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エンゼルスがジョー・アデルとテイラー・ウォードの放出を検討か
エンゼルスは11年間ポストシーズンから遠ざかっており、トンネルの出口はまだ見えない。そのため、長期的な視野に立ってロースターを編成していく必要がある。そうした状況の中、エンゼルスは今季の本塁打数チーム1位・2位のスラッガーを放出する可能性があるという。MLBネットワークのジョン・ポール・モロシによると、エンゼルスはジョー・アデルとテイラー・ウォードに対するトレードのオファーを検討する方針だ。
ウォードは今季36本塁打、103打点、OPS.792を記録。アデルより5歳年上で、フリーエージェント(FA)まで残り1年になっていることを考えると、アデルよりもトレードされる可能性が高いと言える。31歳のウォードは2026年シーズン終了後、FAになる予定だ。
一方のアデルは、FAまであと2年保有可能な選手だ。元有望株のアデルは2020~24年にOPS.649と苦戦していたものの、今季は急成長を遂げ、37本塁打、98打点、OPS.778を記録。しかし、センターの守備では精彩を欠き、守備指標OAA(Outs Above Average=平均よりどれだけ多くアウトを奪ったか)では同ポジションでワーストの-8に終わった。センターよりも両翼向きの選手であり、エンゼルスはウォードを放出することでアデルのためのポジションを空けることができる。
モロシが外野手補強を目指すチームとして挙げるのがフィリーズだ。左翼のレギュラーとしてOPS.691を記録したマックス・ケプラーはFAとなり、右翼のレギュラーを務めたニック・カステヤノスもOPS.694にとどまった。カステヤノスは5年契約があと1年残っているが、首脳陣との関係性が悪化していることもあり、今オフ中にトレードされるか、リリース(解雇)される可能性が高いとみられる。外野の両翼が空いているフィリーズにとって、ウォード(またはアデル)はチームにフィットする存在と言えるだろう。
今オフ、外野手の移籍マーケットが活性化することが予想されている。ウォードとアデルのほか、スティーブン・クワン(ガーディアンズ)、ランディ・アロザレーナ(マリナーズ)、ジャレン・デュラン(レッドソックス)、アドリス・ガルシア(レンジャーズ)らにもトレードの可能性があり、FA市場にはカイル・タッカー、コディ・ベリンジャーといった大物選手もいるからだ。
2025.11.6 10:28 Thursday
ポストシーズンのヒーロー、ホルヘ・ポランコがオプション破棄でFAに
予想されていた通り、ホルヘ・ポランコは来季の選手オプション(年俸600万ドル=約9億円)を破棄してフリーエージェント(FA)となる。5日(日本時間6日)、マリナーズが発表した。
しかし、2025年シーズンに華々しい復活を遂げた32歳の二塁手(兼指名打者)について、マリナーズは再契約に興味を示しているようだ。
また、マリナーズはレイズと小規模なトレードを成立させ、金銭トレードで右腕コール・ウィルコックスを獲得。さらに、60日間の負傷者リストに登録されていたライアン・ブリス、グレゴリー・サントス、トレント・ソーントンを復帰させるなど、ロースターの微調整を行った。
ポランコは昨年10月に左膝の手術を受け、今年1月にマリナーズと1年700万ドル(約10億5000万円)で再契約した際、「2025年シーズンに450打席以上出場すれば、2026年シーズンの選手オプションを獲得する」という条項を盛り込んでいた。このオプションには75万ドル(約1億1250万円)のバイアウト(契約解除金)も設定されており、ポランコはこの75万ドルを受け取ってFA市場に出ていくことになる。
ポランコはマリナーズ移籍1年目の昨季、膝の不調に悩まされ続け、膝をかばいながらプレーした結果、ハムストリングの負傷にもつながった。しかし、今季は華麗な復活を遂げ、チームに大きく貢献した。
