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  • 2022年度殿堂入り投票の注目ポイント いよいよA-Rodが登場

    2021.1.27 11:30 Wednesday

     2021年度のアメリカ野球殿堂入り投票は8年ぶりの選出なしに終わった。メジャーリーグ公式サイトでは早くも2022年度の殿堂入り投票の注目ポイントを紹介している。なお、得票率5%未満の候補者は翌年の投票対象から除外されるため、今回から投票対象となった11名のうち8名が脱落。マーク・バーリー(得票率11.0%)、トリー・ハンター(同9.5%)、ティム・ハドソン(同5.2%)の3名が翌年以降に望みをつないだ。

    【1】大物4名のラストチャンス

     カート・シリング、バリー・ボンズ、ロジャー・クレメンス、サミー・ソーサの4名は次回がラストチャンス(10度目)となる。今回71.1%でトップだったシリングは次回の投票対象からの除外を要請したことが報じられている。ボンズとクレメンスは今回も「微増」で60%強の得票率にとどまり、ソーサも17.0%に終わっているため、4名とも殿堂入りできないまま10年が経過という展開も十分に考えられる。近年、ラストチャンスの候補者には票が集まる傾向にあるが、この4名は記者が投票を敬遠する理由が明確になっており、大幅な得票率アップを期待するのは難しいかもしれない。

    【2】A-Rodが初登場

     ボンズとクレメンスの殿堂入りをめぐる議論は、来年で一旦終了するが、「ステロイダー」の殿堂入りに関する議論は継続されるだろう。通算696本塁打のアレックス・ロドリゲスがいよいよ殿堂入り投票に登場するからだ。オールスター・ゲーム選出14度、MVP3度、歴代4位の696本塁打、通算3000安打&300盗塁など、残した実績は圧倒的。しかし、「バイオジェネシス問題」に関連する出場停止処分により、2014年シーズンは全休を余儀なくされた。ボンズとクレメンスに殿堂入りの扉が開かれていない以上、ロドリゲスの殿堂入りも難しいとみられる。

    【3】ビッグ・パピが初登場

     2022年度から登場する候補者のなかで最も殿堂入りの可能性が高いとみられるのがデービッド・オルティスだ。オールスター・ゲーム選出10度、シルバースラッガー賞7度、通算541本塁打の実績に加え、ポストシーズンでの伝説的な活躍も格好のアピール材料となる。近年、エドガー・マルティネスやハロルド・ベインズといった指名打者が殿堂入りしていることもオルティスにとって追い風だ。ただし、ステロイド疑惑が報じられたことがある点(本人はクリーンを主張)、通算WARが55.3に過ぎない点(殿堂入りまで10年を要したエドガーは68.4)などから「一発合格」は難しいと予想する声が多い。

    【4】ローレンらは殿堂入りに近付けるか

     今回の殿堂入り投票でゴールドグラブ賞8度のスコット・ローレンは得票率を52.9%まで伸ばし、増加幅17.2%は全候補者のなかで最大だった。このペースでいけば2023年ごろには殿堂入りできる可能性があり、次回の投票でどこまで得票率を伸ばすか注目される。トッド・ヘルトン(29.2%→44.9%)、ビリー・ワグナー(31.7%→46.4%)、アンドリュー・ジョーンズ(19.4%→33.9%)らも得票率を大きく伸ばしており、ローレン同様、注目の存在となるだろう。

  • ツインズが名手・シモンズと契約合意 1年1050万ドルとの報道

    2021.1.27 10:40 Wednesday

     「ESPN」のジェフ・パッサンによると、ツインズはエンゼルスからフリーエージェントとなったアンドレルトン・シモンズと1年1050万ドルで契約合意に至ったようだ。メジャーリーグでは日本時間1月27日、遊撃手が次々に市場から消えており、シモンズのほか、マーカス・セミエンはブルージェイズ、フレディ・ギャルビスはオリオールズへの移籍が決定。市場に残っている有力な遊撃手はディディ・グレゴリアスのみとなっている。

     サッド・レバインGMは先日、戦力補強によって選手起用に柔軟性を持たせることを目指していることを明らかにしていたが、まさに有言実行の補強となった。ゴールドグラブ賞4度の実績を誇る名手・シモンズの加入により、2023年までの5年契約を結んでいるホルヘ・ポランコは二塁へのコンバートが決定的に。また、これによって二塁から弾き出されるルイス・アライズは内外野の様々なポジションを守りながらレギュラー級の出場機会を得る「スーパー・ユーティリティ」となりそうだ。

     現在31歳のシモンズは昨季エンゼルスで30試合に出場して打率.297、0本塁打、10打点、2盗塁、OPS.702を記録。レギュラーシーズン残り5試合の時点でオプトアウト(出場辞退)を発表した。2012~18年に7年連続で守備防御点+19以上(+20以上が5度、+30以上が3度)を記録した遊撃守備が最大の魅力だが、故障の影響もあり、2019年は+12にとどまり、昨季は自身初のマイナス(-2)に転落。全盛期ほどの好守は期待できなくなっている。

     とはいえ、メジャー有数の名手として知られるシモンズはツインズの投手陣にとって非常に心強い存在となるに違いない。ツインズは正中堅手のバイロン・バクストンもメジャー屈指の守備の名手として知られており、今季はシモンズとバクストンを擁するセンターラインが好守で投手を助けるシーンが何度も見られるかもしれない。

  • オリオールズが正遊撃手確保 ギャルビスを1年150万ドルで獲得

    2021.1.27 10:20 Wednesday

     オリオールズは日本時間1月27日、レッズからフリーエージェントとなったフレディ・ギャルビスと1年契約を結んだことを発表した。地元紙「ボルティモア・サン」のジョン・メオリによると、ギャルビスの年俸は150万ドルで、トレードされた場合に25万ドルのボーナスを受け取ることができるという。なお、オリオールズはギャルビスの加入に伴い、ロースターの枠を空けるためにクリス・ショウをDFAとしている。

