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怪物新人・ミジオロウスキーがオールスターに選出 わずか5登板で旋風
11日(日本時間12日)、ブルワーズのジェイコブ・ミジオロウスキーがオールスター・ゲームに選出された。ミジオロウスキーは6月にデビューしたばかりだが、まだ短いキャリアでポール・スキーンズやクレイトン・カーショウに投げ勝つなど、旋風を巻き起こしている。
出場を辞退したマシュー・ボイド(カブス)の代替要員として発表されたのは、まだキャリアで5試合にしか登板していない23歳の新人だった。「言葉が出ません。全く予想外で、光栄です」とミジオロウスキーは語った。
アメリカン・ファミリー・フィールドで行われたブルワーズ対ナショナルズ戦で、国歌斉唱のためにファウルラインに立つ3分前に、パット・マーフィー監督はミジオロウスキーにこの知らせを伝え、試合が終わるまで秘密にしておくように言った。ミジオロウスキーは、その夜ずっと身をよじっていたという。
デビューからわずか5試合でオールスターに選出されるのは、前代未聞の事態だ。昨季、ポール・スキーンズ(パイレーツ)がわずか11登板でオールスター・ゲームの先発に抜擢され、記録を更新したが、わずか1年でミジオロウスキーがそれを塗り替えた。
◆オールスターゲーム初選出までの試合数
5 – ジェイコブ・ミジオロウスキー(ブルワーズ)、2025年 11 – ポール・スキーンズ(パイレーツ)、2024年 13 – マーク・フィドリッチ(タイガース)、1976年 13 – 野茂英雄(ドジャース)、1995年 13 – ドントレル・ウィリス(マーリンズ)、2003年
ミジオロウスキーは5登板(5先発)で4勝1敗、防御率2.81をマーク。25回2/3を投げて33奪三振を記録し、相手打者を打率.138に抑えている。デビュー戦では5回を無安打に抑え、2戦目でも7回途中までパーフェクトゲームの快投を見せた。そして直近のドジャース戦では6回12三振無失点と好投し、レジェンド左腕カーショウに投げ勝った。
オールスター・ゲームでもその自慢の剛速球を披露してくれるだろうか。ミジオロウスキーは「とにかくやってみよう。迷う必要はないと思う。チャンスを掴んで、突き進むしかない」と意気込みを語った。
2025.7.12 15:01 Saturday
“チェコのジャッジ”フルプが巨人一軍昇格 チェコ出身初の支配下登録
日本時間12日、巨人の育成選手マレク・フルプが支配下登録を受け、一軍に昇格することを複数メディアが伝えている。チェコ出身として初のNPB支配下選手となる。
フルプはチェコ出身の26歳で、アメリカではノースカロライナ州立大、ノースグリーンビル大でプレーしてMLB入りを目指し、大学卒業後も独立リーグで活躍していた。2023年のワールドベースボールクラシックではチェコ代表として出場し、日本戦で佐々木朗希の160キロ超えの直球を捉えて二塁打を放ち、話題を呼んだ。
その後、2024年も米独立リーグでプレーし、昨年9月に巨人と育成選手契約を結んだ。今季は二軍イースタン・リーグでプレーし、66試合で4本塁打、打率.265、OPS.725をマーク。育成選手の昇格期限が7月末に迫る中、支配下登録を勝ち取った。
2025.7.12 11:52 Saturday
メッツ・ピーターソンのオールスター選出も決定 8人目の代替選手
10日(日本時間11日)、MLB機構はデービッド・ピーターソン(メッツ)のオールスター・ゲーム選出を発表した。ロビー・レイ(ジャイアンツ)が前半戦の最終戦に先発予定のため、ピーターソンはレイの代替選手としてメジャー6年目で嬉しいオールスター初選出。「本当に光栄。子供のころから野球選手としてずっと目指してきたものだから、本当に興奮している」と喜びを語った。
オールスター・ゲームの両リーグのロースターは6日(同7日)に発表され、アメリカン・リーグは32選手、ナショナル・リーグは「レジェンド枠」のクレイトン・カーショウ(ドジャース)を含む33選手がメンバー入り。日本人選手は大谷翔平(ドジャース)、山本由伸(ドジャース)、菊池雄星(エンゼルス)と歴代最多タイの3人が選ばれた。
