English Español 韓国語
  • マーリンズ 有望株プロテクトに伴い元中日・チェンをDFAに

    2019.11.21 12:05 Thursday

     日本時間11月21日、マーリンズはルール5ドラフトに関する有望株のプロテクトとして、6人の選手を40人枠に登録した。これに伴い、ロースターの枠を空けるために陳偉殷(チェン・ウェイン)がDFAに。現在34歳の陳はメジャー8年目の今季、45試合に登板して防御率6.59に終わっていた。

     マーリンズが40人枠に登録したのは、チーム最高の有望株であるシクスト・サンチェスのほか、エドワード・カブレラ、ニック・ナイダート、ウンベルト・メヒア、ジャズ・チズホルム、ルウィン・ディアスの合計6人。1位のサンチェスを筆頭に、4位のチズホルム、6位のカブレラなど、6人全員が「MLB Pipeline」が公開している球団別プロスペクト・ランキングのトップ30にランクインしている。

     昨オフのフィリーズとのトレードでJ.T.リアルミュートの交換要員の1人として加入したサンチェスは、今季AA級で18試合に先発して8勝4敗、防御率2.53の好成績をマーク。数年後のエースとして、将来を嘱望されている右腕である。

     チズホルムは、今季途中にトレードでダイヤモンドバックスから加入。2018年はマイナー全体で遊撃手最多となる25本塁打を放ち、今季もAA級で21本塁打を記録した。

     カブレラは、今季急成長を遂げ、A+級とAA級の合計19先発で防御率2.23の好成績をマーク。96回2/3を投げ、投球イニング数を上回る116個の三振を奪った。

     陳は、オリオールズでプレイしたメジャー最初の4年間で3度の2ケタ勝利をマークし、2015年オフに5年8000万ドルの好条件でマーリンズに加入。しかし、移籍1年目の2016年に5勝5敗、防御率4.96に終わると、翌2017年は故障により9試合にしか登板できず、2018年は移籍後最多の133回1/3を投げたものの、6勝12敗、防御率4.79にとどまった。そして今季は先発ローテーションから外され、リリーフのみで45試合に登板。ところが、4月を防御率13点台で終えるなど、年俸に見合う働きはできず、契約を1年残してDFAに。年俸2200万ドルの契約を引き継ぐ球団が現れないのは確実であり、マイナー降格を受け入れてマーリンズに残るか、フリーエージェントとなって新天地を探すことになるだろう。

  • ヤンキースがエルズベリーを解雇 故障続きのバードはDFAに

    2019.11.21 11:15 Thursday

     日本時間11月21日、ヤンキースはルール5ドラフトに関する有望株のプロテクトに伴うロースター変更のなかで、ジャコビー・エルズベリーを解雇、グレッグ・バードをDFAとしたことを発表した。両選手とも近年は相次ぐ故障により、まともに試合に出場できないシーズンが続いており、ヤンキースは両選手の復活に賭けるよりも有望株のプロテクトを優先する形となった。

     ヤンキースはルール5ドラフト対策として、外野手のエステバン・フロリアル、いずれも右腕のデイビー・ガルシア、ルイス・ギル、ブルックス・クリスキー、ルイス・メディーナ、ニック・ネルソン、ミゲル・ヤフレを40人枠に登録。これらの有望株の枠を空けるために、エルズベリーが解雇、バードとネスター・コルテスJr.がDFAとなった。

     エルズベリーは、2013年オフに7年1億5300万ドルの大型契約でレッドソックスからヤンキースに加入したものの、移籍後はキャリア平均のOPS.760を1度も上回ることができず、2018年以降は故障の影響もあってメジャーどころかマイナーでの出場機会もなし。いわゆる「不良債権」と化していた。レッドソックス時代に3度の盗塁王に輝き、2011年には打率.321、32本塁打、105打点、39盗塁、OPS.928の大活躍でMVP投票2位にランクインしたスター外野手だったが、その輝きをヤンキースで見せることなく、チームを去ることになった。

     一方のバードは、デビューした2015年に46試合で11本塁打を放ち、次代の主砲として大きな期待を背負ったが、こちらも相次ぐ故障の影響により、2016年を全休するなど100試合以上に出場したシーズンは1度もなかった。2017年は48試合で9本塁打、2018年は82試合で11本塁打と随所に持ち前の長打力を発揮したものの、打率は10試合のみの出場に終わった今季も含めて3年連続で1割台。次代の主砲という大きな期待に応えることはできなかった。

  • 殿堂入り投票 得票率90%以上は過去に36人 満票はリベラだけ

    2019.11.20 16:10 Wednesday

     メジャーリーガーにとって、アメリカ野球殿堂入り以上の栄誉はない。それが有資格初年度での選出となればなおさらだ。そして、これまで1度も成し遂げられていなかった「満票」、すなわち「得票率100%」での殿堂入りが、2019年にマリアーノ・リベラによって達成された。2020年の殿堂入り投票では、デレク・ジーターの史上2人目となる満票選出の行方に注目が集まっているが、ここでは過去に得票率90%以上の高率で殿堂入りを果たした36人の顔ぶれを振り返ってみよう。

     満票選出のリベラを筆頭とした、過去の得票率トップ10は以下の通りである(10人全員が有資格初年度で殿堂入り)。

    1位:マリアーノ・リベラ(2019年)
    100%(425人中425票)

    2位:ケン・グリフィーJr.(2016年)
    99.3%(440人中437票)

    3位:トム・シーバー(1992年)
    98.8%(430人中425票)

    4位:ノーラン・ライアン(1999年)
    98.8%(497人中491票)

    5位:カル・リプケンJr.(2007年)
    98.5%(545人中537票)

    6位:タイ・カッブ(1936年)
    98.2%(226人中222票)

    7位:ジョージ・ブレット(1999年)
    98.2%(497人中488票)

    8位:ハンク・アーロン(1982年)
    97.8%(415人中406票)

    9位:トニー・グウィン(2007年)
    97.6%(545人中532票)

