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ガーディアンズが史上最大の逆転劇演じる ア中地区を連覇

【ガーディアンズ9×-8レンジャーズ】クリーブランド/プログレッシブフィールド、9月27日(日本時間28日)

 史上最大15.5ゲームの差を逆転し、ガーディアンズがア・リーグ中地区優勝に輝いた。マジック1で162試合目を迎えたガーディアンズは、試合中に同率首位のタイガースが敗れたため、地区優勝が決定。その後、レンジャーズを逆転サヨナラで下し、地区優勝を勝利で飾った。

 7月4日、ガーディアンズは8連敗(その後連敗は10に伸びる)を喫し、プログレッシブフィールドのダグアウトで勝利を祝うタイガースの選手たちを眺めていた。ガーディアンズのシーズンは谷底に達していたが、先発右腕スレイド・セッコーニは、この厳しい時期を素晴らしい結果に転換することを宣言していた。

 セッコーニはその8連敗の後、取材に対してこう語った。「シーズンが終わって、この8連敗を振り返って『ああ、覚えてる? どれだけ辛かったか覚えてる?』って言える日が本当に待ち遠しい。『どうやって乗り越えたか覚えてる? どうやってお互いを信頼し合ったか覚えてる? 毎日同じようにプレーして、ただひたすら努力を続けたか覚えてる?』ってね」。「きっと報われる。シーズン終盤には、素晴らしい位置につけているはずだ。そう確信している」

 そしてシーズン最終戦を迎えたこの日、同率首位で並び、タイブレーカー(同率で並んだ場合、直接対決で勝ち越したチームを上位とする権利)を保持していたタイガースがレッドソックスに敗れたため、ガーディアンズの地区優勝が確定。30日(日本時間10月1日)から始まるワイルドカードシリーズでは、第3シードとして第6シードとなったタイガースを本拠地で迎え撃つ。

 7月9日の朝まで、ガーディアンズは首位タイガースに15.5ゲーム差をつけられていた。「エライアス・スポーツ・ビューロー」によると、これは史上最大のゲーム差を逆転しての優勝だという。以前は1914年のブレーブス(15ゲーム差)がこの記録を保持していた。

 ガーディアンズは9月5日の朝、デトロイトに最大11ゲーム差をつけられていた。これは9月に逆転して優勝した史上最大のゲーム差であり、1964年のカーディナルスの8.5ゲーム差を上回った。また、ガーディアンズはシーズン中に10連敗を喫しながらポストシーズン進出を果たした史上4度目のチームとなった。

 9月5日からの19試合に17勝を挙げる快進撃で大逆転を成し遂げたガーディアンズは、既に地区優勝が決まっていたこの試合でも本領を発揮。3-5とリードされていたが、2点を追いついて試合を延長に持ち込んだ。延長十回には3点を失ったが、5番ネイラーの二塁打で1点を返し、さらに7番ロキオが5号3ラン。4点を奪い返して逆転サヨナラ勝利を挙げ、史上最大の逆転劇を飾った。

 セッコーニは162試合目を前にして再び語った。「今年、我々が目指していた方向性を見失った人は誰もいなかったと思う。シーズンで最も暗い時期でさえも。だからこそ、あの時に私が言った言葉は正しかったんだ。こうして大団円を迎えたのは本当に素晴らしいことだよ」

2025.9.29 07:43 Monday

ブルージェイズが2015年以来の地区優勝 カークが2本塁打

【ブルージェイズ13-4レイズ】トロント/ロジャースセンター、9月28日(日本時間29日)

 マジック1でシーズン最終戦を迎えたブルージェイズがレイズを下し、2015年以来7度目のア・リーグ東地区優勝。アレハンドロ・カークが初回に14号先制グランドスラム、追い上げられた五回にダメ押しの15号2ランを放ち、勝利に導いた。

 初回に1点を先制されたブルージェイズは、直後の攻撃を2者連続四球から始め、3番ゲレーロJr.のタイムリーで同点。さらに満塁とし、6番カークのグランドスラムで一気に5-1とリードを得た。

