ビューラーは初回に先制点を与えたものの、フィリーズ打線が14安打8得点でロイヤルズ投手陣を攻略。6人の打者がマルチ安打を記録し、そのうちの1人であるブライス・ハーパーは三回に勝ち越しの26号2ランを放った。また、ハリソン・ベイダーは5試合連続マルチ安打と好調を維持している。
地区2位のメッツがレンジャーズに敗れたため、ナショナル・リーグ東地区におけるフィリーズのリードは12ゲームに拡大。地区優勝のマジックナンバーは2つ減って「3」となり、地区2連覇に向けてまた一歩前進した。
ビューラーにとって、移籍後初登板は予定されている3度の先発のうちの1試合目だった。ワールドシリーズ制覇を目指すフィリーズにおいて、ビューラーが存在をアピールするための時間はそれほど多く残されていない。フィリーズの安定した先発陣を考えると、なおさらだ。
フィリーズ先発陣は、クリストファー・サンチェスとレンジャー・スアレスの両左腕がポストシーズンの1試合目と2試合目に先発することがほぼ確実。この両左腕ほどの安定感はないものの、ヘスス・ルザードも好調時には圧倒的なピッチングを見せている。
また、フィリーズは左腕を3枚並べるのではなく、右腕を挟むことを検討しており、その場合は長年ローテーションを支えてきたアーロン・ノラが先発3番手のポジションに入る。不本意なシーズンを過ごしているノラだが、先日のメッツ戦では6回3安打無失点と素晴らしいピッチングを見せた。
ポストシーズンで必要な先発投手は4人。では、ビューラーがポストシーズンで先発ローテーション入りするためには何が必要なのか。
ロブ・トムソン監督は「今は4人の先発投手が好調だ。だから、(ビューラーがポストシーズンで先発ローテーション入りするためには)圧倒的なピッチングを見せることが必要だろう」と語る。
ブルペンでの起用についてはどうか。
「それも議論しているところだ。ブルペンの一員として検討されていることは間違いない」とトムソン監督は明かした。
ブルペンでの起用を検討するにあたり、フィリーズはビューラーがドジャース時代にサイ・ヤング賞候補になったときのような、高い三振奪取能力を発揮することを期待している。2018年から2021年にかけて、ビューラーは95度の登板で防御率2.82を記録。9イニングあたり9.9個の三振を奪っていた。
しかし、ビューラーのキャリアは2022年に2度目のトミー・ジョン手術を受けたことで暗転した。
ビューラーは2023年シーズンを全休し、復帰した2024年はドジャースで16試合に先発して1勝6敗、防御率5.38に終わった。昨季終了後、レッドソックスと1年契約を結んだものの、23試合(うち22先発)で防御率5.45と復活ならず。9イニングあたりの三振数は6.73個まで落ち込んだ。
トムソン監督は投手がブルペンの一員として貢献できる可能性を見極める際に、一般的に何を求めるかを尋ねられ、「通常、ブルペンの投手は空振りを奪う能力を持っている。だから、そういう投手が求められるんだ」と答えた。
ビューラーは新天地デビュー戦で11個の空振りを記録。これは今季自己2位タイの空振り数である。今季最多は6月17日のマリナーズ戦で、このときは12個の空振りを奪った。
フィリーズがレギュラーシーズン終了まで6人制ローテーションを維持すると仮定すると、ビューラーはあと2試合先発することになる(トムソン監督は現時点では6人制ローテーションを維持する方針を明かしている)。
次の登板は19日、敵地でのダイヤモンドバックス戦の予定。そして、最後の登板は26日、本拠地でのツインズ戦となりそうだ。
18日と22日にはオフが設けられており、フィリーズの先発投手は中6日の登板間隔でマウンドに上がることができる。通常の中4日と比較すると、2日分の休養を得られるというわけだ。
シーズン終盤に先発陣に休養を与えられるという点において、ビューラーは投球内容にかかわらず、「価値」をもたらしている。
サンチェスはすでに昨季の投球イニング数を上回っており、キャリアで初めて200イニングを超えそうなペースだ。ルザードは負傷に悩まされた昨季と比較して、100イニング以上も増えている。スアレスは5月3日の今季初登板以降に143イニングを投げており、これは同期間でメジャー4位の数字だ。
トムソン監督は「それ(=6人制ローテーション)が先発陣の助けになればいいなと思っている。シーズンを通して、われわれは先発陣をかなり酷使してきた。だから、シーズン終盤は慎重に戦いたいと思っているんだ」と先発陣の起用プランに言及した。
2025.9.13 11:49 Saturday
ガーディアンズ・バイビーが2安打完封勝利 球団6年ぶりの快挙
【ガーディアンズ4-0ホワイトソックス】クリーブランド/プログレッシブフィールド、9月12日(日本時間13日)
ガーディアンズがポストシーズン進出に向けて攻勢を強める中、タナー・バイビーが調子を取り戻しつつある。
本拠地でのホワイトソックス3連戦の初戦、バイビーは今季最高のピッチングを見せ、チームを4-0の完封勝利に導いた。バイビーが許した走者はヒット2本、死球1つ、失策1つの4人だけ。103球(うちストライク74球)を投げて10三振を奪い、キャリア初の完封勝利をマークした。
九回2死二塁の場面では、ホワイトソックスのレニン・ソーサが放ったライトへの打球をノーラン・ジョーンズがダイビングキャッチ。見事なプレーで最後のアウトを取り、バイビーの初完封に花を添えた。
バイビーは6回2/3を5安打2失点に抑えてクオリティスタートを達成した前回登板のレイズ戦に続く好投。ガーディアンズの投手が完封勝利をマークするのは、2019年9月10日(エンゼルス戦)のザック・プリーサック以来6年ぶりとなった。
ガーディアンズは9月に入ってから8勝4敗。特に直近8試合では7勝1敗と調子を上げている。試合前の時点でワイルドカード圏内と3.5ゲーム差。現在の調子を維持できれば、残り15試合で逆転できるチャンスはある。
先発ローテーションの柱として今季を迎えたバイビーだが、なかなか思い通りのパフォーマンスを発揮できず、試合前の時点では今季28先発で防御率4.69。不本意なシーズンを過ごしていた。
しかし、今季最高のピッチングでキャリア初完封を達成。2ケタ三振は今季2度目、通算4度目となった。なお、バイビーは6月20日のアスレチックス戦で今季最初の2ケタ三振を記録しているが、このときは8回11安打5失点で完投し、敗戦投手となっている。
2025.9.13 11:02 Saturday