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  • 脳出血による昏睡状態から奇跡の復活を目指すフィリーズ・ブリトー

    2022.3.9 11:00 Wednesday

     フィリーズのマイナーキャンプに「奇跡」の復活を目指す男が参加している。ベネズエラ出身の24歳の有望株、ダニエル・ブリトーだ。ブリトーは昨年7月下旬、AAA級の試合中に脳出血で倒れ、2度の脳手術を受けた。昏睡状態に陥り、集中治療室で2カ月近くを過ごした結果、体重は50ポンド(約22.7キロ)も減少。しかし、昏睡状態から目を覚まし、10月から理学療法をスタート。12月にはバットを振れるところまで回復した。そして今、自身の「夢」であるメジャー昇格を目指してキャンプ地のグラウンドに立っている。

     ブリトーは2014年7月に国際FAとしてフィリーズと契約。その後、着実にマイナーの階段を上り、昨季はAA級の63試合で打率.296、6本塁打、22打点、出塁率.363、OPS.820と結果を残し、AAA級に昇格後も8試合で打率.286、2本塁打、8打点、出塁率.375、OPS.982と好成績をマークしていた。ところが、7月下旬の試合中に脳出血で倒れ、脳手術を受けることに。昏睡状態に陥り、生死の境をさまよった。

     昏睡状態から目が覚めたとき、ブリトーは「(グラウンドに)戻りたいと思った」という。球団や家族、友人からのサポートによりプレーできる状態まで回復し、身体検査も無事にクリア。「僕にとって、これは奇跡だ」と本人が語るように、もう1度メジャーの舞台を目指せるチャンスがあること自体が奇跡的なことだ。「神様に感謝している。フィリーズにも感謝している」とブリトーは言う。

     2018年に二塁手部門でマイナーのゴールドグラブ賞を受賞したブリトー。守備力には定評があるだけに、昨季のような打撃成績を残すことができれば、「何があっても僕の夢なんだ」と語るメジャー昇格はグッと近付くはずだ。そして、ブリトーは自身の夢を追う過程で多くの人々に勇気を与えることになる。「自分が人々を勇気づけることができるというのは、素晴らしいことだ。もっと多くの人々に感動を与えたいというモチベーションが湧いてくる」と語るブリトーの今後に注目したい。

  • MLB機構が基金設立 オープン戦削減の影響を受けた労働者を支援

    2022.3.9 10:00 Wednesday

     メジャーリーグ機構は、長引くロックアウトによりスプリング・トレーニングの試合(オープン戦)が中止されていることについて、フロリダ州のグレープフルーツ・リーグとアリゾナ州のカクタス・リーグの労働者を支援するために100万ドルの基金を設立することを発表した。レギュラーシーズンの試合が中止となった場合は、追加の基金を設立することを後日発表する予定だという。なお、メジャーリーグ選手会もロックアウトの影響を受けた労働者への支援として、100万ドルの基金を設立することをすでに発表している。

     メジャーリーグ機構が設立した今回の基金は、各球団によって管理され、経済的な必要性に基づいて、売店係やグラウンドキーパー、警備員、クラブハウス担当者、球場職員、試合運営係といった、すべてのパートタイマーや季節労働者を支援するために使用される。

     メジャーリーグ機構のロブ・マンフレッド・コミッショナーは「私たちのスポーツが新しい労使協定の締結に向けて努力するなかで、困難な時期に直面していることは承知しています。残念なことに、スプリング・トレーニングをファンにとって最高の体験にしてくれる人々が、彼ら自身の過失ではないにもかかわらず影響を受けています。メジャーリーグ機構と各球団は1つの組織として、不安定な立場にいるスタッフを支援することに引き続き尽力します」とのコメントを発表。「この基金がグレープフルーツ・リーグとカクタス・リーグの試合中によって彼らが直面している経済的な懸念を、少しでも軽減することを望んでいます」と付け加えた。

     なお、今回の基金はスプリング・トレーニングの試合の中止によって影響を受けた労働者が対象となっており、レギュラーシーズンの試合が中止された場合の基金は別途設立される見込み。日本時間3月5日に選手会が基金の設立を発表した時点で、機構側も基金の設立を準備していることが報じられていたが、それから4日が経過して正式発表に至った。

  • 明日合意できずならシーズン再短縮 15日以上短縮でFA資格に影響

    2022.3.8 13:00 Tuesday

    「ジ・アスレチック」のエバン・ドレリッチ記者などの報道によると、メジャーリーグ機構はメジャーリーグ選手会に対して日本時間3月9日の労使交渉で合意できた場合、2022年のレギュラーシーズンを162試合開催することを提案しているようだ。ただし、合意できなかった場合、すでに1週間短縮されているレギュラーシーズンをさらに1週間短縮することを発表する予定だという。さらに交渉がもつれ、レギュラーシーズンが15日以上短縮されることになった場合、選手のFA資格に影響が出てくる。

     メジャーリーグではサービスタイム(メジャー登録日数)が6年に達した選手にFA資格が与えられることになっている。サービスタイムは172日を1年とカウントするため、2022年のレギュラーシーズンが172日以上開催されれば、選手は短縮シーズンであっても1年分のサービスタイムを得られる。2022年のレギュラーシーズンは当初186日間の予定だったため、2週間(=14日)短縮されたとしても、選手のFA資格にはそれほど大きな影響は出ない。

     しかし、レギュラーシーズンが15日以上短縮されるような事態になれば、話は変わってくる。レギュラーシーズンが172日未満となり、1年を通してメジャーでプレーしたとしても1年分のサービスタイムを得られなくなってしまうからだ。たとえば、大谷翔平(エンゼルス)は昨季終了時点でサービスタイムがちょうど4年のため、最短で2年後(2023年シーズン終了後)にFAとなる。ところが、今季のサービスタイムが1年未満となった場合、FA市場に出るのは最短でも2024年シーズン終了後となってしまうのだ。

    「MLBトレード・ルーマーズ」では一つの例として、4月末までの試合がすべてキャンセルされた場合を想定。この場合、レギュラーシーズンは31日短縮されて155日間となる。たとえば、昨季までのサービスタイムが5年17日だった場合、この選手は155日を加えてサービスタイムが6年に達し、今季終了後にFAとなる。しかし、昨季までのサービスタイムが5年16日の選手は、155日を加えても5年171日となり、今季終了後にFA資格を得ることができなくなる。当然のことだが、シーズンが短縮されればされるほど、FA資格に影響が出る選手は増える。

