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  • テッド・ウィリアムス 2度の従軍で5シーズンを失った「最強打者」

    2022.1.10 11:30 Monday

     兵役によりキャリアの数年間を失った名選手は少なくないが、なかでもテッド・ウィリアムスは特別なケースである。第二次世界大戦と朝鮮戦争で2度も従軍しているのだ。複数の戦争に従軍した史上唯一の殿堂入り選手でもある。ウィリアムスは1943~45年の3シーズンで1度も試合に出場せず、1952年は6試合に出場したところで兵役へ。1953年8月に戦列復帰したが、この年もわずか37試合にしか出場できなかった。全盛期の一部と言える24~26歳と33~34歳の5シーズンで合計43試合しかプレーしていないのだ。

    「最後の4割打者」として知られるウィリアムスは、2度の従軍で5シーズンを失ったにもかかわらず、MVP2度、三冠王2度、首位打者6度、本塁打王4度、打点王4度、通算2654安打、打率.344、521本塁打、1839打点、OPS1.116など素晴らしい成績を残している。通算709三振に対して2021四球を選び、出塁率.482は史上最高の数字だ。現役ラストイヤーとなった1960年には、シーズン終了時に42歳になっていたにもかかわらず、打率.316、29本塁打、72打点、出塁率.451、OPS1.096という驚異的な数字をマークしている。

     しかし、「もし2度の従軍がなかったら」と考えずにはいられない。第二次世界大戦へ出兵する前年には自身初の三冠王(打率.356、36本塁打、137打点)に輝いており、3年のブランクを経て復帰した1946年にも打率.342、38本塁打、123打点の好成績をマーク。朝鮮戦争により合計43試合しか出場できなかった1952~53年の打率は4割を超えており(101打数41安打、打率.406)、その前後のシーズンにはリーグトップのOPSを記録している。よって、従軍せずプレーしていれば、間違いなく球界トップクラスの打撃成績を残していたはずだ。

     メジャーリーグ公式サイトのトーマス・ハリガン記者は、ウィリアムスが第二次世界大戦に従軍する前(1939~42年)と後(1946~49年)の4シーズン、朝鮮戦争に従軍する前(1948~51年)と後(1954~57年)の4シーズンの平均成績をもとに、2度の従軍で失われた5シーズンの成績を予想。その結果、5シーズンで698試合に出場し、860安打、161本塁打、602打点、654四球、WAR41.6という数字が弾き出された。重複を避けるために5シーズンで実際に出場した43試合の成績を差し引いたうえで、この予想成績を加算すると、ウィリアムスの通算成績は3400安打、660本塁打、2400打点、2600四球、6000出塁、WAR160を超えることになる。3400安打は史上8人、660本塁打は同6人、WAR160は同4人しか達成しておらず、2400打点、2600四球、6000出塁は前人未到の大記録である。

     あくまでも仮定の話に過ぎないが、2度の従軍がなければ通算打点記録(ハンク・アーロンの2297)や通算四球記録(バリー・ボンズの2558)はウィリアムスのものとなっていたに違いない。しかし、実際のウィリアムスは、現役ラストイヤーに通算500本塁打こそ達成したものの、3000安打と2000打点には届かず、レッドソックス一筋19シーズンのキャリアを終えたのだった。

  • ヤンキース傘下のマイナー球団でマイナー史上初の女性監督誕生へ

    2022.1.10 10:00 Monday

    「ジ・アスレチック」の報道によると、ヤンキース傘下A級タンパはレイチェル・バルコベックを今季の監督に起用することを決定したようだ。メジャーリーグと提携関係にあるマイナー球団では史上初の女性監督が誕生する。現在34歳のバルコベックはプロ野球の世界で10年間のコーチ経験があり、2019年11月にはヤンキース傘下で女性としては史上初となるフルタイムの打撃コーチに就任。昨年7月にはフューチャーズ・ゲームのコーチングスタッフに選出され、ア・リーグ選抜の一員として一塁ベースコーチも経験した。

     バルコベックは昨季、ヤンキース傘下ルーキー級のチームで打撃コーチを務めていた。そのチームでは「MLBパイプライン」のプロスペクト・ランキングでで球団2位(全体17位)の高評価を受けているジェイソン・ドミンゲスらを指導。ドミンゲスは昨季途中にルーキー級からA級へ昇格しており、バルコベックはそのA級で監督を務めることになった。バルコベックはドミンゲスを「彼と一緒に仕事をするのは楽しい。信じられないくらいに知的だし、能力も高い。私は彼のことをリーダーと見なしている。とても若いけれど、正しいやり方を貫いている」と絶賛している。

    「ドライブライン・ベースボール」で打者の目の動きや投手の股関節の動きを研究するなど、最先端のアナリティクスに精通していることがバルコベックの特徴だ。バルコベック自身も以前「スイングメカニクスは私の得意分野であり、とても自信がある」と語っていたことがある。よって、監督に就任したあともアナリティクスを最大限に活用しながらチームの指揮を執り、選手を指導していくことが予想される。

     ヤンキース傘下ルーキー級の打撃コーチに抜擢された際、バルコベックは「私はスポーツ界で私より先に登場した女性たちによる産物だ。もし誰かが私のことを先駆者と思ってくれるなら、それは他の女性への可能性を広げることにもつながるし、素晴らしいことだと思う」と話していた。文字通りの先駆者として、女性ではマイナー史上初となる監督の大役に挑む。

  • 同数の通算319本塁打で引退したフィルダー親子 公式サイトが特集

    2022.1.9 13:00 Sunday

     メジャーリーグ公式サイトのサラ・ラングス記者は、セシル・フィルダーとプリンス・フィルダーの親子に関する特集記事を公開した。フィルダー親子は全く同じ通算本塁打数を記録して現役を引退。0本や1本、2本という話ではなく、両者とも球界を代表するパワーヒッターとして活躍し、通算319本塁打で引退したのだ。ラングス記者はこの数字に着目し、通算319本塁打に至るまでの軌跡やその他の特筆すべき記録など、様々なトピックスを紹介している。

     2人揃って通算319本塁打を記録したフィルダー親子だが、そこに至るまでの道のりは大きく異なっている。父セシルは1985年にブルージェイズでメジャーデビューしたものの、最初の4シーズンで31本塁打。1987年に82試合に出場して14本塁打、OPS.905をマークしたのがキャリアハイという状況だった。しかし、1989年に日本プロ野球の阪神タイガースで106試合に出場して38本塁打という活躍を見せると、メジャー復帰を果たした1990年はタイガースで51本塁打、132打点、OPS.969という大活躍。ここから2年連続で本塁打王、3年連続で打点王に輝き、1998年に34歳で17本塁打を放って引退するまで、通算319本塁打をマークした。