 しかし、三回に先発ゴーズマンが乱調。満塁のピンチを招いて、初回に引き続き3番アランダにタイムリーを浴びると、5番マンガムにも続かれて3点を失った。

 それでも、5-4と1点差に追い上げられても、打力で突き放すのが今季のブルージェイズ。四回に犠牲フライで1点を加えると、五回にはカークがこの日2本目の2ランで突き放した。そして7番バージャーと1番スプリンガーの本塁打で5点を加え、大量リードを得た。

 投げては、先発ゴーズマンが3回2/3で降板したものの、ブルペン陣が奮起。四回2死満塁のピンチを切り抜けた2番手フルハティに白星が付いた。

 この日ヒーローとなったカークは、6年目の26歳。23歳で迎えた2022シーズンにオールスター選出とシルバースラッガーの栄誉に輝き、続く2023-24シーズンは捕手として守備力に磨きをかけた。5年の延長契約を結んで迎えた今季は、キャリアハイの15本塁打を放って見事にその期待に応え、地区優勝がかかった大一番でもチームを牽引した。

 ブルージェイズにとってこの地区優勝が持つ意味合いは大きい。ア・リーグの第1シード、そして地区シリーズまでの休養も確定。レギュラーショートのビシェットは左膝の負傷から地区シリーズ以降での復帰を期待して、回復期間が確保できる。この日先発したエースのゴーズマンを第1戦に先発させることも可能になる。2020、2022、2023年のポストシーズンでは全て2連敗で敗退し、2ポストシーズンの勝利は2016年から遠ざかっている。ブルージェイズにとっては、ワイルドカード・シリーズはシードされ、地区シリーズまで休養と調整期間を得られる日程は、追い風となるだろう。

2025.9.29 07:07 Monday

カブスに痛手 後半戦絶好調のホートンが負傷者リスト入り PS初戦を欠場

 27日(日本時間28日)、カブスは先発右腕ケイド・ホートンを右肋骨の骨折で15日間の負傷者リストに登録したことを発表。後半戦の快投で一躍新人王の大本命に躍り出たホートンは、31日(同10月1日)から予定されるパドレスとのワイルドカードシリーズに先発することが予想されていたが、負傷によって欠場が決まった。

 カブスの球団編成部長のジェド・ホイヤーは「本当に投げたがっていた。投げられると感じていたようだ。タフな選手だからね。ただ、違和感なく投げられないことが明らかになったなら、そのリスクを取ることはできない」とコメント。

 ホートンは23日(同24日)のメッツ戦の先発登板で、背中の中央と右胸郭周辺の張りのため、3回29球限りで降板した。クレイグ・カウンセル監督は、長引く咳を含む最近の病気が、深呼吸が困難になるなど、ホートンの不調の原因である可能性が高いと指摘。ホートンが画像検査を受けた後、カウンセル監督は「懸念事項」があり、別の医師によるセカンドオピニオンを求める必要があると述べた。26日(同27日)、カウンセル監督は二次検査で肋骨の損傷が確認されたと発表し、「順調に回復しつつあるので、今後とも前進していくつもりだ」と付け加えていた。

 ホイヤー編成部長は球団がホートンの肋骨負傷について24日(同25日)には知っていたが、ホートンが怪我を抱えながら投げられるか見たがっていたことを明かした。ただ、26日(同27日)にキャッチボールを行った際、わずかに懸念されるべき事態が見られ、27日(同28日)にも改善はなかったという。ホートンは依然として脇腹に違和感があり、投球動作で完全に体を伸ばす動作に苦労していると訴えた。

 「彼は本当に挑戦したがっていた。そして私たちも挑戦する価値があると思ったんだ。もちろん、あまり進展はなかった。まあ、仕方ないね。彼には投げられないだけの違和感があったから、あまり進展できなかった。それが残念なところだ」と、カウンセル監督は述べた。