     FA資格を得るのが1年遅れると、FA時の年齢が1歳増え、それはもちろんFA市場で得られる契約規模にも影響する。FA資格を得るのが遅れることは、選手にとって死活問題なのだ。よって、選手会は短縮シーズンでも1年分のサービスタイムを得られるように特例措置を求める可能性が高い。サービスタイムの扱いが新たな火種となって労使交渉がさらにもつれることも懸念されるため、労使交渉の早期決着が望まれる。

  • 162試合開催に望み? 機構側が明日を交渉期限にすることを提案か

    2022.3.8 11:00 Tuesday

    「ジ・アスレチック」のエバン・ドレリッチ記者によると、メジャーリーグ機構とメジャーリーグ選手会の弁護士が日本時間3月8日に話し合いを行い、明日も再び交渉を行う予定となっているようだ。ドレリッチ記者は、関係者の話として「メジャーリーグ機構は162試合開催、サラリー全額支払い、フルシーズンのサービスタイムの3つについて、火曜日(日本時間3月9日)をデッドラインとすることを提案した」とツイート。これが事実であれば、まだ162試合開催の可能性は残されているということになる。

     2022年のレギュラーシーズンは、すでにロブ・マンフレッド・コミッショナーによって各球団の最初の2シリーズがキャンセルされることが発表されている。本来、日本時間4月1日に開幕するはずだったが、最短で日本時間4月8日スタートに変更され、マンフレッド・コミッショナーはキャンセルした試合を振替開催せず、キャンセルされた試合のサラリーは支払わない方針を明らかにしていた。

     ここにきて機構側が162試合開催やサラリー全額支払いの可能性をチラつかせているのは、選手会からさらなる譲歩を引き出すための戦略であると思われる。ドレリッチ記者は「おそらく、開幕日が延期されたとしても、シーズンの最初の2シリーズの日程を再調整することは可能なのだろう」と伝えているが、機構側は162試合開催やサラリー全額支払いをエサとして、選手会から大幅な譲歩を引き出すことを狙っているのだろう。

     ドレリッチ記者は「サラリー、サービスタイム、スケジュールは(機構側が)一方的に決められるものではなく、交渉が必要である」とも伝えている。レギュラーシーズンが短縮されれば、サラリーやサービスタイムの扱いについて両者が対立するのは確実であり、さらに交渉が長引くおそれもある。なお、明日の労使交渉で合意が成立しなければ、レギュラーシーズンがさらに1週間分キャンセルされるのは確実であるとみられている。

  • カージナルスからFAの金廣鉉がKBO復帰 4年1230万ドルとの報道

    2022.3.8 10:00 Tuesday

     聯合ニュースのユ・ジェホ記者によると、カージナルスからFAとなった金廣鉉(キム・グァンヒョン)は韓国プロ野球の古巣SSGランダース(キムの在籍時はSKワイバーンズ)と4年契約を結ぶことで合意したようだ。キムは2007年から2019年までSKに在籍し、9度の2ケタ勝利を含む通算136勝を記録。2008年にはMVPを受賞し、2019年オフにポスティング制度を利用してカージナルスと2年契約を結んだ。なお、SSGとの契約総額は韓国プロ野球史上最高の1230万ドル(約14億円)であることが報じられている。

     キムはメジャー移籍1年目の2020年が新型コロナウイルスのパンデミックの影響で短縮シーズンとなり、クローザーとしてシーズンをスタート。メジャー初登板となった開幕戦でメジャー初セーブを記録したが、チーム内で新型コロナウイルスのクラスターが発生し、先発投手が不足したため、8月中旬以降は本来の役割である先発に回った。2度目の先発登板から4試合連続で自責点0に抑えるなど、7先発で3勝0敗、防御率1.42の好成績をマーク。ポストシーズンでの先発登板も経験し、1年目は上々のスタートとなった。

     昨季は故障で出遅れ、開幕からの12先発で1勝5敗、防御率3.98と低調なスタートになったものの、6月末から5先発連続白星をマーク。防御率も一時は2点台まで向上したが、6月上旬と8月上旬に故障離脱があり、戦列復帰した8月下旬以降はリリーフに回された。結局、昨季は27試合(うち21先発)に登板して7勝7敗1セーブ、防御率3.46を記録。メジャー2年間の通算成績は35試合(うち28先発)で10勝7敗2セーブ、防御率2.97となっている。

    「MLBトレード・ルーマーズ」のアンソニー・フランコ記者は「キムの韓国への帰国は、ロックアウトの影響で選手がメジャーを去ることを決めた最初の例かもしれない」と伝えている。過去2年間の成績を考えれば、少なくともメジャー契約のオファーは得られたはず。しかし、ロックアウトの影響で3カ月以上もFA交渉が禁じられているなか、キムは不透明な状況に身を置き続けるよりも韓国へ戻ることを決断した。現在33歳のキムは、4年契約の満了時には37歳になっている。このまま韓国プロ野球でキャリアを終える可能性が高そうだ。

  • レイズの有望株・ブラッドリー 成長を手助けした「日誌」の存在

    2022.3.7 13:00 Monday

     レイズの有望株右腕タジ・ブラッドリーは昨季マイナーA級とA+級で合計23試合(うち22先発)に登板して103回1/3を投げ、12勝3敗、防御率1.83、123奪三振という素晴らしい成績を残した。その急成長の裏には、投手コーチなどから得たアドバイスを書き記した「日誌」の存在があった。最初は「日記のように扱っていた」というブラッドリーだが、次第に練習や試合の記録を書き込むようになり、アドバイスや心に残ったフレーズなども書き留めるようになったという。その「日誌」が日々の成長に大きな役割を果たしていた。

     1年前の春季キャンプ初日、ブルペンでの投球練習の際に投手コーチのR・C・リキテンスタインはカッターの投げ方についてブラッドリーにアドバイスをした。どのようにボールを曲げるか、どのように左打者に対して使うか、といった高度なアドバイスだったが、ブラッドリーはそれを「日誌」に書き留め、事あるごとに何度も見返したという。リキテンスタインは1人の若手選手が自分の将来のために努力する姿に感銘を受けた。

