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  • レンジャーズが剛腕デグロム獲得! 5年1億8500万ドルの大型契約

    2022.12.3 10:22 Saturday

     日本時間12月3日、レンジャーズはメッツからフリーエージェント(FA)となっていた先発右腕ジェイコブ・デグロムを獲得したことを発表した。ESPNのジェフ・パッサン記者によると、総額1億8500万ドルの5年契約で、条件付きの2028年のオプションが行使された場合、6年間の総額は2億2200万ドルになるという。また、全球団に対するトレード拒否権も盛り込まれているようだ。昨オフにマーカス・セミエンとコリー・シーガーを獲得し、今オフは絶対的エースの補強を目指していたレンジャーズが大型補強に成功した。

     現在34歳のデグロムは今季メッツで11試合に先発して64回1/3を投げ、5勝4敗、防御率3.08、102奪三振を記録。昨季も故障で15先発にとどまっており、2年連続で満足に稼働できないシーズンとなったが、2014年に新人王、2019年から2年連続でサイ・ヤング賞を受賞し、短縮シーズンの2020年にもサイ・ヤング賞投票で3位にランクインするなど、実績は文句なしだ。レンジャーズは多くの若手有望株を擁し、再建モードから勝負モードに切り替わりつつある段階。デグロムが健康にフル稼働できるなら、このうえなく大きな戦力となる。

     レンジャーズのクリス・ヤングGMは「ジェイコブ・デグロムがテキサス・レンジャーズの一員になることを選択してくれて、我々は興奮している。彼はメジャーを代表するピッチャーとして活躍してきた。支配的なパフォーマンスで、我々のローテーションのエースとなってくれるだろう」と喜びのコメント。「今オフの目標は先発ローテーションの強化だったが、最高のピッチャーの1人を獲得することができた。レイ・デービスを筆頭とするオーナーグループとともに、アーリントンの地に勝利の文化を築いていきたい」と満足げに話した。

     レンジャーズはアメリカン・リーグ西部地区に所属。今季王者のアストロズ、今季21年ぶりのポストシーズン進出を果たしたマリナーズ、大谷翔平とマイク・トラウトを擁するエンゼルスらも所属するこの地区は、レンジャーズの戦力アップによって、さらに注目を集めることになりそうだ。

  • 今季ブルペン崩壊のレッドソックス マーティンを2年契約で獲得へ

    2022.12.3 09:54 Saturday

     レッドソックスのチーフ・ベースボール・オフィサーを務めるハイム・ブルームが今オフ初めての補強に動いた。メジャーリーグ公式サイトのジョン・ポール・モロシ記者によると、レッドソックスはドジャースからフリーエージェント(FA)となっていた36歳のベテラン救援右腕クリス・マーティンと2年1750万ドルで契約合意に至ったという。今季のレッドソックスは両リーグ26位の救援防御率4.59とブルペンが崩壊。67度のセーブ機会のうち成功したのは39度だけと勝ちパターンを確立できず、ブルペンが補強ポイントとなっていた。

     日本プロ野球でもプレー経験があるマーティンは、今季カブスで34試合、ドジャースで26試合、2球団合計で自己最多となる60試合に登板して56イニングを投げ、4勝1敗2セーブ、9ホールド、防御率3.05を記録。特にドジャース移籍後は防御率1.46と安定したピッチングを見せた。抜群の制球力も健在で、56イニングで74三振を奪ったのに対し、与えた四球は5つだけ。K/BB(奪三振と与四球の比率)は14.80という素晴らしい数字になっている。

     レッドソックスはまだ来季のクローザーが決まっていないが、通算9セーブという実績を考えると、マーティンがフルタイムのクローザーを務める可能性は低いとみられる。今後レッドソックスがクローザーの獲得に動く可能性もあるが、現時点ではマーティン、ジョン・シュライバー、マット・バーンズ、タナー・ハウクという4人の右腕が勝ち試合の終盤を担うことになりそうだ。

     今オフのレッドソックスはFAとなった正遊撃手ザンダー・ボガーツとの再契約を目指しているほか、今季途中に正捕手クリスチャン・バスケスを放出して手薄になった捕手、ネイサン・イバルディやマイケル・ワカがFAとなった先発投手などの補強が必要となっている。正三塁手ラファエル・デバースとの契約延長が難航していることに加え、ブルペンの補強もまだ十分とは言えず、今後の動きが注目される。

  • マリナーズがウォンを獲得 ウィンカーとトロをブリュワーズへ放出

    2022.12.3 09:36 Saturday

     日本時間12月3日、マリナーズはブリュワーズへジェシー・ウィンカーとエイブラハム・トロを放出し、コルテン・ウォンを獲得するトレードが成立したことを発表した。「二塁手」と「左打者」が補強ポイントとなっていたマリナーズだが、ウォンを獲得することでその2つをクリアしたことになる。ウォンの来季年俸は1000万ドル、ウィンカーの来季年俸は825万ドルとなっており、差額の175万ドルがブリュワーズからマリナーズに譲渡されるという。ウォンとウィンカーは来季終了後、トロは2026年シーズン終了後にFAとなる。

     現在32歳のウォンは今季ブリュワーズで134試合に出場して打率.251、15本塁打、47打点、17盗塁、OPS.769を記録。キャリア初の1試合3本塁打を達成するなど、自己最多の本塁打数を記録したが、打率とともに出塁率も低下し、1番よりも5番以下を打つケースのほうが多かった。また、カージナルス時代の2019~20年に2年連続でゴールドグラブ賞に輝いた二塁守備でも5年ぶりに守備防御点がマイナスに転落。来季が3年契約のラストイヤーであり、攻守両面で以前の輝きを取り戻したいところだ。

     現在29歳のウィンカーは今季マリナーズで136試合に出場して打率.219。14本塁打、53打点、0盗塁、OPS.688を記録。エウヘニオ・スアレスとともにレッズからトレードで加入し、主力打者として期待されたが、大きく期待を裏切るシーズンとなった。84四球と優れた選球眼は健在で、低打率のわりに出塁率は.344とまずまずの数字。慣れ親しんだナショナル・リーグ中部地区で復活を目指すことになる。

