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ドジャースが再び単独首位に浮上 大谷1安打2四球、松井は1回無失点
【ドジャース6-0パドレス】ロサンゼルス/ドジャースタジアム、8月16日(日本時間17日)
決して最高のピッチングではなかったが、ブレイク・スネルが踏ん張り、ドジャースを勝利に導いた。
32歳の左腕は古巣パドレスとの対戦で、最初の打者5人に4本のヒットを許した。しかし、直後の打者13人中12人をアウトにするなど、徐々に本来のピッチングを取り戻し、最終的には6回5安打無失点。チームも6-0で勝利し、スネルには3勝目(1敗)が記録された。
パドレスとの首位攻防3連戦で初戦から連勝したドジャースは、2位パドレスに1ゲーム差をつけて再び単独首位に浮上。今季の対戦成績は7勝2敗となり、直接対決を4試合残して勝ち越しを決めた。
スネルが立ち直る上で、バッテリーを組んだ正捕手ウィル・スミスの働きも大きかった。スミスは最初の2イニングで3度の盗塁刺をマーク。スネルが記録した最初の4つのアウトのうち3つはスミスが相手走者の盗塁を刺したものだった。
ドジャースはパドレス先発のディラン・シースの不安定な立ち上がりを攻め、初回にテオスカー・ヘルナンデスの犠牲フライとマイケル・コンフォートのタイムリーで3点を先制。二回には相手の守備のミスもあって2点を追加した。
五回にはヘルナンデスに20号ソロが飛び出し、6点をリードする展開に。投手陣は先発のスネルからエドガルド・ヘンリケス、アンソニー・バンダ、ジャック・ドライヤーとつなぎ、6安打完封リレーを完成させた。
ドジャースの大谷翔平は「1番・DH」でスタメン出場し、2打数1安打2四球を記録。2得点を加えて今季の得点数を117とし、打撃成績は打率.283、出塁率.392、OPS1.018となった。
パドレスの松井裕樹は6点ビハインドの六回に3番手として登板。先頭のコンフォートにヒットを許したものの、大谷をファーストへのファウルフライに打ち取るなど、1イニングを無失点に抑えた。4試合連続無失点で防御率は4.63となっている。
2025.8.17 13:13 Sunday
アストロズ・ウリアスが古巣相手にサヨナラ打 2位マリナーズと1.5ゲーム差に
【アストロズ5-4オリオールズ】ヒューストン/ダイキンパーク、8月16日(日本時間17日)
前日の試合で古巣オリオールズを相手に完全試合を阻止したラモン・ウリアスが今度はサヨナラ打を放ち、チームを勝利に導いた。4-4の同点で迎えた12回、1死満塁の場面でウリアスが放った打球はサードゴロとなったが、一塁セーフで併殺崩れに。この間に三塁走者のカルロス・コレアが生還し、アストロズは5-4でサヨナラ勝ちを収めた。
アメリカン・リーグ西地区2位のマリナーズがメッツに敗れたため、首位アストロズはマリナーズとのゲーム差を1.5に広げることに成功している。
アストロズは二回にマウリシオ・デュボンのタイムリーで先制。四回にジェイコブ・メルトンとコレアの連続タイムリーで2点を追加し、3-0とリードを広げた。
五回にディラン・カールソンの6号2ランで1点差に迫られたが、七回にホセ・アルトゥーベが22号ソロを放ち、2点リードに。ところが、リリーフ陣がリードを守れず、八回にジャクソン・ホリデイの15号2ランで4-4の同点に追いつかれた。
試合はそのまま延長タイブレークに突入し、10回は両軍とも無得点。11回、アストロズはエニエル・デロスサントスがわずか2球で3アウトを取って無失点に抑えたが、その裏の攻撃ではオリオールズの好守もあり、試合を決めることができなかった。しかし、12回にウリアスがサヨナラ打を放ち、今季途中まで在籍していた古巣オリオールズを相手にヒーローとなった。
2025.8.17 12:06 Sunday
ブルワーズが球団新記録の14連勝 モナステリオの2号3ランが決勝打に
