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  • 2020年殿堂入り投票 ウォーカーはラストチャンスで選出なるか

    2019.11.19 14:20 Tuesday

     ラリー・ウォーカー(元ロッキーズなど)は、今回が殿堂入りの10度目のチャレンジであり、記者投票での殿堂入りはラストチャンスとなる。2018年の34.1%から今年は54.6%まで得票率を上昇させたが、ラストチャンスで念願の殿堂入りを果たすことはできるのだろうか。

     ウォーカーは、有資格初年度の2011年に得票率20.3%を記録したあと、25%の壁を越えることすらなく、4年目の2014年には10.2%まで得票率を落としたが、2017年に21.9%、2018年に34.1%、そして今年は54.6%と徐々に得票率を上げてきた。2018年から今年にかけての「得票率20.5%アップ」は歴代9位の数字だったが、これをもう一度実現すれば、殿堂入りラインの75%に手が届くことになる。

     全盛期を「打者天国」と呼ばれるクアーズ・フィールドを本拠地とするロッキーズで過ごしたことにより、過小評価される傾向のあるウォーカーだが、Baseball Referenceが算出している通算WARでは72.7を記録しており、これはティム・レインズ(69.4)、トニー・グウィン(69.2)、アンドレ・ドーソン(64.8)、デーブ・ウィンフィールド(64.2)、ブラディミール・ゲレーロ(59.4)といった殿堂入り外野手を上回っている。また、通算300本塁打以上、200盗塁以上、OPS.950以上をマークしているのは、メジャーリーグの歴史上、バリー・ボンズとウォーカーの2人だけである。

     さらに、ウォーカーは通算打率.313、出塁率.400、長打率.565をマークしているが、この三部門すべてでウォーカーを上回る数字を残しているのは、ベーブ・ルース、ジミー・フォックス、テッド・ウィリアムス、ルー・ゲーリッグ、ハンク・グリーンバーグ、ロジャース・ホーンスビーの6人だけであり、いずれもアメリカ野球殿堂入りを果たしている。

     ウォーカーは殿堂入りに関して「もし私が間違いを犯しているとすれば、クアーズ・フィールドでプレイしたことだと思う」と語っているが、敵地での通算OPS.865はウィリー・スタージェル、ケン・グリフィーJr.、レジー・ジャクソン、オーランド・セペダ、グウィン、アル・ケーライン、ジョージ・ブレット、ロベルト・クレメンテといった殿堂入り選手と同等かそれ以上である。よって、クアーズ・フィールドでプレイしていなくとも、ウォーカーは殿堂入りに値するような成績を残すことができた可能性があるのだ。

     ラストチャンスで殿堂入りを果たしたのは過去6人だけ。ウォーカーは、レッド・ラフィング、ジョー・メドウィック、ラルフ・カイナー、ジム・ライス、レインズ、エドガー・マルティネスに次ぐ7人目となることができるだろうか。

  • 2020年殿堂入り投票 ジーターは史上2人目の満票選出なるか

    2019.11.19 13:40 Tuesday

     2020年のアメリカ野球殿堂入り投票に、いよいよデレク・ジーターが登場する。ヤンキース一筋20年、正遊撃手として通算3465安打を放ったのみならず、チームリーダーとして5度のワールドシリーズ制覇を経験したフランチャイズ・プレイヤーにして球界を代表するスーパースター。今年のマリアーノ・リベラに次ぐ、史上2人目となる満票での選出の可能性も取り沙汰されている。

     2年前、ジーターは「1つの球団でキャリア全体を過ごすことができるのは、最も特別なことだと思う。(移籍が当たり前となった)今の時代では、これはそれほど頻繁に起こることではないからね。僕は自分がプレイしたかった唯一の場所で、それを実現することができた。本当に感謝しているよ」と語り、ヤンキースの正遊撃手としてキャリア全体を過ごせたことを感謝していた。

     オールスター・ゲーム選出14度、ゴールドグラブ賞5度、ワールドシリーズ制覇5度、歴代6位の通算3465安打など、輝かしい実績を誇るジーターについて、ジョー・トーレは「私が監督を務めてきたなかでベストの選手は誰かと聞かれたら、デレクの名前を挙げるよ。簡単なチョイスさ」と語っている。打率.310、544二塁打、260本塁打、358盗塁という通算成績のみならず、158試合で200安打、打率.308というポストシーズンでの勝負強さも特筆に値する。

     「大きな一打が必要な場面、特にポストシーズンのそういう場面で最も頼りになる男はデレクなんだ」と語るのは、ヤンキース時代のチームメイトであるアンディ・ペティット。「何度も何度も、彼は大きな一打を放ってきた。僕が見てきたなかでは、彼は最も勝負強い打者だよ」とジーターの大舞台での勝負強さを絶賛する。2000年のワールドシリーズ第4戦での先頭打者アーチ、2001年のポストシーズンのアスレチックス戦で見せた「ザ・フリップ」、通算3000安打を飾ったホームラン。ジーターが勝負強さを発揮したシーンは枚挙にいとまがない。2000年にオールスター・ゲームとワールドシリーズのMVPを受賞したのは、その象徴と言えるだろう。

     積み上げてきた通算成績は一般的な殿堂入りの基準をクリアしており、ポストシーズンでの実績など、印象度の面でも文句なし。リベラは「もし僕が決めることができるなら、彼の得票率は100%どころじゃない。1000%だよ!」と満票での殿堂入りを後押しするが、果たしてどのような結果になるのだろうか。

  • 読売ジャイアンツが右腕・山口俊のポスティングを容認へ

    2019.11.19 12:55 Tuesday

     スポーツニッポンの報道によると、日本プロ野球の読売ジャイアンツは32歳の右腕、山口俊のメジャーリーグ挑戦を容認する意向だ。山口は今季170イニングを投げて防御率2.91をマーク。先日行われた「WBSC プレミア12」では東京ドームで行われた決勝戦に先発し、初回に3点を失ってマウンドを降りた。

