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  • 【戦評】打線の援護をもらった新人センザテラが10勝目

    2017.7.19 17:39 Wednesday

     初回から3点ずつを取り合い、クアーズ・フィールドに相応しい荒れた試合となった日本時間7月19日のロッキーズ対パドレスの一戦。開幕から不振が続くカルロス・ゴンザレスが放った2本のタイムリーが貴重な得点を生み、打線の援護に恵まれたロッキーズ先発のアントニオ・センザテラは今季10勝目(3敗)をマークして両リーグ新人2桁勝利一番乗りとなった。

     ロッキーズは初回にセンザテラが3点を失ったものの、1回裏にマーク・レイノルズが20号スリーランを放ち、すぐさま同点に。レイノルズのシーズン20本塁打は2014年以来3年ぶり8度目。2011年以来6年ぶりとなるシーズン30本塁打も視野に入ってきた。

     センザテラは5回表にウィル・マイヤーズに17号ソロを浴びて勝ち越しを許したが、直後の5回裏、ロッキーズはDJレメイヒューの犠牲フライで同点に追い付くと、一死一、二塁の場面でゴンザレスがセンターへのツーベースを放って2点を勝ち越し。さらに二死後、アレクシー・アマリスタがライトへのタイムリーを放ち、7-4と3点をリードした。

     センザテラは5回4失点で降板し、6回表は2番手クリス・ラシンがマウンドへ。ところが、ラシンは連打と暴投で無死二、三塁のピンチを背負うと、エリック・アイバーに犠牲フライを打たれて2点差。二死後、マット・シーザーにレフト前ヒットを打たれて1点差に迫られてしまう。しかしロッキーズはその裏、二死一塁からヘラルド・パーラがツーベースを放ってリードを2点に広げると、ゴンザレスにもタイムリーが飛び出し再び3点差。その後は7回表に3番手ジョーダン・ライルズがカルロス・アスアヘにメジャー初本塁打となる1号ソロを浴びて1点を失ったが、8回表はジェイク・マギーが無失点、9回表は守護神グレッグ・ホランドが三者三振で締めくくり、9-7で乱打戦を制した。

     2本のタイムリーを放って3打点を叩き出したゴンザレスは「良い打線だよね。攻撃面ではこのチームには優秀な選手がたくさんいる。俺たちが点を取ればいつだって投手陣を楽にしてやれるんだ。素晴らしいことだよ」と語り、打線の力で勝ち取った勝利に満足げ。パドレスは四球、失策、暴投といったミスがことごとく失点に繋がり、アンディ・グリーン監督は「守備面でのミスが痛かった。我々にもチャンスはあったけど、それを生かすことができなかった」と悔しさを滲ませた。


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  • 【戦評】田澤無失点&イチロー安打も勝利には繋がらず

    2017.7.19 16:49 Wednesday

     ビンス・ベラスケス(フィリーズ)とアダム・コンリー(マーリンズ)の両先発がともに6回2失点と好投し、コンリーの後を継いだ田澤純一も1回無失点。8回裏に代打で登場したイチローは歴代単独23位の通算3056安打目となるレフト前ヒットを放ったが、試合を制したのは8回表に勝ち越し点、9回表にダメ押し点を奪ったフィリーズだった。

     2-2の同点で迎えた8回表、マーリンズのドン・マティングリー監督は3番手ダスティン・マゴーワンを投入した。今季ここまで36試合に登板して防御率2.79と安定したピッチングを続けていたマゴーワンに信頼を置いていたのはもちろんのこと、5勝0敗というマゴーワンの勝ち運に賭けた部分もあったのかもしれない。ところが、マゴーワンは先頭のトミー・ジョセフこそセンターライナーに打ち取ったものの、続くマイケル・フランコに低めへのスライダーを左中間スタンドへ運ばれ、勝ち越しを許してしまう。8回裏のマーリンズの攻撃は二死からイチローが出塁したものの無得点に終わった。

     1点ビハインドの9回表、マティングリー監督は今季41試合に登板して被打率.186、WHIP0.96と好投していたジャーリン・ガルシアをマウンドへ送る。1点差をキープして9回裏の攻撃へ繋げたいという思惑があったはずだが、マゴーワンに続いてガルシアも指揮官の期待に応えられず、二死二塁から新人ニック・ウィリアムスにダメ押しの3号ツーランを被弾。3点ビハインドの9回裏の攻撃はジャンカルロ・スタントン、クリスチャン・イェリッチ、マーセル・オズーナの外野手トリオが敵軍クローザーのヘクター・ネリスに三者凡退に抑えられ、5-2でフィリーズの勝利となった。

     決勝弾を放ったフランコは3安打を放ち、サイクル達成まで残り三塁打だけという活躍。フィリーズのピート・マッカニン監督は「素晴らしい活躍だったよね。彼の打撃練習だけでなく、試合での活躍にも本当に勇気づけられたよ」と7月に入って復調傾向にある若きスラッガーの活躍を称賛した。一方、マーリンズのマティングリー監督は「攻撃面で封じられてしまったね。早い回にスタントンがホームランを打って先制したけど、その他にはほとんど何もできなかった」と語り、敗因は攻撃陣にあると分析。手痛い本塁打を浴びたリリーフ投手陣を責めることはなかった。


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  • 7選手が絡む大型トレード フレイジャーらがヤンキースへ

    2017.7.19 14:41 Wednesday

     ヤンキースが昨年のドラフト1巡目指名選手であるブレイク・ラザフォードら4選手を放出してホワイトソックスからトッド・フレイジャー、デービッド・ロバートソン、トミー・ケインリーの3選手を獲得する大型トレードを成立させた。

     レッドソックスへのトレードが噂されていたフレイジャーは一転、レッドソックスのライバルであるヤンキースへ移籍。今季は打率.207とキャリアワースト(昨年の.225)を下回る低打率に苦しんでいるが、過去2年で75本塁打を放ち、今季も16本塁打を記録している長打力は大きな魅力である。今季は四球が大幅に増加し、低打率にも関わらず出塁率.328は自己最高に匹敵する数字。本職は三塁だが、メジャーでは一塁手としても94試合に出場しており、一塁が大きな穴となっているヤンキースでは一塁手としての出場も増えそうだ。

     ホワイトソックスでの2年半で84セーブをマークしたロバートソンは2014年シーズン以来の古巣復帰となった。今季終了後にFAとなるフレイジャーとは違ってロバートソンは来季まで契約が残っており、デリン・ベタンセス、アロルディス・チャップマンとともに強力ブルペンを形成することになる。

     また、今季ブレイクを果たしたケインリーは時速100マイルを超えるフォーシームが魅力の速球派リリーバーである。今季は36イニングで60奪三振(奪三振率15.00)とハイペースで三振を奪っており、少なくとも2020年まで保有できる点も大きな魅力。ケインリーは2010年のドラフトでヤンキースから5巡目指名を受けてプロ入りしており、2013年12月にルール5ドラフトでロッキーズに移籍したとき以来の古巣復帰となった。

     ヤンキースのジョー・ジラルディ監督はリリーフ右腕2人の加入について「2人のリリーバーが加入してくれるのは本当に助かるよ。2人とも三振を奪う能力が高いパワーピッチャーだからね」と語り、ベタンセスとチャップマンが安定感を欠く中、ブルペンの戦力アップを喜んだ。

     ホワイトソックスが獲得したのはラザフォード、ティト・ポロの両外野手とイアン・クラーキン、タイラー・クリッパードの両投手の計4名。メジャー通算598登板、57セーブの実績を誇るクリッパードはケインリーないしロバートソンの穴埋めとしてセットアッパーまたはクローザーを任されることになるだろう。ラザフォードは昨年のドラフト1巡目指名選手(全体18位)。今季はA級で71試合に出場して打率.281、OPS.733をマークしている。クラーキンは2013年のドラフト1巡目指名選手(全体33位)。今季はAアドバンス級で14試合に登板して4勝4敗、防御率2.61をマークしている。また、ポロは今年3月のワールド・ベースボール・クラシックでコロンビア代表の一員としてプレイし、印象的な活躍を見せた俊足好守の外野手。今季はマイナー2階級で計72試合に出場し、打率.298、25盗塁と俊足巧打ぶりを存分に発揮している。

     なお、ホワイトソックスはこのトレードが成立した直後に球界No.1プロスペクトであるヨアン・モンカダと右腕ブラッド・ゴールドバーグのメジャー昇格を発表。WBCイスラエル代表の一員としてプレイしたゴールドバーグはケインリーの代役としてブルペンの一角を担うことになる。そしてモンカダはフレイジャーの放出により空席となった三塁、あるいは本職である二塁での起用が濃厚。昨季はメジャーでの20打席で12三振を喫したが、今季こそ本領発揮に期待がかかっている。

     ホワイトソックスはクリス・セール(レッドソックス)、ホゼ・キンターナ(カブス)、フレイジャー、ロバートソンと主力選手を次々に放出し、対価として各球団からトップ・プロスペクトを獲得。現在はMLB Pipelineのプロスペクト・ランキングで全体トップ100選手のうち10人を抱える状況となっている。彼らが順調に成長すれば、数年後のホワイトソックスは他球団にとって大きな脅威となりそうだ。