     現在25歳のトロは今季マリナーズで109試合に出場して打率.185、10本塁打、35打点、2盗塁、OPS.563を記録。二塁と三塁を中心に4つのポジションを守り、出場試合数は自己最多だったが、昨季と比べて打撃成績が軒並み悪化し、95試合の出場だった昨季より打席数は減少した。「スーパー2」として今オフから年俸調停権を得る見込みだが、サービスタイムはまだ3年に達しておらず、ブリュワーズはあと4年保有することができる。

  • ルール5ドラフトから大成した選手 近年の成功例をMLB公式が特集

    2022.11.29 12:35 Tuesday

     今年のルール5ドラフトは日本時間12月8日、サンディエゴで行われるウィンター・ミーティングの場で開催される。18歳以下で入団した選手は5シーズン以内、19歳以上で入団した選手は4シーズン以内にロースターの40人枠に登録されなければルール5ドラフトの対象となり、メジャーリーグ部門で指名された場合は10万ドルと引き換えに移籍することになる。メジャーリーグ公式サイトのジョナサン・マヨ記者は、近年のルール5ドラフトで指名されて大成した「成功例」と言える選手を紹介している。

     マヨ記者が最初に挙げたのは、アストロズの絶対的守護神として活躍するライアン・プレスリーだ。2012年オフのルール5ドラフトでレッドソックスからツインズへ移籍し、翌年デビューしていきなり49試合に登板。その後もツインズのブルペンの一角を担っていたが、カーブやスライダーの回転数の多さに着目したアストロズにトレードで移籍したあとに本格ブレイクし、今季は自己最多の33セーブをマークした。

     レッドソックスで活躍中のギャレット・ウィットロックもルール5ドラフトでの移籍を経験した選手である。しかも、もともと所属していたのはレッドソックスの宿敵であるヤンキース。2020年オフのルール5ドラフトでレッドソックスへ移籍し、2021年は46試合にリリーフ登板して8勝4敗2セーブ、防御率1.96の好成績を残した。今季は先発で9試合、リリーフで22試合に登板。来季は先発ローテーション定着を期待されている。

     オリオールズの主軸打者として活躍するアンソニー・サンタンデールもルール5ドラフトで指名された選手の1人だ。2016年オフのルール5ドラフトでインディアンス(現ガーディアンズ)からオリオールズへ移籍。2019年に93試合で20本塁打と頭角を現し、今季は33本塁打、89打点という自己最高の成績をマークした。

     ほかには、高出塁率でチームに貢献するマーク・キャナ(メッツ)、先発ローテーションの一角を担うブラッド・ケラー(ロイヤルズ)、レイズで活躍して先日パイレーツへトレードされた崔志萬(チェ・ジマン)らもルール5ドラフトでの移籍を経験。ルール5ドラフトは他球団で埋もれている才能を発掘する大チャンスであり、今オフも思わぬ掘り出し物が見つかるかもしれない。

  • FAが迫る大谷翔平の存在がジャッジの契約に影響か 米記者が指摘

    2022.11.29 11:40 Tuesday

     今オフのフリーエージェント(FA)市場で最大の注目株となっているのが今季アメリカン・リーグ新記録の62本塁打を放ってMVPに輝いたアーロン・ジャッジだ。ヤンキースが再契約を目指しており、資金的に余裕があるジャイアンツも地元球団という「地の利」を活かして獲得を狙っている。このほか、ドジャースもジャッジ獲得に興味を示しているようだが、メジャーリーグ公式サイトのジョン・ポール・モロシ記者は「個人的な意見では、ドジャースにとって2年にわたるプロセスになる。今ジャッジを獲るか、1年後にオータニを獲るか、だ」と指摘する。

     ドジャースはジャッジのメインポジションである右翼にムーキー・ベッツというスーパースターがいるものの、ベッツは必要であればプロ入り時のポジションである二塁に戻ることに前向きな姿勢を示しているという。よって、ドジャースがジャッジを獲得した場合、二塁ベッツ、遊撃ギャビン・ラックス、右翼ジャッジという布陣になり、正遊撃手トレイ・ターナーがFAで抜けた穴を埋めることになると予想される。また、ドジャースはジャスティン・バーランダーの獲得に動いていることも報じられており、資金力にものを言わせてバーランダー&ジャッジという投打の目玉をダブル獲得する可能性すらある。

     ドジャースのジャッジ獲得の動きに待ったをかけるのがモロシ記者だ。1年後に大谷翔平(エンゼルス)がFAになることを見据え、今オフのドジャースは大物選手との大型契約を回避する可能性があるという。「今ジャッジはFAだ。1年後にはオータニがFAになる。ベッツやフレディ・フリーマンと長期契約を結んでいる以上、両方を獲得するのは難しい。ジャッジとオータニのどちらかを選択する必要がある」とモロシ記者。つまり、ジャッジとバーランダーの獲得を見送ったとしても、1年後に大谷と契約すればいいというわけだ。

     これはドジャースに限った話ではないだろう。他球団も今オフの大型補強を控え、1年後に大谷獲得を目指す可能性がある。モロシ記者が指摘するように、1年後にFAを控える大谷の存在が今オフのジャッジの契約に少なからず影響を与えることになりそうだ。

  • ホワイトソックスが先発補強 右腕クレビンジャーを1年契約で獲得

    2022.11.29 11:03 Tuesday

     メジャーリーグ公式サイトが関係者から得た情報によると、ホワイトソックスはパドレスからフリーエージェント(FA)となっていた先発右腕マイク・クレビンジャーと1年契約を結ぶことで合意したようだ。契約条件は当初「総額800万ドル以上」と報じられていたが、「ジ・アスレチック」のジム・ボウデン記者はクレビンジャーに保証される総額が1200万ドルであることを伝えている(オプションの有無などの詳細は不明)。クレビンジャー獲得により、ホワイトソックスは先発ローテーションの5枠が埋まった。

