【戦評】逆転負けのナショナルズに痛手 ターナー右手首骨折
2017.6.30 16:44 Friday

ブレイク・トライネンが9回表二死から3点を奪われ、痛恨の逆転負けを喫したナショナルズ。さらに、メジャー最多の35盗塁をマークしている韋駄天トレイ・ターナーが右手首を骨折したという衝撃のニュースが飛び込んできた。
7回裏の打席でペドロ・ストロップから死球を受けたターナー。痛みで顔を歪めつつも、そのまま試合に残り、9回表開始時にダブルスイッチで交代するまでプレイを続けたが、その後のX線検査によって骨折が判明した。
今季はブレーブスの強打者フレディ・フリーマンがターナーと同様に死球による骨折で長期間にわたって戦列を離れている。フリーマンはまもなくマイナーでのリハビリ出場を開始し、オールスター・ブレイクまでには戦列復帰できる見込みとなっているが、故障者リスト入りから戦列復帰までに2ヶ月近くを要したことになる。ナショナルズはターナーに関して現時点での復帰時期は未定だと発表しているが、フリーマンの例を参考にすると、復帰は早くても8月後半以降になるだろう。
幸い、チームは地区2位のブレーブスに9.5ゲーム差をつけて首位を快走しているため、ターナーの故障離脱が「ポストシーズン逸」に繋がる可能性は限りなく低い。しかし、6月に入って1試合4盗塁を2度も記録するなど、月間22盗塁と持ち前のスピードを生かして走り回っていたターナーの離脱による戦力ダウンは計り知れない。ターナーらのスピードを生かした機動力野球で相手を翻弄する試合も目立っていただけに、チームの戦略にも少なくない影響を与えることになりそうだ。
ターナーの離脱中はウィルマー・ディフォーないしスティーブン・ドリューが代役を務めることになると見られている。ディフォーはここまで46試合に出場して打率.194、1本塁打、1盗塁、OPS.519。マイナー通算178盗塁の実績があるとはいえ、ターナーの穴を埋めるのはやや荷が重いかもしれない。34歳のベテラン・ドリューはここまで29試合に出場して打率.333、1本塁打、15打点、OPS.842の好成績をマーク。代打の切り札としても存在感を発揮しているが、開幕直後に右ハムストリング痛で故障者リスト入りするなどコンディション面に不安を抱えており、常時出場は難しいかもしれない。ただ、ターナー離脱の数週間のために、外部からレギュラー級の遊撃手を連れてくるのも現実的ではないだろう。
試合に負けただけでなく、メジャーを代表するスピードスターまでも失ってしまったナショナルズ。不安定なブルペン陣に解決の糸口が見つからない中、さらなる試練と直面することになり、本当の意味での「チーム力」が試されることになりそうだ。
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