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  • フリーエージェント市場 クオリファイング・オファーの動向は?

    2018.10.31 11:35 Wednesday

     各球団はフリーエージェントとなる選手に対してクオリファイング・オファーを提示するか否かを日本時間11月3日午前6時までに決めなければならない。今オフの金額は1790万ドルであり、クオリファイング・オファーを提示された選手には受諾・拒否の決断までに10日間が与えられる。また、クオリファイング・オファーを提示されて拒否した選手を他球団が獲得した場合、次年度のドラフト会議において補償が発生する。ここでは今オフのクオリファイング・オファーの動向を確認する。

     過去を振り返ってみると、クオリファイング・オファーを提示された選手の大半がオファーを拒否しており、クオリファイング・オファーに関するドラマはほとんど生まれていない。過去6年間でクオリファイング・オファーを提示されて受諾したのは、ブレット・アンダーソン、ジェレミー・ヘリクソン、ニール・ウォーカー、コルビー・ラスマス、マット・ウィータースの5人だけだ。また、昨オフはクオリファイング・オファーを提示されて拒否したアレックス・カッブ、マイク・ムスターカス、グレッグ・ホランド、ランス・リンらが新天地探しに苦戦。今オフはどのような展開になるのだろうか。

     まず、今季途中でトレードされた選手はクオリファイング・オファーの対象とはならない。マニー・マチャド、アンドリュー・マカッチェン、ザック・ブリットン、ネイサン・イバルディ、ジョシュ・ドナルドソン、ブライアン・ドージャー、J.A.ハップ、ウィルソン・ラモスといった選手たちがこれに該当する。また、過去にクオリファイング・オファーを提示されたことのある選手も対象とはならないため、ネルソン・クルーズ、デービッド・ロバートソン、ダニエル・マーフィーらも除外される。これらの選手を獲得してもドラフト会議における補償が発生しないため、人気物件となる可能性が高い。

     今オフ、クオリファイング・オファーを提示される可能性が高いと見られているのは、ブライス・ハーパー、パトリック・コービン、クレイグ・キンブレル、ダラス・カイケル、チャーリー・モートン、A.J.ポロック、ヤスマニ・グランダル、マイケル・ブラントリーといった有力選手たちだ。彼らはクオリファイング・オファーを拒否し、フリーエージェント市場に打って出ることになるだろう。ただし、モートンについてはアストロズとの再契約が有力視されている。

     アストロズがマーウィン・ゴンザレスにクオリファイング・オファーを提示しないことを決定したように、必ずしもすべての有力選手に対してオファーが提示されるわけではない。アンドリュー・ミラー、柳賢振(リュ・ヒョンジン)、ジェッド・ラウリー、アダム・オッタビーノらに対しては、オファーを提示するかどうか、元所属球団は頭を悩ませることになりそうだ。選手側には年俸1790万ドルのオファーを受け入れて1年後に再びフリーエージェント市場にアタックするという選択肢もあるだけに、当落線上の選手については各球団は慎重な判断を迫られることになるだろう。

  • FA市場の目玉・ハーパーは1年契約を結ぶべきなのか

    2018.10.30 18:30 Tuesday

     今オフのフリーエージェント市場の目玉と目され、史上初となる「4億ドルプレイヤー」の誕生も期待されているブライス・ハーパー(ナショナルズ)だが、不本意なシーズンを過ごしたこともあり、物事は思い通りに進みそうにない。今オフは1年契約を結び、納得のいくシーズンを過ごしたあと、改めてフリーエージェント市場に打って出ることを勧める声もあるようだ。

     今季のハーパーは4年連続6度目となるオールスター・ゲームに選出されたものの、前半戦は打率.214、23本塁打、OPS.833という大不振。後半戦に打率.300、11本塁打、OPS.972と持ち直し、最終的にはリーグ7位タイの34本塁打、リーグ8位の100打点、リーグ10位のOPS.889をマークしてシーズンを終えたが、物足りなさは否めない。同じくフリーエージェント市場の目玉として注目されるマニー・マチャド(ドジャース)が打撃成績の各部門で自己最高の成績を残したのとは対照的だった。

     こうしたハーパーの不振に加え、近年のフリーエージェント市場が長期大型契約を敬遠する傾向にあること、チーム構成的にハーパーがフィットしそうな球団がそれほど多くないことなどを考慮すると、10年総額4億ドルのような超大型契約が実現する可能性は極めて低いと言わざるを得ないだろう。しかも、マチャドは今季途中にオリオールズからドジャースへトレードされており、クオリファイング・オファーの対象にならないというアドバンテージを有している。ハーパーがナショナルズからクオリファイング・オファーを提示されるのは確実であり、ハーパーを獲得した球団は来季のドラフト会議における上位指名権を犠牲にしなければならないが、それを嫌うチームもあるだろう(マチャド獲得の場合はドラフト指名権の喪失を心配する必要がない)。

     よって、希望通りのオファーが得られない場合、ハーパーにとってのベターな選択肢は好成績を残したあとに再びフリーエージェント市場に挑戦することである。ハーパーはまだ26歳。自身の価値が下がっている今オフに慌てて長期契約を結ばなくても、好成績を残して1年後に好条件の長期契約を得ることは十分に可能だ。ただし、他球団がハーパーとの1年契約のためにドラフト指名権を犠牲にすることは考えにくく、結果的にナショナルズとの再契約が最も有力な選択肢となるのではないだろうか。

  • ジャイアンツがバムガーナー&サンドバルのオプションを行使

    2018.10.30 16:40 Tuesday

     ワールドシリーズが終了してメジャーリーグはオフシーズンに突入。その初日、ジャイアンツはマディソン・バムガーナーとパブロ・サンドバルの来季の契約オプションを行使した。これにより、トレード等での放出がなければ、両選手は来季もジャイアンツの一員としてプレイすることになった。

     バムガーナーは2012年4月に総額3500万ドルの5年契約(+オプション2年)を結んでおり、オプションを含めた契約最終年となる来季の年俸は1200万ドル。早い段階で長期契約を結んでいたため、バムガーナーの実績を考えると極めてチーム有利な契約となっている。ここ2シーズンは故障に悩まされ、2シーズン合計で10勝に終わっているバムガーナーだが、これまでの活躍を考えると十分にお釣りがくるだろう。