     こうした努力の積み重ねは、ブラッドリー自身の肉体の進化とともに、昨季の大ブレイクに大きな役割を果たした。プロ1年目の2018年にルーキー級で防御率5点台に終わった右腕が、今では「MLBパイプライン」が公開する球団別プロスペクト・ランキングで6位にランクインし、近い将来には全体トップ100に名を連ねることを期待されているのである。

     レイズはコーチが選手にアドバイスをする際に、ただ答えを与えるだけでなく、さらに別の質問を引き出すべきだという考え方を大切にしている。リキテンスタインによると、ブラッドリーはそうした球団の方針を実践する選手の1人であり、「彼はいつも物事の意味を理解して実行に移す。そして、さらに質問をしてくるんだ」と語っている。「彼との会話は実に爽快で、本当に楽しいんだ。同じ会話を2度繰り返すことがないからね」とリキテンスタインは言う。

    「日誌」を書くときにブラッドリーが心掛けているのは「過去について考えすぎず、今後改善すべきと思うことだけを書く」ことだという。何ができた、何ができなかったという過去の結果については簡潔に書き記しておくにとどめ、今後成長するためには何が必要かを書く。さらに、「他人が犯した間違いを避けることは利益につながる」と考え、周囲から聞いた失敗談なども記録している。

    「古臭いやり方だよね」と謙遜するブラッドリー。しかし、必要だと思ったことを「日誌」に書き留め、定期的にそれを読み返すことこそが、まもなく21歳の誕生日を迎える右腕の成長を支えているのだ。

  • 早期昇格が期待されるエンゼルス・バックマン 2021年ドラ1右腕

    2022.3.7 11:30 Monday

     日本時間3月7日、エンゼルスのマイナーキャンプ初日に注目を集めたのがサム・バックマンだった。昨年のドラフト1巡目(全体9位)で指名され、最速102マイル(約164キロ)の速球を投げるバックマンは「MLBパイプライン」の球団別プロスペクト・ランキングで2位にランクインし、メジャー未経験の投手としては球団内で最高のタレントと目されている。もちろん、エンゼルスのマイナーキャンプでも頭一つ抜けた存在であり、今季中のメジャーデビューを予想する声もあるほどだ。

     現在22歳のバックマンは、昨季マイナーA+級トライシティで5試合に先発して14回1/3を投げ、0勝2敗、防御率3.77、15奪三振を記録。球団の方針により4イニングを超える登板は1度もなかったが、シーズン終了後、2~3週間のシャットダウン期間を挟んで9月下旬には早くも投球練習を再開し、体重管理のプログラムにも取り組んできたという。「腕が動くようにしておきたかっただけだよ。負担がかかるようなことは何もしていない」とバックマンは語る。

     バックマンの課題とされているのが速球とスライダーに次ぐ第3の球種を身につけることだ。これがない限り、先発投手として大成するのは難しいのではないかと指摘する声もある。バックマンは自身の課題を把握してチェンジアップの向上に取り組んでおり、「大学時代とは比べ物にならないよ」と手応えを感じている。「大学時代は不安定な球種だった。ときどき投げていたけれど、あまり必要性を感じなかったんだ。でも、プロは打者のレベルが違う。(チェンジアップは)本当に良くなっていると思うよ」と話している。

     投手力に不安を抱えるチーム状況もあり、早期のメジャー昇格が期待されるバックマンだが、自分に余計なプレッシャーを与えないように努めているという。「周りを気にせず、目立ちすぎることなく、一生懸命に努力する。そうして努力を続けていれば、遅かれ早かれチャンスは巡ってくると思うんだ」とバックマン。周囲の期待に押し潰されることなく、地道に努力を続け、メジャーの舞台を目指していく。

  • 選手会が対案提示も交渉に進展なし さらなる公式戦中止が濃厚に

    2022.3.7 10:00 Monday

     日本時間3月7日、メジャーリーグ機構とメジャーリーグ選手会は労使交渉を再開し、ニューヨークで約1時間40分の話し合いを行った。選手会が対案を提示したとみられるが、機構側は「いくつかの問題では後退すらしている。簡単に言えば、我々は行き詰まっている」と選手会が提示した対案に不満を示し、交渉は全く進展しなかった。「USAトゥデイ」のボブ・ナイチンゲール記者によると、早ければ日本時間3月8日にもレギュラーシーズンのさらなる開幕延期(試合のキャンセル)が発表される可能性があるようだ。

     選手会は今回提示した対案のなかで、ピッチクロック導入、守備シフト制限、ベースのサイズ拡大という3つの新ルールについて、来季以降、最初の提案から45日以内にルール変更を実施する権限を機構側に与えることに同意し、譲歩を見せた。ただし、ロボット審判(ストライク・ボール判定の自動化)の導入については拒否している。

     また、新設される調停前ボーナスプールの金額については、今季8500万ドルからスタートすることを希望していたが、その希望額を8000万ドルに引き下げ。しかし、機構側は3000万ドルを希望しており、依然として双方の希望額には大きな開きがある。

     さらに、ぜいたく税のペナルティについて、選手会は罰金以外のペナルティを撤廃することを希望していたが、今回の対案ではクオリファイング・オファー制度を廃止するのと引き換えに、罰金によるペナルティを受け入れる意向を示したという。

     このように、選手会は複数の項目について歩み寄りを見せており、今回の交渉について「後退」や「行き詰まり」と表現した機構側の状況説明に対して異議を唱えた。確かに、ぜいたく税の上限ラインやメジャー最低保証年俸、ポストシーズンの新フォーマット、国際ドラフト、ドラフト上位指名権の抽選制度などについて新たな提案はなかったようだが、これらはあくまでも「現状維持」であり、「後退」という機構側の表現は適切ではないかもしれない。

     ナイチンゲール記者は「両者は、機構側が4月中旬までレギュラーシーズン開幕を延期し、さらに2シリーズを中止することを発表する前に、再び話し合いを行う見込みだ。早ければ月曜日(日本時間3月8日)に話し合いが行われるだろう」と伝えている。次回の交渉でも進展がなければ、レギュラーシーズン開幕がさらに1週間延期となる可能性が高そうだ。

