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  • 首位アストロズに朗報 マクヒューが復帰間近に

    2017.7.18 11:17 Tuesday

     首位を快走するアストロズに頼もしい戦力が戻ってくる。2015年に19勝をマークし、2014年から3年連続2桁勝利を継続中の先発右腕コリン・マクヒューが右肘の故障から戦列復帰間近となっている。

     右肘の故障により開幕から欠場が続いていたマクヒュー。日本時間7月1日からAA級でのリハビリ登板を開始して徐々にイニング数を増やし、最後のリハビリ登板となった日本時間7月17日の試合では6イニングで69球を投げて4安打1失点(自責点0)の好投を見せた。日本時間7月19日にはブルペン・セッションが予定されており、これにより戦列復帰に向けてのリハビリが完了する見込みとなっている。

     A.J.ヒンチ監督は日本時間7月22日から始まるオリオールズとの3連戦でマクヒューが先発ローテーションに復帰することを期待しているようだ。「最終試験のようなものだったよ。6イニングを投げて感触も良かった。メジャー復帰に向けてもう大きなステップは残っていない。まもなくメジャーで先発できるだろうと思っているよ」とマクヒューも自身の状態に手応えを感じている。

     エース左腕のダラス・カイケルが故障離脱中ながら、ランス・マカラーズJr.、ブラッド・ピーコック、マイク・ファイアーズらが健闘中のアストロズ先発陣。トレード市場での戦力補強も噂されているが、マクヒューの戦列復帰が間近となり、カイケルも今日からAA級でのリハビリ登板を開始した(3回無失点)。地区優勝はほぼ確実な情勢だが、その先にある栄光に向けて、着々と戦力が整いつつある。


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  • 第15週のMVPはマルティネスとレンドン

    2017.7.18 10:52 Tuesday

     第15週(7月10日~7月16日)の週間最優秀選手が発表され、ア・リーグはJ.D.マルティネス(タイガース)、ナ・リーグはアンソニー・レンドン(ナショナルズ)が選出された。

     オールスター・ウィークとなり試合数が少なかった第15週。マルティネスは打率.455(11打数5安打)、2本塁打、7打点、OPS1.591の好成績を残し、第7週に続いて今季2度目、キャリア4度目の受賞となった。ア・リーグで今季複数回の受賞はムーキー・ベッツ(レッドソックス)に次いで2人目。7打点はリーグ最多、2本塁打は同最多タイ、長打率1.091は同2位、打率.455は同3位、出塁率.500は同3位タイの数字だった。なかでも、日本時間7月16日のブルージェイズ戦では15号本塁打を含む3安打5打点の大活躍。今季は足の故障で約1ヶ月出遅れたものの、ここまで56試合に出場して打率.308、16本塁打、OPS1.025の好成績をマークしており、トレード市場の注目株となっている。

     レンドンは打率.636(11打数7安打)、3本塁打、9打点、OPS2.260という驚異的な成績を残し、自身初の週間MVP受賞となった。打率.636、出塁率.714、3本塁打、9打点はいずれもメジャートップ、長打率1.545はリーグトップの数字。ナショナルズからはブライス・ハーパー、ライアン・ジマーマンに次いで今季3人目の受賞となり、3人が受賞したのはメジャー全体でドジャースに次いで2チーム目となった。レンドンは期間中の3試合すべてでマルチヒットを記録(2安打、3安打、2安打)。日本時間7月16日のレッズ戦では2本塁打を含む3安打6打点の大爆発を見せた。今季は日本時間5月1日の3本塁打10打点の大活躍をきっかけに復調し、この試合以降は62試合で打率.352、19本塁打、OPS1.180と大活躍。自己最高ペースの成績を残し、強力ナショナルズ打線の6番打者として存在感を発揮している。

     なお、第14週(7月3日~7月9日)の週間最優秀選手は現時点では発表されていない。


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  • ナショナルズがドゥーリトルとマドソンを獲得

    2017.7.17 10:57 Monday

     オールスターが終了し、7月末までのトレード期間までに各球団とも補強を目指している。先日はカブスがホワイトソックスからホゼ・キンターナを獲得し、先発陣の強化に成功した。そのキンターナは日本時間7月17日のオリオールズ戦で登板し、7回12奪三振無失点で移籍後初勝利を挙げた。その一方でナ・リーグ東地区1位のナショナルズはアスレチックスからショーン・ドゥーリトルとライアン・マドソンをトレードで獲得した。

     ドゥーリトルは30歳の左腕投手でアスレチックスではリリーフを務め、今季は23試合に登板して1勝3セーブ 防御率3.38の成績を残している。セーブ数こそ少ないものの、2014年には22セーブを挙げた実績を持つ。また、マドソンは36歳の右腕投手で今年は40試合で2勝4敗1セーブ 防御率2.06を記録。通算では86セーブとこちらも抑え経験十分な投手だ。

     今年のナショナルズはチーム打率.279をはじめ、515得点など打撃成績ではナ・リーグトップの成績を記録しているものの、一方のリリーフ防御率は5.31とリーグ最下位に落ち込んでいる。特にシーズン前から守護神が固定できず、セーブ失敗数はナ・リーグワースト3位の「14」を数える。この状況を改善しようと7月初旬には通算437セーブを誇る「K・ロッド」ことフランシスコ・ロドリゲスとマイナー契約を結ぶも、メジャー昇格とはならず日本時間7月17日に1Aチームで解雇通告している。

     今回のトレードではナショナルズは見返りとしてリリーフ陣の一角を担っていたブレイク・トライネンと2人の有望選手を放出した。チームのマイク・リゾGMによると「我々はトレード期限までにするべきことを終えた」と言及しつつも選手調査は継続して行っていくという。

     念願の守護神経験がある選手らの獲得に成功したナショナルズ。現在も地区首位を維持しているが、今後の戦いのことを考慮してもドゥーリトルとマドソンの活躍こそが後半戦を勝ち抜くカギとなってくる。連覇に向けてチームに心強い味方を得た。


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  • レッドソックスがT.フレージャーの獲得に興味か

    2017.7.16 09:55 Sunday

     オールスターが終了し、各球団ともトレード戦線に突入している。先日、カブスがホワイトソックスからホゼ・キンターナを獲得して球界を驚かせた。期限まではまだ15日ほどあるため今後も大型トレード成立の可能性もありそうだ。ア・リーグ東地区首位のレッドソックスも既に補強に向けて着々と準備を進めている。

     チームが獲得の候補として挙げているのは長打力が自慢の三塁手、トッド・フレージャー(ホワイトソックス)だ。彼は31歳の右打者で前半戦では78試合に出場し打率.213 本塁打16 打点44の成績を残した。打率こそ低いものの、出塁率は.335と高めで主に中軸を任されている。

     レッドソックスがフレージャーに注目している理由としては彼のOPS(出塁率+長打率)の高さが挙げられる。ちなみに前半戦はOPS.779でこの数字はレッドソックスの三塁手よりも高い。チーム三塁手のOPSは.625であり前半戦ではメジャー全体で29位と弱点となっている。また、主力打者として期待されていたパブロ・サンドバルを40人枠から外したことでレギュラークラスの三塁手がいないことも要因だろう。現在の三塁はデベン・マレーロと林子偉(リン・ズーウェイ)らが日替わりで守っている状態。そこで白羽の矢が立ったのがフレージャーだ。

     フレージャーの打者のタイプとしてはプルヒッターで引っ張ることを得意としている。もし、彼がレッドソックス移籍となれば右打者のフレージャーに立ちはだかるのは本拠地であるフェンウェイ・パークの「グリーンモンスター」だ。過去、この球場では2本のアーチを架けておりすべてグリーンモンスターの越える特大な一発を放っている。直近では日本時間5月31日の試合でクリス・セールから本塁打を記録した。

     果たしてレッドソックスのフレージャー獲得は実現するのか。そのためには有望選手を放出しなければならないが、2013年以来のワールドシリーズ制覇のために早い決断が必要だろう。


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  • ピネイダが右肘の故障で戦線離脱へ

    2017.7.15 10:37 Saturday

     オールスターが終了したメジャーリーグでは後半戦に突入し、各チームともワールドシリーズ進出を目指して戦力補強に踏み切る。まずは7月末のトレード期限までにどれほどの選手が移籍することになるのか注目だ。その一方でア・リーグ東地区2位のヤンキースでは先発陣の一角を担っていたマイケル・ピネイダが右肘の手術を受ける可能性がある。

     ピネイダはメジャー5年目を迎えた先発右腕で今季は17試合に登板して8勝4敗 防御率4.39とチームの投手陣をけん引していた。前半戦最後の登板となった日本時間7月6日のブルージェイズ戦では3回9安打5失点も勝敗はつかず。その後は右肘に違和感を訴え、7月9日にMRI検査を受けたという。

     彼には故障歴があり、マリナーズから移籍してきた2012年はスプリングキャンプ中に右肩を痛めてしまい、この年は1試合も投げることはできなかった。また、その翌年も開幕から60日間の故障者リスト入りを経験。ケガとの戦いが多かったが、実際にメジャーに復帰したのは2014年でこれまでヤンキース4年間で31勝を挙げた。

     チームとしては彼にトミー・ジョン手術を薦めているが、まずはセカンドオピニオンを得るために決断はすぐにはしないという。ジョー・ジラルディ監督も「ピネイダは以前にも故障を経験しているため、戦線離脱する意味を彼は理解している」と状態を心配している。

     ピネイダ離脱の影響はチームにとってとても大きい。ブライアン・キャッシュマンGMも「私たちはチームに必要不可欠な選手(ピネイダ)を失ってしまった」と話している。後半戦の初戦はライバルのレッドソックス。ダブルヘッダーも含めると4連戦スタートであり第1戦はジョーダン・モンゴメリー、翌日はルイス・セベリーノが投げる。そしてダブルヘッダーの初戦はブライアン・ミッチェル、2戦目は田中将大が登板する予定だという。

     他にもCC サバシアやルイス・セッサらがいるものの、万全とは言い難い布陣だ。ピネイダの穴を埋めるためにヤンキースは今年のトレード戦線で買い手にまわるようで先日、カブスへの移籍が決まったホゼ・キンターナのような安定した先発投手の獲得を目指すとみられている。


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  • 【前半戦レビュー】ナ・リーグ西部地区

    2017.7.14 18:46 Friday

     2017年のレギュラーシーズンは前半戦が終了。昨日のア・リーグに続き、今日はナ・リーグ15球団の前半戦を簡単に振り返っていく。第6回はナ・リーグ西部地区だ。

    アリゾナ・ダイヤモンドバックス(53勝36敗:地区2位)

     シェルビー・ミラー(2勝2敗、防御率4.09)がトミー・ジョン手術を受けるというアクシデントはあったが、ザック・グレインキー(11勝4敗、防御率2.86)が昨季の不振を脱し、ロビー・レイ(8勝4敗、防御率2.97)、ザック・ゴッドリー(3勝3敗、防御率2.58)と合わせて先発ローテーションに防御率2点台の投手が3人。欠員が出た際にスポット・スターターを務めたランドール・デルガド(25試合、防御率3.05)の力投も忘れてはいけない。ブルペン陣ではリリーフ本格転向の元有望株アーチー・ブラッドリー(33試合、防御率1.10)が開花。アンドリュー・チェイフィン(40試合、防御率1.80)とT.J.マクファーランド(21試合、防御率2.39)の両左腕も好投し、フェルナンド・ロドニー(34試合、防御率5.58)は不安定ながらも5月と6月は自責点ゼロだった。

     リーグ2位の防御率3.41をマークした投手陣をリーグ5位の446得点を叩き出した打線がしっかり援護。バランスの取れた投打がリーグ2位の勝率.596に繋がった。主砲ポール・ゴールドシュミット(打率.312、20本塁打、OPS1.005)はMVP有力候補に挙がる活躍を見せ、ジェイク・ラム(打率.279、20本塁打、OPS.922)もパワーを発揮。デービッド・ペラルタ(打率.312、8本塁打、OPS.837)の好打やクリス・オーウィングス(打率.290、12本塁打、OPS.807)のパンチ力も光った。

     首位ドジャースとは7.5ゲーム差がついてしまったが、少なくともワイルドカードでのポストシーズン進出は確実。トレード・デッドラインでどのような補強を展開するか、興味深いチームの一つである。

    コロラド・ロッキーズ(52勝39敗:地区3位)

     チームの快進撃を支えたのは新人投手たちの奮闘だ。カイル・フリーランド(9勝7敗、防御率3.77)とアントニオ・センザテラ(9勝3敗、防御率4.63)がチームの勝ち頭となり、ヘルマン・マルケス(6勝4敗、防御率4.36)とジェフ・ホフマン(5勝1敗、防御率4.15)も先発ローテーション入り。この「新人カルテット」でチーム52勝の約56%にあたる29勝をマークした。ブルペンではグレッグ・ホランド(35試合、防御率1.62)がトミー・ジョン手術から華麗な復活を遂げ、両リーグトップの28セーブを記録。ジェイク・マギー(38試合、防御率2.70)とクリス・ラシン(33試合、防御率2.30)も持ち味を発揮してチームに貢献した。

     打線はリーグ3位の461得点を叩き出したが、104本塁打はリーグ9位どまり。今季のロッキーズ打線は「しっかり繋いでいく打線」という印象が強い。主砲ノーラン・アレナード(打率.301、17本塁打、OPS.905)は例年通りの勝負強さを発揮し、チャーリー・ブラックモン(打率.319、20本塁打、OPS.955)が「強打の一番打者」として活躍。ベテランのマーク・レイノルズ(打率.284、19本塁打、OPS.892)もかつてのパワーを取り戻し、カルロス・ゴンザレス(打率.221、6本塁打、OPS.637)の不振があまり目立たなかった。新加入のイアン・デズモンド(打率.283、5本塁打、OPS.709)は故障がちなうえにパワー欠乏症に陥ったが、ヘラルド・パーラ(打率.335、6本塁打、OPS.864)が好成績でカバー。ライメル・タピア(打率.323、2本塁打、OPS.865)の活躍も光った。

