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  • メッツ・デグロム 右肩の状態は改善も復帰時期は依然として不透明

    2022.4.26 14:44 Tuesday

     日本時間4月26日、メッツは開幕から故障者リスト入りしているジェイコブ・デグロムについて「肩甲骨のストレス反応がかなり癒えている」ことを明らかにした。チームドクターたちはデグロムが肩に負荷をかけたり、肩の強化を開始したりすることにゴーサインを出したという。これはデグロムが投球を再開する前に必要なプロセスである。ただし、デグロムがいつ投球を再開できるかについては依然として不透明な状況が続いており、戦列復帰の見込みは立っていない。戦列復帰までにはもうしばらく時間がかかりそうだ。

     デグロムはおよそ3週間後に再びMRI検査を受ける予定だが、デグロムが投球を再開しない限り、具体的な戦列復帰の見通しも立たないとみられている。もしデグロムが次のMRI検査を受けるまで投球を再開しないのであれば、少なくとも6月中旬までは戦列復帰できないことが確実。ただし、右肩の回復状況次第では、次のMRI検査を待たずに投球を再開できる可能性も残されている。

     デグロムは昨季の後半戦を全休し、昨年7月7日(現地時間)を最後にメジャーのマウンドに立っていない。今春のスプリング・トレーニングを健康な状態で迎えたものの、3月27日(現地時間)にオープン戦で2度目の登板をした際に右肩の違和感を訴えるようになった。MRI検査の結果、肩甲骨のストレス反応が判明。約1カ月のシャットダウンを経て、右肩の状態は改善しているようだが、全快には至っていない。

     2020年以降の27先発で160イニングを投げ、11勝4敗、防御率1.63、250奪三振を記録しているように、健康でさえいればメジャー最高の投手であることは間違いないデグロム。しかし、近年は故障が増え、稼働できない時期も多くなっている。メッツは絶対的エースを欠くなかでも、新加入のマックス・シャーザーらの活躍もあり、今季ここまで13勝5敗の好スタート。先発防御率2.29はドジャース(2.09)に次ぐメジャー2位の数字である。ここにデグロムが加われば「鬼に金棒」となるが、果たしてデグロムの戦列復帰はいつ実現するのだろうか。

  • 次の通算3000安打達成者は誰? 2020年代はカブレラのみの可能性も

    2022.4.26 07:36 Tuesday

     ミゲル・カブレラ(タイガース)が史上33人目の通算3000安打を達成し、次の達成者が誰になるかということに注目が集まっている。アルバート・プホルス(3308安打)、カブレラ(3002安打)に次ぐ現役3位の2631安打を放っているロビンソン・カノー(メッツ)はすでに39歳で、3000安打に届かない可能性が高く、1800安打以上を記録しているヤディアー・モリーナ(カージナルス)ら6選手も年齢や近年の衰えを考えると、3000安打達成の可能性は極めて低い。2020年代はカブレラが唯一の達成者となる可能性もありそうだ。

     現役選手でプホルス、カブレラ、カノーに次ぐのは、2116安打のモリーナ(39歳)、2035安打のジョーイ・ボットー(38歳)、1924安打のネルソン・クルーズ(41歳)、1875安打のエルビス・アンドルス(33歳)、1840安打のアンドリュー・マカッチェン(35歳)、1818安打のエバン・ロンゴリア(36歳)という顔ぶれ。いずれの選手もここから1000本前後の安打を積み重ねていくのは困難であると思われる。

     現役10位の1783安打を放っているホセ・アルトゥーベ(32歳)と現役12位の1723安打を放っているフレディ・フリーマン(32歳)にはまだ十分にチャンスがありそうだ。とはいえ、大台到達には1300本近い安打が必要であり、シーズン170安打ペースでもあと8シーズンを要する。40歳になるまで健康かつ安定してプレーし続けられるかどうかが大きなポイントとなる。アルトゥーベとフリーマンが大台に届かないようであれば、2020年代の達成者はカブレラのみということになるだろう。

     1446安打のマニー・マチャド(29歳)、1433安打のマイク・トラウト(30歳)、1287安打のブライス・ハーパー(29歳)、1260安打のザンダー・ボガーツ(29歳)らも上々のペースで安打を積み重ねているが、少なくともあと10シーズンくらいは現在のペースを維持する必要がある。2020年が新型コロナウイルスのパンデミックの影響で60試合制の短縮シーズンとなったことも大きく響いてくる。

     さらに若い世代では、791安打のカルロス・コレア(27歳)、629安打のオジー・オルビーズ(25歳)、616安打のラファエル・デバース(25歳)、500安打のフアン・ソト(23歳)、426安打のロナルド・アクーニャJr.(24歳)、392安打のブラディミール・ゲレーロJr.(23歳)らが候補になるが、彼らはまだ大台到達への道のりの3分の1にも到達していない。大きな期待をかけるのは時期尚早と言えるだろう。

  • カブレラ、フランス、ベリンジャーが開幕3週目の週間MVPに選出

    2022.4.26 07:12 Tuesday

     日本時間4月26日、開幕3週目の週間MVPが発表され、アメリカン・リーグはミゲル・カブレラ(タイガース)とタイ・フランス(マリナーズ)が同時受賞、ナショナル・リーグはコディ・ベリンジャー(ドジャース)が選出された。カブレラは2016年10月以来キャリア16度目の受賞で、タイガースでは昨年4月のスペンサー・ターンブル以来。フランスは初受賞で、マリナーズでは昨年7月のミッチ・ハニガー以来。ベリンジャーは2019年4月以来キャリア4度目の受賞で、ドジャースでは昨年10月のトレイ・ターナー以来となった。