     一方の息子プリンスは2002年ドラフト全体7位指名を受けたエリートだった。2005年にメジャーデビューし、2007年には50本塁打を放って早くも本塁打王のタイトルを獲得。2009年には自己最多の141打点で打点王に輝き、2006~13年の8年間で記録した283本塁打はアルバート・プーホルス(291)、ミゲル・カブレラ(287)、ライアン・ハワード(287)に次ぐメジャー4位の数字だった。ところが、タイガースからレンジャーズへトレードされた1年目の2014年に首を故障して長期欠場。2015年は158試合に出場して23本塁打を放ったが、2016年に首の故障が再発し、大型契約を残したまま32歳の若さでメジャーでのプレーを終えた。快調に積み重ねていた通算本塁打は結局、父と同数の319本どまりだった。

     フィルダー親子は通算本塁打数だけでなく、メジャーデビューした年齢(21歳)も同じ。また、走者2・3塁の状況(4本)、4回の打席(49本)、5回の打席(29本)、9回の打席(18本)、2アウトの状況(97本)、2アウト未満の状況(222本)といった様々なシチュエーションでも同数の本塁打を記録している。なお、親子揃ってシーズン50本塁打を記録したのはメジャー史上唯一。シーズン40本塁打のコンビも他にゲレーロ親子がいるだけだ。息子ブラディミール・ゲレーロJr.は今後シーズン50本塁打を達成する可能性があるものの、父ブラディミール・ゲレーロは44本塁打が自己最高であり、「シーズン50本塁打を記録した史上唯一の親子」の座はしばらく安泰だろう。

  • 4つ以上のディケードでプレーした選手たち 公式サイトが特集

    2022.1.9 11:30 Sunday

     メジャーリーグ公式サイトのデービッド・アドラー記者とアンドリュー・サイモン記者は「4つ以上のディケード(=年代)でプレーした選手」を紹介する特集記事を公開した。両記者は記事のなかで「長くプレーするためには驚異的な耐久力や生命力のほか、不屈の精神、そして運とタイミングのよさも必要だ。ディケードの終わりにキャリアをスタートさせると一番有利になる」と指摘。なお、4つ以上のディケードでプレーした選手は過去31人しかおらず、通算500本塁打(28人)や通算3000安打(32人)と同等の難易度ということになる。

     記事中で紹介されている31人のなかに5つのディケードでプレーした選手が2人だけいる。1920年代から60年代までプレーしたサチェル・ペイジと1940年代から80年代までプレーしたミニー・ミニョソだ。

     先月、時代委員会の選考によりアメリカ野球殿堂入りを果たしたミニョソは「史上唯一の5ディケード・プレーヤー」として知られていた。1949年にインディアンス(現ガーディアンズ)でメジャーデビューし、1964年ホワイトソックスを最後に引退。しかし、ホワイトソックスのビル・ベック・オーナーのアイデアにより1976年に50歳で3試合、1980年に54歳で2試合に出場して「5ディケード・プレーヤー」となった。なお、ニグロリーグの記録がメジャーリーグの公式記録として認定されたことにより、ミニョソのデビューは1946年となっている。

     ニグロリーグで活躍した伝説の名投手・ペイジは1948年(当時42歳)にインディアンスでメジャーデビューし、1953年限りで引退。ところが、1965年にアスレチックスと1試合だけの契約を結び、59歳で3イニングを無失点に抑えた。この時点では1940年代から60年代までの「3ディケード・プレーヤー」に過ぎなかったが、ニグロリーグの成績が加わることで「5ディケード・プレーヤー」の仲間入りを果たした。

     4つ以上のディケードでプレーした選手は以下の31人。なお、1999年以前にデビューした選手のなかに2020年代もプレーした選手はいない。新たな「4ディケード・プレーヤー」の誕生はしばらくお預けということになりそうだ。

    ダン・ブローザース(1879-1904)
    ジム・オルーク(1872-1904)
    キッド・グリーソン(1888-1912)
    ディーコン・マグワイア(1884-1912)
    ジャック・オコナー(1887-1910)
    ジャック・ライアン(1889-1913)
    ニック・アルトロック(1898-1933)
    エディ・コリンズ(1906-30)
    ジャック・クイン(1909-33)
    ボボ・ニューサム(1929-53)
    サチェル・ペイジ(1927-65)
    ミッキー・バーノン(1939-60)
    テッド・ウィリアムス(1939-60)
    アーリー・ウィン(1939-63)
    ウィリー・メイズ(1948-73)
    ミニー・ミニョソ(1949-80)
    ジム・カート(1959-83)
    ティム・マッカーバー(1959-80)
    ウィリー・マッコビー(1959-80)
    ビル・バックナー(1969-90)
    リック・デンプシー(1969-92)
    カールトン・フィスク(1969-93)
    ジェリー・ロイス(1969-90)
    ノーラン・ライアン(1966-93)
    リッキー・ヘンダーソン(1979-2003)
    マイク・モーガン(1978-2002)
    ジェシー・オロスコ(1979-2003)
    ティム・レインズ(1979-2002)
    ジェイミー・モイヤー(1986-2012)
    ケン・グリフィーJr.(1989-2010)
    オマー・ビスケル(1989-2012)

  • オーストラリアで女性プロ野球選手がデビュー 17歳のサウスポー

    2022.1.9 10:00 Sunday

     現地時間1月7日、オーストラリアン・ベースボール・リーグ(ABL)に新たな歴史が刻まれた。ABL史上初の女性投手としてメルボルン・エーシズのジェネビーブ・ビーコム投手がデビューしたのだ。アデレード・ジャイアンツとの試合に登板した17歳の左腕・ビーコムは6回に登板し、1イニングを無失点に抑える好投。速球とカーブのコンビネーションで相手打者を封じた。ABLは現役メジャーリーガーもプレー経験のあるリーグであり、メジャーリーグ公式サイトは「ABLでプレーすることは小さな業績ではない」と伝えている。

     メルボルン球団の公式サイトによると、ビーコムは先頭打者に出塁を許したあと、次打者をゴロアウトに打ち取ってまず1アウト。四球でピンチを広げたものの、続く2人の打者をゴロアウトとフライアウトに仕留め、客席からの歓声を浴びたという。メルボルン球団は1対7で大敗したが、ビーコムのデビューと好投はチームにとってこの試合における数少ないハイライトとなった。