スプリングトレーニングから4月にかけての期間は、膝の回復に充て、常時出場することはできなかった。その後、右脇腹を痛め、右打席に立てない時期や守備に就けない時期があったものの、指名打者としての地位を確立し、今季の負傷者リスト入りは1度もなかった。
レギュラーシーズンでは26本塁打を放ち、これは2021年に自己最多の33本塁打をマークして以来の数字。ポストシーズンでは4本塁打を放つなど、打線を牽引する活躍を見せ、チームをリーグ優勝決定シリーズ進出に導いた。最終的に、レギュラーシーズンでは138試合に出場して524打席に立ち、打率.265、出塁率.326、長打率.495、OPS.821、30二塁打、78打点を記録。三振率は昨季の29.2%から15.6%とほぼ半減した。
こうした活躍により、ポランコはシルバースラッガー賞の二塁手部門のファイナリストに選ばれている。
マリナーズは今オフ、ポランコのほか、野手ではジョシュ・ネイラー、エウヘニオ・スアレス、ミッチ・ガーバー、投手ではケイレブ・ファーガソンやルーク・ジャクソンがFAとなっている。ポランコは2024年1月に4選手とのトレードでツインズから加入。2024年シーズン終了後、年俸1200万ドル(約18億円)の球団オプションを破棄されてFAとなったが、2カ月後に再契約を結び、今季開幕当初は三塁手としてプレーした。
ネイラー(一塁)、ポランコ(二塁)、スアレス(三塁)がFAになったため、少なくとも現時点では、マリナーズの内野はJ・P・クロフォード(遊撃)以外のレギュラーが固まっていない状況だ。クロフォードは2022年のシーズン開幕日に結んだ5年契約の最終シーズンを迎えようとしている。
とはいえ、マリナーズには内野の穴を埋められる可能性のある有望株がいる。
二塁手のコール・ヤングは5月31日(同6月1日)にメジャーデビューしたあと、輝かしい活躍を見せたシーンもあったが、シーズン終盤は苦戦。その結果、マリナーズはポランコを指名打者から二塁に戻すという決断をした。ブリスは4月に左上腕二頭筋を断裂し、リハビリ中の9月には右膝半月板断裂でシーズン終了となったが、来春までには回復する見込みだ。ヤングとブリスはスプリングトレーニングで正二塁手争いに加わることが予想されるが、こうした有望株がメジャーに定着するまでの「つなぎ役」としてポランコと再契約を結ぶことは、間違いなくチームにとってプラスとなるだろう。
内野のほかのポジションに目を移すと、三塁手のベン・ウィリアムソンは85試合に出場し、チームトップクラスの守備力を発揮。トレード期限にスアレスが加入するまで、三塁のレギュラー格としてプレーした。OPS.604と低調だったものの、マリナーズはほかのポジションの攻撃力でカバー。ウィリアムソンは安定した守備力でチームに貢献し続けた。
球団1位・メジャー全体9位の有望株である20歳のコルト・エマーソンは、今季マイナーの3階級でプレー。来季はどこかのタイミングで三塁のレギュラー争いに加わる可能性がある。しかし、来季の開幕時点でメジャーのロースターに名を連ねることは考えにくい。
最大のクエスチョンマークは一塁だが、このポジションには明確な答えがある。それはネイラーと再契約を結ぶことだ。しかし、ネイラーは年平均2000万ドル(約30億円)前後の4~5年契約を結ぶと予想されており、FA市場での人気も高いため、マリナーズが引き留められるかどうかは不透明だ。
マリナーズは今オフ、3000万ドルから3500万ドル(45億円から52億5000万円)くらいの補強資金があるとみられる(シーズン終了後の記者会見でジェリー・ディポート編成本部長が示唆)。しかし、マリナーズはネイラーとの再契約を最優先事項としているため、ポランコの引き留めに必要な資金を確保できるかどうかは微妙な情勢となりつつある。
2025.11.6 09:58 Thursday
ブレーブスが左腕セールのオプションを行使へ 来季年俸1800万ドル
驚くべき動きではないが、MLB.comのマーク・フェインサンドが関係者から得た情報によると、ブレーブスは左腕クリス・セールの球団オプション(年俸1800万ドル=約27億円)を行使する方針を固めたようだ。まだ球団からの公式発表は行われていない。