     カブレラは日本時間4月24日のロッキーズとのダブルヘッダー第1試合でメジャー史上33人目の通算3000安打を達成。ベネズエラ出身の選手としては初、アメリカ国外出身の選手としては7人目の快挙達成となった。通算3000安打と500本塁打の両方を達成しているのは、カブレラを含めてメジャー史上7人だけ。ア・リーグでは1974年、ナ・リーグでは1973年から週間MVPの表彰がスタートしたが、キャリア16度目の受賞はマニー・ラミレスと並ぶ歴代最多記録となった。

     フランスは6試合に出場して打率.500(26打数13安打)、1二塁打、3本塁打、10打点、出塁率.552、長打率.885、OPS1.436の好成績をマーク。打点、出塁率、安打、得点(7)、塁打(23)はいずれもリーグ1位、打率もリーグ1位タイだった。日本時間4月24日のロイヤルズ戦では6打数5安打1本塁打5打点の大活躍。1試合で5安打以上かつ5打点以上は球団史上4人目の快挙だった。また、翌日の試合でも5打数3安打1本塁打2打点を記録。2試合合計で8安打以上かつ2本塁打以上は球団史上3人目となった。

     ベリンジャーは6試合に出場して打率.304(23打数7安打)、2二塁打、1三塁打、3本塁打、7打点、出塁率.304、長打率.870、OPS1.174をマーク。日本時間4月25日のパドレス戦で今季自身初となる1試合2本塁打を記録した。開幕15試合で7度のマルチ安打を記録し、今季ここまでOPS.915をマーク。4本塁打、32塁打、長打率.582は現時点でチーム1位の数字となっている。

  • 未契約のコンフォートが肩の手術で今季絶望に 来春の復帰を目指す

    2022.4.25 01:19 Monday

     メジャーリーグ公式サイトのマーク・フェインサンド記者が関係者から得た情報によると、契約が決まらずにFA市場に残ったままとなっているマイケル・コンフォートが肩の手術を受け、2022年シーズンを全休することが決まったようだ。コンフォートは昨季終了後、メッツからのクオリファイング・オファーを拒否してFA市場に打って出たものの、今年1月のトレーニング中に右肩を負傷。患部の回復を待ち、未契約の状態が続いていたが、結局手術を受けることになり、「浪人」することが確定した。

     現在29歳のコンフォートは2014年ドラフト1巡目(全体10位)指名でメッツに入団し、2017年から3年連続で27本塁打以上を記録するなど強打の外野手として活躍。2017年はオールスター・ゲームにも選出され、新型コロナウイルスのパンデミックの影響で短縮シーズンとなった2020年も打率.322、9本塁打、31打点、OPS.927の好成績を残した。

     ところが、FAイヤーの昨季は125試合に出場して打率.232、14本塁打、55打点、OPS.729と低迷。右ハムストリングの故障で5月中旬から1カ月以上戦列を離れた影響もあり、不本意なシーズンを過ごした。それでもFA市場では代理人のスコット・ボラスの方針もあり、強気の姿勢を貫いていたが、契約が決まらないままロックアウトに突入。そのロックアウト期間中に右肩を負傷し、患部の回復後に各球団との契約交渉を再開したが、最終的には手術を受けて来季に備えることを選択した。

     関係者の話によると、コンフォートは来春のスプリング・トレーニングを健康な状態で迎えられる見込みだという。なお、今オフのクオリファイング・オファーは今年7月のドラフトが終了すれば効力を失うため、各球団が今年のドラフト以降にコンフォートと契約した場合、ドラフト指名権の補償や喪失は発生しない。

     メッツからの年俸1840万ドルのクオリファイング・オファーを蹴ったコンフォートは、結果的には無所属のまま1年を過ごすという「代償」を支払うことになってしまった。

  • 現地時間4月23日は「タティスの日」 史上唯一の快挙達成から23年

    2022.4.24 08:37 Sunday

     1999年4月23日(現地時間)にフェルナンド・タティス(当時カージナルス)が1イニング2満塁本塁打というメジャー史上唯一の快挙を成し遂げてから23年が経過した。昨年4月23日(現地時間)には息子のフェルナンド・タティスJr.(パドレス)が父の快挙達成の地であるドジャー・スタジアムで1試合2本塁打を記録。そうした経緯から4月23日は「フェルナンド・タティス・デー」と呼ばれるようになった。メジャーリーグ公式サイトのアンドリュー・サイモン記者は1イニング2満塁本塁打について「2度と起こらないだろう」と伝えている。

     パドレスのスター遊撃手・タティスJr.の父として知られるタティスは、1999年4月23日(現地時間)のドジャース戦で、まずは3回表無死満塁で回ってきた第2打席でレフトへの満塁本塁打を放った。この回のカージナルスは打線がつながり、二死満塁で再びタティスの打順に。タティスはこの場面で今度は左中間への満塁本塁打を放ち、メジャーリーグの歴史にその名を刻むことになった。2本の満塁本塁打はいずれもドジャース先発の朴賛浩(パク・チャンホ)から打ったものだった。

     タティスの快挙について、当時のチームメイト、マーク・マグワイアは「宝くじに当たる可能性のほうが高い」と話していた。データサイト「ベースボール・リファレンス」によると、これまでにメジャーリーグの投手は通算400万イニング以上を投げているにもかかわらず、1イニング2満塁本塁打はたったの1回だけ。マグワイアの発言は冗談っぽく聞こえるものの、真実からそれほど離れていないのかもしれない。

     そもそも1イニングに満塁の場面で2度打席に立つことすら珍しい。メジャーリーグ公式サイトの調査によると、1916年から2021年までのあいだに同じ選手が1イニングに満塁で2度打席に立ったケースは127回あったという。そのうち、最初の打席で満塁本塁打を放ったケースはタティスを含めて9回だけ。その9回のうち、2度目の打席で再び満塁本塁打を放ったのは、もちろんタティスだけであり、最初の打席で満塁本塁打、2度目の打席で長打を放った選手すら1人もいない。