    10位:ランディ・ジョンソン(2015年)
    97.3%(549人中534票)

     このほか、以下の26人が得票率90%以上を記録している。

    グレッグ・マダックス(97.2%)
    チッパー・ジョーンズ(97.2%)
    マイク・シュミット(96.5%)
    ジョニー・ベンチ(96.4%)
    スティーブ・カールトン(95.6%)
    ベーブ・ルース(95.1%)
    ホーナス・ワグナー(95.1%)
    リッキー・ヘンダーソン(94.8%)
    ウィリー・メイズ(94.7%)
    カール・ヤストレムスキー(94.6%)
    ルーク・アプリング(94.0%)
    ボブ・フェラー(93.8%)
    レジー・ジャクソン(93.6%)
    テッド・ウィリアムス(93.4%)
    スタン・ミュージアル(93.2%)
    ブラディミール・ゲレーロ(92.9%)
    ロベルト・クレメンテ(92.7%)
    ジム・パーマー(92.6%)
    ブルックス・ロビンソン(92.0%)
    トム・グラビン(91.9%)
    ウェイド・ボッグス(91.9%)
    オジー・スミス(91.7%)
    ペドロ・マルティネス(91.1%)
    クリスティ・マシューソン(90.7%)
    ロッド・カルー(90.5%)
    ロベルト・アロマー(90.0%)

     なお、アプリングは7度目の挑戦となった1964年の殿堂入り投票で得票率70.6%に終わったものの、殿堂入りラインをクリアした者が1人もおらず、再度行われた投票(1位のみ殿堂入り)により得票率94.0%で1位となって殿堂入りが決定。ゲレーロは2度目の挑戦となった2018年の殿堂入り投票で選出(初年度は得票率71.7%)。同じくアロマーも2度目の挑戦となった2011年の殿堂入り投票で選出(初年度は得票率73.7%)。この3人以外は有資格初年度での選出であり、カッブ、ルース、ワグナー、マシューソンは、ウォルター・ジョンソン(得票率83.6%)とともに1936年の第1回殿堂入り投票で選出された「アメリカ野球殿堂創設メンバー」である。

  • ルール5ドラフト 有望株のプロテクト期限は明日21日午前10時

    2019.11.20 14:45 Wednesday

     ルール5ドラフトの対象となる有望株を同ドラフトからプロテクトするために40人枠に登録する期限が、現地時間11月20日午後8時(日本時間11月21日午前10時)に迫っている。ルール5ドラフトの対象となっている有望株のうち、この期限までに40人枠に登録されなかった選手は、日本時間12月13日に行われる同ドラフトで他球団が指名可能となる。期限までの残りおよそ20時間、各球団は40人枠の再編成作業に追われることになる。

     メジャーリーグ30球団のうち、真っ先に有望株をプロテクトする動きを見せたのがブレーブスだ。日本時間11月20日、ブレーブスは40人枠にクリスチャン・パチェ外野手、ウィリアム・コントレラス捕手、タッカー・デービッドソン投手、ジャシール・デラクルス投手、フィル・プファイファー投手の5人を登録したことを発表。「MLB Pipeline」が公開している球団別のプロスペクト・ランキングで、パチェは1位、コントレラスは8位、デービッドソンは13位、デラクルスは14位にランクインする有望株であり、ルール5ドラフトによる他球団への流出を阻止した形だ。

     「MLB Pipeline」のプロスペクト・ランキング全体トップ100にランクインしている有望株では、全体11位のパチェを筆頭に13人が今回のルール5ドラフトの対象者となっているが、例年の各球団の動きから判断する限りでは、すでにプロテクトされているパチェを除く12人も、期限までに40人枠に追加されることになるだろう。なお、その12人はランキングの上位から順に、22位のシクスト・サンチェス投手(マーリンズ)、36位のケブライアン・ヘイズ三塁手(パイレーツ)、39位のビダル・ブルージャン二塁手(レイズ)、54位のジャズ・チズホルム遊撃手(マーリンズ)、57位のオネイル・クルーズ遊撃手(パイレーツ)、62位のデイビー・ガルシア投手(ヤンキース)、64位のライアン・マウントキャッスル一塁手(オリオールズ)、79位のトリストン・マッケンジー投手(インディアンス)、82位のエステバン・フロリアル外野手(ヤンキース)、90位のミゲル・アマヤ捕手(カブス)、92位のアンドレス・ギメネス遊撃手(メッツ)、99位のエドワード・カブレラ投手(マーリンズ)という顔ぶれになっている。

  • マンフレッド・コミッショナー アストロズの不正疑惑を徹底調査

    2019.11.20 13:15 Wednesday

     日本時間11月20日、メジャーリーグのロブ・マンフレッド・コミッショナーは、2017年のシーズン中にアストロズが試合で優位に立つために電子機器を使用してサイン盗みを行っていたという疑惑に関して、メジャーリーグ機構が徹底的な調査を行っていることを明らかにした。マンフレッドは「告発されたルール違反が、1つの試合または複数の試合の結果に影響を与えている可能性がある。これが最大の問題だ」と話した。

     「これはスポーツの規範に関連した問題だ。現時点での我々の立場は、非常に活発に、そして本当に、本当に、徹底的に調査を行っている。調査の進行状況など、これ以上のことはお話しできない」とマンフレッド。メジャーリーグのコミッショナーとして、2017年のワールドシリーズ王者であるアストロズに浮上した不正疑惑に、強い危機感を募らせている様子だった。

     この不正疑惑は、ジ・アスレチックの記事によって世間に対して告発された。ワールドシリーズを制した2017年に、アストロズがレギュラーシーズンのホームゲームで外野に設置したカメラによるサイン盗みを行い、ポストシーズンでも同様の不正を行っていた可能性があるという。この報道をきっかけに、アストロズ以外のチームにも不正疑惑が浮上したものの、マンフレッドによると、メジャーリーグ機構は現在、アストロズに対する調査を行っているようだ。