     山口は日本プロ野球で14シーズンのプレイ経験があり、2006年に横浜ベイスターズでデビューし、2017年に読売ジャイアンツに加入した。日本プロ野球では、通算427試合(うち90先発)に登板して防御率3.35、WHIP1.24をマークしている。

     読売ジャイアンツでの1年目のシーズンとなった2017年、山口は泥酔して右手の甲を負傷し、東京都内の病院を訪れたあと、泥酔状態のまま警備員に暴行を加えたり、出入口の扉を損壊したりした疑いが浮上し、球団から出場停止処分を受けて後半戦を棒に振った。翌2018年は6完投を記録するなど9勝をマークし、今季は15勝、188奪三振、勝率.789の三部門でリーグトップの数字をマークするエース級の活躍を披露。満を持してメジャーリーグ挑戦を決断した。

     ダルビッシュ有(カブス)、田中将大(ヤンキース)、前田健太(ドジャース)のように、日本プロ野球で超一流の成績を残し続けてきた選手ではないため、優勝争いを目指すチームが先発ローテーションの一角として獲得に動くことは考えにくい。山口の獲得に動くのは、再建中で1~2年の「つなぎ役」としてイニングイーター的存在を必要としているチームに限られるのではないだろうか。

     なお、今オフのメジャー移籍を目指す日本人選手は山口だけではない。筒香嘉智(横浜DeNAベイスターズ)と菊池涼介(広島東洋カープ)も山口同様にポスティング制度でのメジャー移籍を目指しており、秋山翔吾(埼玉西武ライオンズ)は海外フリーエージェント権を行使してメジャー移籍を希望している。今オフは、これらの日本人選手の動向にも注目だ。

  • アストロズ・グリエル 来季の年俸830万ドル+出来高で合意

    2019.11.19 12:20 Tuesday

     ユリ・グリエルは、アストロズと2020年までの5年契約を結んでいる。その契約最終年は、年俸を再交渉するか年俸調停のプロセスに突入するかをグリエルが選択できるオプションとなっていたが、日本時間11月19日、関係者によると、グリエルは再交渉の結果、年俸830万ドル+出来高25万ドルで来季の契約に合意。当初の契約では来季の年俸は800万ドルとなっていたが、30万ドル分の昇給を勝ち取った。

     現在35歳のグリエルは、弟のルルデス・グリエルJr.(ブルージェイズ)とともにキューバから亡命したあと、2016年7月にアストロズと5年4750万ドルで契約。この年36試合に出場したあと、翌2017年からは一塁のレギュラーに定着し、強力打線の一角を担ってアストロズの地区3連覇と2017年のワールドシリーズ制覇に貢献してきた。

     4年間の通算成績は、打率.293、出塁率.330、長打率.478となっており、「OPS+」では115を記録してメジャーの平均以上の打撃成績をマーク。過去2年は15本塁打、80打点前後の打撃成績にとどまっていたが、今季は自己最多の31本塁打、104打点をマークする活躍を見せ、7月には打率.408、12本塁打、31打点の大暴れで月間最優秀選手に選出された。

     なお、アストロズと5年契約を交わした際の取り決めにより、グリエルは来季終了後にフリーエージェントとなる。来季終了後にはグリエルのみならず、ジョージ・スプリンガー、マイケル・ブラントリー、ジョシュ・レディック、ブラッド・ピーコック、ジェイク・マリズニックと多くの主力選手がフリーエージェントとなる予定であり、黄金期を迎えつつあるアストロズは、一部の選手との契約延長の可能性も含め、戦力の再編を迫られることになりそうだ。

  • 2020年のアメリカ野球殿堂入り投票対象者が発表 注目はジーター

    2019.11.19 11:40 Tuesday

     日本時間11月19日、アメリカ野球殿堂は2020年の殿堂入り投票対象者の顔ぶれを発表した。最大の注目は元ヤンキースのデレク・ジーターで、有資格初年度での殿堂入りが確実視されており、今年のマリアーノ・リベラ(元ヤンキース)に続く史上2人目の満票が誕生する可能性も取り沙汰されている。投票権を持つ記者による投票は年末で締め切られ、日本時間2020年1月22日に投票結果と殿堂入り選手が発表される予定となっている。

     今回から新たに投票対象者となったのは、ジーターのほか、ボビー・アブレイユ、ジョシュ・ベケット、ヒース・ベル、エリック・シャベス、アダム・ダン、ショーン・フィギンス、ラファエル・ファーカル、ジェイソン・ジアンビ、ラウル・イバニェス、ポール・コナーコ、クリフ・リー、カルロス・ペーニャ、ブラッド・ペニー、J.J.プッツ、ブライアン・ロバーツ、アルフォンゾ・ソリアーノ、ホゼ・バルベルデという顔ぶれで、合計18人。これに、引き続き投票対象となるバリー・ボンズ、ロジャー・クレメンス、トッド・ヘルトン、アンドリュー・ジョーンズ、ジェフ・ケント、アンディ・ペティット、マニー・ラミレス、スコット・ローレン、カート・シリング、ゲーリー・シェフィールド、サミー・ソーサ、オマー・ビスケル、ビリー・ワグナー、ラリー・ウォーカーの14人を加え、合計32人が今回の投票対象者となる。

     殿堂入りのためには、記者投票で得票率75%以上が必要となり、最大10年まで投票対象となることができる。ただし、得票率が5%を下回ると、その翌年からは投票対象から除外される。今年は、リベラが史上初の満票で殿堂入りを決めたほか、エドガー・マルティネスは史上6人目となる投票対象最終年度での殿堂入りを達成。記者投票では、この2人に加え、マイク・ムシーナとロイ・ハラデイも選出された。

     今年の得票率が54.6%だったウォーカーは、今回が10度目のチャレンジであり、記者投票での殿堂入りはラストチャンスとなる。また、いずれも今回が8度目のチャレンジとなるシリング(今年60.9%)、クレメンス(同59.5%)、ボンズ(同59.1%)の3人がどこまで得票率を伸ばすか注目だ。なお、残念ながら、今回から投票対象となった18人のなかで殿堂入りの可能性があるのはジーターのみと見られており、大半が今回限りで投票対象から除外されることになるだろう。