     また、サイモン記者は同じ投手が1イニングに2本の満塁本塁打を浴びることの珍しさにも言及している。1イニングに少なくとも13人の打者と対戦する必要があるからだ。2010年以降、1人の投手が1イニングに13人以上の打者と対戦したケースはわずか6回しかないという。サイモン記者は「パクの記録はタティスの記録よりもさらにアンタッチャブルであるように見える」と記している。

     1999年4月23日(現地時間)に誕生した2つの記録、「1イニング2満塁本塁打」と「1イニング2満塁”被”本塁打」は不滅の大記録として、今後もメジャーリーグの歴史に残り続けることになりそうだ。

  • タイガースのミゲル・カブレラが史上33人目の通算3000安打を達成

    2022.4.24 03:10 Sunday

     日本時間4月24日、ロッキーズとのダブルヘッダー第1試合でミゲル・カブレラ(タイガース)が初回にライトへのヒットを放ち、メジャー史上33人目、ベネズエラ出身の選手としては初めてとなる通算3000安打を達成した。カブレラは昨季すでに通算500本塁打を達成しており、3000安打と500本塁打の両方を達成するのはハンク・アーロン、ウィリー・メイズ、エディ・マレー、ラファエル・パルメイロ、アルバート・プホルス、アレックス・ロドリゲスに続いてメジャー史上7人目の快挙である。

     ダブルヘッダー第1試合に「3番・DH」でスタメン出場したカブレラは、1回裏の第1打席でロッキーズ先発のアントニオ・センザテラ(ベネズエラ出身)からライト前ヒット。本拠地コメリカ・パークは大歓声に包まれ、敵味方関係なく両軍の選手やコーチ、そしてコメリカ・パークに集まった大観衆がカブレラの快挙達成を祝福した。

     現在39歳のカブレラは2003年6月20日(現地時間)、20歳のときにマーリンズでメジャーデビュー。記念すべきデビュー戦で放ったメジャー初安打は延長11回の戦いに終止符を打つサヨナラ本塁打だった。そこからメジャーを代表する強打者へと成長し、タイガース移籍1年目の2008年に初の打撃タイトルとなる本塁打王を獲得。2011年からの5年間で4度の首位打者に輝き、2012年には三冠王の偉業も成し遂げた。

     通算3000安打の達成は2018年5月4日のプホルス(当時エンゼルス、現カージナルス)以来。タイガースの選手として通算3000本目のヒットを放った選手は、1921年のタイ・カッブ、1974年のアル・ケーラインに続いてカブレラが3人目となる。

     なお、カブレラはタイガースとの8年2億4800万ドルの超大型契約が終了する来季限りで現役引退する意向を明らかにしている。現時点で3308安打のプホルスを超えるのは難しいと思われるが、通算3166安打のベルトレイを抜き、アメリカ国外出身の選手として歴代2位の安打数を記録してユニフォームを脱ぐことになりそうだ。

  • 時代委員会のシステムとフォード・C・フリック賞の投票制度が変更

    2022.4.23 08:32 Saturday

     日本時間4月23日、アメリカ野球殿堂博物館の理事会は、時代委員会のシステムとフォード・C・フリック賞の投票制度を大幅に変更することを発表した。時代委員会は1980年以前の「クラシック・ベースボール」と1980年以降の「コンテンポラリー・ベースボール」に区分され、後者は選手のみが対象の投票と、監督・球団幹部・審判らを対象とする投票に分けられる。フォード・C・フリック賞とは、試合放送の関係者を表彰するものであり、放送関係者にとっての殿堂入りと言われている。

     時代委員会の殿堂入り投票は今後、「クラシック・ベースボール」、「コンテンポラリー・ベースボール」の選手部門、「コンテンポラリー・ベースボール」の非選手部門という3つの部門に分けて行われることになる。各委員会を構成する委員は16名で、当選のためには最低12票(得票率75%)以上が必要という点に変更はない。候補者は従来の10名から8名に減らされ、各委員は最大3名まで投票することができる。

     また、時代委員会の候補者になるためには、現役引退から16年以上が経過していることが必要となった。全米野球記者協会の殿堂入り投票の候補者になるまで5年が必要で、記者投票の候補者になれる期間は最大10年のため、記者投票の候補者から外れたあと、時代員会の候補者になるまでに1年の待機期間が発生する。ただし、この変更は2023年1月から適用されるため、今年1月に記者投票期間の10年を終えたバリー・ボンズ、ロジャー・クレメンス、カート・シリング、サミー・ソーサは今年12月の時代委員会の殿堂入り投票で候補者となる可能性が残されている。

     一方、フォード・C・フリック賞は1978年に創設され、毎年優れたブロードキャスターを表彰してきた。候補者は8名から10名に増えることが決まり、そのうち最低1名は外国語のブロードキャスターでなければならないという条件も付け加えられた。また、5年に1度、ワイルドカード時代以前(1994年以前)にキャリアを終えたブロードキャスターを投票対象とすることも決まっている。

  • タイガース戦が悪天候で明日に延期 カブレラの3000安打はお預け

    2022.4.23 08:02 Saturday

     日本時間4月23日に予定されていたロッキーズ対タイガースは悪天候のため、明日に延期されることが決まった。ダブルヘッダーの第2試合として開催される。タイガースでは39歳のベテラン打者、ミゲル・カブレラが通算安打を2999本とし、史上33人目の通算3000安打に王手をかけていたが、快挙達成は明日以降に持ち越し。明日のダブルヘッダー第1試合は現地時間土曜日のデーゲームとなり、快挙達成の瞬間を見届けるために多くのファンがタイガースの本拠地コメリカ・パークを訪れることになりそうだ。

     カブレラは昨日までのヤンキース3連戦で4安打を記録。通算安打を2999本とし、史上33人目の快挙達成に王手をかけた。昨季すでに通算500本塁打を達成しており、500本塁打と3000安打の両方を達成すれば、ハンク・アーロン、ウィリー・メイズ、エディ・マレー、ラファエル・パルメイロ、アルバート・プホルス、アレックス・ロドリゲスに次ぐメジャー史上7人目の快挙となる。