     12月に32歳の誕生日を迎えるクレビンジャーは自身2度目のトミー・ジョン手術から復帰した今季、パドレスで23試合(うち22先発)に登板して114回1/3を投げ、7勝7敗、防御率4.33、91奪三振を記録。インディアンス(現ガーディアンズ)時代には3年連続12勝以上をマークするなど、強力ローテーションの一角として活躍し、特に2018年には32先発で200イニングを投げ、13勝8敗、防御率3.02、207奪三振の好成績を残した。慣れ親しんだアメリカン・リーグ中部地区に復帰して当時の輝きを取り戻せば、ホワイトソックスにとって非常に大きな戦力となる。

     ホワイトソックスは今オフ開始時点で、先発ローテーションの5枠のうち、ディラン・シース、ランス・リン、ルーカス・ジオリト、マイケル・コペックで4枠が確定。ジョニー・クエトがFAとなったため、先発5番手の枠が空席となり、その補強を目指していた。ホワイトソックスのリック・ハーンGMは、クレビンジャーがインディアンスからパドレスにトレードされた2020年の夏にも獲得を狙っており、2年半越しに獲得が実現した。

     主砲ホセ・アブレイユがFAとなり、3年契約でアストロズへ移籍することが確実となっているホワイトソックスだが、予算の関係もあり、こちらはアンドリュー・ボーンを一塁に回して穴埋めする可能性が高い。ペイロールの大幅な増額は行われない見込みであり、すでに来季の推定年俸総額が1億8000万ドルを超えていることを考えると、さらなる大物選手の獲得は難しそうだ。

  • 今季王者アストロズが大型補強 2020年MVPアブレイユと3年契約へ

    2022.11.29 10:38 Tuesday

     メジャーリーグ公式サイトが関係者から得た情報によると、一塁手の補強を目指していた今季王者のアストロズは、ホワイトソックスからフリーエージェント(FA)となっていたホセ・アブレイユと3年契約を結ぶことで合意したようだ。1年あたり1950万ドル、総額5850万ドルの契約になる見込みであることが報じられている。アブレイユは2019年から2年連続で打点王に輝き、短縮シーズンの2020年にはMVPを受賞した球界有数の強打者。今季王者のアストロズにとって大きな補強となった。

     来年1月に36歳の誕生日を迎えるアブレイユは、今季157試合に出場して打率.304、40二塁打、15本塁打、75打点、OPS.824を記録。昨季から本塁打が半減したのが気になるところだが、2年ぶり4度目となる打率3割をマークし、リーグ5位にランクインした。メジャーではホワイトソックス一筋で9年間プレーし、デビューイヤーの2014年には打率.317、36本塁打、107打点、OPS.964の好成績で新人王を受賞。3度のシルバースラッガー賞を含め、毎年安定した活躍を続けてきた。

     アブレイユはシーズン終盤のインタビューで「今季はあまりホームランを打てなかった。オフシーズン中にパワーアップしてホームランを増やすことを目指したい」と話していた。シーズン30本塁打を5度記録した実績があり、ミニッツメイド・パークの左翼方向が狭く、右打者にとって本塁打が出やすい環境であることを考えると、アストロズ移籍を機に再び本塁打を量産する可能性は十分にありそうだ。また、アブレイユはリーダーシップなど人格面が高く評価されている選手でもある。

     アブレイユを獲得したことにより、アストロズがFAのユリ・グリエルと再契約を結ぶ可能性は限りなく低くなった。もしジャスティン・バーランダーとグリエルが他球団に移籍した場合、2017年のワールドシリーズ制覇を経験した選手はアレックス・ブレグマン、ホセ・アルトゥーベ、ランス・マカラーズJr.の3人だけということになる。

  • カブレラが来季限りで現役引退 「野球にお別れを言うときが来た」

    2022.11.29 09:57 Tuesday

     通算3088安打、507本塁打、1847打点などの輝かしい実績を誇り、2012年にはアメリカン・リーグの三冠王に輝いたミゲル・カブレラ(タイガース)が2023年シーズン限りでの現役引退を表明した。「僕のラストイヤーになると思う。野球にお別れを言うときが来たんだ」とカブレラ。現在タイガースと結んでいる8年2億4000万ドルの大型契約が来季で満了し、2024年以降のオプションが行使される可能性は限りなく低いため、カブレラは契約満了のタイミングで引退することを決めたようだ。

     現在39歳のカブレラは、マーリンズで5年、タイガースで15年、メジャーで合計20年プレーして通算2699試合に出場し、3088安打、打率.308、607二塁打、507本塁打、1847打点、OPS.908を記録。3000安打、600二塁打、500本塁打の3つをクリアしている選手はメジャー史上わずか3人だけであり、来季97安打以上を放つと、通算安打ランキングでイチロー(3089安打)、アレックス・ロドリゲス(3115安打)、トニー・グウィン(3141安打)、エイドリアン・ベルトレイ(3166安打)、カル・リプケンJr.(3184安打)らを抜いて歴代16位に浮上する。

     近年は相次ぐ故障の影響もあって苦しいシーズンが続き、8年2億4000万ドルの大型契約に見合う活躍ができたのは、打率.316、38本塁打、108打点、OPS.956をマークした2016年が最後。それ以降、打率3割どころか、20本塁打や80打点をクリアしたシーズンすら1度もない。今季は新設された特別推薦枠で6年ぶり12度目のオールスター・ゲーム選出を果たしたものの、112試合で打率.254、5本塁打、43打点、OPS.622という自己最悪の成績に終わり、スコット・ハリス編成本部長は来季カブレラをレギュラーとして起用しないことを示唆している。

     2012~13年のMVP連続受賞をはじめ、首位打者4回、本塁打王2回、打点王2回、シルバースラッガー賞7回など輝かしいキャリアを過ごし、デビューイヤーの2003年にはマーリンズの一員としてワールドシリーズ制覇も経験しているカブレラ。実現するかどうかはわからないが、来春のワールド・ベースボール・クラシックに出場することを希望している。ついに迎える現役ラストイヤー。今季のアルバート・プホルスのような「最後の輝き」をカブレラも見せることができるだろうか。