ブレーブスは2023年12月にレッドソックスとのトレードでセールを獲得したあと、2年3800万ドル(約57億円)で契約を延長。その2年契約に2026年の契約オプションが含まれていた。
セールはブレーブス移籍1年目の2024年にキャリア初のサイ・ヤング賞を受賞。177回2/3を投げて18勝3敗、防御率2.38、225奪三振と素晴らしい成績を残し、投手三冠に輝いた。
今季は左胸郭骨折の影響で2カ月以上を欠場。ブレーブスはセールのほかにも負傷者が続出し、2018年以降では初めてポストシーズンに進むことができなかった。しかし、健康時のセールは好調なパフォーマンスを見せ、125回2/3を投げて7勝5敗、防御率2.58、165奪三振を記録。現在36歳のセールは、2018年以降、負傷に苦しむシーズンが続いており、30試合以上に先発したのはレッドソックス時代の2017年が最後である。
ウォルト・ワイス新監督の就任が決まったブレーブスは、米東部時間6日午後5時(日本時間7日午前7時)までにセールの来季オプションを正式に行使する必要がある。アレックス・アンソポロス編成本部長は、出演したラジオ番組の中で、オジー・オルビーズの球団オプション(年俸700万ドル=約10億5000万円)も行使する方針であることを明かしている。ほかにはタイラー・キンリー、ピアース・ジョンソン、デービッド・フレッチャーも来季の球団オプションを有している。なお、キム・ハソンはすでに来季の選手オプション(年俸1600万ドル=約24億円)を破棄し、フリーエージェント(FA)になることが決まった。
2025.11.6 08:41 Thursday
ロイヤルズが攻守の要・ペレスと2027年シーズンまで2年間の契約延長
4日(日本時間5日)、ロイヤルズは正捕手サルバドール・ペレスと2027年シーズンまで2年間の契約延長に合意したことを発表した。契約総額は2500万ドル(約37億5000万円)と報じられている。
J・J・ピコーロGMは「サルビー(=ペレスの愛称)はロイヤルズのレジェンドであり、この球団史上、最も重要な選手の1人です。単年の契約オプションがありましたが、彼のレガシーをそれ以上に長く残したいと誰もが望んでいました。サルビーのロイヤルズへの献身に感謝し、契約延長が成立したことをファンの皆様と同様に喜んでおります」と語った。
35歳のペレスはオールスター選出9度、ゴールドグラブ賞5度、シルバースラッガー賞5度という輝かしい実績を誇る名捕手。2015年のワールドシリーズではMVPに輝き、2024年にはロベルト・クレメンテ賞を受賞した。また、2023年には球団史上4人目のキャプテンに就任している。
メジャーリーグの歴史上、シルバースラッガー賞とゴールドグラブ賞をそれぞれ5度以上受賞した捕手は、ペレスのほかに1人しかいない。殿堂入りの名捕手イバン・ロドリゲスだ。
ロイヤルズ一筋14年目のシーズンとなった今季、ペレスは155試合に出場して30本塁打、100打点を記録。シーズン30本塁打は、球団タイ記録の48本塁打を放って本塁打王に輝いた2021年に次ぎ、キャリアで2番目に多かった。また、シーズン100打点を達成するのは2年連続3度目だった。
出場試合の50%以上で捕手としてプレーした選手が、35歳以上でシーズン100打点を記録するのはメジャー史上2人目。1985年に37歳で107打点をマークした殿堂入り捕手カールトン・フィスク以来の快挙となった。
また、ペレスは今季、通算300本塁打と1000打点のマイルストーンに到達。主に捕手としてプレーした選手では、300本塁打が史上8人目、1000打点は史上15人目の快挙だった。
ロイヤルズの歴史上、通算303本塁打は球団2位、1016打点も同2位、長打634本は同3位、1712安打は同6位、1707試合出場は同7位にランクイン。殿堂入り選手のジョージ・ブレットが持つ球団最多本塁打記録(317本)まであと14本に迫っている。
2025.11.5 11:26 Wednesday
ホワイトソックスがロバートJr.の年俸2000万ドルのオプションを行使