     ABL公式サイトによると、ABL経験のあるメジャーリーガーは41人いるという。そのなかにはオーストラリア出身で現在メジャートップクラスのクローザーであるリアム・ヘンドリックス(ホワイトソックス)のほか、ディディ・グレゴリアス(フィリーズ)、ケビン・キアマイアー(レイズ)、崔志萬(チェ・ジマン:レイズ)、アダム・エンゲル(ホワイトソックス)、アンドリュー・キットレッジ(レイズ)、リース・ホスキンス(フィリーズ)、ロナルド・アクーニャJr.(ブレーブス)、菊池雄星(FA)など現役バリバリのメジャーリーガーも多数含まれている。メジャーリーグ公式サイトが伝えているように、このリーグの舞台に立つことは決して簡単なことではないのだ。

     ビーコムは「もし誰かがあなたのやりたくないこと、たとえばソフトボールとか他のスポーツをやれと言ってきたとしても耳を貸してはいけません。やりたいことをやり、一生懸命に努力すれば、必ずどこかで成功できます。不可能ではありません。できるんです」と同じ夢を持つ若い女性たちにエールを送った。また、メルボルン球団の監督を務める元メジャーリーガーのピーター・モイランは「野球で目撃したことのなかで最も気に入ったことの1つ」とツイートし、ビーコムのデビューを祝福した。

  • 殿堂入り投票 最終年のボンズ、クレメンスへの支持は広がらず

    2022.1.8 13:00 Saturday

     2022年度のアメリカ野球殿堂入り投票は日本時間1月26日に投票結果が発表され、同7月25日に殿堂入りセレモニーが開催される。投票は昨年末で締め切られており、現時点では匿名7人を含む143人の記者が自身の投票先をSNSなどで公開している。ライアン・シボドー氏らの有志グループがこれを集計し、現時点ではデービッド・オルティス、バリー・ボンズ、ロジャー・クレメンスの3人が当選ラインとなる得票率75%をクリア。しかし実際のところ、ボンズとクレメンスへの支持は広がっておらず、殿堂入りは厳しい状況だ。

     殿堂入り候補30人のうち、ボンズ、クレメンス、カート・シリング、サミー・ソーサの4人は今回が10度目の挑戦となり、記者投票で殿堂入りするラストチャンスを迎えている。シリングは過去2回連続で得票率70%を超えていたが、昨年度の投票結果発表後に「投票対象から外してほしい」と発言したことなどが影響したのか、昨年度シリングに投票した記者のうち、すでに18人がシリングへの投票を回避しており、ラストチャンスでの殿堂入りは絶望的な状況となっている(昨年度シリングに投票していない記者2人がシリングに投票しているため、トータルでは前年比マイナス16票)。ソーサは昨年度の得票率17.0%が自己最高で、今回も現時点で26.6%にとどまっている。

     ボンズとクレメンスという大物2人に目を向けると、両者とも現時点では当選ラインの得票率75%をクリア(ボンズ80.4%、クレメンス79.0%)。しかし、各記者の個別の票を見てみると、昨年度ボンズに投票せず、今回ボンズに投票した記者は3人だけ。逆に昨年度ボンズに投票した記者のうち、1人がボンズへの投票を回避しており、トータルでは前年比プラス2票とほとんど支持は広がっていない(クレメンスも同様に前年比プラス2票)。まだ全体の6割以上の記者は自身の投票先を明らかにしていないが、これらの票が加算されたときに得票率75%をクリアできる可能性は極めて低いとみられる。ステロイド疑惑があるとはいえ、史上屈指の実績を誇る両者だが、記者投票での殿堂入りを果たすことなく有資格期間の10年を完走することが濃厚だ。

     今回の投票で殿堂入りする可能性があるのは有資格初年度のオルティス。現時点では得票率83.2%とトップの支持を集めており、最終的に75%のラインを突破する可能性は十分にある。また、昨年度の投票で35.3%から52.9%へ大幅アップを遂げたスコット・ローレンは現時点で72.0%。今回の殿堂入りは難しいかもしれないが、早ければ来年度の投票で殿堂入りが実現することになりそうだ。

  • 各球団の「球団史上最高の選手」 メジャーリーグ公式サイトが選出

    2022.1.8 11:30 Saturday

     日本時間1月8日、メジャーリーグ公式サイトは各球団の「球団史上最高の選手」を選出する特集記事を公開した。メジャーリーグの歴史に名を残すレジェンドがズラリと並ぶなか、現役選手からはレイズのエバン・ロンゴリア(現ジャイアンツ)、エンゼルスのマイク・トラウト、マーリンズのジャンカルロ・スタントン(現ヤンキース)の3人が選出。また、ナショナルズはエクスポズ時代の実績も含めてブラディミール・ゲレーロが選ばれたが、「ワシントン移転後に限ればライアン・ジマーマンだ」と記されている。

     メジャーリーグ公式サイトが選んだ各球団の「球団史上最高の選手」は以下の通り。おそらく誰もが納得する顔ぶれだろう(★はアメリカ野球殿堂入りの選手を表す)。

    オリオールズ:カル・リプケンJr.★
    レッドソックス:テッド・ウィリアムス★
    ヤンキース:ベーブ・ルース★
    レイズ:エバン・ロンゴリア
    ブルージェイズ:ロイ・ハラデイ★

    ホワイトソックス:フランク・トーマス★
    ガーディアンズ:ボブ・フェラー★
    タイガース:タイ・カッブ★
    ロイヤルズ:ジョージ・ブレット★
    ツインズ:ハーモン・キルブリュー★

    アストロズ:クレイグ・ビジオ★
    エンゼルス:マイク・トラウト
    アスレチックス:リッキー・ヘンダーソン★
    マリナーズ:ケン・グリフィーJr.★
    レンジャーズ:イバン・ロドリゲス★

    ブレーブス:ハンク・アーロン★
    マーリンズ:ジャンカルロ・スタントン
    メッツ:トム・シーバー★
    フィリーズ:マイク・シュミット★
    ナショナルズ:ブラディミール・ゲレーロ★

    カブス:アーニー・バンクス★
    レッズ:ピート・ローズ
    ブリュワーズ:ロビン・ヨーント★
    パイレーツ:ホーナス・ワグナー★
    カージナルス:スタン・ミュージアル★

