English Español 韓国語
  • ダルビッシュが6勝目 田中は勝敗付かず

    2017.6.13 16:30 Tuesday

     日本時間6月13日、レンジャーズのダルビッシュ有は敵地ヒューストンでのアストロズ戦に先発。一方、登板日を1日遅らせてオリオールズ戦を回避したヤンキースの田中将大は敵地アナハイムでのエンゼルス戦に先発した。

     いつものような奪三振ショーは見られなかったものの、今日のダルビッシュは丁寧に低めを突き、内野ゴロを量産。5回裏に四球で出した走者を内野ゴロで進められ、8番アレックス・ブレグマンにタイムリーを浴びて1点こそ失ったものの、打たれたヒットはこの1本だけだった。7回103球を投げて1安打4奪三振3四球1失点。「彼のような素晴らしい投手と対戦し、しかも全ての球種が上手く機能しているとき、攻略するのはとても困難なんだよ。カッターも、ツーシームも、フォーシームも、スライダーも、カーブも、全部良かった。彼は素晴らしい仕事をしたと思うよ」とアストロズの主軸打者カルロス・コレアはダルビッシュの今日のピッチングを絶賛した。ダルビッシュはこれで今季6勝目(4敗)。防御率は3.03まで改善されている。

     一方の田中は、初回いきなり2番コール・カルフーンに10号ソロを浴び、続く3番アルバート・プーホルスを四球で歩かせるなどやや不安な立ち上がりとなった。しかし、その後は立ち直り、2回から6回までの5イニングを無失点で切り抜ける。7回裏、一死から三塁チェイス・ヘッドリーのエラーで俊足の7番エリック・ヤングJr.に出塁を許すと、盗塁を決められ、9番ダニー・エスピノーザにタイムリーを打たれたところで降板。代わったタイラー・クリッパードが1番キャメロン・メイビンにタイムリーツーベースを浴び、田中には失点3(自責点1)が記録された。最終的には6.2回89球を投げて4安打8奪三振3失点(自責点1)。クリッパードが同点に追い付かれてしまったため、勝利投手にはなれなかったものの、過去5先発の大不振からはひとまず脱却できたようだ。

     なお、ダルビッシュと対戦したアストロズの青木宣親は「9番・レフト」で先発出場したものの、二塁ゴロ、投手ゴロ、死球で2打数ノーヒットに終わっている(3打席目はジェレミー・ジェフレスとの対戦)。

  • 【戦評】ペドロイアが決めた!レッドソックスがサヨナラ勝ち

    2017.6.13 15:12 Tuesday

     延長戦にもつれ込んだ熱戦にピリオドを打ったのは、先週戦列復帰したばかりの頼れるチームリーダーだった。「ツーストライクに追い込まれたら、投げられたボールをしっかり打つしかないんだよ。運良く打球が(野手の)間を抜けてくれたね」と7年ぶり2度目のサヨナラ打をダスティン・ペドロイアは振り返った。

     昨季のサイ・ヤング賞右腕リック・ポーセロが初回に4点を失う苦しい試合展開となったレッドソックス。5番アンドリュー・ベニンテンディの9号ソロ、1番ムーキー・ベッツのタイムリーツーベースなどで一時は同点に追い付いたものの、追い付いた直後の5回表にポーセロが踏ん張れず、4番ハウィー・ケンドリックに勝ち越しタイムリーを浴びてしまう。

     その後、なかなか同点に追い付けなかったレッドソックスだったが、8回裏に6番ハンリー・ラミレスがグリーンモンスターを越えて場外へ飛び出す9号同点ソロを豪快にかっ飛ばし、試合は振り出しに。そして延長11回裏、ペドロイアがライト前にタイムリーを放ち、試合を決めた。

     「彼の出場試合数や、彼が優れた打者であるということを考えると、(ペドロイアのサヨナラ打がキャリア2度目だということは)驚きだね」とレッドソックスのジョン・ファレル監督は話したが、それだけペドロイアを信頼しているということなのだろう。ペドロイアは戦列復帰初戦こそノーヒットに終わったものの、そこから3試合連続マルチヒット。今季ここまであまり元気がなかったベッツもこの試合で3本の二塁打を含む4安打1打点1盗塁の活躍を見せており、小柄な実力派1、2番コンビが首位ヤンキースを追走するチームを牽引していく。

  • 【戦評】ナショナルズ救援陣を攻略しブレーブスが逆転勝ち

    2017.6.13 14:37 Tuesday

     ブレーブス打線によるこの日5本目の本塁打が土壇場で試合をひっくり返した。ともに3連敗中だったブレーブスとナショナルズ。この試合の明暗を分けたのはリリーフ陣の出来だった。

     マイク・フォルティネビッチ(ブレーブス)とスティーブン・ストラスバーグ(ナショナルズ)の両先発で始まったこの試合は、初回だけで3本塁打が飛び交う乱打戦となり、フォルティネビッチは3.1回8失点でノックアウト。一方のストラスバーグも5回6失点で降板した。5回終了時点で9-6とナショナルズが3点リード。しかし、ナショナルズ最大の弱点である不安定なリリーフ陣がこの日もリードを守れなかった。

     6回と7回の2イニングはジェイソン・ハーシュ(ブレーブス)とジェイコブ・ターナー(ナショナルズ)の両投手が踏ん張り、両軍とも無得点。ナショナルズのダスティ・ベイカー監督は8回もターナーを続投させたが、この判断が裏目に出た。この回先頭の5番マット・アダムスにこの日2本目となる9号ソロを浴びて2点差。一死後、7番リオ・ルイーズにセンターへのツーベースを浴び、8番ダンズビー・スワンソンに四球を与えたところでベイカー監督は速球派左腕エニー・ロメロを投入した。しかし、代打ダニー・サンタナに死球を与えて一死満塁のピンチを背負うと、1番エンダー・インシアーテにきっちり犠牲フライを打たれて1点差に迫られてしまう。一方のブレーブスはジェイソン・モットが5番アダム・リンドにヒットを許したものの、6番マット・ウィータースを二塁への併殺打に打ち取り、ナショナルズの攻撃を3人で退けた。そして、試合は1点差のまま9回へと突入する。