     来季が30歳のシーズンとなるバムガーナーだが、ジャイアンツはこのエース左腕を放出するか、契約を延長するかの二択を迫られることになる。チームが再建に向かうのであれば、今オフあるいは来季中に若手有望株とのトレードで放出してしまうのがベストの選択肢となるが、バムガーナーとともに再び世界一を目指す道を選択するのであれば、契約延長交渉を開始することになるだろう。もしジャイアンツがバムガーナーの放出を選択するのであれば、近年は故障がちとはいえ、実績十分の左腕には数多くのチームから関心が寄せられるに違いない。

     一方、サンドバルの来季年俸は1800万ドル。しかし、サンドバルは2014年オフにレッドソックスと5年9500万ドル(+オプション1年)の契約を結んだあと、昨年7月にレッドソックスを解雇されており、年俸の支払い義務はレッドソックスにある。ジャイアンツはメジャー最低年俸をサンドバルに支払うことで、一塁と三塁のバックアップを確保できるというわけだ。

     ちなみに、サンドバルの2020年の契約は球団側に選択権のあるオプションとなっており、ジャイアンツがこのオプションを行使した場合の年俸は1700万ドル。なお、ジャイアンツがオプションを破棄するとバイアウト500万ドルがサンドバルへ支払われるが、これも負担するのはレッドソックスである。

  • Dバックスがゴールドシュミットのオプションを行使

    2018.10.30 15:25 Tuesday

     日本時間10月30日、ダイヤモンドバックスはポール・ゴールドシュミットの来季契約オプション(年俸1450万ドル)を行使した。ゴールドシュミットは来季が契約最終年となるため、ダイヤモンドバックスがチーム再建に向かう場合は、球界を代表する一塁手をトレードで放出する可能性もある。

     今季のゴールドシュミットは5月に打率.144という大不振に陥ったものの、その後は持ち直し、最終的には打率.290、33本塁打、OPS.922とほぼ例年通りの成績をマーク。6年連続でオールスター・ゲームにも選出され、オプション行使はダイヤモンドバックスにとって決して難しい決断ではなかったはずだ。ダイヤモンドバックスは2013年シーズンの開幕直前にゴールドシュミットと5年3200万ドル(2014~2018年)+オプション1年の契約を結んでおり、ゴールドシュミットは来季終了後に初めてフリーエージェントとなる。今オフのダイヤモンドバックスは、ゴールドシュミットの将来について大きな決断を迫られている。

     1つ目の選択肢はゴールドシュミットをトレードしてしまうことだ。今オフ、ダイヤモンドバックスはパトリック・コービンやA.J.ポロックといった主力選手がフリーエージェントとなり、主力選手の顔ぶれが大きく変わることが予想されている。このタイミングでゴールドシュミットを放出し、チームの将来を担う若手有望株を手に入れるのは有力な選択肢の1つと言えるだろう。

     2つ目の選択肢はゴールドシュミットとの契約を延長することだ。これまでのゴールドシュミットは格安とも言える契約のもとで素晴らしい活躍を見せてきた。ダイヤモンドバックスとしては、多少割高の契約でゴールドシュミットを引き留めても十分にお釣りがくるだろう。両者の間で契約延長に関する交渉が行われた形跡は見られないものの、今オフ、その交渉が開始されても決して不思議ではない。

     そして、3つ目の選択肢はとりあえずゴールドシュミットをキープしておくことだ。来季のチーム成績が振るわなければ、夏場にゴールドシュミットを放出すればいいし、来季終了までゴールドシュミットとともに戦い、クオリファイング・オファーを提示してドラフトの補償指名権を狙うという戦略もある。いずれにしても、ダイヤモンドバックスの今後の方針次第で、ゴールドシュミットの将来は大きな影響を受けることになりそうだ。

  • アスレチックスがビーン、フォースト、メルビンと契約延長

    2018.10.30 12:30 Tuesday

     今季リーグ4位の97勝をマークしてワイルドカードを獲得し、周囲を驚かせたアスレチックス。日本時間10月30日、アスレチックスはそのチームを築き上げたビリー・ビーン(野球部門上級副社長)、デービッド・フォースト(ゼネラル・マネージャー)、ボブ・メルビン(監督)の3人と契約を延長したことを発表した。

     3人の契約に関する詳細は今のところ明らかになっていないが、地元紙サンフランシスコ・クロニクルの報道によると、メルビンの契約は2021年までとなっており、1年あたりのサラリーは350万ドル。これはメジャーの監督としてはトップ5に入る金額となる。また、フォーストの契約は2023年までとなり、ビーンについては現在のオーナーが球団を所有し続ける限り、チームに留まると見られている。

     今季のアスレチックスは長打力のある打者を並べた打線、安定感のある守備陣、層の厚い強力なブルペン、ハイレベルではないものの最低限の役割をこなせる先発投手陣を擁し、予想以上の大躍進を見せた。リーグでも最低レベルの年俸総額ながらシーズン終盤まで地区優勝を争い、最終的にワイルドカードを獲得したことは称賛に値するだろう。

     現在、アスレチックスの実質的なオーナーを務めているジョン・フィッシャーは「私はビリー(・ビーン)、デービッド(・フォースト)、ボブ(・メルビン)のもとで我々のチームが収めた素晴らしい成功を誇りに思っている。これが来季以降も続いていくことを楽しみにしているよ」と語り、ビーン、フォースト、メルビンへの絶大な信頼を明らかにした。

     クリス・デービスやブレイク・トライネンといった補強の成功も見逃せないが、マット・オルソン、マット・チャップマン、ルー・トリビーノといった生え抜き選手の台頭により、着実に力を付けているアスレチックス。今後も年俸総額の大幅な拡大は期待できないものの、ビーン、フォースト、メルビンのもとでア・リーグ西部地区の優勝争いを盛り上げてくれるに違いない。