     現在31歳のギャルビスは昨季レッズで47試合に出場して打率.220、7本塁打、16打点、OPS.712を記録。2019年に自己ベストの23本塁打、OPS.734をマークしたが、昨季はやや成績を落とした。2017~18年に2年連続で全162試合に出場し、2016年から4年連続で2ケタ本塁打を放った実績もあるが、通算出塁率.291が示すように打撃の貢献度は決して高くない。

     フィリーズ時代の2015年に守備防御点-12を記録した遊撃守備は、その後4年連続でプラスの守備防御点を記録していたが、昨季は-1に悪化。年齢を考えても、ここからの劇的な向上は期待できないだろう。あくまでもトレードでエンゼルスへ放出したホゼ・イグレシアスの穴を一時的に埋めるための補強に過ぎない。

     トレードされた場合のボーナスが設定されているように、前半戦の活躍次第では夏場のトレード市場で上位争いをするチームへ放出される可能性もある。オリオールズは昨季、1年300万ドル+オプション1年で獲得したイグレシアスが予想外の活躍を見せ、トレードの駒となったが、その再現を狙っているのかもしれない。

  • 9度目も落選のシリング 次回殿堂入り投票からの除外を要請

    2021.1.27 10:00 Wednesday

     日本時間1月27日、2021年度のアメリカ野球殿堂入りの投票結果が発表され、今回が9度目の挑戦となったカート・シリングは16票不足で殿堂入りを逃した。その直後、シリングはSNS上で野球殿堂宛ての手紙をシェア。次回が記者投票で殿堂入りするラストチャンス(10度目)となるが、「私は最終年の投票に参加しないつもりです。投票対象からの除外をリクエストします」と次回の投票からの除外を要請した。

     野球殿堂会長のジェーン・フォーブス・クラークは、シリングからの要請について「皆様ご存じのように、野球殿堂理事会では殿堂入り投票のプロセスに関するルールや手続きを定めています。理事会はカート・シリングから2022年度の投票から除外するよう要請を受けました。次回の会議で検討する予定です」との声明文を発表。どのような判断が下されるか現時点ではわからないが、シリングが今回限りで投票対象から除外される可能性が出てきた。

     現在54歳のシリングは通算3116奪三振、ポストシーズン通算防御率2.23、ワールドシリーズ制覇3度などの輝かしい実績を誇り、2020年度の投票で得票率70%に到達。今回の投票で殿堂入りを果たすことが有力視されていたが、過去の差別的な発言に加えて、過激さを増している政治的な言動が災いし、得票率71.1%と「微増」にとどまり、9度目の挑戦でも殿堂入りを逃した。

     シリングは自身の言動が問題視され、得票率に影響を与えているという状況のなかで「(記者に対する)心からの感謝を表現できるかわかりません。この点において、私は精神的に終わっていると言えます」と述べ、「私は数学を知っています。(投票の)傾向も知っています。(次回も)75%に届かないことはわかっています」と次回も落選することを覚悟していることを明らかにした。

     「殿堂入りの可否をベテランズ委員会に任せます。元選手たちが判断した結果であれば、私は敬意を表してそれを受け入れます」と述べているように、自身の殿堂入りの可否を記者ではなく、元選手などで構成されるベテランズ委員会に判断してもらいたいと考えているようだ。

  • インディアンス Gグラブ賞二塁手のヘルナンデスと再契約へ

    2021.1.27 09:30 Wednesday

     「MLBネットワーク」のジョン・ヘイマンによると、インディアンスは自軍からフリーエージェントとなったセザー・ヘルナンデスと1年500万ドル+オプション1年で再契約を結ぶことで合意に至ったようだ。ヘルナンデスは昨季1年625万ドルでインディアンスに加入し、正二塁手として活躍。今オフ、年俸総額の削減による戦力の流出ばかりが目立っていたインディアンスだが、ゴールドグラブ賞を初受賞した二塁手の引き留めに成功した。

     現在30歳のヘルナンデスは2019年オフにフィリーズからノンテンダーFAとなり、1年契約でインディアンスに加入。昨季は58試合に出場してリーグ最多の20二塁打を放つなど、打率.283、3本塁打、20打点、出塁率.355、OPS.763と期待通りの働きを見せた。また、二塁の守備ではリーグ2位の守備防御点+6をマークし、自身初のゴールドグラブ賞に輝いた。

     昨年10月、インディアンスのクリス・アントネッティ編成本部長は「セザーは素晴らしい仕事をしてくれた」とヘルナンデスの働きを絶賛。「彼に期待していたことをすべてやってくれたし、期待以上だったかもしれない。今季のチームにおいて、攻守両面で最も安定した働きを見せてくれた選手の1人だった。本当に優秀な選手だよ」と最大級の評価を与えていた。

     インディアンスはフランシスコ・リンドーアをメッツへトレードした際にアメッド・ロサリオ、アンドレス・ギメネスと即戦力の内野手を2人獲得しており、ヘルナンデスと再契約する可能性は低いとみられていた。しかし、ヘルナンデスへの評価は高く、チームに必要な戦力であると判断したようだ。

     ヘルナンデスは昨季に続いて今季も「1番・二塁」を務めることになるだろう。22歳のギメネスが正遊撃手として起用され、25歳のロサリオが二遊間のバックアップに回るとみられるが、右打ちのロサリオと左打ちのギメネスがプラトーンで起用される可能性もありそうだ。

  • ブルージェイズが1年1800万ドルでセミエンと合意 二塁で起用か

    2021.1.27 09:10 Wednesday

     「MLBネットワーク」のジョン・ヘイマンによると、ブルージェイズはアスレチックスからフリーエージェントとなったマーカス・セミエンの獲得に成功したようだ。「ESPN」のジェフ・パッサンは今回合意した契約が1年1800万ドルであることを伝えている。ブルージェイズは正遊撃手としてボー・ビシェットがいるため、セミエンを正二塁手として起用する方針であるとみられている。