     クローザーを務めていた新人コーダ・グローバーが故障者リスト入りしたナショナルズは、9回のマウンドに今季ここまで防御率1.08と安定した投球を続けていたマット・アルバースを送り出した。ところが、四球2つで一死一、二塁のピンチを作ると、6番タイラー・フラワーズにカウント2-0からの甘い速球を狙い打たれて痛恨の4号逆転スリーラン。ブレーブス打線によるこの日5本目の本塁打が一気に試合をひっくり返した。

     9回裏、ブレーブスはクローザーのジム・ジョンソンが1点を失ったものの、なんとかリードを守り抜いて11-10で試合終了。ブレーブスのリリーフ陣は5.2回を投げて2失点。一方、ナショナルズのリリーフ陣は4回を投げて5失点。リリーフ陣の出来がそのまま勝敗に直結した形となった。

  • 【戦評】デグロムが完投勝利 メッツ4連勝

    2017.6.13 12:37 Tuesday

     3連勝で本拠地シティ・フィールドに戻ってきたメッツは、今日からカブスとの3連戦。直近2先発で計15失点を喫するなど、今季ここまで苦しいピッチングが続いていた2014年ナ・リーグ新人王のジェイコブ・デグロムだったが、この日は要所をしっかりと締めるピッチングでチームを勝利に導いた。

     四球や味方のエラーにより毎回のようにランナーを背負ったデグロム。7回まで三者凡退のイニングは一つもなかったが、3回から4イニング連続で併殺打を打たせるなど、要所でピッチングが冴え、カブスに得点を与えない。特に4回からの3イニングはいずれも先頭打者に出塁を許した直後の併殺打だっただけに、カブス打線の拙攻がデグロムを大いに助ける結果となった。

     前日のブレーブス戦でロードゲーム14試合連続本塁打が途切れてしまったメッツ打線だったが、2回裏に6番アズドゥルバル・カブレラが5号先制ソロを放って口火を切ると、3回裏に4番ジェイ・ブルースが17号ツーラン、4回裏に再び6番カブレラが6号ソロを放ち、本塁打攻勢でカブス先発のジョン・ラッキーを攻略。7回表に8番アディソン・ラッセルの5号ソロで1点を返されたものの、8回裏に2本のタイムリーで2点を追加して好投を続けるデグロムを援護した。

     8回以降、デグロムは完全に本来のピッチングを取り戻し、打者6人をパーフェクト。最後は6番ウィルソン・コントレラスを97.1マイル(約156.3km/h)のフォーシームで空振り三振に斬って取り、昨年7月17日の完封勝利以来、自身2度目となる完投勝利をマークした。

  • 第10週のMVPはジャッジとジェネット

    2017.6.13 11:10 Tuesday

     第10週(6月5日~6月11日)の週間最優秀選手が発表され、ア・リーグはアーロン・ジャッジ(ヤンキース)、ナ・リーグはスクーター・ジェネット(レッズ)が選出された。

     ジャッジは打率.500、3本塁打、6打点、出塁率.600、長打率1.000の大活躍で週間MVPを初受賞。打率、出塁率、長打率、10得点、24塁打はリーグトップの数字だった。6月10日のオリオールズ戦では今季19号本塁打を含む3安打3打点、翌日の同カードでは今季20号&21号本塁打を含む4安打3打点の活躍を見せ、第10週が終了した時点でア・リーグの「三冠王」。オールスター投票の第2回中間発表でリーグ最多の票を得た若きスラッガーは、名実ともにリーグを代表するスター選手となりつつある。ア・リーグ東部地区の首位を走るヤンキースを牽引するジャッジ。その勢いがどこまで続くか、今後の活躍にも注目だ。

     ジェネットは打率.500、4本塁打、13打点、出塁率.500、長打率1.200をマークし、こちらも週間MVP初受賞となった。なんといっても印象的だったのが6月6日のカージナルス戦で見せた4本塁打10打点の大暴れ。1試合4本塁打は球団史上初、メジャーでも史上17人目となる快挙だった。この試合での大活躍もあり、ジェネットは打点、長打率、24塁打でリーグトップ、打率と本塁打でリーグトップタイの数字をマーク。また、レッズの選手による週間MVP受賞は2015年5月にトッド・フレイジャー(現ホワイトソックス)が受賞して以来2年ぶりとなった。その後、本塁打は出ていないジェネットだが、5試合連続安打中と好調をキープ。シーズン打率も.305まで上昇している。

  • 第3回中間発表 コザートがトップに浮上

    2017.6.13 10:44 Tuesday

     日本時間6月13日、第88回オールスター・ゲームのファン投票第3回中間発表(ナ・リーグ)が行われ、遊撃手部門でザック・コザート(レッズ)がコリー・シーガー(ドジャース)を抜いてトップに浮上した。

     全体トップは外野手部門1位のブライス・ハーパー(ナショナルズ)で変わらず、213万2795票を獲得。現時点で200万票を突破しているのはハーパーただ一人である。その他のポジションでトップに変動はなく、前回トップに浮上したライアン・ジマーマン(ナショナルズ)も一塁手部門トップの座を守っている。

     捕手部門はバスター・ポージー(ジャイアンツ)がトップをキープ。一塁手部門は約10万票の差でアンソニー・リゾー(カブス)がジマーマンを追っている。二塁手部門はダニエル・マーフィー(ナショナルズ)がトップをキープ。三塁手部門ではクリス・ブライアント(カブス)とノーラン・アレナード(ロッキーズ)の激しい争いが続いているが、ブライアントがアレナードに約30万票の差をつけている。遊撃手部門はコザートとシーガーをアディソン・ラッセル(カブス)が追う展開。全ポジションの中で唯一トップが100万票を超えておらず、ファン投票1位の行方はまだまだわからない。外野手部門も1位ハーパー、2位チャーリー・ブラックモン(ロッキーズ)、3位ジェイソン・ヘイワード(カブス)で変わらず。3位以降は団子状態となっており、イチローの同僚である6位マーセル・オズーナ、7位ジャンカルロ・スタントンのマーリンズ勢にも十分にチャンスはありそうだ。