  • 各球団のシーズン最多セーブ記録 佐々木主浩はマリナーズ3位

    2022.3.6 12:00 Sunday

     メジャーリーグ公式サイトは各球団のシーズン最多セーブ記録を紹介する特集記事を公開した。メジャー全体のシーズン最多セーブ記録は2008年にフランシスコ・ロドリゲス(エンゼルス)がマークした62セーブ。1990年のボビー・シグペン(ホワイトソックス)と2018年のエドウィン・ディアス(マリナーズ)による57セーブが次点となっている。なお、今回の特集記事では各球団のトップと次点が紹介されているが、2001年に45セーブを挙げた佐々木主浩はマリナーズ3位となり、惜しくも記事から漏れた。

     各球団のシーズン最多セーブ記録と次点は以下の通り。

    ◆オリオールズ
    1位 ジム・ジョンソン(2012年)51セーブ
    2位 ジム・ジョンソン(2013年)50セーブ

    ◆レッドソックス
    1位 トム・ゴードン(1998年)46セーブ
    2位タイ デレク・ロウ(2000年)42セーブ
    2位タイ クレイグ・キンブレル(2018年)42セーブ

    ◆ヤンキース
    1位 マリアーノ・リベラ(2004年)53セーブ
    2位 マリアーノ・リベラ(2001年)50セーブ

    ◆レイズ
    1位 フェルナンド・ロドニー(2012年)48セーブ
    2位 アレックス・コロメ(2017年)47セーブ

    ◆ブルージェイズ
    1位 デュエイン・ウォード(1993年)45セーブ
    2位 ロベルト・オスナ(2017年)39セーブ

    ◆ホワイトソックス
    1位 ボビー・シグペン(1990年)57セーブ
    2位 キース・フォーク(2001年)42セーブ

    ◆ガーディアンズ
    1位 ホセ・メサ(1995年)46セーブ
    2位タイ ボブ・ウィックマン(2005年)45セーブ
    2位タイ ジョー・ボロウスキー(2007年)45セーブ

    ◆タイガース
    1位 ホセ・バルベルデ(2011年)49セーブ
    2位 フランシスコ・ロドリゲス(2016年)44セーブ

    ◆ロイヤルズ
    1位 グレッグ・ホランド(2013年)47セーブ
    2位 グレッグ・ホランド(2014年)46セーブ

    ◆ツインズ
    1位 ジョー・ネイサン(2009年)47セーブ
    2位 エディ・グアルダード(2002年)45セーブ

    ◆アストロズ
    1位タイ ビリー・ワグナー(2003年)44セーブ
    1位タイ ホセ・バルベルデ(2008年)44セーブ
    3位 ブラッド・リッジ(2005年)42セーブ

    ◆エンゼルス
    1位 フランシスコ・ロドリゲス(2008年)62セーブ
    2位 ブライアン・フエンテス(2009年)48セーブ

    ◆アスレチックス
    1位 デニス・エカーズリー(1992年)51セーブ
    2位 デニス・エカーズリー(1990年)48セーブ

    ◆マリナーズ
    1位 エドウィン・ディアス(2018年)57セーブ
    2位 フェルナンド・ロドニー(2014年)48セーブ

    ◆レンジャーズ
    1位 フランシスコ・コルデロ(2004年)49セーブ
    2位タイ ジョン・ウェッテランド(1999年)43セーブ
    2位タイ ジョー・ネイサン(2013年)43セーブ

    ◆ブレーブス
    1位 ジョン・スモルツ(2002年)55セーブ
    2位 クレイグ・キンブレル(2013年)50セーブ

    ◆マーリンズ
    1位 アーマンド・ベニテス(2004年)47セーブ
    2位タイ ブライアン・ハービー(1993年)45セーブ
    2位タイ アントニオ・アルフォンセカ(2000年)45セーブ

    ◆メッツ
    1位 ジューリス・ファミリア(2016年)51セーブ
    2位タイ アーマンド・ベニテス(2001年)43セーブ
    2位タイ ジューリス・ファミリア(2015年)43セーブ

    ◆フィリーズ
    1位 ホセ・メサ(2002年)45セーブ
    2位 ミッチ・ウィリアムス(1993年)43セーブ

    ◆ナショナルズ
    1位 チャド・コルデロ(2005年)47セーブ
    2位タイ ジョン・ウェッテランド(1993年)43セーブ
    2位タイ ドリュー・ストーレン(2011年)43セーブ
    2位タイ ラファエル・ソリアーノ(2013年)43セーブ

    ◆カブス
    1位 ランディ・マイヤーズ(1993年)53セーブ
    2位 ロッド・ベック(1998年)51セーブ

    ◆レッズ
    1位 ジェフ・ブラントリー(1996年)44セーブ
    2位 ジェフ・ショウ(1997年)42セーブ

    ◆ブリュワーズ
    1位 ジョン・アックスフォード(2011年)46セーブ
    2位タイ フランシスコ・コルデロ(2007年)44セーブ
    2位タイ フランシスコ・ロドリゲス(2014年)44セーブ

    ◆パイレーツ
    1位 マーク・マランソン(2015年)51セーブ
    2位 マイク・ウィリアムス(2002年)46セーブ

    ◆カージナルス
    1位 トレバー・ローゼンタール(2015年)48セーブ
    2位タイ リー・スミス(1991年)47セーブ
    2位タイ ジェイソン・イズリングハウゼン(2004年)47セーブ

    ◆ダイヤモンドバックス
    1位 ホセ・バルベルデ(2007年)47セーブ
    2位 J・J・プッツ(2011年)45セーブ

    ◆ロッキーズ
    1位 ウェイド・デービス(2018年)43セーブ
    2位タイ ホセ・ヒメネス(2002年)41セーブ
    2位タイ グレッグ・ホランド(2017年)41セーブ

    ◆ドジャース
    1位 エリック・ガニエ(2003年)55セーブ
    2位 エリック・ガニエ(2002年)52セーブ

    ◆パドレス
    1位 トレバー・ホフマン(1998年)53セーブ
    2位 ヒース・ベル(2010年)47セーブ

    ◆ジャイアンツ
    1位タイ ロッド・ベック(1993年)48セーブ
    1位タイ ブライアン・ウィルソン(2010年)48セーブ
    3位 ロブ・ネン(2001年)45セーブ