 ホートンの故障者リスト入りは25日(同26日)まで遡及するため、早くても10月10日までは出場資格を得られない。ナ・リーグの地区シリーズは第5戦が10月11日に行われる予定だ。ポストシーズンのロースターは各ラウンドの前に決定され、ロースター漏れした選手はラウンドの途中で負傷者補充としてのみ追加できる。

 ホートンの欠場が確定しているワイルドカードシリーズでは、マシュー・ボイドと今永昇太の両左腕の先発が予想されている。ホートンの穴を埋めると予想されるのはジェイムソン・タイオン、ハビエル・アサッド、コリン・レイの3人の右腕だ。

 「(ホートンは)素晴らしい選手だ。偉大な選手になりたいと思っている。負傷者リスト入りして(ポストシーズンの)ファーストラウンドに参加できないことがどれほど辛いことか、分かっている。ただチームの一員でありたい、チームに貢献したいと願っていると思う。チームにとって素晴らしい存在だ。今年は私がしばらく調子を落としたとき、昇太がしばらく調子を落としたとき、我々を支えてくれた。だから今度は私たちが穴を埋める番だ」とタイオンは語り、チームメートのリベンジを誓った。

 ホートンを失うのはカブスにとって計り知れない痛手だ。ホートンは23試合(先発22試合)に登板し、11勝4敗、防御率2.67の成績を残していた。さらに後半戦は大きく調子を上げ、防御率1.03はポール・スキーンズ(1.89)を上回ってMLBトップだった。 「彼は競争が好きなんだ。ルーキーイヤーで、ポストシーズン初登板が叶わなかったのは、後半戦には球界屈指の投手になっていたかもしれないのに、本当に残念だ。でも、彼はできることはすべてやったんだ。彼のエージェントと何度も話し合った。彼自身とも何度も話し合った」とホイヤー編成部長は悔しさを滲ませた。

2025.9.29 06:12 Monday

ポストシーズンを見据えながらもドジャース4連勝

【マリナーズ3-5ドジャース】シアトル/T-モバイルパーク、9月27日(日本時間28日)

 ドジャースがキケ・ヘルナンデスの決勝二塁打でマリナーズに勝利し、4連勝を挙げた。この日は大谷翔平と手オスカー・ヘルナンデスを休養させ、30日(日本時間10月1日)に開幕するポストシーズンに向け、ロースター当落線上の選手を多く起用。レッズあるいはメッツと対戦するワイルドカードシリーズに向け、最後の調整を行った。

 ナ・リーグの第3シードが確定し、本拠地で第6シード(メッツあるいはレッズ)とワイルドカードシリーズを戦うことが決まっているドジャース。最後の3連戦はポストシーズンのロースターに誰を起用するかを精査し、主力選手を休養させることに重きを置いている。

 前日にフレディー・フリーマンとムーキー・ベッツを休養させたのに引き続き、この日は大谷とテオスカーが欠場。大谷は8月21日以来の休養日となった。

 先発のタイラー・グラスナウは予定通り3回限りで降板し、無失点の好投。36球しか投じていないため、3日後から始まるワイルドカードシリーズではリリーフとして登板する可能性を残した。ドジャースのワイルドカードシリーズの先発は正式発表はないものの、山本由伸、ブレイク・スネル、大谷翔平の3人が有力。その他の先発投手であるグラスナウ、エメット・シーアン、クレイトン・カーショウはブルペン待機が考えられる。

 グラスナウ降板後、2番手アンドリュー・ヒーニーが3失点を喫したものの、それ以降はポストシーズンのロースター入りが有力視されるリリーフ投手が奮起。ジャック・ドライヤー、ブレイク・トライネン、アレックス・ベシア、エドガード・エンリケスが4回をわずか1安打、10三振の無失点リレーでつなぎ、逆転劇を呼び込んだ。

 打線はダルトン・ラッシングの4号2ランで先制点を挙げると、七回にワイルドピッチで同点。3-3で迎えた九回にはキケ・ヘルナンデスがマリナーズの守護神アンドレス・ムニョスから決勝二塁打を放った。

