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スター軍団メッツがポストシーズン進出逃す マーリンズに完封負け
【マーリンズ4-0メッツ】マイアミ/ローンデポパーク、9月28日(日本時間29日)
メッツはマーリンズに完封で敗れ、ポストシーズン進出を逃した。ポストシーズン進出のためには勝利に加え、同率で並ぶレッズの敗北が必要だったが、打線が度重なる得点機で沈黙。8投手を注ぎ込んだ継投リレーも4点を失い、完敗を喫した。シーズン序盤は絶好調で首位を快走していたが、7月から始まった不調を止められなかった。
メッツは前日にカルロス・メンドーサ監督が示唆していたように、総力戦の継投で挑んだ。先発マナイアを1回2/3で見切ると、三回2死一塁の局面では前日に七回を投げたセットアッパーのレイリーを投入。慎重な継投でそのピンチをしのいだが、四回1死で単打を浴びたレイリーを、4番手スタネックに交代させた判断が裏目に出た。
スタネックは6番ワガマンに先制のタイムリー二塁打、さらに8番ナバレトに2点目のタイムリー二塁打を献上。2死二塁となり、前日に八回を投げた切り札ロジャースを投入したが、頼みの綱のロジャースも連続タイムリーを打たれた。メッツは四回に一挙4点を失い、試合の主導権を失った。
メッツ打線はマーリンズ先発のカブレラの制球難に漬け込み、二回から五回まで全ての回で得点圏を作った。しかし、チャンスの場面でいずれも沈黙。最大のチャンスとなった五回2死満塁の場面では、3番アロンソが打球初速115.9マイル(約186.5キロ)の鋭いライナーを放ったが、レフトのサノーハの頭上を超えることはなかった。アロンソが放ったレフトライナーは、今季のメッツの打者が記録した中で最速の打球。しかし、あえなく捕球され、絶好のチャンスを逸してしまった。
メッツは五回から守護神ディアスを投入する決死の継投を続け、追加点をゼロに抑えた。しかし、打線もマーリンズのブルペン陣を捉えることができず、散発5安打で完封負け。シーズン途中に崩壊した今季を象徴するようなフラストレーションの溜まる敗北だった。
6月12日時点で、メッツは21の貯金を作り、球団史上最高ペースで勝利を重ねていた。ナ・リーグ東地区の首位を快走し、2位に5.5ゲーム差、ポストシーズン圏外まで8.5ゲーム差のリードを保っていた。
しかし、メッツはそこから転落し、ついにはポストシーズン進出を逃した。しかし、そこから転落し、ついにはポストシーズン進出を逃した。直近93試合では38勝55敗。同時期でメッツより勝率が低いのは、地区最下位に沈むホワイトソックス、ナショナルズ、ツインズ、ロッキーズの4チームしかいないほどの不振に陥った。「エライアス・スポーツ・ビューロー」によると、21以上の貯金を記録した後に今季のメッツより低い勝率を記録したのは、1905年のインディアンスと1977年のカブスの2チームだけである。
問題はメッツが今後どこへ向かうかだ。オールスター選出のアロンソとディアスは、今オフにオプトアウト権(契約破棄条項)を行使し、フリーエージェントになる可能性がある(アロンソは試合後にオプトアウト権の行使を表明)。打線の中心選手であるソト、リンドーア、ニモは5年以上の契約を残す一方、チーム崩壊の遠因となった投手陣は不安が残る。シーズン終盤にデビューしてインパクトを残した3人の新人(マクリーン、トン、スプロート)に期待が集まる一方、大型契約下にあるマナイアと千賀滉大(32)は不振。投手陣の軸となるエースを確立することが、オフの課題となるだろう。
2025.9.29 09:01 Monday
ガーディアンズが史上最大の逆転劇演じる ア中地区を連覇
【ガーディアンズ9×-8レンジャーズ】クリーブランド/プログレッシブフィールド、9月27日(日本時間28日)
史上最大15.5ゲームの差を逆転し、ガーディアンズがア・リーグ中地区優勝に輝いた。マジック1で162試合目を迎えたガーディアンズは、試合中に同率首位のタイガースが敗れたため、地区優勝が決定。その後、レンジャーズを逆転サヨナラで下し、地区優勝を勝利で飾った。
7月4日、ガーディアンズは8連敗(その後連敗は10に伸びる)を喫し、プログレッシブフィールドのダグアウトで勝利を祝うタイガースの選手たちを眺めていた。ガーディアンズのシーズンは谷底に達していたが、先発右腕スレイド・セッコーニは、この厳しい時期を素晴らしい結果に転換することを宣言していた。