     また、過去に3000安打を達成したベネズエラ出身の選手はおらず、アメリカ国外出身の選手もエイドリアン・ベルトレイ、ロベルト・クレメンテ、パルメイロ、プホルス、イチローの5人だけ。2015年にロドリゲスが3000安打を達成したあとは、2016年のイチロー、2017年のベルトレイ、2018年のプホルスとアメリカ国外出身の選手の快挙達成が続いている。

     ちなみに、メジャー史上初めて3000安打を達成したのは、1897年のキャップ・アンソンである。タイガースのユニフォームを着て3000本目の安打を打った選手は、1921年のタイ・カッブと1974年のアル・ケーラインがいる。

     さらに、カブレラは通算599二塁打を記録し、メジャー史上18人目の600二塁打にも王手をかけている。通算長打は1118本となっており、あと1本で歴代18位のジョージ・ブレット、あと4本で歴代17位のマニー・ラミレスに並ぶ。

  • メジャー通算16勝の右腕が10年前に達成した「最も意外な完全試合」

    2022.4.22 10:50 Friday

     メジャーリーグでは過去に23度の完全試合が達成されている。そのなかで「最も意外」と言われているのが2012年4月21日(現地時間)のマリナーズ戦でフィリップ・アンバー(ホワイトソックス)が達成した完全試合だ。アンバーは個人タイトルの受賞歴やオールスター・ゲームの選出歴どころかシーズン2ケタ勝利の経験すらなく、メジャー8年間で通算16勝23敗、防御率5.31という成績を残しているに過ぎない。キャリア唯一の完投と完封がなんと2012年の完全試合だったのだ。

     メジャーリーグ公式サイトのデービッド・アドラー記者は20世紀以降に完全試合を達成した21人の投手を以下のように分類した(19世紀では1880年にリー・リッチモンドとジョン・ウォードの2人が達成)。

    ◆殿堂入り投手
    サイ・ヤング(1904年)
    アディ・ジョス(1908年)
    ジム・バニング(1964年)
    サンディ・コーファックス(1965年)
    キャットフィッシュ・ハンター(1968年)
    ランディ・ジョンソン(2004年)
    ロイ・ハラデイ(2010年)

    ◆殿堂入りしていないサイ・ヤング賞投手
    デービッド・コーン(1999年)
    フェリックス・ヘルナンデス(2012年)

    ◆上記2つに当てはまらないオールスター投手
    レン・バーカー(1981年)
    マイク・ウィット(1984年)
    トム・ブラウニング(1988年)
    デニス・マルティネス(1991年)
    ケニー・ロジャース(1994年)
    デービッド・ウェルズ(1998年)
    マーク・バーリー(2009年)
    マット・ケイン(2012年)

    ◆上記3つにあてはまらない投手
    チャーリー・ロバートソン(1922年)
    ドン・ラーセン(1956年ワールドシリーズ)
    ダラス・ブレイデン(2010年)
    フィリップ・アンバー(2012年)

     必ずしもメジャーを代表する好投手が完全試合を達成するとは限らないが、アドラー記者の分類に従えば、最後のグループに属するロバートソン、ラーセン、ブレイデン、アンバーの4人が「完全試合の意外な達成者」ということになる。このうち、ロバートソンは自己最多の14勝を挙げたシーズン、ブレイデンも同じく自己最多の11勝を挙げたシーズンに完全試合を達成。ポストシーズン唯一の完全試合として知られるラーセンも、この年のレギュラーシーズンでは自己最多の11勝を記録していた。

     ところが、アンバーはキャリアハイやそれに近いシーズンに完全試合を達成したわけではない。2011年にキャリア唯一の規定投球回到達を果たし、9勝9敗、防御率3.75をマークしたが、完全試合を達成した2012年は5勝5敗、防御率6.44という成績。8月には先発からブルペンに配置転換され、11月にはウエーバーでアストロズへ放出された。冴えないキャリアを過ごした投手が冴えないシーズンに達成したことを考えると、「最も意外な完全試合」に相応しいと言えるのではないだろうか。

     アドラー記者は最後に、完全試合を達成した投手の「ERA+」(球場の特性などを考慮した補正防御率。リーグ平均は100になる)のワーストランキングを紹介している。

    81 フィリップ・アンバー
    90 チャーリー・ロバートソン
    93 レン・バーカー
    94 リー・リッチモンド
    97 トム・ブラウニング
    99 ドン・ラーセン
    101 ダラス・ブレイデン

     やはり、アンバーは完全試合の達成者のなかでワーストの投手であり、「最も意外な完全試合」と呼んで差し支えなさそうだ。

  • フィールド・オブ・ドリームスでマイナーリーグ公式戦の開催が決定

    2022.4.22 07:14 Friday

     アイオワ州ダイアーズビルにある「フィールド・オブ・ドリームス」では、昨年8月12日(現地時間)にアイオワ州で初めてのメジャーリーグ公式戦としてヤンキース対ホワイトソックスの試合が行われ、ホワイトソックスが9対8で逆転サヨナラ勝ちという劇的な試合展開で大きな話題を集めた。今年も8月11日(現地時間)にカブス対レッズの試合が予定されているが、その2日前、8月9日(現地時間)に「フィールド・オブ・ドリームス」で初めてのマイナーリーグ公式戦が開催されることが決定した。

    「フィールド・オブ・ドリームス」での初めてのマイナーリーグ公式戦を戦うのは、クアッドシティーズ・リバーバンディッツ(ロイヤルズ傘下A+級)とシーダーラピッズ・カーネルズ(ツインズ傘下A+級)。アイオワ州に本拠地を置く2球団が選ばれた形だ。

     メジャーリーグ機構の野球運営部門上級副社長のモーガン・ソード氏は「アイオワ州東部に本拠地を置く2つのマイナーリーグ球団がダイアーズビルで試合を行うのは完璧にフィットしている」とコメント。「選手やコーチ、そしてファンの皆様には、アメリカで最も美しい球場の1つでプロ野球の試合を観られる機会を活用していただきたい」と初の試みへの期待を語った。