  • 日米野球の参加選手が正式発表 前田健太が投手陣の中心に

    2018.10.30 11:40 Tuesday

     MLB機構とMLB選手会は、日本時間11月8~15日に日本で開催される「2018日米野球」に参加するMLBオールスターチームの出場選手を発表した。今年のオールスター・ゲームに参加した選手はミッチ・ハニガー(マリナーズ)、J.T.リアルミュート(マーリンズ)、ヤディアー・モリーナ(カージナルス)、エウヘニオ・スアレス(レッズ)の4人。投手陣は今季8勝の前田健太(ドジャース)が勝ち頭というやや寂しい顔ぶれとなったが、若手からベテランまで個性豊かなメンバーが揃った。

     マツダスタジアムで凱旋登板を果たす可能性のある前田、ワールド・ベースボール・クラシックでの活躍などにより日本でも名捕手として知られているモリーナといった注目選手の活躍はもちろん楽しみだが、今回のMLBオールスターチームにはナ・リーグ新人王の筆頭候補と目される2人の若きスター外野手が名を連ねている。ロナルド・アクーニャJr.(ブレーブス)とフアン・ソト(ナショナルズ)だ。現在20歳のアクーニャJr.は4月下旬にメジャーデビューを果たすと、111試合に出場して打率.293、26本塁打、OPS.917の大活躍。最年少での5試合連続本塁打を記録し、先頭打者本塁打8本の球団新記録を樹立した。先日20歳の誕生日を迎えたばかりのソトは、アクーニャJr.から1ヶ月ほど遅れてメジャーへ昇格し、116試合に出場して打率.292、22本塁打、OPS.923をマーク。新人らしからぬハイレベルな選球眼を誇り、出塁率は4割を超えている(.406)。

     なお、MLBオールスターチームはマーリンズのドン・マティングリー監督が指揮を執り、「ミスター指名打者」として知られるエドガー・マルティネス(マリナーズ・打撃コーチ)や2009年ワールドシリーズMVPの松井秀喜(ヤンキース・GM特別アドバイザー)らもコーチとしてオールスターチームの一員に名を連ねている。「2018日米野球」の詳細については公式サイトをご確認いただきたい。MLBオールスターチームの出場選手は以下の通り。

    監督:ドン・マティングリー(マーリンズ)
    ベンチコーチ:ヘンスリー・ミューレン(ジャイアンツ)
    打撃コーチ:エドガー・マルティネス(マリナーズ)
    投手コーチ:ブレント・ストローム(アストロズ)
    ベースコーチ:フレディ・ゴンザレス(マーリンズ)
    ベースコーチ:松井秀喜(ヤンキース)
    ブルペンコーチ:ヘンリー・ブランコ(ナショナルズ)

    投手
    マット・アンドリース(ダイヤモンドバックス)
    スコット・バーロウ(ロイヤルズ)
    ジョン・ブレビア(カージナルス)
    ジュニア・ゲラ(ブリュワーズ)
    ブライアン・ジョンソン(レッドソックス)
    前田健太(ドジャース)
    クリス・マーティン(レンジャーズ)
    コリン・マクヒュー(アストロズ)
    ダニエル・ノリス(タイガース)
    ビダル・ヌーニョ(レイズ)
    ダン・オテロ(インディアンス)
    ユスメイロ・ペティート(アスレチックス)
    エラスモ・ラミレス(マリナーズ)
    ヘクター・ベラスケス(レッドソックス)
    カービー・イエーツ(パドレス)

    捕手
    ロビンソン・チリーノス(レンジャーズ)
    ヤディアー・モリーナ(カージナルス)
    J.T.リアルミュート(マーリンズ)

    内野手
    ウィット・メリーフィールド(ロイヤルズ)
    アメッド・ロサリオ(メッツ)
    カルロス・サンタナ(フィリーズ)
    エウヘニオ・スアレス(レッズ)
    クリス・テイラー(ドジャース)

    外野手
    ロナルド・アクーニャJr.(ブレーブス)
    ミッチ・ハニガー(マリナーズ)
    エンリケ・ヘルナンデス(ドジャース)
    リース・ホスキンス(フィリーズ)
    ケビン・ピラー(ブルージェイズ)
    フアン・ソト(ナショナルズ)

  • カブス・ハメルズのオプション行使濃厚 来季年俸2000万ドル

    2018.10.29 17:55 Monday

     7月末の「ノン・ウエーバー・トレード・デッドライン」でレンジャーズからカブスへ移籍し、カブス加入後は12先発で防御率2.36という安定した活躍を見せたコール・ハメルズ。来季の契約は球団側に選択権のある年俸2000万ドルのオプションとなっているが、MLBネットワークのジョン・ヘイマンによると、カブスはこのオプションを行使する可能性が極めて高いようだ。

     今季はレンジャーズで20試合に先発して5勝9敗、防御率4.72と不本意なシーズンを過ごしていたハメルズだが、カブス移籍後は本来のピッチングを取り戻して好投。特に8月は日本時間24日のレッズ戦で1失点完投勝利をマークするなど、6先発で4勝0敗、防御率0.69という素晴らしい活躍を見せた。シーズン通算では32先発で9勝12敗、防御率3.78となり、惜しくも4年連続の2ケタ勝利はならなかったものの、2年ぶりに規定投球回に到達し、防御率3点台も2年ぶり。34歳となった現在も強豪チームで先発ローテーションの一角を担うだけの実力が健在であることをアピールした。

     移籍後の活躍を目にしたカブスは、オプションを破棄して600万ドルのバイアウトを支払うのではなく、オプションを行使して来季もハメルズに先発ローテーションの一角を担ってもらう方針を固めたようだ。オプションを破棄した場合、バイアウトの600万ドルは前所属先のレンジャーズが負担するため、カブスにはオプション破棄後、再契約を目指すという選択もあったはずだが、ハメルズが一旦フリーエージェントとなり、他球団へ流出する可能性を危惧したのではないだろうか。あるいは、34歳というハメルズの年齢もあり、オプション破棄後の複数年契約をそもそも想定していなかったのかもしれない。

     いずれにしても、カブスはジョン・レスター、カイル・ヘンドリックス、ホゼ・キンターナ、ハメルズという今季の四本柱がそのまま残り、来季はここにダルビッシュ有やドリュー・スマイリーが戻ってくる。少なくとも今オフの移籍市場で先発投手の補強を目指す必要はなさそうだ。