  • エンゼルス・大谷翔平が2年連続でエドガー・マルティネス賞を受賞

    2022.11.29 09:31 Tuesday

     日本時間11月29日、最も活躍した指名打者を表彰するエドガー・マルティネス賞の受賞者が発表され、大谷翔平(エンゼルス)が2年連続で受賞した。この賞はアメリカン・リーグで指名打者制が導入された1973年に設立され、「史上最高の指名打者」と言われたマルティネスの功績を称えて2004年に改称。2年連続受賞は2003~07年に5年連続で受賞したデービッド・オルティス以来の快挙である。受賞者は各球団の番記者やブロードキャスターの投票により、指名打者として100打席以上出場した選手のなかから選ばれる。

     今季の大谷は157試合に出場して打率.273、34本塁打、95打点、OPS.875を記録。指名打者として153試合にスタメン出場し、残りの4試合は代打での出場だった。スタメン153試合のうち28試合は先発投手を兼任する「リアル二刀流」での出場。近年のメジャーリーグでは指名打者を1人の選手で固定するチームが激減しており、今季指名打者として600打席以上の選手は大谷だけ、500打席以上は大谷を含めて3人だけ、400打席以上は大谷を含めて7人だけだった。

     ア・リーグのシルバースラッガー賞の指名打者部門はヨーダン・アルバレス(アストロズ)が選ばれたが、アルバレスは今季左翼手としての出場も多く(56試合)、指名打者としての出場は77試合だけだった。そのため、シーズントータルでは打率.306、37本塁打、97打点、OPS1.019と打撃成績の各部門で大谷を上回る数字を残しているものの、指名打者としての出場に限れば、打率.299、19本塁打、52打点、OPS1.003に過ぎない。大谷の受賞は指名打者として積み上げた打撃成績が評価された結果だと思われる。

     マルティネスやオルティスが活躍した時代とは違い、指名打者専任の選手が激減している近年のメジャーリーグの流れを考えると、エドガー・マルティネス賞の存在意義や評価方法を見直す時期に来ているのかもしれない。

  • エンゼルス先発6番手 公式サイト番記者が候補6人をリストアップ

    2022.11.27 11:42 Sunday

     エンゼルスは今オフの補強として、ドジャースからフリーエージェント(FA)となった先発左腕タイラー・アンダーソンと3年3900万ドルで契約した。先発ローテーションは、大谷翔平、アンダーソンのほか、パトリック・サンドバル、ホセ・スアレス、リード・デトマーズで6枠中5枠がすでに埋まっており、残りは1枠。さらなる補強、もしくはFAとなったマイケル・ロレンゼンとの再契約の可能性も残されているが、メジャーリーグ公式サイトでエンゼルスを担当するレット・ボリンガー記者は、現有戦力から6人の候補をリストアップしている。

     ボリンガー記者がリストアップしたのは、チェイス・シルセス、グリフィン・キャニング、クリス・ロドリゲス、ハイメ・バリア、タッカー・デービッドソン、デービス・ダニエルの6人だ。

     22歳のシルセスは2021年ドラフト11巡目指名で入団。2021年ドラフト組としてはメジャー昇格一番乗りとなった。マイナーAA級で好成績を残し、今年5月にメジャーデビューしたが、6回1安打無失点の快投で勝利投手となったデビュー戦以降は、一度も5イニングを投げ切ることができなかった。ボリンガー記者は「ブルペン転向の可能性もあるが、来春は先発ローテの座を競争することになるだろう」と記している。

     26歳のキャニングは背中の故障により今季を全休。すでに投球プログラムを再開しており、スプリング・トレーニングには間に合う見込みだ。2019~21年に合計43試合(うち41先発)に登板して12勝を挙げ、短縮シーズンの2020年にはゴールドグラブ賞を受賞。健康面に問題がなければ、先発6番手の最有力候補と言えるだろう。

     24歳のロドリゲスはキャニング同様に今季を全休。右肩の故障に悩まされ、最終的には手術を受けることになった。スプリング・トレーニングには間に合う見込みであり、2021年に15試合(うち2先発)で防御率3.64をマークした投球がよみがえれば先発6番手の有力候補の1人。故障明けということを考えると、まずはブルペンで起用される可能性もありそうだ。

     26歳のバリアは今季ロングリリーフを中心に35試合(うち1先発)に登板して防御率2.61をマーク。メジャーデビューした2018年には26先発で10勝を挙げた実績もある。ほかに長いイニングを投げられる救援投手がいないため、エンゼルスはバリアをロングリリーフに留めておきたいと考えているようだが、ボリンガー記者は「先発ローテの座を競争するチャンスが与えられるだろう」と記している。

     26歳のデービッドソンは8月にライセル・イグレシアスとのトレードでブレーブスから加入。ボリンガー記者が挙げた6人の候補のなかでは唯一の左腕である。エンゼルス加入後は8先発で防御率6.87と結果を残せなかったが、スライダーとチェンジアップの改良に取り組んでおり、まだ伸びしろがあるとみられている。

     25歳のダニエルは6月にメジャー昇格を果たしたものの、残念ながら登板機会がなく、わずか3日後にマイナー降格。今季マイナーAAA級では21先発で6勝7敗、防御率4.49を記録した。ボリンガー記者は「来季はAAA級で先発ローテの一角を担い、シーズンのどこかでメジャーデビューする可能性が高い」と予想している。

     大谷のFA前ラストイヤーにポストシーズン進出&ワールドシリーズ制覇を目指すのであれば、計算できる先発投手をもう1人加えたいところだが、ボリンガー記者がリストアップしたように、チーム内に先発6番手の候補が多数いることも事実。ペリー・ミナシアンGMは今後どのような動きを見せるのだろうか。

  • Statcastのデータに基づく「守備のベストナイン」 MLB公式が特集

    2022.11.27 09:14 Sunday

     メジャーリーグ公式サイトのデービッド・アドラー記者はStatcastのデータに基づいて2022年シーズンの「守備のベストナイン」を選出する特集記事を公開した。内野手・外野手・ユーティリティ部門についてはStatcastの守備指標であるOAA(平均的な守備力の野手と比べてどれだけ多くのアウトをチームにもたらしたか)を使用。投手と捕手のOAAは算出されていないため、捕手はフレーミング得点を使用し、投手は選出されなかった。ゴールドグラブ賞やフィールディング・バイブル賞とは違う、意外な選手も選ばれている。