     マンフレッドは「現時点では、我々が把握しているアストロズに関する情報に焦点を当てている。他のチームが関与しているかどうかについては、現時点では調査の対象外である。もし、他のチームの不正が明らかになれば、それに対処していく。今のところ、アストロズ以外のチームが不正を行っていたと断定する理由はない」とコメント。また、調査の結果次第では、罰金、ドラフト指名権の剥奪、インターナショナル・ボーナスプールの減額など、様々なペナルティを科すことも検討しているという。

     マンフレッドによると、今回の調査に関して、期限は定められていないようだが、来季の開幕日までには調査を終えたい意向だ。2017年のワールドシリーズ王者に降りかかった不正疑惑。調査を経て、どのような結末を迎えるのだろうか。

  • ブレーブスがまたブルペン補強 マーティンと2年1400万ドルで再契約

    2019.11.20 12:35 Wednesday

     今オフに入って積極的にブルペンの補強を進めるブレーブスが、またしてもブルペンの補強に動いた。日本時間11月20日、ブレーブスは今季終了後にフリーエージェントとなったリリーフ右腕、クリス・マーティンと2年1400万ドルで再契約を結んだことを発表。今オフ、ブレーブスが契約したリリーフ投手は、ダレン・オデイ、ウィル・スミスに続いてマーティンが3人目となった。

     マーティンは、今年7月のトレード・デッドラインでブレーブスが獲得した3人のリリーフ投手のうちの1人だった。マーク・マランソン、シェーン・グリーンとともにシーズン途中でブレーブスに加入したマーティンは、移籍後20試合に登板して防御率4.08をマーク。17回2/3で22個の三振を奪った一方、四球は1つしか与えなかった。地区シリーズ第1戦では、マウンドに上がったあとの投球練習中に故障し、そのままシーズン終了となった。

     現在33歳のマーティンの今季の成績は、レンジャーズとブレーブスで合計58試合に登板して1勝3敗、4セーブ、18ホールド、防御率3.40。65奪三振に対して与四球はわずか5つだけであり、K/BBは13.00という驚異的な数値となった。1900年以降、50イニング以上を投げた投手のなかでK/BB13.00以上を記録したのは、マーティンのほかに、1989年と1990年のデニス・エカーズリー、2015年のエバン・スクリブナー、2016年のアンドリュー・ミラーとクレイトン・カーショウ、2017年のケンリー・ジャンセンだけである。

     マーティンとの再契約により、来季のブレーブスのブルペンは、マランソン、グリーン、スミス、マーティン、オデイ、ルーク・ジャクソンと極めて充実した布陣となった。地区3連覇を目指すブレーブスにとって、この強力なブルペンは大きな武器となりそうだ。なお、今季リリーフで好成績を残したショーン・ニューカムは、ブルペンの充実に伴い、先発再転向が予定されている。

  • 先発補強目指すエンゼルス コールとウィーラーを獲得できるか

    2019.11.20 12:10 Wednesday

     エンゼルスは、今オフのフリーエージェント市場における最大の目玉選手、ゲリット・コールの争奪戦を制する大本命に挙げられている。また、複数の先発投手の獲得を狙うエンゼルスは、ザック・ウィーラーの獲得を狙っていることも報じられている。エンゼルスはトップクラスの先発投手2人をチームに加えることができるのだろうか。

     先発投手の補強が今オフの最大の課題となっているエンゼルスは、オーナーのアート・モレノが必要な補強には投資を惜しまない姿勢を明確にしている。ビリー・エプラーGMも「補強が必要であるならば、積極的に補強をするだけの能力があると思う」と語っており、資金面での問題はないと見られる。

     トップクラスの先発投手2人の獲得の実現に向け、最大の障壁となるのはコールの代理人を務めるスコット・ボラスの存在だろう。ボラスは辛抱強い契約交渉により好条件のオファーを引き出す手法で知られており、昨オフのブライス・ハーパーは3月に入るまでフィリーズとの契約が決まらなかった。今オフのコールも同じような展開となる可能性があり、ある程度早い段階で来季の戦力構成を固めてしまいたいチームからは敬遠されることになるかもしれない。

     また、MLB公式サイトのジョン・ポール・モロシは、エンゼルスがパドレス、ホワイトソックス、ツインズとともに、ウィーラー争奪戦の先頭を走っている4チームのうちの1つであると報じている。ウィーラーは、代理人をボラスが務めていない大物フリーエージェント選手の1人であり、ボラスの顧客であるコールやスティーブン・ストラスバーグよりも早い段階で契約が決まる可能性が高い。よって、エンゼルスはまず、ウィーラーとの契約交渉を優先することになるだろう。

     モロシによると、ウィーラーの契約は5年1億ドルくらいの規模が予想されており、エンゼルスにはコールとウィーラーの両獲りを実現するだけの資金力はあると見られる。まずは、優秀な先発投手(ウィーラー)を1人確保し、そのあとで「ボラス物件(コールないしストラスバーグ)」の獲得への動きを本格化させることになるのではないだろうか。

  • ドジャースが狙うべき大物FA選手はレンドンよりもコール?