 先制2ランでアピールしたラッシングもロースター当落線上の選手の一人だ。ロバーツ監督は先日、負傷中の正捕手ウィル・スミスがワイルドカードシリーズに間に合うよう「願っている」というより「期待している」と発言。スミスはこの日、右掌の骨折が判明してから初めてスイングを行ったばかりだ。仮にドジャースがスミスの復帰が近いと判断した場合、ワイルドカードシリーズではロースターに3人の捕手(ベン・ロートベット、スミス、ラッシング)を抱える可能性もあるだろう。

 そして負傷に苦しむベテランはスミスだけではない。トミー・エドマン(右足首)とマックス・マンシー(下半身)は、どちらも長引く痛みに悩まされており、最近は出場時間が限られている。エドマンはこの日「1番・DH」で戦列に復帰したが、マンシーは9月24日以来出場がない。両選手ともワイルドカードシリーズには本来のポジションに復帰できると見られている。

2025.9.28 14:38 Sunday

ガーディアンズがサヨナラ死球でプレーオフ進出 2.5%からの逆転劇

【ガーディアンズ3×-2レンジャーズ】クリーブランド/プログレッシブフィールド、9月27日(日本時間28日)

 ガーディアンズはレンジャーズにサヨナラ勝ちを収め、ポストシーズン進出が決定。9月2日時点ではポストシーズン進出確率わずか2.5%だったが、終盤の快進撃でア・リーグ最後のポストシーズン進出枠を勝ち取った。さらに中地区首位にタイガースと同率で並んでおり、あす28日(日本時間29日)の162試合目に勝利すれば史上最大のゲーム差を逆転しての地区優勝となる。

 初回、1点を先制されたガーディアンズは、4番ジョナサン・ロドリゲスが2号2ランを放って逆転。2年目のロドリゲスは24日(同25日)にメジャーに再昇格したばかりで、降格前も打率.167、OPS.517と目立った成績を残せていなかった。

 しかし、降格後はAAAでOPS.923とアピールし、顔面に四球を受けたデービッド・フライの代役として昇格。そして左腕ジェイコブ・ラッツと対するこの日、7月27日以来2ヵ月ぶりのスタメン出場を飾ったが、それはキャリアでも初めての4番起用だった。

 先発のジョーイ・キャンティロは得意のチェンジアップを駆使し、三振ショーを展開。5回2/3を投げて8三振、無四球と好投したが、四回にアドリス・ガルシアに同点弾を浴びた。

 その後、両軍一歩も引かない攻防を繰り広げ、試合は2-2のまま九回に突入。ガーディアンズの攻撃は2死走者なしとなったが、“ラッキーボーイ”の4番ロドリゲスが流れを変えた。レンジャーズの守護神ロバート・ガルシアが突如として制球を乱し、1球もゾーンに入らずにロドリゲスが四球を選ぶと、続くマンザードもテキサスヒットを放って一、三塁にチャンスを拡大。申告敬遠で満塁となると、続くケイフスに対してガルシアはまさかの死球を与え、押し出しを許した。

 この日の勝利でガーディアンズはポストシーズン進出を決め、ジェットコースターのようなシーズンの節目を祝った。ガーディアンズは6月26日から7月6日まで10連敗を喫した。「エリアス・スポーツ・ビューロー」によると、10連敗を喫しながらもポストシーズン進出を果たした史上4番目のチームとなった。しかし、7月7日から8月14日まで23勝9敗と好成績を収め、ポストシーズン争いに巻き返した。さらに一波乱あり、8月15日から25日までの1勝9敗と転落し、全てが水の泡になるかと思われた。

 ガーディアンズは68勝67敗で9月を迎え、ア・リーグ中地区首位のタイガースに11ゲーム差、ワイルドカード3位の座まで4ゲーム差をつけられていた。「ファングラフス」によれば、ガーディアンズのポストシーズン進出確率は9月2日の時点でわずか2.5%に過ぎなかった。