     Statcastのデータに基づいて選出された両リーグの「守備のベストナイン」は以下の通り。

    ◆アメリカン・リーグ

    捕手:ホセ・トレビーノ(ヤンキース)
    フレーミング得点+17

    一塁手:オーウェン・ミラー(ガーディアンズ)
    OAA+6

    二塁手:ジョナサン・スコープ(タイガース)
    OAA+27

    三塁手:アレックス・ブレグマン(アストロズ)
    OAA+8

    遊撃手:ホルヘ・マテオ(オリオールズ)
    OAA+11

    左翼手:スティーブン・クワン(ガーディアンズ)
    OAA+9

    中堅手:ホセ・シリ(レイズ)
    OAA+16

    右翼手:マックス・ケプラー(ツインズ)
    OAA+11

    ユーティリティ:ニッキー・ロペス(ロイヤルズ)
    OAA+14

    ◆ナショナル・リーグ

    捕手:トラビス・ダーノー(ブレーブス)
    フレーミング得点+10

    一塁手:クリスチャン・ウォーカー(ダイヤモンドバックス)
    OAA+14

    二塁手:ジェフ・マクニール(メッツ)
    OAA+8

    三塁手:キブライアン・ヘイズ(パイレーツ)
    OAA+18

    遊撃手:ダンズビー・スワンソン(ブレーブス)
    OAA+21

    左翼手:コービン・キャロル(ダイヤモンドバックス)
    OAA+5

    中堅手:トレント・グリシャム(パドレス)
    OAA+17

    右翼手:ドールトン・バーショ(ダイヤモンドバックス)
    OAA+17

    ユーティリティ:トミー・エドマン(カージナルス)
    OAA+19

  • パイレーツがベテラン・サンタナと合意 6年ぶりの大型FA契約に

    2022.11.27 08:58 Sunday

     メジャーリーグ公式サイトが関係者から得た情報によると、パイレーツはマリナーズからフリーエージェント(FA)となっていた36歳のベテラン、カルロス・サンタナと1年672万5000ドルの契約で合意に至ったようだ。一塁を本職とする選手がロースター内におらず、一塁手が補強ポイントとなっていた今オフのパイレーツだが、まずレイズとのトレードで崔志萬(チェ・ジマン)を獲得。ウエーバーでマーリンズからルイン・ディアスを獲得し、さらにサンタナを加えたことで一塁手の層は一気に厚くなった。

     現在36歳のサンタナは、今季ロイヤルズとマリナーズで合計131試合に出場して打率.202、19本塁打、60打点、OPS.692を記録。2019年にインディアンス(現ガーディアンズ)で34本塁打、OPS.912の好成績をマークしたあと、3年連続でOPSが6割台にとどまっているものの、今季も打率より1割以上高い出塁率(.316)を記録しており、一発長打を秘めるパワーと球界屈指の選球眼は健在だ。今季最も守備シフトを敷かれた左打者であり、来季からの守備シフト制限の恩恵を受ける可能性が高いとみられている。また、平均以上の守備力や豊富な経験値に基づくリーダーシップも期待されている。

     左打者のチェはキャリアを通じて左腕(通算OPS.589)よりも右腕(同.810)を得意としており、スイッチヒッターのサンタナは逆に右腕(同.777)よりも左腕(同.819)を得意としている。よって、チェとサンタナがプラトーンに近い形となり、対右腕時は一塁にチェ、DHにサンタナが入り、対左腕時はチェがベンチに下がり、サンタナが一塁に入る布陣が有力だ。

     移籍情報サイト「MLBトレード・ルーマーズ」によると、パイレーツがFA選手と総額672万5000ドルの契約を結ぶのは、2016年オフに救援右腕ダニエル・ハドソン(現ドジャース)と2年1100万ドルで契約したとき以来6年ぶりだという。サンタナがその「大型FA補強」の期待に応えられるか注目だ。

  • フィリーズ・ハーパーがトミー・ジョン手術 球宴までに戦列復帰か

    2022.11.24 10:18 Thursday

     日本時間11月24日、フィリーズはブライス・ハーパーが右肘内側側副靭帯を修復するためにトミー・ジョン手術を受け、無事に成功したことを発表した。球団の公式発表によると、来季のオールスター・ブレイクまでに指名打者(DH)として戦列復帰できる見込みだという。さらに、順調にいけば、レギュラーシーズン終了までには右翼の守備に就くことができる可能性もあるようだ。なお、過去には大谷翔平(エンゼルス)が2018年10月1日にトミー・ジョン手術を受け、約7ヶ月後の2019年5月7日にDHとして戦列復帰を果たしている。

     現在30歳のハーパーはフィリーズ移籍4年目の今季、99試合に出場して打率.286、18本塁打、65打点、11盗塁、OPS.878を記録。4月中旬に右肘を痛めてからはDH専任となり、左手親指の骨折で6月下旬から2ヶ月ほど戦列を離れたため、99試合の出場にとどまったが、今季から採用されたユニバーサルDHに助けられ、チームのワイルドカード獲得に貢献した。さらに、ポストシーズンでは17試合に出場して打率.349、6本塁打、13打点、1盗塁、OPS1.160の大活躍。リーグ優勝決定シリーズではMVPに選ばれ、フィリーズの13年ぶりのリーグ優勝の立役者となった。

     今季のフィリーズは、ハーパーが左手親指の骨折で欠場した52試合を32勝20敗で乗り切った。その52試合でDHを務めたのはダリック・ホール(30試合)、カイル・シュワーバー(9試合)、ニック・カステヤノス(5試合)、リース・ホスキンス(4試合)、アレック・ボーム(4試合)の5選手。来季もハーパーに欠場期間中はホールに出場機会を与えつつ、主力選手の休養枠として活用することになりそうだ。