    2019.11.20 11:20 Wednesday

     MLBネットワークのジョン・ヘイマンは、ドジャースがフリーエージェント市場のスター三塁手、アンソニー・レンドンの獲得を検討していることを先週報じていた。しかし、MLBネットワークのジョエル・シャーマンは、ドジャースがレンドンよりも獲得を優先すべき選手がいると主張する。それはゲリット・コールだ。

     シャーマンは、MLBネットワークの番組内で「自分がドジャースのGMなら、最初にやるのは本気でゲリット・コールの獲得に動くことだね」と話した。シャーマンいわく、ドジャースがコールを獲得することで、コールとウォーカー・ビューラーによる強力な先発二本柱を形成することができ、それはクレイトン・カーショウを助けることにもなるという。全盛期を過ぎたカーショウに、以前のような絶対的エースとしての働きを望むのは酷だが、依然として優秀な先発投手であり、先発3番手としては十分すぎるほどの存在であるからだ。

     また、レンドン獲得に関して、正三塁手のジャスティン・ターナーはチーム事情に応じてポジションを変更することに前向きな姿勢を示しているものの、ターナーはドジャースとの契約をあと1年残している。つまり、ドジャースは「正三塁手」はいるものの「絶対的エース」はいないという状況であり、そのことからシャーマンはコールの獲得を優先すべきであると考えているようだ。

     さらに、ドジャースのフロントオフィスは、フリーエージェント選手に対して長期の契約を保証するよりも、短い期間で1年あたりの金額を高く設定することを好む傾向がある。13年3億3000万ドルでフィリーズと契約したブライス・ハーパーに対し、4年1億8000万ドル(年平均4500万ドル)をオファーしていたのがその象徴と言えるだろう。その点において、ドジャースのフロントオフィスがコールよりも短い契約年数で獲得できると見られるレンドンを好むのは当然なのかもしれない。

     噂されているとおり、レンドンの獲得を目指すのか。あるいは、シャーマンが主張するように、コールの獲得を狙うのか。フロントオフィスの判断が注目される。

  • 2020年殿堂入り投票 ウォーカーはラストチャンスで選出なるか

    2019.11.19 14:20 Tuesday

     ラリー・ウォーカー(元ロッキーズなど)は、今回が殿堂入りの10度目のチャレンジであり、記者投票での殿堂入りはラストチャンスとなる。2018年の34.1%から今年は54.6%まで得票率を上昇させたが、ラストチャンスで念願の殿堂入りを果たすことはできるのだろうか。

     ウォーカーは、有資格初年度の2011年に得票率20.3%を記録したあと、25%の壁を越えることすらなく、4年目の2014年には10.2%まで得票率を落としたが、2017年に21.9%、2018年に34.1%、そして今年は54.6%と徐々に得票率を上げてきた。2018年から今年にかけての「得票率20.5%アップ」は歴代9位の数字だったが、これをもう一度実現すれば、殿堂入りラインの75%に手が届くことになる。

     全盛期を「打者天国」と呼ばれるクアーズ・フィールドを本拠地とするロッキーズで過ごしたことにより、過小評価される傾向のあるウォーカーだが、Baseball Referenceが算出している通算WARでは72.7を記録しており、これはティム・レインズ(69.4)、トニー・グウィン(69.2)、アンドレ・ドーソン(64.8)、デーブ・ウィンフィールド(64.2)、ブラディミール・ゲレーロ(59.4)といった殿堂入り外野手を上回っている。また、通算300本塁打以上、200盗塁以上、OPS.950以上をマークしているのは、メジャーリーグの歴史上、バリー・ボンズとウォーカーの2人だけである。

     さらに、ウォーカーは通算打率.313、出塁率.400、長打率.565をマークしているが、この三部門すべてでウォーカーを上回る数字を残しているのは、ベーブ・ルース、ジミー・フォックス、テッド・ウィリアムス、ルー・ゲーリッグ、ハンク・グリーンバーグ、ロジャース・ホーンスビーの6人だけであり、いずれもアメリカ野球殿堂入りを果たしている。

     ウォーカーは殿堂入りに関して「もし私が間違いを犯しているとすれば、クアーズ・フィールドでプレイしたことだと思う」と語っているが、敵地での通算OPS.865はウィリー・スタージェル、ケン・グリフィーJr.、レジー・ジャクソン、オーランド・セペダ、グウィン、アル・ケーライン、ジョージ・ブレット、ロベルト・クレメンテといった殿堂入り選手と同等かそれ以上である。よって、クアーズ・フィールドでプレイしていなくとも、ウォーカーは殿堂入りに値するような成績を残すことができた可能性があるのだ。

     ラストチャンスで殿堂入りを果たしたのは過去6人だけ。ウォーカーは、レッド・ラフィング、ジョー・メドウィック、ラルフ・カイナー、ジム・ライス、レインズ、エドガー・マルティネスに次ぐ7人目となることができるだろうか。

  • 2020年殿堂入り投票 ジーターは史上2人目の満票選出なるか

    2019.11.19 13:40 Tuesday

     2020年のアメリカ野球殿堂入り投票に、いよいよデレク・ジーターが登場する。ヤンキース一筋20年、正遊撃手として通算3465安打を放ったのみならず、チームリーダーとして5度のワールドシリーズ制覇を経験したフランチャイズ・プレイヤーにして球界を代表するスーパースター。今年のマリアーノ・リベラに次ぐ、史上2人目となる満票での選出の可能性も取り沙汰されている。

     2年前、ジーターは「1つの球団でキャリア全体を過ごすことができるのは、最も特別なことだと思う。(移籍が当たり前となった)今の時代では、これはそれほど頻繁に起こることではないからね。僕は自分がプレイしたかった唯一の場所で、それを実現することができた。本当に感謝しているよ」と語り、ヤンキースの正遊撃手としてキャリア全体を過ごせたことを感謝していた。

     オールスター・ゲーム選出14度、ゴールドグラブ賞5度、ワールドシリーズ制覇5度、歴代6位の通算3465安打など、輝かしい実績を誇るジーターについて、ジョー・トーレは「私が監督を務めてきたなかでベストの選手は誰かと聞かれたら、デレクの名前を挙げるよ。簡単なチョイスさ」と語っている。打率.310、544二塁打、260本塁打、358盗塁という通算成績のみならず、158試合で200安打、打率.308というポストシーズンでの勝負強さも特筆に値する。