【レッズ5-6ブルワーズ】シンシナティ/グレートアメリカンボールパーク、8月16日(日本時間17日)
ブルワーズの名選手であり、現在はブルワーズの最大のファンであるロビン・ヨーントは、毎試合すべてのイニングを観戦するわけではない。いや、そもそも何イニングも観戦するわけではない。それでも毎日スコアをチェックし、機会があればチームの状況をチェックしている。たとえば、7月のハワイ旅行中に冷たいドリンクを飲むためにバーに行き、たまたまテレビでブルワーズ対ドジャースの試合が流れているのを見つけたときなどだ。
ヨーントはそのとき、座って試合を観戦した。するとブルワーズが勝ったので、翌日も同じバーで同じ場所に座って試合を観戦した。またしてもブルワーズは勝利した。
ここ最近、ブルワーズは毎日のように勝利を挙げている。ヨーントが現役だった1987年に開幕から球団記録の13連勝をマークしたときと同じように、快進撃が続いている。ブルワーズは敵地グレートアメリカンボールパークで行われたレッズとの熱戦を制し、ミルウォーキーの野球の歴史に新たな連勝記録が刻まれることになった。
負けることを拒むチームは、1点ビハインドの九回にノーヒットで同点に追いついた。10回に勝ち越したあと、同点に追いつかれ、試合は11回に突入したが、ここで思わぬヒーローが誕生した。途中出場していた控え内野手のアンドリュー・モナステリオだ。背番号「14」のモナステリオが勝ち越しの2号3ランを放ってチームを勝利に導き、ブルワーズは今季メジャー最長かつ球団新記録となる「14」連勝を達成した。
モナステリオはこれまでにメジャー3シーズンで5本塁打を放っていた。今季は39試合に出場して1本塁打。しかし、こうした「伏兵」から重要な一打が飛び出すのが今のブルワーズである。
ブルワーズ一筋で20年間プレーし、アメリカ野球殿堂入りも果たしているヨーントは「今、彼らは全国的なニュースになっている。誰もがブルワーズについて話しているんだ。全国の友人から『ブルワーズはどうなっているんだ?』とメッセージが届く。彼らの野球がみんなを魅了しているのだと思う」と嬉しそうに語った。
全国の視聴者を特に魅了しているのはブルワーズのプレースタイルだ。彼らはとにかくボールを前に飛ばし、インプレーにしようとしている。
ブルワーズの先制点は、二回にブライス・トゥラングが放ったタイムリー二塁打。右翼手のノエルビ・マルテが捕れそうな打球だったが、打球はマルテの頭上を越えていった。九回に追いついたのは、併殺を狙った遊撃手のエリー・デラクルーズの悪送球。併殺になれば試合終了で連勝ストップだったが、ブルワーズは土壇場で追いついた。10回にはウィルソン・コントレラスのレフト前ヒットを捕球した左翼手のジェイク・フレイリーが負傷。ブルワーズはこの間に勝ち越し点を挙げた。そして11回にはトゥラングのバント安打でチャンスを広げ、モナステリオが勝ち越し3ラン。いずれもボールを前に飛ばしたからこそ起こった出来事だ。
ブルワーズは簡単に三振せず、ボールを前に飛ばすことでレッズにプレッシャーを与え続けた。14連勝はメジャーでは2022年のマリナーズ以来3年ぶり。2020年代に入ってから15連勝以上を記録したのは、2021年9月に17連勝をマークしたカージナルスだけである。ブルワーズの連勝がどこまで続くか注目だ。
2025.8.17 11:38 Sunday
ストーリーの走攻守にわたる活躍でRソックス勝利 吉田は先制の2点タイムリー
【レッドソックス7-5マーリンズ】ボストン/フェンウェイパーク、8月16日(日本時間17日)
レッドソックスは過去3年間、ホームゲームで苦戦してきたことで知られているが、今季はホームゲームに最も強いチームの1つとなっている。なぜレッドソックスはホームで勝てるようになったのか。人々はその理由を探し求めているが、深く考えすぎているのかもしれない。