  • ヤンキース・アンドゥハーも三塁手補強狙うチームの選択肢に

    2019.11.19 10:45 Tuesday

     今季、ジオ・ウルシェラが台頭し、DJレメイヒューが二塁のほかに三塁と一塁もこなせる能力を示したことで、昨季新人王投票で2位にランクインしながらも故障で今季を長期欠場したミゲル・アンドゥハー(ヤンキース)はトレード要員となっている。ヤンキースのブライアン・キャッシュマンGMは先週、多くの球団がこの24歳の若手三塁手に興味を示し、トレードに関して問い合わせてきていることを明らかにした。

     今季のアンドゥハーは、5月に右肩の手術を受けた影響により、わずか12試合にしか出場できなかった。しかし、昨季は打率.297、27本塁打、47二塁打の好成績をマークし、新人王投票では大谷翔平(エンゼルス)に次ぐ2位にランクイン。この年の「OPS+」の数値は130を記録しており、今季のジョシュ・ドナルドソンの127を上回っていた。

     まだフリーエージェントまで4年保有可能であるため、優勝争いを狙う球団のみならず、再建期の球団もアンドゥハーの獲得に動く可能性がある。SNYのジョン・ハーパーは、アンドゥハーがフィットする移籍先を考察しており、ブレーブスがドナルドソンとの再契約に失敗した場合、今季17勝のマックス・フリードと球団13位の有望株であるタッカー・デービッドソンを対価としてアンドゥハーの獲得を目指す可能性があるとしている。

     さらに、トップクラスの有望株を放出する意思があれば、との条件付きではあるものの、エンゼルスとタイガースもアンドゥハーの獲得候補球団に挙げられている。特にエンゼルスはフリーエージェント市場で投手の補強を最優先に目指しており、トレードで三塁手を獲得することはチーム事情にもフィットする。ただし、ハーパーは球団1位かつ全体5位の有望株であるジョー・アデルを交換要員に挙げているが、エンゼルスがアデルを放出する可能性はゼロに近いだろう。

     また、カブスがクリス・ブライアントのトレード放出を決断すれば、それに代わる三塁手としてアンドゥハーの獲得に動く可能性もある。フィリーズとレンジャーズも今オフ、三塁手の補強を目指しており、アンソニー・レンドンやマイク・ムスターカスと再契約できなかった場合、ナショナルズとブリュワーズも三塁手の争奪戦に加わることになる。レンドン、ドナルドソン、ムスターカスと人材豊富な今オフの三塁手市場だが、フリーエージェント市場での補強を回避し、トレードでのアンドゥハー獲得を目指す球団が現れるかもしれない。

  • スミス獲得のブレーブス QO物件のバムガーナー獲得に動くのか

    2019.11.18 14:30 Monday

     ブレーブスは、今オフの課題の1つである先発投手の補強として、マディソン・バムガーナーの獲得に動く可能性が取り沙汰されている。しかし、バムガーナーはジャイアンツからのクオリファイング・オファーを拒否しており、獲得の際にはドラフト指名権の喪失が発生する。ウィル・スミスを獲得してすでに来年のドラフト指名権を1つ喪失しているブレーブスだが、バムガーナーの獲得にも動くのだろうか。

     MLB公式サイトのリチャード・ジャスティスは、バムガーナーが最もフィットする移籍先としてブレーブスの名前を挙げている。確かに、ブレーブスは現時点でマイク・フォルティネビッチ、マイク・ソローカ、マックス・フリードの3枠しか先発ローテーションの顔ぶれが決まっておらず、先発投手の補強を必要としている。

     しかし、バムガーナーは、ゲリット・コール、スティーブン・ストラスバーグ、ザック・ウィーラーと同様に、いわゆる「QO物件」である。ブレーブスは、同じく「QO物件」だったスミスの獲得により、すでに来年のドラフトにおける2番目に高い順位の指名権とインターナショナル・ボーナスプール50万ドルを喪失しており、バムガーナーを獲得すると、今度は3番目に高い順位の指名権まで失うことになる。その点を考慮して、ブレーブスのバムガーナー獲得を疑問視する関係者もいる。

     ただし、ブレーブスからフリーエージェントとなったジョシュ・ドナルドソンの動向次第では、ブレーブスのバムガーナー獲得の動きが加速する可能性もある。「QO物件」であるドナルドソンが他球団と契約すれば、ブレーブスは先発投手の補強をするための資金に余裕が生まれるだけでなく、「QO物件」が流出した際の補償として、戦力均衡ラウンドBのあとに補償指名権を得ることができるからだ。

     ドナルドソンを引き留めるのか。バムガーナーの獲得に動くのか。ブレーブスはチームの現在と将来のバランスを見極めながら、今オフの補強を進めていくことになるだろう。

  • ウィーラーがFAのメッツ その穴をリリーフ補強で埋める可能性

    2019.11.18 13:30 Monday

     メッツは、今季11勝をマークしたザック・ウィーラーがフリーエージェントとなり、メッツからのクオリファイング・オファーを拒否。もちろん、メッツがウィーラーと再契約を結ぶ可能性は残されているが、先発ローテーションの空いた1枠を埋める必要が出てきた。ニューヨーク・ポストのマイク・プーマは、先発投手を1人獲得することだけが、ウィーラーの抜けた穴を埋める方法ではないと指摘する。

     来季のメッツは、すでに先発ローテーション5枠のうち4枠の顔ぶれが確定している。2年連続でナ・リーグのサイ・ヤング賞を獲得したジェイコブ・デグロムを筆頭に、ノア・シンダーガード、マーカス・ストローマン、スティーブン・マッツという面々だ。そして、残りの先発5番手は、今季リリーフで50試合以上に登板した2人の右腕が争う可能性があるようだ。