     「大きな一打が必要な場面、特にポストシーズンのそういう場面で最も頼りになる男はデレクなんだ」と語るのは、ヤンキース時代のチームメイトであるアンディ・ペティット。「何度も何度も、彼は大きな一打を放ってきた。僕が見てきたなかでは、彼は最も勝負強い打者だよ」とジーターの大舞台での勝負強さを絶賛する。2000年のワールドシリーズ第4戦での先頭打者アーチ、2001年のポストシーズンのアスレチックス戦で見せた「ザ・フリップ」、通算3000安打を飾ったホームラン。ジーターが勝負強さを発揮したシーンは枚挙にいとまがない。2000年にオールスター・ゲームとワールドシリーズのMVPを受賞したのは、その象徴と言えるだろう。

     積み上げてきた通算成績は一般的な殿堂入りの基準をクリアしており、ポストシーズンでの実績など、印象度の面でも文句なし。リベラは「もし僕が決めることができるなら、彼の得票率は100%どころじゃない。1000%だよ!」と満票での殿堂入りを後押しするが、果たしてどのような結果になるのだろうか。

  • 読売ジャイアンツが右腕・山口俊のポスティングを容認へ

    2019.11.19 12:55 Tuesday

     スポーツニッポンの報道によると、日本プロ野球の読売ジャイアンツは32歳の右腕、山口俊のメジャーリーグ挑戦を容認する意向だ。山口は今季170イニングを投げて防御率2.91をマーク。先日行われた「WBSC プレミア12」では東京ドームで行われた決勝戦に先発し、初回に3点を失ってマウンドを降りた。

     山口は日本プロ野球で14シーズンのプレイ経験があり、2006年に横浜ベイスターズでデビューし、2017年に読売ジャイアンツに加入した。日本プロ野球では、通算427試合(うち90先発)に登板して防御率3.35、WHIP1.24をマークしている。

     読売ジャイアンツでの1年目のシーズンとなった2017年、山口は泥酔して右手の甲を負傷し、東京都内の病院を訪れたあと、泥酔状態のまま警備員に暴行を加えたり、出入口の扉を損壊したりした疑いが浮上し、球団から出場停止処分を受けて後半戦を棒に振った。翌2018年は6完投を記録するなど9勝をマークし、今季は15勝、188奪三振、勝率.789の三部門でリーグトップの数字をマークするエース級の活躍を披露。満を持してメジャーリーグ挑戦を決断した。

     ダルビッシュ有(カブス)、田中将大(ヤンキース)、前田健太(ドジャース)のように、日本プロ野球で超一流の成績を残し続けてきた選手ではないため、優勝争いを目指すチームが先発ローテーションの一角として獲得に動くことは考えにくい。山口の獲得に動くのは、再建中で1~2年の「つなぎ役」としてイニングイーター的存在を必要としているチームに限られるのではないだろうか。

     なお、今オフのメジャー移籍を目指す日本人選手は山口だけではない。筒香嘉智(横浜DeNAベイスターズ)と菊池涼介(広島東洋カープ)も山口同様にポスティング制度でのメジャー移籍を目指しており、秋山翔吾(埼玉西武ライオンズ)は海外フリーエージェント権を行使してメジャー移籍を希望している。今オフは、これらの日本人選手の動向にも注目だ。

  • アストロズ・グリエル 来季の年俸830万ドル+出来高で合意

    2019.11.19 12:20 Tuesday

     ユリ・グリエルは、アストロズと2020年までの5年契約を結んでいる。その契約最終年は、年俸を再交渉するか年俸調停のプロセスに突入するかをグリエルが選択できるオプションとなっていたが、日本時間11月19日、関係者によると、グリエルは再交渉の結果、年俸830万ドル+出来高25万ドルで来季の契約に合意。当初の契約では来季の年俸は800万ドルとなっていたが、30万ドル分の昇給を勝ち取った。

     現在35歳のグリエルは、弟のルルデス・グリエルJr.(ブルージェイズ)とともにキューバから亡命したあと、2016年7月にアストロズと5年4750万ドルで契約。この年36試合に出場したあと、翌2017年からは一塁のレギュラーに定着し、強力打線の一角を担ってアストロズの地区3連覇と2017年のワールドシリーズ制覇に貢献してきた。

     4年間の通算成績は、打率.293、出塁率.330、長打率.478となっており、「OPS+」では115を記録してメジャーの平均以上の打撃成績をマーク。過去2年は15本塁打、80打点前後の打撃成績にとどまっていたが、今季は自己最多の31本塁打、104打点をマークする活躍を見せ、7月には打率.408、12本塁打、31打点の大暴れで月間最優秀選手に選出された。

     なお、アストロズと5年契約を交わした際の取り決めにより、グリエルは来季終了後にフリーエージェントとなる。来季終了後にはグリエルのみならず、ジョージ・スプリンガー、マイケル・ブラントリー、ジョシュ・レディック、ブラッド・ピーコック、ジェイク・マリズニックと多くの主力選手がフリーエージェントとなる予定であり、黄金期を迎えつつあるアストロズは、一部の選手との契約延長の可能性も含め、戦力の再編を迫られることになりそうだ。

  • 2020年のアメリカ野球殿堂入り投票対象者が発表 注目はジーター

    2019.11.19 11:40 Tuesday

     日本時間11月19日、アメリカ野球殿堂は2020年の殿堂入り投票対象者の顔ぶれを発表した。最大の注目は元ヤンキースのデレク・ジーターで、有資格初年度での殿堂入りが確実視されており、今年のマリアーノ・リベラ(元ヤンキース)に続く史上2人目の満票が誕生する可能性も取り沙汰されている。投票権を持つ記者による投票は年末で締め切られ、日本時間2020年1月22日に投票結果と殿堂入り選手が発表される予定となっている。

     今回から新たに投票対象者となったのは、ジーターのほか、ボビー・アブレイユ、ジョシュ・ベケット、ヒース・ベル、エリック・シャベス、アダム・ダン、ショーン・フィギンス、ラファエル・ファーカル、ジェイソン・ジアンビ、ラウル・イバニェス、ポール・コナーコ、クリフ・リー、カルロス・ペーニャ、ブラッド・ペニー、J.J.プッツ、ブライアン・ロバーツ、アルフォンゾ・ソリアーノ、ホゼ・バルベルデという顔ぶれで、合計18人。これに、引き続き投票対象となるバリー・ボンズ、ロジャー・クレメンス、トッド・ヘルトン、アンドリュー・ジョーンズ、ジェフ・ケント、アンディ・ペティット、マニー・ラミレス、スコット・ローレン、カート・シリング、ゲーリー・シェフィールド、サミー・ソーサ、オマー・ビスケル、ビリー・ワグナー、ラリー・ウォーカーの14人を加え、合計32人が今回の投票対象者となる。