     今オフのブルージェイズはフランシスコ・リンドーア(インディアンスからメッツへトレード)の獲得に乗り出していたことが報じられ、アンドレルトン・シモンズへの関心が伝えられるなど、遊撃手の補強を目指していた。遊撃手を獲得してビシェットを三塁へコンバートする構想があるものとみられていたが、どうやらセミエンを遊撃手として起用するつもりはないようだ。「ジ・アスレチック」のケン・ローゼンタールによると、ブルージェイズはセミエンを正二塁手として起用する方針だという。

     現在30歳のセミエンはアスレチックスの正遊撃手として6年間活躍し、2019年には打率.285、33本塁打、92打点、10盗塁、OPS.892という自己最高の成績をマークしてMVP投票で3位にランクイン。ただし、昨季は53試合に出場して打率.223、7本塁打、23打点、4盗塁、OPS.679と低調だった。アスレチックスでの6年間は遊撃以外の守備に1度も就いておらず、二塁や三塁を守ったのはホワイトソックス時代の2014年が最後である。

     セミエンの加入により二塁から弾き出されるキャバン・ビジオは内外野の様々なポジションを守れる選手のため、ブルージェイズは柔軟な選手起用が可能となる。昨季一塁へコンバートされ、三塁への復帰を希望しているブラディミール・ゲレーロJr.が守るポジション次第でビジオが守るポジションも変わることになるだろう。

     比較的高額な1年契約でブルージェイズに加入するセミエンは、今季好成績を残したうえで、1年後のオフに好条件の複数年契約を目指すことになりそうだ。

  • リアルミュートが5年契約で残留 年平均2310万ドルは捕手史上最高

    2021.1.27 08:50 Wednesday

     ヤンキース残留のDJ・レメイヒュー、ブルージェイズ移籍のジョージ・スプリンガーに続いて、また1人、大物フリーエージェント選手の去就が決定した。「スポーツグリッド」のクレイグ・ミッシュによると、フィリーズは自軍からフリーエージェントとなったJ・T・リアルミュートと5年1億1550万ドルの大型契約で再契約を結ぶことで合意。年平均2310万ドルは元ツインズのジョー・マウアーを上回る捕手史上最高額となる。

     フィリーズは2年前のオフにマーリンズからトレードでリアルミュートを獲得する際、将来のエース候補だった超有望株シクスト・サンチェスら3選手を放出。大きな対価を支払って獲得したリアルミュートにわずか2年で去られるわけにはいかず、リアルミュートとの再契約を今オフの最優先事項としていた。そして、捕手史上最高の年平均2310万ドルという大型契約を与えることで再契約を実現させた。

     マウアーは2010年3月にツインズと8年1億8400万ドルで契約延長。このときの年平均2300万ドルが捕手史上最高額となっていた。また、バスター・ポージーもジャイアンツと8年1億5900万ドルの大型契約を結んでいるが、こちらもフリーエージェントになる前の契約延長である。フリーエージェントの捕手としては、2013年オフにヤンキースと契約したブライアン・マッキャンの5年8500万ドルを上回り、史上最大の契約となる。

     現在29歳のリアルミュートは、マーリンズ時代の2018年にシルバースラッガー賞を初受賞。フィリーズへ移籍した2019年は自己ベストの25本塁打83打点を記録してシルバースラッガー賞とゴールドグラブ賞をダブル受賞し、「オールMLBチーム」のファースト・チームにも選出された。昨季は47試合に出場して打率.266、11本塁打、OPS.840を記録。ハイレベルな攻守を兼ね備え、現在のメジャーリーグにおける「最強捕手」と言われている。

  • 殿堂入り投票結果発表 直近50年間で3度目の選出なし

    2021.1.27 08:30 Wednesday

     日本時間1月27日、2021年度のアメリカ野球殿堂入りの投票結果が発表され、2013年以来8年ぶりの選出なしに終わった。殿堂入りのためには得票率75%以上が必要だが、今回はカート・シリングの71.1%が最高だった。選出なしは1972年以降の50年間で3度目のことである。

     今回の殿堂入り投票で最有力候補と目されていたのは、通算216勝、3116奪三振、ワールドシリーズ制覇3度の実績を誇るシリング。前回の投票で得票率70.0%を記録したため、9度目の挑戦となる今回で殿堂入りを果たすことが期待されていた。ところが、政治的な言動の影響もあってシリングへの投票を回避する記者もおり、今回の得票率は71.1%(16票不足)。「残り5%」を積み上げることはできなかった。

     シリングと同じく9度目の挑戦となったバリー・ボンズとロジャー・クレメンスも「微増」にとどまった。前回60.7%のボンズは61.8%、同61.0%のクレメンスは61.6%に終わり、今回も殿堂への扉は開かれなかった。1年後、シリングとともにラストチャンスとなる10度目の投票に挑戦する。

     この3人のほかに得票率50%を超えたのはスコット・ローレンだけ。ローレンは前回の35.3%から52.9%へ得票率を伸ばし、増加幅+17.2%は全候補者のなかで最大。数年後の殿堂入りが期待できる位置まで来た。一方、前回52.6%を記録したオマー・ビスケルはDV疑惑の影響もあったのか、49.1%へ後退した。

     2022年の殿堂入り投票にはアレックス・ロドリゲス、デービッド・オルティスらが初登場する予定。ラストチャンスとなるシリング、ボンズ、クレメンスとともに「A-Rod」と「ビッグ・パピ」の殿堂入りの行方にも大きな注目が集まることになるだろう。