     昨年のヤンキースとホワイトソックスが1919年に使用したユニフォームを再現してプレーしたように、クアッドシティーズ・リバーバンディッツはダベンポート・ブルーソックス(1913~16年、1929~33年、1934~37年に使用していた球団名)、シーダーラピッズ・カーネルズはシーダーラピッズ・バニーズ(1904~32年の球団名)としてプレーする予定となっている。

     クアッドシティーズ・リバーバンディッツのオーナーのデーブ・ヘラー氏は「アイオワ州や世界中の野球ファンにとって象徴的な場所で試合を開催できることに感激している。これは、メジャーリーグ機構がダイアーズビルに球場を建設する計画を発表して以来、我々が望んでいた機会であり、それが実現するのは、我々の球団組織、選手、そしてファンにとって本当にエキサイティングなことだ」とコメント。なお、チケット情報などの詳細は後日発表される予定である。

  • 先発投手・大谷が登板前に2打席 1900年以降でメジャー初の珍事

    2022.4.21 08:59 Thursday

     日本時間4月21日、エンゼルスの大谷翔平は敵地ミニッツメイド・パークでのアストロズ戦で今季3度目の先発登板に臨んでいる。アストロズ先発のジェイク・オドリッジの乱調もあり、エンゼルスは1回表の攻撃で打者11人を送り込んで6点を先制。メジャーリーグの公式記録を扱うエライアス・スポーツ・ビューロー社によると、先発投手がマウンドに上がる前に2度打席に立つのは、少なくとも1900年以降でメジャー初の珍事となった。

     1回表のエンゼルスは先頭の大谷が四球で出塁し、テイラー・ウォードのヒットとジャレッド・ウォルシュの四球で無死満塁のチャンス。ここでアンソニー・レンドンの押し出し四球とブランドン・マーシュのタイムリーでまず2点を先制した。

     マックス・スタッシとジョー・アデルは二者連続三振に倒れたが、タイラー・ウェイドの押し出し四球で3点目。投手がオドリッジから2番手ブレイク・テイラーに代わったものの、アンドリュー・ベラスケスのファーストゴロが一塁ユリ・グリエルのエラーを誘い、タイムリーエラーで4点目が入った。

     そして、打順が1巡して大谷に戻り、左翼フェンスを直撃する2点タイムリー二塁打。ウォードがセカンドフライに倒れ、ようやくエンゼルスの攻撃が終了した。

     1989年8月3日(現地時間)のアストロズ戦でレッズの先発投手トム・ブラウニングが初回に2度打席に立ったケースがあったものの、レッズは裏の攻撃(打者20人を送り込んで大量14得点)だったため、ブラウニングはすでにマウンドに上がっていた。マウンドに上がる前に2度打席に立った先発投手は、少なくとも1900年以降では大谷が初めてとなった。

  • 「ホットな新人」の1位はカブス・鈴木誠也 MLB公式サイトが選出

    2022.4.20 07:32 Wednesday

     メジャーリーグ公式サイトはシーズン開幕から現在までに見事な活躍を見せた「ホットな新人ランキング」を発表し、1位にはスティーブン・クワン(ガーディアンズ)を抑えて鈴木誠也(カブス)が選出された。この特集はメジャーリーグ公式サイトにおいてプロスペクト(若手有望株)の情報を専門に扱う「MLBパイプライン」が担当。今後は2週間ごとに更新され、「もちろん、次回の更新時には(現在のランキングと)全く異なる名前が並んでいる可能性もある」と記されている。

     鈴木はここまで10試合に出場して打率.429(28打数12安打)、2二塁打、4本塁打、11打点、出塁率.564、長打率.929、OPS1.493の好成績をマーク。その活躍をメジャーリーグ公式サイトは「スズキが残したNPBでの素晴らしい数字がアメリカでどのように変化するのか、不安な点もあった。まだその不安は残っているが、ここまでのところ、気に入らない点を見つけるのは難しいだろう」と評価している。39打席で9四球を記録する一方、9三振を喫しているが、「現代の野球において特別多いわけではなく、特に2試合に1本のペースで本塁打を打っている現状を考えれば、大きな問題にはならない」と問題視しなかった。

     2位にはメジャーデビューから116球連続で空振りなしという驚異のバットコントロールで注目を集めたクワンがランクイン。開幕からの勢いはややトーンダウンした感があるものの、8試合に出場して打率.385(26打数10安打)、2二塁打、1三塁打、0本塁打、5打点、出塁率.541、長打率.538、OPS1.079と十分すぎるほどの活躍を見せ、8四球に対してわずか2三振という数字も光っている。

     3位はスペンサー・ストライダー(ブレーブス)、4位はマット・ブラッシュ(マリナーズ)、5位はハンター・グリーン(レッズ)、6位はジョーイ・バート(ジャイアンツ)、7位はジョー・ライアン(ツインズ)、8位はセス・ビアー(ダイヤモンドバックス)、9位はジェレミー・ペーニャとホセ・シリ(ともにアストロズ)、10位はスペンサー・トーケルソン(タイガース)となっている。

  • ロッキーズが先発左腕・フリーランドと5年6450万ドルで契約延長

    2022.4.20 07:13 Wednesday

     日本時間4月20日、ロッキーズは先発左腕カイル・フリーランドと2027年の条件つき選手オプションが付属した5年契約を結んだことを発表した。5年間の総額は6450万ドルで、フリーランドが2026年シーズンに170イニング以上を投げた場合、フリーランドには1700万ドルの選手オプションが与えられる。5年6450万ドルの内訳は、今季の年俸が700万ドル、来季が1050万ドル、2024年が1500万ドル、2025年と2026年が各1600万ドルとなっている。