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  • ハート&ハッスル賞 各球団の候補選手が決定

    2017.7.19 11:42 Wednesday

     メジャーリーグ同窓組合(略称:MLBPAA)は日本時間7月19日、「2017年ハート&ハッスル賞」の各球団の候補選手を発表した。この賞は2005年から表彰が開始され、試合中のプレイに対する評価だけでなく、「価値・精神・伝統」を尊重し、それらを示した選手に対して与えられている。まず各球団から1名ずつ候補選手が選出され、その30名の中から最終的に受賞者1名が選出されるが、その候補選手30名が発表された。

    「2017年ハート&ハッスル賞」候補選手
    アダム・ジョーンズ(オリオールズ)
    リック・ポーセロ(レッドソックス)
    ブレット・ガードナー(ヤンキース)
    ローガン・モリソン(レイズ)
    ケビン・ピラー(ブルージェイズ)
    アビサイル・ガルシア(ホワイトソックス)
    ホゼ・ラミレス(インディアンス)
    イアン・キンズラー(タイガース)
    エリック・ホズマー(ロイヤルズ)
    バイロン・バクストン(ツインズ)
    ジョシュ・レディック(アストロズ)
    アンドレルトン・シモンズ(エンゼルス)
    ヨンダー・アロンゾ(アスレチックス)
    ネルソン・クルーズ(マリナーズ)
    エルビス・アンドルース(レンジャーズ)
    ニック・マーケイキス(ブレーブス)
    J.T.リアルミュート(マーリンズ)
    ジェイ・ブルース(メッツ)
    フレディ・ギャルビス(フィリーズ)
    アンソニー・レンドン(ナショナルズ)
    クリス・ブライアント(カブス)
    アダム・デュバル(レッズ)
    エルナン・ペレス(ブリュワーズ)
    アダム・フレイジャー(パイレーツ)
    ジェッド・ジョーコ(カージナルス)
    ポール・ゴールドシュミット(ダイヤモンドバックス)
    チャーリー・ブラックモン(ロッキーズ)
    ジャスティン・ターナー(ドジャース)
    クレイトン・リチャード(パドレス)
    ブランドン・クロフォード(ジャイアンツ)

    「ハート&ハッスル賞」歴代受賞者(所属は当時)
    2005年 デービッド・エクスタイン(カージナルス)
    2006年 クレイグ・ビジオ(アストロズ)
    2007年 クレイグ・ビジオ(アストロズ)
    2008年 グレイディ・サイズモア(インディアンス)
    2009年 アルバート・プーホルス(カージナルス)
    2010年 ロイ・ハラデイ(フィリーズ)
    2011年 トリー・ハンター(エンゼルス)
    2012年 マイク・トラウト(エンゼルス)
    2013年 ダスティン・ペドロイア(レッドソックス)
    2014年 ジョシュ・ハリソン(パイレーツ)
    2015年 アンソニー・リゾー(カブス)
    2016年 トッド・フレイジャー(ホワイトソックス)

  • アストロズに痛手 コレアが6~8週間の戦線離脱

    2017.7.19 11:10 Wednesday

     ア・リーグ最高勝率を誇り、西部地区の首位を独走するアストロズが6~8週間にわたって正遊撃手カルロス・コレアを欠いた戦いを強いられることになった。コレアは左手親指の靱帯を断裂し、故障者リスト入り。手術を受けることが決定した。

     コレアは日本時間7月18日のマリナーズ戦、4回裏の打席でスイングした際に左手親指を痛めて負傷退場。日本時間7月5日のブレーブス戦で本塁へヘッドスライディングした際に痛めたのと同じ箇所であり、コレアによるとこのブレーブス戦以降、オールスター・ゲームも含めて左手親指の痛みに悩まされていたようだ。「スイングした際に指を通して大きな衝撃を受けた」とコレアは語った。「とても痛かった。そしてMRI検査を受けた結果、靱帯が断裂していることがわかったんだ」

     22歳のコレアは今季84試合に出場して打率.320、20本塁打、OPS.966の好成績をマークし、メジャー3年目にして自己最高のシーズンを送っていた。67打点はリーグ2位、打率.320とOPS.966はリーグ5位の数字。遊撃を守りながら4番打者として強打のアストロズ打線を牽引していただけに、長期離脱のダメージは計り知れない。

     日本時間7月19日のマリナーズ戦ではユーティリティ・プレイヤーのマーウィン・ゴンザレスが「6番・遊撃」で先発出場。今後はゴンザレスと本来遊撃手である正三塁手のアレックス・ブレグマンがコレア不在の穴をカバーし、コレアの故障者リスト入りに伴ってメジャー昇格を果たしたコリン・モランも三塁手として出場機会を得ることになりそうだ。

     「とても痛いよ。コレアはチームにとっても、打線にとっても大きな存在だったからね」とA.J.ヒンチ監督。コレアの復帰は早くても9月に入ってからになる見込みだが、幸いにもチームは2位マリナーズに15.5ゲーム差をつけており、コレア離脱がポストシーズン逸に繋がる可能性は限りなく低い。復帰したコレアがポストシーズンで躍動する姿を楽しみに待とう。


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  • 強打のJ.D.マルティネスがダイヤモンドバックスへ

    2017.7.19 10:45 Wednesday

     トレード市場の注目株の一人であり、多くの球団が獲得に興味を示していたタイガースの強打者J.D.マルティネスが若手有望株3人とのトレードでダイヤモンドバックスへ移籍することが両球団から発表された。

     今季のマルティネスは右足の故障により1ヶ月ほど出遅れたものの、57試合に出場して打率.305、16本塁打、OPS1.018の好成績をマーク。特に左腕に対しては打率.474(38打数18安打)、6本塁打、OPS1.661という素晴らしい成績を残している。

     ダイヤモンドバックスは今季、左腕に対して打率.223、OPS.660と大苦戦。マイク・ヘイゼンGMは「それ(=対左腕の好成績)だけがマルティネス獲得の理由ではない」としながらも、「彼がもたらしてくれるものには大いに期待しているよ」とマルティネスの活躍に期待を込めた。ヘイゼンGMは打線の中軸を任せる打者としてマルティネスを獲得したことを明言しており、どうやらポール・ゴールドシュミット、ジェイク・ラムとともに強力な中軸を形成することになりそうだ。

     ダイヤモンドバックスからタイガースへ移るのはダウェル・ルーゴ、セルジオ・アルカンタラ、ホゼ・キングの3人。MLB Pipelineのプロスペクト・ランキングではルーゴが球団4位、アルカンタラが球団15位にランクインしていた。ルーゴはドミニカ共和国出身の22歳の内野手で、今季はAA級で88試合に出場して打率.282、7本塁打、OPS.753をマーク。タイガースが獲得した3人の中では最も高い評価を得ている選手である。

     2014年のスプリング・トレーニング中にアストロズから解雇されたマルティネスとマイナー契約を結び、オールスター選手へと育て上げたタイガースのアル・アビラGMは「とても難しい決断だった。(開幕前に)計画していたことではなかったからね。我々はみんな勝ちたいんだ。優秀な選手はキープしておきたいんだ。でも、現時点ではこれがチームにとって最善の動きだと思っている」とコメント。マルティネスはタイガースへの愛着を滲ませながらも「アリゾナの良いチームに加わるんだ。彼らの勝利を手助けできるように頑張らないとね」と決意を新たにしていた。


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  • 【戦評】マリナーズが粘り勝ちで5割復帰 青木は好機で凡退

    2017.7.18 17:24 Tuesday

     スコアが5度もタイになる白熱した接戦を制したのは2001年以来16年ぶりのポストシーズン進出を目指すマリナーズだった。試合を決めたのは延長10回に飛び出したカイル・シーガーとダニー・バレンシアの二者連続本塁打。マリナーズの選手が延長イニングで二者連続本塁打を放ったのは2002年9月8日のロイヤルズ戦のベン・デービスとマイク・キャメロン以来15年ぶりのことだった。

     「このような試合に勝てたことは素晴らしいことだ」と決勝弾を放ったシーガーは充実感を滲ませた。「敵地でアストロズのような強いチームに勝てたのは本当に素晴らしい。彼らはとても良いチームだし、今日はたくさんのバトルがあった。僕たちにとって本当に大きな勝利だよ」

     マリナーズはアストロズ先発のランス・マカラーズJr.を攻略し、5回終了時点で5-2と3点をリードしていた。ところが、先発のアリエル・ミランダが踏ん張れず、6回裏にカルロス・ベルトランに12号同点ツーランを被弾。ここで登板した2番手ジェームズ・パゾスが一死も奪えず満塁のピンチを招くと、3番手トニー・ジックがジョージ・スプリンガーに四球を与え、押し出しで勝ち越し点を献上してしまう。

     しかし、マリナーズは7回表にネルソン・クルーズの20号ソロで同点に追い付くと、8回表にはマイク・ズニーノに13号ソロが飛び出して1点を勝ち越し。勝負は決したかに思われた。

     ところが、8回裏に登板した5番手ニック・ビンセントが3連打を浴びて無死満塁のピンチを作ってしまう。ジェイク・マリズニックから空振り三振を奪って一死としたものの、ここで登板した6番手スティーブ・シーシェックがスプリンガーに犠牲フライを打たれ、この試合5度目の同点に。9回裏には7番手ヨバニ・ガヤードが先頭のジョシュ・レディックに二塁打を浴び、一打サヨナラのピンチを背負ったが、遊撃手のジーン・セグーラが好守を連発してアストロズのサヨナラ勝ちを阻止。一死二、三塁の好機で打席に立った青木宣親はセグーラへのゴロに倒れ、チャンスをモノにすることができなかった。