  • 機構側が提案した国際ドラフトの詳細が判明 公式サイトが報じる

    2022.3.6 11:00 Sunday

     日本時間3月6日、メジャーリーグ選手会との労使交渉のなかでメジャーリーグ機構が提案した国際ドラフトの詳細が明らかになった。メジャーリーグ公式サイトのアンソニー・カストロビンス記者が伝えている。国際ドラフトとは、これまで各球団が国際FAとして獲得していた選手をドラフト形式で指名していくものであり、カストロビンス記者によると30球団×20巡と戦力均衡ラウンドで合計600人以上の選手が指名されるという。指名順位ごとに契約金が定められ、全体1位の契約金は525万ドルとなっているようだ。

     国際FAについては、選手が幼い頃から才能に目をつけた「ブスコン」と呼ばれる非公式な代理人に契約金の一部が流れていることなどが問題視されている。メジャーリーグ機構はこの「ブスコン」の慣習に終止符を打ち、選手自身がより多くの契約金を得られるシステムを構築したいと考えているわけだ。

     カストロビンス記者によると、国際FA市場のトップ600選手が受け取る契約金は2019-20年が1億6390万ドルだったのに対し、機構側の国際ドラフト案では1億7250万ドルに増えているという。しかし、指名順位ごとに契約金を定めることで一部のトップ選手が得る契約金が制限されるため、選手会はこのシステムに反対することが予想されている。

     国際ドラフトでも従来通り16歳未満の選手を獲得することはできず、すべての選手に薬物検査が義務付けられる。また、「野球を発展させていくための努力として、伝統的な国際野球国以外の選手を指名して契約するための補足的な指名権を与える」ことも提案されている。国際ドラフトで指名されなかった選手とドラフト外で契約することも可能であり、各球団は20巡の指名権をパスすることはできないものの、指名権をトレードすることはできるという。

     興味深いのは、指名順が前年のレギュラーシーズン成績と無関係であることだ。機構側の国際ドラフト案では30球団を6つのグループに分け、6つのグループを5年単位でローテーションしていく。たとえば、2023年の国際ドラフトで全体1~6位に割り当てられたグループは、翌年には全体7~12位に割り当てられる、といった感じだ。カストロビンス記者は「インターナショナルの才能に30球団が平等にアクセスできるようにするため」と記している。

  • 明日選手会が対案提示 14球団によるポストシーズンを再議論へ

    2022.3.6 10:00 Sunday

    「ジ・アスレチック」のケン・ローゼンタール記者によると、日本時間3月7日にメジャーリーグ機構とメジャーリーグ選手会による労使交渉が行われるようだ。フロリダでの最終交渉で機構側が提示した「最善かつ最終のオファー」への対案を選手会が提示する見込みだが、選手が出席する予定はないという。選手会は交渉を進展させるために14球団によるポストシーズンについて再び議論する意向を示しているが、同時に地区優勝した球団に1勝分のアドバンテージを与えることを求めていく方針だ。

     機構側と選手会が公式な話し合いの場を設けるのは、フロリダで行われた9日連続の交渉以降では初めてとなる。双方の代表者による非公式な会合が1度だけ行われたものの、目立った進展はなく、新たな提案も行われなかったことが報じられている。選手会はフロリダ離脱後、機構側に提示するための対案の準備を進めており、あらゆる項目についての対案を文書で提示する見込みとなっている。

     これまでの交渉のなかで双方が合意した数少ない項目の1つがポストシーズン出場枠の拡大だったが、選手会は交渉を進展させるために、機構側が希望していた14球団によるポストシーズンについて再び議論する意向を示している。選手会が希望した12球団によるポストシーズンで1度は合意したものの、最低保証年保や調停前ボーナスプールなどの金銭面で依然として双方の意見に大きな開きがあり、選手会としてはポストシーズン出場枠の拡大について譲歩することで、機構側から金銭面の譲歩を引き出す狙いがあるとみられる。

     ただし、選手会は地区優勝した球団に1勝分のアドバンテージを与えることを求めているという。14球団によるポストシーズンでは、両リーグの最高勝率球団が第1ラウンド(=ワイルドカード・シリーズ)には出場せず、第2ラウンド(=地区シリーズ)から参加する見込みだが、「MLBネットワーク」のジョン・ヘイマン記者によると、選手会は第1ラウンドを3勝先取(最大5試合)とし、各リーグの地区優勝した残りの2球団には1勝分のアドバンテージを与えることを希望。一方、機構側はアドバンテージなしの2勝先取(最大3試合)を好んでいるようだ。

     レギュラーシーズンのさらなる開幕延期を避けるためには、1週間以内の交渉合意が必要とみられる。双方が歩み寄り、これ以上の試合数削減を回避することはできるだろうか。

  • 複数の球団がルール5ドラフト中止について機構側に問い合わせか

    2022.3.5 12:00 Saturday

    「ESPN」によると、ロックアウトの長期化と労使交渉の難航によって先行きが不透明な状況のなか、複数の球団がルール5ドラフト中止の可能性についてメジャーリーグ機構へ問い合わせを行ったようだ。今後ルール5ドラフトが開催される可能性があるため、多くの球団が有望株の流出を恐れてマイナーキャンプへの他球団のスカウトの立ち入りを禁止するなど、複雑な状況を招いている。ルール5ドラフト中止にはメジャーリーグ選手会の同意が必要だが、労使交渉のなかでルール5ドラフトに関する議論はまだ行われていないようだ。

     ルール5ドラフトはマイナーリーガーにとってメジャーでの出場機会を得るための貴重なチャンスとなる。各球団は一定の条件を満たした他球団のマイナーリーガーを移籍金10万ドルを支払うことで獲得できるが、1年を通してロースターの26人枠に登録しておく必要がある。もちろん、メジャー最低保証年俸が支払われる。つまり、ルール5ドラフトは選手にとって出場機会と昇給という2つの意味で貴重なチャンスとなっているわけだ。

     今後ルール5ドラフトが行われる場合に備え、現時点で少なくとも16球団がマイナーキャンプへの他球団のスカウトの立ち入りを禁止している。一方、レッズ、ブリュワーズ、アスレチックス、レイズ、マリナーズの5球団は協定を結び、お互いのマイナーキャンプを自由に視察できるようにしている。マイナーキャンプへのスカウトの立ち入り禁止はルール5ドラフトだけでなく、ロックアウト解除後のトレードにも影響を与えるとみられている。