しかし、負傷者リスト入りしている選手や前半戦の最終戦(=オールスター・ゲームの2日前)に先発する投手は、オールスター出場が難しいため、試合に出場できるアクティブ・ロースターから外れ、代替選手の選出という措置が取られる。13日(同14日)のジャイアンツ戦に先発する山本がオールスターのアクティブ・ロースターから外れたのもそのためだ。ただし、「オールスターに選ばれた選手」という扱いに変わりはなく、オールスターの各イベントには参加することができ、キャリア通算のオールスター選出回数としてもカウントされる。
現時点でアクティブ・ロースターから外れたのは、アレックス・ブレグマン(レッドソックス)、ホセ・ラミレス(ガーディアンズ)、ジェレミー・ペーニャ(アストロズ)、ハンター・ブラウン(アストロズ)、山本、クリス・セール(ブレーブス)、フレディ・ペラルタ(ブルワーズ)、レイの8人。
この8人の代替選手として、ジュニア・カミネロ(レイズ)、イサーク・パレイデス(アストロズ)、ザック・マキンストリー(タイガース)、ジョー・ライアン(ツインズ)、アンドリュー・アボット(レッズ)、ロベルト・スアレス(パドレス)、トレバー・メギル(ブルワーズ)、ピーターソンがオールスターに選ばれている。
なお、ア・リーグの三塁手はファン投票で選ばれたラミレス、選手間投票で選ばれたブレグマンがともに出場辞退となったため、代替選手のカミネロがスタメンを務めることがすでに決まっている。それ以外はファン投票で選ばれた選手がスタメンで出場する。
2025.7.11 13:56 Friday
ヤンキース・ジャッジがサヨナラ犠飛 1977年パイレーツ以来の大逆転
【ヤンキース6-5マリナーズ】ニューヨーク/ヤンキー・スタジアム、7月10日(日本時間11日)
マリナーズ先発のブライアン・ウーに七回まで無安打に封じられ、七回終了時点で5点ビハインド。ヤンキースがマリナーズ3連戦のスイープを逃すのは、ほぼ確実かと思われた。しかし、八回に3点を返すと、九回にはオースティン・ウェルズの2点タイムリーで同点に。そして、十回に主砲アーロン・ジャッジがサヨナラ犠飛を放ち、大逆転での3連戦スイープを完結させた。
初回無死一、二塁のチャンスを先制機を生かせなかったヤンキースは、二回から七回まで6イニング連続三者凡退。今季開幕から全登板で6イニング以上を投げているマリナーズ先発のウーに快投を許した。
ヤンキース先発のマーカス・ストローマンは二回にコール・ヤングのタイムリーで先制を許すと、四回にはマイルズ・マストロボーニにもタイムリーを浴びて5回6安打2失点。七回には2番手のクレイトン・ビーターがホルヘ・ポランコに14号3ランを浴び、0-5とリードを広げられた。
しかし、八回先頭のジャズ・チザムJr.がチーム初安打を放つと、そこから試合の流れが一変。無死一、三塁からウェルズの犠飛でまず1点を返し、2死1塁から代打で登場したジャンカルロ・スタントンがセンター右への3号2ランを放ち、2点差に詰め寄った。
九回にはマリナーズの守護神アンドレス・ムニョスから2死満塁のチャンスを作り、ウェルズがライトへ2点タイムリーを放って5-5の同点に。十回のマリナーズの攻撃を5番手のデビン・ウィリアムスが三者凡退に抑えると、1死満塁から主砲ジャッジがセンターへの犠飛を放ち、三塁走者のアンソニー・ボルピーが巧みなスライディングでサヨナラの生還を果たした。
七回まで無安打に抑えられ、5点のビハインドを背負っていたチームが勝利するのは、1977年6月24日のパイレーツ以来、実に48年ぶりのこと。ヤンキースは歴史的な大逆転勝利を収め、マリナーズ3連戦を見事にスイープした。
2025.7.11 11:53 Friday
Rソックスが今季最長の7連勝で50勝到達 吉田正尚は出場機会なし
【レッドソックス4-3レイズ】ボストン/フェンウェイ・パーク、7月10日(日本時間11日)