    ダイヤモンドバックス:ランディ・ジョンソン★
    ロッキーズ:トッド・ヘルトン
    ドジャース:サンディ・コーファックス★
    パドレス:トニー・グウィン★
    ジャイアンツ:ウィリー・メイズ★

  • エンゼルス前監督のオースマス アスレチックスのベンチコーチ就任へ

    2022.1.8 10:00 Saturday

    「MLBネットワーク」のジョン・ヘイマン記者によると、エンゼルス前監督のブラッド・オースマスがアスレチックスのベンチコーチに就任することが濃厚となっているようだ。現在52歳のオースマスは現役引退後、パドレスのフロントオフィスを経てタイガースの監督(2014~17年)を務め、エンゼルスのフロントオフィスに加わったあと、2019年の1シーズンだけ監督を務めたが、コーチを務めるのは今回が初めてとなる。監督経験者のオースマスは、マーク・コッツェイ新監督にとって心強い味方となりそうだ。

     2019年シーズン終了後にエンゼルスの監督を解任されたオースマスはその後、パドレスやアストロズ、直近ではメッツの監督候補にも浮上したものの、いずれも就任には至らず。しかし、コッツェイ新監督を支えるベンチコーチを探していたアスレチックスから声が掛かったようだ。現役時代にゴールドグラブ賞を3度受賞する名捕手だったオースマスは、タイガース監督1年目の2014年にミゲル・カブレラ、ジャスティン・バーランダー、マックス・シャーザーといった巨大戦力を擁して地区優勝。ところが、その後は目立った実績を残せず、監督通算成績は5シーズンで314勝332敗(勝率.486)となっている。

     アスレチックスは今オフ、ボブ・メルビン監督がパドレスへ移籍。ベンチコーチを務めていたライアン・クリステンソンもメルビンのあとを追う形でパドレスへ移ったため、新監督だけでなく新しいベンチコーチも探す必要があった。新監督はコッツェイに決定し、ベンチコーチもオースマスの就任が決定的に。なお、他のコーチングスタッフのメンバーに変更があるかどうかは明らかになっておらず、球団からの公式発表待ちという状況である。

     今オフのアスレチックスはチーム解体が予想されており、ロックアウト明けに主力選手を放出するトレードを行うとみられている。コッツェイとオースマスのコンビは多くの主力選手を失った状態での厳しい船出を強いられることになるだろう。

  • 元パイレーツ・ポランコが巨人へ メジャーリーグ公式サイトも伝える

    2022.1.7 13:00 Friday

     日本時間1月5日、日本プロ野球の読売ジャイアンツは元パイレーツのグレゴリー・ポランコと契約したことを発表したが、日本時間1月7日になってメジャーリーグ公式サイトにも「ポランコがNPBの読売ジャイアンツと契約」というタイトルでニュースが掲載された。かつては球界トップクラスの有望株として期待されたポランコだったが、その才能が完全に開花することはなく、3年連続の不振の末、昨年8月にパイレーツから戦力外に。その後、ブルージェイズとマイナー契約を結んだが、シーズン終了後にFAとなっていた。

     ドミニカ共和国出身のポランコは現在30歳。2014年シーズンの開幕前には野球専門誌「ベースボール・アメリカ」のプロスペクト・ランキングで全体10位、メジャーリーグ公式サイトのランキングでも全体13位という高い評価を受けるほどの有望株だった。2014年にメジャーデビューを果たし、メジャー2年目の2015年には早くも正右翼手に定着。2016年4月には5年3500万ドル+オプション2年で契約を延長した。

     2016年に打率.258、22本塁打、86打点、17盗塁、OPS.786をマークし、2017年は低調だったものの、2018年には打率.254、23本塁打、81打点、12盗塁、OPS.839と復活。ところが、データサイト「ベースボール・リファレンス」が算出する総合指標WARでは、2015年に記録した2.5をその後1度も超えられず、2019年以降は故障と不振が重なって3年連続でWARがマイナスの数値を記録していた。

     昨季限りで5年契約が終了する予定だったが、パイレーツはシーズン終了を待たずにポランコの放出を決定。移籍先のブルージェイズではAAA級の24試合で打率.374、9本塁打、24打点、5盗塁、OPS1.183と格の違いを見せつけたものの、メジャー昇格の機会は巡ってこなかった。

     メジャーリーグ公式サイトでパイレーツを担当するジェイク・クラウス記者はポランコについて「能力の上限に到達するのに苦労した」と記している。メジャーの舞台ではポテンシャルをフルに発揮することができなかったポランコ。海を渡り、巨人の一員としてどんな活躍を見せるか注目したい。

  • 9月に飲酒運転容疑で逮捕されたメッツ・スコット前GMに無罪判決

    2022.1.7 11:30 Friday

     日本時間1月7日、飲酒運転容疑で逮捕されていたメッツのザック・スコット前GMに無罪判決が出された。スコットは昨年9月1日(現地時間)にニューヨーク州ホワイトプレインズで飲酒運転の容疑などによる逮捕されていたが、交通違反で100ドルの罰金2つを科されたものの、飲酒運転を含む他の2つのより重い罪については無罪とされた。メッツからのコメントは発表されていないが、スコットは「本日の決定に感謝します。それでも、私が8月31日にした選択が結果的に逮捕につながってしまったことを後悔しています」との声明を発表した。

     スコットは昨オフ、メッツのGM補佐に採用され、昨年1月にジャレッド・ポーターGMが解雇されたあと、GM代行として8カ月にわたって野球運営部門を率いた。しかし、飲酒運転容疑で逮捕されたことにより休職処分となり、メッツはその2カ月後、スコットの罪がまだ確定していないにもかかわらず、契約期間中だったスコットの解雇を決定。その後、ビリー・エプラーを新たなGMとして採用した。

     逮捕された日の夜、スコットはメッツのオーナーであるスティーブ・コーエンの自宅で開催されたイベントに出席していた。スコットが逮捕されたのは、そのイベントが終了してから数時間後のことだった。無罪となったスコットは「メッツの野球運営部門を率いる機会を与えてくれたサンディ・アルダーソン(球団社長)に感謝しています。また、元チームメイトたちの今後の活躍を祈っています」とコメント。「この屈辱的な経験は、私をよりよい夫、父、息子、友人、そしてリーダーにしてくれると信じています。将来が楽しみです」と付け加えた。