     何度もピンチを背負いながらもアストロズに決定的な1点を与えなかったマリナーズ。延長戦に突入するや否や、シーガーに13号ソロ、バレンシアに11号ソロが飛び出し、二者連続本塁打で2点を勝ち越して試合を決めた。

     「すべての投手、すべての野手、チーム全員で勝ち取った勝利だ」とスコット・サービス監督も満足げ。前半戦最終戦から続く5連勝により、マリナーズはおよそ3週間ぶりの勝率5割復帰を果たした。首位アストロズとの15.5ゲーム差を逆転するのは容易ではないが、ワイルドカード圏内まではわずか1.5ゲーム差。ライバルは多いが、ここ最近の勢いを考えると一気にワイルドカード圏内へ浮上していく可能性は十分にある。16年ぶりに「野球がある秋」を過ごせるのか。今後のマリナーズの戦いから目が離せない。


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  • 【戦評】上原13ホールド目!カブス後半戦全勝キープ

    2017.7.18 16:32 Tuesday

     後半戦最初のオリオールズ3連戦で計10本塁打を放ち、オリオールズをスイープしたカブス。まだ昨季のような盤石の戦いぶりとは呼べないものの、「勝利」という結果を手にすることにより、徐々に良いリズムが生まれているような印象を受ける。日本時間7月18日のブレーブス戦では後半戦3連勝スタートを切ったチーム同士の対戦を制し、後半戦全勝をキープした。

     前回登板で屈辱の10失点ノックアウトを喫したジョン・レスターは本来のピッチングを取り戻し、フレディ・フリーマンを筆頭に好打者が揃うブレーブス打線を相手に7回3安打1失点の好投を披露。3回裏にブランドン・フィリップスにタイムリーヒットを浴びて先制を許したが、4回以降は4イニングを打者12人で抑え、試合の流れを渡さなかった。

     毎回のように走者を出しながらブレーブス先発のフリオ・テーランを攻めあぐねていた打線は5回表、四球とヒットに暴投が絡んで一死二、三塁のチャンスを作る。ここでベン・ゾブリストが低めのツーシームをセンター前へ弾き返して逆転。7回表にはアンソニー・リゾーの23号ソロ、8回表にはアディソン・ラッセルのタイムリーツーベースが飛び出し、4-1と試合を優位に進めていく。

     8回裏には上原浩治がマウンドへ。ブレーブスの下位打線との対戦となったが、ショーン・ロドリゲスをサードゴロ、ヨハン・カマルゴをセンターライナー、ダニー・サンタナを空振り三振に打ち取り、13球で1イニングを無失点に抑えて今季13ホールド目をマークした。

     9回裏にクローザーのウェイド・デービスがマット・ケンプのタイムリーなどで2点を失い1点差に迫られたものの、最後は二死満塁のピンチからカマルゴをレフトフライに打ち取って試合終了。デービスはこれで開幕から18連続セーブ成功となった。

     「投手陣は支配的なピッチングをしているし、打者陣は本当に良い打席を送っている。いい感じだよ」と主砲リゾーが語るように、明らかにチーム状態は上向いている。借金2からの4連勝で貯金2。首位ブリュワーズとの差は3.5ゲームに縮まった。ワイルドカード争いでもロッキーズに5.5ゲーム差と決して追い付けない差ではない。ホゼ・キンターナを獲得し、さらなる戦力補強へ動いていると噂されるカブス。ひょっとすると、今年の秋には再びカブスがポストシーズンの主役となっているかもしれない。


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  • 【戦評】新人デヨング メッツ戦4試合連続ホームラン!

    2017.7.18 15:53 Tuesday

     ポストシーズン争いに踏みとどまるために負けられない戦いが続くカージナルス。日本時間7月18日のメッツ戦では開幕時のロースターにいなかった2選手がそれぞれ本塁打を放ち、計5打点を叩き出す活躍でチームを勝利に導いた。

     カージナルスは5回表に3連続四球で二死満塁のチャンスをもらったが、ジェッド・ジョーコがセカンドライナーに倒れ、先制機を逸してしまう。すると直後に先発アダム・ウェインライトがマイケル・コンフォートに16号ソロを被弾。カージナルスにとって嫌な流れのまま、試合は6回に突入した。

     ところが6回表、先頭のヤディアー・モリーナがショートへの内野安打で出塁すると、続く新人ポール・デヨングがセンター右へ10号ツーランを叩き込んで逆転に成功する。デヨングはメジャー40試合目にして早くも10本塁打。45三振を喫する一方で選んだ四球は4つだけとアプローチには未熟さも残るが、メッツ戦ではなんとこれで4試合連続本塁打。カージナルスの選手による対メッツ4戦連発は史上初の快挙となった。

     逆転に成功したカージナルスはさらに一死一塁からウェインライトが右中間を深々と破るタイムリーツーベースを放って3点目。続くマット・カーペンターが四球を選んで一死一、二塁とチャンスを広げ、ここでトミー・ファムが12号スリーランをレフトスタンドへ叩き込んだ。ホゼ・マルティネスとの開幕ロースター争いに敗れ、AAA級で開幕を迎えたファムだが、5月上旬の昇格後は打率.306、11本塁打、12盗塁、OPS.903と期待以上の大活躍。外野守備でも好守を連発し、期待を裏切る選手が多い中、チームに不可欠な戦力となっている。

     「あの回の攻撃は大きかった」と今季11勝目をマークしたウェインライトは6回表の攻撃を振り返った。「あのイニングはモリーナの内野安打から始まって、デヨングが素晴らしいスイングをした。彼は僕たちを感心させ続けているよ。そして、投手はいつだって攻撃面でもチームに貢献できるんだ。自分が勝つ確率を上げることができるんだよ」

     首位ブリュワーズの勢いが衰えず、2位カブスも後半戦に入って復調の気配。厳しい戦いであることは間違いないが、デヨングやファムといった「伏兵」たちが牽引する2017年のカージナルスの戦いはまだ終わらない。


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  • ショーン・ロドリゲスが戦列復帰&新天地デビュー

    2017.7.18 11:43 Tuesday

     今年1月に交通事故に巻き込まれ、一時は今季絶望と報道されていたショーン・ロドリゲス(ブレーブス)が予想外のスピードで戦列復帰。日本時間7月18日のカブス戦で新天地デビューを果たした。

     昨季パイレーツで自己最多の140試合に出場し、打率.270、18本塁打、56打点、OPS.859(いずれも自己最高)の好成績をマークしたロドリゲス。その活躍が高く評価され、昨年11月に2年1150万ドルでブレーブスと契約した。ところが、今年1月に家族4人(ロドリゲス、妻、息子2人)で乗っていた自動車が盗難された警察車両に追突される不運な事故に巻き込まれ、左肩を手術。今季中の戦列復帰は難しいと見られていた。

     今日のカブス戦に「7番・三塁」で先発出場したロドリゲスは「わくわくするね。誕生日を迎えた小さな子供のようだよ」とようやく迎えた「開幕」に興奮を隠せない様子。「メジャーリーグでプレイするというのは、成長しながら誰もが夢見ることだ。僕はしばらくの間、メジャーリーグでプレイしてきた。今回の経験はメジャーリーグでプレイできることがどんなに幸せなことかを思い出させてくれた。わくわくしているよ」

     ロドリゲスは4月に家族をアトランタへ移し、家族と過ごしつつ、球団のメディカルスタッフとリハビリを続けてきた。また、サントラスト・パークでホームゲームが開催される日には必ず球場に姿を見せていた。「チームメイトがプレイする姿を見ることが僕を後押ししてくれた。家族がここにいてくれることもとてもありがたかった。僕は家族のためにプレイしてるからね」

     リハビリの際にはルーキー級からAAA級まで、マイナー4階級でプレイ。合計11試合に出場し、打率.077(39打数3安打)と成績は冴えなかったが、身体のコンディションは良好で、戦列復帰に向けて不安はない。復帰後最初の2打席はいずれも三振に終わったロドリゲスだが、そのパンチ力とユーティリティ性はブレーブスにとって大きな武器となるはずだ。


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  • 首位アストロズに朗報 マクヒューが復帰間近に

    2017.7.18 11:17 Tuesday

     首位を快走するアストロズに頼もしい戦力が戻ってくる。2015年に19勝をマークし、2014年から3年連続2桁勝利を継続中の先発右腕コリン・マクヒューが右肘の故障から戦列復帰間近となっている。

     右肘の故障により開幕から欠場が続いていたマクヒュー。日本時間7月1日からAA級でのリハビリ登板を開始して徐々にイニング数を増やし、最後のリハビリ登板となった日本時間7月17日の試合では6イニングで69球を投げて4安打1失点(自責点0)の好投を見せた。日本時間7月19日にはブルペン・セッションが予定されており、これにより戦列復帰に向けてのリハビリが完了する見込みとなっている。

     A.J.ヒンチ監督は日本時間7月22日から始まるオリオールズとの3連戦でマクヒューが先発ローテーションに復帰することを期待しているようだ。「最終試験のようなものだったよ。6イニングを投げて感触も良かった。メジャー復帰に向けてもう大きなステップは残っていない。まもなくメジャーで先発できるだろうと思っているよ」とマクヒューも自身の状態に手応えを感じている。