6連勝中のレッドソックスは同地区ライバル・レイズとの4連戦がスタート。その初戦は四回にキム・ハソンの1号2ランで逆転され、六回にはジュニア・カミネロにも23号ソロを浴びたが、七回に一挙3点を奪って逆転し、今季最長の7連勝で50勝に到達した。アメリカン・リーグ東地区4位のレッドソックスは、3位レイズまで0.5ゲーム差に接近。なお、前日の今季初出場で3安打の活躍を見せた吉田正尚は出場機会がなかった。
三回にロマン・アンソニーのタイムリーで先制したあと、レイズに逆転を許したレッドソックスだが、七回に打線が奮起した。オリオールズからレイズにトレードされたばかりのブライアン・ベイカーに対し、先頭からの連続四球で一、二塁のチャンスに。ここでマルセロ・マイヤーがレフトへのタイムリー二塁打を放って1点差に詰め寄ると、続くセダン・ラファエラにも2点タイムリーが飛び出し、一気に試合をひっくり返した。
逆転直後の八回は3番手のギャレット・ウィットロックがレイズ打線の中軸を三者凡退に抑える好リリーフ。九回は守護神アロルディス・チャップマンがマウンドに上がり、1死からジェイク・マンガムにヒットを許したものの、最後は連続三振で締めくくった。
吉田は前日の復帰戦で3安打を放ったが、レイズ先発の右腕タジ・ブラッドリーに対してベンチスタート。外野はジャレン・デュラン、ラファエラ、ウィルヤー・アブレイユのレギュラートリオがスタメン起用され、有望株アンソニーがDHに入るという、吉田復帰前と同じ布陣だった。この4人以外にも左腕キラーのロブ・レフスナイダーがおり、レッドソックス外野陣の出番争いは激しい。吉田が出場機会を増やしていくためには、与えられたチャンスで確実に結果を残し、首脳陣からの信頼度を少しずつでも上昇させていくことが求められる。
2025.7.11 11:09 Friday
オリオールズが救援右腕ブライアン・ベイカーをレイズへ放出
10日(日本時間11日)、オリオールズは今年のドラフト全体37位の指名権とのトレードで救援右腕ブライアン・ベイカーをレイズへ放出したことを発表した。ベイカーは2028年シーズンまで保有できる選手であり、オリオールズとしては放出を急ぐ対象の選手ではなかったはず。しかし、ドラフト直前というタイミングもあり、マイク・エライアスGMは「本当にいい対価を得られた。双方にとっていいトレードになったと思う」と納得のいくオファーが届いたことにより、ベイカーの放出を決断した。
30歳のベイカーはメジャー5年目の今季、ここまで42試合に登板して38回1/3を投げ、3勝2敗2セーブ、防御率3.52、49三振を記録。8日(同9日)のメッツ戦で1死も取れず4失点と炎上したため、防御率が大きく悪化していたが、それまでは2点台中盤をキープしていた。ベイカーはメッツとのダブルヘッダーが始まる前にクラブハウスで荷物をまとめ、多くのチームメイトとハグ。そして、レイズに合流するためにボストンへ向かった。
エライアスGMは、ベイカー放出という決断を下したものの、今夏のトレード・デッドラインで売り手に回ることを明言していない。今回のトレードは、魅力的なオファーが届いたからこそ受けたものであり、オリオールズはまだ今季のポストシーズン進出を諦めたわけではないようだ。エライアスGMは「順位表を見れば、厳しい位置にいることは間違いない。でも、デッドラインまでにできるだけ多くの試合に勝とうとしている。デッドライン以前にもトレードのオファーは届く。それを評価して判断するのがフロントオフィスの仕事だ」と語る。
オリオールズはメッツとのダブルヘッダーに連勝し、今季92試合を消化して42勝50敗。最大18あった借金は8まで減った。過去には92試合消化時点で41勝51敗だったチームがポストシーズンに進んだ例もある(1973年メッツと1984年ロイヤルズ)ため、エライアスGMとしては現時点ですぐにポストシーズン進出を諦める必要はないと考えているのだろう。