レッドソックスが本拠地フェンウェイパークで勝てるようになった理由。それを見つけるためには「4番・遊撃」を務めている選手を見てみるのがいいだろう。
トレバー・ストーリーはレッドソックス移籍4年目の今季、初めて健康なシーズンを過ごしている。それが個人としても、チームとしても、いい結果につながっていることは間違いない。
ストーリーは15日(同16日)に行われたマーリンズ3連戦の初戦でチームを勝利に導くサヨナラタイムリーを放った。そして第2戦でも走攻守にわたる活躍を見せ、7-5で勝利する立役者となったのだ。
二回、ストーリーはオットー・ロペスが放った三遊間方向へのゴロを好捕し、一塁へ華麗なジャンピングスロー。ヒットを阻止し、先発のブライアン・ベヨを助けた。
三回には体勢を崩されながらもレフト方向へフライを打ち上げ、フェンウェイパーク名物のグリーンモンスターに置かれている、名投手ルイス・ティアントを称える看板に直撃する19号3ラン。決して会心の当たりではなかったものの、ストーリーが「いい流れ」に乗っていることを象徴するような打球だった。
ストーリーの19号アーチはメジャー30球場のうち3球場でしかホームランにならない当たりだった。フェンウェイパークのほかには、ヒューストンのダイキンパークとトロントのロジャースセンターだけだ。
骨折や手術など、2022~24年には様々な逆境に直面したストーリー。重要なヒットや好プレーよりも苦しい時期のほうが多かったが、それを乗り越えたストーリーはこうした「ラッキーな本塁打」を1~2本得るのに値すると言えるのかもしれない。
ストーリーの活躍は打撃と守備だけにとどまらない。機動力でもチームに貢献しており、初回にサードへの内野安打で出塁した際、今季22個目の盗塁に成功。吉田正尚の先制2点タイムリーを呼び込んだ。ストーリーは今季まだ盗塁失敗が1度もなく、22盗塁連続成功は少なくとも1920年以降では球団最長記録となっている。
ストーリーが1試合3打点以上を記録したのは今季13度目で、これはチーム最多。また、3ラン本塁打は今季7本目となり、ジュニア・カミネロ(レイズ)、鈴木誠也(カブス)、ピート・アロンソ(メッツ)と並んでメジャー最多である。
ストーリーが牽引するレッドソックスは、7月7日以降にホームで16勝2敗、6月30日以降に同18勝3敗、6月4日以降に同25勝6敗を記録。今季ホームでは41勝22敗と強さを発揮しており、アメリカン・リーグではブルージェイズに次ぐ好成績となっている。
2025.8.17 09:12 Sunday
新人右腕マクリーンの好投でメッツ勝利 主砲アロンソは100打点に到達
【メッツ3-1マリナーズ】ニューヨーク/シティフィールド、8月16日(日本時間17日)
メジャーデビュー戦において、メッツの新人右腕ノーラン・マクリーンが全くピンチを背負わないということは考えられなかった。大事なのは、ピンチを背負ったあと、マクリーンがどのようなパフォーマンスを見せるかということだった。
メジャーデビューのマウンドに立ったマクリーンは三回、2つの四球などで1死満塁のピンチを招いた。しかし、マクリーンはここでフリオ・ロドリゲスの打球を背面キャッチして1-4-3の併殺打を完成。メッツはその直後にフランシスコ・リンドーアのタイムリー二塁打で先制し、最終的には3-1で勝利を収めた。
三回の併殺打は、大学時代に二刀流選手だったマクリーンの身体能力が発揮された場面だった。先頭から2者連続の四球を与え、1死後にはカル・ローリーにヒットを許して満塁に。ロドリゲスは打球速度82マイル(約132キロ)のゴロをマウンド方向に打ち返したが、投球後のフォロースルーで一塁方向に倒れかかっていたマクリーンが見事に背面キャッチ。落ち着いて二塁のブレット・ベイティに送球し、1-4-3の併殺打でピンチを切り抜けた。