     メッツのブロディ・バンワグネンGMは、来春のスプリング・トレーニングでセス・ルーゴとロバート・グセルマンの両右腕に先発5番手を競わせる方針であると発言。もし、これらの現有戦力で先発5番手を賄えるのであれば、メッツは先発投手の獲得に資金を費やす必要がなく、先発投手を1人獲得する代わりにリリーフ投手を2人獲得して、投手力の底上げを図ることができる。プーマは、メッツが獲得を狙う可能性のあるリリーフ投手として、ウィル・ハリス、ダニエル・ハドソン、ドリュー・ポメランツ、デリン・ベタンセス、クレイグ・スタメンらの名前を挙げている。

     もちろん、ルーゴとグセルマンをブルペンに残し、ウィーラーが抜けた穴を先発投手の獲得によって純粋に埋める可能性もある。その場合、コール・ハメルズ、マイケル・ピネイダ、リック・ポーセロ、ウェイド・マイリー、イバン・ノバといったある程度実績のある先発投手を獲得し、残った資金をブルペンの補強に充てるのがベストであるとプーマは考えているようだ。

     激戦のナ・リーグ東部地区でポストシーズン返り咲きを目指すメッツ。まずは「リリーフ投手2人」もしくは「手頃な先発投手1人+リリーフ投手1人」を獲得することが、今オフの目標となりそうだ。

  • 地理的条件はコールの決断に影響を与えるのか 本命はエンゼルス?

    2019.11.18 12:30 Monday

     今オフのフリーエージェント市場における最大の目玉であるゲリット・コール。その争奪戦において、コール獲得の大本命と目されているのがエンゼルスである。コールの地元であること、エンゼルスがエース級のエースを必要としていること、オーナーのアート・モレノが補強に大金を投じる意思を見せていることなどがその理由だが、「地元」という地理的条件はコールの決断に影響を与えるのだろうか。

     MLB公式サイトのリチャード・ジャスティスは、エンゼルスとコールの関係を「フリーエージェント市場で実現し得る契約としては完璧に近いものである」と表現。コールは大金を得て地元球団でプレイすることができ、エンゼルスは念願のエースを獲得することができるため、両者にとって理想的な契約であるというわけだ。

     しかし、本命視されている球団が必ずしもその選手の獲得に成功するわけではない。昨オフも、ニューヨーク出身のパトリック・コービンはヤンキースと契約することが有力視されていたが、ヤンキースはナショナルズが提示した6年1億4000万ドルに対抗するオファーを提示せず、コービンはナショナルズと契約して今季のワールドシリーズ制覇に貢献した。

     コービンの例のように、金銭面での条件も選手の決断を左右するファクターとなるが、コールの代理人を務めるスコット・ボラスは、コールがその他の様々な条件と同様に「勝てるチームであること」を重要視していることを強調する。「地理的条件は、チャンピオンリングを獲得するという目標を継続的に狙えるチームであることほど重要であるとは思わない」とボラスはGM会議の場で発言。「コールの場合も同様で、私はコールがその目標を達成できるように最善を尽くすよ」とあくまでもワールドシリーズ制覇が最重要であることを明言した。

     コールがエンゼルスに加入すれば、マイク・トラウトとの「投打のスターコンビ」は非常に魅力的なものとなり、チームをポストシーズン進出を狙える位置へ押し上げる可能性もある。しかし、今季のエンゼルスは72勝90敗に終わっており、コール1人の力でワールドシリーズ制覇へ導くことができるとは考えにくい。ボラスの発言通り、コールが勝利を優先するのであれば、エンゼルスが本命となることはないのかもしれない。

  • フィリーズの補強ターゲットはドナルドソンよりムスターカスか

    2019.11.18 12:00 Monday

     マイケル・フランコがまたしても期待を裏切るシーズンを過ごし、「MLB Pipeline」のプロスペクト・ランキングで全体34位にランクインする有望株のアレック・ボームがまだマイナーで実戦経験を積んでいる段階のフィリーズは、三塁が今オフの補強ポイントの1つとなっている。今オフの三塁手市場は人材が充実したエリアの1つとなっているが、フィリーズは誰をターゲットとするのだろうか。

     三塁手の補強が必要なチームにとっては幸運なことに、今オフの三塁手市場にはアンソニー・レンドン、ジョシュ・ドナルドソン、マイク・ムスターカスと優秀な人材が溢れている。NBCスポーツ・フィラデルフィアのジム・サリスバリーによると、フィリーズはムスターカスに強い関心を示しており、MLB公式サイトのマーク・フェインサンドは、フィリーズがドナルドソンの動向をチェックしていることを伝えている。

     ドナルドソンとムスターカス、いずれを獲得してもフィリーズにとっては大きな戦力アップとなるが、フィリーズはムスターカスをメインターゲットとする可能性が高いと見られている。ドナルドソンとムスターカスを比較した場合、ドナルドソンを獲得するためには「より長期」で「より高額」な契約が必要となる。さらに、ドナルドソンはブレーブスからクオリファイング・オファーを受けていたため、獲得の際にはドラフト指名権の喪失が発生してしまう。

     フィリーズには次世代の正三塁手としてボームが控えているため、今オフ獲得する三塁手がボームのメジャー昇格をブロックしてしまうような状況は避けたいところ。その点で、ドナルドソンよりも短い契約で獲得できると見られるムスターカスは理想的な存在といえる。

     また、今オフのフィリーズは、三塁手と同時に先発投手の補強も必要としており、ゲリット・コール、スティーブン・ストラスバーグ、ザック・ウィーラー、マディソン・バムガーナーといった大物投手の獲得に動く可能性が高い。よって、資金面を考えると、ドナルドソンよりも安価な契約で獲得できるムスターカスはチーム事情にも合っている。また、これらの投手はクオリファイング・オファー対象者であるため、フィリーズとしてはクオリファイング・オファー対象者を複数獲得して複数のドラフト指名権を喪失するのも避けたいところだろう。