  • 5月末に解雇の元Rソックス・ラミレス 現役続行を目指す

    2018.10.29 16:30 Monday

     5月末にレッドソックスを解雇され、それ以降無所属の状態が続いているハンリー・ラミレス。メジャー通算1825安打、269本塁打、シルバースラッガー賞2度の実績を誇るドミニカ共和国出身のスラッガーは、母国でトレーニングを続けており、母国のウィンター・リーグに参加したあとにメジャー復帰を目指す計画を立てているようだ。

     2016年に打率.286、30本塁打、111打点、OPS.866の好成績をマークしたラミレスだったが、昨季は打率.242、23本塁打、62打点、OPS.750と成績が悪化。契約最終年となった今季は44試合に出場して打率.254、6本塁打、29打点、OPS.708に終わり、レッドソックスは残り1440万ドル程度の支払い義務があったにもかかわらず、5月末にラミレスを解雇する決断をした。

     今年6月には麻薬の取引にかかわった疑惑が報じられたものの、これは無実であることが証明された。メジャー最初のフルシーズン5年では2006年に新人王、2009年に首位打者、2008年から3年連続でオールスター・ゲーム選出、2008年から2年連続でシルバースラッガー賞受賞と見事な活躍を見せたが、その後は故障が増加し、2011年以降の平均出場試合数は112試合。輝かしい活躍はすでに遠い過去のものとなっており、かつての俊足が完全に衰えてしまっていることや、一塁の守備が低レベルであることを考えると、積極的にラミレス獲得に動くチームはないだろう。

     とはいえ、ラミレスはまだ34歳であり、本人のやる気や取り組み次第では、全盛期レベルとはいかなくとも好打でチームの戦力となる可能性はある。打力のある指名打者や一塁手を安価で探しているチームにとっては、ウィンター・リーグでのパフォーマンス次第にはなるものの、マイナー契約での獲得候補の1人になるのではないだろうか(ラミレス自身がマイナー契約を受け入れるかどうかは別問題であるが)。

  • デグロムらの代理人を務めるバンワグネンがメッツの新GMに

    2018.10.29 15:40 Monday

     この10年間、メッツはチーム内の有力選手の契約について、代理人のブロディ・バンワグネンと交渉を行ってきた。しかし、今オフ、メッツはこれまでと違う形でバンワグネンとの交渉を進めていた。そして、サンディ・アルダーソンに代わる新たなGMに就任することについてバンワグネンとの合意に至ったことが明らかになった。

     現在の球界における有力な代理人の1人であるバンワグネンが、メッツのGMに就任することになった。現地の報道によると、メッツは新たなGMに就任することについてバンワグネンとの合意に至っており、ワールドシリーズが終了したことを受けて、今週中にも就任記者会見を行う予定となっている。

     44歳のバンワグネンは、ジェイコブ・デグロム、ヨエニス・セスペデス、ティム・ティーボウといったメッツの選手のほか、ライアン・ジマーマン(ナショナルズ)、ロビンソン・カノー(マリナーズ)といった有力選手の代理人を務めている。代理人出身の人物がメジャーリーグ球団のフロント入りするケースは珍しく、過去を遡っても片手で数えられるほど。バンワグネンはメッツGM就任に伴って代理人の職を辞すことになっており、現在所属している「CAAスポーツ」の同僚に現在の顧客を引き継ぐようだ。

     代理人からGMに転身したケースとしては2014年の秋にダイヤモンドバックスのGMに就任したデーブ・スチュワートの例が挙げられる。ただし、スチュワートは1987年から4年連続で20勝以上をマークした元メジャーリーガーであることに留意が必要だ。なお、スチュワートはザック・グレインキーの獲得など大型補強を施しながらもポストシーズン進出を果たすことができず、2016年シーズン限りで解任されている。

     メッツの新GM候補については先日、候補者が3人に絞られたことが報じられていた。バンワグネン以外にはレイズの野球部門上級副社長であるチェイム・ブルーム、レンジャーズとブリュワーズでGMを務めた経験があるダグ・メルビンの2人が候補となっていた。

  • Rソックス・コーラ監督 新人監督のWS制覇は史上5人目

    2018.10.29 15:05 Monday

     レッドソックスはワールドシリーズ第5戦に5対1で勝利し、4勝1敗で5年ぶりのワールドシリーズ制覇を成し遂げた。「バンビーノの呪い」から解放された2004年からの15シーズンで実に4度目の世界一。レッドソックスを率いたアレックス・コーラ監督は、ワールドシリーズを制した史上5人目の新人監督となった。

     新人監督として初めてワールドシリーズを制したのは1924年にワシントン・セネタース(現ツインズ)を世界一に導いたバッキー・ハリス。この年が27歳のシーズンだったハリスは、正二塁手として活躍しながら兼任監督を務め、選手としては143試合に出場して打率.268、1本塁打、58打点、20盗塁、OPS.703という成績を残している。

     その後、1946年カージナルスのエディ・ダイアー、1961年ヤンキースのラルフ・ハウク、2001年ダイヤモンドバックスのボブ・ブレンリーが新人監督としてワールドシリーズを制覇。2001年のダイヤモンドバックスはランディ・ジョンソン、カート・シリングの二本柱を擁してワールドシリーズ3連覇中のヤンキースに挑み、第7戦でルイス・ゴンザレスがマリアーノ・リベラからサヨナラタイムリーを放つという劇的な形でワールドシリーズ制覇を決めたため、激戦が繰り広げられたワールドシリーズとして記憶しているファンも多いかもしれない。

     そして今年、昨季ベンチコーチとしてアストロズの世界一に貢献したばかりのコーラがレッドソックスの監督に就任し、ドジャースを4勝1敗で破って世界一に。プエルトリコ出身の監督としては史上初めてワールドシリーズを制した。レギュラーシーズン100勝のヤンキース、同103勝のアストロズ、ナ・リーグ西部地区5連覇のドジャースを相手に3度しか負けない見事な戦いぶり。指揮官の起用に応えた選手たちの頑張りも素晴らしかった。なお、1980年フィリーズのダラス・グリーンと1987年ツインズのトム・ケリーも監督としてのフルシーズン1年目でワールドシリーズを制しているが、前年途中から監督を務めているため、ここでは新人監督として扱っていない。