     殿堂入りのためには、記者投票で得票率75%以上が必要となり、最大10年まで投票対象となることができる。ただし、得票率が5%を下回ると、その翌年からは投票対象から除外される。今年は、リベラが史上初の満票で殿堂入りを決めたほか、エドガー・マルティネスは史上6人目となる投票対象最終年度での殿堂入りを達成。記者投票では、この2人に加え、マイク・ムシーナとロイ・ハラデイも選出された。

     今年の得票率が54.6%だったウォーカーは、今回が10度目のチャレンジであり、記者投票での殿堂入りはラストチャンスとなる。また、いずれも今回が8度目のチャレンジとなるシリング(今年60.9%)、クレメンス(同59.5%)、ボンズ(同59.1%)の3人がどこまで得票率を伸ばすか注目だ。なお、残念ながら、今回から投票対象となった18人のなかで殿堂入りの可能性があるのはジーターのみと見られており、大半が今回限りで投票対象から除外されることになるだろう。

  • ヤンキース・アンドゥハーも三塁手補強狙うチームの選択肢に

    2019.11.19 10:45 Tuesday

     今季、ジオ・ウルシェラが台頭し、DJレメイヒューが二塁のほかに三塁と一塁もこなせる能力を示したことで、昨季新人王投票で2位にランクインしながらも故障で今季を長期欠場したミゲル・アンドゥハー(ヤンキース)はトレード要員となっている。ヤンキースのブライアン・キャッシュマンGMは先週、多くの球団がこの24歳の若手三塁手に興味を示し、トレードに関して問い合わせてきていることを明らかにした。

     今季のアンドゥハーは、5月に右肩の手術を受けた影響により、わずか12試合にしか出場できなかった。しかし、昨季は打率.297、27本塁打、47二塁打の好成績をマークし、新人王投票では大谷翔平(エンゼルス)に次ぐ2位にランクイン。この年の「OPS+」の数値は130を記録しており、今季のジョシュ・ドナルドソンの127を上回っていた。

     まだフリーエージェントまで4年保有可能であるため、優勝争いを狙う球団のみならず、再建期の球団もアンドゥハーの獲得に動く可能性がある。SNYのジョン・ハーパーは、アンドゥハーがフィットする移籍先を考察しており、ブレーブスがドナルドソンとの再契約に失敗した場合、今季17勝のマックス・フリードと球団13位の有望株であるタッカー・デービッドソンを対価としてアンドゥハーの獲得を目指す可能性があるとしている。

     さらに、トップクラスの有望株を放出する意思があれば、との条件付きではあるものの、エンゼルスとタイガースもアンドゥハーの獲得候補球団に挙げられている。特にエンゼルスはフリーエージェント市場で投手の補強を最優先に目指しており、トレードで三塁手を獲得することはチーム事情にもフィットする。ただし、ハーパーは球団1位かつ全体5位の有望株であるジョー・アデルを交換要員に挙げているが、エンゼルスがアデルを放出する可能性はゼロに近いだろう。

     また、カブスがクリス・ブライアントのトレード放出を決断すれば、それに代わる三塁手としてアンドゥハーの獲得に動く可能性もある。フィリーズとレンジャーズも今オフ、三塁手の補強を目指しており、アンソニー・レンドンやマイク・ムスターカスと再契約できなかった場合、ナショナルズとブリュワーズも三塁手の争奪戦に加わることになる。レンドン、ドナルドソン、ムスターカスと人材豊富な今オフの三塁手市場だが、フリーエージェント市場での補強を回避し、トレードでのアンドゥハー獲得を目指す球団が現れるかもしれない。

  • スミス獲得のブレーブス QO物件のバムガーナー獲得に動くのか

    2019.11.18 14:30 Monday

     ブレーブスは、今オフの課題の1つである先発投手の補強として、マディソン・バムガーナーの獲得に動く可能性が取り沙汰されている。しかし、バムガーナーはジャイアンツからのクオリファイング・オファーを拒否しており、獲得の際にはドラフト指名権の喪失が発生する。ウィル・スミスを獲得してすでに来年のドラフト指名権を1つ喪失しているブレーブスだが、バムガーナーの獲得にも動くのだろうか。

     MLB公式サイトのリチャード・ジャスティスは、バムガーナーが最もフィットする移籍先としてブレーブスの名前を挙げている。確かに、ブレーブスは現時点でマイク・フォルティネビッチ、マイク・ソローカ、マックス・フリードの3枠しか先発ローテーションの顔ぶれが決まっておらず、先発投手の補強を必要としている。

     しかし、バムガーナーは、ゲリット・コール、スティーブン・ストラスバーグ、ザック・ウィーラーと同様に、いわゆる「QO物件」である。ブレーブスは、同じく「QO物件」だったスミスの獲得により、すでに来年のドラフトにおける2番目に高い順位の指名権とインターナショナル・ボーナスプール50万ドルを喪失しており、バムガーナーを獲得すると、今度は3番目に高い順位の指名権まで失うことになる。その点を考慮して、ブレーブスのバムガーナー獲得を疑問視する関係者もいる。

     ただし、ブレーブスからフリーエージェントとなったジョシュ・ドナルドソンの動向次第では、ブレーブスのバムガーナー獲得の動きが加速する可能性もある。「QO物件」であるドナルドソンが他球団と契約すれば、ブレーブスは先発投手の補強をするための資金に余裕が生まれるだけでなく、「QO物件」が流出した際の補償として、戦力均衡ラウンドBのあとに補償指名権を得ることができるからだ。