     スコットはメッツ加入前、レッドソックスのフロントオフィスで17シーズンを過ごしたが、1年足らずでメッツを去ることになってしまった。スコットを解雇したメッツは、アルダーソン球団社長を中心に、エプラーGM、ブリン・アルダーソン、イアン・レバイン、ベン・ゾーズマーの各GM補佐など、フロントオフィスを再編成し、ロックアウト中の現在はバック・ショウォルター新監督を支えるコーチングスタッフの人選を進めている。

  • ヤンキースでコーチ就任のシャベス メッツの打撃コーチ就任へ

    2022.1.7 10:00 Friday

     関係者の話によると、昨年12月にヤンキースの打撃コーチ補佐に就任することが発表されたばかりのエリック・シャベスがメッツの打撃コーチに就任することが決まったようだ。メッツがシャベスを打撃コーチとして招へいすることに興味を示し、ヤンキースはシャベスにとって打撃コーチ補佐から打撃コーチへの昇進となるため、メッツとの面接を許可。メッツは昨年5月に打撃コーチのチリ・デービスを解任し、ヒュー・クアトルバウムが暫定で打撃コーチを務めていたが、近日中にシャベスの打撃コーチ就任が正式発表される見込みだ。

     現在44歳のシャベスは、2000年代初頭のいわゆる「マネーボール時代」のアスレチックスで活躍した強打好守の三塁手である。2001年からの5年間で合計151本塁打を放ち、シーズン100打点を4度記録。2001年から6年連続でゴールドグラブ賞を受賞し、自己最多の34本塁打をマークした2002年にはシルバースラッガー賞にも選ばれている。2007年以降は故障が増えて満足にプレーできないシーズンが続き、2011年からの2年間はヤンキース、2013年からの2年間はダイヤモンドバックスでプレーして引退した。メジャー17年間で通算1477安打、打率.268、260本塁打、902打点、OPS.818を記録している。

     引退後はテレビ中継の解説者を短期間だけ務めたあと、2015年途中にヤンキースのフロントオフィスに特別アシスタントとして加入。当時ヤンキースのGM補佐だったビリー・エプラーが2015年オフにエンゼルスGMとなったのに伴い、シャベスもエンゼルスのフロントオフィスに移った。2018年には短期間だけAAA級で監督を務めたが、これ以外にプロレベルでのコーチ経験はない。

     メッツは今オフ、エプラーがGMに就任しており、今回の人事はエプラーとシャベスのつながりの深さを示すものになったと言える。一塁ベースコーチにウェイン・カービー、三塁ベースコーチにジョーイ・コーラの名前が浮上するなど、バック・ショウォルター新監督を支えるコーチングスタッフの組閣作業が進んでおり、近いうちにコーチングスタッフの顔ぶれが正式発表されることになりそうだ。

  • 各ポジションの通算最高WAR選手 捕手とDH以外は全員が100以上

    2022.1.6 13:00 Thursday

     メジャーリーグ公式サイトのトーマス・ハリガン記者は、各ポジションの通算最高WAR選手を紹介する特集記事を公開した(ここで扱うWARはデータサイト「ベースボール・リファレンス」版)。捕手1位のジョニー・ベンチ(75.1)と指名打者1位のエドガー・マルティネス(68.4)を除くと、全員が100以上の通算WARを記録している豪華なメンバーだ。歴代トップの選手とともに現役トップの選手も紹介されているが、残念ながら各ポジションの歴代トップの数字を更新しそうな選手は見当たらない。

     今回の特集にあたり、そのポジションで通算出場試合数の3分の2以上に出場した選手が対象となっている。外野手に関しては、ポジションにかかわらず通算出場試合数の3分の2以上に外野手として出場した選手が対象となり、最も出場試合数が多いポジションに割り振られている。

     各ポジションの通算最高WAR選手は以下の通り。

    捕手:ジョニー・ベンチ(75.1)
    一塁手:ルー・ゲーリッグ(113.7)
    二塁手:ロジャース・ホーンスビー(127.3)
    三塁手:マイク・シュミット(106.9)
    遊撃手:ホーナス・ワグナー(130.8)
    左翼手:バリー・ボンズ(162.7)
    中堅手:ウィリー・メイズ(156.1)
    右翼手:ベーブ・ルース(182.5)
    指名打者:エドガー・マルティネス(68.4)
    投手:ウォルター・ジョンソン(164.8)

     一方、現役トップの選手は以下の通り。

    捕手:ヤディアー・モリーナ(42.1)
    一塁手:アルバート・プーホルス(99.6)
    二塁手:ロビンソン・カノー(69.6)
    三塁手:エバン・ロンゴリア(57.4)
    遊撃手:アンドレルトン・シモンズ(37.3)
    左翼手:ブレット・ガードナー(44.3)
    中堅手:マイク・トラウト(76.1)
    右翼手:ムーキー・ベッツ(50.0)
    指名打者:大谷翔平(10.2)
    投手:ザック・グレインキー(73.1)

     歴代トップに最も近い位置にいるのは一塁のプーホルスだが、2017年以降の6シーズンの合計WARは-1.9。一時は100を超えていた通算WARも99.6まで下がってしまった。残り少ないキャリアでゲーリッグ(113.7)に追いつくのは困難だろう。

     メジャー最初の10年間で72.5という驚異的なペースでWARを積み上げていたトラウトは、28歳のシーズン(2020年)に1.8、29歳のシーズン(2021年)も1.8と大幅にペースダウン。新型コロナウイルスのパンデミックによるシーズン短縮と故障による長期離脱が大きく響いている。30代に突入し、守備走塁面に陰りが見え始めていることを考えると、メイズ(156.1)に追いつくのは難しいと思われる。

     指名打者の現役トップは大谷だが、この数字には投手として記録したWARは含まれていない。そもそもメジャーで3年以上プレーしている現役選手で指名打者として通算出場試合数の3分の2以上に出場している選手が大谷のほかにヨーダン・アルバレスしかおらず、指名打者部門に関しては「現役トップ」という括りはあまり意味を持たないかもしれない。

     球史に残るレジェンドばかりが並ぶ各ポジションの通算最高WAR選手だが、今後このメンバーの顔ぶれが入れ替わることはあるのだろうか。

  • エンゼルスのコーチ陣にネビンら加入 イートンにもコーチ就任打診か

    2022.1.6 11:30 Thursday

     日本時間1月6日、エンゼルスはフィル・ネビン、ベンジー・ギル、ビル・ハセルマンの3人が新しく2022年シーズンのコーチングスタッフに加わることを発表した。まだコーチングスタッフの顔ぶれが確定していないため、この3人の役職も決定していない。なお、「ジ・アスレチック」のケン・ローゼンタール記者によると、エンゼルスはロックアウトに突入する前、昨季1カ月だけエンゼルスでプレーしたアダム・イートンにコーチ就任を打診していたようだ。ロックアウトの影響により組閣作業がストップしているという。