ホワイトソックスはルイス・ロバートJr.の2026年シーズンの契約オプション(年俸2000万ドル=約30億円)を行使した。これは今年のトレード期限において、クリス・ゲッツGMがロバートJr.を放出しなかった時点で事実上確定していた動きだ。トレードされずホワイトソックスに残ったロバートJr.は8月26日に左ハムストリングを痛め、残りの試合を欠場した。
一方、ベテラン左腕のマーティン・ペレスは年俸1000万ドル(約15億円)の相互オプションを破棄。バイアウト(契約解除金)として150万ドル(約2億2500万円)を受け取り、フリーエージェント(FA)になることが決まった。
28歳のロバートJr.は、今季110試合に出場して打率.223、14本塁打、53打点、52得点、出塁率.297、長打率.364、自己最多の33盗塁を記録。後半戦の31試合では打率.298、出塁率.352、長打率.456とまずまずの数字を残していたが、左ハムストリングを痛めて今季2度目の負傷者リスト入りとなり、そのままシーズンを終えた。
ひとまずホワイトソックス残留が決まったロバートJr.だが、ホワイトソックスは今オフ、再びロバートJr.のトレードを模索する可能性がある。元オールスター外野手のロバートJr.は、2024年のトレード期限あたりからトレードの噂が絶えない選手の1人だ。ちなみに、ロバートJr.はミニー・ミノーソ、レイ・ダーラム、アレクセイ・ラミレスに続き、ホワイトソックスの選手として100本塁打&100盗塁を達成している。
ロバートJr.はメジャー6年間で通算577試合に出場し、102本塁打、102盗塁、115二塁打、298打点、318得点を記録。センターでは安定した守備を見せ、スター選手になるポテンシャルを秘めている。2023年に自己最多の38本塁打を放ち、才能を開花させたと思われたが、2024年は100試合、今季も110試合しか出場できず、シーズンを通して健康を維持することが大きな課題となっている。
34歳のペレスは今季11試合(うち10先発)に登板して56イニングを投げ、1勝6敗、防御率3.54、44奪三振を記録。今年1月に2026年シーズンの相互オプションが付属した1年500万ドル(約7億5000万円)の契約で加入したが、左肘の炎症で約4カ月を欠場した。今季最終登板は9月17日のオリオールズ戦。この登板で左肩を痛めて負傷者リスト入りし、そのままシーズン終了となった。
2025.11.5 10:33 Wednesday
ブルワーズが3選手のオプションを破棄 コントレラスは年俸調停へ
4日(日本時間5日)、ブルワーズは一塁手リース・ホスキンスと左腕ホセ・キンタナの契約オプションを破棄し、両選手がフリーエージェント(FA)になることを発表した。正捕手ウィリアム・コントレラスの契約オプションも破棄したが、コントレラスに関しては、まだFA前の保有期間が残っており、ブルワーズはオールスター捕手をキープする方針だ。
コントレラスのオプション破棄は、ブルワーズにとってビジネス上の動きだ。ミットを持つ左手中指の骨折を抱えながらも捕手として128試合に出場した27歳のコントレラスのタフネスと耐久性は高評価に値する。しかし、ブルワーズとコントレラスは今年1月に年俸調停を回避し、年俸600万ドル(約9億円)+球団オプション1年で契約合意。オプションが行使されれば、コントレラスの来季の年俸は1200万ドル(約18億円)となるはずだったが、この契約が結ばれた時点で、球団と選手の双方がオプション破棄の可能性があることを認識していた。
ブルワーズがオプションを行使すれば、コントレラスとの年俸調停を回避することができた。しかし、ブルワーズは年俸調停のプロセスの中でコントレラスの年俸が1200万ドル未満になることに賭け、オプションを破棄するという選択をしたのだ。今季のコントレラスは打率.260、17本塁打、76打点、出塁率.355、長打率.399を記録し、オールスターゲームでスタメン出場を果たしたものの、指の痛みを抱えていた影響もあり、前年より成績が悪化。ブルワーズとしては、もし年俸調停が行われたとしても、コントレラスの来季の年俸が1200万ドル以上になることはないと判断したのだろう。