 しかし、9月5日から19試合中17試合に勝利し、1ヶ月間で18勝7敗を記録。怒涛の快進撃でポストシーズンへの切符を手にした。

 さらにガーディアンズはフィールド内外で激しい浮き沈み(特に後者の方が多かった)にさらされながら、団結を保ってきた。7月末のトレードデッドラインではエースのシェーン・ビーバーが放出され、さらに絶対的守護神のエマニュエル・クラセと先発右腕ルイス・オルティスを失った。この快進撃は、ボート監督と選手たちが最後まで諦めず、クリーブランドのファンに何年も忘れられない勝利をもたらした証である。

 そして物語はまだ終わっていない。ガーディアンズは史上最大の逆転地区優勝を達成する可能性を残している。タイガースとは依然として同率首位で並んでいるが、ガーディアンズはタイブレーカー(同率で並んだ場合、直接対決で勝ち越したチームを上位とする権利)を保持しており、あすの162試合目に勝利すれば地区優勝を確定させられる。1969年の地区制導入以降、1978年のヤンキースが14ゲーム差を逆転して地区優勝を果たしたのが、史上最大のゲーム差からの優勝記録となっている。ガーディアンズは最大15.5ゲーム差を付けられていた上、さらにシーズン最後の1ヵ月で11ゲームの差を残していたため、優勝すれば史上類を見ない大逆転劇が完結することになる。

2025.9.28 12:24 Sunday

ホームズの1安打投球でメッツ勝利 プレーオフに望みつなぐ

【マーリンズ0-5メッツ】マイアミ/ローンデポパーク、9月27日(日本時間28日)

 最悪の状況でもメッツは161試合目に強い。2007年、メッツが史上最悪の崩壊劇を繰り広げる最中の161試合目、ジョン・メインはマーリンズを8回1安打無失点に抑え、大勝を収め(一時的に)シーズンを救った。その1年後、サイ・ヤング賞投手のヨハン・サンタナが膝の負傷を抱えながらも3安打完封勝利を収め、同じく161試合目に勝利した。どちらのシーズンでも、メッツは翌日に敗れ、ポストシーズン進出を逃した。今年が同じような結果になるのか、それとも違う結果になるのかは、時が経てば分かるだろう。この日、先発を託されたクレイ・ホームズは今季最高の投球で、メッツのポストシーズン進出の望みをつないだ。

 ホームズは得意のシンカーを駆使し、試合開始から8打者を連続で打ち取った。三回と五回に走者2人を背負ったが、内野ゴロを打たせて窮地を脱出。2三振3四球は理想的な結果ではなかったものの、11度のゴロアウトを重ねて持ち味を発揮した。打席中にプレートを踏む位置を変える工夫も奏功し、マーリンズ打線をわずか1安打に封じた。

 カルロス・メンドーサ監督は六回終了時でまだ78球のホームズを交代させ、信頼の置けるブルペントリオへの継投を決断。ブルックス・レイリー、タイラー・ロジャース、そして守護神のエドウィン・ディアスはその采配に応え、打者9人をパーフェクトリレーで抑えて試合を締めくくった。

 打っては主砲ピート・アロンソが活躍。初回にタイムリー二塁打で先制点を、三回には38号ソロで追加点をもたらした。六回には四球を選んでチャンスメークし、後続のタイムリーで3点目のホームを踏んだ。メッツは九回にもダメ押しの2点を加え、5-0でマーリンズに完勝を挙げた。

 勝利の立役者となったアロンソは試合後、地元メディアに対して活躍の秘訣を明かした。「フアン・ソトの靴下を履いて、フランシスコ・リンドーアのアイブラックを使って、ブランドン・ニモのローションを使った。良い雰囲気を作ってくれた全てのチームメートに感謝したい」