  • ワールドシリーズMVPはピアース 49年ぶり途中移籍選手受賞

    2018.10.29 13:05 Monday

     4勝1敗でレッドソックスがドジャースを破り、2013年以来5年ぶりの世界一に輝いた2018年のワールドシリーズ。最優秀選手(MVP)には第5戦の2本塁打を含む打率.333(12打数4安打)、3本塁打、8打点、OPS1.667の大暴れを見せたスティーブ・ピアース(レッドソックス)が選出された。

     主に「対左腕用の一塁手」として起用されたピアースは、クレイトン・カーショウと対戦した第1戦に「3番・一塁」で先発出場して2打数ノーヒット1四球に終わったものの、柳賢振と対戦した第2戦では同じく「3番・一塁」で先発出場して1点ビハインドの5回裏に同点の押し出し四球を選び、2打数ノーヒットながら1打点1四球を記録。延長18回の死闘となった第3戦では右腕ウォーカー・ビューラーとの対戦だったためスタメンを外れ、11回表に代打で登場して四球。リッチ・ヒルとの対戦となった第4戦では「3番・一塁」に戻り、8回表に同点ソロ、9回表にダメ押しの3点タイムリー二塁打を放ち、4打数2安打4打点の活躍でチームの逆転勝利に大きく貢献した。

     そして再びカーショウとの対戦となった第5戦では「3番・一塁」の定位置に座り、初回にセンターへの先制2ラン本塁打。8回表には2番手のペドロ・バイエズからダメ押しのソロ本塁打を放ち、4打数2安打3打点の活躍でチームを勝利に導いた。レッドソックスの選手がワールドシリーズで1試合複数本塁打を放つのは1967年のリコ・ペトロセリ以来51年ぶり球団史上5人目であり、シーズン途中に移籍した選手がワールドシリーズMVPに輝くのは1969年のドン・クレンデノン(メッツ)以来49年ぶり史上2人目のことだった。

  • 最優秀救援投手にディアスとヘイダーが選出

    2018.10.28 12:30 Sunday

     ドジャー・スタジアムで行われているドジャースとレッドソックスのワールドシリーズの試合前には多くの式典が行われる。第3戦前にはハンク・アーロン賞の受賞者が、そして今回の第4戦前には最優秀救援投手賞の受賞者が発表されエドウィン・ディアスとジョシュ・ヘイダーが選ばれた。

     両リーグを代表する守護神だったマリアーノ・リベラ氏とトレバー・ホフマン氏の功績を称えてこの最優秀救援投手賞はア・リーグでは「マリアーノ・リベラ賞」ナ・リーグでは「トレバー・ホフマン賞」と呼ばれている。今季はマリナーズで57セーブを挙げたディアス、ブリュワーズで55試合に登板し防御率2.43と抜群の安定感をみせたヘイダーがそれぞれ名誉ある賞をに手にした。

     ディアスはシーズン序盤からセーブ数を稼ぎ、チームの勝利の瞬間に立ち会ってきた。6月から3ヶ月連続で月間最優秀救援投手に選ばれるなど安定感をみせ今季は73試合に登板して0勝4敗57セーブ 防御率1.96を記録。チームはポストシーズン進出とはならなかったがディアス自身は自己ベストの成績と同時に通算100セーブにも到達した。

     ヘイダーはメジャー2年目の今季、リリーフ左腕としてチームの地区優勝に貢献。81回1/3を投げて143奪三振、脅威の奪三振率15.82を記録した。特に回またぎとなった23試合ではすべてブリュワーズが勝利するという勝ち運も持ち合わせた。今季は55試合で6勝1敗12セーブ 防御率2.43で今やチームに欠かすことができない左腕に成長した。

     今回の受賞についてヘイダーは「チームの勝利のために投球すること、自身の役割を果たすことができてよかった」と話しており、ディアスは「もし50セーブを達成したらスコット・サービス監督と髪を切る賭けをしていたんだよ」と笑って受賞の喜びを語った。共に24歳の若き投手は来季以降もそれぞれのチームで勝利のために貢献していくことだろう。リリーフ投手として最高の賞を手にし、来季はさらなる飛躍を目指す。

  • ハンク・アーロン賞はマルティネスとイエリッチが受賞

    2018.10.27 23:30 Saturday

     ワールドシリーズ第3戦は歴代最長の時間にして7時間20分、延長18回の死闘となった。この試合前に最長記録を更新するとはだれも予想していなかっただろう。会場となったドジャー・スタジアムでは試合開始前に攻撃面で卓越した打者を表彰するハンク・アーロン賞の受賞者が発表され、J.D.マルティネスとクリスチャン・イエリッチが選ばれた。

     2人は今季、共に移籍1年目でチームをポストシーズンへ導きまさに言葉通りの原動力となった。マルティネスはダイヤモンドバックスからレッドソックスに移籍すると主砲として2年連続打率3割、40本塁打 100打点と活躍。8月には月間MVPにも輝く猛打をみせた。ドジャースとのワールドシリーズ第1戦では右足を負傷したが、第3戦でも4番打者で出場した。2014年春にアストロズから戦力外通告を受けて約5年、1度は沈んだ男が打者として史上最高の賞を手にした。

     イエリッチはマーリンズからブリュワーズに移籍すると2度のサイクル安打を記録するなど走攻守に渡ってチームをけん引するとカブスとの地区優勝決定プレーオフでも4打数3安打と活躍。レギュラーシーズンでの打撃成績では打率や本塁打、打点といった部門で自己ベストを叩き出し打線の軸となった。ポストシーズンではドジャースに敗れてワールドシリーズ進出とはならなかったが、大きく飛躍した移籍1年目となった。

     今回の受賞についてマルティネスは「アストロズを離れてから5年、今日の受賞は本当に祝福すべきことだよ」と喜びを語った。また、イエリッチは「今季、自分の武器は何なのか分かったことが大きかった」とシーズンを振りかえっている。ハンク・アーロン賞はこの1年の最強打者を決めるもの。選出された2人は今後、どのような活躍をみせてくれるのか。マルティネスはまずワールドシリーズを制覇を目指し、イエリッチは来季に向けて準備を進める。