     今回の殿堂入り投票の結果は以下の通り。

    カート・シリング 71.1%
    バリー・ボンズ 61.8%
    ロジャー・クレメンス 61.6%
    スコット・ローレン 52.9%
    オマー・ビスケル 49.1%
    ビリー・ワグナー 46.4%
    トッド・ヘルトン 44.9%
    ゲーリー・シェフィールド 40.6%
    アンドリュー・ジョーンズ 33.9%
    ジェフ・ケント 32.4%
    マニー・ラミレス 28.2%
    サミー・ソーサ 17.0%
    アンディ・ペティット 13.7%
    マーク・バーリー 11.0%
    トリー・ハンター 9.5%
    ボビー・アブレイユ 8.7%
    ティム・ハドソン 5.2%
    アラミス・ラミレス 1.0%
    ラトロイ・ホーキンス 0.5%
    バリー・ジート 0.2%
    A・J・バーネット 0%
    マイケル・カダイアー 0%
    ダン・ヘイレン 0%
    ニック・スウィッシャー 0%
    シェーン・ビクトリーノ 0%

  • いよいよ明日結果発表 2021年度殿堂入り投票の注目ポイント

    2021.1.26 13:30 Tuesday

     2021年度のアメリカ野球殿堂入りの投票結果が日本時間1月27日午前8時から発表される。今回は新型コロナウイルスの影響でベテランズ委員会による選考が延期されており、新たな殿堂入り選手が誕生する可能性があるのは記者投票のみ。殿堂入りのためには得票率75%をクリアすることが必要となる。メジャーリーグ公式サイトではアンソニー・カストロビンスが今回の殿堂入り投票における5つの注目ポイントを紹介している。

    【1】シリングは殿堂入りできるのか

     今回が9度目の挑戦となるカート・シリングは前回の殿堂入り投票で得票率70.0%を記録しており、今回の殿堂入り投票における最有力候補と目されている。投票対象期間を2年以上残して得票率65%をクリアしたにもかかわらず殿堂入りできなかったのは過去にジャック・モリスしかいない(モリスはベテランズ委員会の選考で殿堂入り)。ところが、シリングの政治的な言動が記者の心証を悪くしており、得票率は殿堂入り確実と言えるところまで伸びていない。今回も殿堂入りを逃すことが有力視されている。

    【2】ビスケルの状況は?

     ゴールドグラブ賞11度の実績を誇るオマー・ビスケルは過去3度の投票で37.0%→42.8%→52.6%と着実に得票率を伸ばしてきた。ところが、昨年12月に「ジ・アスレチック」によってDV疑惑が報じられ、得票率に悪影響を及ぼしている。事前判明分の得票率は40%前後にとどまっており、前回以上の得票率を記録するのは難しそうだ。

    【3】得票率を大きく伸ばしているのは誰?

     事前判明分ではトッド・ヘルトン、スコット・ローレン、アンドリュー・ジョーンズ、ビリー・ワグナーらが前回から得票率を大きく伸ばしている。特に前回の得票率が35.3%だったローレンは62.1%まで急上昇。早ければ来年にも殿堂入りを果たす可能性が出てきた。ゴールドグラブ賞8度の実績だけでなく、通算WAR(Baseball-Reference版)が70の大台を超えていることも記者に好印象を与えているようだ。

    【4】ボンズとクレメンスはどうなる?

     シリングとともに今回が9度目の挑戦となるバリー・ボンズとロジャー・クレメンスの動向には例年同様に大きな注目が集まっている。今回は事前判明分の得票率が70%を超えているものの、75%には達していない。最終結果は事前判明分の得票率を下回るケースがほとんどのため、今回も両選手の殿堂入りはお預けとなりそうだ。最後のチャレンジとなる次回、殿堂入りを果たすことはできるのだろうか。

    【5】有資格初年度の選手たちの状況は?

     2014年から毎年、有資格初年度での殿堂入り選手が誕生していたが、今回はめぼしい候補がいないため、7年連続でストップすることが確実視されていた。有資格初年度の11選手のうち、次回も投票対象に残ることができる得票率5%のラインを超えているのはマーク・バーリー(7.7%)だけ。トリー・ハンター(4.9%)とティム・ハドソン(3.8%)がボーダーラインにいる。事前判明分以外の投票次第では全滅もあり得る状況だ。

  • 有名記者が防御率4点台の救援右腕に殿堂入りの1票を投じた理由とは

    2021.1.26 12:30 Tuesday

     アメリカ野球殿堂入りの投票結果発表が日本時間1月27日に行われる。すでに自身の投票内容を公開している記者も多くおり、「USAトゥデイ」のボブ・ナイチンゲールはバリー・ボンズ、ロジャー・クレメンス、ラトロイ・ホーキンス、トリー・ハンター、ジェフ・ケント、カート・シリング、ゲーリー・シェフィールド、サミー・ソーサ、オマー・ビスケル、ビリー・ワグナーの10人に投票したことを明らかにした。なぜナイチンゲールは通算防御率4.31のホーキンスに1票を投じたのだろうか。

     現時点で182人分の投票内容が明らかになっているが、メジャー21年間で通算1042試合に登板して75勝94敗127セーブ、184ホールド、防御率4.31をマークしたホーキンスに投じられた票は1票だけ。ナイチンゲール以外にホーキンスに票を投じた記者は1人もいない。

     ナイチンゲールによると、ホーキンスが殿堂入り投票の対象になったとき、ホーキンスに投票することは決めていたという。その経緯を説明するために、ナイチンゲールは時計の針を28年前、1993年の殿堂入り投票に戻した。

     この年の殿堂入り投票で1票も獲得できなかった選手は5人いたが、そのなかに通算2091安打のハル・マクレーが含まれていた。ロイヤルズの番記者を務めていた若き日のナイチンゲールは、野球というゲームに情熱を注ぎ、リーダーとしてチームを牽引するマクレーの姿に感銘を受け、マクレーをリスペクトしていた。

     ところが、そのマクレーは殿堂入り投票で1票も獲得できなかったのだ。当時のナイチンゲールは記者年数が足りず、投票権を持っていなかった。そのとき「自分自身にとって大きな意味を持ち、なおかつチームメイトや監督・コーチにリスペクトされている選手がいたら、成績がどうであれ投票する」と決心したという。