     ハーパーは来春開催のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)にアメリカ代表の一員として出場することを表明していたが、こちらは絶望的。まだ正式発表はないものの、出場を辞退することになるだろう。

  • レッドソックスがブルペン補強 左腕ジョエリー・ロドリゲスを獲得

    2022.11.24 09:52 Thursday

     日本時間11月23日、レッドソックスはメッツからフリーエージェント(FA)となっていた救援左腕ジョエリー・ロドリゲスと1年契約を結んだことを発表した。「ジ・アスレチック」のチャド・ジェニングス記者によると、ロドリゲスの来季の年俸は150万ドルで、2024年の契約は年俸425万ドルの球団オプション(またはバイアウト50万ドル)になっているという。よって、ロドリゲスは最低でも200万ドルを得られることになる。このほか、アクティブ・ロースター登録日数や登板試合数に応じたボーナスが設けられているようだ。

     現在31歳のロドリゲスは日本球界からメジャーへ復帰して3年目となった今季、メッツで55試合に登板して50回1/3を投げ、2勝4敗、9ホールド、防御率4.47、57奪三振を記録。登板試合数や投球イニング数はキャリアハイを更新した。相手打者を打率.226に抑えているにもかかわらず防御率が4点台になったのは、与四球率4.65という制球難が大きな要因。相手打者の左右別に見ると、対右が被打率.220、対左が同.233と右打者との対戦時のほうが成績が良かった。

     レッドソックスのチーフ・ベースボール・オフィサーを務めるハイム・ブルームは、今オフの最優先課題としてFAになったザンダー・ボガーツとの再契約を掲げているが、まずはブルペンの補強としてロドリゲスと契約。ボガーツとの再契約以外にもラファエル・デバースとの契約延長交渉、先発ローテーションのアップグレード、正捕手の獲得といった課題が残されている。

    「マスライブ」のクリス・コティーロ記者によると、ロドリゲスは2023年シーズンのアクティブ・ロースター登録日数に応じて最大200万ドル、2023年シーズンと2024年シーズンの登板試合数に応じて1シーズンごとに最大25万ドルのボーナスを獲得できるという。よって、球団オプションが行使され、なおかつボーナスをすべて獲得した場合、ロドリゲスは2年間で825万ドルを手にすることになる。

  • エンゼルスがレンフロー獲得 打線のさらなるアップグレードに成功

    2022.11.24 09:33 Thursday

     日本時間11月23日、エンゼルスはブリュワーズとのトレードでハンター・レンフローを獲得したことを発表した。ペリー・ミナシアンGMは先日行われたGM会議の場で「外野手の補強が最優先課題である」ことを示唆していたが、その通りの動きとなった。レンフローの対価としてブリュワーズへ移籍するのはジャンソン・ジャンク、エルビス・ペゲーロ、アダム・セミナリスの3選手。エンゼルスはすでにジオ・ウルシェラも獲得しており、2件のトレードによって打線のアップグレードに成功した。

     現在30歳のレンフローはメジャー7年目の今季、ブリュワーズで125試合に出場して打率.255、29本塁打、72打点、1盗塁、OPS.807を記録。メジャー通算打率.240、出塁率.300という数字が示すように粗っぽい打者ではあるものの、直近6シーズンのうち短縮シーズンだった2020年を除く5シーズンで26本塁打以上を放つなどパワーがあり、レッドソックスでプレーした2021年には自己最多の96打点を叩き出している。また、メジャー有数の強肩外野手としても知られており、右翼で2021年は16補殺、今季も11補殺を記録した。

     ミナシアンGMは「我々の打線はかなり良くなったと思う」とこれまでの補強に対する手応えを口にしたが、「まだ終わっていない。補強が必要なエリアが残っている」とさらなる補強に動く可能性にも言及。球団売却を控える状況だが、アルテ・モレノ・オーナーからは「普段通りのビジネスを行ってよい」と補強の許可をもらっているという。

     レンフローの加入により、エンゼルスの外野レギュラー3枠はマイク・トラウト、テイラー・ウォード、レンフローで確定。ジョー・アデルとミッキー・モニアックが控えの枠を争うことになるが、唯一の左打者であるモニアックが優勢とみられる。アデルは今オフ中にトレードで放出される可能性もありそうだ。

     なお、レンフローの来季年俸は1120万ドルと予想されており、ウルシェラ、タイラー・アンダーソンを加えたエンゼルスの来季の推定年俸総額はすでに1億9000万ドルを超えている。ポストシーズン進出を狙うためには投手陣のさらなる補強が必要だが、有力投手を獲得できるかどうかは球団売却を控えるモレノ・オーナーがどれくらいの補強資金をミナシアンGMに与えるか次第だろう。

  • 殿堂入り投票の注目ポイント 名三塁手・ローレンは殿堂入りなるか

    2022.11.23 12:17 Wednesday

     日本時間11月22日に2023年度アメリカ野球殿堂入り投票の候補者28人が発表された。それを受けてメジャーリーグ公式サイトのデービッド・アドラー記者は、今回の殿堂入り投票における7つの注目ポイントを紹介。デービッド・オルティスが当選した2022年度の殿堂入り投票は、バリー・ボンズ、ロジャー・クレメンス、サミー・ソーサといった「ステロイド疑惑のある大物選手」が有資格最終年を迎えるということで大きな注目を集めたが、今回の殿堂入り投票はどのような点が注目されているのだろうか。

     今回の殿堂入り投票における初登場組14人のうち、最も殿堂入りに近い位置にいると目されているのがカルロス・ベルトランだ。20年のキャリアで通算2725安打、435本塁打、1587打点、312盗塁を記録し、オールスター・ゲーム選出9回、ゴールドグラブ賞3回、シルバースラッガー賞2回など輝かしい実績を残した。「ベースボール・リファレンス」が算出する総合指標WARでは通算70.1を記録しており、中堅手としては歴代8位の数字。上位7人のうち、現役のマイク・トラウト(エンゼルス)を除く6人全員が殿堂入りしている。アストロズ時代のサイン盗み問題の影響が懸念されるが、初めての殿堂入り投票でどのような評価を受けるだろうか。