5月24日(同25日)のダブルヘッダー第1試合に敗れた時点で借金18となったが、それ以降は26勝16敗(勝率.619)。このペースで勝ち続ければ、トレード・デッドラインまでに借金を4まで減らせる計算となる。ライアン・オハーン、セドリック・マリンズといった主力選手にはトレードの噂が絶えないが、エライアスGMがポストシーズン進出を諦め、主力放出に動くかどうかは、デッドラインまでの残り16試合にかかっている。
2025.7.11 10:33 Friday
ホームラン・ダービーの出場選手が決定 ローリーら豪華メンバー揃う
10日(日本時間11日)、ホームラン・ダービーの出場選手が決定した。すでにロナルド・アクーニャJr.(ブレーブス)、カル・ローリー(マリナーズ)、ジェームス・ウッド(ナショナルズ)、バイロン・バクストン(ツインズ)、オニール・クルーズ(パイレーツ)、ジュニア・カミネロ(レイズ)が出場を表明していたが、ブレント・ルーカー(アスレチックス)とジャズ・チザムJr.(ヤンキース)の参戦も決定。今年のホームラン・ダービーは14日(同15日)にアトランタのトゥルイスト・パークで行われる。
アーロン・ジャッジ(ヤンキース)や大谷翔平(ドジャース)といったトップ選手が出場しないホームラン・ダービーだが、今年も豪華なメンバーが揃った。最大の注目は、やはり本塁打王争いのトップに立つローリーだろう。今季ここまで36本塁打を放ち、ジャッジと大谷を上回って堂々のメジャートップ。3度優勝したケン・グリフィーJr.に次ぐ球団史上2人目のダービー制覇を狙う。
地元ブレーブスからはアクーニャJr.が参戦する。左膝手術の影響もあり、今季は5月23日(同24日)まで出場できなかったアクーニャJr.だが、復帰後は41試合に出場して打率.336、11本塁打、OPS1.055の活躍。2019年と2022年の出場時は、いずれもピート・アロンソ(メッツ)に敗れたが、今回アロンソは出場しない。地元開催の選手が優勝すれば、史上4人目の快挙となる。
ウッド、クルーズ、カミネロという若手スラッガーたちにも注目したい。ウッドとカミネロはともに現在22歳。優勝すれば、1993年のフアン・ゴンザレス(23歳265日)による最年少優勝記録を更新する。また、クルーズはスタットキャスト史上最速となる打球速度122.9マイル(約197.8マイル)の本塁打を記録している怪物。大舞台でどんな打球をかっ飛ばしてくれるか、期待は大きい。
身体能力抜群のバクストンは今季479フィート(約146.0メートル)の特大アーチを放っており、パワーでも他の選手に引けを取らない。昨季キャリアハイの39本塁打、今季も19本塁打を放っているルーカーも侮れない存在だ。チザムJr.はヤンキースの選手では2017年のジャッジとゲーリー・サンチェス以来の参戦となり、ジャッジ以来球団史上5人目の優勝を目指す。
ホームラン・ダービーは3ラウンド制で行われ、第1ラウンドは全選手が制限時間3分、もしくは球数制限40球に到達するまで打ち続ける。その後、3アウト制のボーナスタイムが与えられ、このボーナスタイム中に飛距離425フィート(約129.5メートル)の本塁打を1本でも打てば、4アウト目が追加される。ボーナスタイムも含めた本塁打数の上位4名が準決勝に進出する(同数の場合は最長飛距離で勝者を決める)。
準決勝は第1ラウンドの「1位vs4位」、「2位vs3位」の直接対決となる。制限時間2分、もしくは球数制限27球に到達するまで打ち続け、本塁打数を競う(第1ラウンドの本塁打数は持ち越さない)。同数の場合、60秒間の延長戦が行われ、そこでも決まらない場合は3スイング制の延長戦を勝者が決まるまで行う。決勝も同じルールとなる。
なお、打者は各ラウンドで45秒のタイムアウトを1度だけ取ることができる。ただし、タイムアウトはボーナスタイム中には使用できず、最初の制限時間内(第1ラウンドは3分、準決勝以降は2分)に使用する必要がある。
2025.7.11 09:42 Friday
カブス・クロウ=アームストロングが球団最速の25本塁打&25盗塁を達成
【ツインズ1-8カブス】ミネアポリス/ターゲット・フィールド、7月10日(日本時間11日)