     ホーキンスは11球団で21年間にわたってプレーし、歴代10位となる1042試合に登板。これは黒人投手としては歴代最多である。また、カンザスシティを訪れた際にチームメイトをニグロリーグ博物館へ連れていくなど、リーダーとしてチームメイトからリスペクトされる存在でもあった。ナイチンゲールは「ホーキンスの功績を称え、彼が最低でも1票は獲得できるようにしたい」と考えていたのだ。

     ナイチンゲールは今回の殿堂入り投票で、殿堂入りに相応しい選手としてまず8人を選んだという。残りの2枠のうち1枠はホーキンスへ、もう1枠はホーキンスと同様の理由で、黒人選手のリーダーとして球界を牽引したハンターへ与えられた。

     ナイチンゲールは「自分の投票について謝罪するつもりは全くない」と断言する。殿堂入り投票は「選手の成績、能力、誠実さ、スポーツマンシップ、性格、チームへの貢献度に基づいて行われる」と定められているが、少なくともナイチンゲールにとって、ホーキンスは殿堂入りの1票を投じるに値する素晴らしい選手だったということなのだろう。

  • 名手・シモンズにフィリーズ、レッズ、ブルージェイズなどが興味

    2021.1.26 11:30 Tuesday

     「MLBネットワーク」のジョン・ヘイマンによると、エンゼルスからフリーエージェントとなっているアンドレルトン・シモンズに対してフィリーズ、レッズ、ブルージェイズなど複数のチームが興味を示しているようだ。シモンズは2017年に守備防御点+40(歴代ベスト)を記録し、4度のゴールドグラブ賞を受賞するなど球界を代表する名手として知られている。ただし、昨季は守備防御点が自己ワーストの-2に落ち込むなど、近年は衰えが目立ち始めている。

     現在31歳のシモンズはブレーブス時代に結んだ7年契約が昨季限りで終了し、キャリア初のフリーエージェントとなっている。昨季は30試合に出場して打率.297、0本塁打、10打点、2盗塁、OPS.702を記録。レギュラーシーズン残り5試合の時点でオプトアウト(出場辞退)を発表し、制限リストに登録されてエンゼルスでのラストイヤーを終えた。

     2012~18年に7年連続で守備防御点+19以上(+20以上が5度、+30以上が3度)を記録した遊撃守備が最大の魅力だが、故障の影響もあり、2019年は+12にとどまり、昨季は自身初のマイナス(-2)に転落。直近2シーズンの222試合のうち133試合にしか出場しておらず、健康面にも不安が残る。

     フィリーズはディディ・グレゴリアスがフリーエージェントとなったため、正遊撃手が不在の状況。レッズはフレディ・ギャルビスがフリーエージェントとなり、有望株のホゼ・ガルシアはマイナーで経験を積ませる方針のため、遊撃手の補強を今オフの最優先事項としている。

     一方、ブルージェイズにはボー・ビシェットという正遊撃手がいるものの、フランシスコ・リンドーア(インディアンスからメッツへトレード)の獲得にも乗り出していたことを考えると、遊撃手を補強してビシェットを三塁へコンバートすることを検討しているとみられる。

     遊撃手の市場にはシモンズのほか、グレゴリアスやマーカス・セミエンも残っており、どのチームがどの選手と契約するのか注目だ。

  • 現役続行希望の37歳・ガードナー ヤンキース残留が有力に

    2021.1.26 11:00 Tuesday

     目立った動きのないまま2021年を迎えたヤンキースだったが、新年に入ってDJ・レメイヒューとの再契約、コリー・クルーバーの獲得、ジェイムソン・タイオンのトレードと立て続けに補強を成功させている。日本時間1月26日にはアダム・オッタビーノをレッドソックスへ放出し、さらなる補強のための資金を確保。打線が右打者偏重になっていることもあり、チーム生え抜きかつ左打ちの外野手であるブレット・ガードナーとの再契約が有力視されている。

     メジャーリーグ公式サイトのマーク・フェインサンドによると、ヤンキースとガードナーが最後に交渉の場を設けたのは1週間以上前。しかし、ガードナーは現役続行を希望しており、もちろん最優先の選択肢はヤンキース残留。ヤンキースがオッタビーノをレッドソックスへ放出したのはガードナーと再契約するための資金を捻出するためであるとみられており、「YESネットワーク」のジャック・カリーは「最終的にはヤンキースとガードナーは再契約で合意するだろう」と予想している。

     ガードナーは2019年オフにフリーエージェントとなり、1年1000万ドル+オプション1年で再契約したが、今オフは年俸1000万ドルの球団オプションを破棄され、バイアウト250万ドルを受け取って再びフリーエージェントに。2019年は自己ベストの28本塁打、OPS.829をマークする活躍を見せたものの、昨季は49試合に出場して打率.223、5本塁打、OPS.747と成績を落としており、安価な1年契約を結ぶとみられる。

     ヤンキースは現時点で予想されているスタメン9人のうち、スイッチヒッターのアーロン・ヒックスを除く8人全員が右打者という状況のため、左打者の補強が急務。また、アーロン・ジャッジやジャンカルロ・スタントンには常に故障のリスクが付きまとうため、外野手の層を厚くしておくに越したことはない。チーム生え抜きのベテランというだけでなく、戦力的にもチームにフィットする存在であり、ヤンキース残留は有力と言えるだろう。

  • 珍しいヤンキースとRソックスのトレード 地区制導入後6度だけ

    2021.1.26 10:30 Tuesday

     ヤンキースとレッドソックスのトレードといえば、レッドソックスが10万ドルと引き換えにベーブ・ルースをヤンキースへ放出したトレードがあまりにも有名だが、宿命のライバル同士のトレードはそれほど多くない。日本時間1月26日、ヤンキースのアダム・オッタビーノがレッドソックスへ移籍するトレードが成立したが、両球団のあいだでトレードが成立するのは7年ぶり。1969年の地区制導入以降ではわずか6度目のことである。