     大型補強を施しながら期待外れのシーズンを過ごしたフィリーズ。今オフも有力選手の獲得が見込まれるが、来季こそはポストシーズン進出を達成することができるのだろうか。

  • オドリッジ残留のツインズ さらなる先発投手の補強を目指す

    2019.11.18 11:30 Monday

     オフシーズンに突入した段階から、ツインズの今オフの補強ポイントが先発投手であることは明らかだった。今季、メジャー史上最多となる307本塁打を記録した打線は、主力選手のほとんどが来季も引き続きチームに留まるものの、2ケタ勝利をマークした先発投手5人のうち、ホゼ・ベリオスを除く4人がフリーエージェントとなってしまったからだ。今オフ、ツインズはフリーエージェント市場で2人の先発投手を獲得することを目指しているようだ。

     空席となった先発ローテーション4枠のうち1枠は、早々に埋まった。ツインズからクオリファイング・オファーを受けていたジェイク・オドリッジが同オファーを受諾し、残留することを決めたからだ。しかし、ツインズはまだ先発ローテーションに3つも空席がある。ジ・アスレチックのアーロン・グリーマンは、ツインズがフリーエージェント市場で2人の先発投手を獲得する可能性があると指摘する。

     グリーマンによると、ツインズは来季の年俸総額を少なくとも1億3500万ドル程度に設定していると見られる。このうち、現時点で確定している金額は、およそ8600万ドル。よって、補強に使える資金が5000万ドルほど残っており、計算できる先発投手を2人チームに加えることは十分に可能である。

     オドリッジが残留したとはいえ、単年契約であることを考えると、ツインズは実力のある投手を複数年契約で獲得することを最優先に考えるはずだ。球団規模から考えて、ゲリット・コールやスティーブン・ストラスバーグを獲得するほどの資金力はないため、ザック・ウィーラー、マディソン・バムガーナー、柳賢振(リュ・ヒョンジン)あたりが現実的な選択肢となるだろう。

     これらの先発2~3番手候補に加え、グリーマンは、ツインズが先発4番手候補としてポストシーズン経験のあるベテラン投手の獲得に動くと見る。ダラス・カイケル、コール・ハメルズ、タナー・ロアーク、リック・ポーセロ、リッチ・ヒルといった経験豊富な投手たちがその候補となる。

     9年ぶりの地区優勝を成し遂げたツインズは、3人の2ケタ勝利投手が抜けた穴を埋めることができるのか。今後の動きに注目したい。

  • Rソックス・ベッツの去就を左右する「お金」以外の理由とは

    2019.11.18 11:00 Monday

     レッドソックスとの契約延長に消極的であり、今オフ中にトレードで放出される可能性が取り沙汰されているムーキー・ベッツだが、ベッツがレッドソックスとの契約延長を拒むのは「フリーエージェント市場で自身の価値を試したいから」という「お金」だけが理由ではないようだ。WEEIラジオのロブ・ブラッドフォードは、レッドソックスのマイナー組織に将来有望な若手選手が枯渇していることが、ベッツの決断に影響を与えていると指摘する。

     一般的に、メジャーリーガーというものは、ワールドシリーズ制覇を最大の目標として毎年のシーズンに臨んでいる。もちろん、それはベッツも例外ではなく、「今後10年間、レッドソックスが安定して優勝を狙えるチームであるか」ということを考えた際に、レッドソックスが厳しい状況に立たされているのは事実。それが、ベッツがレッドソックスとの契約延長を拒む理由の1つとなっている可能性があるのだ。

     若手有望株の情報を扱う「MLB Pipeline」が公開しているプロスペクト・ランキングのトップ100にランクインしているレッドソックスの選手は、一塁と三塁を守る内野手のトリストン・カサスただ1人。しかし、そのカサスも順位は全体85位に過ぎず、メジャー昇格までは少なくとも2年以上は掛かると見られている。要するに、現在のレッドソックスは球団内部の有望株のメジャー昇格による戦力アップを、ほとんど期待できない状況なのである。

     レッドソックスがメジャー有数の資金力を誇る球団であるとはいえ、スーパースターのベッツが残留するとなると、ベッツの年俸はレッドソックスが補強に使える資金に大きな制約を与えることになる。つまり、ベッツがレッドソックスに残留することにより、球団の内部からも外部からも十分な戦力補強ができないという状況が生まれてしまう可能性があるというわけだ。

     レッドソックスのマイナー組織に若手有望株が充実していれば、契約延長に対するベッツの態度も違っていたのかもしれない。やはり、レッドソックスにとっては、ベッツを放出して若手有望株を獲得するのが、チーム状況に合ったベストの選択肢なのだろう。

  • 隠れた好左腕・ポメランツ リリーフで三振率47.2%を記録

    2019.11.17 16:30 Sunday

     フリーエージェント市場で多くの球団から注目を集めそうなリリーフ投手として、ウィル・スミス(すでにブレーブスと契約)、ウィル・ハリス、そして故障からの復活が期待されるデリン・ベタンセスらの名前が挙げられるが、ひっそりと好成績を残していたサウスポーがいる。その男の名はドリュー・ポメランツだ。今季、防御率4.85に終わったポメランツだが、今オフ最高のリリーフ補強になる可能性を秘めている。

     ポメランツといえば、ロッキーズ時代にプロスペクトとして期待されながらも大成できず、メジャー6年目の2016年にようやく初の2ケタ勝利となる11勝、2017年にはレッドソックスで自己最多の17勝をマークした先発左腕だ。しかし、ジャイアンツで開幕を迎えた今季は、先発で結果を残せず、先発で17試合、リリーフで4試合に登板して2勝9敗、防御率5.68に終わり、7月末にトレードでブリュワーズへ放出。しかし、移籍後は先発で1試合、リリーフで24試合に登板し、防御率2.39と復調した。