     ネビンは2017年にジャイアンツ、2018年から今季までヤンキースで三塁ベースコーチを務めており、昨年11月の時点ではエンゼルスの三塁ベースコーチに就任することが有力視されていた。ただし、現在はベンチコーチも検討されており、ネビンがどの役職を務めるかはコーチングスタッフの他のメンバー次第ということになりそうだ。

     ギルは2000年から4年間、内野のユーティリティとしてエンゼルスで活躍した人物。2002年のワールドシリーズでは3試合に出場して5打数4安打を記録し、球団史上唯一のワールドシリーズ制覇にも貢献した。現在はメキシコのプロ野球チームで監督を務めており、昨年開催された東京五輪ではメキシコ代表の監督も務めたが、メジャーのコーチに就任するのは今回が初めてとなる。

     ハセルマンはドジャース傘下AAA級オクラホマシティで監督やベンチコーチを務めていた人物。レッドソックス時代にブルペンコーチや一塁ベースコーチを務めた経験があり、エンゼルス傘下のマイナー球団での監督経験もある。なお、今回は捕手インストラクターとしてエンゼルスに加わることが報じられている。

     エンゼルスの今季のコーチングスタッフが正式発表に至っていない理由はイートンの存在だ。現役引退を検討しているイートンだが、昨年8月にエンゼルスからリリースされてFAとなっており、ロックアウトの対象であるとみなされている。そのため、エンゼルスとコーチ就任に関する話し合いを行うことができず、ロックアウトが終わるのを待たなければならない状況だという。ロックアウトはコーチングスタッフの組閣作業という思わぬところにも影響を与えているというわけだ。

  • 2022年の新人王を予想 トーケルソン、ウィットJr.らが有力候補に

    2022.1.6 10:00 Thursday

     プロスペクト(若手有望株)の情報を専門的に扱う「MLBパイプライン」では、ジム・キャリス記者とサム・ダイクストラ記者の2人が今年最初のポッドキャストのなかで、プロスペクトに関する様々な予想を実施。そのなかで2022年シーズンの両リーグの新人王予想も行われ、キャリス記者はスペンサー・トーケルソン(タイガース)とブライソン・ストット(フィリーズ)、ダイクストラ記者はボビー・ウィットJr.(ロイヤルズ)とオニール・クルーズ(パイレーツ)の名前を挙げた。

     まずはキャリス記者の予想を見ていこう。キャリス記者は「ア・リーグにはたくさんの優秀な候補者がいる」としつつも、「そのメンバーのなかで最もオールラウンドな打者だと思った」と2020年ドラフト全体1位指名でタイガースに入団したトーケルソンを選んだ。プロ1年目のシーズンとなった昨季はA+級からスタートし、AA級を経てAAA級まで到達。3階級合計で121試合に出場し、打率.267、30本塁打、91打点、出塁率.383、OPS.935をマークした。

     ナ・リーグはフィリーズのストットという予想。キャリス記者は「昨季の数字を見てほしい。A+級から(AA級を経て)AAA級まで昇格し、どの階級でもよく打った」と語ったが、昨季のストットは3階級合計で112試合に出場して打率.299、16本塁打、49打点、出塁率.390、OPS.876をマークした。2019年ドラフト1巡目(全体14位)指名から順調に成長しており、「チームにインパクトを与え、ポストシーズン進出を手助けする可能性もある」とキャリス記者は高く評価している。

     一方のダイクストラ記者は、ア・リーグはロイヤルズのウィットJr.を選んだ。「ロイヤルズはサービスタイムをあまり気にせず、早く選手を育てようとするチームだ。だからウィットJr.は開幕ロースター候補になると思う」と指摘。「(打力だけでなく)スピードもあるから、トーケルソンや(オリオールズの)アドリー・ラッチマンとは違う形で試合に貢献できる」と語った。2019年ドラフト全体2位指名でロイヤルズに入団したウィットJr.は昨季、AA級とAAA級で合計123試合に出場し、打率.290、33本塁打、97打点、29盗塁、OPS.936の好成績を残している。

     ナ・リーグは昨季終盤にメジャーデビューしたパイレーツのクルーズという予想。昨季はAA級とAAA級で合計68試合に出場して打率.310、17本塁打、47打点、19盗塁、OPS.970をマークし、メジャーでは3試合に出場してシーズン最終戦で初本塁打も放った。ドミニカ共和国出身のクルーズは身長201センチ、体重95キロと非常に大柄なため、遊撃から外野(右翼)へのコンバートが予想されていたが、パイレーツは現時点では大型遊撃手として起用していく方針。ダイクストラ記者は「遊撃手であれだけの打力を持っているのは大きな資産になると思う」と評価した。

  • 絶滅危惧種のナックルボーラー 歴代トップ10を公式サイトが特集

    2022.1.5 13:00 Wednesday

     スティーブン・ライトが故障やDV問題、禁止薬物使用などによりフェードアウトして以降、メジャーは純粋なナックルボーラーが不在となった。2019年のライアン・フィアベンド、2021年のミッキー・ジャニスのように短期間だけメジャーでプレーしたナックルボーラーはいるものの、それを除けばナックルという球種は今や敗戦処理で登板した野手が遊び半分で投げているだけである。そんな「絶滅危惧種」と言うべきナックルボーラーについて、メジャーリーグ公式サイトのデービッド・アドラー記者が歴代トップ10を紹介している。

     1位に選ばれたのは「最も有名なナックルボーラー」と言われるフィル・ニークロだ。主にブレーブスで活躍してメジャー24年間で通算5000イニング以上を投げ、318勝(歴代16位)274敗29セーブ、防御率3.35、3342奪三振(同11位)を記録。300勝&3000奪三振を達成した史上唯一のナックルボーラーであり、当然のようにアメリカ野球殿堂入りも果たしている。

     2位のホイト・ウィルヘルムも殿堂入りの名投手だ。第二次世界大戦の影響もあってメジャーデビューは1952年、29歳と非常に遅かったが、50歳になる直前までプレーを続け、通算143勝122敗228セーブ、防御率2.52、1610奪三振を記録。1位のニークロも48歳までプレーしており、選手寿命が長いのはナックルボーラーの特徴と言える。