     ヤンキースとレッドソックスによる前回のトレードは2014年7月。このときはヤンキースがケリー・ジョンソンを放出し、レッドソックスからスティーブン・ドリューと金銭を獲得した。これが21世紀に入ってから初めてのトレードで、1997年以来17年ぶりだった。なお、ジョンソンは1ヶ月後にオリオールズへトレードされ、2011~14年の4年間のあいだにアメリカン・リーグ東部地区の全5球団でプレーするという珍記録(?)を達成している。

     現時点で最後の球団拡張によりダイヤモンドバックスとデビルレイズ(現レイズ)が誕生して現行の30球団制となったのが1998年。その前年の1997年8月には、両球団のあいだで2対2のトレードが成立し、これが20世紀最後のトレードとなった。ヤンキースはランディ・ブラウンとマイク・スタンリー、レッドソックスはトニー・アーマスとジム・メシーアを獲得。4ヶ月後、レッドソックスはエクスポズからペドロ・マルティネスを獲得したトレードの後日指名選手としてアーマスを放出した。

     1994年9月(ストライキ中)にはメジャー通算57勝のスコット・バンクヘッドが金銭トレードでレッドソックスからヤンキースへ移籍しているが、その前の2件のトレードはいずれも大物選手が含まれていた。1986年3月、ヤンキースはドン・ベイラーを放出してマイク・イースラーを獲得。ベイラーは31本塁打94打点をマークしてレッドソックスのリーグ優勝に貢献し、イースラーも打率.302、14本塁打、OPS.811とまずまずの活躍。イースラーは1988~89年に日本ハムでもプレーした。

     1972年3月のトレードでは、ヤンキースがダニー・ケイターとマリオ・ゲレーロの2選手を放出してスパーキー・ライルを獲得。ライルはヤンキースのリリーフエースとして活躍し、7年間で57勝40敗141セーブ、防御率2.41を記録してオールスター・ゲームに3度選出されたほか、1977年にはサイ・ヤング賞を受賞。これが1969年の地区制導入後、両球団のあいだで成立した最初のトレードだった。

  • ヤンキースがオッタビーノ放出 ガードナー再契約の資金を捻出か

    2021.1.26 10:00 Tuesday

     ヤンキースは日本時間1月26日、アダム・オッタビーノとフランク・ヘルマンの両右腕をレッドソックスへ放出し、後日指名選手または金銭を獲得するトレードが成立したことを発表した。ライバルとして知られる両球団のあいだでトレードが成立するのは2014年以来7年ぶり。ヤンキースは生え抜きのベテラン外野手、ブレット・ガードナーとの再契約に向けて資金を捻出するために年俸800万ドルのオッタビーノの放出に動いたとみられている。

     メジャーリーグ公式サイトのマーク・フェインサンドによると、ヤンキースはオッタビーノの年俸800万ドルのうち85万ドルを負担することになっているという。よって、レッドソックスの負担額は715万ドルとなる。ただし、ぜいたく税を考える際の年俸総額は契約期間の平均額で算出されるため、3年2700万ドルの契約を結んでいるオッタビーノは900万ドルでカウント。ヤンキースはオッタビーノを放出したことで補強資金に余裕が生まれ、ガードナーとの再契約が可能になったというわけだ。

     移籍1年目の2019年こそ73試合に登板して28ホールド、防御率1.90という見事な活躍を見せたオッタビーノだが、昨季は24試合でわずか2ホールド、防御率5.89と大不振。今季が3年契約のラストイヤーだが、ヤンキースは年俸総額がぜいたく税の対象ラインに迫っており、補強資金を捻出するために放出の可能性が取り沙汰されていた。そこにブルペンの補強を目指す宿敵・レッドソックスが手を差し伸べた形である。

     両球団のあいだでトレードが成立するのは過去24年間で2度目。2014年7月にヤンキースがケリー・ジョンソンとのトレードでスティーブン・ドリューを獲得して以来のことである。なお、オッタビーノとともにレッドソックスへ移籍するヘルマンは2018年ドラフト4巡目指名でヤンキースに入団。「MLB Pipeline」の球団別プロスペクト・ランキングではヤンキースの24位にランクインしていた。

  • マリナーズがいよいよ低迷期脱出か PS進出は2001年が最後

    2021.1.25 13:00 Monday

     アメリカの4大スポーツで最も長くポストシーズンから遠ざかっているのはマリナーズである。イチローが加入した2001年、史上最多の116勝を挙げて地区優勝したのが最後。それから19年連続でポストシーズン進出を逃している。しかし、そのマリナーズは今、「黄金期を迎える直前」と言われている。同地区の他球団の弱体化に加え、若手有望株を多く抱えていること、大型補強を敢行するだけの資金を準備できていることなどが主な理由だ。

     マリナーズのファーム組織は「MLB Pipeline」による最新のランキングでメジャー4位の評価を受けている。最新のプロスペクト・ランキングTOP100にはジャレッド・ケレニック(9位)、フリオ・ロドリゲス(15位)、エマーソン・ハンコック(30位)、ローガン・ギルバート(35位)、テイラー・トラメル(51位)、ジョージ・カービー(95位)と6人がランクイン。

     ジェリー・ディポートGMはケレニック、ギルバート、トラメルに球団別プロスペクト・ランキングで8位のカル・ローリーを加えた4人が「今季メジャーでチームの戦力になる可能性がある」と話しており、「彼らは非常に才能豊かな選手たちだ。出場機会を与えられれば躍動するだろう」と大きな期待を寄せている。

     また、マリナーズの現時点での年俸総額は8000万ドルに満たず、必要であれば大物選手を獲得することも可能。来季に至っては、契約が確定している選手がマルコ・ゴンザレス(年俸575万ドル)、エバン・ホワイト(同140万ドル)、クリス・フレクセン(同305万ドル)、菊池雄星(1650万ドルの球団オプションが破棄された場合に1300万ドルの選手オプションを行使できる)の4人しかおらず、有望株の台頭とともに大型補強に打って出ることが可能な状態となっている。