     現在28歳のフリーランドは、来季終了後にFAとなる予定だったため、今回の5年契約はFA前の2年間とFA後の3年間をカバーするものとなる。フリーランドはコロラド州デンバー出身で、ロッキーズにとっていわゆる「ご当地選手」であり、相思相愛だったとみられる。

     フリーランドはメジャーデビューした2017年にいきなり11勝を挙げる活躍を見せ、2018年には17勝7敗、防御率2.85、173奪三振というキャリアハイの好成績をマーク。サイ・ヤング賞の投票では4位にランクインした。しかし、2019年と2021年は故障もあって不本意な成績に終わり、健康にプレーした2020年も2勝どまり(60試合制の短縮シーズン)。今季もここまで2試合に先発して0勝2敗、防御率10.00に終わっている。

     ビル・シュミットGMは「我々はカイルとずっと話し合ってきた。デンバーにおける彼の将来を保証する契約をまとめることができて嬉しい。今後5年間、彼がロッキーズのユニフォームを着てくれるのはワクワクするね」とのコメントを発表。5年契約を結んだ以上、フリーランドにはその期待に応える活躍が求められる。

     ロッキーズは今オフ、ジョン・グレイがFAとなって4年5600万ドルでレンジャーズへ移籍したものの、ヘルマン・マルケスとは5年4300万ドル、アントニオ・センザテラとは5年5050万ドルの契約を結んでおり、オプションも含めると少なくとも2024年まではこの先発三本柱をキープできる。その間にポストシーズン返り咲きを狙える戦力を整えたいところだ。

  • 左腕・ワトソンと元サイ・ヤング賞投手・アリエタが現役引退を表明

    2022.4.19 09:22 Tuesday

     2022年シーズンが開幕し、各球団がスケジュールを消化していくなか、2人のベテラン投手がユニフォームを脱ぐことを決断した。1人はパイレーツなどで活躍した救援左腕トニー・ワトソン。もう1人は2015年にナ・リーグのサイ・ヤング賞を受賞したジェイク・アリエタだ。ワトソンは現役続行を望んでいたものの、肩のコンディションが万全ではなく、現役引退を決断。かつてカブスの絶対的エースとして活躍したアリエタも近年は衰えが顕著となっており、「このゲームから離れるべきときが来た」とキャリアに終止符を打った。

     現在36歳のワトソンは、昨季エンゼルスとジャイアンツで合計62試合に登板して7勝4敗、19ホールド、防御率3.92を記録。60試合以上に登板したシーズンはメジャー11年間で9度目だった。防御率が4点台以上になったシーズンは1度しかなく、通算689試合に登板して防御率2.90を記録。パイレーツ時代には2年連続で防御率1点台(2014~15年)をマークしたこともあり、2014年にはオールスター・ゲームにも選出された。昨季までに積み上げた通算246ホールドは歴代1位の数字となっている(注:ホールドが公式記録になったのは1999年)。

     一方、同じく現在36歳のアリエタは、昨季カブスとパドレスで合計24試合に登板して5勝14敗、防御率7.39を記録。防御率はメジャー12年間で自己ワーストの数字だった。全盛期は2013年途中~2017年の第1次カブス時代であり、特に2015年には22勝6敗、防御率1.77、236奪三振の好成績でサイ・ヤング賞を受賞。翌2016年は18勝を挙げ、オールスター・ゲームに選出された。しかし、この活躍は長くは続かず、2ケタ勝利を記録したのはフィリーズ移籍1年目の2018年が最後。カブス時代の2016年にワールドシリーズ制覇、2015年と2016年に合計2度のノーヒッターを経験し、メジャー通算115勝をマークした。

  • ガーディアンズ・ラミレスとカブス・鈴木誠也が週間MVPに選出

    2022.4.19 07:08 Tuesday

     日本時間4月19日、開幕第2週の週間MVPが発表され、アメリカン・リーグはホセ・ラミレス(ガーディアンズ)、ナショナル・リーグは鈴木誠也(カブス)が選出された。ラミレスは昨年9月以来、自身5度目の受賞となり、ラミレス以外のガーディアンズ(インディアンス)の野手が受賞したのは2018年6月のエドウィン・エンカーナシオンが最後。一方、今季カブス入団の鈴木はもちろん初受賞であり、カブスからの選出は昨年9月のフランク・シュウィンデル以来となった。

     ラミレスは6試合に出場して23打数11安打、打率.478、2二塁打、1三塁打、2本塁打、11打点、出塁率.519、長打率.913、OPS1.432の大活躍。期間中の27打席で1度も三振しなかった。日本時間4月13日のレッズ戦は5打数3安打6打点の活躍でチームの勝利に貢献。翌日の試合でも4打数3安打3打点の活躍を見せた。日本時間4月16日のジャイアンツ戦では通算1000安打を達成。開幕8試合目までに15安打、15打点を記録したが、打点が公式記録となった1920年以降、開幕からの8試合で15安打以上かつ15打点以上を記録した選手は、1977年のミッチェル・ペイジ、2019年のコディ・ベリンジャー、2021年のJ・D・マルティネスに続いて4人目となった。

     鈴木は6試合に出場して17打数7安打、打率.412、2二塁打、3本塁打、5打点、出塁率.546、長打率1.059、OPS1.604の好成績をマーク。日本時間4月13日のパイレーツ戦ではメジャー移籍後初のマルチ本塁打を達成した。打点が公式記録となった1920年以降、最初の22打席以内に10打点以上を叩き出したのは球団史上初めて。また、メジャーデビューから9試合連続出塁を継続し、1打数以上の8試合ではすべて安打を記録しているが、日本人選手ではデビューから9試合連続安打をマークした2008年の岩村明憲に次ぐ記録となっている。この快進撃がどこまで続くか注目だ。