     快進撃を支えてきた新人投手たちに疲れが見えるのは懸念材料。実際に、チームも大きく失速している。戦列復帰を果たしたエース格のジョン・グレイ(2勝0敗、防御率3.75)が活躍するのはもちろんのこと、新人投手たちの負担を軽減できる投手の獲得に動きたいところだ。

    ロサンゼルス・ドジャース(61勝29敗:地区1位)

     先発防御率3.24と救援防御率2.99はともにリーグトップの数字。先発投手陣に故障者が相次ぐのは例年通りだが、大黒柱のクレイトン・カーショウ(14勝2敗、防御率2.18)が絶対的エースとして君臨し、アレックス・ウッド(10勝0敗、防御率1.67)も驚異的な好成績をマーク。ブランドン・マッカーシー(6勝3敗、防御率3.12)やリッチ・ヒル(5勝4敗、防御率3.69)も健康でさえあればピッチング自体は安定しており、前田健太(7勝4敗、防御率4.38)も最低限の役割は果たした。ブルペン陣はケンリー・ジャンセン(36試合、防御率0.96)とペドロ・バイエズ(38試合、防御率1.43)で試合終盤は鉄壁。ジョシュ・フィールズ(30試合、防御率2.93)やブランドン・モロウ(14試合、防御率1.93)も好投したが、先発陣とは対照的に信頼できる左腕の不在に苦しんだ。

     打線はリーグ2位の463得点をマークし、強力投手陣に十分な援護を与えた。新人コディ・ベリンジャー(打率.261、25本塁打、OPS.961)が予想を上回る強打で打線の軸となり、コリー・シーガー(打率.298、13本塁打、OPS.897)、ジャスティン・ターナー(打率.377、10本塁打、OPS1.056)らと強力な中軸を形成。クリス・テイラー(打率.285、10本塁打、OPS.844)、エンリケ・ヘルナンデス(打率.215、8本塁打、OPS.760)、オースティン・バーンズ(打率.283、5本塁打、OPS.935)らの活躍も打線に厚みを加えた。故障離脱中のエイドリアン・ゴンザレス(打率.255、1本塁打、OPS.643)が復帰した際にポジションに困るくらいの選手層となり、昨季大苦戦した左投手を克服したのも明るい材料だ。

     序盤はダイヤモンドバックスとロッキーズに後れを取ったものの、終わってみれば両リーグ最高勝率で前半戦を終えた。投打とも選手層は厚く、リリーフ左腕さえ補強できれば大きな穴はなくなる。欲を言えば計算できる先発右腕も加えたいところ。今季こそ1988年以来のワールドシリーズ制覇を成し遂げたい。

    サンディエゴ・パドレス(38勝50敗:地区4位)

     防御率4.64はリーグ11位だったが、先発陣ではクレイトン・リチャード(5勝8敗、防御率4.66)とヨーリス・チャシン(8勝7敗、防御率4.32)が100イニング以上を投げ、防御率4点台とまずまず。ルイス・ペルドモ(4勝4敗、防御率4.54)とトレバー・ケーヒル(3勝3敗、防御率3.38)もある程度計算の立つピッチングを見せた。ブルペン陣ではブラッド・ハンド(42試合、防御率2.30)が47イニングで60三振を奪う力投を見せ、チームから唯一のオールスター出場。カービー・イエーツ(30試合、防御率1.93)も予想外の活躍を見せた。クローザーのブランドン・マウアー(38試合、防御率5.60)は防御率ほどピッチングの内容は悪くなく、ライアン・バクター(37試合、防御率2.94)も安定。投手陣は全体的に健闘したと言っていいだろう。

     打線はさっぱり。312得点、打率.227、出塁率.294はいずれもリーグワースト、長打率.383と840三振はリーグ14位の数字だった。ウィル・マイヤーズ(打率.255、16本塁打、OPS.796)は穴が多く、前半戦だけで109三振。同じく三振を量産していたライアン・シンプ(打率.158、14本塁打、OPS.709)はマイナー降格となった。ハンター・レンフロー(打率.231、16本塁打、OPS.737)やオースティン・ヘッジス(打率.218、13本塁打、OPS.677)も一発の魅力こそあるものの粗い打撃から脱却できず、チームで唯一安定した打撃を見せていたヤンハービス・ソラーテ(打率.268、10本塁打、OPS.775)の故障離脱も痛かった。意外なところではシーズン途中にメジャー昇格を果たしたホゼ・ピレラ(打率.286、4本塁打、OPS.821)がなかなかの活躍を見せた。

     オフに掻き集めた先発投手陣が健闘したが、中長期的なチーム構想に入っている選手はほとんどおらず、需要があるのであれば7月末までに放出してしまうべきだろう。ジャイアンツの大不振があったとはいえ、「30球団最弱」と言われながらも地区4位で前半戦を終えた点は評価できる。後半戦は来季以降に繋がる戦いを期待したい。

    サンフランシスコ・ジャイアンツ(34勝56敗:地区5位)

     大黒柱マディソン・バムガーナー(0勝3敗、防御率3.00)の長期離脱が影響したわけではないだろうが、先発投手陣は揃って不振。10試合以上先発した投手の中に防御率3点台は一人もいなかった。ジェフ・サマージャ(4勝10敗、防御率4.58)はFIP3.44と投球内容自体は決して悪くなかったものの結果に繋がらず、マット・ムーア(3勝9敗、防御率6.04)はとことん打ち込まれた。ブルペン陣では新加入のマーク・マランソン(22試合、防御率4.35)が2度にわたって故障者リスト入り。コリー・ギアリン(35試合、防御率2.13)、ハンター・ストリックランド(36試合、防御率2.01)らが好投したが、彼らの好投だけではどうにもならなかった。

     打線はリーグワーストの75本塁打と相変わらず長打力不足が深刻で、354得点はリーグ13位に沈んだ。バスター・ポージー(打率.324、10本塁打、OPS.904)は好成績を残したが、ブランドン・ベルト(打率.243、16本塁打、OPS.820)は打率が上がらず、ブランドン・クロフォード(打率.225、8本塁打、OPS.635)も低調。俊足巧打のエドゥアルド・ヌニェス(打率.299、4本塁打、OPS.737)の故障離脱も痛かった。なかなかベストメンバーが揃わない中、穴埋めとして起用された選手も活躍できず。一時的な活躍を見せる選手はいても、その活躍が長続きすることはなかった。

     トレード・デッドラインで売り手に回ることは確実。バムガーナー、ポージー、クロフォードの3人以外は放出候補と言われており、8月以降はチームの顔ぶれが大きく変わることになりそうだ。とにかく打線の軸となるスラッガーの育成(獲得)が急務である。


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  • 【前半戦レビュー】ナ・リーグ中部地区

    2017.7.14 16:54 Friday

     2017年のレギュラーシーズンは前半戦が終了。昨日のア・リーグに続き、今日はナ・リーグ15球団の前半戦を簡単に振り返っていく。第5回はナ・リーグ中部地区だ。

    シカゴ・カブス(43勝45敗:地区2位タイ)

     チーム防御率4.10はリーグ5位。しかし、先発投手に限ればリーグ8位の防御率4.66と昨季の安定感はすっかり影を潜めてしまった。ジョン・レスター(5勝6敗、防御率4.25)をはじめ、先発投手の防御率は軒並み4点台。ジョン・ラッキー(5勝9敗、防御率5.20)や新加入のブレット・アンダーソン(2勝2敗、防御率8.18)も打ち込まれ、エディ・バトラー(4勝3敗。防御率3.88)が一番まともという深刻な状況だった。一方、ブルペン陣はリーグ2位の救援防御率3.26をマーク。守護神ウェイド・デービス(31試合、防御率1.80)を筆頭に、カール・エドワーズJr.(38試合、防御率2.29)、上原浩治(33試合、防御率2.73)、ペドロ・ストロップ(39試合、防御率3.00)らが安定したピッチングを続けていた。

     打線は打率.239(リーグ14位)、399得点(リーグ11位)と低迷。カイル・シュワーバー(打率.178、13本塁打、OPS.694)の不振が大誤算で、リードオフマンを固定できず、アンソニー・リゾー(打率.259、20本塁打、OPS.894)、ベン・ゾブリスト(打率.214、7本塁打、OPS.673)、新人イアン・ハップ(打率.257、13本塁打、OPS.870)など様々なオプションを試すことになった。リゾーとともにクリス・ブライアント(打率.269、18本塁打、OPS.928)も30本塁打以上を狙えるペースだが、リードオフマン不在の影響で38打点どまり。昨季ポイントゲッターとなっていたアディソン・ラッセル(打率.226、7本塁打、OPS.678)も精彩を欠いた。

     ワールドシリーズ制覇による「燃え尽き症候群」では、という話も浮上したが、それだけでは説明がつかないほどの低迷ぶり。ホゼ・キンターナ獲得を起爆剤として、なんとか昨季の姿に近付いていきたいところだ。

    シンシナティ・レッズ(39勝49敗:地区5位)

     チーム防御率5.05はリーグ唯一の5点台。防御率7点台のブロンソン・アローヨ(3勝6敗、防御率7.35)とアミール・ギャレット(3勝6敗、防御率7.41)に12試合以上先発を任せなければならない台所事情ではどうしようもなかった。すでに13人の投手を先発に起用。先発ローテーションが完全に崩壊する中、開幕投手を務めたスコット・フェルドマン(7勝6敗、防御率3.94)だけは好投を続けており、ルイス・カスティーヨ(1勝1敗、防御率3.13)の台頭も明るい材料となっている。先発防御率5.91(リーグワースト)に対して救援防御率3.97はリーグ5位とブルペン陣は健闘。クローザーのライセル・イグレシアス(36試合、防御率1.69)、マイケル・ローレンゼン(37試合、防御率2.93)、ドリュー・ストーレン(37試合、防御率2.80)らが安定したピッチングを披露した。

     打線はリーグ6位の424得点となかなか強力。ジョーイ・ボットー(打率.315、26本塁打、68打点)がリーグトップクラスの好成績を残し、アダム・デュバル(打率.278、20本塁打、OPS.878)、スコット・シェブラー(打率.254、22本塁打、OPS.856)とともに20本塁打トリオを形成。ザック・コザート(打率.316、9本塁打、OPS.941)やスクーター・ジェネット(打率.311、15本塁打、OPS.966)も意外な活躍を見せた。35盗塁のビリー・ハミルトン(打率.242、2本塁打、OPS.617)と15盗塁のホゼ・ペラザ(打率.254、4本塁打、OPS.612)の存在もあって75盗塁はリーグトップタイの数字だが、両選手には出塁率アップを求めたい。

     打線はボットーとコザート以外は20代という布陣ながら、なかなかの得点力を発揮。再建に向けての課題は明らかに投手陣である。カスティーヨを除く新人投手がことごとく打ち込まれていることを考えると、強力打線の一角を崩してでも投手の補強に動く必要がありそうだ。

    ミルウォーキー・ブリュワーズ(50勝41敗:地区1位)

     誰もが驚いたブリュワーズの快進撃。投手陣は先発・救援ともまずまずのパフォーマンスを見せた。先発陣ではチェイス・アンダーソン(6勝2敗、防御率2.89)とジミー・ネルソン(8勝4敗、防御率3.30)がエース級の活躍。ザック・デイビーズ(10勝4敗、防御率4.90)は勝ち運に恵まれ、早くも2桁勝利に到達した。ブルペン陣では新クローザーとして期待されたネフタリ・フェリース(29試合、防御率6.00)の不振こそ誤算だったが、コリー・クネーベル(43試合、防御率1.70)がブレイクを果たし、開幕から43試合連続奪三振のメジャー新記録を樹立。ジェイコブ・バーンズ(42試合、防御率3.63)やジャレッド・ヒューズ(39試合、防御率2.92)も健闘した。

     エリック・テームズ(打率.248、23本塁打、OPS.936)が好スタートを切ってチームを牽引すると、トラビス・ショウ(打率.299、19本塁打、OPS.938)やドミンゴ・サンタナ(打率.291、15本塁打、OPS.881)も成長を見せ、リーグ4位となる451得点をマーク。主砲ライアン・ブラウン(打率.259、10本塁打、OPS.887)の離脱中も、彼の不在をあまり感じさせなかった。オーランド・アルシア(打率.283、8本塁打、OPS.740)、ヘスス・アギラー(打率.294、9本塁打、OPS.911)、エリック・ソガード(打率.331、3本塁打、OPS.924)といった脇役たちも好成績を残し、138本塁打と75盗塁はともにリーグトップの数字(盗塁はトップタイ)。リーグワーストの874三振を喫するなど粗削りな打線だが、若手選手たちが思い切りよくプレイしたことの裏返しだろう。

     カブスとカージナルスの不振に助けられた部分もあるが、この快進撃は決してフロックではない。優勝争いの経験が少ない選手たちが体力的にも精神的にも夏場のキツい時期を乗り切れるかどうかが、今後の戦いにおけるカギとなりそうだ。

    ピッツバーグ・パイレーツ(42勝47敗:地区4位)

     先発陣は有望株タイラー・グラスナウ(2勝6敗、防御率7.45)が期待を裏切ったものの、6人で全試合を賄った。イバン・ノバ(9勝6敗、防御率3.21)が安定感抜群のピッチングで先発ローテーションの軸となり、ジェイムソン・タイオン(5勝2敗、防御率2.73)も好投。一方で、エース格のゲリット・コール(7勝7敗、防御率4.43)はやや物足りないパフォーマンスに終始した。ブルペン陣はトニー・ワトソン(40試合、防御率3.86)が不振でクローザーの座を剥奪されたが、若手左腕のフェリペ・リベロ(44試合、防御率0.76)が圧巻のパフォーマンスで穴を埋めた。フアン・ニカシオ(43試合、防御率2.50)も好投を続け、救援防御率3.93はリーグ4位の数字。投手陣全体としてまずまず健闘したと言えるだろう。