有望株ランキングで球団3位、メジャー全体37位にランクインしているマクリーンにとって、このプレーはデビュー戦の序盤のハイライトとなった。そして、その後も安定したピッチングを続け、5回1/3を投げて2安打無失点、8三振の好投。降板時には観客からスタンディングオベーションを浴びた。
メッツはブルペンに配置転換されたフランキー・モンタスに代わる先発投手として、マクリーンをマイナーからメジャーに昇格させた。トレード期限を過ぎた今、戦力補強のためには球団内部の若手を登用するしかないからだ。
マクリーンはその期待に応え、初回先頭のランディ・アロザレーナを見逃し三振に仕留めてメジャー初三振を記録。初回はジョシュ・ネイラーからも三振を奪い、無失点に抑える好スタートを切った。最終的には6回途中で降板するまで、毎回三振を記録。勝利の立役者となり、2度目の先発登板のチャンスが与えられるのはほぼ間違いないだろう。
メッツは三回にリンドーアのタイムリー二塁打で先制し、七回にフアン・ソトの犠牲フライとピート・アロンソのタイムリー二塁打で2点を追加。アロンソは2年ぶり4度目となるシーズン100打点に到達した。
2番手のグレゴリー・ソトが1回2/3をパーフェクトに抑える好リリーフを見せ、八回から守護神エドウィン・ディアスが登板。ディアスは九回にエウヘニオ・スアレスの38号ソロで1点を失ったが、6つのアウトを取り、試合を締めくくった。
2025.8.17 08:39 Sunday
カブスが36試合ぶりの逆転勝ち 今永7回1失点、鈴木勝ち越しタイムリー
【カブス3-1パイレーツ】シカゴ/リグレーフィールド、8月16日(日本時間17日)
シーズン序盤に快進撃を見せたカブスの特徴の1つは、攻撃陣が好調で逆転勝利を諦めずに戦い続けるということだった。その戦い方でシーズン最初の4カ月の大半はナショナル・リーグ中地区の首位の座をキープ。逆転勝利も多かったが、ここ数週間はその勢いが失われていた。
本拠地でのパイレーツ3連戦の2戦目、カブスはまたも打線爆発とはいかなかったが、同点の八回に2点を勝ち越して3-1で勝利。7月2日以降、1度も逆転勝利がなく、「35試合連続逆転勝利なし」は球団創設の1876年以降の最長記録となっていたが、その奇妙な球団ワースト記録にようやく終止符を打った。
試合を決めたのは八回の攻撃だった。8月に入って打率.140と苦しんでいるカイル・タッカーがパイレーツ3番手のエバン・シスクからヒットを放ち、今季25個目の盗塁を決めてチャンスメイク。鈴木誠也がセンターへのタイムリーを放ち、勝ち越しに成功した。このあと2死一、三塁のチャンスとなり、ニコ・ホーナーのタイムリー二塁打で鈴木が生還。九回は2点のリードを3番手のブラッド・ケラーが守り抜き、今季初セーブを挙げた。
カブスは先制された直後の四回にカーソン・ケリーが同点タイムリー。そして八回の鈴木のタイムリーが決勝打となり、7月2日のガーディアンズ戦以来となる逆転勝利を挙げた。強力打線が爆発したわけではないが、36試合ぶりの逆転勝利はチームにとって明るい材料となった。
先発の今永昇太も安定したパフォーマンスでチームの勝利に貢献した。7回85球を投げて3安打、6三振、2四球の好投を見せ、失点は四回に浴びたトミー・ファムの6号ソロによる1点だけ。継続していた「四球なし」の記録は117打者連続まで伸びてストップした。カブスの先発投手陣はオールスター・ブレイク以降、メジャートップの防御率3.04を記録しており、打線の援護に恵まれない中でも奮闘を続けている。
2025.8.17 06:38 Sunday
菊地雄星が4回4失点と苦戦 エンゼルスはアスレチックスに今季初黒星
【アスレチックス10-3エンゼルス】サクラメント/サターヘルスパーク、8月15日(日本時間16日)
エンゼルスの菊地雄星(34)がアスレチックス戦に先発。4回を投げて2本塁打、4失点と苦しみ、今季8敗目を喫した。試合はアスレチックス打線がその後もリードを広げ、10-3でエンゼルスに完勝した。