     3位にはティム・ウェイクフィールドがランクインした。メジャー19年間のうち最初の2年間を除いてレッドソックス一筋で17年間プレーし、通算200勝180敗22セーブ、防御率4.41、2156奪三振を記録。プロ入り時は一塁手だったが、ニークロから学んでナックルに磨きをかけ、ナックルボーラーとして大成した。おそらく現在のメジャーファンに最も馴染みのあるナックルボーラーだろう。

     4位は45歳でマーリンズの球団創設第1戦に先発したことでも知られる通算216勝のチャーリー・ハフ、5位はナックルボーラー史上唯一のサイ・ヤング賞に輝いたR・A・ディッキー、6位は「ブラックソックス事件」で永久追放されたエディ・シコット、7位は珍しい左投げのナックルボーラーとして活躍したウィルバー・ウッド、8位は通算191勝のダッチ・レナード、9位はニークロ兄弟の弟で通算221勝を挙げたジョー・ニークロ、そして10位にはドジャース時代に野茂英雄とともに先発ローテーションを担ったトム・キャディオッティが名を連ねた。

  • 元Rソックス・コルシが60歳で死去 末期がん公表からわずか2日後

    2022.1.5 11:00 Wednesday

     日本時間1月5日、アスレチックス、レッドソックスなど5チームで合計10年間プレーしたジム・コルシが肝臓がんと大腸がんの闘病の末、60歳で死去したことが明らかになった。ボストンの「WBZチャンネル4」でコルシの特集が放映され、末期がんを公表してからわずか2日後の出来事。コルシは広い心の持ち主で、温厚な人柄で知られており、アスレチックスとレッドソックスで一緒にプレーしたデニス・エカーズリーなど、多くのチームメイトや関係者から愛される存在だった。

     マサチューセッツ州出身のコルシは1982年ドラフト25巡目でヤンキースから指名を受けてプロ入り。1988年に当時黄金期を迎えていたアスレチックスでメジャーデビューを果たし、翌1989年には22試合で防御率1.88の好成績を残した。1991年アストロズ、1992年アスレチックス、1993年マーリンズと移籍を繰り返したが、1995年から再びアスレチックスでプレー。1996年には56試合に登板して自己最多の6勝を挙げた。1997年からは地元球団のレッドソックスへ移り、1998年には自己最多の59試合に登板して防御率2.59をマーク。1999年途中にレッドソックスを解雇され、最後はオリオールズでプレーして引退した。

     コルシが「WBZチャンネル4」で放映された特集のなかで視聴者に伝えたメッセージの1つは、若い頃に大腸内視鏡検査を受けなかったのは間違いだった、というもの。「若い頃に(大腸内視鏡検査を受けないという)間違いを犯してしまった」と涙をこらえながら語ったコルシは「(検査を)受けておくべきだった。もしあなたがそこにいるなら、待つ必要はありません。愚かになってはいけません。僕はプロのアスリートだったから、無敵で強いと思っていた」と視聴者に訴えた。

     コルシの余命が短いことを知った家族は、コルシがバージンロードを歩けるように、当初2022年10月に予定されていた娘・ジュリアンの結婚式を昨年10月に開催。コルシの家族全員にとって感動的な式となったという。なお、メジャーで10年間プレーしたコルシの通算成績は、368試合(うち1先発)に登板して22勝24敗7セーブ、防御率3.25。ポストシーズンにはアスレチックス時代の1992年とレッドソックス時代の1998年、合計2度出場した。

  • ブルージェイズ 加藤豪将のマイナー契約&キャンプ招待を正式発表

    2022.1.5 10:00 Wednesday

     日本時間1月5日、ブルージェイズはパドレスからFAとなっていた加藤豪将とマイナー契約を結んだことを正式発表した。このマイナー契約にはメジャーのスプリング・トレーニングへの招待選手としての参加が含まれている。ブルージェイズは加藤のポジションを「ユーティリティ・プレーヤー」と発表。加藤は昨季、パドレス傘下AAA級エルパソで二塁43試合を筆頭に一塁41試合、左翼22試合、三塁2試合、右翼1試合と5つのポジション(ほかDH7試合)を守っており、ユーティリティ性を武器に初のメジャー昇格を目指す。

     現在27歳の加藤は2013年ドラフト2巡目(全体66位)でヤンキースから指名を受けてプロ入り。2018年にAA級、2019年途中にはAAA級へ昇格したが、メジャーには到達できず、2019年シーズン終了後にFAとなってマーリンズとマイナー契約を結んだ。しかし、マーリンズでもメジャー昇格を果たせず、2020年シーズン終了後に再びFAとなって今度はパドレスとマイナー契約。昨季はAAA級で114試合に出場して打率.306、8本塁打、42打点、8盗塁、OPS.862とまずまずの結果を残したが、またしてもメジャー昇格のチャンスは巡ってこなかった。

     加藤は日本時間12月23日の時点で「ご心配の声ありがとうございます。悩んだ末Blue Jaysにお世話になることを決めました。自分の特徴とチームのニーズが一致しているとのことで、メジャー初昇格をここで目指します。AAのロスターに入っており、心配をかけてしまってすみません。MLBのロックアウトが終わるまでは混乱が続くと思います。」(原文ママ)とツイートし、ブルージェイズ入りを決めたことを報告。このツイートの通り、加藤はブルージェイズ傘下AA級ニューハンプシャーに配属されている。

     ブルージェイズはブラディミール・ゲレーロJr.を筆頭に若手野手の台頭が著しいものの、昨季レギュラーを固定できなかった三塁とマーカス・セミエンが流出した二塁には不安を抱えている。ロックアウト後に大物内野手の獲得に動くとの予想もあるが、スプリング・トレーニングの結果次第では加藤にも開幕ロースター入りのチャンスはありそうだ。

  • 引退後に監督を務めた名選手たち メジャーリーグ公式サイトが特集

    2022.1.4 14:00 Tuesday

     かつては選手兼任監督が珍しくなく、タイ・カッブ、トリス・スピーカー、ナップ・ラジョイ、ジョージ・シスラーといった名選手たちがプレーイングマネジャーを務めた。しかし、現役引退後に監督を務めた名選手はそれほど多くなく、データサイト「ベースボール・リファレンス」が算出している総合指標WARで通算70以上をマークした名選手のうち、引退後に監督を務めたのはわずか15人だけ(1900年以降)。メジャーリーグ公式サイトのトーマス・ハリガン記者は特集記事のなかでこの15人を紹介している。