     エース左腕のダラス・カイケルが故障離脱中ながら、ランス・マカラーズJr.、ブラッド・ピーコック、マイク・ファイアーズらが健闘中のアストロズ先発陣。トレード市場での戦力補強も噂されているが、マクヒューの戦列復帰が間近となり、カイケルも今日からAA級でのリハビリ登板を開始した(3回無失点)。地区優勝はほぼ確実な情勢だが、その先にある栄光に向けて、着々と戦力が整いつつある。


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  • 第15週のMVPはマルティネスとレンドン

    2017.7.18 10:52 Tuesday

     第15週(7月10日~7月16日)の週間最優秀選手が発表され、ア・リーグはJ.D.マルティネス(タイガース)、ナ・リーグはアンソニー・レンドン(ナショナルズ)が選出された。

     オールスター・ウィークとなり試合数が少なかった第15週。マルティネスは打率.455(11打数5安打)、2本塁打、7打点、OPS1.591の好成績を残し、第7週に続いて今季2度目、キャリア4度目の受賞となった。ア・リーグで今季複数回の受賞はムーキー・ベッツ(レッドソックス)に次いで2人目。7打点はリーグ最多、2本塁打は同最多タイ、長打率1.091は同2位、打率.455は同3位、出塁率.500は同3位タイの数字だった。なかでも、日本時間7月16日のブルージェイズ戦では15号本塁打を含む3安打5打点の大活躍。今季は足の故障で約1ヶ月出遅れたものの、ここまで56試合に出場して打率.308、16本塁打、OPS1.025の好成績をマークしており、トレード市場の注目株となっている。

     レンドンは打率.636(11打数7安打)、3本塁打、9打点、OPS2.260という驚異的な成績を残し、自身初の週間MVP受賞となった。打率.636、出塁率.714、3本塁打、9打点はいずれもメジャートップ、長打率1.545はリーグトップの数字。ナショナルズからはブライス・ハーパー、ライアン・ジマーマンに次いで今季3人目の受賞となり、3人が受賞したのはメジャー全体でドジャースに次いで2チーム目となった。レンドンは期間中の3試合すべてでマルチヒットを記録(2安打、3安打、2安打)。日本時間7月16日のレッズ戦では2本塁打を含む3安打6打点の大爆発を見せた。今季は日本時間5月1日の3本塁打10打点の大活躍をきっかけに復調し、この試合以降は62試合で打率.352、19本塁打、OPS1.180と大活躍。自己最高ペースの成績を残し、強力ナショナルズ打線の6番打者として存在感を発揮している。

     なお、第14週(7月3日~7月9日)の週間最優秀選手は現時点では発表されていない。


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  • ナショナルズがドゥーリトルとマドソンを獲得

    2017.7.17 10:57 Monday

     オールスターが終了し、7月末までのトレード期間までに各球団とも補強を目指している。先日はカブスがホワイトソックスからホゼ・キンターナを獲得し、先発陣の強化に成功した。そのキンターナは日本時間7月17日のオリオールズ戦で登板し、7回12奪三振無失点で移籍後初勝利を挙げた。その一方でナ・リーグ東地区1位のナショナルズはアスレチックスからショーン・ドゥーリトルとライアン・マドソンをトレードで獲得した。

     ドゥーリトルは30歳の左腕投手でアスレチックスではリリーフを務め、今季は23試合に登板して1勝3セーブ 防御率3.38の成績を残している。セーブ数こそ少ないものの、2014年には22セーブを挙げた実績を持つ。また、マドソンは36歳の右腕投手で今年は40試合で2勝4敗1セーブ 防御率2.06を記録。通算では86セーブとこちらも抑え経験十分な投手だ。

     今年のナショナルズはチーム打率.279をはじめ、515得点など打撃成績ではナ・リーグトップの成績を記録しているものの、一方のリリーフ防御率は5.31とリーグ最下位に落ち込んでいる。特にシーズン前から守護神が固定できず、セーブ失敗数はナ・リーグワースト3位の「14」を数える。この状況を改善しようと7月初旬には通算437セーブを誇る「K・ロッド」ことフランシスコ・ロドリゲスとマイナー契約を結ぶも、メジャー昇格とはならず日本時間7月17日に1Aチームで解雇通告している。

     今回のトレードではナショナルズは見返りとしてリリーフ陣の一角を担っていたブレイク・トライネンと2人の有望選手を放出した。チームのマイク・リゾGMによると「我々はトレード期限までにするべきことを終えた」と言及しつつも選手調査は継続して行っていくという。

     念願の守護神経験がある選手らの獲得に成功したナショナルズ。現在も地区首位を維持しているが、今後の戦いのことを考慮してもドゥーリトルとマドソンの活躍こそが後半戦を勝ち抜くカギとなってくる。連覇に向けてチームに心強い味方を得た。


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  • レッドソックスがT.フレージャーの獲得に興味か

    2017.7.16 09:55 Sunday

     オールスターが終了し、各球団ともトレード戦線に突入している。先日、カブスがホワイトソックスからホゼ・キンターナを獲得して球界を驚かせた。期限まではまだ15日ほどあるため今後も大型トレード成立の可能性もありそうだ。ア・リーグ東地区首位のレッドソックスも既に補強に向けて着々と準備を進めている。

     チームが獲得の候補として挙げているのは長打力が自慢の三塁手、トッド・フレージャー(ホワイトソックス)だ。彼は31歳の右打者で前半戦では78試合に出場し打率.213 本塁打16 打点44の成績を残した。打率こそ低いものの、出塁率は.335と高めで主に中軸を任されている。

     レッドソックスがフレージャーに注目している理由としては彼のOPS(出塁率+長打率)の高さが挙げられる。ちなみに前半戦はOPS.779でこの数字はレッドソックスの三塁手よりも高い。チーム三塁手のOPSは.625であり前半戦ではメジャー全体で29位と弱点となっている。また、主力打者として期待されていたパブロ・サンドバルを40人枠から外したことでレギュラークラスの三塁手がいないことも要因だろう。現在の三塁はデベン・マレーロと林子偉(リン・ズーウェイ)らが日替わりで守っている状態。そこで白羽の矢が立ったのがフレージャーだ。

     フレージャーの打者のタイプとしてはプルヒッターで引っ張ることを得意としている。もし、彼がレッドソックス移籍となれば右打者のフレージャーに立ちはだかるのは本拠地であるフェンウェイ・パークの「グリーンモンスター」だ。過去、この球場では2本のアーチを架けておりすべてグリーンモンスターの越える特大な一発を放っている。直近では日本時間5月31日の試合でクリス・セールから本塁打を記録した。

     果たしてレッドソックスのフレージャー獲得は実現するのか。そのためには有望選手を放出しなければならないが、2013年以来のワールドシリーズ制覇のために早い決断が必要だろう。


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  • ピネイダが右肘の故障で戦線離脱へ

    2017.7.15 10:37 Saturday

     オールスターが終了したメジャーリーグでは後半戦に突入し、各チームともワールドシリーズ進出を目指して戦力補強に踏み切る。まずは7月末のトレード期限までにどれほどの選手が移籍することになるのか注目だ。その一方でア・リーグ東地区2位のヤンキースでは先発陣の一角を担っていたマイケル・ピネイダが右肘の手術を受ける可能性がある。

     ピネイダはメジャー5年目を迎えた先発右腕で今季は17試合に登板して8勝4敗 防御率4.39とチームの投手陣をけん引していた。前半戦最後の登板となった日本時間7月6日のブルージェイズ戦では3回9安打5失点も勝敗はつかず。その後は右肘に違和感を訴え、7月9日にMRI検査を受けたという。

     彼には故障歴があり、マリナーズから移籍してきた2012年はスプリングキャンプ中に右肩を痛めてしまい、この年は1試合も投げることはできなかった。また、その翌年も開幕から60日間の故障者リスト入りを経験。ケガとの戦いが多かったが、実際にメジャーに復帰したのは2014年でこれまでヤンキース4年間で31勝を挙げた。

     チームとしては彼にトミー・ジョン手術を薦めているが、まずはセカンドオピニオンを得るために決断はすぐにはしないという。ジョー・ジラルディ監督も「ピネイダは以前にも故障を経験しているため、戦線離脱する意味を彼は理解している」と状態を心配している。

     ピネイダ離脱の影響はチームにとってとても大きい。ブライアン・キャッシュマンGMも「私たちはチームに必要不可欠な選手(ピネイダ)を失ってしまった」と話している。後半戦の初戦はライバルのレッドソックス。ダブルヘッダーも含めると4連戦スタートであり第1戦はジョーダン・モンゴメリー、翌日はルイス・セベリーノが投げる。そしてダブルヘッダーの初戦はブライアン・ミッチェル、2戦目は田中将大が登板する予定だという。

     他にもCC サバシアやルイス・セッサらがいるものの、万全とは言い難い布陣だ。ピネイダの穴を埋めるためにヤンキースは今年のトレード戦線で買い手にまわるようで先日、カブスへの移籍が決まったホゼ・キンターナのような安定した先発投手の獲得を目指すとみられている。


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  • 【前半戦レビュー】ナ・リーグ西部地区

    2017.7.14 18:46 Friday

     2017年のレギュラーシーズンは前半戦が終了。昨日のア・リーグに続き、今日はナ・リーグ15球団の前半戦を簡単に振り返っていく。第6回はナ・リーグ西部地区だ。

    アリゾナ・ダイヤモンドバックス(53勝36敗:地区2位)