  • オリオールズのエース左腕・ミーンズ 今季残り試合全休の可能性も

    2022.4.17 09:31 Sunday

     オリオールズはエース左腕のジョン・ミーンズを左肘痛のため10日間の故障者リストに登録した(日本時間4月15日にさかのぼって適用)。2年連続2度目の開幕投手を務めたミーンズだったが、今季2度目の登板で前腕の張りを訴え、4回51球を投げただけで降板。今後の予定はまだハッキリしていないが、見通しは厳しいままであり、球団は当分のあいだミーンズを欠いた状態で戦うことに備えているという。ミーンズが今季再び登板する可能性を尋ねられたブランドン・ハイド監督は「わからない」と言葉を濁した。

     現在28歳のミーンズは2019年に12勝11敗、防御率3.60をマークし、オールスター・ゲーム初選出。昨年5月にノーヒッターを達成するなど、チーム再建中のオリオールズにおいて先発ローテーションの中心的存在となっている。過去に肩の疲労で故障者リスト入りしたことはあるものの、肘に問題が生じたのは今回が初めて。それだけに球団も慎重になっており、ハイド監督は「彼がすぐに復帰することについては疑問符がつく。すぐに復帰できるとは思っていない」と話している。

     MRI検査の結果、肘の状態に問題があることが認められ、ハイド監督によると複数の医者にセカンドオピニオンを求める方針だという。ミーンズは「フラストレーションが溜まるのは間違いない。前腕を痛めたことは1度もなかったからね。いつも小さな問題があったのは肩だった。前腕はこれまでに異常がなかったから少し心配だよ」と自身の状態についてコメントした。

     オリオールズはミーンズに加えてディーン・クレーマーも故障で戦列を離れており、開幕ローテーションの5人中2人をすでに欠く事態となっている。クレーマーの代役にはスペンサー・ワトキンスが起用される予定だが、ミーンズの代役も用意しなければならない。ミーンズの故障者リスト入りに伴ってトラビス・レイキンスSr.がメジャーに呼ばれたものの、先発候補とはみなされていない。ミーンズの離脱により、ジョーダン・ライルズ、タイラー・ウェルズ、ブルース・ジマーマンらが形成する先発ローテーションはさらに弱体化してしまった。

  • マドン監督が14年ぶりの奇策 満塁の場面でコリー・シーガーを敬遠

    2022.4.16 11:38 Saturday

     エンゼルスのジョー・マドン監督は常識にとらわれない型破りな采配をすることで知られているが、日本時間4月16日のレンジャーズ戦で14年ぶりの奇策が飛び出した。1点ビハインドの4回裏一死満塁の場面でレンジャーズの強打者コリー・シーガーをなんと申告敬遠。右腕オースティン・ウォーレンが左打者のシーガーと対戦することを避け、右打者のミッチ・ガーバー、アドリス・ガルシアとの勝負を選択した。このあと、犠飛とボークで2点を追加されたが、エンゼルスは直後の5回表に5点を奪い、逆転に成功している。

     メジャーリーグ公式サイトでエンゼルスを担当するレット・ボリンガー記者によると、満塁で敬遠された打者は1950年以降では、1998年のバリー・ボンズ(ジャイアンツ)、2008年のジョシュ・ハミルトン(レンジャーズ)に次いでシーガーが3人目。ハミルトンは2008年8月17日(現地時間)のレイズ戦で満塁の場面で敬遠されたが、このときにレイズの監督を務めていたのがマドンだった。レイズは4点リードの9回裏二死満塁の場面でハミルトンを敬遠。次打者マーロン・バードを空振り三振に仕留め、7対4で勝利した。

     ボンズが満塁で敬遠されたのは1998年5月28日(現地時間)のダイヤモンドバックス戦だった。ダイヤモンドバックスがボンズを敬遠したのは2点リードの9回裏二死満塁の場面。ここでボンズを敬遠して1点差に詰め寄られたが、次打者ブレント・メインをライトライナーに打ち取り、8対7で接戦をモノにした。

     なお、レンジャーズの発表によると、満塁で敬遠された打者はシーガーがメジャー史上7人目だという(アメリカ野球学会の調査で判明している分だけ)。シーガーはジャッキー・ロビンソン・デーという記念の試合で満塁敬遠を記録したが、7人のうち4人はジャッキー・ロビンソンのメジャーデビュー(1947年4月15日:現地時間)よりも前の話。ジャッキー・ロビンソンのメジャーデビューから75周年を迎えたが、その75年間で満塁敬遠を記録したのはボンズ、ハミルトン、そしてシーガーの3人だけである。

  • 4月15日はジャッキー・ロビンソン・デー 各球団最後の「42」は?

    2022.4.16 07:56 Saturday

     現地時間4月15日(日本時間4月16日)はジャッキー・ロビンソン・デーであり、各球団の全選手・コーチが背番号「42」のユニフォームを着用してプレーすることになっている。ジャッキー・ロビンソン・デーが制定されたのは2004年、ケン・グリフィーJr.の提案から背番号「42」の着用が始まったのは2007年、各球団の全選手・コーチが着用するようになったのは2009年からだが、ロビンソンのメジャーデビュー50周年にあたる1997年には背番号「42」が全球団共通の永久欠番となった。

     ただし、背番号「42」が全球団共通の永久欠番となった時点で背番号「42」を背負っていた選手に限り、その後も着用が認められた(移籍後もOK)ため、1997年限りで全球団から背番号「42」の選手が姿を消したわけではない。ヤンキースの守護神マリアーノ・リベラが2013年シーズン限りで現役を引退したのを最後に、メジャーリーグから背番号「42」の選手がいなくなった。

     各球団で背番号「42」を最後に背負った選手は以下の通り(ドジャースでは1972年にジャッキー・ロビンソンの背番号「42」が永久欠番となった)。

    オリオールズ:レニー・ウェブスター(1997~99年)
    レッドソックス:モー・ボーン(1991~98年)
    ヤンキース:マリアーノ・リベラ(1995~2013年)
    レイズ:なし
    ブルージェイズ:ゼイビアー・ヘルナンデス(1989年)