     そのなかで注目したいのが、ポメランツの三振奪取能力の高さだ。ポメランツには、ジョシュ・ヘイダー(ブリュワーズ)やクレイグ・キンブレル(カブス)のような知名度はないものの、今季リリーフで28回2/3を投げて106人の打者と対戦し、50奪三振を記録。9イニングに換算すると15.7三振となり、もっとわかりやすく言うと、対戦した打者の47.2%を三振に仕留めているのである。

     2002年以降の18シーズンで、リリーフとして100人以上の打者と対戦し、47.2%以上の三振率を記録した投手はポメランツを含めて5人(6度)だけ。2014年に52.5%を記録したアロルディス・チャップマン(当時レッズ)を筆頭に、キンブレル(唯一2度記録)、カーター・キャップス、ヘイダー、そしてポメランツという顔ぶれである。このうち、キャップスだけは故障により大成できなかったものの、他にもトップ10にはエリック・ガニエ、アンドリュー・ミラー、エドウィン・ディアスらが名を連ねており、今季ポメランツがリリーフで残した数字は、「超一流リリーバー」のそれなのだ。

     リリーフ転向後は、フォーシームの平均球速が上昇し、フォーシームの投球割合も増加しているというデータがある。速球の威力が増した結果、決め球のカーブもより効果的になり、それが三振率の急上昇に繋がったというわけだ。今季のたった28回2/3だけで「ポメランツは超一流のリリーバー」と決めつけてしまうのは早計かもしれないが、ブルペンの補強を目指す球団が獲得を検討する価値は十分にあるだろう。

  • 今季37本塁打のドナルドソンにレンジャーズなどが興味

    2019.11.17 15:30 Sunday

     今オフのフリーエージェント市場において、最も人材が充実しているポジションの1つとなっているのが三塁手である。ナ・リーグ打点王に輝いたアンソニー・レンドンを筆頭に、ジョシュ・ドナルドソン、マイク・ムスターカスといった好選手がズラリと顔を揃えている。三塁手の補強を目指すチームも多く、今オフは三塁手が最もホットな市場の1つとなりそうだ。

     MLB公式サイトのマーク・フェインサンドは「ナショナルズ、フィリーズ、ブレーブス、レンジャーズ、ドジャースを含む多くのチームが三塁手の補強を目指している」と紹介。そして、フェインサンドが具体的な名前を挙げて紹介した5球団は、いずれもドナルドソンの獲得に興味を示しているという。

     ドナルドソンが多くの球団から興味を持たれる理由は明快だ。ブルージェイズ時代の2015年にア・リーグMVPに輝いた強打の三塁手は、37本塁打、長打率.521をマークしてパワーに衰えがないことを証明し、選球眼の良さも健在(四球率15.2%)。さらに、ゴールドグラブ賞を受賞したノーラン・アレナード(ロッキーズ)を上回ってナ・リーグ三塁手ベストとなる守備防御点+15を記録し、好守にも陰りがないことを大いにアピールした。

     スコット・ボラスがレンドンの代理人を務めていることを考えると、レンドンとの契約は一部の球団しか手を出せないような莫大なものとなる可能性があり、レンドンに比べて手頃な契約で獲得できる可能性があることも、ドナルドソンが人気を集めている理由の1つかもしれない。ドナルドソンは今季の年俸が2300万ドルで来月34歳の誕生日を迎えるため、3年7500万ドルあたりの契約が目安となりそうだ。

     ハイレベルな攻守に加え、優秀な選球眼まで兼ね備えているドナルドソン。今オフのフリーエージェント市場におけるベストの野手と評価されているレンドンよりも現時点で人気を集めているのは、決して不思議なことではない。

  • FA右腕・コールが最もフィットするチームはエンゼルス?

    2019.11.17 15:00 Sunday

     クオリファイング・オファーの返答期限を過ぎ、いよいよ本格的に幕を開けたフリーエージェント市場。ファンは自分の応援するチームがゲリット・コールやアンソニー・レンドンを獲得するのを夢見て、楽しく過ごすシーズンである。MLB公式サイトでは、リチャード・ジャスティスがフリーエージェントの有力9選手について、最もフィットする移籍先を紹介。そのなかで、コールの移籍先として大谷翔平が所属するエンゼルスを挙げている。

     ジャスティスは、コールが最もフィットする移籍先にエンゼルスを選んだ理由として、コールが南カリフォルニアの出身であること、エンゼルスが投手の補強を必要としていること、そして必要な補強には多額の資金を注入する意思があることなどを挙げている。エンゼルスのほか、ドジャース、パドレスといった西海岸に本拠地を置くチームが有力候補となるが、今季メジャー最多の326奪三振をマークした右腕を狙うチームは、もちろんこの3球団だけではないはずだ。

     球団史上初のワールドシリーズ制覇に貢献したレンドンとスティーブン・ストラスバーグについては、ナショナルズ残留をベストの選択肢として紹介。ナショナルズは両選手の引き留めを目指して、両選手の代理人を務めるスコット・ボラスとすでに面会しており、今後の動向が注目される。また、ジャスティスはパドレス、ドジャース、レンジャーズなどがレンドンとストラスバーグのいずれか、もしくは両方の獲得に動く可能性についても言及している。

     このほか、ベテラン左腕のコール・ハメルズは古巣のフィリーズ、好捕手のヤスマニ・グランダルは正捕手不在のアストロズ、メッツからフリーエージェントとなったザック・ウィーラーは同じニューヨークに本拠地を置くヤンキース、今季復活を遂げたジョシュ・ドナルドソンは正三塁手不在のレンジャーズ、ジャイアンツでエースとして活躍したマディソン・バムガーナーは先発投手の補強を狙うブレーブス、最優秀防御率のタイトルを手にした柳賢振(リュ・ヒョンジン)はパドレスが最もフィットする移籍先として選ばれている。ジャスティスのこれらの予想のうち、実現するものはあるのだろうか。