  • Rソックスの主砲・マルティネス WS第3戦の出場可否は不透明

    2018.10.26 17:10 Friday

     第3戦から舞台がドジャースの本拠地ドジャー・スタジアムに移されるワールドシリーズ。ドジャー・スタジアムで行われる最大3試合では指名打者制が採用されないため、レッドソックスはジャッキー・ブラッドリーJr.を控えに回してムーキー・ベッツをセンターに置き、主砲のJ.D.マルティネスにはライトの守備に就かせる方針だ。しかし、マルティネスの右足首の状態が思わしくなく、これまで同様の外野トリオで試合に臨むことになるかもしれない。

     2連勝で移動日を迎えたレッドソックスのアレックス・コーラ監督は「様子を見ているところだよ」と状況を説明した。コーラによると、治療を受けた結果、マルティネスの右足首の状態は快方に向かっているという。第3戦の当日の午前中に再び治療を受け、午後には出場可否の最終的な判断を行う見通しだ。

     もしマルティネスが出場できない場合は、レッドソックス打線の中軸に大きな穴が空くことになる。しかし、左翼・ベニンテンディ、中堅・ブラッドリーJr.、右翼・ベッツの外野トリオをそのまま起用できるため、特に守備面ではチームに安定感をもたらすことだろう。マルティネスが出場できる場合は、ベッツがセンターに回り、マルティネスはライトの守備に就くと見られている。

     第3戦のスタメンに関して、現時点でハッキリしているのはベッツが二塁で先発出場することはないということだ。数日前、コーラはベッツを二塁手として起用する可能性が「限りなく低くなった」と語っていたが、今日になって「彼は二塁で先発出場しないだろう」とその可能性を完全に否定した。

     第1戦で二塁へぎこちなく滑り込んだ際に右足首を痛めたと見られるマルティネスだが、その後も指名打者として出場を続けており、第2戦では決勝の2点タイムリーを放った。今季打点王に輝いた主砲が欠場するとなると、チームの得点力に大きな影響が出かねない。コーラは「彼が(右足首の状態を)教えてくれたときに、我々は決断をするよ」と話していた。

  • 先発投手の補強を目指すパドレス シンダーガードも獲得候補か

    2018.10.26 15:15 Friday

     MLB公式サイトのプロスペクト・ランキング・トップ100に10人の有望株を送り込み、そのうち7人が投手と、才能豊かな若手投手に恵まれているパドレス。しかし、今季の先発防御率がメジャーワースト4位の5.09であったように、メジャーレベルでは先発投手がチームの弱点の1つとなっている。そうした事情もあり、パドレスは今オフの移籍マーケットで先発投手の補強を目指しているようだ。

     フリーエージェントの先発投手市場では、パトリック・コービン(ダイヤモンドバックス)やダラス・カイケル(アストロズ)が人気を集めることが予想されているが、決して「勝負モード」ではないパドレスがこれらの有力投手を獲得するのはチーム事情に合わないし、何よりコストがかかりすぎる。パドレスはネイサン・イバルディ(レッドソックス)、ジオ・ゴンザレス(ブリュワーズ)、柳賢振(リュ・ヒョンジン:ドジャース)といった比較的安価ではあるものの、質を伴った活躍が期待できる投手に狙いを定めることになるだろう。また、メジャー挑戦が有力視されている菊池雄星(埼玉西武)の獲得レースに参戦する可能性もありそうだ。

     トレードの先発市場では、マイケル・フルマー(タイガース)、ソニー・グレイ(ヤンキース)、マーカス・ストローマン(ブルージェイズ)といった今季不本意なシーズンを過ごした投手たちが獲得候補となる。このなかではグレイがブライアン・キャッシュマンGMによって放出候補の1人に位置付けられており、来季終了後にフリーエージェントとなることを考えても、放出される可能性は高い。一方、ストローマンはあと2年、フルマーはあと4年、現所属球団が保有可能な選手であり、トレードでの獲得には相応の出血を伴うことになるだろう。

     そして、パドレスが獲得する先発投手の「大穴」と目されているのがノア・シンダーガード(メッツ)だ。パドレスは7月末の「ノン・ウエーバー・トレード・デッドライン」でメッツとシンダーガードのトレードについて交渉を行っていたことが報じられている。シンダーガードは2021年までメッツが保有可能ではあるものの、メッツがチーム再建に向かう道を選択するのであれば、パドレスは再びメッツとの交渉を行うことが有力視されている。パドレス、そしてメッツの今後の動向に注目したい。

  • レンジャーズの新監督探し シャベスとクラップも候補者に

    2018.10.26 12:55 Friday

     ジェフ・バニスターに代わる新監督探しを続けているレンジャーズは、チームに最適な人物を招聘すべく候補者の枠を拡大している。かつてのゴールドグラブ賞三塁手であるエリック・シャベスと、カージナルス傘下AAA級で監督を務めるスタビー・クラップが新たに候補者に加わったようだ。

     レンジャーズは現在、スプリング・トレーニングで使用する施設で球団首脳による会議を行っており、シャベスとクラップ以外にも新たな候補者が生まれる可能性がある。ジョン・ダニエルズGMは「新監督探しに取り組み続けるよ」と語っている一方、「ここを離れる前に誰かを雇うことはないと思う」とも語っており、今週中に新監督が誕生する可能性は低い。ダニエルズによると、新監督探しは来週まで持ち越される可能性が高く、最適な人物を選択するために慎重に選考を進めていく方針だ。

     シャベスはアスレチックスなどで17シーズンにわたってプレイした三塁手であり、日本時間10月25日にレンジャーズの施設を訪れた。現役引退後、過去3シーズンはエンゼルスの特別アシスタントを務め、今季は最後の1ヶ月だけAAA級ソルトレイクで監督を務めた。マイク・ソーシアが退任し、エンゼルスの新監督候補の1人になっていたものの、エンゼルスの新監督にはブラッド・オースマスが就任。シャベスはエンゼルスに留まる可能性も残っているが、同地区ライバルであるレンジャーズの監督に就任することになるかもしれない。