     ルール5ドラフトが開催されるとロースター枠の一部がルール5ドラフトで指名された選手で固定されてしまう。今年はロックアウトの影響で大量のFA選手が市場に残ったままであり、選手会がFA選手のための枠の確保を優先し、ルール5ドラフト中止に同意する可能性もある。昨季のギャレット・ウィットロック(レッドソックス)やアキル・バドゥー(タイガース)のように、ルール5ドラフトをきっかけに大きく飛躍する選手もいるため、選手会はFA選手を優先するかマイナーリーガーを優先するか難しい選択を迫られることになりそうだ。

  • 選手会 「ポストシーズン出場14球団」を交渉材料として準備か

    2022.3.5 11:00 Saturday

    「ESPN」のバスター・オルニー記者によると、労使交渉が難航するなか、メジャーリーグ選手会はメジャーリーグ機構に対して「ポストシーズン出場14球団」の可能性について再び話し合いを行う意向を伝えたようだ。ポストシーズン出場枠の拡大については、選手会が12球団、機構側が14球団を希望し、最終的に12球団で合意したことが報じられていた。依然として最低保証年俸などの金銭面で双方の主張に大きな開きがある状況のなか、選手会は「ポストシーズン出場14球団」を交渉材料として金銭面の譲歩を引き出す狙いだ。

     機構側は収入増のためにポストシーズン出場枠を昨季までの10球団から14球団に拡大することを希望していた。ポストシーズン出場枠が拡大されることで、テレビ局に販売できるポストシーズンの試合数が増え、「ニューヨーク・ポスト」のアンドリュー・マーチャンド記者によると、14球団によるポストシーズンが実現すれば、「ESPN」との放送契約の一部として、年間1億ドルを追加で得られるという。

     とはいえ、マーチャンド記者によると、12球団によるポストシーズンでも年間8500万ドルの追加収入を得られるため、12球団から14球団への変更は機構側にとってそれほど大きな収入増となるわけではない。選手会は30球団の半数近くがポストシーズンに出場できることになった場合、すでにある程度の戦力を有している球団がさらなるアップグレードを追求しない可能性があり、FA市場への投資が減少することにつながることを懸念している。

     選手会は「ポストシーズン出場14球団」の可能性について再び話し合うことで歩み寄りの姿勢を示し、最低保証年俸などの金銭面やキャンセルされたレギュラーシーズンの試合分のサラリーの支払いなどについて、機構側からの譲歩を引き出すことを狙っていると思われる。今後は機構側が「ポストシーズン出場14球団」をどれくらい強く求めるかが交渉のポイントとなっていくかもしれない。

  • オープン戦がさらに延期 最短で日本時間3月19日スタート予定

    2022.3.5 10:00 Saturday

     日本時間3月5日、メジャーリーグ機構はスプリング・トレーニングの試合(オープン戦)のさらなる延期を発表した。前回の発表では「最短で日本時間3月13日スタート」となっていたが、労使交渉が進展しない状況のなか、このスケジュールを実現することは不可能となり、「最短で日本時間3月19日スタート」に変更された。当初のスケジュールと比較すると、3週間近く延期されたことになる。なお、レギュラーシーズンは各球団の最初の2シリーズが中止されることがすでに発表されている。

     労使交渉の合意とともにオープン戦を開始できるわけではないため、今回の延期発表は特別驚くようなことではない。「MLBトレード・ルーマーズ」のアンソニー・フランコ記者は「新しい労使協定の確定からオープン戦スタートまでには少なくとも1週間はかかるだろう。球団はオフシーズンの残りの仕事を行うための時間が必要だ。選手たちは試合でプレーする前に、キャンプ地へ移動するために数日間を必要とするだろう」と記している。

     気になるのはレギュラーシーズンの開幕日だが、現時点では各球団の最初の2シリーズを中止し、日本時間4月8日にスタートする予定となっている。ただし、ロブ・マンフレッド・コミッショナーは「スプリング・トレーニングは4週間必要」との考えを示しており、レギュラーシーズン開幕もさらに延期される可能性が高そうだ(注:コミッショナーが言う「4週間」は、オープン戦のスタートから4週間ではなく、選手がキャンプ地に集合してから4週間を指すと思われる)。

     なお、メジャーリーグ選手会はロックアウトやシーズン開幕延期の影響を受けた労働者のために100万ドルの基金を立ち上げることを発表。「自らの過失ではなく、オーナーたちのロックアウトによって経済的困難に直面している人々」を支援する予定だという。また、「ESPN」のジェシー・ロジャース記者によると、メジャーリーグ機構も同様に、影響を受けた労働者のための基金を立ち上げることを予定しているようだ。

  • 最終案に反対したオーナーが明らかに エンゼルスのモレノ・オーナーも

    2022.3.4 16:00 Friday

    「ジ・アスレチック」のエバン・ドレリッチ記者が報じたところによると、労使交渉においてメジャーリーグ機構がメジャーリーグ選手会に提示した「最善かつ最終のオファー」に反対していた4人のオーナーは、レッズのボブ・カステリーニ、タイガースのクリス・イリッチ、ダイヤモンドバックスのケン・ケンドリック、そしてエンゼルスのアルテ・モレノだったようだ。この4人はぜいたく税の課税対象となる年俸総額の上限ラインを2億2000万ドルに引き上げることに反対していたという。

     ドレリッチ記者は今週開かれたオーナー陣の話し合いに参加していた3人の関係者から情報を得た。ぜいたく税の上限ラインの伸び率は、球界全体の収益の伸び率を下回っており、選手会は機構側の提案を大きく上回る2億3800万ドルまで引き上げることを求めている。しかし、4人のオーナーは2億2000万ドルへの引き上げにすら反対。ドレリッチ記者は「4人のうちの少なくとも何人かは、コストや野球の経済システムに対する個人的な感情に基づいて(反対するという)スタンスを決めた」と記している。

     また、機構側からの提案のなかには選手の食事代や選手が受け取る手当金などをぜいたく税の計算に含むことも盛り込まれていたという。つまり、オーナー側は食事代などを計算に含めることで、選手のサラリーに使える枠を小さくしようと考えていたのだ。これにはホームラン・ダービーやオールスター・ゲームに出場した際の手当金なども含まれていたようだ。選手会はこの提案に対して腹を立てていたことが報じられている。