セッコーニはその8連敗の後、取材に対してこう語った。「シーズンが終わって、この8連敗を振り返って『ああ、覚えてる? どれだけ辛かったか覚えてる?』って言える日が本当に待ち遠しい。『どうやって乗り越えたか覚えてる? どうやってお互いを信頼し合ったか覚えてる? 毎日同じようにプレーして、ただひたすら努力を続けたか覚えてる?』ってね」。「きっと報われる。シーズン終盤には、素晴らしい位置につけているはずだ。そう確信している」
そしてシーズン最終戦を迎えたこの日、同率首位で並び、タイブレーカー(同率で並んだ場合、直接対決で勝ち越したチームを上位とする権利)を保持していたタイガースがレッドソックスに敗れたため、ガーディアンズの地区優勝が確定。30日(日本時間10月1日)から始まるワイルドカードシリーズでは、第3シードとして第6シードとなったタイガースを本拠地で迎え撃つ。
7月9日の朝まで、ガーディアンズは首位タイガースに15.5ゲーム差をつけられていた。「エライアス・スポーツ・ビューロー」によると、これは史上最大のゲーム差を逆転しての優勝だという。以前は1914年のブレーブス(15ゲーム差)がこの記録を保持していた。
ガーディアンズは9月5日の朝、デトロイトに最大11ゲーム差をつけられていた。これは9月に逆転して優勝した史上最大のゲーム差であり、1964年のカーディナルスの8.5ゲーム差を上回った。また、ガーディアンズはシーズン中に10連敗を喫しながらポストシーズン進出を果たした史上4度目のチームとなった。
9月5日からの19試合に17勝を挙げる快進撃で大逆転を成し遂げたガーディアンズは、既に地区優勝が決まっていたこの試合でも本領を発揮。3-5とリードされていたが、2点を追いついて試合を延長に持ち込んだ。延長十回には3点を失ったが、5番ネイラーの二塁打で1点を返し、さらに7番ロキオが5号3ラン。4点を奪い返して逆転サヨナラ勝利を挙げ、史上最大の逆転劇を飾った。
セッコーニは162試合目を前にして再び語った。「今年、我々が目指していた方向性を見失った人は誰もいなかったと思う。シーズンで最も暗い時期でさえも。だからこそ、あの時に私が言った言葉は正しかったんだ。こうして大団円を迎えたのは本当に素晴らしいことだよ」
2025.9.29 07:43 Monday
ブルージェイズが2015年以来の地区優勝 カークが2本塁打
【ブルージェイズ13-4レイズ】トロント/ロジャースセンター、9月28日(日本時間29日)
マジック1でシーズン最終戦を迎えたブルージェイズがレイズを下し、2015年以来7度目のア・リーグ東地区優勝。アレハンドロ・カークが初回に14号先制グランドスラム、追い上げられた五回にダメ押しの15号2ランを放ち、勝利に導いた。
初回に1点を先制されたブルージェイズは、直後の攻撃を2者連続四球から始め、3番ゲレーロJr.のタイムリーで同点。さらに満塁とし、6番カークのグランドスラムで一気に5-1とリードを得た。
しかし、三回に先発ゴーズマンが乱調。満塁のピンチを招いて、初回に引き続き3番アランダにタイムリーを浴びると、5番マンガムにも続かれて3点を失った。
それでも、5-4と1点差に追い上げられても、打力で突き放すのが今季のブルージェイズ。四回に犠牲フライで1点を加えると、五回にはカークがこの日2本目の2ランで突き放した。そして7番バージャーと1番スプリンガーの本塁打で5点を加え、大量リードを得た。
投げては、先発ゴーズマンが3回2/3で降板したものの、ブルペン陣が奮起。四回2死満塁のピンチを切り抜けた2番手フルハティに白星が付いた。
この日ヒーローとなったカークは、6年目の26歳。23歳で迎えた2022シーズンにオールスター選出とシルバースラッガーの栄誉に輝き、続く2023-24シーズンは捕手として守備力に磨きをかけた。5年の延長契約を結んで迎えた今季は、キャリアハイの15本塁打を放って見事にその期待に応え、地区優勝がかかった大一番でもチームを牽引した。
ブルージェイズにとってこの地区優勝が持つ意味合いは大きい。ア・リーグの第1シード、そして地区シリーズまでの休養も確定。レギュラーショートのビシェットは左膝の負傷から地区シリーズ以降での復帰を期待して、回復期間が確保できる。この日先発したエースのゴーズマンを第1戦に先発させることも可能になる。2020、2022、2023年のポストシーズンでは全て2連敗で敗退し、2ポストシーズンの勝利は2016年から遠ざかっている。ブルージェイズにとっては、ワイルドカード・シリーズはシードされ、地区シリーズまで休養と調整期間を得られる日程は、追い風となるだろう。
2025.9.29 07:07 Monday