     ドナルドソンを引き留めるのか。バムガーナーの獲得に動くのか。ブレーブスはチームの現在と将来のバランスを見極めながら、今オフの補強を進めていくことになるだろう。

  • ウィーラーがFAのメッツ その穴をリリーフ補強で埋める可能性

    2019.11.18 13:30 Monday

     メッツは、今季11勝をマークしたザック・ウィーラーがフリーエージェントとなり、メッツからのクオリファイング・オファーを拒否。もちろん、メッツがウィーラーと再契約を結ぶ可能性は残されているが、先発ローテーションの空いた1枠を埋める必要が出てきた。ニューヨーク・ポストのマイク・プーマは、先発投手を1人獲得することだけが、ウィーラーの抜けた穴を埋める方法ではないと指摘する。

     来季のメッツは、すでに先発ローテーション5枠のうち4枠の顔ぶれが確定している。2年連続でナ・リーグのサイ・ヤング賞を獲得したジェイコブ・デグロムを筆頭に、ノア・シンダーガード、マーカス・ストローマン、スティーブン・マッツという面々だ。そして、残りの先発5番手は、今季リリーフで50試合以上に登板した2人の右腕が争う可能性があるようだ。

     メッツのブロディ・バンワグネンGMは、来春のスプリング・トレーニングでセス・ルーゴとロバート・グセルマンの両右腕に先発5番手を競わせる方針であると発言。もし、これらの現有戦力で先発5番手を賄えるのであれば、メッツは先発投手の獲得に資金を費やす必要がなく、先発投手を1人獲得する代わりにリリーフ投手を2人獲得して、投手力の底上げを図ることができる。プーマは、メッツが獲得を狙う可能性のあるリリーフ投手として、ウィル・ハリス、ダニエル・ハドソン、ドリュー・ポメランツ、デリン・ベタンセス、クレイグ・スタメンらの名前を挙げている。

     もちろん、ルーゴとグセルマンをブルペンに残し、ウィーラーが抜けた穴を先発投手の獲得によって純粋に埋める可能性もある。その場合、コール・ハメルズ、マイケル・ピネイダ、リック・ポーセロ、ウェイド・マイリー、イバン・ノバといったある程度実績のある先発投手を獲得し、残った資金をブルペンの補強に充てるのがベストであるとプーマは考えているようだ。

     激戦のナ・リーグ東部地区でポストシーズン返り咲きを目指すメッツ。まずは「リリーフ投手2人」もしくは「手頃な先発投手1人+リリーフ投手1人」を獲得することが、今オフの目標となりそうだ。

  • 地理的条件はコールの決断に影響を与えるのか 本命はエンゼルス?

    2019.11.18 12:30 Monday

     今オフのフリーエージェント市場における最大の目玉であるゲリット・コール。その争奪戦において、コール獲得の大本命と目されているのがエンゼルスである。コールの地元であること、エンゼルスがエース級のエースを必要としていること、オーナーのアート・モレノが補強に大金を投じる意思を見せていることなどがその理由だが、「地元」という地理的条件はコールの決断に影響を与えるのだろうか。

     MLB公式サイトのリチャード・ジャスティスは、エンゼルスとコールの関係を「フリーエージェント市場で実現し得る契約としては完璧に近いものである」と表現。コールは大金を得て地元球団でプレイすることができ、エンゼルスは念願のエースを獲得することができるため、両者にとって理想的な契約であるというわけだ。

     しかし、本命視されている球団が必ずしもその選手の獲得に成功するわけではない。昨オフも、ニューヨーク出身のパトリック・コービンはヤンキースと契約することが有力視されていたが、ヤンキースはナショナルズが提示した6年1億4000万ドルに対抗するオファーを提示せず、コービンはナショナルズと契約して今季のワールドシリーズ制覇に貢献した。

     コービンの例のように、金銭面での条件も選手の決断を左右するファクターとなるが、コールの代理人を務めるスコット・ボラスは、コールがその他の様々な条件と同様に「勝てるチームであること」を重要視していることを強調する。「地理的条件は、チャンピオンリングを獲得するという目標を継続的に狙えるチームであることほど重要であるとは思わない」とボラスはGM会議の場で発言。「コールの場合も同様で、私はコールがその目標を達成できるように最善を尽くすよ」とあくまでもワールドシリーズ制覇が最重要であることを明言した。

     コールがエンゼルスに加入すれば、マイク・トラウトとの「投打のスターコンビ」は非常に魅力的なものとなり、チームをポストシーズン進出を狙える位置へ押し上げる可能性もある。しかし、今季のエンゼルスは72勝90敗に終わっており、コール1人の力でワールドシリーズ制覇へ導くことができるとは考えにくい。ボラスの発言通り、コールが勝利を優先するのであれば、エンゼルスが本命となることはないのかもしれない。

  • フィリーズの補強ターゲットはドナルドソンよりムスターカスか

    2019.11.18 12:00 Monday

     マイケル・フランコがまたしても期待を裏切るシーズンを過ごし、「MLB Pipeline」のプロスペクト・ランキングで全体34位にランクインする有望株のアレック・ボームがまだマイナーで実戦経験を積んでいる段階のフィリーズは、三塁が今オフの補強ポイントの1つとなっている。今オフの三塁手市場は人材が充実したエリアの1つとなっているが、フィリーズは誰をターゲットとするのだろうか。

     三塁手の補強が必要なチームにとっては幸運なことに、今オフの三塁手市場にはアンソニー・レンドン、ジョシュ・ドナルドソン、マイク・ムスターカスと優秀な人材が溢れている。NBCスポーツ・フィラデルフィアのジム・サリスバリーによると、フィリーズはムスターカスに強い関心を示しており、MLB公式サイトのマーク・フェインサンドは、フィリーズがドナルドソンの動向をチェックしていることを伝えている。