     エンゼルスのモレノ・オーナーがぜいたく税の上限ラインの引き上げに反対していることは、数年後にFAを控える大谷翔平の去就にも大きく影響するだろう。すでにマイク・トラウトとアンソニー・レンドンの大型契約を抱えているエンゼルスは、大谷との契約を延長することになった場合、この3人だけで年俸は1億ドルを超えるのが確実。エンゼルスにとって、ぜいたく税の上限ラインが引き上げられたほうがプラスになるはずだ。モレノ・オーナーには大谷を保有したままワールドシリーズ制覇を狙えるチームを作る意思はないのかもしれない。もしくは、開幕のさらなる延期による大谷のFA先延ばしを狙っている可能性もありそうだ。

  • 労使交渉再開 機構側と選手会の代表者による話し合い実施も進展なし

    2022.3.4 13:00 Friday

     日本時間3月4日、メジャーリーグ機構とメジャーリーグ選手会の代表者がニューヨークで非公式な会合を開き、労使交渉が再開された。機構側からダン・ヘイレム(副コミッショナー)とモーガン・ソード(上級副社長)、選手会からブルース・マイヤーとイアン・ペニー(ともに弁護士)が出席したこの会合は90分間続き、レギュラーシーズン第1週がキャンセルされる原因となった問題について話し合われたようだが、正式な提案が行われることはなく、目立った進展もなかったという。

     フロリダで9日連続で話し合いが行われたにもかかわらず、合意することができなかった労使交渉。予定通り現地時間3月31日(日本時間4月1日)に開幕することが事実上不可能となり、最初の1週間に予定されていた合計91試合が中止となった。ロックアウトはすでに92日目を迎えているが、公式戦の開催がキャンセルとなった労働争議は1994~95年の長期ストライキ以来である。

     ぜいたく税の上限ラインの引き上げが交渉決裂の要因の1つとみられており、ロブ・マンフレッド・コミッショナーは上限ラインを大幅に引き上げることについて「戦力均衡を促進するための唯一の仕組みを弱めることになる」と話している。上限ラインが引き上げられた場合、ヤンキース、レッドソックス、ドジャースといったビッグマーケット球団は支出を増やすことが予想されるため、スモールマーケット球団のオーナーを中心に「戦力均衡が崩れてしまう」と反対の声が上がっているようだ。

     現時点では次の正式な話し合いがいつ行われるかは未定。選手会は現地時間3月3日(日本時間3月4日)の夜にオンライン会議を開き、次のステップに向けての話し合いを行う予定であることが報じられている。労使協定の締結には30球団中23球団以上のオーナーの賛成が必要であり、交渉の主導権を握っているのはあくまでもオーナー側。「集客力の低い春先の試合が中止になっても問題ない」と考えているとみられるオーナー側からさらなる譲歩を引き出すのは困難を極めそうだ。

  • オーナー4人が機構側の最終案に反対 ぜいたく税上限アップに抵抗か

    2022.3.4 11:30 Friday

    「SNY」のアンディ・マルティノ記者によると、メジャーリーグ機構がメジャーリーグ選手会に対して提示した「最善かつ最終のオファー」について、4人のオーナーが反対票を投じていたようだ。労使協定の締結には30球団のオーナーのうち23球団以上の賛成が必要であり、今回は26球団が賛成していたため、話し合いを進めることができた。とはいえ、選手会に対してさらに譲歩するような状況になれば、反対票を投じるオーナーが増える可能性もあり、選手会が機構側からさらなる譲歩を引き出すのは難しいかもしれない。

     機構側の「最善かつ最終のオファー」には、ぜいたく税の課税対象となる年俸総額の上限ラインを2022年は2億2000万ドルに引き上げることが盛り込まれていた。しかし、選手会は2億3800万ドルを希望しており、2022年の上限ラインが2億3000万ドルに満たないオファーは拒否する意向であるとみられている。

     昨季はドジャースとパドレスの2球団が上限ラインの2億1000万ドルを突破。上限ラインまで500万ドル以内というギリギリのところに収めた球団が5つもあった。これを受け、選手会は「ぜいたく税のシステムが事実上のサラリーキャップとして機能している」と反発を強めており、上限ラインの大幅な引き上げを求めている。

     上限ラインを2億2000万ドルに引き上げることについては26球団のオーナーが賛成したものの、さらに譲歩した場合、労使協定の締結に必要な23球団以上の賛成を得られる保証はない。よって、2022年に2億3800万ドルからスタートし、2026年には2億6300万ドルまで引き上げることを希望している選手会が機構側からさらなる譲歩を引き出すのは難しいだろう。

     ちなみに、メジャーリーグ機構のコミッショナーは各球団のオーナーの投票によって選出されるため、ロブ・マンフレッド・コミッショナーが中立の立場、あるいは選手会寄りの立場で労使交渉を主導していくことは事実上不可能。過去にはオーナー陣の反感を買ったコミッショナーが辞任に追い込まれた例もある。労使協定の締結に23球団以上の賛成が必要である以上、23球団以上のオーナーが賛成する労使協定しか成立しないのが実情だ。選手会はその範囲内で最大限の譲歩を引き出すことを目指していくことになる。

  • MVPを受賞できなかった最高の選手たち ジーター、グウィンらが選出

    2022.3.4 10:00 Friday

     メジャーリーグ公式サイトのアンソニー・カストロビンス記者は「MVPを1度も受賞できなかった最高の選手たち」を特集する記事を公開した。MVPを受賞するためには素晴らしい成績を残すだけでなく、タイミングも重要であり、好成績を残しながらも、それを上回る成績を残す選手がいたためにMVPを受賞できなかったケースも多い。カストロビンス記者はキャリアを通して1度もMVPを受賞できなかった選手を14人ピックアップし、ランキング形式で紹介。1位にはデレク・ジーターが選ばれた。

     今回の特集記事では野手のみが対象となり、全米野球記者協会の投票によってMVPが選出されるようになった1931年より前に活躍した選手は除外されているが、その条件のもとで1位に選ばれたのがジーターだ。カストロビンス記者は「ジーターは必ずしもこのリストのなかで最高の選手ではないかもしれないが、スーパースターでも最高の個人賞を逃すことがあるという最高の例である」とコメント。MVP投票では2006年に2位、1998年と2009位には3位となったが、ジャスティン・モーノーに14ポイント差で敗れた2006年は「ジーターのほうが受賞に相応しかった」との声も多い。