     投票締め切りまでまだ2週間以上の期間が残されており、どの選手がファン投票で選出されるのか、今後の順位変動から目が離せない。

  • MLBドラフト2017 1日目の指名をチェック

    2017.6.13 10:17 Tuesday

    今日から3日間にわたって行われる今年のMLBドラフト。1日目の今日は全体75位までの指名が行われる。全体1位指名権を持っていたツインズはジェイセラ・カトリック高校のロイス・ルイス遊撃手を指名。今年のドラフトの目玉の一人として注目されていたノートルダム高校のハンター・グリーン投手は全体2位でレッズに指名された。戦力均衡ラウンドAまで(全体36位まで)の指名は以下のようになっている。

    1巡目
    1. ツインズ
    ロイス・ルイス/遊撃手(ジェイセラ・カトリック高校)
    2. レッズ
    ハンター・グリーン/右投手(ノートルダム高校)
    3. パドレス
    マッケンジー・ゴア/左投手(ホワイトビル高校)
    4. レイズ
    ブレンダン・マッケイ/一塁手(ルイビル大学)
    5. ブレーブス
    カイル・ライト/右投手(バンダービルト大学)
    6. アスレチックス
    オースティン・ベック/外野手(ノースデービッドソン高校)
    7. ダイヤモンドバックス
    ペイビン・スミス/一塁手(バージニア大学)
    8. フィリーズ
    アダム・ヘイズリー/外野手(バージニア大学)
    9. ブリュワーズ
    ケストン・ヒウラ/二塁手(カリフォルニア大学アーバイン校)
    10. エンゼルス
    ジョー・アデル/外野手(バラード高校)
    11. ホワイトソックス
    ジェイク・バーガー/三塁手(ミズーリ州立大学)
    12. パイレーツ
    シェーン・バズ/右投手(コンコーディア・ルーザラン高校)
    13. マーリンズ
    トレバー・ロジャース/左投手(カールズバッド高校)
    14. ロイヤルズ
    ニック・プラット/一塁手(ハンティントンビーチ高校)
    15. アストロズ
    J.B.ブカウスカス/右投手(ノースカロライナ大学)
    16. ヤンキース
    クラーク・シュミット/右投手(サウスカロライナ大学)
    17. マリナーズ
    エバン・ホワイト/一塁手(ケンタッキー大学)
    18. タイガース
    アレックス・ファエド/右投手(フロリダ大学)
    19. ジャイアンツ
    ヘリオット・ラモス/外野手(リーダーシップ・クリスチャン・アカデミー:プエルトリコ)
    20. メッツ
    デービッド・ピーターソン/左投手(オレゴン大学)
    21. オリオールズ
    D.L.ホール/左投手(バルドスタ高校)
    22. ブルージェイズ
    ローガン・ウォーモス/遊撃手(ノースカロライナ大学)
    23. ドジャース
    ジェレン・ケンドール/外野手(バンダービルト大学)
    24. レッドソックス
    タナー・ハウク/右投手(ミズーリ大学)
    25. ナショナルズ
    セス・ロメロ/左投手(ヒューストン大学)
    26. レンジャーズ
    ババ・トンプソン/外野手(マギル・トゥーレン高校)
    27. カブス
    ブレンドン・リトル/左投手(フロリダ州立大学)
    28. ブルージェイズ(エドウィン・エンカーナシオン流出の補償)
    ネイト・ピアソン/右投手(セントラル・フロリダ大学)
    29. レンジャーズ(イアン・デズモンド流出の補償)
    クリストファー・サイス/遊撃手(ウエストオレンジ高校)
    30. カブス(デクスター・ファウラー流出の補償)
    アレックス・レンジ/右投手(ルイジアナ州立大学)

    戦力均衡ラウンドA
    31. レイズ
    ドリュー・ラスムッセン/右投手(オレゴン州立大学)
    32. レッズ
    ジーター・ダウンズ/遊撃手(モンシニョール・エドワード・ペース高校)
    33. アスレチックス
    ケビン・マーレル/遊撃手(サウスフロリダ大学)
    34. ブリュワーズ
    トリステン・ルッツ/外野手(ジェームス・マーティン高校)
    35. ツインズ
    ブレント・ルーカー/外野手(ミシシッピ州立大学)
    36. マーリンズ
    ブライアン・ミラー/外野手(ノースカロライナ大学)

  • 第10週の最優秀ブルペンはマリナーズ

    2017.6.12 19:00 Monday

     MLB公式サイトでは今季から週ごとに独自の計算方法で「週間最優秀ブルペン」を選出している。第10週の最優秀ブルペンにはマリナーズが選出された。

     計算方法は至ってシンプル。以下のルールに従ってポイントを加減していくだけである(合計100ポイントで優秀だと考えられている)。
    ・1アウト=+1.5ポイント
    ・1奪三振=+1.5ポイント
    ・1セーブ=+5ポイント
    ・1被安打=-2ポイント
    ・1自責点=-4ポイント
    ・1非自責点=-2ポイント
    ・1与四球=-1ポイント
    ・1セーブ失敗=-5ポイント