     初登場組でもう1人の注目株がフランシスコ・ロドリゲスだ。通算437セーブはマリアーノ・リベラ、トレバー・ホフマン、リー・スミスの殿堂入り3人に次ぐ歴代4位の数字。また、2007年エンゼルス時代にはシーズン62セーブのメジャー記録も作っている。救援投手が殿堂入りするハードルはかなり高いが、ロドリゲスは今回の初登場組のなかで「殿堂入りする可能性が2番目に高い選手」と言われている。

     前回から引き続き候補者となった14人のなかでは、ゴールドグラブ賞8回の名三塁手スコット・ローレンの得票率に注目だ。得票率は初登場した2018年の10.2%から17.2%、35.3%、52.9%、63.2%と年々着実にアップ。今回殿堂入りするためには前回から約12%のアップが必要だが、「もし今回殿堂入りできなくても、ローレンの殿堂入りは時間の問題だ」と言われ始めている。

     ボンズ、クレメンス、カート・シリングの名前が投票用紙から消えたことがどのような影響を及ぼすか、という点にも注目が集まっている。近年の殿堂入り投票は、彼らが60%前後の得票率を記録していた。彼らに投票枠を費やしていた記者たちが他の候補者たちへ投票するようになれば、ローレン、トッド・ヘルトン、ビリー・ワグナー、アンドリュー・ジョーンズといった候補者たちの得票率が大きく伸びる可能性がある。「ボンズ票」や「クレメンス票」がどこに流れるか次第で各候補者の得票率には大きな変動があるはずだ(注:各記者は最大10人までしか投票できないという制限がある)。

     前回の殿堂入り投票では、得票率63.2%のローレンのほかにヘルトン(52.0%)とワグナー(51.0%)が過半数の記者から票を獲得。ヘルトンはロッキーズ時代の同僚であるラリー・ウォーカーがクアーズ・フィールドの恩恵を指摘されながらも最終的に殿堂入りを果たしたことが追い風になるとみられる。ワグナーは通算422セーブという数字自体はロドリゲスを下回っているものの、防御率など「投球の質」の面でロドリゲスよりはるかに格上。8回目の挑戦となる今回、どこまで得票率を伸ばすことができるだろうか。

     通算成績だけを見れば、候補者28人のなかで最大のビッグネームはアレックス・ロドリゲスだ。歴代5位の696本塁打を放ち、MVPを3回受賞。しかし、薬物規定違反によって出場処分を受けた経歴が影響し、初登場した前回は得票率34.3%に終わった。ボンズやクレメンスが殿堂入りできなかったことを考えると、ロドリゲスの殿堂入りも極めて難しいと思われるが、どのような結果になるか注目される。

     最後に、ベルトランとロドリゲスのほかに今回から初登場のメンバーは以下のような顔ぶれとなっている。

    野手
    ジャコビー・エルズベリー
    アンドレ・イーシアー
    J・J・ハーディ
    マイク・ナポリ
    ジョニー・ペラルタ
    ジェイソン・ワース

    投手
    ブロンソン・アローヨ
    マット・ケイン
    R・A・ディッキー
    ジョン・ラッキー
    ヒューストン・ストリート
    ジェレッド・ウィーバー

  • 2023年度殿堂入り投票の候補者28人発表 ベルトランら14人が初登場

    2022.11.23 10:56 Wednesday

     日本時間11月22日、アメリカ野球殿堂は全米野球記者協会(BBWAA)による2023年度の殿堂入り記者投票の対象となる候補者28人を発表した。初登場は通算435本塁打&312盗塁をマークしたカルロス・ベルトラン、通算437セーブのフランシスコ・ロドリゲスなど14人。2022年度の投票で得票率63.2%のスコット・ローレン、52.0%のトッド・ヘルトン、51.0%のビリー・ワグナーら14人も引き続き候補者となっている。バリー・ボンズら「ステロイド組」が投票用紙から消え、どのような影響が出るか注目される。

     殿堂入り投票の候補者となるためには現役引退後5年が経過していることが必要なため、今回から初登場したのは2017年シーズン限りでメジャーの舞台から去った選手たちである。ベルトランとロドリゲスのほか、ヒューストン・ストリート、マット・ケイン、ジョン・ラッキー、R・A・ディッキー、ジェレッド・ウィーバー、ブロンソン・アローヨ、ジャコビー・エルズベリー、アンドレ・イーシアー、マイク・ナポリ、ジョニー・ペラルタ、J・J・ハーディ、ジェイソン・ワースが初めて候補者となったが、そのほとんどは得票率5%のラインを超えることができず、今回限りで投票用紙から除外されることになるだろう。

     引き続き候補者となったのはローレン、ヘルトン、ワグナーのほか、アンドリュー・ジョーンズ、ゲーリー・シェフィールド、アレックス・ロドリゲス、ジェフ・ケント、マニー・ラミレス、オマー・ビスケル、アンディ・ペティット、ジミー・ロリンズ、ボビー・アブレイユ、マーク・バーリー、トリー・ハンターという顔ぶれ。前回で有資格期間の10年を終えたボンズ、ロジャー・クレメンス、カート・シリング、サミー・ソーサが消えたため、彼らに投票枠を費やしていた記者たちの投票行動が新たな殿堂入り選手の誕生に大きな影響を与えることになりそうだ。

     今回で有資格期間の10年を終えるのはケントだけ。強打の二塁手として活躍したケントだが、前回は得票率32.7%にとどまっており、殿堂入りラインの75%を超えるのは難しいと思われる。なお、記者投票は年末で締め切られ、日本時間2023年1月25日に投票結果が発表される。

  • ジャッジはハーパーの3億3000万ドルを超え最大のFA契約になるか

    2022.11.23 10:15 Wednesday

     ヤンキースから新たなオファーを受け、地元球団のジャイアンツとも交渉予定であることが報じられているアーロン・ジャッジは、史上最高金額のFA契約を手にするかどうかが注目されている。今季62本塁打を放ち、アメリカン・リーグのシーズン本塁打記録を61年ぶりに更新してMVPを受賞したジャッジ。年平均では野手初となる4000万ドルの大台に乗ることが有力視されているが、契約総額でブライス・ハーパー(フィリーズ)の13年3億3000万ドルを超えられるかは契約年数次第ということになりそうだ。