     シェルビー・ミラー(2勝2敗、防御率4.09)がトミー・ジョン手術を受けるというアクシデントはあったが、ザック・グレインキー(11勝4敗、防御率2.86)が昨季の不振を脱し、ロビー・レイ(8勝4敗、防御率2.97)、ザック・ゴッドリー(3勝3敗、防御率2.58)と合わせて先発ローテーションに防御率2点台の投手が3人。欠員が出た際にスポット・スターターを務めたランドール・デルガド(25試合、防御率3.05)の力投も忘れてはいけない。ブルペン陣ではリリーフ本格転向の元有望株アーチー・ブラッドリー(33試合、防御率1.10)が開花。アンドリュー・チェイフィン(40試合、防御率1.80)とT.J.マクファーランド(21試合、防御率2.39)の両左腕も好投し、フェルナンド・ロドニー(34試合、防御率5.58)は不安定ながらも5月と6月は自責点ゼロだった。

     リーグ2位の防御率3.41をマークした投手陣をリーグ5位の446得点を叩き出した打線がしっかり援護。バランスの取れた投打がリーグ2位の勝率.596に繋がった。主砲ポール・ゴールドシュミット(打率.312、20本塁打、OPS1.005)はMVP有力候補に挙がる活躍を見せ、ジェイク・ラム(打率.279、20本塁打、OPS.922)もパワーを発揮。デービッド・ペラルタ(打率.312、8本塁打、OPS.837)の好打やクリス・オーウィングス(打率.290、12本塁打、OPS.807)のパンチ力も光った。

     首位ドジャースとは7.5ゲーム差がついてしまったが、少なくともワイルドカードでのポストシーズン進出は確実。トレード・デッドラインでどのような補強を展開するか、興味深いチームの一つである。

    コロラド・ロッキーズ(52勝39敗:地区3位)

     チームの快進撃を支えたのは新人投手たちの奮闘だ。カイル・フリーランド(9勝7敗、防御率3.77)とアントニオ・センザテラ(9勝3敗、防御率4.63)がチームの勝ち頭となり、ヘルマン・マルケス(6勝4敗、防御率4.36)とジェフ・ホフマン(5勝1敗、防御率4.15)も先発ローテーション入り。この「新人カルテット」でチーム52勝の約56%にあたる29勝をマークした。ブルペンではグレッグ・ホランド(35試合、防御率1.62)がトミー・ジョン手術から華麗な復活を遂げ、両リーグトップの28セーブを記録。ジェイク・マギー(38試合、防御率2.70)とクリス・ラシン(33試合、防御率2.30)も持ち味を発揮してチームに貢献した。

     打線はリーグ3位の461得点を叩き出したが、104本塁打はリーグ9位どまり。今季のロッキーズ打線は「しっかり繋いでいく打線」という印象が強い。主砲ノーラン・アレナード(打率.301、17本塁打、OPS.905)は例年通りの勝負強さを発揮し、チャーリー・ブラックモン(打率.319、20本塁打、OPS.955)が「強打の一番打者」として活躍。ベテランのマーク・レイノルズ(打率.284、19本塁打、OPS.892)もかつてのパワーを取り戻し、カルロス・ゴンザレス(打率.221、6本塁打、OPS.637)の不振があまり目立たなかった。新加入のイアン・デズモンド(打率.283、5本塁打、OPS.709)は故障がちなうえにパワー欠乏症に陥ったが、ヘラルド・パーラ(打率.335、6本塁打、OPS.864)が好成績でカバー。ライメル・タピア(打率.323、2本塁打、OPS.865)の活躍も光った。

     快進撃を支えてきた新人投手たちに疲れが見えるのは懸念材料。実際に、チームも大きく失速している。戦列復帰を果たしたエース格のジョン・グレイ(2勝0敗、防御率3.75)が活躍するのはもちろんのこと、新人投手たちの負担を軽減できる投手の獲得に動きたいところだ。

    ロサンゼルス・ドジャース(61勝29敗:地区1位)

     先発防御率3.24と救援防御率2.99はともにリーグトップの数字。先発投手陣に故障者が相次ぐのは例年通りだが、大黒柱のクレイトン・カーショウ(14勝2敗、防御率2.18)が絶対的エースとして君臨し、アレックス・ウッド(10勝0敗、防御率1.67)も驚異的な好成績をマーク。ブランドン・マッカーシー(6勝3敗、防御率3.12)やリッチ・ヒル(5勝4敗、防御率3.69)も健康でさえあればピッチング自体は安定しており、前田健太(7勝4敗、防御率4.38)も最低限の役割は果たした。ブルペン陣はケンリー・ジャンセン(36試合、防御率0.96)とペドロ・バイエズ(38試合、防御率1.43)で試合終盤は鉄壁。ジョシュ・フィールズ(30試合、防御率2.93)やブランドン・モロウ(14試合、防御率1.93)も好投したが、先発陣とは対照的に信頼できる左腕の不在に苦しんだ。

     打線はリーグ2位の463得点をマークし、強力投手陣に十分な援護を与えた。新人コディ・ベリンジャー(打率.261、25本塁打、OPS.961)が予想を上回る強打で打線の軸となり、コリー・シーガー(打率.298、13本塁打、OPS.897)、ジャスティン・ターナー(打率.377、10本塁打、OPS1.056)らと強力な中軸を形成。クリス・テイラー(打率.285、10本塁打、OPS.844)、エンリケ・ヘルナンデス(打率.215、8本塁打、OPS.760)、オースティン・バーンズ(打率.283、5本塁打、OPS.935)らの活躍も打線に厚みを加えた。故障離脱中のエイドリアン・ゴンザレス(打率.255、1本塁打、OPS.643)が復帰した際にポジションに困るくらいの選手層となり、昨季大苦戦した左投手を克服したのも明るい材料だ。

     序盤はダイヤモンドバックスとロッキーズに後れを取ったものの、終わってみれば両リーグ最高勝率で前半戦を終えた。投打とも選手層は厚く、リリーフ左腕さえ補強できれば大きな穴はなくなる。欲を言えば計算できる先発右腕も加えたいところ。今季こそ1988年以来のワールドシリーズ制覇を成し遂げたい。

    サンディエゴ・パドレス(38勝50敗:地区4位)

     防御率4.64はリーグ11位だったが、先発陣ではクレイトン・リチャード(5勝8敗、防御率4.66)とヨーリス・チャシン(8勝7敗、防御率4.32)が100イニング以上を投げ、防御率4点台とまずまず。ルイス・ペルドモ(4勝4敗、防御率4.54)とトレバー・ケーヒル(3勝3敗、防御率3.38)もある程度計算の立つピッチングを見せた。ブルペン陣ではブラッド・ハンド(42試合、防御率2.30)が47イニングで60三振を奪う力投を見せ、チームから唯一のオールスター出場。カービー・イエーツ(30試合、防御率1.93)も予想外の活躍を見せた。クローザーのブランドン・マウアー(38試合、防御率5.60)は防御率ほどピッチングの内容は悪くなく、ライアン・バクター(37試合、防御率2.94)も安定。投手陣は全体的に健闘したと言っていいだろう。

     打線はさっぱり。312得点、打率.227、出塁率.294はいずれもリーグワースト、長打率.383と840三振はリーグ14位の数字だった。ウィル・マイヤーズ(打率.255、16本塁打、OPS.796)は穴が多く、前半戦だけで109三振。同じく三振を量産していたライアン・シンプ(打率.158、14本塁打、OPS.709)はマイナー降格となった。ハンター・レンフロー(打率.231、16本塁打、OPS.737)やオースティン・ヘッジス(打率.218、13本塁打、OPS.677)も一発の魅力こそあるものの粗い打撃から脱却できず、チームで唯一安定した打撃を見せていたヤンハービス・ソラーテ(打率.268、10本塁打、OPS.775)の故障離脱も痛かった。意外なところではシーズン途中にメジャー昇格を果たしたホゼ・ピレラ(打率.286、4本塁打、OPS.821)がなかなかの活躍を見せた。

     オフに掻き集めた先発投手陣が健闘したが、中長期的なチーム構想に入っている選手はほとんどおらず、需要があるのであれば7月末までに放出してしまうべきだろう。ジャイアンツの大不振があったとはいえ、「30球団最弱」と言われながらも地区4位で前半戦を終えた点は評価できる。後半戦は来季以降に繋がる戦いを期待したい。

    サンフランシスコ・ジャイアンツ(34勝56敗:地区5位)

     大黒柱マディソン・バムガーナー(0勝3敗、防御率3.00)の長期離脱が影響したわけではないだろうが、先発投手陣は揃って不振。10試合以上先発した投手の中に防御率3点台は一人もいなかった。ジェフ・サマージャ(4勝10敗、防御率4.58)はFIP3.44と投球内容自体は決して悪くなかったものの結果に繋がらず、マット・ムーア(3勝9敗、防御率6.04)はとことん打ち込まれた。ブルペン陣では新加入のマーク・マランソン(22試合、防御率4.35)が2度にわたって故障者リスト入り。コリー・ギアリン(35試合、防御率2.13)、ハンター・ストリックランド(36試合、防御率2.01)らが好投したが、彼らの好投だけではどうにもならなかった。

     打線はリーグワーストの75本塁打と相変わらず長打力不足が深刻で、354得点はリーグ13位に沈んだ。バスター・ポージー(打率.324、10本塁打、OPS.904)は好成績を残したが、ブランドン・ベルト(打率.243、16本塁打、OPS.820)は打率が上がらず、ブランドン・クロフォード(打率.225、8本塁打、OPS.635)も低調。俊足巧打のエドゥアルド・ヌニェス(打率.299、4本塁打、OPS.737)の故障離脱も痛かった。なかなかベストメンバーが揃わない中、穴埋めとして起用された選手も活躍できず。一時的な活躍を見せる選手はいても、その活躍が長続きすることはなかった。