     打線はスターリング・マーテイ(打率.241、2本塁打、OPS.659)の出場停止が大誤算。グレゴリー・ポランコ(打率.258、8本塁打、OPS.721)もなかなか調子が上がらず、リーグ12位の378得点に終わるなど得点力不足に陥った。そんな中、チーム随一のスター選手であるアンドリュー・マカッチェン(打率.294、17本塁打、OPS.909)は開幕からしばらくの間こそ不振だったものの、5月末から絶好調。完全復活と呼べるくらいの大活躍を見せている。新人ジョシュ・ベル(打率.239、16本塁打、OPS.793)やジョシュ・ハリソン(打率.280、10本塁打、OPS.797)もまずまず。リーグ14位の87本塁打とパワー不足が顕著で、20本塁打を計算できる姜正浩(出場なし)の不在が響いた格好だ。

     首位ブリュワーズとは7ゲーム差。地区優勝を完全に諦めてしまうような状況ではないが、逆転は難しい。交換要員次第では投打の主力であるコール、ワトソン、マカッチェンの放出に向けて動くことになるだろう。

    セントルイス・カージナルス(43勝45敗:地区2位タイ)

     ダブルヘッダーで先発したマルコ・ゴンザレス(0勝0敗、防御率13.50)を除き、88試合中87試合を5人で賄った先発陣はリーグ4位の先発防御率3.90と安定。防御率5点台と打ち込まれたアダム・ウェインライト(10勝5敗、防御率5.20)は打線との巡り合わせがよく、チーム唯一の2桁勝利をマークした。安定していた先発陣とは対照的に、ブルペン陣は不安定。呉昇桓(38試合、防御率3.54)に昨季ほどの安定感がなく、シーズン途中から複数人クローザー体制を敷くことに。しかし、トレバー・ローゼンタール(37試合、防御率4.05)らその他の投手にも安定感はなく、ブルペン陣が試合を壊してしまうことも少なくなかった。

     打線は全体的に迫力不足。ジェッド・ジョーコ(打率.300、13本塁打、OPS.882)が攻守に孤軍奮闘したが、マット・カーペンター(打率.237、14本塁打、OPS.827)や新加入のデクスター・ファウラー(打率.248、14本塁打、OPS.824)は低打率に喘ぎ、アレドミス・ディアス(打率.260、7本塁打、OPS.688)やランドール・グリチック(打率.215、9本塁打、OPS.678)はマイナー降格を経験した。トミー・ファム(打率.299、11本塁打、OPS.895)やポール・デヨング(打率.313、9本塁打、OPS.932)の活躍がなければどうなっていたことか。好調のコルテン・ウォン(打率.301、1本塁打、OPS.838)が故障がちだったのも痛かった。

     昨年までの安定した戦いぶりは影を潜め、不安定な戦いに終始。勝ちにいくのか、来季を見据えるのか、フロントは難しい判断を迫られることになるが、まずは7月末までに本来の安定した戦いぶりを取り戻したいところ。そうすればブリュワーズとの5.5ゲーム差は決して追い付けない差ではないはずだ。


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  • 【前半戦レビュー】ナ・リーグ東部地区

    2017.7.14 15:21 Friday

     2017年のレギュラーシーズンは前半戦が終了。昨日のア・リーグに続き、今日はナ・リーグ15球団の前半戦を簡単に振り返っていく。第4回はナ・リーグ東部地区だ。

    アトランタ・ブレーブス(42勝45敗:地区2位)

     チーム防御率4.68はリーグ12位の数字。ベテラン3投手を加えた先発陣ではR.A.ディッキー(6勝5敗、防御率4.23)がチーム最多の104.1イニングを投げるなど健闘したが、ハイメ・ガルシア(2勝7敗、防御率4.55)とバートロ・コローン(2勝8敗、防御率8.14)は期待外れ。コローンは解雇され、ツインズとマイナー契約を結んだ。エース格のフリオ・テーラン(7勝6敗、防御率4.79)も新本拠地に苦戦する中、マイク・フォルティネビッチ(7勝5敗、防御率3.77)が成長を遂げ、ショーン・ニューカム(1勝4敗、防御率4.26)も昇格当初は好投を続けた。ブルペン陣はクローザーのジム・ジョンソン(38試合、防御率4.23)が不安定だが、ホゼ・ラミレス(40試合、防御率2.70)とアローディス・ビスカイーノ(37試合、防御率2.38)の頑張りが光っている。

     打線は主砲フレディ・フリーマン(打率.348、16本塁打、OPS1.201)が死球による骨折で長期離脱する中、穴埋めとしてカージナルスから獲得したマット・アダムス(打率.292、13本塁打、OPS.947)が予想以上の活躍を見せた。マット・ケンプ(打率.293、12本塁打、OPS.826)、ブランドン・フィリップス(打率.280、7本塁打、OPS.737)らベテランが及第点のパフォーマンスを見せ、エンダー・インシアーテ(打率.302、7本塁打、OPS.757)やタイラー・フラワーズ(打率.306、6本塁打、OPS.838)も好打を発揮したが、期待の新人ダンズビー・スワンソン(打率.221、6本塁打、OPS.620)は期待を裏切った。

     メッツやマーリンズの不振もあり、前半戦を地区2位で終えたが、ポストシーズン進出は絶望的。7月末までに今オフFAのベテラン選手をどんどん放出し、後半戦は来季に向けたチーム作りを始めていくことになるだろう。

    マイアミ・マーリンズ(41勝46敗:地区3位)

     新加入のダン・ストレイリー(7勝4敗、防御率3.31)が計算できるスターターとして確立し、ホゼ・ウーレイナ(7勝3敗、防御率3.54)も急成長。ノーヒッターを達成したエディンソン・ボルケス(4勝8敗、防御率4.19)と合わせて先発3番手までは計算が立った。しかし、陳偉殷(2勝1敗、防御率4.33)の故障もあって4番手以降は人材不足。防御率7点台・8点台の投手を起用せざるを得ない状況に陥っていた。実績豊富なリリーバーを数名加えたブルペン陣は、新加入のブラッド・ジーグラー(34試合、防御率6.52)と田澤純一(23試合、防御率5.87)が予想外の大不振。それでもクローザーのAJラモス(34試合、防御率3.51)を筆頭にある程度のコマは揃っていた。

     打線は三塁と遊撃が穴となり、リーグ7位の410得点と豊富なタレントを擁するわりには得点は伸びなかった。ジャンカルロ・スタントン(打率.277、26本塁打、OPS.933)、マーセル・オズーナ(打率.316、23本塁打、OPS.940)、ジャスティン・ボーア(打率.289、20本塁打、OPS.923)が20本塁打トリオを形成し、ディー・ゴードン(打率.295、0本塁打、OPS.701)もリーグ3位の32盗塁と持ち味を発揮。J.T.リアルミュート(打率.303、8本塁打、OPS.818)とクリスチャン・イェリッチ(打率.280、8本塁打、OPS.765)もそれなりの数字を残したが、マーティン・プラド(打率.262、2本塁打、OPS.666)の故障離脱が痛かった。

     開幕前には躍進を期待する声も聞こえていたが、すでにポストシーズン進出は絶望的。今後は球団売却の行方ばかりが注目されることになりそうだ。球団売却にメドがつけば、主力選手放出に向けての動きが活発化していくかもしれない。

    ニューヨーク・メッツ(39勝47敗:地区4位)

     「強力先発投手陣」は今季も構想倒れに終わり、チーム防御率4.94はリーグ14位。打倒ナショナルズの1番手と目されながら、前半戦は地区4位に沈んだ。ノア・シンダーガード(1勝2敗、防御率3.29)やマット・ハービー(4勝3敗、防御率5.25)が次々に戦列を離れ、100イニング以上を投げたのはジェイコブ・デグロム(9勝3敗、防御率3.65)ただ一人。昨季好投したロバート・グセルマン(5勝5敗、防御率6.16)も通用しなかった。ブルペン陣もクローザーのジューリス・ファミリア(11試合、防御率3.86)が長期離脱。アディソン・リード(41試合、防御率2.53)が代理クローザーとして奮闘したが、彼以外に防御率2点台の投手は皆無。救援防御率5.03はリーグワーストを免れるのが精一杯だった。

     先発陣のシンダーガード、ブルペン陣のファミリアと同様、打線からは主砲ヨエニス・セスペデス(打率.265、9本塁打、OPS.822)が故障離脱。マイケル・コンフォート(打率.284、14本塁打、OPS.945)がオールスターに選出される活躍を見せ、ジェイ・ブルース(打率.266、23本塁打、OPS.872)やT.J.リベラ(打率.299、4本塁打、OPS.783)も健闘したが、ニール・ウォーカー(打率.270、9本塁打、OPS.820)も故障で離脱し、406得点はリーグ8位どまりだった。チームの顔であるデービッド・ライト(出場なし)は開幕から欠場中。不振のホゼ・レイエス(打率.215、8本塁打、OPS.655)を使い続けざるを得ない状況は寂しい限りだった。

     投打に故障者が続出している状況を踏まえ、抜本的なチーム改革に乗り出す必要がある。特に先発陣はいつまで経っても看板倒れ。「強力先発投手陣」の完成という夢物語はそろそろ諦めたほうが良さそうだ。

    フィラデルフィア・フィリーズ(29勝58敗:地区5位)

     先発防御率4.68はリーグ9位と意外な健闘を見せた。高額年俸のジェレミー・ヘリクソン(5勝5敗、防御率4.49)は開幕4連勝後に急失速して冴えない成績に終わったが、アーロン・ノラ(6勝6敗、防御率3.59)、ニック・ピベッタ(2勝4敗、防御率4.73)、ベン・ライブリー(1勝4敗、防御率3.80)ら若手投手が力投。先発ローテーションの崩壊を食い止めた。ブルペン陣はクローザーのジェンマー・ゴメス(18試合、防御率7.25)が大誤算。ゴメスに代わってクローザーに昇格したヘクター・ネリス(39試合、防御率3.52)も安定感を欠き、チーム全体の11セーブはリーグで最も少なかった。中継ぎではパット・ニーシェック(38試合、防御率1.27)が好投してトレード市場の目玉となり、ルイス・ガルシア(30試合、防御率2.55)も期待以上のピッチングを披露したが、エドゥブレイ・ラモス(0勝7敗、防御率5.52)のように使い物にならない投手のほうが多かった。

     リーグ14位の332得点と打線も期待外れだった。アーロン・アルテール(打率.284、14本塁打、OPS.886)が強打を発揮してレギュラーに定着したが、トミー・ジョセフ(打率.252、15本塁打、OPS.779)とマイケル・フランコ(打率.217、13本塁打、OPS.657)は粗い打撃に終始。新戦力のマイケル・ソーンダース(打率.205、6本塁打、OPS.617)とハウィー・ケンドリック(打率.349、2本塁打、OPS.879)は明暗が分かれた。オドゥベル・ヘレーラ(打率.256、6本塁打、OPS.685)は一時期二塁打を量産したが、トータルで見れば低調。その他ではダニエル・ナバ(打率.299、3本塁打、OPS.800)の活躍が目立った。

     前半戦30勝未満は両リーグで唯一。ニーシェックらベテラン選手のみならずフランコ、ジョセフといった20代中盤の若手選手にも放出論が出ており、今後はチームの長期構想から外れた選手をどんどん放出し、マイナーから若手有望株を登用していくことになりそうだ。

    ワシントン・ナショナルズ(52勝36敗:地区1位)

     先発防御率3.71はリーグ3位。マックス・シャーザー(10勝5敗、防御率2.10)、スティーブン・ストラスバーグ(9勝3敗、防御率3.43)、ジオ・ゴンザレス(7勝4敗、防御率2.86)の三本柱はしっかり結果を残した。しかし、タナー・ロアーク(6勝6敗、防御率5.27)とジョー・ロス(5勝3敗、防御率5.01)は防御率5点台と期待外れ。後半戦は彼らの復調が望まれる。大物クローザーの獲得に失敗して不安視されていたブルペン陣は完全に崩壊。救援防御率5.20はリーグワーストの数字であり、各投手の不振や故障により、最後まで勝ちパターンを形成できなかった。そんな中でマット・アルバース(33試合、防御率1.93)が好投。エニー・ロメロ(37試合、防御率3.63)も成長を感じさせた。

     打線はアダム・イートン(打率.297、2本塁打、OPS.854)の大ケガというアクシデントはあったものの、各打者が実力を発揮し、リーグトップの486得点を叩き出した。ブライス・ハーパー(打率.325、20本塁打、OPS1.021)は文句なしの働き。ライアン・ジマーマン(打率.330、19本塁打、OPS.969)は奇跡的な復活を遂げ、ダニエル・マーフィー(打率.342、14本塁打、OPS.966)も流石の安定感だった。1試合10打点をきっかけに復調したアンソニー・レンドン(打率.304、16本塁打、OPS.960)やイートンの穴を埋めたマイケル・テイラー(打率.278、12本塁打、OPS.831)も強打を発揮。故障離脱中のトレイ・ターナー(打率.279、7本塁打、OPS.746)が復帰すれば、打線に死角はない。

     同地区他球団の不振もあって地区首位を独走しているが、ポストシーズンを勝ち抜くためにはブルペン陣の整備は絶対条件。可能であれば先発三本柱に続く、信頼できるスターターも加えておきたいところだ。地区優勝は間違いないだけに、トレード市場で戦力を整備して球団初のワールドシリーズ出場を目指したい。


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  • 次に動くのは誰だ!?トレード市場の投手事情

    2017.7.14 11:52 Friday

     ホゼ・キンターナ(ホワイトソックス)がカブスへ放出された。シカゴに本拠地を置く2球団でのトレードは今世紀に入って2度目だという。トレード市場がオープンし、今後は7月末に向けてトレードの動きが活発化していく。ここではトレード市場の投手事情について簡単にチェックしてみよう。

     一般的に、野手に比べて投手は獲得に動きやすいと言われる。なぜなら、一流の投手だけでロースターを埋めている球団など1つもないからだ。他球団から一線級の先発投手を獲得できれば、自軍の先発5番手に替えて先発ローテーションに入れることができる。リリーバーにしても同様だ。しかし、たとえばヤンキースがライトにスター選手を2人置くことはできないのだ。

     そうした理由から、投手の獲得に動く球団は多い。それでは、エース級の先発投手、その他の先発投手、中継ぎ投手、クローザーの4つに分けて、トレード市場の投手事情をザッと眺めていこう。