     第10週のマリナーズは20.2回(=62アウト)で22奪三振、1セーブを記録し、被安打16、自責点2、与四球4で合計87ポイントを獲得。ダン・アルタビラ、エミリオ・パガーン、エドウィン・ディアス、ジェームス・パゾス、ニック・ビンセントの5投手が2イニング以上を無失点に抑え、計14イニング無失点と好投した。特にアルタビラは5イニング無失点の好投。パガーンは日本時間6月12日のブルージェイズ戦で4イニングのロングリリーフを担い、ヒットを1本も許さなかった。なお、2位ロッキーズ(86ポイント)と3位カブス(85.5ポイント)はあと一歩及ばなかった。

    各週の最優秀ブルペン
    第1週 ロッキーズ(98ポイント)
    第2週 レッズ(119.5ポイント)
    第3週 アストロズ(132.5ポイント)
    第4週 エンゼルス(100.5ポイント)
    第5週 インディアンス(125ポイント)
    第6週 エンゼルス②(80.5ポイント)
    第7週 アストロズ②(106ポイント)
    第8週 ドジャース(126ポイント)
    第9週 マーリンズ(124.5ポイント)
    第10週 マリナーズ(87ポイント)
    (丸印は受賞回数)

  • 明日はいよいよドラフト 有力選手をチェック!

    2017.6.12 17:27 Monday

     3日間にわたるMLBドラフトがいよいよ明日から始まる。1巡目指名の様子はMLBネットワークにて日本時間6月13日(火)午前7時から生中継される予定だ。ツインズが全体1位指名権を持つ今年のMLBドラフト。事前に有力10選手をチェックしておこう。

    プロスペクト(若手有望株)の情報が豊富なMLB Pipeline.comのドラフト候補生リストTOP200に紹介されている選手のうち、TOP10は以下の通りとなっている。

     

    1. ハンター・グリーン(右投手/遊撃手) ノートルダム高校

    高校生右腕が全体1位指名を受けると史上初の快挙となるが、グリーンはその可能性を秘めている(ただし、ツインズはブレンダン・マッケイまたはカイル・ライトを指名する可能性が高いと言われている)。「ドワイト・グッデン2世」との呼び声もあり、最速102マイルを誇る速球は非常に魅力的。打席でのパワーを秘めた二刀流選手でもあるが、投手として指名される可能性が高いと見られている。

    2. ブレンダン・マッケイ(左投手/一塁手) ルイビル大学

     今年のドラフトで最高の打者との声もあるマッケイ。投手としても一塁手としても評価は高く、限りなく全体1位に近い位置での指名が予想されている。今年のACC最優秀選手に選出されたマッケイは投打とも全体10位以内に値する評価を受けており、投打両方でこれほどの高評価を得るのは1973年のデーブ・ウィンフィールド(2001年に有資格初年度で野球殿堂入り)以来だと言われている。

    3. カイル・ライト(右投手) バンダービルト大学

     今年のドラフトで最高の右腕だと見られているライトは最速97マイルの速球のほか、変化球に対する評価も高い。バンダービルト大学からは過去10年のドラフトで7人の投手が全体10位以内で指名されているが、全体1位指名となると2007年のデービッド・プライス以来となる。そして、全体1位で指名される可能性は十分にある。

    4. マッケンジー・ゴア(左投手) ホワイトビル高校

     ゴアの球速はこの1年間で90マイル台前半から90マイル代後半へと急成長を遂げ、63.1イニングで132三振を奪った。速球に次ぐ武器としてカーブも成長中で、球の出どころが見えにくい投球フォームも非常に効果的である。

    5. ロイス・ルイス(遊撃手/外野手) ジェイセラ・カトリック高校

     打撃ではパンチ力を秘め、抜群のスピードは大きな武器となる。遊撃手としては肩が弱いのではないかと懸念する声もあり、プロ入り後は外野手に転向する可能性もありそうだ。

    6. ジェレン・ケンドール(外野手) バンダービルト大学

     ケンドールは今年のドラフトで最もオールラウンドな能力を持ち、5ツール・プレイヤーに成長することを期待されている。昨夏の大学アメリカ代表チームでは安打数、長打数、盗塁数でチームトップの数字をマーク。ジャコビー・エルズベリーと比較する声もあるが、ケンドールはエルズベリーにはない強肩がある。

    7. J.B.ブカウスカス(右投手) ノースカロライナ大学

     今年のACC最優秀投手に選出されたブカウスカスは2つの大きな武器を持っている。90マイル台中盤の速球と80マイル台中盤のスライダーである。昨夏の大学アメリカ代表チームで最も魅力的な投球を見せた投手だった。メジャーではリリーバーを務めるのではないかと見られている。

    8. ペイビン・スミス(一塁手) バージニア大学

     ハイレベルな環境の中で高打率をマークし、パワーの面でも成長を見せているスミス。一塁守備で見せる柔らかなグラブ捌きも長所の一つであり、好打と好守を兼ね備えた一塁手を探しているチームにとっては魅力的な選択肢になりそうだ。

    9. オースティン・ベック(外野手) ノースデービッドソン高校

     前十字靭帯の断裂から復活したベックは復活後に評価を高め、全体10位以内での指名が予想されるほどの選手になった。ポテンシャルをフルに発揮できれば25本塁打&25盗塁も可能と見られている。

    10. アダム・ヘイズリー(外野手) バージニア大学

     ヘイズリーは大学3年のときに急成長を遂げ、ゴールデンスパイク賞のセミファイナリストとなった。223打席で打率.390、30本の長打に対して21三振という素晴らしい成績を残しており、プロ入り後は左翼手としての起用が見込まれている。

     

     なお、11位~20位には以下の選手がランクインしている。

     

    11. アレックス・ファエド(右投手) フロリダ大学
    12. シェーン・バズ(右投手) コンコーディア・ルーザラン高校
    13. ニック・プラット(一塁手) ハンティントン・ビーチ高校
    14. D.L.ホール(左投手) バルドスタ高校
    15. サム・カールソン(右投手) バーンズビル高校
    16. ジェイク・バーガー(三塁手) ミズーリ州立大学
    17. グリフィン・カニング(右投手) カリフォルニア大学ロサンゼルス校
    18. エバン・ホワイト(一塁手) ケンタッキー大学
    19. デービッド・ピーターソン(左投手) オレゴン大学
    20. タナー・ハウク(右投手) ミズーリ大学