ブルワーズは昨年、守護神デビン・ウィリアムスに関して同様の決断を迫られた。ブルワーズは年俸1050万ドル(約15億7500万円)のオプションを破棄し、ウィリアムスをトレードでヤンキースへ放出。その後、ヤンキースはウィリアムスとの年俸調停を回避し、1年860万ドル(約12億9000万円)で契約を結んだ。
ただし、ウィリアムスとコントレラスには明確な違いが2点ある。1つ目は、ウィリアムスが背中のケガで2024年シーズンの最初の3カ月を欠場し、シーズンの約半分しかプレーできなかったこと。2つ目は、ウィリアムスがFA前のラストイヤーを迎えていたこと。クリスマスイブに28歳の誕生日を迎えるコントレラスは、FAまでの保有期間があと2年残っている。
コントレラスのケースと比較すると、ブルワーズが下したほかの決断は、はるかに単純なものだった。
ホスキンスの契約には2026年シーズンの年俸1800万ドル(約27億円)の相互オプションが含まれていた。ブルワーズはこれを破棄し、バイアウト(契約解除金)として400万ドル(約6億円)を支払う。ホスキンスはブルワーズでプレーした2年間で38本塁打を記録。これはジャクソン・チューリオ(42本)、コントレラス(40本)、クリスチャン・イェリッチ(40本)に次ぐチーム4位の数字だ。しかし、左手親指のケガで後半戦の大部分を欠場。ポストシーズンではロースターを外れていた。
キンタナの契約には2026年シーズンの年俸1500万ドル(約22億5000万円)の相互オプションが含まれていた。ホスキンス同様、ブルワーズはこれを破棄し、バイアウトとして200万ドル(約3億円)を支払う。キンタナは今季131回2/3を投げ、11勝7敗、防御率3.96を記録。左ふくらはぎのケガでレギュラーシーズンの最後の2週間を欠場したにもかかわらず、投球イニング数はフレディ・ペラルタ(176回2/3)、クイン・プリースター(157回1/3)に次ぐチーム3位だった。
4日(同5日)に行われた決断により、ブルワーズの契約オプション6つはすべて解決。年俸800万ドル(約12億円)のオプションが行使されたペラルタとコントレラスは来季もチームに残り、ホスキンス、キンタナ、ブランドン・ウッドラフ、ダニー・ジャンセンの4選手がFAとなる。
2025.11.5 09:44 Wednesday
先発右腕フラハティが選手オプションを行使 タイガース残留が決定
ジャック・フラハティの残留が決まった。
タイガースの右腕は、今年2月に結んだ契約に2026年の契約オプションが盛り込まれており、そのオプションを行使して残留することを決断。4日(日本時間5日)、球団が発表した。これにより、2年連続のポストシーズン進出を果たしたタイガースは、先発ローテーションにある程度の変化がもたらされるオフシーズンに向けて、多少の確実性を得ることになった。
このオプションは、フラハティが2月に結んだ2年契約の重要な部分を占めており、厳密に言えば「2026年の選手オプションが付属した1年契約」だった。このオプションは当初、年俸1000万ドル(約15億円)だったが、今季フラハティが「15試合以上に先発する」という条件をクリアしたことによって倍増し、フラハティの来季の年俸は2000万ドル(約30億円)となる。
来季の年俸が1000万ドルであれば、フラハティは迷わずオプションを破棄しただろう。しかし、倍増したことにより、今季8勝15敗、防御率4.64と苦しいシーズンを過ごしたフラハティは、決断を迫られることになった。今季のフラハティは、ほとんどの主要項目で前年を下回ったものの、FIP(守備の影響を除外して算出する疑似防御率)は3.85を記録しており、これは投球内容が見た目の数字よりも良かったことを示唆している。好調時には素晴らしい投球を見せており、7月27日にはリーグ王者のブルージェイズを相手に6回無失点、7三振の快投。8月18日のアストロズ戦でも7回無失点、9三振と好投した。しかし、8月24日のロイヤルズ戦での黒星を含め、8失点を喫した登板も2度あった。