     一方のクラップは、2001年にカージナルスで23試合に出場した経験こそあるものの、現役時代はマイナー生活がほとんど。2006年に選手生活を終えたあと、マイナー組織でコーチや監督を務め、直近2シーズンはAAA級メンフィスで監督を務めた。2017年にはチームをパシフィックコースト・リーグ優勝へ導き、同リーグの最優秀監督に選出。なお、メンフィスは今季もクラップのもとでパシフィックコースト・リーグを制し、インターナショナル・リーグ王者のダーラムを破ってAAA級王者となっている(クラップは2年連続でパシフィックコースト・リーグの最優秀監督に選出)。

     他にはドン・ワカマツ、ジェイス・ティングラー、ブランドン・ハイド、ジョー・エスパーダ、ダスティ・ワーサンといった面々が新監督候補となっているが、ダニエルズはチームを率いる指揮官として誰を選択するのだろうか。

  • ブルージェイズの新監督が決定 モントーヨが3年契約で就任

    2018.10.26 12:25 Friday

     日本時間10月26日、ブルージェイズは今季レイズでベンチコーチを務めたチャーリー・モントーヨが新監督に就任することを発表した。球団の第13代監督となるモントーヨとの契約は2019年からの3年間で、2022年は球団に選択権のあるオプションとなっている。ブルージェイズは同地区ライバルのレイズから貴重な人材を引き抜く形となった。

     現在53歳のモントーヨは、メジャーでの監督経験こそないものの、レイズのマイナー組織で18シーズンの監督経験がある。2009年のワールド・ベースボール・クラシックではプエルトリコ代表のコーチを務め、2010年と2011年にはフューチャーズ・ゲームのコーチに選出された。2015年オフにはマリナーズの新監督候補として面接を受けていたが、最終的にはレイズのベンチコーチに就任。今季のレイズは「オープナー」を多用する画期的な投手起用で躍進を遂げたが、データ分析などの一端を担っていたのがモントーヨだった。

     新監督の最有力候補としてデービッド・ベル、ロッコ・バルデッリ、ジョー・エスパーダ(アストロズのベンチコーチ)の3名が挙げられていたこともあり、モントーヨの新監督就任は多少の驚きを伴った。しかし、ベルがレッズの新監督、バルデッリがツインズの新監督に就任するなど、有力な候補者を先に他球団に奪われてしまい、ブルージェイズは残された候補者のなかからチームを率いるのに最適な人物を選択したようだ。なお、エスパーダは引き続き他球団の監督候補となっているが、アストロズの留まる可能性も十分にある。

     ブルージェイズはメジャー30球団のうち、レイズとアストロズの先進的な取り組みを高く評価しており、それがバルデッリ、モントーヨ(ともにレイズ)、エスパーダ(アストロズ)が新監督候補となった背景にあるようだ。モントーヨはピークを過ぎ、再建期に突入しつつある時期の難しい舵取りを託されることになる。マイナーでの豊富な経験を生かした手腕に注目が集まりそうだ。

  • ツインズの新監督はバルデッリ 2003年に松井秀喜と新人王争う

    2018.10.26 11:55 Friday

     日本時間10月26日、ツインズはチームの第14代監督にロッコ・バルデッリが就任したことを発表した。ツインズが球団の外部から監督を招聘するのは1985年に就任したレイ・ミラー以来のこと。現在37歳のバルデッリはメジャー30球団で最年少の監督となった。

     バルデッリは2000年のドラフトでレイズ(当時はデビルレイズ)から全体6位指名を受けてプロ入りし、7シーズンのキャリアで打率.278、60本塁打、60盗塁、OPS.766をマーク。デビューイヤーの2003年には打率.289、11本塁打、27盗塁、OPS.742の好成績をマークして松井秀喜らと新人王を争った。2008年までレイズでプレイしたあと、2009年はレッドソックスへ移籍し、2010年にレイズへ復帰してこの年限りで現役を引退。筋肉の異常により疲労が取れにくいという問題に悩まされ、若くしてユニフォームを脱ぐことになった。

     その後はレイズのフロントオフィスに入り、一塁ベースコーチを務めたあと、今季はメジャーリーグ・フィールドコーディネーターに就任。現役時代の大半を過ごしたレイズで指導者としての経験を積んできた。マイナーを含めて監督の経験はないものの、ツインズは面接を行うなかでバルデッリの監督としての資質を高く評価したようだ。なお、現役生活を短命に終わらせた筋肉の異常は、現在は回復しており、バルデッリによると選手時代よりも健康管理に気を付けていることにより、身体は良好な状態を保っているという。

     ツインズは昨季チームをワイルドカード獲得に導き、最優秀監督賞を受賞したポール・モリターと今季からの3年契約を結んでいたものの、さらなる躍進を目指した今季は地区2位ながら78勝84敗と期待はずれの成績に終わり、シーズン終了後に契約を2年残してモリターを解任。新監督探しを進めていた。才能豊かな若手選手が主体のチームは、37歳の青年監督のもとで再出発を図る。

  • Gグラブ賞の最終候補者発表 受賞者発表は日本時間11月5日

    2018.10.26 11:30 Friday

     日本時間10月26日、ローリングスは「2018年ゴールドグラブ賞」の最終候補者を発表した。各ポジションで優れた守備を見せた選手に贈られるゴールドグラブ賞の最終候補者は、各リーグの各ポジションで3名ずつ。このなかから各リーグ9名の受賞者が選出される。

     ゴールドグラブ賞の受賞者は、メジャーリーグの監督・コーチの投票のほか、「アメリカ野球学会」のセイバーメトリクスによるデータ分析に基づいて決定される。さらに、各リーグの受賞者のなかからリーグごとに1名ずつ、最も優れた守備を見せた選手に「プラチナ・グラブ賞」が贈られる(ファン投票により決定)。各ポジションの最終候補者は以下の通り。

    ※選手名のあとの括弧内は所属チーム・該当ポジションでの出場試合数・該当ポジションでの守備防御点。捕手は盗塁阻止率も併記。

    ●投手
    ア・リーグ
    ダラス・カイケル(アストロズ、34試合、+3)
    コリー・クルーバー(インディアンス、33試合、+3)
    田中将大(ヤンキース、27試合、+7)

    ナ・リーグ
    ザック・グレインキー(ダイヤモンドバックス、33試合、+7)
    クレイトン・リチャード(パドレス、27試合、+5)
    フリオ・テーラン(ブレーブス、31試合、+7)