    ホワイトソックス:スコット・ラフコーン(1996年)
    ガーディアンズ:マイク・ジャクソン(1997~99年)
    タイガース:ホセ・リマ(2001~02年)
    ロイヤルズ:トム・グッドウィン(1995~97年)
    ツインズ:マイク・ジャクソン(2002年)

    アストロズ:ホセ・リマ(1997~2001年)
    エンゼルス:モー・ボーン(1999~2000年)
    アスレチックス:バディ・グルーム(1996~97年)
    マリナーズ:ブッチ・ハスキー(1999年)
    レンジャーズ:マーク・サグモエン(1997年)

    ブレーブス:アーマンド・レイノソ(1991~92年)
    マーリンズ:デニス・クック(1997年)
    メッツ:モー・ボーン(2002~03年)
    フィリーズ:トビー・ボーランド(1994~96年)
    ナショナルズ:カーク・リーター(1993~96年)

    カブス:デーブ・スミス(1991~92年)
    レッズ:ロジャー・サルケルド(1996年)
    ブリュワーズ:スコット・カール(1995~99年)
    パイレーツ:ジェイソン・シュミット(1996~97年)
    カージナルス:ホセ・オリバ(1995年)

    ダイヤモンドバックス:なし
    ロッキーズ:アーマンド・レイノソ(1993~96年)
    ドジャース:レイ・ラム(1969年)
    パドレス:ペドロ・マルティネス(1993~94年)
    ジャイアンツ:カーク・リーター(1996~97年)

  • パイレーツがレイノルズとの年俸調停を回避 2年1350万ドルで合意

    2022.4.15 06:52 Friday

     日本時間4月15日、パイレーツはオールスター外野手のブライアン・レイノルズとの年俸調停を回避し、2年契約を結んだことを発表した。金額は球団から公式発表されていないが、メジャーリーグ公式サイトでパイレーツを担当するジャスティス・デロスサントス記者が関係者から得た情報によると、2022年と2023年の年俸は各675万ドル、2年総額1350万ドルだという。レイノルズはサービスタイムがまだ3年に達していないものの、「スーパー2」として今季から年俸調停権を得ていた。

     現在27歳のレイノルズは、昨季159試合に出場して打率.302、24本塁打、90打点、5盗塁、出塁率.390、OPS.912の好成績をマーク。「2年目のジンクス」で打率1割台に低迷した前年の不振を脱し、自身初のオールスター・ゲーム選出を果たしただけでなく、MVP投票で11位にランクインするほどの活躍を見せた。メジャーデビューした2019年には打率.314を記録し、新人王投票4位となった。

     レイノルズがFAとなるのは4年後の2025年シーズン終了後。今回の2年契約は今季と来季の年俸を現時点で確定させるだけのものであり、レイノルズのFA時期には影響を与えない。パイレーツとレイノルズは今季の年俸について合意できず、レイノルズが490万ドルを希望していたのに対し、球団側は425万ドルを提示していたが、今回の2年契約によって年俸調停を回避し、来季までの年俸が確定することになった。

     レイノルズは2016年ドラフト2巡目でジャイアンツから指名を受けてプロ入り。2018年1月にジャイアンツがアンドリュー・マカッチェンをトレードで獲得する際、カイル・クリックとともにパイレーツに移籍してきた。今後、パイレーツがさらなる長期契約を模索する可能性もあるが、レイノルズが今後も活躍を続けた場合、パイレーツの予算規模では十分な契約をオファーできず、FAになる前にトレードで放出される可能性もありそうだ。

  • ブルージェイズ・ヘルナンデス故障者リスト入り 加藤豪将が再昇格

    2022.4.15 06:03 Friday

     日本時間4月15日、ブルージェイズは前日の試合でスイングの際に左脇腹を痛めたテオスカー・ヘルナンデスを10日間の故障者リストに登録したことを発表。それに伴い、加藤豪将がメジャー再昇格を果たした。加藤はプロ入り10年目にして初めて開幕ロースターに登録され、開幕2戦目に代走で出場してメジャーデビューしたものの、ブラッドリー・ジマーの加入に伴ってAAA級バッファローへ降格。しかし、故障者の発生によって再びメジャーの舞台でプレーするチャンスが訪れた。

     現在27歳の加藤は、オープン戦で14試合に出場して打率.333、1本塁打、3打点、2盗塁、出塁率.370、OPS.912の好成績を残し、自身初の開幕ロースター入りを勝ち取った。メジャーでの実績があるグレッグ・バードらがライバルとなっていたが、オープン戦での好成績に加え、本職の二塁を中心に内外野の様々なポジションを守れるユーティリティ性が決め手になったとみられている。

     AAA級降格後は1試合だけ出場し、5打数0安打ながら2打点を記録。昨季はパドレス傘下AAA級エルパソで114試合に出場し、打率.306、8本塁打、42打点、8盗塁、出塁率.388、OPS.862をマークした。現時点ではブルージェイズにとって、野手に故障者が発生した場合にマイナーから昇格させる選手のファーストチョイスとなっている。

     今オフの労使交渉で定められた新しい労使協定のルールによって、マイナーオプションを持つ選手を1シーズンにマイナーへ降格させることのできる回数は最大5回に制限された(6回目以降はウエーバー公示が必要なため、他球団に獲得されるリスクを伴う)。加藤はメジャーデビュー直後の降格によって、すでに5回のうちの1回を消化していることになる。

     正捕手ダニー・ジャンセンと正右翼手(兼DH)のヘルナンデスを故障で欠くブルージェイズは、本来DHをメインで務めるはずのアレハンドロ・カークがマスクを被り、外野の準レギュラー的な立場であるライメル・タピアの出場機会も増えている。これに伴い、キャバン・ビジオやサンティアゴ・エスピナルがスタメン出場する機会も増え、控えの内野手の層が薄くなっているため、それを加藤の再昇格によってカバーする狙いがあるとみられる。

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