菊池は初回、先頭のシェイ・ランゲリアーズにいきなり被弾。1ボール2ストライクと追い込んでから投じた、外角高めの94.8マイル(約152.6キロ)の4シームを逆方向に運ばれた。後半戦に限ればMLB2位のOPS1.227を記録していたランゲリアーズの勢いに呑まれ、1点を先制された。
二回は先頭に12球粘られた末に四球を与えたが、その後は3人で切って無失点。しかし、再び上位に回った四回が鬼門となった。
先頭のブレント・ルーカーに二塁打、続くニック・カーツにも変化球を拾われて単打を浴びると、4番のコルビー・トーマスに特大の2号3ランを被弾。意表を突いた初球の79.5マイル(約127.9キロ)のカーブを完ぺきに振り抜かれ、3点の追加点を許した。
被弾後も2四球を与えるなど、菊池は精彩を欠き続けた。続く五回は三者凡退に抑えたものの、既に球数が94球に達しており、ここで御役御免。4回4失点、2本塁打、3三振、3四球、5安打と振るわず、今季のシーズン防御率は3.52に悪化した。この日は直球が精度を失い、球速がシーズン平均と比べて約2キロ低下して空振りは無し。積極的に仕掛けたアスレチックス打線に対し、攻めきれなかった。
一方のエンゼルス打線もトラビス・ダーノウのタイムリー二塁打や、ザック・ネトの20号2ランなどで、アスレチックス先発のジャック・パーキンスから追い上げを図った。しかし、菊池が降板した五回に犠牲フライと内野安打で2失点すると、八回にはさらに突き放された。
八回、後半戦絶好調のランゲリアーズがタイムリーを放つと、そのランゲリアーズを上回って後半戦MLBトップのOPS1.249を記録していたニック・カーツが24号3ラン。2ストライクのカウントから厳しいゾーンに決まった外角のチェンジアップをすくいあげ、逆方向に特大の3ランを放った。カーツは今季のOPSを1.015に改善させ、300打席以上ではアーロン・ジャッジ(ヤンキース)と大谷翔平(ドジャース)しかいないOPS1.000超えの大台に再び到達。22歳の新人は新人王レースを快走している。
アスレチックスはそのまま10-3でエンゼルスに快勝。今季0勝7敗と苦手としていたエンゼルスに対しての初勝利を見事な大勝で飾った。
2025.8.16 14:50 Saturday
メッツがマリナーズに逆転負け 補強したはずのブルペンがまた炎上
【メッツ9-11マリナーズ】ニューヨーク/シティフィールド、8月15日(日本時間16日)
マリナーズは1点ビハインドの七回に一挙5得点のビッグイニングを作り、メッツに逆転勝利。一方のメッツは移籍後不調のライアン・ヘルスリーが逆転を許し、メッツ移籍後から3度目の黒星を喫した。マリナーズはア・リーグ西地区首位のアストロズに再び0.5ゲーム差に迫った一方、ナ・リーグ東地区2位のメッツは首位フィリーズに6ゲーム差にリードを広げられた。また、マリナーズのカル・ローリーは両リーグトップを快走する46号を放った。
マリナーズは先発のルイス・カスティーヨが4回6失点と乱調。フランシスコ・リンドーアへの2本塁打を含む3打点、フアン・ソトにも30号ソロを喫した。マリナーズ打線もローリーの46号2ランなどで4点を援護したが、五回終了時で4-6と劣勢に立たされた。
2点リードを得たメッツは先発ショーン・マナイアを降板させ、六回から継投に移行したが、ブルペンがこの日も仕事を果たせなかった。2番手タイラー・ロジャースは新人のコール・ヤングにタイムリーを浴び、1点差に詰め寄られた。
さらに3番手のヘルスリーは、先頭のローリーに二塁打を浴び、エウヘニオ・スアレスに同点二塁打を献上。ここで降板したが、代わった投手も3本のタイムリーを浴びたため、ヘルスリーには2失点が記録された。トレードデッドラインでカージナルスから加入後、7登板で防御率8.44と滅多打ちを食らっている。加えて直近の3登板では、任されたリードを全て守りきれていない。