    エース級の先発投手

     ダルビッシュ有(レンジャーズ)のほか、ゲリット・コール(パイレーツ)、ジャスティン・バーランダー(タイガース)、ソニー・グレイ(アスレチックス)らの名前がトレード候補として挙げられている。彼らを獲得するためには多大な対価を支払うことになるが、ワールドシリーズ制覇を目指すチームにとって大一番で安心して先発を任せられる一流投手は喉から手が出るほど欲しい存在だ。昨季のクレイトン・カーショウ(ドジャース)のように、絶対的な先発投手が1人だけいてもポストシーズンは勝ち抜けない。カーショウとアレックス・ウッドの両左腕に次ぐ右腕が欲しいドジャース、絶対的なエースを必要としているヤンキースやアストロズなどがトレード競争に参戦すると見られている。

    その他の先発投手

     ジェレミー・ヘリクソン(フィリーズ)、マルコ・エストラーダ(ブルージェイズ)、ランス・リン(カージナルス)、ハイメ・ガルシア(ブレーブス)といった、先発ローテーションの1番手・2番手を任せるほどではないものの、ある程度安心して試合を任せることのできる投手がこのグループに属する。エース級の先発投手を獲得するには多大な対価が必要となるため、こちらのグループに属する先発投手の獲得を目指す球団も少なくない。コリー・クルーバーとカルロス・カラスコの両輪に次ぐ存在が欲しいインディアンスや、先発4番手・5番手の戦力アップを目指すナショナルズなどは、こうした投手の獲得に動くことになるだろう。

    中継ぎ投手

     右腕ではパット・ニーシェック(フィリーズ)やトレバー・ローゼンタール(カージナルス)、左腕ではブラッド・ハンド(パドレス)やトニー・ワトソン(パイレーツ)らが注目株。信頼できる中継ぎ投手はどの球団も不足しており、何人いても困らない存在であるため、最も活発にトレード交渉が行われる部門の一つである。昨季のポストシーズンを見てもわかるように、短期決戦において信頼できるリリーバーの存在は極めて重要。ブルペン崩壊に苦しむナショナルズはもちろん、左腕が不足気味なドジャースやアストロズ、その他にもブリュワーズやヤンキースなどもリリーバーの補強に動くと見られている。

    クローザー

     ナショナルズへのトレードが盛んに噂されているデービッド・ロバートソン(ホワイトソックス)のほか、ライセル・イグレシアス(レッズ)、ザック・ブリットン(オリオールズ)、ジャスティン・ウィルソン(タイガース)らがトレード候補として挙げられてる。イグレシアスは極めて優秀な成績を残しているが、2020年まで契約が残っている。2020年までにはレッズも再建を終え、「勝負モード」に突入しているはずであり、貴重な戦力になるべきイグレシアスの獲得にはかなりの対価を要求されることになるだろう。クローザー不在のナショナルズはもちろん、フェルナンド・ロドニーが安定感を欠くダイヤモンドバックスなども一線級のクローザーを欲しているに違いない。

     来季以降を見据えた補強を目指すチームもトレード市場に参戦するため、来季以降の契約を残す有力選手がポストシーズン進出やワールドシリーズ制覇を目指すチーム以外へ流出する可能性も十分にある。どのチームがどのような思惑でどの選手を手に入れるのか。トレードの情報は日本時間の深夜に入ってくることが多いため、日本のメジャーリーグファンはしばらくの間、眠れない夜を過ごすことになりそうだ。


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  • 明日から後半戦 トラウトとバムガーナーが戦列復帰

    2017.7.14 11:12 Friday

     メジャーリーグはオールスター・ブレイクを終え、明日からいよいよレギュラーシーズン後半戦に突入する。カブスがホゼ・キンターナを獲得するなど、すでにトレード市場も動き出しているが、後半戦から2人のスーパースターがグラウンドに戻ってくる。

     エンゼルスは球界最高のスター選手、マイク・トラウトが戦列に復帰する。今季は開幕から絶好調で、打率.337、16本塁打、36打点、10盗塁、OPS1.203という好成績をマークしていたが、左手親指の靱帯を断裂して5月末に故障者リスト入り。オールスター・ゲーム出場を辞退し、マイナーでのリハビリ出場を経て、およそ1か月半ぶりの戦列復帰が決まった。

     エンゼルスはトラウト不在の期間をほぼ勝率5割で乗り切り、ワイルドカードを狙える位置をキープしている。投打に課題の多いチームだが、トラウトの復帰が起爆剤となれば、混戦が続くア・リーグのワイルドカード争いはさらに面白くなるだろう。

     一方、ジャイアンツは球界屈指の左腕、マディソン・バムガーナーがマウンドに戻ってくる。バイク事故による負傷で3ヶ月近く戦列を離れることになったバムガーナーだが、マイナーでの4度のリハビリ登板を経て、日本時間7月16日のパドレス戦で戦列復帰を果たす予定となっている。今季は4先発で0勝3敗ながら防御率3.00、K/BB7.00と安定した投球を続けていただけに、低迷中のジャイアンツにとってバムガーナーの戦列復帰は久々の明るい話題となりそうだ。

     なお、バムガーナーの復帰に伴ってベテラン右腕のマット・ケインが先発ローテーションを外れ、ブルペンに回る模様。後半戦のジャイアンツはジョニー・クエイト、バムガーナー、ジェフ・サマージャ、マット・ムーア、タイ・ブラックの5人を先発ローテーションに据えてスタートすることになる。

     このほかにもクリス・デービス(オリオールズ)、マット・ホリデイ(ヤンキース)、コルテン・ウォン(カージナルス)など各球団の主力選手が続々と戦列復帰予定。彼らの復帰によって、後半戦のメジャーリーグはさらに盛り上がっていくに違いない。


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  • 電撃トレード!カブスがキンターナを獲得

    2017.7.14 10:52 Friday

     ナ・リーグ中部地区首位のブリュワーズから5.5ゲーム差の地区2位タイで前半戦を終えたカブスが早速動いた。後半戦の巻き返しを狙う昨季のワールドシリーズ王者が若手有望株4人を放出し、ホワイトソックスから安定感抜群の左腕ホゼ・キンターナを獲得した。

     このトレードは大きな衝撃を与えた。通常であれば各メディアの敏腕記者たちがトレードの情報をキャッチし、交渉の進展状況などを逐一Twitterなどで発信してくれるのだが、このトレードに関してはそのような前情報は一切なし。日本時間7月14日の午前0時過ぎにホワイトソックスの公式アカウントが「キンターナとの交換でイロイ・ヒメネス、ディラン・シーズ、マット・ローズ、ブライアント・フリートを獲得した」と発表したのだ。

     キンターナ獲得に関して、カブスのセオ・エプスタイン野球部門社長はチームの前半戦の不振を受けての動きであることを否定。クリス・ブライアント、アンソニー・リゾー、アディソン・ラッセルといった若き主力選手たちとともにもう一度ワールドシリーズ制覇を目指すチームを作るための動きであることを強調した。

     「前半戦は不振だったが、我々はそれに対して責任があるし、このチームを信じている。我々は中心選手を放出することは考えていないし、もし可能なら中心選手をキープしたまま、このチームでもう一度ワールドシリーズを制覇したいと思っている」

     1年前にはヤンキースからアロルディス・チャップマンを獲得するためにグレイバー・トーレスら若手有望株を放出。今回のトレードでも球界屈指の有望株であるヒメネスらを放出したが、それは現在の主力選手たちへの信頼の表れでもあるのだろう。

     今季のキンターナは開幕から本調子ではなかったものの、6月以降はすっかり復調し、本来の姿を取り戻している。球団オプションを含めると2020年まで保有できるのも大きな魅力だ。昨季と比べて成績を落としている先発投手陣の補強になるのはもちろんのこと、今季終了後にジェイク・アリエタとジョン・ラッキーがFAとなるだけに、来季以降に向けても大きな補強となった。

     「ヒメネスとシーズを放出しなければこのトレードが成立する可能性はゼロだった」とエプスタインが語ったように、カブスはキンターナ獲得のために大きな対価を支払った。しかし、若手有望株は所詮「可能性」であり、確実に戦力になる保証はどこにもない。キンターナの「実績」という得がたいものを手に入れたカブス。この電撃トレードによって今夏のトレード市場の幕が切って落とされた。


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  • 【前半戦レビュー】ア・リーグ西部地区

    2017.7.13 18:47 Thursday

     2017年のレギュラーシーズンは前半戦が終了。試合が行われない今日、明日の2日間を利用して、全30球団の前半戦を簡単に振り返っていく。第3回はア・リーグ西部地区だ。

    ヒューストン・アストロズ(60勝29敗:地区1位)

     防御率3.93はリーグ3位。エースのダラス・カイケル(9勝0敗、防御率1.67)の故障者リスト入りにより台所事情はやや苦しくなったが、ブルペンから先発に回ったブラッド・ピーコック(7勝1敗、防御率2.63)の活躍もあり、大きな破綻には繋がらなかった。ランス・マカラーズJr.(7勝2敗、防御率3.05)、マイク・ファイアーズ(5勝4敗、防御率3.84)、チャーリー・モートン(6勝3敗、防御率3.82)の3人が防御率3点台を記録。デービッド・ポーリーノ(2勝0敗、防御率6.52)がPED使用で80試合出場停止となったのは残念だった。ブルペン陣はロングリリーフを何度もこなし、52.2イニングで74奪三振を記録したクリス・デベンスキー(35試合、防御率2.73)の奮闘が光った。ウィル・ハリス(34試合、防御率2.86)も安定していたが、クローザーのケン・ジャイルズ(34試合、防御率3.34)、ルーク・グレガーソン(37試合、防御率3.97)、トニー・シップ(31試合、防御率4.10)らは不安定な投球も目立った。

     打線は文句なし。527得点はリーグトップの数字であり、チームOPS.855という驚異の数字を叩き出した。ジョージ・スプリンガー(打率.310、27本塁打、OPS.993)を筆頭にカルロス・コレア(打率.325、20本塁打、OPS.979)、ホゼ・アルトゥーベ(打率.347、13本塁打、OPS.968)、マーウィン・ゴンザレス(打率.308、16本塁打、OPS.967)とOPS.960以上が4人。ジョシュ・レディック(打率.313、9本塁打、OPS.880)、エバン・ギャティス(打率.284、8本塁打、OPS.832)、ジェイク・マリズニック(打率.248、10本塁打、OPS.824)、ユリエスキー・グリエル(打率.297、11本塁打、OPS.813)ら中軸の脇を固める打者も軒並みOPS.800以上をマークした。心配なのは大ベテランのカルロス・ベルトラン(打率.227、11本塁打、OPS.690)。強力打線の中で一人取り残されているような印象を受けた。

     打線には補強の必要がないだけに、トレード・デッドラインでは投手力のグレードアップを目指すことになりそう。ワールドシリーズ制覇に向けてカイケル、マカラーズJr.と三本柱を形成できるようなエース級のスターターとブルペンに安定感をもたらすリリーバーを少なくとも一枚ずつは補強したいところだ。

    ロサンゼルス・エンゼルス(45勝47敗:地区2位)

     先発・リリーフともに故障者が続出し、開幕前の構想は完全に崩壊。特に先発投手陣は人材を欠き、ブルペンからJ.C.ラミレス(8勝7敗、防御率4.46)を配置転換したり、マイナーからパーカー・ブライドウェル(3勝1敗、防御率3.24)を登用したりしてなんとかやりくりしていた。それでもチームが持ち堪えられたのはブルペン陣の頑張りのおかげ。キャム・ベドロージアン(16試合、防御率1.69)の故障離脱は痛かったが、バド・ノリス(37試合、防御率2.23)、ユスメイロ・ペティート(33試合、防御率2.84)、ブレイク・パーカー(42試合、防御率2.58)、デービッド・ヘルナンデス(32試合、防御率2.73)らロートル軍団が強力ブルペンを形成。崩壊した先発ローテーションを支えた功績は計り知れない。

     打線はマイク・トラウト(打率.337、16本塁打、OPS1.203)の長期離脱が大きく影響し、リーグ13位の377得点にとどまった。合格点と言えるのはアンドレルトン・シモンズ(打率.290、9本塁打、OPS.779)とリーグ盗塁王(25盗塁)のキャメロン・メイビン(打率.245、6本塁打、OPS.729)くらい。アルバート・プーホルス(打率.241、13本塁打、OPS.675)は衰えを隠せず、コール・カルフーン(打率.242、12本塁打、OPS.697)やC.J.クロン(打率.213、2本塁打、OPS.568)も精彩を欠いた。新加入のルイス・バルブエナ(打率.185、6本塁打、OPS.585)も期待外れで、「お買い得候補」だったはずの補強は高い買い物になってしまった。

     ポストシーズン進出を狙える位置にはいるものの、とにかく故障者がある程度復帰しないことには話にならない。トラウトの復帰は大きなプラスだが、それだけではポストシーズンには届かないだろう。特に先発ローテーションの立て直しは必要不可欠だ。

    オークランド・アスレチックス(39勝50敗:地区5位)

     左腕ショーン・マネイア(7勝5敗、防御率3.76)が先発ローテーションの軸へと成長を遂げ、ソニー・グレイ(4勝4敗、防御率4.00)も本来のピッチングを取り戻して前半戦を終えた。開幕から好投を続けていたアンドリュー・トリッグス(5勝6敗、防御率4.27)は失速した挙句、長期離脱となってしまい、ジャーレル・コットン(5勝8敗、防御率5.17)やケンドール・グレイブマン(2勝2敗、防御率3.83)も故障者リスト入り。そんな中、ポール・ブラックバーン(1勝0敗、防御率0.66)の台頭は明るい材料だ。ブルペン陣は使える投手とそうでない投手の格差が大きすぎる。ライアン・マドソン(38試合、防御率2.17)、ショーン・ドゥーリトル(22試合、防御率3.54)らは比較的安定していたが、リアム・ヘンドリックス(38試合、防御率5.40)、ジョン・アックスフォード(20試合、防御率6.30)らはさっぱり。クローザーのサンティアゴ・カシーヤ(34試合、防御率3.82)も全幅の信頼を置ける投球ではなかった。