     2位はメル・オット。6度の本塁打王を含む通算511本塁打を放った強打者だが、MVP投票は1942年の3位が最高位だった。3位はオットを上回る通算512本塁打を記録したエディ・マシューズ。1953年にメジャー最多の47本塁打、1959年にも同じくメジャー最多の46本塁打を放ったが、前者はロイ・キャンパネラ、後者はアーニー・バンクスとの争いに敗れ、いずれもMVP投票2位に終わった。

     4位には「ミスター・タイガー」ことアル・ケーラインが登場。全盛期がヤンキース黄金期と重なり、MVP投票でも1955年はヨギ・ベラに次ぐ2位、1956年はミッキー・マントルとベラに次ぐ3位、1963年はエルストン・ハワードに次ぐ2位と、ことごとくヤンキースの選手に敗れた。5位は安打製造機のトニー・グウィン。通算3000安打以上かつ500三振未満というライブボール時代では2人しかいない快挙を成し遂げている好打者だが、本塁打が少なかったこととチームが弱かったことが影響したのか、MVP投票では1984年の3位が最高位だった。

     6位以下はウェイド・ボッグス、エディ・マレー、ジョニー・マイズ、マイク・ピアッツァ、オジー・スミス、マニー・ラミレス、エイドリアン・ベルトレイ、デービッド・オルティス、ジム・トーミーという顔ぶれ。なお、日本人選手では2001年にイチロー、2021年に大谷翔平がMVPを受賞している。

  • 15日以上シーズン短縮ならFAに影響 今後は4/14開幕を巡る攻防か

    2022.3.3 13:00 Thursday

     レギュラーシーズンの最初の2シリーズが開催中止となることが発表された今季のメジャーリーグ。現時点ではオープン戦が最短で現地時間3月12日(日本時間3月13日)スタート、レギュラーシーズンが最短で現地時間4月7日(同4月8日)開幕となっている。しかし、「労使交渉の合意までにはもう少し時間が必要」との声もあり、シーズン開幕の行方は予断を許さない。選手のFA資格に影響する「現地時間4月14日開幕」を巡る攻防となることが予想される。

     メジャーリーグの選手はサービスタイム(メジャー登録日数)が6年に達するとFA資格を得る。このサービスタイムは172日を1年とカウントするため、今年のレギュラーシーズンがさらなる短縮によって172日未満となった場合、1年分のサービスタイムを得ることができず、FA資格を得るのが1年先延ばしになってしまうのだ。もちろん、サービスタイムを日割り計算した2020年のように特例措置が設けられる可能性もあるが、選手会としてはレギュラーシーズンが172日以上開催されることが目標の1つとなるだろう。

     2022年のレギュラーシーズンは当初、現地時間3月31日に開幕して10月2日に閉幕する186日間のスケジュールが組まれていたため、172日以上開催するためには短縮を14日以下にとどめる必要がある。よって、遅くとも現地時間4月14日(日本時間4月15日)には開幕しなければならない。ロブ・マンフレッド・コミッショナーは「レギュラーシーズン開幕前に4週間のスプリング・トレーニングが必要」との見解を示しており、「現地時間4月14日開幕」から逆算すると、現地時間3月17日(同3月18日)までにスプリング・トレーニングをスタートさせることが必要だ。

     スプリング・トレーニング開始前の準備時間などを考慮すると、「現地時間4月14日開幕」のために残された交渉期間は1週間ほどしかない。ぜいたく税、最低保証年俸、調停前ボーナスプールなど、金額面での歩み寄りが必要な項目はまだ多く残されているが、現地時間4月14日までに開幕できず、サービスタイムの扱いを巡る対立によって交渉が泥沼化していくことだけは避けたいところだ。

  • レイズ27歳右腕・ゾンブロ 104マイルの打球頭部直撃から奇跡の復活

    2022.3.3 11:00 Thursday

     27歳のタイラー・ゾンブロ(レイズ)はマイナーキャンプ初日、他の選手たちとともにストレッチやキャッチボール、投手陣の守備練習に参加した。ゾンブロは「キャンプに参加できることはこの上ない幸せだ」と言う。なぜなら昨年6月3日(現地時間)、マイナーAAA級の試合で登板した際に104マイルのライナーが耳の少し上、右側頭部を直撃し、緊急手術を受けたからだ。1人の野球選手が普通にキャンプに参加しているだけのことだが、これを「奇跡」と考える人は非常に多い。

     ゾンブロは頭部に打球を受けたあと、2時間半に及ぶ緊急手術を受け、16枚のプレートと36本のスクリューで頭蓋骨を安定させた。ゾンブロ自身は打球直撃の瞬間やその後5日間のことは何も覚えていないというが、妻とともに様々な治療に取り組んだ2カ月間のことは「大変だった」と振り返っている。そうした困難を乗り越え、現在は保護帽を被りながらもマイナーキャンプへの参加を許可され、1人の野球選手としてグラウンドに立っている。「僕の口から不平不満を聞くことはほとんどないと思うよ。毎日満喫しているし、本当に楽しいんだ」とゾンブロは笑顔で語る。

     大きなトラウマを乗り越えて復帰するのは並大抵のことではないが、「これは神様の計画の一部なんだと思う。自分の未来は自分では決められない。神様がコントロールしているんだと思っている」とゾンブロ。「僕に起こった全てのことを考えると、ここに戻ってこられたこと、普通の状態でいられること、腕の状態がいいことなど、奇跡的だと思う。もし僕がここにいることが(神様が決めた)運命でなかったとしたら、このシナリオはなかったと思うんだ」と語った。

     ゾンブロは回復の過程でレイズから受けた様々なサポートにも感謝している。チームメイトは現在に至るまで、常に励ましの言葉をかけてくれており、エリック・ニアンダー編成本部長からも毎週のように連絡をもらったそうだ。そんなゾンブロだが、リハビリ組に入ってスローペースで調整するつもりはないという。あくまでも目標はシーズン開幕に間に合わせること。「復帰が遅れるのは僕の本意ではない。準備はできているよ」と意気込みを口にした。

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