 さらにアロンソは「レッズの試合は見るのか?」と問われ、「今言えるのは『頑張れブルワーズ(レッズと対戦中)』ということだけだ」とコメント。前日の敗北(そしてレッズ)の勝利によって、メッツはもはや自分たちだけで運命をコントロールできない窮地に陥っており、レッズの敗北を願わなくてはならない。

 試合前の時点で同率で並んでいたレッズにはタイブレーカー(同率で並んだ場合、直接対決で勝ち越したチームを上位とする権利)を保持されているため、メッツはレッズより1勝上回ってシーズンを終えなければならない。仮にメッツが162試合目に勝利しようと、レッズがこの日行われるブルワーズ戦を制し、さらに28日(日本時間29日)の試合にも勝利すれば、メッツのポストシーズン進出の夢は破れる。

 絶対に勝たなければいけないあすの162試合目では、メッツは文字通りの総力戦で挑む構えだ。投手陣はこの日先発したホームズと前日に先発したノーラン・マクリーン以外の全員が登板可能。大一番の先発はショーン・マナイアに託し、さらに先発左腕のデービッド・ピーターソンの投入も予想される。

2025.9.28 10:55 Sunday

レッズがワイルドカード3位タイに浮上 自力でのPS進出が復活

【ブルワーズ1-3レッズ】ミルウォーキー/アメリカンファミリーフィールド、9月26日(日本時間27日)

 レッズは再び主導権を握り、ポストシーズン進出が目前となった。しかし、仕事はまだ終わっていない。

 レッズは同地区ブルワーズとの3連戦の初戦に3-1で勝利。メッツがマーリンズに敗れたため、レッズとメッツは82勝78敗で並んだ。ただし、直接対決ではレッズが勝ち越しているため、同率の場合はレッズが優位となる。レギュラーシーズンは残り2試合。27日(同28日)にレッズが勝利し、メッツが敗れた場合、レッズのポストシーズン進出が決定する。

 メッツが残り2試合に連勝したとしても、レッズが勝ち続ければ、ポストシーズンに進出することができる。カブスをスイープしたあと、ワイルドカード争いの主導権を握ったレッズだったが、そのときはわずか1日でメッツに主導権を奪い返された。今回は主導権を手放すわけにはいかない。

 1-1の同点で迎えた六回、レッズは先頭のギャビン・ラックスがレフトへの二塁打を放ち、左翼ジェイク・バウアーズのエラーで三塁へ進んだ。このチャンスでミゲル・アンドゥハーがタイムリーを放ち、勝ち越しに成功。次打者エリー・デラクルーズの打球はラッキーな内野安打となり、無死一、三塁とチャンスが広がった。

 1死後、タイラー・スティーブンソンが犠牲フライを放ち、1点を追加。レッズは3-1と2点のリードを奪うことに成功した。

 先発のザック・リテルは五回途中まで3安打1失点に抑えていたが、テリー・フランコーナ監督は五回2死からジャクソン・チューリオが遊撃デラクルーズのエラーで出塁したところで交代を決断。2番手のコナー・フィリップスがブライス・トゥラングを空振り三振に抑えてイニングを終わらせ、六回も続投して1回1/3をパーフェクトに抑える好リリーフを見せた。

 七回以降もブルペン陣がブルワーズに得点を与えず、3-1で逃げ切り。ブルペン陣は合計4回1/3を無安打無失点に抑え、チームの重要な勝利に大きく貢献した。

2025.9.27 13:17 Saturday

ブルージェイズ同率首位キープ 31歳ルーカスが値千金の決勝アーチ

【ブルージェイズ4-2レイズ】トロント/ロジャースセンター、9月26日(日本時間27日)

 生き残り、前進し、繰り返す。今季のブルージェイズはそうして戦い続けてきた。2015年以来となる地区優勝に向けて、レギュラーシーズンの終了が迫る中、レイズ3連戦の初戦に4-2で勝利。レギュラーシーズンは残り2試合だ。