カブスはピート・クロウ=アームストロングが2本塁打を含む3安打3打点の活躍を見せるなど、自慢の強力打線がツインズ投手陣に14安打の猛攻を浴びせ、8-1で快勝。敵地での3連戦のスイープ負けを回避した。鈴木誠也は「3番・右翼」でスタメン出場して5打数3安打。今季8度目の1試合3安打を記録し、今季の打撃成績を打率.263、OPS.874としている。
二回にニコ・ホーナーのタイムリーで先制したカブスは、三回にクロウ=アームストロングが24号2ランを放つなど、五回までに6点をリード。試合終盤にもクロウ=アームストロングの25号ソロなどで追加点を奪い、先発のコリン・レイは7回3安打1失点、5三振の好投で7勝目を挙げた。
今季すでに27盗塁を記録していたクロウ=アームストロングは、2本塁打を放って今季の本塁打数を25本まで伸ばし、シーズン25本塁打&25盗塁を達成。出場92試合目での達成は、1987年のエリック・デービス(69試合)、2002年のアルフォンゾ・ソリアーノ(91試合)、1973年のボビー・ボンズ(91試合)に次ぐ歴代4番目のスピード記録となった。カブスでは球団史上最速だ。
「そうした名前と肩を並べることができたのは光栄なこと」とクロウ=アームストロング。「エリック・デービスは中堅手として最高のオールラウンド・プレーヤーだったから、そこに加わることができたのは本当に凄い。でも、まだ前半戦は終わっていない。前半戦をいい形で終えて、しっかり首位をキープし、楽しい後半戦を迎えたいね」と語った。
クロウ=アームストロングはメジャー3年目の今季、ここまで92試合に出場して打率.271、25本塁打、70打点、27盗塁、OPS.869の好成績をマーク。「ファングラフス」が算出する総合指標WARではリーグトップの数値を記録し、メジャー全体でもアーロン・ジャッジ(ヤンキース)とカル・ローリー(マリナーズ)に次ぐ3位につけている。シーズン5度のマルチ本塁打は、カブスでは2005年のデレック・リー(8度)以来であり、23歳以下では球団史上初めてだ。
ちなみに、カブスの23歳以下の選手の最多本塁打記録は、2015年にナ・リーグ新人王に輝いたクリス・ブライアントの26本。クロウ=アームストロングはあと1本に迫っている。今季ここまでの活躍ぶりを考えれば、ブライアントの記録を塗り替えるのは間違いなく、MVP争いでも大谷翔平(ドジャース)の強力なライバルとなっていくだろう。
2025.7.11 08:59 Friday
ヤンキースが功労者・ラメーヒューをDFA 首位打者2度、GG4度
9日(日本時間10日)、ヤンキースはベテラン内野手DJ・ラメーヒューのDFAを発表。ヤンキースで首位打者、2度のシルバースラッガー、1度のゴールドグラブに輝いた功労者は、近年は故障と不振に喘いでいた。ラメーヒューとヤンキースの契約は2026年まで残るものの、両者は袂を分かつことになった。
現在36歳のラメーヒューは、メジャー2年目から加入したロッキーズでメジャーリーガーとしての地位を確立。守備力と高打率を残せるヒットツールを武器に二塁の定位置を獲得し、25歳で迎えた2014年に自身初のゴールドグラブに輝いた。
そして、2016年には首位打者などその後も様々なタイトルに輝き、2019年からFAでヤンキースに加入。2019年は自身初のシルバースラッガー、2020年には首位打者を獲得し、その年のMVP投票で3位に入る活躍を見せた。その活躍を受け、ヤンキースは再びFAとなったラメーヒューに大型契約を提示し、ヤンキースに6年9000万ドルの大型契約で残留することになった。
しかし、その契約は成功とはいかなかった。2021-23年はレギュラーとして及第点の成績を残したものの、オールスター級だった2019-20年とは程遠いパフォーマンスに終始。2024年からは故障に苦しみ、パフォーマンスはさらに低下した。