     

     ツインズから全体1位指名を受けるのはマッケイかライトか、それともグリーンか。新たなスター誕生の瞬間を楽しみに見守ろう。

  • 開幕から10週間 本塁打量産が止まらない

    2017.6.12 15:32 Monday

     メジャーリーグは日本時間6月12日の全試合を終え、開幕から10週間を消化した。ここまでの延べ1878試合で飛び出した本塁打は2319本。1シーズン(=4860試合)換算で、なんと6001本塁打ペースとなっている。メジャー最多記録が5693本塁打(2000年)なのだから、この数字がいかに異常であるかということはすぐに理解していただけるはずだ。投手のレベルが上がり、平均球速の上昇、変化球の高速化など打者にとって不利な条件が揃う中、本塁打だけが増えているという異常な状況。いったいメジャーリーグでは何が起こっているのだろう。

     様々なメディアで盛んに取り上げられているのが「フライボール・レボリューション」という言葉。要するに、意識的にフライを打つ選手が増えているというのである。ジョシュ・ドナルドソン(ブルージェイズ)、J.D.マルティネス(タイガース)、ダニエル・マーフィー(ナショナルズ)、ジャスティン・ターナー(ドジャース)。これらの選手はフライを打つことを意識したことによって成績を向上させた選手の代表例として知られている。フライを打つこと。これが現在のメジャーリーグのトレンドとなっていることは間違いなさそうだ。

     今季急激に成績を向上させているヨンダー・アロンゾ(アスレチックス)。彼は春季キャンプ中に打撃フォームの調整に取り組み、フライを打つことを強く意識するようになったことを明言している。昨季はメジャー平均を下回っていた平均打球角度が、今季は2倍近くになり、メジャー平均を大きく上回っているというデータもある。大切なのはやはりフライを打つこと。いくら強いゴロを打っても、ゴロではフェンスは越えられないのである。

     ジョーイ・ボットー(レッズ)は以前、「ゴロはダメだ。フライは良い。ライナーもOKだ」と語ったことがある。これを裏付けるデータもあり、昨季の打球タイプ別の成績は以下のようになっている。

     

    ゴロ   打率.246 0本塁打 OPS.512 BABIP.246
    フライ  打率.174 3741本塁打 OPS.708 BABIP.074
    ライナー 打率.659 1869本塁打 OPS1.701 BABIP.631

     

     ヒットの大半はライナー性の打球、本塁打の大半はフライ性の打球であることが上記のデータから読み取れる。ゴロでない打球(フライとライナー)を「エアーボール」と表現する専門家もいるが、今季絶好調のアレックス・アビラ(タイガース)は昨季と比較して「エアーボール」の割合が急激に上昇していることがわかっている。しかし、「エアーボール」の割合が増えた打者がみな成績を向上させているかというと決してそうではない。フライのBABIP.074という数字からもわかるように、フィールド内に飛んだフライはめったにヒットにならない。当たり前のことだが、フライを打つのであればフェンスを越えるように適切な角度で強い打球を打つことが必要なのだ。今季復活を遂げたライアン・ジマーマン(ナショナルズ)について昨季の平均打球速度などから成績向上を予想する専門家もいたように、大切なのはただ単に「エアーボール」の割合を増やすことではない。「強いエアーボール」の割合を増やすことこそが最も大切なのである。

     MLB.comのアナリストであるマイク・ペトリエロ氏は「強いエアーボール」の割合と打者の成績向上の間に正の相関があること、「弱いエアーボール」の割合と打者の成績向上の間に負の相関があることを証明している。「強いエアーボール」を打つことを心掛ける打者が増えたこと。ひょっとすると、これこそが本塁打が急増している理由の答えなのかもしれない。

  • 【戦評】シーガーのグランドスラムで大逆転!

    2017.6.12 14:10 Monday

     試合を決めたのはまたしてもこの男だった。昨日の試合でキャリア初のサヨナラ打を放ったコリー・シーガー(ドジャース)。昨季ナ・リーグ新人王に輝いた若きスターが、自身がスターたる所以を驚異の勝負強さで証明した。

     ドジャースにとっては苦しい試合だった。2回表に3点を先制され、直後の2回裏に2点を返して1点差に迫ったものの、先発リュ・ヒョンジンが踏ん張れず、3回表にレッズの主砲ジョーイ・ボットーに18号ソロを浴びてしまう。5回裏にチェイス・アトリーが4号ソロを放って再び1点差としたものの、今度は2番手ロス・ストリップリングがデビン・メゾラコに5号ツーランを浴びるなど3失点。点差を縮めては突き放され、追い付けないまま試合は終盤に突入する。

     8回裏、レッズのマウンドには3番手オースティン・ブライスが前の回から引き続き上がっていた。一死からコディ・ベリンジャーにこの日2本目となる15号ソロが飛び出し3点差。続くヤスマニ・グランダルがヒットで出塁したところで、レッズのブライアン・プライス監督はたまらずクローザーのライセル・イグレシアスを投入する。

     防御率0.57と抜群の安定感を誇っていたイグレシアスだったが、この日はどこかおかしかった。いきなり3者連続四球を与え、押し出しで2点差。そしてここで昨日のヒーロー、シーガーが打席に立つ。3者連続四球の直後、ストライクがほしいはず。そんな読みがあったに違いない。初球、真ん中付近に甘く入ったチェンジアップを思い切りよく振り抜いた打球は綺麗な放物線を描き、ドジャースファンが待つライトスタンドへと吸い込まれていった。

     「彼は大舞台でやってくれる男なんだ。今日も見事にやってくれたね」とドジャースのデーブ・ロバーツ監督はシーガーの勝負強さを絶賛。今季は得点圏で打率.341、OPS1.091、満塁の場面では2打数2安打と驚異の勝負強さを発揮している。この勝負強さこそが、シーガーがスターであることの証なのだろう。