 ヤンキースも勝利したため、2チームが同率首位に並ぶ状況に変わりはない。ただし、直接対決ではブルージェイズが勝ち越しているため、同率首位の場合はブルージェイズが地区優勝となる。27日(同28日)の試合前までには、シャンパンやビール、そしてスイミングプールを満たすほどの氷がロジャースセンターに運び込まれるだろう。ブルージェイズが勝利し、ヤンキースが敗れた場合、地区優勝が決定するからだ。

 この試合の勝利は、前日の試合でドールトン・バーショが満塁弾を放ったときのような、劇的な試合展開ではなかった。しかし、ブルージェイズが必要としていた「普通の勝利」だった。チームを地区首位に押し上げた、6~7月の快進撃のときの勝利に似ていた。こうした数々の勝利のおかげで、ブルージェイズは長年にわたってチームを苦しめたワイルドカード・シリーズを回避し、地区シリーズから出場できる可能性が高まっている。

 この試合でヒーローとなったのはネイサン・ルーカスだ。今季のブルージェイズは日替わりでヒーローが登場するのが特徴だが、またも予想外のヒーローが出現した。

 ブラディミール・ゲレーロJr.がシーズン終盤に失速し、ボー・ビシェットを負傷で欠く中、ブルージェイズは再び「その他の選手たち」に頼らざるを得なくなった。しかし、この選手層の厚さが今季のブルージェイズの快進撃を支えてきたのだ。もちろん、ジョージ・スプリンガーの輝かしい復活劇もチームを大いに助けた。しかし、多くの試合ではジョン・シュナイダー監督がクジ引きで選んでいるかのように、日替わりのヒーローが誕生した。この試合はルーカスの番だった。

 初回に先制タイムリーを放ったルーカスは、2-2の同点で迎えた五回に勝ち越しの12号2ラン。ヤンキースがオリオールズ戦で勝ち越した瞬間に飛び出した一発は、ルーカスのメジャー生活で最も重要なスイングとなった。31歳のルーカスだが、まだメジャー3年目で、出場したのは通算184試合だけ。主力選手が欠場した穴を埋める役割を担ってきたが、彼自身は「もっとできるはず」と感じてきた。走攻守すべてにおいてメジャーレベルの実力を持つ、非常に堅実な選手であり、今季は攻守両面で見事な活躍を披露。キャリアハイを大幅に更新する12本塁打を放ち、チームにとってサプライズの1つとなった。

 レイズ3連戦の2戦目には様々な注目ポイントがある。その1つが22歳の有望株トレイ・イェサベージのピッチングだ。メジャー3度目の先発登板を迎えるイェサベージだが、2度目の先発登板ではチームがポストシーズン進出を決めた。この若手右腕には、何か魔法のような力が備わっているのかもしれない。ブルージェイズはイェサベージが先発する一戦で地区優勝を決める可能性がある。

 もしレギュラーシーズン最終戦まで優勝争いが続く場合、162試合目に先発するのは、おそらくエース右腕のケビン・ゴーズマンだろう。シーズンで最も重要な試合にエースが登板することになる。しかし、もし最終戦にゴーズマンが投げ、地区優勝を逃した場合、超短期決戦のワイルドカード・シリーズでエースが投げられないのは痛手だ。1日でも早く地区優勝を決めることには大きな意味がある。

 また1日生き残ったブルージェイズ。あと2試合生き残ることができれば、地区優勝はブルージェイズのものだ。

2025.9.27 13:14 Saturday

レッドソックス4年ぶりのポストシーズン進出 吉田は3安打1打点の活躍

【レッドソックス4-3タイガース】ボストン/フェンウェイパーク、9月26日(日本時間27日)

 レッドソックスの吉田正尚は本拠地でのタイガース戦に「4番・DH」でスタメン出場。4打数3安打1打点の活躍を見せ、今季の打撃成績は打率.272、出塁率.315、OPS.698となった。チームは九回にセダン・ラファエラのタイムリー三塁打でサヨナラ勝ちを収め、フェンウェイパークは大騒ぎ。2021年以来4年ぶりとなるポストシーズン進出が決まった。