悪夢の七回に5点を失ったメッツは、八回にも1点を失ったが、直後の攻撃でフランシスコ・アルバレスの7号3ランで反撃。しかしその後、マリナーズはマット・ブラッシュとアンドレス・ムニョスの剛腕コンビを投入し、メッツから11-9で逃げ切った。
開幕から45勝24敗と絶好調だったメッツは、その後19勝34敗と大失速。直近の7試合では連続してリードを失っており、これはここ17年間で2度目の出来事だ。最後に同じことが起きた2023年はトレードデッドラインで白旗を上げ、チーム解体に走ったシーズン。それに対して今季のデッドラインでは大補強を行い、特にロジャースとヘルスリーを加えたブルペンは球界最高級の陣容になったと評価されていた。
しかし、蓋を開けてみれば、補強したはずのブルペン陣は火に油を注ぎ、チームの失速は止まらない。チームリーダーのリンドーアは「今、僕たちは非常に険しい道のりを歩んでいる。団結し、日々向上しようと努力しなければ、この山を登るのは容易ではないだろう」と絞り出した。
2025.8.16 13:40 Saturday
シュワーバーがリーグ二冠に躍り出る決勝3ラン エース対決を制す
【ナショナルズ2-6フィリーズ】ワシントンD.C./ナショナルズパーク、8月15日(日本時間16日)
ザック・ウィーラー、マッケンジー・ゴアのリーグを代表する剛腕同士のマッチアップとなったこの一戦は、ブルペンのクオリティーで優ったフィリーズが勝利。フィリーズは七回、カイル・シュワーバーとブライス・ハーパーの連続アーチで勝ち越し点を挙げた一方、ブルペン陣が4回を無失点リレーで抑え切った。
初回、フィリーズは無死一、三塁のチャンスからハーパーがタイムリーを放ち、送球エラーも絡んで2点を先制。しかし、初回の攻撃でナショナルズもCJ・エイブラムスのタイムリー二塁打で1点を返した。
その後、ゴア、ウィーラーの両先発は調子を取り戻した。ゴアは打者8人と対戦した初回の乱調から立ち直り、二回は2三振、三回はわずか6球、四回も9球で三者凡退に。五回も1死二塁で迎えたシュワーバー、ハーパーをあっさりと抑え、終わってみれば6回2失点7三振と普段通りの好投だった。
一方のウィーラーは右肩に負傷を抱え、前回登板では3キロ以上球速が低下していた。コンディションが懸念されたこの日は、前回登板から球速はわずかに回復。しかし、まだ本調子には遠く、得意のフォーシームで空振りを奪えず、球数は嵩んだ。五回にはディレン・ライルに同点弾を浴び、勝ち投手の権利を逃した。
両エースが降板し、試合がブルペン勝負に移行すると、地区首位のフィリーズと最下位のナショナルズの地力の差がくっきりと現れた。七回、ナショナルズは2番手のクレイトン・ビーターが2四球でピンチを招き、上位打線を迎える場面でたまらず左腕のコナー・ピルキントンにスイッチ。
ピルキントンはトレイ・ターナーを打ち取って2死までこぎ着けたが、続くシュワーバーに43号3ランを被弾。さらにハーパーにも19号ソロを連続で浴び、瞬く間に4点を奪われてしまった。シュワーバーは試合終了時でナ・リーグ1位の大谷翔平(ドジャース)に並ぶ43号をマーク。さらに101打点目をマークし、これはア・リーグ1位のカル・ローリー(マリナーズ)も上回ってメジャートップに立つなど、この日の決勝弾でリーグ二冠に躍り出た。
一方のフィリーズブルペン陣は無失点リレーでつなぎ、最終回をヨアン・デュランに託したが、デュランは先頭打者の打球が脚に直撃し、負傷交代。アクシデントにも動じず、フィリーズは7月に契約したばかりの40歳デービッド・ロバートソンを投入し、試合を締めくくった。
2025.8.16 12:19 Saturday
カブスが接戦を落とす PCAはスランプから学ぶ日々
【カブス2-3パイレーツ】シカゴ/リグレーフィールド、8月15日(日本時間16日)