     野手が手にした契約のうち、年平均の金額が最も高いのはマイク・トラウト(エンゼルス)で3554万ドル。メジャーリーグ公式サイトのマーク・フェインサンド記者によると、キャリアハイのシーズンを過ごしたジャッジは「年平均4000万ドルを超える契約」を目指しており、トラウトの記録を塗り替えるのは確実とみられている。

     年平均ではなく契約総額で見ると、FA市場で過去最大の契約はハーパーが得た13年3億3000万ドル。ハーパーは契約年数が非常に長いため、契約総額が膨れ上がった。もしジャッジが年平均4000万ドルの契約を得た場合、契約期間が8年ではハーパーの総額に届かない。ヤンキースやジャイアンツが現在30歳のジャッジに9年以上の契約をオファーするかどうかがポイントとなる。

    「ジ・アスレチック」のジェイソン・スターク記者は「(ジャイアンツ編成本部長の)ファーハン・ザイディは30歳の選手に高額な10年契約を与えることが論理的ではないことを理解しているに違いない」とする一方、ジャイアンツにはジャッジに超大型契約をオファーするだけの資金的余裕があることを指摘。「ジャッジはミッキー・マントルのような位置づけの選手になりつつある。ヤンキースは全力で引き留めにかかるだろう。ジャッジのための予算を作るはずだ」といった趣旨の発言もしており、生え抜きのスーパースターを引き留めたいヤンキースと資金的余裕のあるジャイアンツによる熾烈な争奪戦が繰り広げられることは間違いなさそうだ。

  • フィリーズがドンブロウスキー編成本部長との契約を2027年まで延長

    2022.11.23 09:52 Wednesday

     日本時間11月23日、今季13年ぶりのリーグ優勝を果たしたフィリーズは、デーブ・ドンブロウスキー編成本部長との契約を2027年まで延長したことを発表した。現在66歳のドンブロウスキーは、2022年12月に2024年までの4年契約でフィリーズの編成本部長に就任。4年間の総額は2000万ドルと言われている。その4年契約があと2年残っているものの、フィリーズはドンブロウスキーとの契約を3年延長。よって、ドンブロウスキーは来季からあと5年、2027年シーズンまで編成本部長を務めることになった。

     今季のフィリーズはユニバーサルDHやポストシーズン出場枠拡大といった新ルールの恩恵を受け、ナショナル・リーグの第6シードでポストシーズンに進出。フィリーズがポストシーズン進出を果たすのは2011年以来11年ぶりのことだった。ワイルドカード・シリーズでカージナルスをスイープすると、その勢いのままに地区シリーズでブレーブス、リーグ優勝決定シリーズでパドレスを撃破。ワールドシリーズではアストロズに敗れたが、2009年以来13年ぶりのリーグ優勝を成し遂げた。

     ドンブロウスキーはこれまでにエクスポズ(現ナショナルズ)、マーリンズ、タイガース、レッドソックス、フィリーズでGMないし編成本部長を務め、エクスポズを除く4球団でワールドシリーズ進出。1997年マーリンズと2018年レッドソックスではワールドシリーズ制覇を経験しており、複数の球団を世界一に導いたGMはメジャー史上5人だけである。こうした実績もあり、将来のアメリカ野球殿堂入りが有力視されている。

     フィリーズのジョン・ミドルトン・オーナーは「デーブが2027年まで我々の野球部門を率いてくれることをとても嬉しく思う。彼の野球に対する鋭い知識と才能を見抜く目は、我々をリーグ優勝へと導いてくれた。彼の指揮のもと、我々は最終目標に到達できると強く信じている」とのコメントを発表。ドンブロウスキーは「ここ数年、我々の野球部門は多くの分野で大きな前進を遂げた。街と素晴らしいファンのために、優勝争いができるチームを作り、発展させていくことを約束する」と自身3球団目のワールドシリーズ制覇に向けて意欲を述べた。

  • マイナーのゴールドグラブ賞発表 有望株トップ100から4人が選出

    2022.11.23 09:32 Wednesday

     日本時間11月23日、ローリングス社とマイナーリーグ機構は2022年シーズンのゴールドグラブ賞の受賞者を発表した。受賞者9人のうち、「MLBパイプライン」が公開しているプロスペクト・ランキング全体トップ100からジャクソン・チョーリオ(10位)、ピート・クロウ=アームストロング(30位)、エバン・カーター(56位)、カーソン・ウィリアムス(81位)の4人が選出。球団別ではジャイアンツから唯一複数の選手(2人)が選出され、リーグ別で見るとA+級でプレーした選手が6人で最も多かった。

     マイナーリーグのゴールドグラブ賞の受賞者は以下の通り。

    投手:リース・オルソン(タイガース)
    AA級エリー
    球団9位のプロスペクト

    捕手:パトリック・ベイリー(ジャイアンツ)
    A+級ユージーン
    球団12位のプロスペクト

    一塁手:ジョー・ナランホ(ガーディアンズ)
    A+級レイクカウンティ

    二塁手:ヘスス・バスティーダス(ヤンキース)
    AA級サマセット

    三塁手:ケーシー・シュミット(ジャイアンツ)
    A+級ユージーン/AA級リッチモンド/AAA級サクラメント
    球団6位のプロスペクト

    遊撃手:カーソン・ウィリアムス(レイズ)
    A級チャールストン
    全体81位/球団3位のプロスペクト

    外野手:ジャクソン・チョーリオ(ブリュワーズ)
    A級カロライナ/A+級ウィスコンシン/AA級ビロクシ
    全体10位/球団1位のプロスペクト

    外野手:ピート・クロウ=アームストロング(カブス)
    A級マートルビーチ/A+級サウスベンド
    全体30位/球団1位のプロスペクト

    外野手:エバン・カーター(レンジャーズ)
    A+級ヒッコリー/AA級フリスコ
    全体56位/球団3位のプロスペクト

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