     打線はリーグ5位の125本塁打を放ったが、リーグワーストの打率.236に終わり、382得点はリーグ12位どまり。主砲クリス・デービス(打率.244、24本塁打、OPS.847)が昨年同様に本塁打を量産し、ヨンダー・アロンゾ(打率.275、20本塁打、OPS.934)も30歳にしてブレイク。ジェッド・ラウリー(打率.279、9本塁打、OPS.805)やライオン・ヒーリー(打率.269、19本塁打、OPS.804)も好成績を残したが、打線の底上げを狙って獲得したはずのトレバー・プルーフ(打率.214、7本塁打、OPS.634)、ラジェイ・デービス(打率.210、2本塁打、OPS.579)、マット・ジョイス(打率.220、11本塁打、OPS.739)らが期待を裏切り、打線全体として機能したとは言えない状況だった。

     すでに若手有望株を積極的に起用しており、今後はベテランを放出して本格的に若手主体のチーム構成に切り替えていくと見られる。ただし、放出候補のベテランが低調な成績に終わっており、大きな見返りは期待しないほうが良さそうだ。

    シアトル・マリナーズ(43勝47敗:地区4位)

     フェリックス・ヘルナンデス(4勝3敗、防御率4.44)、岩隈久志(0勝2敗、防御率4.35)、ジェームス・パクストン(7勝3敗、防御率3.21)、ドリュー・スマイリー(登板なし)と開幕前の構想で先発ローテーションに入っていた4投手が次々に戦線離脱。ヘルナンデスとパクストンはすでに戦列復帰を果たしているが、アリエル・ミランダ(7勝4敗、防御率4.15)らの踏ん張りがなければ、先発ローテーションが完全に崩壊してもおかしくない状況だった。ブルペン陣はクローザー2年目のエドウィン・ディアス(35試合、防御率3.53)が不安定。メジャー定着が期待されたダン・アルタビラ(29試合、防御率5.46)も期待外れに終わったが、ニック・ビンセント(37試合、防御率2.02)、ジェームズ・パゾス(35試合、防御率3.06)らの頑張りが光った。とはいえ、チーム防御率4.56はリーグ10位。ポストシーズン進出を目指すチームとしては褒められない数字である。

     リーグ4位の431得点と打線はまずまず。新加入のジーン・セグーラ(打率.349、6本塁打、OPS.872)がリードオフマンとしてしっかり機能し、ロビンソン・カノー(打率.275、17本塁打、OPS.813)とネルソン・クルーズ(打率.292、17本塁打、OPS.892)で返す形が出来上がった。ミッチ・ハニガー(打率.273、7本塁打、OPS.847)やベン・ギャメル(打率.323、4本塁打、OPS.828)も期待以上の働き。マイク・ズニーノ(打率.223、12本塁打、OPS.744)も下位打線でポイントゲッターとなった。物足りないパフォーマンスに終わったカイル・シーガー(打率.248、10本塁打、OPS.723)が復調すれば、さらに強力な打線となるだろう。

     打線はある程度形になっているだけに、先発ローテーションの立て直しがポストシーズン進出に向けての最優先課題。同時に、ブルペンにも安定感のあるリリーバーを加えたいところ。本気でポストシーズン進出を狙うかどうかはオールスター・ブレイク明けの2週間の戦いぶり次第だろう。

    テキサス・レンジャーズ(43勝45敗:地区3位)

     ダルビッシュ有(6勝8敗、防御率3.49)と左右のダブル・エースを形成するはずのコール・ハメルズ(4勝0敗、防御率3.51)が故障離脱。6月下旬に戻ってきたが、チームはエース左腕の穴を埋めるのに四苦八苦した。ダルビッシュ、マーティン・ペレス(4勝6敗、防御率4.60)、アンドリュー・キャッシュナー(4勝7敗、防御率3.54)とイニング数上位3人はまずまずの成績を残しながらも、打線との巡り合わせが悪く揃って黒星先行。期待を裏切る投手が多い中、遅咲きの新人オースティン・ビベンス・ダークス(3勝0敗、防御率4.04)の頑張りが光った。ブルペン陣はサム・ダイソン(17試合、防御率10.80)の大乱調が大誤算。結局1つもセーブを記録できず、ジャイアンツへ放出された。マット・ブッシュ(34試合、防御率3.55)はクローザー昇格後に調子を落とし、ジェレミー・ジェフレス(33試合、防御率5.34)やトニー・バーネット(25試合、防御率6.58)も不振。チーム防御率4.31はリーグ8位だが、数字以上に台所事情は苦しかった。

     打線は打率.240こそリーグ14位だったが、リーグ2位の135本塁打を放ち、リーグ3位の444得点を叩き出した。ジョーイ・ギャロ(打率.194、21本塁打、OPS.821)を筆頭に、2桁本塁打がすでに8人。低打率に喘ぐ選手が多い中、エルビス・アンドルース(打率.300、11本塁打、OPS.816)の急成長は嬉しい誤算だった。秋信守(打率.250、12本塁打、OPS.773)もここまで大きな故障なくシーズンを過ごし、出遅れたエイドリアン・ベルトレイ(打率.283、7本塁打、OPS.912)も実力を発揮。攻守に精彩を欠くジョナサン・ルクロイ(打率.256、4本塁打、OPS.666)の状態が心配だ。

     トレード・デッドラインでどのように立ち回るかは難しいところ。ポストシーズン進出を狙える位置にはいるものの、来季以降のチーム設計を考えていく必要もある。ポストシーズンを勝ち抜ける戦力が整っているようには見えず、来季以降を見据えて売り手に回るのが得策かもしれない。


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  • 【前半戦レビュー】ア・リーグ中部地区

    2017.7.13 16:41 Thursday

     2017年のレギュラーシーズンは前半戦が終了。試合が行われない今日、明日の2日間を利用して、全30球団の前半戦を簡単に振り返っていく。第2回はア・リーグ中部地区だ。

    シカゴ・ホワイトソックス(38勝49敗:地区5位)

     クリス・セール(レッドソックス)に代わるエースとして期待されたホゼ・キンターナ(4勝8敗、防御率4.49)が予想外の不振。ただし、6月以降は防御率2.70と立ち直っており、後半戦の巻き返しに期待したい。その他、デレク・ホランド(5勝9敗、防御率5.01)、ミゲル・ゴンザレス(4勝8敗、防御率5.15)らも安定感を欠き、出遅れたジェームス・シールズ(2勝1敗、防御率4.95)も36.1イニングで10本塁打を浴びるなど今一つ。先発防御率4.95はリーグ13位に沈んだ。ブルペン陣はアンソニー・スウォーザック(35試合、防御率2.41)とトミー・ケインリー(35試合、防御率2.65)の予想外の好投もあり、意外な健闘。クローザーのデービッド・ロバートソン(29試合、防御率2.87)には放出の噂が絶えない。

     打線はアダム・イートン(ナショナルズ)の穴が埋まらず、397得点はリーグ10位。ホゼ・アブレイユ(打率.299、16本塁打、OPS.871)、トッド・フレイジャー(打率.213、16本塁打、OPS.779)、メルキー・カブレラ(打率.286、10本塁打、OPS.748)らは期待外れとまではいかないものの、期待値を考えると物足りなさは否めない。そんな中、アビサイル・ガルシア(打率.310、11本塁打、OPS.850)がブレイクし、オールスター初選出。マット・デービッドソン(打率.245、18本塁打、OPS.799)が長打力を開花させた一方、ティム・アンダーソン(打率.240、9本塁打、OPS.632)は87三振に対して9四球と課題のアプローチは改善されず。出塁率.263ではレギュラー失格である。

     前半戦はリーグ最低勝率。リック・ハーンGMは今後、マイナーの若手有望株を積極的に起用していくことを示唆しており、ヨアン・モンカダ、ルーカス・ジオリト、カーソン・フルマー、レイナルド・ロペスらに出場機会が与えられることになりそうだ。

    クリーブランド・インディアンス(47勝40敗:地区1位)

     防御率3.78はリーグトップ。特にアンドリュー・ミラー(37試合、防御率1.42)、コディ・アレン(35試合、防御率2.62)、ブライアン・ショウ(42試合、防御率2.81)らを擁するブルペン陣はリーグ唯一の2点台となる救援防御率2.84を記録しており、リーグ連覇を目指すチームの大きな強みとなっている。先発陣では一時故障者リスト入りしていたコリー・クルーバー(7勝3敗、防御率2.80)が完全復調し、カルロス・カラスコ(10勝3敗、防御率3.44)も好成績を残しているが、ジョシュ・トムリン(5勝9敗、防御率5.90)とトレバー・バウアー(7勝7敗、防御率5.24)の防御率5点台コンビが悩みの種。なるべく早い段階で先発ローテーションの立て直しを図りたいところだ。

     打線は「可もなく不可もなく」といった状況。ホゼ・ラミレス(打率.332、17本塁打、OPS.988)の活躍が光る一方、開幕直後に好調だったフランシスコ・リンドーア(打率.252、14本塁打、OPS.767)はその後失速。逆に開幕からなかなかエンジンがかからなかったエドウィン・エンカーナシオン(打率.263、18本塁打、OPS.855)は徐々にコンディションを上げてきた。復活したマイケル・ブラントリー(打率.304、5本塁打、OPS.807)が相変わらずの巧打を発揮し、ロニー・チゼンホール(打率.305、12本塁打、OPS.953)も好調。あとはカルロス・サンタナ(打率.238、10本塁打、OPS.749)とジェイソン・キプニス(打率.232、8本塁打、OPS.693)の復調に期待したい。

     昨季の快進撃を支えたブルペン陣は健在だが、ポストシーズン以降の戦いを考えると現状の先発投手陣では心許ない。バウアーやダニー・サラザー(3勝5敗、防御率5.40)の復調状況次第ではトレード・デッドラインで補強に動く必要があるかもしれない。

    デトロイト・タイガース(39勝48敗:地区4位)

     昨季の新人王マイケル・フルマー(9勝6敗、防御率3.19)が先発の柱として好投を続けているが、昨季復活したジャスティン・バーランダー(5勝6敗、防御率4.73)が精彩を欠き、その他の投手は軒並み防御率5点台。フルマーが投げる試合でしか勝ちを計算できない状況となっている。ブルペン陣はもっと深刻で、救援防御率5.04はリーグワースト(唯一の5点台)。クローザーのフランシスコ・ロドリゲス(28試合、防御率7.82)は滅多打ちを喰らった挙句、6月下旬に解雇され、ジャスティン・ウィルソン(36試合、防御率2.36)が代理クローザーとして奮闘している。ワーウィック・サポールド(18試合、防御率1.99)もロングリリーフで好投しているが、信頼できるリリーバーの頭数が明らかに足りない。

     打線は豪華な名前が並ぶわりに、得点力はリーグ中位(リーグ8位の409得点)。故障で出遅れたJ.D.マルティネス(打率.299、14本塁打、OPS.991)は復帰後、強打を発揮しているものの、主砲ミゲル・カブレラ(打率.264、11本塁打、OPS.796)のコンディションがいつまで経っても上がってこない。ジャスティン・アップトン(打率.265、15本塁打、OPS.841)は例年通りの成績だが、イアン・キンズラー(打率.240、9本塁打、OPS.710)、ビクター・マルティネス(打率.253、6本塁打、OPS.687)らも揃って低調で、ベテラン依存の打線に一気にガタがきてしまった印象だ。そんな中、アレックス・アビラ(打率.299、11本塁打、OPS.958)が意外な活躍を見せている。

     ポストシーズン進出の可能性はゼロではないが、かなり難しい状況。しかし、主力選手は高齢&高年俸でトレードをまとめるのもなかなか難しい。この状況をどのように打破していくのか、アビラの父であるアル・アビラGMの手腕に注目したい。

    カンザスシティ・ロイヤルズ(44勝43敗:地区3位)

     契約最終年を迎えたジェイソン・バルガス(12勝3敗、防御率2.62)がオールスター・ゲームでの先発も取り沙汰されるほどの好成績をマークし、先発ローテーションの柱に。しかし、新加入のジェイソン・ハメル(4勝8敗、防御率5.04)が期待を裏切り、ダニー・ダフィー(5勝5敗、防御率3.76)が故障者リスト入りするなど、バルガスの活躍がありながらも全体的には苦しい状況が続いている。ブルペン陣もマイク・マイナー(35試合、防御率1.87)が華麗な復活を遂げたが、ケルビン・ヘレーラ(36試合、防御率4.50)とホアキム・ソリア(39試合、防御率3.41)のクローザー&セットアッパーコンビが不安定で、新加入のトラビス・ウッド(26試合、防御率6.06)は大不振。投手陣の立て直しは後半戦に向けての大きな課題である。

     スタートダッシュ失敗の原因となったのは極度の貧打。362得点はリーグワーストの数字である。球団の前半戦記録を更新したマイク・ムスターカス(打率.270、25本塁打、OPS.863)、サルバドール・ペレス(打率.290、18本塁打、OPS.850)らの活躍により本塁打数はリーグ中位となっているが、フリースインガーが多く、出塁率が低い(出塁率.300はリーグワースト)ため、本塁打がなかなか大量得点に繋がらない。アルシデス・エスコバー(打率.226、2本塁打、OPS.548)、アレックス・ゴードン(打率.195、5本塁打、OPS.592)とOPS.600未満がレギュラーに2人もおり、新加入のブランドン・モス(打率.193、10本塁打、OPS.657)とホルヘ・ソレアー(打率.159、2本塁打、OPS.537)も打率1割台の体たらくである。当然ながら彼らはいずれも出塁率.300未満。出塁率軽視の戦略を根本的に見直す必要がありそうだ。

     スタートダッシュ失敗から巻き返し、貯金1で前半戦を終了。デイトン・ムーアGMはトレード・デッドラインでの補強に動く可能性を示唆しているが、補強すべきポイントが多すぎる。今季終了後に主力選手の多くがFAになることを考えると、勝ちに行くのであれば中途半端な補強はやめて、今季にすべてをかけるくらいの意気込みが必要になってくるだろう。