     引退後に監督を務めた名選手のうち、通算最多WARを記録しているのはウォルター・ジョンソン(164.8)だ。セネタース(現ツインズ)一筋21年のキャリアで通算417勝、3509奪三振、防御率2.17、メジャー史上最多の110完封をマーク。1927年限りで引退し、1929年から4シーズンにわたって古巣セネタースの監督を務め、1年目を除く3シーズンはいずれも92勝以上を記録したものの、リーグ優勝には手が届かなかった。1933年途中から1935年途中までインディアンス(現ガーディアンズ)の監督も務め、監督通算529勝432敗(勝率.550)を記録している。

     WARランキング2位以下にも豪華な名前が並ぶ。2位のロジャース・ホーンスビー(127.3)は5球団で選手兼任監督を務めたが、1937年限りで引退し、1952年にブラウンズ(現オリオールズ)、1952年途中から1953年途中までレッズで指揮を執った。3位のテッド・ウィリアムス(122.1)は1960年限りで引退し、1969~72年にレンジャーズ(1971年までセネタース)で監督を務めたが、勝ち越したのは1年目だけ。年々勝率がダウンし、1972年にはシーズン100敗を喫した。

     4位メル・オット(110.9)、5位フランク・ロビンソン(107.2)、6位クリスティ・マシューソン(106.5)とここまでの6人が通算100以上のWARを記録。5位のロビンソンは史上初の黒人監督として知られている。7位以下はエディ・マシューズ(96.1)、ピート・ローズ(79.6)、ルーク・アプリング(77.6)、ボビー・ウォーレス(76.2)、ポール・モリター(75.7)、ビル・ダーレン(75.2)、フランキー・フリッシュ(71.8)、アラン・トラメル(70.7)、テッド・ライオンズ(70.5)という顔ぶれ。なお、15人のうち、ローズとダーレン以外の13人はアメリカ野球殿堂入りを果たしている。

  • 労使交渉に進展なし 「次回交渉の予定なし」と米記者が伝える

    2022.1.4 11:00 Tuesday

     ロックアウト突入から1カ月以上が経過し、新年を迎えたメジャーリーグだが、労使交渉に目立った進展が見られない状況が続いている。「ジ・アスレチック」のエバン・ドレリッチ記者は先月、主要な経済問題について年明けまで交渉が行われない予定であることを伝えていたが、「USAトゥデイ」のボブ・ナイチンゲール記者が日本時間1月4日に伝えたところによると、現時点では次回交渉の予定すら決まっていないようだ。話し合うべき項目が非常に多い今回の労使交渉だが、シーズン開幕に影響が出ないように決着させることはできるのだろうか。

     ロックアウト突入後、メジャーリーグ機構とメジャーリーグ選手会の双方が早期の交渉再開を望んでいることを明言し、交渉のテーブルにつこうとしない相手側を批判していた。双方が交渉再開を望んでいるのであれば、すぐにでも労使交渉が再開されそうなものだが、交渉再開の気配はなし。12月に何度か交渉の場が設けられたものの、主要な問題に関する議論は先延ばしにされ、目立った進展は見られなかった。労使交渉に専念するためにスタートしたロックアウトだが、シーズン開幕に影響が出ることも懸念され始めている。

     メジャー球団同士のオープン戦は日本時間2月27日にスタートする。FA選手との契約やトレードに必要な期間を考慮し、ナイチンゲール記者はスプリング・トレーニングを滞りなくスタートするための「ソフトなデッドライン」として2月1日を挙げていたが、この日まで残り1カ月を切っている。日本時間4月1日のシーズン開幕を無事に迎えるためのデッドラインは3月1日と言われているが、残り2ヶ月弱で新たな労使協定の合意を迎えることはできるのだろうか。

     なお、日本時間1月4日には「ジ・アスレチック」などで活躍する敏腕記者ケン・ローゼンタールが「MLBネットワーク」との契約を更新されなかったことが明らかになった。2020年に執筆したコラムのなかでロブ・マンフレッド・コミッショナーを批判したことが直接の原因であると報じられている。ファンからの不信感は高まる一方だが、マンフレッド・コミッショナーが労使交渉でリーダーシップを発揮し、周囲から向けられる懐疑の目を一掃できるか注目したい。

  • 34歳・メイビンが現役引退を表明 メジャー15年のベテラン外野手

    2022.1.4 10:00 Tuesday

     日本時間1月4日、34歳のベテラン外野手キャメロン・メイビンが現役引退を表明した。タイガース時代の2007年8月に20歳でメジャーデビューしたメイビンは、メジャー15年目のシーズンとなった昨季、メッツで9試合に出場して28打数1安打(打率.036)に終わった。メジャー通算成績は1162試合に出場して973安打、打率.254、72本塁打、354打点、187盗塁、OPS.697。ポストシーズンには3度出場し、アストロズ時代の2017年にワールドシリーズ制覇を経験している。

     メイビンはツイッターに投稿した引退声明のなかで「野球というゲームと、ノースカロライナ州アシュビル出身の若者にチャンスを与えてくれたチームのおかげで今の私があります。タイガース、マーリンズ、パドレス、ブレーブス、エンゼルス、アストロズ、マリナーズ、ヤンキース、カブス、メッツ、コーチや代理人、メンターのみなさん、そして何よりファンのみなさんに心から感謝しています」とのコメントを発表。2005年ドラフト1巡目(全体10位)指名からスタートしたプロ野球選手としてのキャリアに幕を下ろした。

     2007年にメジャーデビューしたメイビンは、同年オフにミゲル・カブレラ、ドントレル・ウィリスというスター選手2名との大型トレードでアンドリュー・ミラーらとともにマーリンズへ移籍。2010年オフには2投手とのトレードでパドレスへ放出され、2011年に137試合で打率.264、9本塁打、40打点、40盗塁、OPS.716、WAR4.4という自己最高のシーズンを過ごした。

     メジャー15年間で規定打席に到達したシーズンは3度しかなかったものの、古巣タイガースに復帰した2016年に94試合で打率.315、ヤンキースへ移籍した2019年には82試合でOPS.858をマークするなど、名脇役として存在感を発揮。2015年以降は毎年のようにチームを変えながら、しぶとくメジャーに生き残り続けた。プロ入り時の大きな期待に応えたとは言い難いが、多くのチームから必要とされた好選手だった。

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