     メジャーリーグ公式サイトのマイク・ペトリエロは、現在のマリナーズように「豊富な若手有望株」と「資金的な柔軟性」を両立したチームとして数年前のブレーブスを挙げている。2015年から3年連続で90敗以上を喫したブレーブスは見事にチーム再建を成功させ、2018年から地区3連覇を達成。マリナーズも同様のルートを辿る可能性があるというわけだ。

     同地区に圧倒的な戦力を誇る強豪チームがいないこともマリナーズにとって追い風だ。黄金期を築いたアストロズはジョージ・スプリンガーが退団するなど転換期を迎えており、アスレチックスもリアム・ヘンドリックスなどを失って弱体化。エンゼルスは野手偏重のいびつな戦力構成が続いており、レンジャーズはチーム再建の真っ只中にある。若手有望株の成長次第では、早ければ今季にもマリナーズが地区を制すると予想する関係者すらいるほどだ。

     もちろん、若手有望株がことごとく大成せず、大型補強でも数々の失敗を重ねてきたマリナーズの負の歴史を忘れるわけにはいかない。しかし、現在のマリナーズには長いトンネルを抜け出せると確信できるくらいに明るい材料が揃っている。「豊富な若手有望株」と「資金的な柔軟性」を兼ね備えるマリナーズがアメリカン・リーグ西部地区の主役に躍り出る日は、それほど遠くないだろう。

  • 外野手補強目指すジャイアンツ ロサリオ&ブラッドリーJr.に興味

    2021.1.25 12:00 Monday

     「サンフランシスコ・クロニクル」のスーザン・スラッサーによると、外野手の補強を目指しているジャイアンツはエディ・ロサリオとジャッキー・ブラッドリーJr.に興味を示しているようだ。ジャイアンツの外野で不動のレギュラーと言えるのは右翼のマイク・ヤストレムスキーだけ。アレックス・ディッカーソン、オースティン・スレイター、マウリシオ・デュボンらがレギュラー候補だが、有力外野手の獲得によるグレードアップを目指しているようだ。

     球界有数の好守を誇る中堅手として知られるブラッドリーJr.は多くのチームにフィットする存在だが、ジャイアンツには特にフィットする存在であると言える。ジャイアンツの本拠地オラクル・パークは外野が独特の形状をしており、外野手には高いスキルが求められるからだ。現時点ではホンジュラス出身の26歳・デュボンが正中堅手の筆頭候補だが、ブラッドリーJr.の加入は大きなグレードアップとなる。

     一方のロサリオは左翼手であり、守備・走塁面ではブラッドリーJr.に大きく劣るものの、2019年に32本塁打109打点、昨季も57試合で13本塁打42打点を記録しているように、30本塁打100打点クラスの成績を期待できる打力が魅力だ。ただし、ジャイアンツでは昨季、ロサリオと同じ左翼手で左打者のディッカーソンが打率.298、10本塁打、OPS.947の好成績を残しており、わざわざロサリオを獲得する必要があるかどうかは微妙なところ。獲得の優先度としてはブラッドリーJr.のほうが高そうだ。

     ブラッドリーJr.の争奪戦には、再契約を目指すレッドソックスのほか、ジョージ・スプリンガーの争奪戦に敗れたメッツや、スプリンガーが退団したアストロズなどが加わっているとみられる。今オフはフリーエージェント市場の中堅手の層が薄く、有力選手はスプリンガーとブラッドリーJr.くらいしかいなかったため、スプリンガーが市場から消えた今、ブラッドリーJr.に人気が集中しているのは当然の流れと言えるだろう。

  • カブス ブライアント&ヘンドリックスの大型トレードを模索か

    2021.1.25 11:30 Monday

     カブスは2016年MVPのクリス・ブライアントにトレードの噂が絶えないが、ブライアント以外にも、どの選手がトレードされても不思議ではない状況にある。「TSN」のスコット・ミッチェルは自身のツイッターで一般ユーザーからの質問に答えるなかで、「カブスとブルージェイズがブライアントとカイル・ヘンドリックスを含む大型トレードを交渉しているという噂がある」と回答。ブルージェイズはさらなる戦力アップを実現させる可能性があるようだ。

     ブルージェイズにとって、ブライアントとヘンドリックスはチームにフィットする存在である。昨季三塁から一塁へコンバートされたブラディミール・ゲレーロJr.は大幅な減量を成功させ、三塁復帰に意欲を見せているものの、長期的な視野で考えれば、一塁もしくは指名打者が最適なポジション。ブライアントを獲得し、ゲレーロJr.を今季も引き続き一塁で起用するのは理にかなっている。

     また、ブルージェイズはトレバー・バウアーの獲得を検討していることが報じられているが、こちらの補強ポイントはヘンドリックスを獲得することで一気に解決する。大金が必要なバウアーに対して、ヘンドリックスがカブスと4年5550万ドルというリーズナブルな契約を結び、少なくとも契約があと3年残っている点もブルージェイズには好材料だ。

     一方、カブスは昨季不振で保有期間が残り1年のブライアントはともかく、ヘンドリックスの放出によって上位の有望株を獲得することが期待できる。ダルビッシュ有のトレードではパドレスの上位の有望株を1人も獲得できずに酷評されたが、ヘンドリックスのトレードはチームの将来を支えるトップ・プロスペクトを獲得する大きなチャンスとなる。

     ブルージェイズが超有望株のネイト・ピアソンや昨年ドラフト全体5位指名のオースティン・マーティンの放出に応じるとは思えないが、シメオン・ウッズ・リチャードソンやジョーダン・グロシャンズといった上位の有望株を差し出す準備があるならば、大型トレードが成立する可能性はあるかもしれない。今後の動向に注目したい。