     トレード・デッドラインで売り手に回ることは確実。バムガーナー、ポージー、クロフォードの3人以外は放出候補と言われており、8月以降はチームの顔ぶれが大きく変わることになりそうだ。とにかく打線の軸となるスラッガーの育成(獲得)が急務である。


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  • 【前半戦レビュー】ナ・リーグ中部地区

    2017.7.14 16:54 Friday

     2017年のレギュラーシーズンは前半戦が終了。昨日のア・リーグに続き、今日はナ・リーグ15球団の前半戦を簡単に振り返っていく。第5回はナ・リーグ中部地区だ。

    シカゴ・カブス(43勝45敗:地区2位タイ)

     チーム防御率4.10はリーグ5位。しかし、先発投手に限ればリーグ8位の防御率4.66と昨季の安定感はすっかり影を潜めてしまった。ジョン・レスター(5勝6敗、防御率4.25)をはじめ、先発投手の防御率は軒並み4点台。ジョン・ラッキー(5勝9敗、防御率5.20)や新加入のブレット・アンダーソン(2勝2敗、防御率8.18)も打ち込まれ、エディ・バトラー(4勝3敗。防御率3.88)が一番まともという深刻な状況だった。一方、ブルペン陣はリーグ2位の救援防御率3.26をマーク。守護神ウェイド・デービス(31試合、防御率1.80)を筆頭に、カール・エドワーズJr.(38試合、防御率2.29)、上原浩治(33試合、防御率2.73)、ペドロ・ストロップ(39試合、防御率3.00)らが安定したピッチングを続けていた。

     打線は打率.239(リーグ14位)、399得点(リーグ11位)と低迷。カイル・シュワーバー(打率.178、13本塁打、OPS.694)の不振が大誤算で、リードオフマンを固定できず、アンソニー・リゾー(打率.259、20本塁打、OPS.894)、ベン・ゾブリスト(打率.214、7本塁打、OPS.673)、新人イアン・ハップ(打率.257、13本塁打、OPS.870)など様々なオプションを試すことになった。リゾーとともにクリス・ブライアント(打率.269、18本塁打、OPS.928)も30本塁打以上を狙えるペースだが、リードオフマン不在の影響で38打点どまり。昨季ポイントゲッターとなっていたアディソン・ラッセル(打率.226、7本塁打、OPS.678)も精彩を欠いた。

     ワールドシリーズ制覇による「燃え尽き症候群」では、という話も浮上したが、それだけでは説明がつかないほどの低迷ぶり。ホゼ・キンターナ獲得を起爆剤として、なんとか昨季の姿に近付いていきたいところだ。

    シンシナティ・レッズ(39勝49敗:地区5位)

     チーム防御率5.05はリーグ唯一の5点台。防御率7点台のブロンソン・アローヨ(3勝6敗、防御率7.35)とアミール・ギャレット(3勝6敗、防御率7.41)に12試合以上先発を任せなければならない台所事情ではどうしようもなかった。すでに13人の投手を先発に起用。先発ローテーションが完全に崩壊する中、開幕投手を務めたスコット・フェルドマン(7勝6敗、防御率3.94)だけは好投を続けており、ルイス・カスティーヨ(1勝1敗、防御率3.13)の台頭も明るい材料となっている。先発防御率5.91(リーグワースト)に対して救援防御率3.97はリーグ5位とブルペン陣は健闘。クローザーのライセル・イグレシアス(36試合、防御率1.69)、マイケル・ローレンゼン(37試合、防御率2.93)、ドリュー・ストーレン(37試合、防御率2.80)らが安定したピッチングを披露した。

     打線はリーグ6位の424得点となかなか強力。ジョーイ・ボットー(打率.315、26本塁打、68打点)がリーグトップクラスの好成績を残し、アダム・デュバル(打率.278、20本塁打、OPS.878)、スコット・シェブラー(打率.254、22本塁打、OPS.856)とともに20本塁打トリオを形成。ザック・コザート(打率.316、9本塁打、OPS.941)やスクーター・ジェネット(打率.311、15本塁打、OPS.966)も意外な活躍を見せた。35盗塁のビリー・ハミルトン(打率.242、2本塁打、OPS.617)と15盗塁のホゼ・ペラザ(打率.254、4本塁打、OPS.612)の存在もあって75盗塁はリーグトップタイの数字だが、両選手には出塁率アップを求めたい。

     打線はボットーとコザート以外は20代という布陣ながら、なかなかの得点力を発揮。再建に向けての課題は明らかに投手陣である。カスティーヨを除く新人投手がことごとく打ち込まれていることを考えると、強力打線の一角を崩してでも投手の補強に動く必要がありそうだ。

    ミルウォーキー・ブリュワーズ(50勝41敗:地区1位)

     誰もが驚いたブリュワーズの快進撃。投手陣は先発・救援ともまずまずのパフォーマンスを見せた。先発陣ではチェイス・アンダーソン(6勝2敗、防御率2.89)とジミー・ネルソン(8勝4敗、防御率3.30)がエース級の活躍。ザック・デイビーズ(10勝4敗、防御率4.90)は勝ち運に恵まれ、早くも2桁勝利に到達した。ブルペン陣では新クローザーとして期待されたネフタリ・フェリース(29試合、防御率6.00)の不振こそ誤算だったが、コリー・クネーベル(43試合、防御率1.70)がブレイクを果たし、開幕から43試合連続奪三振のメジャー新記録を樹立。ジェイコブ・バーンズ(42試合、防御率3.63)やジャレッド・ヒューズ(39試合、防御率2.92)も健闘した。

     エリック・テームズ(打率.248、23本塁打、OPS.936)が好スタートを切ってチームを牽引すると、トラビス・ショウ(打率.299、19本塁打、OPS.938)やドミンゴ・サンタナ(打率.291、15本塁打、OPS.881)も成長を見せ、リーグ4位となる451得点をマーク。主砲ライアン・ブラウン(打率.259、10本塁打、OPS.887)の離脱中も、彼の不在をあまり感じさせなかった。オーランド・アルシア(打率.283、8本塁打、OPS.740)、ヘスス・アギラー(打率.294、9本塁打、OPS.911)、エリック・ソガード(打率.331、3本塁打、OPS.924)といった脇役たちも好成績を残し、138本塁打と75盗塁はともにリーグトップの数字(盗塁はトップタイ)。リーグワーストの874三振を喫するなど粗削りな打線だが、若手選手たちが思い切りよくプレイしたことの裏返しだろう。

     カブスとカージナルスの不振に助けられた部分もあるが、この快進撃は決してフロックではない。優勝争いの経験が少ない選手たちが体力的にも精神的にも夏場のキツい時期を乗り切れるかどうかが、今後の戦いにおけるカギとなりそうだ。

    ピッツバーグ・パイレーツ(42勝47敗:地区4位)

     先発陣は有望株タイラー・グラスナウ(2勝6敗、防御率7.45)が期待を裏切ったものの、6人で全試合を賄った。イバン・ノバ(9勝6敗、防御率3.21)が安定感抜群のピッチングで先発ローテーションの軸となり、ジェイムソン・タイオン(5勝2敗、防御率2.73)も好投。一方で、エース格のゲリット・コール(7勝7敗、防御率4.43)はやや物足りないパフォーマンスに終始した。ブルペン陣はトニー・ワトソン(40試合、防御率3.86)が不振でクローザーの座を剥奪されたが、若手左腕のフェリペ・リベロ(44試合、防御率0.76)が圧巻のパフォーマンスで穴を埋めた。フアン・ニカシオ(43試合、防御率2.50)も好投を続け、救援防御率3.93はリーグ4位の数字。投手陣全体としてまずまず健闘したと言えるだろう。

     打線はスターリング・マーテイ(打率.241、2本塁打、OPS.659)の出場停止が大誤算。グレゴリー・ポランコ(打率.258、8本塁打、OPS.721)もなかなか調子が上がらず、リーグ12位の378得点に終わるなど得点力不足に陥った。そんな中、チーム随一のスター選手であるアンドリュー・マカッチェン(打率.294、17本塁打、OPS.909)は開幕からしばらくの間こそ不振だったものの、5月末から絶好調。完全復活と呼べるくらいの大活躍を見せている。新人ジョシュ・ベル(打率.239、16本塁打、OPS.793)やジョシュ・ハリソン(打率.280、10本塁打、OPS.797)もまずまず。リーグ14位の87本塁打とパワー不足が顕著で、20本塁打を計算できる姜正浩(出場なし)の不在が響いた格好だ。

     首位ブリュワーズとは7ゲーム差。地区優勝を完全に諦めてしまうような状況ではないが、逆転は難しい。交換要員次第では投打の主力であるコール、ワトソン、マカッチェンの放出に向けて動くことになるだろう。

    セントルイス・カージナルス(43勝45敗:地区2位タイ)