    ●捕手
    ア・リーグ
    ヤン・ゴームス(インディアンス、111試合、+4、29.0%)
    マーティン・マルドナード(エンゼルス→アストロズ、117試合、+3、48.6%)
    サルバドール・ペレス(ロイヤルズ、96試合、+1、48.1%)

    ナ・リーグ
    ヤディアー・モリーナ(カージナルス、121試合、-1、30.8%)
    マニー・ピーニャ(ブリュワーズ、92試合、+6、40.8%)
    バスター・ポージー(ジャイアンツ、88試合、+10、28.8%)

    ●一塁手
    ア・リーグ
    ミッチ・モアランド(レッドソックス、116試合、+1)
    マット・オルソン(アスレチックス、162試合、+14)
    ジャスティン・スモーク(ブルージェイズ、134試合、-3)

    ナ・リーグ
    フレディ・フリーマン(ブレーブス、161試合、+12)
    アンソニー・リゾー(カブス、153試合、+4)
    ジョーイ・ボットー(レッズ、139試合、+9)

    ●二塁手
    ア・リーグ
    ジェッド・ラウリー(アスレチックス、136試合、+1)
    イアン・キンズラー(エンゼルス→レッドソックス、128試合、+10)
    ルーグネッド・オドーア(レンジャーズ、127試合、+11)

    ナ・リーグ
    ハビアー・バイエズ(カブス、104試合、+5)
    DJレメイヒュー(ロッキーズ、128試合、+18)
    コルテン・ウォン(カージナルス、119試合、+19)

    ●三塁手
    ア・リーグ
    アレックス・ブレグマン(アストロズ、136試合、-6)
    マット・チャップマン(アスレチックス、145試合、+29)
    ホゼ・ラミレス(インディアンス、137試合、+3)

    ナ・リーグ
    ノーラン・アレナード(ロッキーズ、152試合、+5)
    アンソニー・レンドン(ナショナルズ、136試合、-6)
    トラビス・ショウ(ブリュワーズ、107試合、+9)

    ●遊撃手
    ア・リーグ
    フランシスコ・リンドーア(インディアンス、157試合、+14)
    マーカス・セミエン(アスレチックス、159試合、+9)
    アンドレルトン・シモンズ(エンゼルス、145試合、+21)

    ナ・リーグ
    ニック・アーメッド(ダイヤモンドバックス、148試合、+21)
    ブランドン・クロフォード(ジャイアンツ、146試合、+7)
    フレディ・ギャルビス(パドレス、160試合、+7)

    ●左翼手
    ア・リーグ
    アンドリュー・ベニンテンディ(レッドソックス、129試合、+4)
    ブレット・ガードナー(ヤンキース、107試合、+9)
    アレックス・ゴードン(ロイヤルズ、125試合、+18)

    ナ・リーグ
    コリー・ディッカーソン(パイレーツ、124試合、+16)
    アダム・デュバル(レッズ→ブレーブス、101試合、+17)
    クリスチャン・イェリッチ(ブリュワーズ、90試合、±0)

    ●中堅手
    ア・リーグ
    ジャッキー・ブラッドリーJr.(レッドソックス、135試合、-2)
    アダム・エンゲル(ホワイトソックス、140試合、+1)
    マイク・トラウト(エンゼルス、125試合、+8)

    ナ・リーグ
    ロレンゾ・ケイン(ブリュワーズ、138試合、+20)
    ビリー・ハミルトン(レッズ、150試合、+4)
    エンダー・インシアーテ(ブレーブス、155試合、+17)

    ●右翼手
    ア・リーグ
    ムーキー・ベッツ(レッドソックス、120試合、+20)
    コール・カルフーン(エンゼルス、136試合、+7)
    アーロン・ジャッジ(ヤンキース、90試合、+14)

    ナ・リーグ
    ジェイソン・ヘイワード(カブス、118試合、+3)
    ジョン・ジェイ(ロイヤルズ→ダイヤモンドバックス、54試合、+6)
    ニック・マーケイキス(ブレーブス、158試合、+2)

  • 2連勝のRソックス 敵地ではブラッドリーJr.がベンチスタート濃厚

    2018.10.25 18:25 Thursday

     ワールドシリーズの初戦と第2戦に連勝し、日本時間10月27日から敵地ドジャー・スタジアムでの戦いに臨むレッドソックス。敵地では指名打者制が採用されないため、主砲のJ.D.マルティネスを外野手として起用するためにはレギュラーの外野手3名のいずれかを控えに回す必要があるが、ここまでポストシーズン全試合で先発出場しているジャッキー・ブラッドリーJr.がベンチスタートとなる可能性が高いようだ。

     ワールドシリーズ開始前、レッドソックスのアレックス・コーラ監督は正右翼手のムーキー・ベッツを二塁手として起用することを検討していた。しかし、ベッツの右翼守備はチームの大きな武器であり、また、打線に不可欠な存在であるベッツを慣れないポジションに回すのはリスクを伴うため、コーラはベッツの二塁起用に消極的。結果的に正左翼手のアンドリュー・ベニンテンディ、正中堅手のブラッドリーJr.のいずれかを控えに回すことになり、ここまでポストシーズンで打率.176と調子が上がらないブラッドリーJr.がベンチスタート濃厚となっている。

     ドジャースは第3戦からの3試合でウォーカー・ビューラー、リッチ・ヒル、クレイトン・カーショウの3人が先発予定。ビューラー以外の2人は左腕であり、左打者であるベニンテンディとブラッドリーJr.のいずれかを控えに回すのは理にかなっていると言える。ベニンテンディはポストシーズンに入って打率.283とレギュラーシーズン同様の安定した活躍を見せており、ブラッドリーJr.を控えに回すのは当然の判断と言えるだろう。ブラッドリーJr.の中堅守備はハイレベルであり、レッドソックスの武器の1つであるものの、攻守にハイレベルな実力を兼ね備えたベニンテンディは攻守両面で必要不可欠な存在だ。

     よって、レッドソックスは敵地での戦いに「左翼・ベニンテンディ、中堅・ベッツ、右翼・マルティネス」という布陣で臨む可能性が高い。強打の外野トリオがチームを牽引し、敵地で5年ぶりのワールドシリーズ制覇を決めてしまうのか。レッドソックスの戦いに注目だ。

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