今季は45試合に出場して打率.266、OPS.674と、打撃成績は平均以下。さらに強みだった守備力も落ちた。チーム事情からラメーヒューは三塁を守ることを求められていたが、ラメーヒューは近年の度重なる故障から三塁守備に難色を示していたという。ブライアン・キュッシュマンGMは「いつも回復が本当に大変だと話していた。三塁のポジションを守らなければならないという彼の肉体的な負担が問題だった。ここ数年、多くの怪我と闘ってきた。内野の右側を守ることが、彼にとって今後の最善の道だと強く感じていたんだ」と、その内幕を語った。そして、本人が希望する二塁守備でも、守備指標OAAは-1と全盛期の影は薄れていた。
ラメーヒューをDFAしたヤンキースは、今月末に控えるトレードデッドラインを前に三塁手の補強を目指すという。ヤンキースは正三塁手だったジャズ・チザムJr.を彼の本来のポジションである二塁に戻すことを決断。当面、三塁手はオズワルド・ペラザら若手で補いつつ、デッドラインではライアン・マクマーン(ロッキーズ)やエウヘニオ・スアレス(ダイヤモンドバックス)の獲得を目指す。
2025.7.10 15:57 Thursday
ヤンキースの新人シュリットラーが好投 チームを3連勝に導く
【ヤンキース9-6マリナーズ】ニューヨーク/ヤンキースタジアム、7月9日(日本時間10日)
ヤンキースの24歳の新人キャム・シュリットラーが、マリナーズとの3連戦の第2戦でメジャーデビューを飾った。シュリットラーは100マイルに迫る剛速球を唸らせ、六回途中まで7三振の堂々たるピッチング。見事に初勝利を飾り、チームをシリーズ勝ち越し、そして3連勝に導いた。負傷者が続出しているヤンキースの先発投手陣に救世主が現れたかもしれない。
シュリットラーは「MLBパイプライン」の有望株ランキングで球団10位に位置づけられる有望株。約198センチの長身から投げ下ろす直球とスライダーが持ち味で、今季は2Aと3Aで15登板(14先発)して防御率2.82と好投していた。ヤンキースはローテーション投手のクラーク・シュミットが負傷者リストに入ったことを受け、シュリットラーの初昇格を決断した。
初回、シュリットラーはリーグ本塁打王のカル・ローリーから99.6マイルの直球で見逃し三振を奪い、上々のスタートを切る。ヤンキース打線もシュリットラーを援護し、初回に2本のタイムリーで3点の援護をプレゼントした。
シュリットラーはその後、三回と四回に2本のソロ本塁打を浴びたが、一方で自慢の直球とスライダーで三振を量産。ヤンキース打線もマリナーズ先発のローガン・エバンスを捉え続け、ジャズ・チザムJr.のマルチ本塁打などでリードを広げた。
投手陣が9失点を喫したマリナーズは、ヤンキースの2番手ジョナサン・ロアイシガ相手に3得点を入れて詰め寄ったが、反撃はそこまで。9-6でヤンキースは逃げ切り、新人の初勝利を守った。
初勝利を挙げたシュリットラーは「それが私の人生の目標だった。登板して、チームを勝利に導き、その夢を実現できたのは本当に素晴らしいことだ」と感慨深くコメント。アーロン・ブーン監督も「彼はこのチャンスを勝ち取った。多くの選手が欠場しているからというだけでなく、最初の数ヶ月で確実に成績を上げ、仕事をこなしてきた選手だからだ」と24歳の好投を絶賛し、そのまま先発ローテーションに組み込むことを示唆した。
16、17号を立て続けに放ったチザムJr.は「彼にはただこう言ったんだ。『おい、俺たちは君の味方だ。さあ、フィールドに出て自分のやるべきことをやれ。結局のところ、君は人生ずっと野球をやってきたんだからさ』」と、新人を鼓舞したという。シュリットラーも「正直に言うと、今朝はもっと緊張していたと思う。フィールドに出てみんなと触れ合うと、気分が良くなった」と、バックの励ましにも感謝した。
シュリットラーの好投は、ヤンキースの歴史に刻まれるものだった。ヤンキースの歴史上、デビュー戦で7三振以上を奪ったのはわずか10人しかいない。直近ではジョーダン・モンゴメリー(2017年8月12日、タンパベイ・レイズ戦)がこれを成し遂げた。また、このリストには、田中将大(2014年4月4日、トロント・ブルージェイズ戦)やオーランド・ヘルナンデス(1998年6月3日、タンパベイ・デビルレイズ戦)といった名だたる選手も名を連ねている。
2025.7.10 15:15 Thursday