    ミネソタ・ツインズ(45勝43敗:地区2位)

     先発投手陣はアービン・サンタナ(10勝6敗、防御率2.99)とホゼ・ベリオス(8勝2敗、防御率3.53)の二本柱が確立。新人アダルベルト・メヒア(4勝4敗、防御率4.43)も健闘しているが、カイル・ギブソン(5勝7敗、防御率6.31)、ヘクター・サンティアゴ(4勝8敗、防御率5.63)、フィル・ヒューズ(4勝3敗、防御率5.50)が期待を裏切り、二本柱に依存する状況となっている。ブルペン陣もクローザーのブランドン・キンツラー(39試合、防御率2.29)が安定した投球でセーブを積み重ね、左腕テイラー・ロジャース(39試合、防御率2.14)も好投。しかし、その他の投手は軒並み防御率5点台で、チーム防御率4.89はリーグ14位とポストシーズン争いをしていることが不思議なくらいである。

     打線もひいき目に見て平均レベルといったところ。ミゲル・サノー(打率.276、21本塁打、OPS.906)がようやくブレイクを果たしたが、彼に次ぐスラッガーが不在。エディ・ロサリオ(打率.287、10本塁打、OPS.784)、マックス・ケプラー(打率.266、10本塁打、OPS.788)、エドゥアルド・エスコバー(打率.274、8本塁打、OPS.759)らは決して悪い成績ではないが、中軸を任せるには物足りない。ジョー・マウアー(打率.286、5本塁打、OPS.763)とブライアン・ドージャー(打率.242、13本塁打、OPS.745)の両スター選手の奮起に期待したいところだ。

     403得点、463失点と前半戦の得失点差は大きなマイナス。得失点差から導かれるピタゴラス勝率は.432に過ぎず、前半戦は明らかに出来過ぎである。ポストシーズン進出を目指すには、とにかく投手陣の立て直し・補強が急務である。


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  • 【前半戦レビュー】ア・リーグ東部地区

    2017.7.13 15:08 Thursday

     2017年のレギュラーシーズンは前半戦が終了。試合が行われない今日、明日の2日間を利用して、全30球団の前半戦を簡単に振り返っていく。第1回はア・リーグ東部地区だ。

    ボルティモア・オリオールズ(42勝46敗:地区4位)

     先発防御率5.75は他球団に大差をつけてリーグワースト(14位ツインズは4.95)。ディラン・バンディ(8勝8敗、防御率4.33)が開幕から8先発連続でクオリティ・スタートを達成するなど健闘していたが、6月以降は息切れした。勝ち越している先発投手は一人もおらず、本格ブレイクが期待されたケビン・ゴーズマン(5勝7敗、防御率5.85)と4年連続2桁勝利のクリス・ティルマン(1勝5敗、防御率7.90)も期待外れ。守護神ザック・ブリットン(11試合、防御率2.25)が長期離脱する中、ブリットンに代わってクローザーを務めたブラッド・ブロック(38試合、防御率2.58)、セットアッパーのマイケル・ギブンス(37試合、防御率2.25)、左腕リチャード・ブライアー(25試合、防御率1.48)らが踏ん張ったものの、ブルペン陣の頑張りが無駄になる試合のほうが多かった。

     打線はリーグ6位の123本塁打と相変わらずコンスタントに一発は出るものの、392得点はリーグ11位に過ぎず、出塁率.308はリーグ14位、18盗塁はリーグワーストと出塁や機動力を軽視したことが得点力の低下に繋がっている。オールスター初出場を果たしたジョナサン・スコープ(打率.295、18本塁打、OPS.883)と新人トレイ・マンシーニ(打率.312、14本塁打、OPS.892)の活躍が目立ったが、マニー・マチャド(打率.230、18本塁打、OPS.741)やマーク・トランボ(打率.254、14本塁打、OPS.738)のコンディションがなかなか上がらず、クリス・デービス(打率.226、14本塁打、OPS.781)は三振を量産した挙句、故障で長期離脱となった。

     ワイルドカードを狙える位置にはいるものの、地区のレベルが高いのは大きなハンデ。先発ローテーションを立て直し、大雑把な攻撃を改善していかなければ、このままズルズルと負け越しの数を増やしていくだけになるだろう。

    ボストン・レッドソックス(50勝39敗:地区1位)

     防御率3.82はリーグ2位。デービッド・プライス(4勝2敗、防御率3.91)が故障で大きく出遅れるというアクシデントはあったものの、新加入のクリス・セール(11勝4敗、防御率2.75)が期待通りのピッチングを披露し、ドリュー・ポメランツ(9勝4敗、防御率3.60)も安定した活躍。昨季のサイ・ヤング賞投手であるリック・ポーセロ(4勝11敗、防御率4.75)には後半戦の奮起を期待したい。ブルペン陣ではクレイグ・キンブレル(36試合、防御率1.19)が完全復活して守護神と呼ぶに相応しいピッチングを続けており、ジョー・ケリー(34試合、防御率1.49)もリリーフ本格転向で開花。もう一人、頼れるリリーバーがいると台所事情はかなり楽になりそうだ。

     打線はリーグワーストの92本塁打に終わるなどデービッド・オルティス引退の影響を感じさせたが、431得点はリーグ4位。極端な得点力不足には陥っていない。OPS.900以上のスラッガーは一人もいないが、70試合以上に出場した7選手がいずれもOPS.779以上をマークしており、OPS.800以上も4人。本塁打が少なくとも、ヒットを繋いで点が取れる打線になっている。ムーキー・ベッツ(打率.272、16本塁打、OPS.841)は爆発する試合と沈黙する試合の波が大きく、安定したパフォーマンスを求めたい。パブロ・サンドバル(打率.212、4本塁打、OPS.622)の不振と故障により三塁に大きな穴が開いており、トレード・デッドラインでの補強に動くことになりそうだ。

     セールを獲得し、目標は地区優勝ではなくワールドシリーズ制覇だったはず。そのためには三塁手の補強はもちろん、ポーセロの復調、ベッツやザンダー・ボガーツ(打率.303、6本塁打、OPS.806)のもうワンランク上の活躍など、まだまだ足りない要素がある。

    ニューヨーク・ヤンキース(52勝34敗:地区2位)

     エース田中将大(7勝8敗、防御率5.47)の大不振、守護神アロルディス・チャップマン(23試合、防御率3.48)の故障離脱という誤算はあったものの、リーグ4位の防御率4.02は及第点。先発陣ではルイス・セベリーノ(5勝4敗、防御率3.54)が開花し、オールスターにも選出された。また、新人左腕ジョーダン・モンゴメリー(6勝4敗、防御率3.65)も期待以上のパフォーマンスを披露している。ブルペン陣はチャップマン離脱の穴を埋めるべく奮闘していたが、徐々に息切れ。チャップマンが本調子ではなく、28.1イニングで26四球を与えているデリン・ベタンセス(32試合、防御率3.18)の制球難も深刻だ。

     打線は新星アーロン・ジャッジ(打率.329、30本塁打、OPS1.139)の活躍もあり、リーグ2位の477得点を叩き出した。スターリン・カストロ(打率.313、12本塁打、OPS.835)、マット・ホリデイ(打率.262、15本塁打、OPS.877)、アーロン・ヒックス(打率.290、10本塁打、OPS.913)といった打線を支えていた打者たちが次々に故障離脱し、6月以降は急失速してしまったが、ゲーリー・サンチェス(打率.276、13本塁打、OPS.850)やディディ・グレゴリウス(打率.291、10本塁打、OPS.779)もまずまずの成績を残しており、開幕前の評判を考えれば「期待以上」と言っても過言ではない。チームの足を引っ張っている一塁だけは、なるべく早く補強に動きたいところ。

     次なる黄金期への「過渡期」と見られていた今季だが、途中まで地区首位を走る予想外の健闘。ただし、ジャッジがこのままのペースで突っ走るとは思えず、ポストシーズン進出のためには投打両面で戦力の底上げが不可欠だろう。

    タンパベイ・レイズ(47勝43敗:地区3位)

     マット・アンドリース(5勝1敗、防御率3.54)の長期離脱は大きな痛手だが、クリス・アーチャー(7勝5敗、防御率3.95)、アレックス・カッブ(7勝6敗、防御率3.75)に新人ジェイコブ・ファリア(4勝0敗、防御率2.11)が加わった先発ローテーションはなかなか強力。先発防御率4.05はリーグ2位であり、チームの強みとなっている。その一方でブルペン陣は苦戦気味。クローザーのアレックス・コロメイ(38試合、防御率3.76)には昨季のような安定感がなく、期待以上の活躍を見せているのはトミー・ハンター(29試合、防御率2.13)くらい。元クローザーのブラッド・ボックスバーガー(4試合、防御率0.00)がようやく戦列に復帰しており、コロメイの状態次第ではボックスバーガーとのダブル・クローザー体制の導入、あるいはクローザー交代も視野に入ってくるだろう。

     打線はエバン・ロンゴリア(打率.259、12本塁打、OPS.744)が低調だが、ローガン・モリソン(打率.258、24本塁打、OPS.931)やコリー・ディッカーソン(打率.312、17本塁打、OPS.903)の活躍により133本塁打はリーグ3位、428得点はリーグ6位と長年の「投高打低」傾向を解消。マレックス・スミス(打率.333、1本塁打、OPS.828)、ティム・ベッカム(打率.274、11本塁打、OPS.760)ら伏兵も好成績を残している。新加入のウィルソン・ラモス(打率.242、3本塁打、OPS.873)が戦列復帰を果たし、長期離脱中のケビン・キアマイアー(打率.258、7本塁打、OPS.737)も後半戦のどこかのタイミングで復帰できるはず。さらなる得点力アップも期待できそうだ。

     トレード・デッドラインで派手に動くチームではないが、先発投手陣が安定した投球を続け、それを打線がしっかり援護できれば、大型補強がなくとも、おのずと白星はついてくるはず。4年ぶりのポストシーズン進出を期待したい。

    トロント・ブルージェイズ(41勝47敗:地区5位)

     先発ローテーションの中で期待通りと言えるのはマーカス・ストローマン(9勝5敗、防御率3.28)だけ。他の4投手は故障や不振により、期待を下回るパフォーマンスに終始した。先発ローテーションの穴を埋めるためにジョー・ビアジーニ(2勝8敗1セーブ、防御率5.52)をブルペンから先発に回したが、11先発で防御率5.60と結果は今一つ。マイナーから登用された投手は揃って結果を残せなかった。ブルペン陣では守護神ロベルト・オスーナ(37試合、防御率2.06)と右腕ダニー・バーンズ(32試合、防御率2.31)が合格点のピッチング。しかし、救援防御率4.21はリーグ9位に過ぎず、安心して試合終盤を任せられるような状態ではなかった。

     主力投手の故障や不振により戦力ダウンした先発投手陣と同様、打線もジョシュ・ドナルドソン(打率.261、9本塁打、OPS.868)の故障やホゼ・バティースタ(打率.234、14本塁打、OPS.749)の不振をカバーできる選手がおらず、366得点はリーグ14位と得点力不足に陥った。新加入のケンドリズ・モラレス(打率.252、16本塁打、OPS.754)も物足りない成績に終わる中、ジャスティン・スモーク(打率.294、23本塁打、OPS.936)のブレイクは数少ない光明。しかし、スモークもすでに30歳。打線全体の高齢化と選手層の薄さは明らかにチームにとってネガティブな要素となっている。

     ポストシーズン進出を完全に諦めてしまうような成績ではないが、地区のレベルが高いこともあり、急激なチーム状態の向上がなければポストシーズン進出は期待薄。今後は主力と控えの格差、主力選手の高齢化といった課題を解決するべく動いていくことになるのではないだろうか。


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  • オールスター終了はトレード市場オープンの合図だ!

    2017.7.13 12:38 Thursday

     2017年のオールスター・ゲームはロビンソン・カノー(マリナーズ)が延長10回表に放った決勝本塁打により、ア・リーグの勝利で幕を閉じた。昨年、オールスター・ゲーム終了から48時間も経過しないうちにドリュー・ポメランツがパドレスからレッドソックスへトレードされたことを覚えているファンもいることだろう。そう、オールスター・ゲーム終了は同時に後半戦以降の戦いを見据えたトレード市場オープンの合図でもあるのだ。ここでは今夏のトレード市場を俯瞰してみたい。

     MLB.comのコラムニストであるジム・デュケットは今回のトレード・デッドラインで動く可能性があるビッグネーム15選手を紹介している。放出される可能性の高さを1~5の5段階でランク付けしており、放出可能性が最も高い「5」には5選手の名前が挙がっている。ランクの内訳は以下の通り。

    5:デービッド・ロバートソン(ホワイトソックス)、J.D.マルティネス(タイガース)、ジェレミー・ヘリクソン(フィリーズ)、ブラッド・ハンド(パドレス)、パット・ニーシェック(フィリーズ)
    4:ホゼ・キンターナ(ホワイトソックス)、ジェイ・ブルース(メッツ)、マルコ・エストラーダ(ブルージェイズ)、アディソン・リード(メッツ)、ジャスティン・ウィルソン(タイガース)、サンティアゴ・カシーヤらブルペン陣(アスレチックス)
    3:ソニー・グレイ(アスレチックス)、ホゼ・バティースタ(ブルージェイズ)、ザック・ブリットンらブルペン陣(オリオールズ)
    2:ダルビッシュ有(レンジャーズ)
    1:該当者なし

     唯一の「2」となったダルビッシュは「トレードされる可能性はそれほど高くないものの、他球団にとっては魅力的な選手であり、レンジャーズがダルビッシュを放出すれば十分な交換要員を手に入れられるだろう。また、昨年のアロルディス・チャップマンのようにトレードで放出後、オフに再契約する可能性もあるだろう」と評価されている。