     なお、9回表のレッズの攻撃を三者凡退に抑えた守護神ケンリー・ジャンセンは今季11セーブ目をマークし、通算200セーブに到達。開幕から2ヶ月以上が経過した現在も無四球を続けており、「開幕からの無四球での奪三振数記録」は43まで伸びている(メジャー記録を更新中)。

  • 【戦評】イチローが2号ソロを放つもチームの勝利には繋がらず

    2017.6.12 12:57 Monday

     6月に入って9打数3安打(打率.333)と少しずつ本来のバッティングを取り戻しつつあるイチロー(マーリンズ)。主砲ジャンカルロ・スタントンが前日の試合で右手首に死球を受けた影響で欠場したこの試合。マーリンズに不足した「パワー」を補ったのはなんとイチローのバットだった。

     マーリンズ打線はパイレーツの先発イバン・ノバ、2番手フアン・ニカシオを攻略できず、7回まで僅か2安打。1回裏に5番エリアス・ディアスのタイムリーツーベースで2点を先制された後、6回裏に8番ジョーディ・マーサーのタイムリーでリードを3点に広げられ、苦しい展開が続いていた。

     8回表、パイレーツは今季ここまで安定感を欠いているセットアッパーのダニエル・ハドソンがマウンドへ。この回の先頭打者として打席に入ったイチローは、ボール、見逃しストライク、ボールの後の4球目、真ん中高めのフォーシームを思いっきり引っ張った。イチローが捉えた打球はライトスタンドの最前列に飛び込む2号ソロとなり、マーリンズがようやく1点を返す。2014年から3年連続で1本塁打どまりだったイチローにとって、シーズン複数本塁打はヤンキース時代の2013年(7本塁打)以来4年ぶりとなった。

     しかし、マーリンズの反撃はここまで。スタントンを代打に起用するなど執念の采配を見せたドン・マティングリー監督だったが、防御率0点台と抜群の安定感を誇るパイレーツの4番手フェリペ・リベロを攻略することはできなかった。なお、パイレーツの先発ノバは6回1安打無失点の好投で今季6勝目(4敗)をマーク。4奪三振無四球とこの日も抜群の制球力を発揮し、今季89イニングを投げて与えた四球は僅か7つだけとなっている(与四球率0.71)。

  • 【戦評】シャーザーが歴代3番目のスピードで2000奪三振に到達

    2017.6.12 11:44 Monday

     マックス・シャーザー(ナショナルズ)が4試合連続2桁奪三振となる7.1回10奪三振3失点(自責点2)の力投を見せ、通算2000奪三振を達成。しかし、シャーザーの力投はチームの勝利には繋がらなかった。

     試合開始前の時点で大台まであと5に迫っていたシャーザー。この日も「平常運転」で三振の山を築いていく。1回表、先頭の1番チュ・シンスにヒットを許したものの、2番エルビス・アンドルースと4番エイドリアン・ベルトレイから三振を奪って無失点。3回表は先頭の8番デライノ・デシールズと9番オースティン・ビベンス・ダークスから連続三振を奪ったが、1番チュに9号同点ソロを浴びてしまう。そして4回表、先頭の3番ノマー・マザーラから空振り三振を奪い、史上80人目となる通算2000奪三振に到達した。

     通算1784イニングでの到達はペドロ・マルティネス(1711.1イニング)とランディ・ジョンソン(1733.1イニング)の両殿堂入り投手に次ぐ歴代3番目のスピード到達となった。「その顔ぶれと一緒に僕が語られるなんてクレイジーだね」とシャーザーはレジェンドへの仲間入りに興奮気味。また、通算287試合目での到達はノーラン・ライアンと並んでこちらも歴代3番目のスピード到達となっている(1位はジョンソンの262試合、2位はクレイトン・カーショウの277試合)。

     自らのマイルストーン到達を勝利で飾りたいショーザーだったが、8回表にエラーと四球で一死一、二塁のピンチを作ったところで降板。その後、ナショナルズ最大の弱点であるリリーフ陣が踏ん張ることができず、一挙4点を奪われ、シャーザーは敗戦投手となってしまった。一方、レンジャーズは32歳の新人ビベンス・ダークスが7回3安打1失点の好投で先発としてのメジャー初勝利をマーク(リリーフですでに1勝)。強敵ナショナルズとの3連戦をスイープし、借金を2に減らしている。

  • 【戦評】青木が日米通算2000安打達成もチームは大敗

    2017.6.12 11:08 Monday

     コツコツと安打を積み重ねてきた安打製造機が、ついに名球会入りの切符を手にした。日本で1284本、メジャーで714本の安打を放ち、日米通算2000安打まであと2本に迫っていた青木宣親(アストロズ)。「9番・レフト」で先発出場した日本時間6月12日のエンゼルス戦で快挙達成の瞬間が訪れた。

     3回裏の第1打席はレフトフライに倒れたものの、4回裏の第2打席で勝ち越しタイムリーツーベースを放って大台まであと1本に迫った青木。6回裏、先頭打者として巡ってきた第3打席で外角高めへのフォーシームを三遊間へ弾き返し、打球は名手アンドレルトン・シモンズのグラブの先を抜けて、レフト前へ転がっていった。

     青木の快挙達成は現地のテレビ中継でもテロップ付きで紹介され、チームメイトやファンもスタンディングオベーションで祝福。青木は一塁ベース上でヘルメットを取って手を振り、周囲からの祝福に応えた。ブリュワーズ、ロイヤルズ、ジャイアンツ、マリナーズ、そしてアストロズとメジャー6年目で早くも5球団目でのプレイとなっている青木。これはさまざまなチームから必要とされていることの裏返しでもある。8回裏の第4打席でこの日3本目のヒットを放った青木の打率は.269まで上昇。「2000安打を達成できてとても幸せです。ヒューストンのファン、チームメイト、そしてコーチ陣がスタンディングオベーションをくれたことがとても嬉しかったです」と快挙達成の瞬間を振り返った巧打者は、チームの地区優勝、そしてワールドシリーズ制覇のために今後も安打を積み重ねていってくれることだろう。