  • グレゴリアス ヤンキースと再契約の可能性は消滅せず

    2019.11.16 13:00 Saturday

     ヤンキースは今オフ、フリーエージェントとなったディディ・グレゴリアスに対してクオリファイング・オファーを提示しなかった。この時点で、デレク・ジーターの後継者として2015年からヤンキースの正遊撃手を務めていたグレゴリアスとヤンキースとの関係は終了したと見られていた。しかし、グレゴリアスがヤンキースと再契約を結ぶ可能性が消滅したわけではないようだ。

     ヤンキースのブライアン・キャッシュマンGMは、グレゴリアス退団後の自軍の内野手事情に満足していると見られる。グレゴリアスが抜けた遊撃には二塁からグレイバー・トーレスを回し、今季内野のユーティリティを務めたDJレメイヒューを二塁に固定することによって、グレゴリアスが退団した穴を埋めることができるからだ。よって、グレゴリアスがヤンキースと再契約を結ぶ可能性は極めて低いと見られている。

     ところが、MLB公式サイトでヤンキースの番記者を務めるブライアン・ホックは、「キャッシュマンはグレゴリアスの代理人を務めるジム・マレーとコンタクトを取り続けている。よって、再契約の可能性はまだ残っている」と報じている。ただし、ヤンキースの内野手事情を考慮すると、グレゴリアスがヤンキース残留を熱望した場合を除き、ヤンキースのほうから積極的にグレゴリアスとの再契約に向けて動くことはないだろう。

     もし、グレゴリアスがヤンキースに残留するのであれば、グレゴリアスが正遊撃手、トーレスが正二塁手を務め、レメイヒューが内野のユーティリティに回るという今季同様の形で来季に臨むことになる。その場合、ミゲル・アンドゥハーやグレッグ・バードは完全な余剰戦力となるため、キャッシュマンはこれらの選手のトレード放出を画策するはずだ。なお、グレゴリアスにはすでにレッズなど複数の球団からの関心が寄せられており、ヤンキースも最優先の補強ポイントは内野手ではないため、最終的にはグレゴリアスはヤンキース以外のチームと契約することになるだろう。

  • カブスがスター遊撃手・バイエズとの契約延長交渉をスタート

    2019.11.16 12:20 Saturday

     カブスは、クリス・ブライアント、アンソニー・リゾー、ハビアー・バイエズ、ウィルソン・コントレラス、カイル・シュワーバーといった若手野手たちの成長と活躍が、2016年のワールドシリーズ制覇をもたらした。今後、これらの野手陣をいかにチームに留めておくかが戦力維持のポイントとなるが、すでにバイエズとの契約延長交渉を開始していることが報じられている。

     2018年に大ブレイクを遂げてMVP級の活躍を見せたバイエズは、今季も故障に苦しまされながらもチームの中心選手に相応しい好成績をマーク。今や球界を代表するスター遊撃手へと成長を遂げた。そのバイエズについて、シカゴ・サンタイムズのゴードン・ウィッテンマイアーは「カブスはバイエズとの契約延長交渉を開始した」と報じている。

     来月27歳の誕生日を迎えるバイエズは、今季の年俸が520万ドルで、年俸調停2年目のシーズンとなる来季は900万ドル前後まで昇給することが予想されている。年齢やこれまでの実績を考えると、今回の契約延長が実現すれば長期のものとなる可能性が高く、総額は1億ドルを超えると見られている。

     また、ウィッテンマイアーは、カブスがバイエズとの契約延長交渉を真っ先に開始した理由として、他の選手よりも契約延長を受け入れる可能性が高いことを挙げている。トレードの噂が絶えないブライアントは、強打の三塁手としてカブスが引き留めておきたい人材であるものの、自身の価値を確かめるために2年後にフリーエージェント市場へ出る意向であり、契約延長交渉は難航すると予想されている。よって、カブスとしてはバイエズとの契約延長を成立させ、スター選手をまとめて失ってしまうのを避けたいという狙いがあるのだろう。

     バイエズとブライアントはともにフリーエージェントまであと2年あるため、カブスとしては必ずしも契約延長交渉を急ぐ必要はない。しかし、少なくとも現時点では、カブスはバイエズとの契約延長を最優先に考えているようだ。

  • チェリントンがパイレーツGMに就任 2013年にRソックスで世界一

    2019.11.16 11:45 Saturday

     日本時間11月16日、関係者がMLB公式サイトに伝えたところによると、パイレーツは自軍の新GMとして、ブルージェイズで野球部門副社長を務めるベン・チェリントンを招聘する方針を固めたようだ。チェリントンはレッドソックスGM時代の2013年にワールドシリーズ制覇を経験している。現時点では、パイレーツからの正式な発表はないが、週明けにも記者会見が行われ、チェリントンのGM就任が発表される見込みとなっている。

     現在45歳のチェリントンは、20年以上にわたってメジャー球団の野球部門で様々な経験を積んでおり、パイレーツ新GMの有力候補の1人に挙げられていた。最終候補には、暫定GMを務めていたケバン・グレイブス、ブリュワーズGM補佐のマット・アーノルド、アストロズで選手育成部門のディレクターを務めるピート・ピュティーラらが名を連ねていたが、チーム再建を目指すパイレーツは、チェリントンにGMを任せることを決断した。

     チェリントンは、1998年にインディアンスのスカウトとして自身のキャリアをスタート。このときの採用面接を行ったのが、パイレーツ前GMのニール・ハンティントンだった。翌1999年にはレッドソックスへ移り、スカウト、ファームディレクター、GM補佐などを経て、2011年11月に前任のセオ・エプスタインに代わってGMに昇格。GMとして最初のシーズンとなった2012年は地区最下位に沈んだが、同年8月にドジャースとの大型トレードを成立させ、翌2013年にジョン・ファレル監督の下、ワールドシリーズ制覇を成し遂げた。

     2014年と2015年は再び地区最下位に終わり、2015年8月にチェリントンは解任されたが、この間にもチェリントンはマイナー組織の充実に尽力。ムーキー・ベッツ、アンドリュー・ベニンテンディ、ザンダー・ボガーツ、ジャッキー・ブラッドリーJr.、ラファエル・デバース、エドゥアルド・ロドリゲスらを獲得・育成し、これが2018年のワールドシリーズ制覇に繋がった。