フラハティは9月10日にヤンキースタジアムで5回無失点、7三振と好投し、チームに重要な勝利をもたらした。次の3登板はいずれもガーディアンズ戦となり、レギュラーシーズンを連敗で終えたあと、ワイルドカードシリーズ第3戦では4回2/3を1失点に抑える力投を見せた。マリナーズとの地区シリーズ第3戦で負け投手となったが、第5戦では中2日でリリーフ登板し、2イニングを無失点に抑えた。
フラハティがオプトアウト(契約破棄)した場合、タイガースは年俸2202万5000ドル(約34億円)のクオリファイングオファーを提示してフラハティを引き留めることもできた。クオリファイングオファーが提示された場合、返答期限は16日(同17日)。フラハティがクオリファイングオファーを拒否し、他球団と契約した場合、タイガースは来年のドラフトで補償指名権を獲得できたが、フラハティが残留を選択したことで、こうした仮定の話は不要になった。
フラハティは契約のゴタゴタを回避することを選び、タイガースも先発ローテーションに大きな穴が開く事態を免れた。リース・オルソンが右肩を痛めてシーズンを終え、ジャクソン・ジョーブはトミー・ジョン手術後のリハビリ中のため、来季のタイガースの先発ローテーションはタリック・スクーバル、フラハティ、ケーシー・マイズ、トロイ・メルトンが中心となる。ブルペンで好投したカイダー・モンテロを先発に戻すか、ホセ・ウルキディの契約オプションを行使すれば、先発の頭数は揃うものの、1年後にスクーバルとマイズがフリーエージェント(FA)になることに備え、先発陣の層を厚くするためにベテラン投手の補強に動く可能性もありそうだ。
2025.11.5 08:58 Wednesday
各賞ファイナリスト発表 大谷がMVP、山本がサイ・ヤング賞の最終候補に
3日(日本時間4日)、全米野球記者協会(BBWAA)の投票で決まる主要4賞のファイナリストが発表された。日本人選手では大谷翔平(ドジャース)がナ・リーグのMVP、山本由伸(ドジャース)がナ・リーグのサイ・ヤング賞で最終候補入りした。
各賞の投票はレギュラーシーズン終了時点で締め切られており、ポストシーズンの成績は選考対象に含まれない。また、今回発表されたファイナリストは投票結果の1~3位を発表したものであり、ファイナリスト3名を対象に改めて投票が行われるわけではない点にも留意が必要だ。
大谷はエンゼルス時代の2021年と2023年、ドジャース移籍1年目の2024年にMVPを受賞しており、今回受賞すれば3年連続4度目。もし4度目の受賞となれば、バリー・ボンズ(7度)に次ぐ歴代単独2位に浮上する。
各賞の投票結果は、新人王が10日(同11日)、最優秀監督賞が11日(同12日)、サイ・ヤング賞が12日(同13日)、そしてMVPが13日(同14日)に発表される予定だ。
各賞のファイナリストは以下の通り。
アメリカン・リーグ
MVP アーロン・ジャッジ(ヤンキース) カル・ローリー(マリナーズ) ホセ・ラミレス(ガーディアンズ)
サイ・ヤング賞 ハンター・ブラウン(アストロズ) ギャレット・クローシェ(レッドソックス) タリック・スクーバル(タイガース)
新人王 ロマン・アンソニー(レッドソックス) ニック・カーツ(アスレチックス) ジェイコブ・ウィルソン(アスレチックス)
最優秀監督賞 ジョン・シュナイダー(ブルージェイズ) スティーブン・ボート(ガーディアンズ) ダン・ウィルソン(マリナーズ)
ナショナル・リーグ
MVP 大谷翔平(ドジャース) カイル・シュワーバー(フィリーズ) フアン・ソト(メッツ)
サイ・ヤング賞 クリストファー・サンチェス(フィリーズ) ポール・スキーンズ(パイレーツ) 山本由伸(ドジャース)
新人王 ドレイク・ボールドウィン(ブレーブス) ケイレブ・ダービン(ブルワーズ) ケイド・ホートン(カブス)
最優秀監督賞 テリー・フランコーナ(レッズ) パット・マーフィー(ブルワーズ) ロブ・トムソン(フィリーズ)
2025.11.4 09:49 Tuesday