カブスはパイレーツとの3連戦の初戦に2-3で敗戦。後半戦に入ってから低調な打線がパイレーツ投手陣を攻めあぐね、2-2のまま突入した最終回、守護神ダニエル・パレンシアが決勝弾を浴びて万事休す。地区首位ブルワーズが連勝を13に伸ばしたことで、差は9ゲームに広がってしまった。 この日、MVP級の活躍を見せた前半戦から急ブレーキがかかっているピート・クロウ=アームストロングは3安打を放った一方、2つの痛恨の走塁ミスを犯した。また鈴木誠也は4打数1安打に終わった。
8月に入ってからカブス打線は低迷しており、中軸から外れたクロウ=アームストロングの不調もその大きな要因の一つだ。彼は今シーズン、27本塁打、30盗塁、OPS.820を記録しており、7月1日から8月1日までの1ヵ月間のOPSは.985だった。しかし、8月1日から14日(同15日)までの10試合で、打率.053(38打数2安打、単打2本)と低迷していた。
23歳のクロウ=アームストロングはこの日、試合前の時間をクレイグ・カウンセル監督のオフィスで過ごした。クロウ=アームストロング曰く、監督と時間をかけて話し合うのは珍しいことではなく、会話の中で提示される監督の視点やサポートは励みになっているという。直前の遠征先であるトロントでも行った話し合いに引き続き、監督は「今週は何を学んだんだい?」とクロウ=アームストロングに問うた。
大谷翔平(ドジャース)とナ・リーグMVPを争い、クロウ=アームストロングは既に球界のスターへと羽ばたきつつある。それでも23歳の外野手はまだ発展途上。「これは学ぶべき素晴らしい教訓だ。そして、より良い選手になるための一部でもある」とカウンセル監督は8月のスランプを前向きに捉えている。
カウンセル監督、そしてチームのベテラン選手がクロウ=アームストロングに説いている教訓が、打撃不振に陥ったときに他の方法で貢献する術だ。これは言葉にすることこそ簡単だが、プレッシャーのかかるポストシーズン争いでそれを行うには、当然焦りが生まれる。「自分の役割を果たせず、貢献できていないと感じると、自分のせいだというプレッシャーを感じてしまう。結局のところ、それは少し利己的なアプローチだと思う。カウンセル監督(そしてベテランのジャスティン・ターナー)がいつも私に言い聞かせてくれたように、誰と話しても、重要なのは自分が周りのために何ができるかだ」とクロウ=アームストロングはこの日の試合前に語った。
「繰り返しになるけど、それが野球の難しいところだ。センターで活躍できず、貢献できていないと感じることもある。最近はそういうことが少し見えてきたけど、走塁で正しい判断ができないこともある。だから、そういうことが積み重なってくると、本当に最悪なんだ」。
クロウ=アームストロングは四回2死二塁の場面で、ライト線へタイムリーを放った。二塁走者の鈴木が生還して先制点をもたらしたが、二塁を欲張ってタッチアウトに。七回、アイザイア・カイナー=ファレファが左中間へ勝ち越しのタイムリー二塁打を放った際には、驚異的な脚力で打球に迫ったが、ダイビングの際に膝を痛めてしまった。
そして1点のビハインドを背負った最終回の攻撃、クロウ=アームストロングは先頭で安打を放ったが、その後二盗を試みて盗塁失敗。追い上げたいカブスにとって、決定的なアウトとなった。
有り余る積極性が裏目に出る場面もあったが、積極的なプレーこそが前半戦に見せたクロウ=アームストロング本来の姿と言える。カウンセル監督は「ピート・クロウ=アームストロングが一塁にいるなら、我々は走らせるよ。もちろんリスクは伴う。そして残念ながら、リスクを負うとこういう結果になる。しかし、我々は常にそのような状況で積極的に攻めるつもりだ」と語り、盗塁失敗の責任を被った。
二塁手のニコ・ホーナーも「ピートは今日、本当に素晴らしいプレーを見せてくれた。何も変えるべきことはない」とコメント。クロウ=アームストロングらしい積極的なプレーが停滞するカブスに再び火を付けるだろうか。
2025.8.16 12:03 Saturday