     では、放出確実と見られる「5」の選手について見ていこう。ロバートソンにはブルペンに難を抱えるナショナルズが強い関心を示している。3年連続34セーブ以上の実績を誇るロバートソンの加入はブルペン崩壊に苦しむナショナルズにとって大きな戦力となるはずだ。右打ちの強打者・マルティネスにはドジャースやカージナルスが興味を持っているようだ。今季もOPS.991と好成績を残しており、獲得にはかなりの対価を要求されることになるだろう。ヘリクソンは昨オフの再契約時点から今季途中の放出が有力視されていた。今季は5勝5敗、防御率4.49と今一つの成績に終わっているが、先発ローテーションの底上げを目指すチームが獲得に動くことになりそうだ。左投げのリリーバーであるハンドにはアストロズを筆頭に数えきれないほどの球団が興味を示している。42試合に登板して防御率2.30、奪三振率11.49のリリーフ左腕を欲しがらないチームはないだろう。サイドハンドのベテラン右腕・ニーシェックもポストシーズン進出を目指すチームにとって非常に魅力的な存在だ。38試合に登板して防御率1.27の好成績をマークしているが、メジャー最低勝率のフィリーズに彼をキープし続ける理由はなく、放出されることは間違いない。

     また、同じくMLB.comのコラムニストであるジョン・ポール・モロシはポジションごとにトレード候補選手(打者)をリストアップし、各ポジションの補強に動くであろうチームを紹介・分析している。

     ヤンキースの大きな穴となっている一塁手では、ヨンダー・アロンゾ(アスレチックス)、トミー・ジョセフ(フィリーズ)、ブランドン・ベルト(ジャイアンツ)、ホゼ・アブレイユ(ホワイトソックス)らの名前が挙げられている。オールスター初出場を果たしたばかりのアロンゾが最有力候補、有望株リズ・ホスキンスに押し出される形でジョセフが放出される可能性もあるようだ。

     三塁手では2015年のア・リーグMVPであるジョシュ・ドナルドソン(ブルージェイズ)の名前が挙げられている。ブルージェイズはまだポストシーズン進出の可能性を残しているが、今後2週間でチーム状態が上向かないようであれば、主力選手の放出に踏み切る可能性もある。ドナルドソン獲得にはジャイアンツやカージナルスが興味を示しているという報道も出ている。また、ワールドシリーズ制覇を目指すレッドソックスは三塁手がチーム最大の弱点となっており、トッド・フレイジャー(ホワイトソックス)、マイケル・フランコ(フィリーズ)といったトレード候補選手の獲得に動くことになりそうだ。

     外野手の注目株はアンドリュー・マカッチェン(パイレーツ)だろう。今季は開幕から2ヶ月ほどは低迷していたものの、そこから完全復活を遂げ、前半戦は打率.294、17本塁打、OPS.909の好成績をマーク。来季の球団オプションを残しているのも魅力であり、若手有望株を豊富に抱える球団が獲得を目指すことになるかもしれない。その他にはカーティス・グランダーソン(メッツ)、ランドール・グリチック(カージナルス)、ハンター・ペンス(ジャイアンツ)といった選手の名前も挙げられている。

     ウエーバーを介さないトレードの期限は7月末。今季は特にア・リーグで混戦が続いており、多くのチームがポストシーズン進出の可能性を残している。それだけに、後半戦開始からの2週間での戦いぶりが「売り手」と「買い手」を大きく分けることになる。どのチームが「売り手」に回るのか。そしてどの選手がトレード市場に出てくるのか。メジャーリーグファンにとって楽しみな2週間が、いよいよ幕を開けようとしている。


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  • 前半戦を10のトピックで振り返る

    2017.7.13 11:43 Thursday

     開幕前、ブリュワーズがナ・リーグ中部地区の首位を走ることを予想した人はいるだろうか?アーロン・ジャッジ(ヤンキース)がア・リーグMVP最有力候補となる活躍を見せることを予想した人はいるだろうか?ツインズがポストシーズン争いに絡むことを予想した人はいるだろうか?あっという間に開幕から3ヶ月が経過した2017年のレギュラーシーズン。その前半戦を10のトピックで振り返ってみよう。

    1.アーロン・ジャッジが大活躍

     昨季メジャーデビューを果たし、95打席で42三振を喫したジャッジ。今季は8番打者として開幕を迎えたように、主力選手として大きな期待を背負っていたわけではなかった。ところが、4月から3ヶ月連続で月間最優秀新人に選出される大活躍。前半戦で放った30本塁打は両リーグ最多の数字であり、すでに球団の新人記録を更新してしまった。先日行われたホームラン・ダービーでも圧倒的なパワーを見せつけて優勝。苦戦が予想されたヤンキースが地区優勝争いに顔を出す原動力となっている。

    2.アストロズの快進撃

     オフの間に戦力補強に成功したアストロズの前評判は高かった。しかし、前半戦を60勝29敗で終え、地区2位に16.5ゲーム差をつけるなどいったい誰が予想しただろうか。ホゼ・アルトゥーベ、カルロス・コレア、ジョージ・スプリンガーの3人を中心に、驚異的な得点力を誇る強力打線が最大の武器。後半戦には開幕9連勝中のエース、ダラス・カイケルも復帰する予定であり、どこまで快進撃を続けるか注目である。

    3.シャーザーとカーショウのサイ・ヤング賞争い

     ナ・リーグのサイ・ヤング賞争いはこの2人に絞られたと言ってもいいだろう。オールスター・ゲームでナ・リーグの先発投手を務めたマックス・シャーザー(ナショナルズ)は10勝5敗、防御率2.10、173奪三振の好成績で防御率と奪三振はリーグトップの数字。一方、クレイトン・カーショウ(ドジャース)も例年通りの質の高いピッチングを続けており、防御率2.18と159奪三振ではシャーザーの後塵を拝しているものの、14勝(2敗)は両リーグトップの数字となっている。どちらが栄冠を手にするのか、極めてハイレベルな争いとなりそうだ。

    4.ベリンジャーら若手選手の活躍

     4月25日にメジャーデビューを果たしたコディ・ベリンジャー(ドジャース)。そこからの70試合でなんと25本塁打を放ち、リーグトップと1本差の3位で前半戦を終えた。ベリンジャーの昇格後、ドジャースは52勝18敗の快進撃。ダイヤモンドバックスとロッキーズに後れを取っていたが、気付けば2位ダイヤモンドバックスとの差は7.5ゲームに広がっていた。ベリンジャーのほかにもレッドソックスのアンドリュー・ベニンテンディやムーキー・ベッツ、ヤンキースのジャッジ、アストロズのコレア、メッツのマイケル・コンフォート、ベリンジャーの同僚であるコリー・シーガーなど若手選手の活躍が目立った2017年の前半戦。後半戦も彼らの活躍に期待したい。

    5.ダイヤモンドバックス、ロッキーズ、ツインズの健闘

     前年のリーグ王者であるインディアンスが所属するア・リーグ中部地区。地区4連覇中の本命・ドジャースが所属するナ・リーグ西部地区。「地区優勝間違いなし」と見られる強豪を差し置いてダイヤモンドバックスやロッキーズ、ツインズが地区首位を走ると予想した人はそれほど多くなかったはずだ。最終的にはインディアンスとドジャースが地区首位で前半戦を終えたものの、ダイヤモンドバックスとロッキーズはそれぞれリーグ2位、リーグ4位の勝率をマークしており、ワイルドカード獲得が有力。ツインズも首位と2.5ゲーム差の地区2位につけており、ワイルドカードだけでなく地区優勝も十分に狙える位置にいる。「伏兵」たちの戦いぶりも後半戦の注目ポイントの1つだろう。

    6.逆輸入された大砲・テームズの衝撃

     昨季の本塁打王であるクリス・カーターをノンテンダーFAとし、韓国球界で大活躍していたエリック・テームズを3年契約で獲得したブリュワーズのデービッド・スターンズGM。この決断は吉と出た。テームズは4月13日から5試合連続本塁打を記録するなど、4月に打率.345、11本塁打の大暴れ。その後、急激にペースを落としたものの、23本塁打はリーグ4位タイ、OPS.936は同13位と期待以上の成績をマークした。テームズの活躍がブリュワーズの予想外の快進撃に寄与したことは間違いないだろう。リーグトップとは3本塁打差であり、タイトル獲得の可能性もまだ消えていない。

    7.ロイヤルズの「V字回復」

     4月を7勝16敗で終え、その間のチーム打率が.210とまったく打てなかったロイヤルズ。今季終了後にFAとなる主力選手を多く抱えており、トレード・デッドラインまでに主力選手の大半を放出することが濃厚と見られていた。ところが、5月1日から7月5日までの61試合で37勝24敗と復調。前半戦の最後はドジャース3連戦でスイープを喰らったものの、地区優勝ないしワイルドカードを狙える位置で前半戦を終えた。デイトン・ムーアGMもトレード・デッドラインで「買い手」に回ることを示唆。2015年のワールド・チャンピオンが2年ぶりの頂点を目指すことになりそうだ。

    8.レイズが予想を上回る健闘

     ジョー・マドン監督がカブス、アンドリュー・フリードマンGMがドジャースへ流出し、「魔法」が解けてしまったかに思われたレイズだが、ケビン・キャッシュ監督とマット・シルバーマン野球部門社長のコンビが限られた予算の中でポストシーズン進出を狙えるチーム作りを進めている。前半戦は2位ヤンキースとゲーム差なしの地区3位。ワイルドカード争いでもヤンキースに次ぐ2位につけており、4年ぶりのポストシーズン進出が見えてきた。チーム得点はリーグ6位、チーム防御率はリーグ5位と例年の「投高打低」から抜け出し、投打のバランスが整いつつあることにも注目だ。

    9.トラウトを欠くエンゼルスの健闘

     今季はマイク・ソーシアが名監督であることを思い出させるシーズンとなっている。球界最高のスター選手であるマイク・トラウト、エース格のギャレット・リチャーズらを故障で欠きながら、他球団を戦力外となった選手などを上手く組み合わせ、地区2位で前半戦を終了。地区優勝は絶望的な状況だが、ワイルドカード圏内まで3ゲーム差の好位置につけている。後半戦からトラウトが復帰してくるだけに、ワイルドカードを狙う他球団にとっては嫌な存在になりそうだ。

    10.戦力均衡の実現

     アストロズとドジャースが100勝超のペースで白星を積み重ねてはいるものの、ア・リーグの東部地区と中部地区、ナ・リーグの中部地区はまだまだ地区優勝の行方がわからない混戦が続いている。ア・リーグは全球団がワイルドカード圏内から7.5ゲーム差と、どの球団にもポストシーズン進出の可能性が残っている状況。このままいけばシーズン終盤まで熱いポストシーズン争いが繰り広げられることは確実で、戦力均衡に向けての取り組みは正しい方向へ向かっていると言えそうだ。


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  • 【2017ASG】カノーの決勝弾でア・リーグが延長戦を制す

    2017.7.12 16:17 Wednesday

     両リーグの豪華投手陣によるロースコアの投手戦が繰り広げられた今年のオールスター・ゲーム。史上最多ペースで本塁打が量産されている2017年シーズンを象徴するかのように、試合を決めたのは延長10回表に飛び出したロビンソン・カノー(マリナーズ)の一発だった。

     ア・リーグがクリス・セール(レッドソックス)、ナ・リーグがマックス・シャーザー(ナショナルズ)の先発で始まったマイアミ初開催のオールスター・ゲーム。1回表にシャーザー対アーロン・ジャッジ(ヤンキース)という注目の対決が実現したが、フルカウントからの6球目、シャーザーの渾身のスライダーにジャッジのバットは空を切った(動画は画像をクリック)。

     一方のセールも、地元マーリンズ・パークの大歓声を浴びたジャンカルロ・スタントン(マーリンズ)を空振り三振に斬って取るなど、2イニングを無失点。史上初となる「異なる2チームで2年連続オールスター・ゲームの先発投手」という大役をしっかり果たしてみせた。

     ナ・リーグは3回からカルロス・マルティネス(カージナルス)が登板。時速100マイル(約160.9km/h)の速球を低めにコントロールし、3回表は二死二塁のピンチでジャッジをショートゴロに抑えた。続く4回表にはジャスティン・スモーク(ブルージェイズ)に四球を与えたものの、アウト3つをすべて三振で奪い、2回4奪三振無失点という見事なピッチングを披露した。

     4回裏、ナ・リーグは先頭のノーラン・アレナード(ロッキーズ)がア・リーグの3番手ジェイソン・バルガス(ロイヤルズ)からレフト前ヒットを放って出塁。次打者ライアン・ジマーマン(ナショナルズ)がセンターへ大飛球を放つと、ムーキー・ベッツ(レッドソックス)が捕球したのを確認してアレナードは二塁へのタッチアップを試みたが、ベッツからのワンバウンドのストライク返球によりダブルプレイが成立。4回まで両チーム無得点の緊迫した投手戦が展開された。

     5回表、ナ・リーグは4番手アレックス・ウッド(ドジャース)がマウンドへ。わずか3球でサルバドール・ペレス(ロイヤルズ)とベッツを打ち取ったが、ジョナサン・スコープ(オリオールズ)にレフトへの二塁打を浴び、二死二塁のピンチを背負う。ア・リーグはここでミゲル・サノー(ツインズ)がライト線にポトリと落ちる先制タイムリーを放ち、ようやくスコアボードに「0」以外の数字が刻まれた。

     6回表二死一塁の場面で、ア・リーグのブラッド・ミルズ監督はネルソン・クルーズ(マリナーズ)を代打に起用。するとクルーズはユニフォームの後ろポケットからスマートフォンを取り出し、捕手のヤディアー・モリーナ(カージナルス)に「写真を撮ってくれ」とお願い。クルーズ本人の話によると、クルーズは球審を務めたベテラン審判員ジョー・ウエスト氏のファンであり、ツーショットを撮りたかったものの、打撃用グローブを着用していたため自分では撮れず、モリーナにお願いしたとのこと。オールスター・ゲームらしい、微笑ましい一幕だった。

     そのモリーナは金ピカのキャッチャーマスクとプロテクターで場内の注目を集めていたが、6回裏の第1打席でアービン・サンタナ(ツインズ)の速球を捉え、右中間へ同点ホームランを叩き込んだ。各球団の投手を好リードし、9回裏の第2打席ではクレイグ・キンブレル(レッドソックス)から四球を選ぶなど、オールスター選出8度を誇る名捕手がその実力を存分に発揮したオールスター・ゲームとなった。