     なお、青木のタイムリーなどで一時は4点のリードを奪ったアストロズだったが、勝ち越した直後の5回表に8番エリック・ヤングJr.の2号スリーランなどで一挙6点を奪われ、6-12で大敗。青木の快挙達成を勝利で祝福することはできなかった。

  • 【戦評】ルーゴの好投でメッツが3連勝

    2017.6.12 10:39 Monday

     苦しい戦いが続くメッツに頼もしい戦力が戻ってきた。WBCプエルトリコ代表の一員として2勝を挙げ、母国の準優勝に貢献しながらも右肘の炎症により開幕から故障者リスト入りしていたセス・ルーゴが今季初先発。安定した投球でチームを勝利に導いた。

     大黒柱ノア・シンダーガードと守護神ジューリス・ファミリアが長期離脱し、ジェイコブ・デグロムとマット・ハービーはなかなか本来のピッチングができないという苦しい状況が続いているメッツ投手陣。しかし、昨日復帰したスティーブン・マッツに加え、ルーゴが戻ってきたことにより、状況は大きく改善されそうだ。

     1回表に3番ウィルマー・フローレスの犠牲フライで先制点をもらったルーゴは、2回裏にブレーブスの8番ダンズビー・スワンソンに犠牲フライを打たれて同点に追い付かれはしたものの、その後は女房役レネイ・リベラの好リードにも助けられ、持ち前の丁寧かつ粘り強いピッチングで追加点を許さない。3回表、メッツが2番フアン・ラガレスのタイムリーで勝ち越すと、その裏にはブレーブスの中軸を3者連続三振に斬って取る見事なピッチング。試合の流れをグッと手繰り寄せた。

     「楽しかったよ。マウンドへ行って、しっかり投げて、そして楽しむことだけを考えていた」とルーゴは久々のメジャーのマウンドを振り返った。7回1失点の好投を見せたルーゴのあとをジェリー・ブレビンスとアディソン・リードが完全リレーで繋ぎ、1点リードを死守。ブレーブス4連戦を3勝1敗と勝ち越したメッツは、レンジャーズにスイープを喫したナショナルズとのゲーム差を9.5に縮めた。セスペデス、マッツ、ルーゴと頼れる戦力が続々と復帰したメッツが、終戦間近だったナ・リーグ東部地区を面白くしてくれるかもしれない。

  • 【戦評】ジャッジがまたも大暴れ!ヤンキース打線が連日の爆発

    2017.6.12 10:14 Monday

     ヤンキース打線の勢いが止まらない。昨季後半戦に歴史的活躍を見せたゲーリー・サンチェス。今季ここまで驚異的な活躍を見せているアーロン・ジャッジ。2人の若きスラッガーが好調な今、この打線を止める術はあるのだろうか。

     1回裏、ヤンキースは5番スターリン・カストロの2点タイムリーで先制すると、続く6番サンチェスが左中間へ10号スリーランを叩き込んで一挙5得点。「こんなに本塁打を量産しているチームメイト(=ジャッジ)がいると、それに興奮するし、モチベーションも得られるんだ」とジャッジの活躍に大きな刺激を受けていることをサンチェスは隠さない。サンチェスの本塁打はこれが通算30本目。キャリア最初の90試合で30本塁打を放ったのは、マーク・マグワイア、ルディ・ヨーク、ホゼ・アブレイユに次いで史上4人目となった。

     その後もヤンキースは攻撃の手を緩めない。2点差に迫られた4回裏、4番マット・ホリデイの2点タイムリーで再びオリオールズを突き放すと、6回裏にはジャッジとカストロに本塁打が飛び出す。ジャッジは7回裏にも21号ツーランを放ち、この試合は2本塁打を含む4安打3打点の大活躍。打率でジーン・セグーラ(マリナーズ)、打点でネルソン・クルーズ(マリナーズ)とミゲル・サノー(ツインズ)を抜き、本塁打を合わせた打撃3部門でトップに浮上した。この日1本目の本塁打は495フィート(約150.9m)を記録し、Statcast導入後のア・リーグ最長本塁打となったが、「本塁打の飛距離は全く無意味だよ。そんなことより、勝利に貢献できていることが嬉しいんだ。投手陣は良い仕事をしているし、打線も好調だからね」と驚異の一発にもジャッジは関心を示さず、純粋にチームの勝利を喜んでいた。

     なお、ジャッジはチームが60試合を消化した時点で21本塁打。これはヤンキースではベーブ・ルース、ミッキー・マントル、ロジャー・マリス、アレックス・ロドリゲスという球史に残る名打者たちに肩を並べる、史上5人目の記録となっている。若きスラッガーたちを経験豊富なホリデイがサポートし、カストロ、アーロン・ヒックス、ディディ・グレゴリウスらも急成長。「新生」ヤンキース打線の勢いはまだまだ止まりそうにない。

  • 【戦評】これぞエースの投球!マルティネスがメジャー初完封

    2017.6.11 10:05 Sunday

     9回に入っても球威は全く衰えなかった。カージナルスのエース右腕カルロス・マルティネスがフィリーズ打線を寄せ付けない圧巻のピッチングで、メジャー初完投となる見事な完封劇を披露した。

     日本時間5月21日のジャイアンツ戦でも9回無失点の好投を見せたマルティネス。しかし、打線の援護を得られず、勝利投手になれなかった(延長戦の末、チームは敗戦)。好投を続けながらも援護がない試合が続いていたが、この日は味方が4回裏に一挙4得点。7回裏にも3点を追加し、7-0とリードを広げたが、マルティネスには十分すぎる援護となった。