 3-3の同点で迎えた九回、レッドソックスはタイガース3番手のトミー・ケインリーに対し、1死からロミー・ゴンザレスがセンターへのヒットを放って出塁。次打者ラファエラは87マイル(約140キロ)のチェンジアップをとらえ、フェンス直撃のタイムリー三塁打でゴンザレスを一気にホームへ迎え入れた。

 四回に3点を先制されたレッドソックスだが、選手たちは勝利を諦めず、粘り強く戦い続けた。特にブルペン陣の頑張りは素晴らしく、6人のリリーバーが合計6イニングを3安打無失点。この好投が劇的な勝利を呼び込んだ。

 四回に吉田のタイムリーで1点を返したレッドソックスは、七回に吉田のヒットからチャンスを広げ、ナサニエル・ロウの犠牲フライで1点差に。そして八回、先頭のカルロス・ナルバエスがタイガース2番手のカイル・フィネガンからレフトへのヒットを放ち、同点劇の口火を切った。

 代走のネイト・イートンが二塁への盗塁を決め、捕手ディロン・ディングラーの悪送球の間に三塁へ。ここでジャレン・デュランがレフトへのタイムリーを放ち、終盤で試合を振り出しに戻した。

 移籍後2度目の先発登板となった左腕カイル・ハリソンは制球に苦しみ、四回途中7安打3失点で降板。6三振を奪ったが、3四球を与えるなど、制球面に課題を残した。

 3点を先制された時点でハリソンを諦めたアレックス・コーラ監督は、ポストシーズンさながらの投手リレーを展開。勝ちパターンを担う投手たちを次々に投入してタイガースの追加点を阻止し、打線の奮起を待った。

 同点の九回には守護神アロルディス・チャップマンを投入。先頭打者に二塁打を許し、1死三塁のピンチとなったものの、ウェンシール・ペレスとスペンサー・トーケルソンをいずれもスライダーで空振り三振に仕留め、劇的なサヨナラ勝ちにつなげた。

2025.9.27 13:11 Saturday

ナショナルズ7点差逆転もリード守れず 小笠原は2回無失点の好リリーフ

【ナショナルズ9-10ホワイトソックス】ワシントンD.C./ナショナルズパーク、9月26日(日本時間9月27日)

 ナショナルズの小笠原慎之介は本拠地でのホワイトソックス戦、五回1死二、三塁の場面で3番手として登板。ライトへの犠牲フライでリードを広げられたものの、七回1死まで走者を1人も出さず、2回無失点の好リリーフを見せた。今季の防御率は6.57となっている。ナショナルズは八回に一挙4点を奪うなど、7点ビハインドから逆転に成功。しかし、リードを守れず、9-10で敗れた。

 ナショナルズは立ち上がりから守備のミスを連発し、初回に4失点。ジョシュ・ベルの22号ソロで1点を返したが、四回と五回にも2点ずつを追加され、1-8と7点のビハインドを背負うことになった。

 しかし、五回にルイス・ガルシアJr.が14号ソロを放ち、反撃の狼煙を上げると、六回にはCJ・エイブラムスの19号ソロとガルシアJr.の2打席連発となる15号2ランで3点差に。そして、八回にはデイレン・ライルの8号3ランで同点に追いつき、ガルシアJr.が3打席連発の16号ソロを放って9-8とリードを奪った。

 ところが、6番手のホセ・A・フェレアがこのリードを守れなかった。九回1死から自身のエラーで走者を出すと、コルソン・モンゴメリーに20号逆転2ランを被弾。最終回の攻撃は、先頭のナシム・ヌニェスがヒットで出塁したものの、ジェームス・ウッドがセンターライナーで走者を進められず、エイブラムスとアンドレス・チャパロが連続三振に倒れて試合終了となった。

 チームは敗れたが、ガルシアJr.は自身初の1試合3本塁打をマークし、4打数3安打4打点の活躍。昨季記録したキャリアハイの18本塁打まであと2本に迫っている。

2025.9.27 13:06 Saturday

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