     ダブルヘッダーで先発したマルコ・ゴンザレス(0勝0敗、防御率13.50)を除き、88試合中87試合を5人で賄った先発陣はリーグ4位の先発防御率3.90と安定。防御率5点台と打ち込まれたアダム・ウェインライト(10勝5敗、防御率5.20)は打線との巡り合わせがよく、チーム唯一の2桁勝利をマークした。安定していた先発陣とは対照的に、ブルペン陣は不安定。呉昇桓(38試合、防御率3.54)に昨季ほどの安定感がなく、シーズン途中から複数人クローザー体制を敷くことに。しかし、トレバー・ローゼンタール(37試合、防御率4.05)らその他の投手にも安定感はなく、ブルペン陣が試合を壊してしまうことも少なくなかった。

     打線は全体的に迫力不足。ジェッド・ジョーコ(打率.300、13本塁打、OPS.882)が攻守に孤軍奮闘したが、マット・カーペンター(打率.237、14本塁打、OPS.827)や新加入のデクスター・ファウラー(打率.248、14本塁打、OPS.824)は低打率に喘ぎ、アレドミス・ディアス(打率.260、7本塁打、OPS.688)やランドール・グリチック(打率.215、9本塁打、OPS.678)はマイナー降格を経験した。トミー・ファム(打率.299、11本塁打、OPS.895)やポール・デヨング(打率.313、9本塁打、OPS.932)の活躍がなければどうなっていたことか。好調のコルテン・ウォン(打率.301、1本塁打、OPS.838)が故障がちだったのも痛かった。

     昨年までの安定した戦いぶりは影を潜め、不安定な戦いに終始。勝ちにいくのか、来季を見据えるのか、フロントは難しい判断を迫られることになるが、まずは7月末までに本来の安定した戦いぶりを取り戻したいところ。そうすればブリュワーズとの5.5ゲーム差は決して追い付けない差ではないはずだ。


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  • 【前半戦レビュー】ナ・リーグ東部地区

    2017.7.14 15:21 Friday

     2017年のレギュラーシーズンは前半戦が終了。昨日のア・リーグに続き、今日はナ・リーグ15球団の前半戦を簡単に振り返っていく。第4回はナ・リーグ東部地区だ。

    アトランタ・ブレーブス(42勝45敗:地区2位)

     チーム防御率4.68はリーグ12位の数字。ベテラン3投手を加えた先発陣ではR.A.ディッキー(6勝5敗、防御率4.23)がチーム最多の104.1イニングを投げるなど健闘したが、ハイメ・ガルシア(2勝7敗、防御率4.55)とバートロ・コローン(2勝8敗、防御率8.14)は期待外れ。コローンは解雇され、ツインズとマイナー契約を結んだ。エース格のフリオ・テーラン(7勝6敗、防御率4.79)も新本拠地に苦戦する中、マイク・フォルティネビッチ(7勝5敗、防御率3.77)が成長を遂げ、ショーン・ニューカム(1勝4敗、防御率4.26)も昇格当初は好投を続けた。ブルペン陣はクローザーのジム・ジョンソン(38試合、防御率4.23)が不安定だが、ホゼ・ラミレス(40試合、防御率2.70)とアローディス・ビスカイーノ(37試合、防御率2.38)の頑張りが光っている。

     打線は主砲フレディ・フリーマン(打率.348、16本塁打、OPS1.201)が死球による骨折で長期離脱する中、穴埋めとしてカージナルスから獲得したマット・アダムス(打率.292、13本塁打、OPS.947)が予想以上の活躍を見せた。マット・ケンプ(打率.293、12本塁打、OPS.826)、ブランドン・フィリップス(打率.280、7本塁打、OPS.737)らベテランが及第点のパフォーマンスを見せ、エンダー・インシアーテ(打率.302、7本塁打、OPS.757)やタイラー・フラワーズ(打率.306、6本塁打、OPS.838)も好打を発揮したが、期待の新人ダンズビー・スワンソン(打率.221、6本塁打、OPS.620)は期待を裏切った。

     メッツやマーリンズの不振もあり、前半戦を地区2位で終えたが、ポストシーズン進出は絶望的。7月末までに今オフFAのベテラン選手をどんどん放出し、後半戦は来季に向けたチーム作りを始めていくことになるだろう。

    マイアミ・マーリンズ(41勝46敗:地区3位)

     新加入のダン・ストレイリー(7勝4敗、防御率3.31)が計算できるスターターとして確立し、ホゼ・ウーレイナ(7勝3敗、防御率3.54)も急成長。ノーヒッターを達成したエディンソン・ボルケス(4勝8敗、防御率4.19)と合わせて先発3番手までは計算が立った。しかし、陳偉殷(2勝1敗、防御率4.33)の故障もあって4番手以降は人材不足。防御率7点台・8点台の投手を起用せざるを得ない状況に陥っていた。実績豊富なリリーバーを数名加えたブルペン陣は、新加入のブラッド・ジーグラー(34試合、防御率6.52)と田澤純一(23試合、防御率5.87)が予想外の大不振。それでもクローザーのAJラモス(34試合、防御率3.51)を筆頭にある程度のコマは揃っていた。

     打線は三塁と遊撃が穴となり、リーグ7位の410得点と豊富なタレントを擁するわりには得点は伸びなかった。ジャンカルロ・スタントン(打率.277、26本塁打、OPS.933)、マーセル・オズーナ(打率.316、23本塁打、OPS.940)、ジャスティン・ボーア(打率.289、20本塁打、OPS.923)が20本塁打トリオを形成し、ディー・ゴードン(打率.295、0本塁打、OPS.701)もリーグ3位の32盗塁と持ち味を発揮。J.T.リアルミュート(打率.303、8本塁打、OPS.818)とクリスチャン・イェリッチ(打率.280、8本塁打、OPS.765)もそれなりの数字を残したが、マーティン・プラド(打率.262、2本塁打、OPS.666)の故障離脱が痛かった。

     開幕前には躍進を期待する声も聞こえていたが、すでにポストシーズン進出は絶望的。今後は球団売却の行方ばかりが注目されることになりそうだ。球団売却にメドがつけば、主力選手放出に向けての動きが活発化していくかもしれない。

    ニューヨーク・メッツ(39勝47敗:地区4位)

     「強力先発投手陣」は今季も構想倒れに終わり、チーム防御率4.94はリーグ14位。打倒ナショナルズの1番手と目されながら、前半戦は地区4位に沈んだ。ノア・シンダーガード(1勝2敗、防御率3.29)やマット・ハービー(4勝3敗、防御率5.25)が次々に戦列を離れ、100イニング以上を投げたのはジェイコブ・デグロム(9勝3敗、防御率3.65)ただ一人。昨季好投したロバート・グセルマン(5勝5敗、防御率6.16)も通用しなかった。ブルペン陣もクローザーのジューリス・ファミリア(11試合、防御率3.86)が長期離脱。アディソン・リード(41試合、防御率2.53)が代理クローザーとして奮闘したが、彼以外に防御率2点台の投手は皆無。救援防御率5.03はリーグワーストを免れるのが精一杯だった。

     先発陣のシンダーガード、ブルペン陣のファミリアと同様、打線からは主砲ヨエニス・セスペデス(打率.265、9本塁打、OPS.822)が故障離脱。マイケル・コンフォート(打率.284、14本塁打、OPS.945)がオールスターに選出される活躍を見せ、ジェイ・ブルース(打率.266、23本塁打、OPS.872)やT.J.リベラ(打率.299、4本塁打、OPS.783)も健闘したが、ニール・ウォーカー(打率.270、9本塁打、OPS.820)も故障で離脱し、406得点はリーグ8位どまりだった。チームの顔であるデービッド・ライト(出場なし)は開幕から欠場中。不振のホゼ・レイエス(打率.215、8本塁打、OPS.655)を使い続けざるを得ない状況は寂しい限りだった。

     投打に故障者が続出している状況を踏まえ、抜本的なチーム改革に乗り出す必要がある。特に先発陣はいつまで経っても看板倒れ。「強力先発投手陣」の完成という夢物語はそろそろ諦めたほうが良さそうだ。

    フィラデルフィア・フィリーズ(29勝58敗:地区5位)

     先発防御率4.68はリーグ9位と意外な健闘を見せた。高額年俸のジェレミー・ヘリクソン(5勝5敗、防御率4.49)は開幕4連勝後に急失速して冴えない成績に終わったが、アーロン・ノラ(6勝6敗、防御率3.59)、ニック・ピベッタ(2勝4敗、防御率4.73)、ベン・ライブリー(1勝4敗、防御率3.80)ら若手投手が力投。先発ローテーションの崩壊を食い止めた。ブルペン陣はクローザーのジェンマー・ゴメス(18試合、防御率7.25)が大誤算。ゴメスに代わってクローザーに昇格したヘクター・ネリス(39試合、防御率3.52)も安定感を欠き、チーム全体の11セーブはリーグで最も少なかった。中継ぎではパット・ニーシェック(38試合、防御率1.27)が好投してトレード市場の目玉となり、ルイス・ガルシア(30試合、防御率2.55)も期待以上のピッチングを披露したが、エドゥブレイ・ラモス(0勝7敗、防御率5.52)のように使い物にならない投手のほうが多かった。

     リーグ14位の332得点と打線も期待外れだった。アーロン・アルテール(打率.284、14本塁打、OPS.886)が強打を発揮してレギュラーに定着したが、トミー・ジョセフ(打率.252、15本塁打、OPS.779)とマイケル・フランコ(打率.217、13本塁打、OPS.657)は粗い打撃に終始。新戦力のマイケル・ソーンダース(打率.205、6本塁打、OPS.617)とハウィー・ケンドリック(打率.349、2本塁打、OPS.879)は明暗が分かれた。オドゥベル・ヘレーラ(打率.256、6本塁打、OPS.685)は一時期二塁打を量産したが、トータルで見れば低調。その他ではダニエル・ナバ(打率.299、3本塁打、OPS.800)の活躍が目立った。