     複数安打を許したイニングはゼロ。7回以外の8イニングで三振を奪い、1四球と制球も安定していた。7回裏の打席で送りバントを試みた際、右手に死球を受け、周囲をヒヤリとさせたが、「顔に向かってきたから必死で避けたよ。手に当たったけど、大した問題じゃなかった」とマルティネス自身が語ったように、その後のピッチングにはほとんど影響を与えなかった。

     9回107球を投げ、4安打11奪三振の完封劇。「夢の1つが叶ったよ。次は完全試合だね。今日のピッチングには本当に満足している。今日は完璧に集中できていた。全投球が完璧だったと思うよ。本当に嬉しいよ」と喜びを爆発させたマルティネス。9回には100.2マイル(約161.3km/h)の速球を投じ、Statcast導入後の9回最速記録を更新した。7連敗を脱出し、2連勝となったカージナルス。首位ブリュワーズとはまだ4ゲームほどしか離れていない。エースの見事なピッチングをきっかけに、上昇気流に乗っていきたいところだ。

  • リリーフに回った前田健太がプロ初セーブ

    2017.6.10 17:32 Saturday

     なかなか本来のピッチングができず、ロングリリーフに回ることになった前田健太。日本時間6月10日のレッズ戦で早速登板機会が巡ってきた。

     先発リッチ・ヒルの後を受けて6回表からマウンドに上がった前田。メジャー初のリリーフ登板でどのようなピッチングを見せるか注目されたが、最初の3イニングをパーフェクトに抑え、5三振を奪う見事なピッチングを披露。9回表はレッズの主砲ジョーイ・ボットーに17号ソロを浴び、二死後に連打を浴びるなどややもたついたものの、最後までマウンドを譲らず、ドジャースでは先日のリュ・ヒョンジンに続いて今季2人目となる4イニングセーブをマークした。

     投球成績は4回60球を投げて3安打6奪三振1失点。四球を与えなかったのは好材料だが、一方で打順が2回り目に入った9回表に3安打を浴びてもたついた点は今後の先発復帰に向けての反省材料となった。なお、前田のリリーフ登板は広島で一軍デビューを果たした2008年以来9年ぶり、セーブは日米を通じてプロ初となっている。

  • 【戦評】サンタナが今季3度目の完封に加え3打点の大活躍

    2017.6.10 16:45 Saturday

     今季好調のアービン・サンタナ(ツインズ)が日本時間6月10日のジャイアンツ戦でも見事な活躍を見せた。

     1回裏、2番エドゥアルド・ヌニェスに内野安打での出塁を許したサンタナだったが、続く3番ブランドン・ベルトを二塁への併殺打に打ち取ると、そこから波に乗る。安定した制球を武器に内野ゴロを量産し、3回裏には無死三塁のピンチを内野ゴロ3つで乗り切った。

     3回表に1番ブライアン・ドージャーのセンター前タイムリーで先制したツインズは続く4回表、1安打と2四球で二死満塁のチャンスを作る。ここで打席には9番サンタナ。初球の真ん中付近への速球に食らいついた打球はセンターのディナード・スパンの手前でバウンドし、走者一掃の3点タイムリーツーベースに。「(サンタナは)そんなに頻繁にバットを振っているわけではないから驚いたけど、我々にとって大きなヒットだったね」とポール・モリター監督が振り返ったこの一打が試合の行方を決定づけた。

     自身のバットで貴重な追加点を叩き出したサンタナは結局、9回を僅か91球で投げ切る見事な完封劇を披露。「マダックス(=100球未満での完封勝利)」と3打点を同時に成し遂げた投手は2004年のコリー・ライドル以来13年ぶりとなった。「良いピッチングができたと思うよ」と満足げに語ったサンタナの好投で、ア・リーグ中部地区の首位を走るツインズが2位インディアンスとの1.5ゲーム差をキープした。

  • 【戦評】ノーヒッター男・ボルケスが2試合連続の好投

    2017.6.9 17:14 Friday

     前回の登板で今季メジャー初となるノーヒッターを達成したエディソン・ボルケス(マーリンズ)。開幕から7連敗を喫し、前々回の登板で今季初勝利をマークしたばかりだが、どうやら完全に本来の姿を取り戻したようだ。

     初回に3点の援護をもらったボルケスはやや不安定な立ち上がりとなり、1回裏に1安打と2四死球で二死満塁のピンチを背負う。しかし、ここで6番アンドリュー・マカッチェンを得意のチェンジアップで見逃し三振に斬って取り、ここから波に乗っていく。2回から7回までの6イニング、複数のランナーを許したイニングは1つもなく、特に3回からの3イニングは打者9人をパーフェクト。前回登板で猛威を振るった速球(シンカー)とチェンジアップのコンビネーションが今日も冴えわたった。「今日は前回より良かったと思うよ。前回より変化球でより多くのストライクを取ることができた。初回以降は速球のコマンドも良かった。四球を2つ出しちゃったけど、勝負どころで良いピッチングができたね」とボルケスも自身のピッチングが良くなっていることを実感しているようだ。

     これで直近3登板の計22回で僅か1失点(3勝0敗、防御率0.41)。5月24日までの9先発で0勝7敗、防御率4.82と苦しんでいたが、ホゼ・フェルナンデス亡き後のエース候補として迎え入れられた右腕がようやく本領を発揮している。パイレーツのマカッチェンも「今日の彼は全球種のコマンドが素晴らしかったね。速球をしっかりコマンドして優位なカウントを作り、チェンジアップやカーブで仕留める。変化球もしっかりコントロールされていたよ。彼がそういう投球をするときは簡単には打てない。ヒットを打つのも出塁するのも大変なんだ」とボルケスのピッチングに脱帽。直近10試合で7勝3敗と息を吹き返しつつあるマーリンズ。その快進撃を支えているのがボルケスのピッチングであることは言うまでもない。

« Previous PageNext Page »