  • 2012年WSMVPのサンドバル ブレーブスとマイナー契約で合意

    2021.1.25 11:00 Monday

     「MLBネットワーク」のジョン・ヘイマンによると、ブレーブスは自軍からフリーエージェントとなったパブロ・サンドバルとマイナー契約で再契約することで合意に至ったようだ。メジャーに昇格した場合の年俸は100万ドルであることが報じられている。サンドバルは昨年9月にジャイアンツを解雇されたあと、ブレーブスに加入してポストシーズンに出場。すでに全盛期の輝きは失われているが、ベンチ要員として生き残りを目指す。

     現在34歳のサンドバルは、2019年に規定打席不足ながら打率.268、14本塁打、41打点、OPS.820をマークし、実力健在をアピールしたが、昨季は9月上旬までに33試合に出場して打率.214、1本塁打、6打点、OPS.549と低調。現地時間9月10日にジャイアンツを解雇された。

     その3日後にブレーブスとマイナー契約を結び、レギュラーシーズン最終日にメジャー昇格。4打席で2打数0安打2四球に終わったが、ブレーブスはワールドシリーズ制覇3度、2012年ワールドシリーズMVPというサンドバルの経験値を買い、ポストシーズンのロースターに登録した。

     ワイルドカード・シリーズと地区シリーズでは出番がなく、ドジャースとのリーグ優勝決定シリーズで3試合に途中出場したものの、4打席で3打数0安打1死球。サンドバルはチームに貢献できず、ブレーブスは3勝4敗でドジャースに敗れた。

     ブレーブスは今オフ、マーセル・オズーナとアダム・デュバルがフリーエージェントとなっており、打力のある左翼手が不在の状況。若手のオースティン・ライリーは三塁に固定される予定だが、状況次第では過去2年と同様に左翼を守る可能性もある。ライリーが左翼を守る試合では三塁のポジションが空くため、ヨハン・カマルゴとともにサンドバルにもチャンスがあるかもしれない。

     「カンフー・パンダ」の愛称で知られる人気者は、スプリング・トレーニングで実力健在をアピールし、メジャー昇格を勝ち取ることができるだろうか。

  • ナショナルズがセーブ王・ハンドと合意 1年1050万ドルとの報道

    2021.1.25 10:30 Monday

     昨季メジャー最多の16セーブをマークした救援左腕ブラッド・ハンドの争奪戦がついに決着した。「ESPN」のジェフ・パッサンによると、ナショナルズが1年1050万ドルの条件で獲得に成功したようだ。メジャーリーグ公式サイトのマーク・フェインサンドは、今回の1年契約にオプションや出来高が含まれていないことを伝えている。複数年契約を得る可能性が高いとみられていたハンドだが、最終的には単年契約に落ち着いた。

     現在30歳のハンドは、昨季インディアンスで23試合に登板して2勝1敗16セーブ、防御率2.05の好成績をマーク。2017年から2019年まで3年連続でオールスター・ゲームに選出され、昨季は「オールMLBチーム」のセカンド・チームに選ばれるなど、球界を代表するリリーバーの1人として安定した活躍を続けている。

     クローザーとして見事な働きを見せた昨季のハンドだったが、財政難に苦しむインディアンスには年俸1000万ドルのオプションを行使する余裕がなく、バイアウトの100万ドルすらも節約するためにハンドをウエーバー公示。ところが、驚くべきことに獲得を希望するチームは現れず、結局インディアンスはバイアウトの100万ドルを支払ってハンドとの契約を解除した。

     その後、多くのチームがハンドの獲得に興味を示し、一時はメッツと複数年契約で合意間近であることが報じられたものの、最終的には1年1050万ドルで決着。もともとのオプションが行使されていた場合とほぼ同条件の契約に落ち着いた。

     ナショナルズは救援左腕のショーン・ドゥーリトルがフリーエージェントとなっているため、同じ左腕のハンドを獲得できた意味は非常に大きい。クローザーでの起用が有力だが、ブルペンに左腕が少ないチーム事情を考えると、ダニエル・ハドソンに引き続きクローザーを任せ、ハンドは試合終盤の重要な場面でフレキシブルに登板するリリーバーとして起用される可能性もありそうだ。

  • ヤンキースが先発補強 1対4のトレードでタイオンを獲得

    2021.1.25 10:00 Monday

     ヤンキースは日本時間1月25日、若手4選手とのトレードでパイレーツから先発右腕のジェイムソン・タイオンを獲得したことを発表した。タイオンは自身2度目のトミー・ジョン手術により昨季を全休したが、2018年に14勝をマークした実績がある。パイレーツにはミゲル・ジャフレ、ロアンシー・コントレラス、カナン・スミス、マイコル・エスコットの4選手が移籍。田中将大がヤンキースに残留する可能性は完全に消滅した。

     今オフの最優先事項であったDJ・レメイヒューの引き留めに成功し、先発ローテーションにサイ・ヤング賞2度の実績を誇るコリー・クルーバーを加えたヤンキース。その後もさらなる先発投手の補強を目指していたが、年俸総額がぜいたく税の対象ラインに迫っていることもあり、トレード市場を中心に動いていた。

     ヤンキースが放出した若手4選手のうち、「MLB Pipeline」の球団別プロスペクト・ランキングではジャフレが15位、コントレラスが19位、スミスが21位にランクイン。ヤンキースは上位の有望株を放出することなくタイオンの獲得に成功した。タイオンの今季の年俸は225万ドルであり、年俸総額をぜいたく税の対象ライン以内に収めたいヤンキースの財政事情にもフィットする存在である。

     ヤンキースのエース右腕ゲリット・コールは2017年までパイレーツに在籍しており、タイオンとは2016~17年の2年間、ともにプレーした。コールがアストロズへ移籍した2018年、タイオンは32試合に先発して2完投・1完封を含む14勝10敗、防御率3.20という自己最高の成績をマーク。自身2度目のトミー・ジョン手術から復活して2018年のような活躍ができれば、ヤンキースにとって非常に大きな戦力となる。

     「Roster Resource」によると、ぜいたく税の対象ラインである2億1000万ドルまでヤンキースに残されている補強資金は100万ドルを切っている。田中との再契約は完全に消滅したと断言して良さそうだ。

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