     前半戦30勝未満は両リーグで唯一。ニーシェックらベテラン選手のみならずフランコ、ジョセフといった20代中盤の若手選手にも放出論が出ており、今後はチームの長期構想から外れた選手をどんどん放出し、マイナーから若手有望株を登用していくことになりそうだ。

    ワシントン・ナショナルズ(52勝36敗:地区1位)

     先発防御率3.71はリーグ3位。マックス・シャーザー(10勝5敗、防御率2.10)、スティーブン・ストラスバーグ(9勝3敗、防御率3.43)、ジオ・ゴンザレス(7勝4敗、防御率2.86)の三本柱はしっかり結果を残した。しかし、タナー・ロアーク(6勝6敗、防御率5.27)とジョー・ロス(5勝3敗、防御率5.01)は防御率5点台と期待外れ。後半戦は彼らの復調が望まれる。大物クローザーの獲得に失敗して不安視されていたブルペン陣は完全に崩壊。救援防御率5.20はリーグワーストの数字であり、各投手の不振や故障により、最後まで勝ちパターンを形成できなかった。そんな中でマット・アルバース(33試合、防御率1.93)が好投。エニー・ロメロ(37試合、防御率3.63)も成長を感じさせた。

     打線はアダム・イートン(打率.297、2本塁打、OPS.854)の大ケガというアクシデントはあったものの、各打者が実力を発揮し、リーグトップの486得点を叩き出した。ブライス・ハーパー(打率.325、20本塁打、OPS1.021)は文句なしの働き。ライアン・ジマーマン(打率.330、19本塁打、OPS.969)は奇跡的な復活を遂げ、ダニエル・マーフィー(打率.342、14本塁打、OPS.966)も流石の安定感だった。1試合10打点をきっかけに復調したアンソニー・レンドン(打率.304、16本塁打、OPS.960)やイートンの穴を埋めたマイケル・テイラー(打率.278、12本塁打、OPS.831)も強打を発揮。故障離脱中のトレイ・ターナー(打率.279、7本塁打、OPS.746)が復帰すれば、打線に死角はない。

     同地区他球団の不振もあって地区首位を独走しているが、ポストシーズンを勝ち抜くためにはブルペン陣の整備は絶対条件。可能であれば先発三本柱に続く、信頼できるスターターも加えておきたいところだ。地区優勝は間違いないだけに、トレード市場で戦力を整備して球団初のワールドシリーズ出場を目指したい。


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  • 次に動くのは誰だ!?トレード市場の投手事情

    2017.7.14 11:52 Friday

     ホゼ・キンターナ(ホワイトソックス)がカブスへ放出された。シカゴに本拠地を置く2球団でのトレードは今世紀に入って2度目だという。トレード市場がオープンし、今後は7月末に向けてトレードの動きが活発化していく。ここではトレード市場の投手事情について簡単にチェックしてみよう。

     一般的に、野手に比べて投手は獲得に動きやすいと言われる。なぜなら、一流の投手だけでロースターを埋めている球団など1つもないからだ。他球団から一線級の先発投手を獲得できれば、自軍の先発5番手に替えて先発ローテーションに入れることができる。リリーバーにしても同様だ。しかし、たとえばヤンキースがライトにスター選手を2人置くことはできないのだ。

     そうした理由から、投手の獲得に動く球団は多い。それでは、エース級の先発投手、その他の先発投手、中継ぎ投手、クローザーの4つに分けて、トレード市場の投手事情をザッと眺めていこう。

    エース級の先発投手

     ダルビッシュ有(レンジャーズ)のほか、ゲリット・コール(パイレーツ)、ジャスティン・バーランダー(タイガース)、ソニー・グレイ(アスレチックス)らの名前がトレード候補として挙げられている。彼らを獲得するためには多大な対価を支払うことになるが、ワールドシリーズ制覇を目指すチームにとって大一番で安心して先発を任せられる一流投手は喉から手が出るほど欲しい存在だ。昨季のクレイトン・カーショウ(ドジャース)のように、絶対的な先発投手が1人だけいてもポストシーズンは勝ち抜けない。カーショウとアレックス・ウッドの両左腕に次ぐ右腕が欲しいドジャース、絶対的なエースを必要としているヤンキースやアストロズなどがトレード競争に参戦すると見られている。

    その他の先発投手

     ジェレミー・ヘリクソン(フィリーズ)、マルコ・エストラーダ(ブルージェイズ)、ランス・リン(カージナルス)、ハイメ・ガルシア(ブレーブス)といった、先発ローテーションの1番手・2番手を任せるほどではないものの、ある程度安心して試合を任せることのできる投手がこのグループに属する。エース級の先発投手を獲得するには多大な対価が必要となるため、こちらのグループに属する先発投手の獲得を目指す球団も少なくない。コリー・クルーバーとカルロス・カラスコの両輪に次ぐ存在が欲しいインディアンスや、先発4番手・5番手の戦力アップを目指すナショナルズなどは、こうした投手の獲得に動くことになるだろう。

    中継ぎ投手

     右腕ではパット・ニーシェック(フィリーズ)やトレバー・ローゼンタール(カージナルス)、左腕ではブラッド・ハンド(パドレス)やトニー・ワトソン(パイレーツ)らが注目株。信頼できる中継ぎ投手はどの球団も不足しており、何人いても困らない存在であるため、最も活発にトレード交渉が行われる部門の一つである。昨季のポストシーズンを見てもわかるように、短期決戦において信頼できるリリーバーの存在は極めて重要。ブルペン崩壊に苦しむナショナルズはもちろん、左腕が不足気味なドジャースやアストロズ、その他にもブリュワーズやヤンキースなどもリリーバーの補強に動くと見られている。

    クローザー

     ナショナルズへのトレードが盛んに噂されているデービッド・ロバートソン(ホワイトソックス)のほか、ライセル・イグレシアス(レッズ)、ザック・ブリットン(オリオールズ)、ジャスティン・ウィルソン(タイガース)らがトレード候補として挙げられてる。イグレシアスは極めて優秀な成績を残しているが、2020年まで契約が残っている。2020年までにはレッズも再建を終え、「勝負モード」に突入しているはずであり、貴重な戦力になるべきイグレシアスの獲得にはかなりの対価を要求されることになるだろう。クローザー不在のナショナルズはもちろん、フェルナンド・ロドニーが安定感を欠くダイヤモンドバックスなども一線級のクローザーを欲しているに違いない。

     来季以降を見据えた補強を目指すチームもトレード市場に参戦するため、来季以降の契約を残す有力選手がポストシーズン進出やワールドシリーズ制覇を目指すチーム以外へ流出する可能性も十分にある。どのチームがどのような思惑でどの選手を手に入れるのか。トレードの情報は日本時間の深夜に入ってくることが多いため、日本のメジャーリーグファンはしばらくの間、眠れない夜を過ごすことになりそうだ。


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  • 明日から後半戦 トラウトとバムガーナーが戦列復帰

    2017.7.14 11:12 Friday

     メジャーリーグはオールスター・ブレイクを終え、明日からいよいよレギュラーシーズン後半戦に突入する。カブスがホゼ・キンターナを獲得するなど、すでにトレード市場も動き出しているが、後半戦から2人のスーパースターがグラウンドに戻ってくる。

     エンゼルスは球界最高のスター選手、マイク・トラウトが戦列に復帰する。今季は開幕から絶好調で、打率.337、16本塁打、36打点、10盗塁、OPS1.203という好成績をマークしていたが、左手親指の靱帯を断裂して5月末に故障者リスト入り。オールスター・ゲーム出場を辞退し、マイナーでのリハビリ出場を経て、およそ1か月半ぶりの戦列復帰が決まった。

     エンゼルスはトラウト不在の期間をほぼ勝率5割で乗り切り、ワイルドカードを狙える位置をキープしている。投打に課題の多いチームだが、トラウトの復帰が起爆剤となれば、混戦が続くア・リーグのワイルドカード争いはさらに面白くなるだろう。

     一方、ジャイアンツは球界屈指の左腕、マディソン・バムガーナーがマウンドに戻ってくる。バイク事故による負傷で3ヶ月近く戦列を離れることになったバムガーナーだが、マイナーでの4度のリハビリ登板を経て、日本時間7月16日のパドレス戦で戦列復帰を果たす予定となっている。今季は4先発で0勝3敗ながら防御率3.00、K/BB7.00と安定した投球を続けていただけに、低迷中のジャイアンツにとってバムガーナーの戦列復帰は久々の明るい話題となりそうだ。

     なお、バムガーナーの復帰に伴ってベテラン右腕のマット・ケインが先発ローテーションを外れ、ブルペンに回る模様。後半戦のジャイアンツはジョニー・クエイト、バムガーナー、ジェフ・サマージャ、マット・ムーア、タイ・ブラックの5人を先発ローテーションに据えてスタートすることになる。

     このほかにもクリス・デービス(オリオールズ)、マット・ホリデイ(ヤンキース)、コルテン・ウォン(カージナルス)など各球団の主力選手が続々と戦列復帰予定。彼らの復帰によって、後半戦のメジャーリーグはさらに盛り上がっていくに違いない。


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