     ドナルドソンとムスターカス、いずれを獲得してもフィリーズにとっては大きな戦力アップとなるが、フィリーズはムスターカスをメインターゲットとする可能性が高いと見られている。ドナルドソンとムスターカスを比較した場合、ドナルドソンを獲得するためには「より長期」で「より高額」な契約が必要となる。さらに、ドナルドソンはブレーブスからクオリファイング・オファーを受けていたため、獲得の際にはドラフト指名権の喪失が発生してしまう。

     フィリーズには次世代の正三塁手としてボームが控えているため、今オフ獲得する三塁手がボームのメジャー昇格をブロックしてしまうような状況は避けたいところ。その点で、ドナルドソンよりも短い契約で獲得できると見られるムスターカスは理想的な存在といえる。

     また、今オフのフィリーズは、三塁手と同時に先発投手の補強も必要としており、ゲリット・コール、スティーブン・ストラスバーグ、ザック・ウィーラー、マディソン・バムガーナーといった大物投手の獲得に動く可能性が高い。よって、資金面を考えると、ドナルドソンよりも安価な契約で獲得できるムスターカスはチーム事情にも合っている。また、これらの投手はクオリファイング・オファー対象者であるため、フィリーズとしてはクオリファイング・オファー対象者を複数獲得して複数のドラフト指名権を喪失するのも避けたいところだろう。

     大型補強を施しながら期待外れのシーズンを過ごしたフィリーズ。今オフも有力選手の獲得が見込まれるが、来季こそはポストシーズン進出を達成することができるのだろうか。

  • オドリッジ残留のツインズ さらなる先発投手の補強を目指す

    2019.11.18 11:30 Monday

     オフシーズンに突入した段階から、ツインズの今オフの補強ポイントが先発投手であることは明らかだった。今季、メジャー史上最多となる307本塁打を記録した打線は、主力選手のほとんどが来季も引き続きチームに留まるものの、2ケタ勝利をマークした先発投手5人のうち、ホゼ・ベリオスを除く4人がフリーエージェントとなってしまったからだ。今オフ、ツインズはフリーエージェント市場で2人の先発投手を獲得することを目指しているようだ。

     空席となった先発ローテーション4枠のうち1枠は、早々に埋まった。ツインズからクオリファイング・オファーを受けていたジェイク・オドリッジが同オファーを受諾し、残留することを決めたからだ。しかし、ツインズはまだ先発ローテーションに3つも空席がある。ジ・アスレチックのアーロン・グリーマンは、ツインズがフリーエージェント市場で2人の先発投手を獲得する可能性があると指摘する。

     グリーマンによると、ツインズは来季の年俸総額を少なくとも1億3500万ドル程度に設定していると見られる。このうち、現時点で確定している金額は、およそ8600万ドル。よって、補強に使える資金が5000万ドルほど残っており、計算できる先発投手を2人チームに加えることは十分に可能である。

     オドリッジが残留したとはいえ、単年契約であることを考えると、ツインズは実力のある投手を複数年契約で獲得することを最優先に考えるはずだ。球団規模から考えて、ゲリット・コールやスティーブン・ストラスバーグを獲得するほどの資金力はないため、ザック・ウィーラー、マディソン・バムガーナー、柳賢振(リュ・ヒョンジン)あたりが現実的な選択肢となるだろう。

     これらの先発2~3番手候補に加え、グリーマンは、ツインズが先発4番手候補としてポストシーズン経験のあるベテラン投手の獲得に動くと見る。ダラス・カイケル、コール・ハメルズ、タナー・ロアーク、リック・ポーセロ、リッチ・ヒルといった経験豊富な投手たちがその候補となる。

     9年ぶりの地区優勝を成し遂げたツインズは、3人の2ケタ勝利投手が抜けた穴を埋めることができるのか。今後の動きに注目したい。

  • Rソックス・ベッツの去就を左右する「お金」以外の理由とは

    2019.11.18 11:00 Monday

     レッドソックスとの契約延長に消極的であり、今オフ中にトレードで放出される可能性が取り沙汰されているムーキー・ベッツだが、ベッツがレッドソックスとの契約延長を拒むのは「フリーエージェント市場で自身の価値を試したいから」という「お金」だけが理由ではないようだ。WEEIラジオのロブ・ブラッドフォードは、レッドソックスのマイナー組織に将来有望な若手選手が枯渇していることが、ベッツの決断に影響を与えていると指摘する。

     一般的に、メジャーリーガーというものは、ワールドシリーズ制覇を最大の目標として毎年のシーズンに臨んでいる。もちろん、それはベッツも例外ではなく、「今後10年間、レッドソックスが安定して優勝を狙えるチームであるか」ということを考えた際に、レッドソックスが厳しい状況に立たされているのは事実。それが、ベッツがレッドソックスとの契約延長を拒む理由の1つとなっている可能性があるのだ。

     若手有望株の情報を扱う「MLB Pipeline」が公開しているプロスペクト・ランキングのトップ100にランクインしているレッドソックスの選手は、一塁と三塁を守る内野手のトリストン・カサスただ1人。しかし、そのカサスも順位は全体85位に過ぎず、メジャー昇格までは少なくとも2年以上は掛かると見られている。要するに、現在のレッドソックスは球団内部の有望株のメジャー昇格による戦力アップを、ほとんど期待できない状況なのである。

     レッドソックスがメジャー有数の資金力を誇る球団であるとはいえ、スーパースターのベッツが残留するとなると、ベッツの年俸はレッドソックスが補強に使える資金に大きな制約を与えることになる。つまり、ベッツがレッドソックスに残留することにより、球団の内部からも外部からも十分な戦力補強ができないという状況が生まれてしまう可能性があるというわけだ。

     レッドソックスのマイナー組織に若手有望株が充実していれば、契約延長に対するベッツの態度も違っていたのかもしれない。やはり、レッドソックスにとっては、ベッツを放出して若手有望株を獲得するのが、チーム状況に合ったベストの選択肢なのだろう。

« Previous PageNext Page »