     その後、チェリントンは2016年9月にブルージェイズへ加入。近年は複数の球団からGM就任の打診を受けていたが、「土台からチームを作りたい」という自身の信念に基づき、これらのオファーを固辞していたという。今回は、監督、GM、球団社長をすべて解任して新たな時代を迎えようとしているパイレーツからのオファーということもあり、受け入れることを決めたようだ。2013年にレッドソックスを前年最下位から世界一へ導いた敏腕GMが、パイレーツをどのように立て直していくか注目だ。

  • MLB公式サイトが「アウォード受賞なし」の今季ベストナインを選出

    2019.11.15 18:30 Friday

     2019年のメジャーリーグは、日本時間11月15日の両リーグのMVP受賞者の発表をもって、アウォード発表シーズンをほぼ終了した。もちろん、アウォードの数には限りがあり、今季見事な活躍を見せた選手全員をカバーできるわけではない。MLB公式サイトではアウォードを1つも獲得できなかった選手のなかからベストナインを選出し、その活躍を称えている。

     対象となっているアウォードは、シルバースラッガー賞、ゴールドグラブ賞、MVP、サイ・ヤング賞、最優秀救援投手賞(ア・リーグはマリアーノ・リベラ賞、ナ・リーグはトレバー・ホフマン賞)、ハンク・アーロン賞、選手間投票による各賞、最優秀守備選手賞であり、これらのアウォードを1つでも受賞した選手は選考の対象外となっている。また、救援投手は極端にアウォード受賞のチャンスが少ないため、今回は2人が選出されている。「アウォードなしベストナイン」の顔ぶれは以下の通り。

    捕手:ヤスマニ・グランダル(ブリュワーズ)
    153試合 打率.246 28本塁打 77打点 5盗塁 OPS.848

    一塁手:ジョシュ・ベル(パイレーツ)
    143試合 打率.277 37本塁打 116打点 0盗塁 OPS.936

    二塁手:ホゼ・アルトゥーベ(アストロズ)
    124試合 打率.298 31本塁打 74打点 6盗塁 OPS.903

    三塁手:ラファエル・デバース(レッドソックス)
    156試合 打率.311 32本塁打 115打点 8盗塁 OPS.916

    遊撃手:マーカス・セミエン(アスレチックス)
    162試合 打率.285 33本塁打 92打点 10盗塁 OPS.892

    外野手:ケテル・マーテイ(ダイヤモンドバックス)
    144試合 打率.329 32本塁打 92打点 10盗塁 OPS.981

    外野手:オースティン・メドウズ(レイズ)
    138試合 打率.291 33本塁打 89打点 12盗塁 OPS.922

    外野手:フアン・ソト(ナショナルズ)
    150試合 打率.282 34本塁打 110打点 12盗塁 OPS.949

    指名打者:ホルヘ・ソレアー(ロイヤルズ)
    162試合 打率.265 48本塁打 117打点 3盗塁 OPS.922

    先発投手:ゲリット・コール(アストロズ)
    33試合 20勝5敗0セーブ 防御率2.50 212回1/3 326奪三振 WHIP0.89

    救援投手:カービー・イエーツ(パドレス)
    60試合 0勝5敗41セーブ 防御率1.19 60回2/3 101奪三振 WHIP0.89

    救援投手:リアム・ヘンドリックス(アスレチックス)
    75試合 4勝4敗25セーブ 防御率1.80 85回 124奪三振 WHIP0.96

  • トラウトが過ごした驚異的な8年間 MVP投票2位以内が7度

    2019.11.15 17:50 Friday

     日本時間11月15日、エンゼルスが誇るスター外野手、マイク・トラウトは自身3度目となるア・リーグMVPに輝いた。現在28歳のトラウトは、2011年にメジャーデビューを果たし、フルシーズンをメジャーで過ごすのは今季が8年目。その8年間で、3度のMVPを受賞しただけでなく、MVP投票の2位以内に7度も名を連ねるという快挙を成し遂げているのである。

     トラウトは、レギュラー定着を果たして新人王を受賞した2012年にMVP投票で2位にランクイン。その後、翌2013年からのMVP投票での順位は2位→1位→2位→1位→4位→2位→1位と推移し、8シーズンのうち、4位に終わった2017年を除く7シーズンで2位以内にランクインしている。8年間のスパンで7度も2位以内にランクインしたのは史上初の快挙であり、2位に4度ランクインしたのは、スタン・ミュージアル、アルバート・プーホルス、テッド・ウィリアムスと並んで史上最多である。

     また、2位以内に7度ランクインしたのは、ミュージアルとプーホルスと並んで史上2位タイであり、これを上回るのはバリー・ボンズ(1位7度、2位2度、合計9度)だけ。しかし、ボンズが7度目の2位以内を記録したのは37歳のシーズンであり、28歳のトラウトがすでに7度も2位以内にランクインしているのは驚異的なペースと言える。

     さらに、27歳のシーズンまでに8度の5位以内を記録したのは史上最多であり、年齢に関わらずキャリア全体で見ても、ハンク・アーロンと並んで史上6位タイ。これを上回るのは、11度のボンズ、10度のプーホルス、9度で3位に並ぶミッキー・マントル、ウィリー・メイズ、ウィリアムスの合計5人だけである。

     そして、エンゼルスの球団の歴史を振り返ると、トラウトを除く選手がMVP投票で5位以内にランクインした回数の合計は、トラウトの8度より1つ多いだけ。複数回ランクインした選手は、ブラディミール・ゲレーロしかいない。また、2位以内にランクインしたのは、トラウトを除くと、1979年にMVPを受賞したドン・ベイラー、2004年にMVPを受賞したゲレーロの2人だけ。この事実から、トラウトがいかにずば抜けた存在であるかをご理解いただけるだろう。

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