     7回以降は両リーグの投手陣が安定したピッチングを続け、なかなか勝ち越し点が生まれない。9回表、ア・リーグは先頭のヨンダー・アロンゾ(アスレチックス)がライト前ヒットで出塁し、二盗を成功させて無死二塁のチャンスを作ったものの、後続がケンリー・ジャンセン(ドジャース)の前に三者連続三振。9回裏のナ・リーグもキンブレルから2つの四球を選び、二死一、三塁としたが、マイケル・コンフォート(メッツ)が空振り三振に倒れ、サヨナラのチャンスを生かせなかった。

     そして試合は延長戦に突入。10回表、ナ・リーグのジョー・マドン監督は自軍の守護神ウェイド・デービス(カブス)をマウンドへ送ったが、先頭のカノーがナックルカーブを見事に捉え、ライトスタンドへ突き刺さる勝ち越しホームランを放つ。その裏、ア・リーグはアンドリュー・ミラー(インディアンス)を投入。ミラーはジャスティン・アップトン(タイガース)とフランシスコ・リンドーア(インディアンス)の好守にも助けられ、最初の2打者から2アウトを奪うと、ジョーイ・ボットー(レッズ)を歩かせたものの、最後はコディ・ベリンジャー(ドジャース)を空振り三振に斬って取り、2017年のオールスター・ゲームを締めくくった。

     MVP(テッド・ウィリアムス賞)には決勝弾を放ったカノーが選出された。好投手が次々に出てくることもあってなかなか得点が生まれず、やや物足りなさを感じたファンも少なくないかもしれないが、随所に好プレイもあり、楽しそうにプレイする選手たちの姿も印象的で、オールスター・ゲームらしい「夢」がたくさん詰まった好ゲームとなったのではないだろうか。ワールドシリーズのホーム・アドバンテージがオールスター・ゲームの勝敗と無関係になり、「お祭り」らしさがオールスターに戻ってきた。そんな印象を受けた一戦だった。


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  • バムガーナー オールスター明けに復帰予定

    2017.7.11 18:04 Tuesday

     ジャイアンツの大黒柱マディソン・バムガーナーが4試合にわたるマイナーでのリハビリ登板を終え、およそ3ヶ月ぶりにメジャーのマウンドに戻ってくる。

     日本時間7月11日にAアドバンス級の試合で先発したバムガーナーは、リハビリ登板4試合で最長となる6イニングを投げ、被安打2、奪三振8、与四球1、失点1(自責点0)の安定したピッチングを披露。前回のリハビリ登板では4本塁打を浴びて9失点と周囲を心配させたが、戦列復帰への準備がようやく整ったようだ。

     バムガーナーは日本時間7月16日のパドレス戦での戦列復帰に向けて調整を進めている。「それ(=16日の復帰)を予定している。今後数日で様々なことが予定通りに進めば、の話だけどね」とバムガーナー自身も復帰予定を明言した。

     「今日の登板はオープン戦の最終戦のような感じがした」とバムガーナー。最後のリハビリ登板では過去3試合と比べて変化球を多投し、速球は最速でも時速90マイル(約145km/h)程度だった。戦列復帰に向けて、日本時間7月13日には本拠地AT&Tパークでブルペン・セッションを行う予定だという。

     前半戦を地区最下位で終えたジャイアンツ。7月末のトレード・デッドラインでは売り手に回り、主力選手を放出することが濃厚と見られているが、エース左腕の戦列復帰は明るい話題が少ない今季のチームにおいて、数少ないポジティブなニュースになりそうだ。


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  • ホームラン・ダービー アーロン・ジャッジが圧勝

    2017.7.11 12:46 Tuesday

     前年王者のジャンカルロ・スタントン(マーリンズ)が史上3人目の連覇を狙ったホームラン・ダービーは、ア・リーグ二冠王の新人アーロン・ジャッジ(ヤンキース)の圧勝で幕を閉じた。

    ファースト・ラウンド(丸数字はシード順)
    ⑤ミゲル・サノー(ツインズ) 11-10 ④マイク・ムスターカス(ロイヤルズ)

     先攻のサノーは最初の5本塁打がいずれも440フィート(約134.1m)以上を記録し、早々に30秒のボーナス・タイムを獲得。最長470フィート(約143.3m)の特大弾を放つなど、ボーナス・タイムを含む4分30秒で11本のアーチを架けた。後攻のムスターカスは最初のスイングで本塁打を放った後、7球連続で本塁打なしに終わったが、その後の12球で9本塁打。最後の本塁打は437フィート(約133.2m)でボーナス・タイム獲得には至らず、1本差で敗退となった。

    ⑧ゲーリー・サンチェス(ヤンキース) 17-16 ①ジャンカルロ・スタントン(マーリンズ)

     先攻のサンチェスは最長483フィート(約147.2m)の特大弾を含む17本塁打を放ち、公式戦での自己最長である450フィート(約137.2m)を超える本塁打も6本。この時点で本数、最長飛距離とも今大会のトップに立った。後攻のスタントンは480フィート(約146.3m)を超える特大弾を8本も放つなど、圧倒的なパワーを発揮。最初の1分30秒で4本塁打しか打てず、周囲を慌てさせたが、その後はペースを上げてボーナス・タイム勝負に持ち込んだ。最長496フィート(約151.2m)を記録するなど、本拠地マーリンズ・パークに集ったファンを大いに沸かせたが、惜しくもサンチェスに1本届かず、前年王者が無念のファースト・ラウンド敗退となった。

    ③コディ・ベリンジャー(ドジャース) 15-14 ⑥チャーリー・ブラックモン(ロッキーズ)

     先攻のブラックモンは苦戦が予想されていたものの、序盤から快調に本塁打を量産し、最終的に14本塁打を記録。しかし、最長本塁打は434フィート(約132.3m)にとどまり、ボーナス・タイムを獲得することはできなかった。後攻のベリンジャーは元メジャーリーガーの父クレイとともにホームラン・ダービーに参戦。残り1分30秒の時点で7本ビハインド、残り1分の時点で4本ビハインドと劣勢に立たされていたが、4分終了間際に446フィート(約135.9m)の本塁打を放ち、ボーナス・タイムを獲得。ブラックモンが獲得できなかったボーナス・タイムで放った一発でファースト・ラウンド突破を決めた。

    ②アーロン・ジャッジ(ヤンキース) 23-22 ⑦ジャスティン・ボーア(マーリンズ)

     先攻のボーアが地元マーリンズ・パークの大歓声を受け、予想以上の好パフォーマンスを披露。タイムアウトを要求した時点ではまだボーナス・タイムを獲得できていなかったが、タイムアウト後に440フィート(約134.1m)以上の本塁打を5本も放ち、軽々とボーナス・タイムを獲得。ボーナス・タイムで3本塁打を追加し、この時点で最多となる22本塁打を記録した。後攻のジャッジは勝利のために23本塁打が必要という高いハードルを課されながらも、圧巻のパフォーマンスを見せた。Statcast導入後の3度のホームラン・ダービーで最長となる501フィート(約152.7m)の超特大弾を放つなど、右へ左へアーチを架け続け、4分終了時点でボーアと並ぶ22本塁打。最後はボーナス・タイムで放った一発でハイレベルな争いに決着をつけた。なお、天井直撃の打球は本塁打としてカウントされなかった。

    準決勝
    ⑤ミゲル・サノー(ツインズ) 11-10 ⑧ゲーリー・サンチェス(ヤンキース)

     ファースト・ラウンドで前年王者のスタントンを破ったサンチェスだったが、疲労の影響か、準決勝ではなかなか本数が伸びない。最長485フィート(約147.8m)を記録するなど、440フィート(約134.1m)以上の本塁打を5本放ち、ボーナス・タイムを獲得してなんとか本数を2桁に乗せたが、ファースト・ラウンドと比較すると物足りないパフォーマンスに終わった。後攻のサノーはファースト・ラウンドと同数の11本塁打を記録。45秒+ボーナス・タイム30秒を残して決勝進出を決めた。491フィート(約149.7m)の超特大弾を放つなど、自慢のパワーを遺憾なく発揮したラウンドとなった。

    ②アーロン・ジャッジ(ヤンキース) 13-12 ③コディ・ベリンジャー(ドジャース)

     注目の新人同士の対戦が実現した。先攻のベリンジャーは最初の4分で12本のアーチを架けたものの、最長本塁打は433フィート(約132.0m)どまり。ボーナス・タイムを獲得することはできず、本数を伸ばせなかった。ファースト・ラウンドで23本塁打を放ったジャッジにとってベリンジャーの12本塁打を超えるのは困難なミッションではなかった。ファースト・ラウンドと同様に、逆方向へも本塁打を量産し、1分を残して決勝進出が決定。504フィート(約153.6m)、513フィート(約156.4m)、507フィート(約154.5m)と規格外の超特大弾を連発し、満員のマーリンズ・パークを大いに沸かせた。

    決勝
    ②アーロン・ジャッジ(ヤンキース) 11-10 ⑤ミゲル・サノー(ツインズ)

     先攻のサノーは疲労の影響か、かなりのスロースタート。1度目のタイムアウトを要求した時点では1本塁打にとどまっていた。しかし、その後はペースを取り戻し、最終的には3ラウンド連続の2桁となる10本塁打まで記録を伸ばしてこの日のパフォーマンスを終えた。後攻のジャッジがサノーの10本塁打を超えるには、タイムアウトもボーナス・タイムも必要なかった。最初のスイングでアーチを架けると、過去2ラウンドと変わらぬペースで本塁打を量産。およそ2分を残して早々にホームラン・ダービー優勝を決めた。

     第2シードのジャッジは各ラウンドで後攻となり、勝利が決定した瞬間に打ち止めとなってしまうため、3ラウンド合計で47本塁打どまりとなった(昨年のスタントンは合計61本塁打)。体力的なアドバンテージを考えると勝利が決まった時点で打ち止めにするのが理に適っているのかもしれないが、ジャッジの本塁打ショーを楽しみにしていたファンにとってはやや物足りなさが残ったかもしれない。また、多くのファンが楽しみにしていたジャッジとスタントンの直接対決も来年以降に持ち越しとなった。それでも、並み居るスラッガーたちを圧倒したジャッジのパフォーマンスは世界中の野球ファンに強烈なインパクトを与えたに違いない。明日のオールスター・ゲームでもジャッジの活躍に期待したいところである。


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      7月11日 オールスター・ゲーム 先発メンバー発表!

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      7月5日 ファイナル・ボート中間発表 1位はムスターカスとターナー

      7月4日 ホームラン・ダービー 出場選手8名が決定!

      7月3日 最後の1枠をめぐる争い 「ファイナル・ボート」候補選手

      7月2日 第88回オールスター・ゲーム 出場メンバー決定

      7月1日 明日発表 球宴メンバーはどのように選ばれる?

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    2017.7.11 10:28 Tuesday

     いよいよ明日に迫った第88回オールスター・ゲーム。日本時間7月11日、マーリンズの本拠地で初開催となるオールスター・ゲームの先発メンバーが発表された。

     基本的にはファン投票でオールスター・ゲームに選出された選手がそのまま先発メンバーに名を連ねることになるが、ア・リーグは出場を辞退したマイク・トラウト(エンゼルス)に代わってムーキー・ベッツ(レッドソックス)が先発メンバー入り(控え外野手のなかで選手間投票において最多得票のため)。指名打者がファン投票によって選出されないナ・リーグでは、地元マーリンズのジャンカルロ・スタントンが指名打者として先発メンバーに起用される。「とても簡単な決断だったよ」とナ・リーグのジョー・マドン監督(カブス)。ただし、打順の決定に関しては「難しかった。こんなに素晴らしい名前が並んでいるんだからね」とコメントしている。

     両チームの先発投手はクリス・セール(レッドソックス)とマックス・シャーザー(ナショナルズ)に決定。マドン監督は仮にクレイトン・カーショウ(ドジャース)が出場していたとしても、シャーザーを先発投手に選んだだろうと語った。「カーショウのことはとても尊敬しているけど、いろいろな数字を比較したうえで私はシャーザーを選んだんだ」

     ア・リーグは今季大活躍の新人アーロン・ジャッジ(ヤンキース)が3番打者に抜擢された。新人がオールスター・ゲームで3番打者を務めるのは1936年のジョー・ディマジオ(ヤンキース)、1943年のディック・ウェイクフィールド(タイガース)に次いで史上3人目。療養中のテリー・フランコーナ監督(インディアンス)に代わってア・リーグを率いるブラッド・ミルズは「ジャッジにラインナップのどこを打たせようか迷ったよ。でも、初回にジャッジの打席を見たかったんだ」とジャッジの活躍に期待を込めた。

     両チームの先発メンバーは以下の通り。

    アメリカン・リーグ
    1 2B ホゼ・アルトゥーベ(アストロズ)
    2 3B ホゼ・ラミレス(インディアンス)
    3 RF アーロン・ジャッジ(ヤンキース)
    4 LF ジョージ・スプリンガー(アストロズ)
    5 SS カルロス・コレア(アストロズ)
    6 1B ジャスティン・スモーク(ブルージェイズ)
    7 DH コリー・ディッカーソン(レイズ)
    8 C  サルバドール・ペレス(ロイヤルズ)
    9 CF ムーキー・ベッツ(レッドソックス)
    P   クリス・セール(レッドソックス)

    ナショナル・リーグ
    1 CF チャーリー・ブラックモン(ロッキーズ)
    2 DH ジャンカルロ・スタントン(マーリンズ)
    3 RF ブライス・ハーパー(ナショナルズ)
    4 C  バスター・ポージー(ジャイアンツ)
    5 2B ダニエル・マーフィー(ナショナルズ)
    6 3B ノーラン・アレナード(ロッキーズ)
    7 1B ライアン・ジマーマン(ナショナルズ)
    8 LF マーセル・オズーナ(マーリンズ)
    9 SS ザック・コザート(レッズ)
    P   マックス・シャーザー(ナショナルズ)


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