ロイヤルズ・パドレス間で3対3のトレードが成立
2017.7.25 12:32 Tuesday
ワイルドカードのみならず地区優勝を狙える位置につけているロイヤルズがパドレスとの3対3のトレードを成立させ、先発ローテーションとブルペンを同時に強化することに成功した。ロイヤルズは放出したトラビス・ウッドの残り年俸の大部分を負担することになっているが、獲得した3選手は2年ぶりのワールドシリーズ制覇を目指すロイヤルズにとって大きな戦力となるに違いない。
ロイヤルズがパドレスから獲得したのはトレバー・ケーヒル、ライアン・バクター、ブランドン・マウアーの3選手。ケーヒルは今季11試合に先発して4勝3敗、防御率3.69をマーク。昨季はカブスで50試合に登板して防御率2.74と安定したピッチングでチームに貢献したが、今季は先発に復帰し、まずまずのパフォーマンスを見せている。デイトン・ムーアGMはケーヒルの先発ローテーション入りを明言しており、3年連続2桁勝利をマークしたアスレチックス時代(2009~2011年)以来となるア・リーグ復帰に期待が集まっている。
左腕バクターと右腕マウアーには安定感を欠くクローザーのケルビン・ヘレーラを助ける働きが期待される。バクターは今季42試合に登板して防御率3.05を記録。67試合に登板して防御率2.86をマークした昨季に続いて安定したピッチングを披露している。左打者に対して被打率.175と素晴らしい数字をマークしており、左打者キラーとして貴重な戦力となるだろう。実質メジャー2年目であり、少なくとも2021年シーズンまで保有できる点も大きな魅力である。
マウアーは昨季途中からパドレスのクローザーを務め、今季はここまで42試合に登板して1勝4敗20セーブ、防御率5.72という成績。防御率は5点台後半だが、与四球率1.83、K/BB4.75と投球内容自体は決して悪くなく、少なくとも2019年まで保有可能である。7回や8回を担当することになると思われるが、マウアーの加入によってヘレーラの負担が軽減されるはずだ。
一方、パドレスはロイヤルズからマット・ストラームとウッドの両左腕と18歳の内野手であるエステウリー・ルイーズの3選手に加えて、ウッドの残り年俸の大部分に相当する金銭を獲得した。ストラームは25歳の左腕。昨季メジャーデビューを果たし、21試合で防御率1.23、奪三振率12.27と好投したため、今季の飛躍が期待されていたが、今季は24試合で防御率5.45と低調。三振奪取能力の高さは大きな魅力であり、制球難さえ克服できれば貴重な戦力となりそうだ。
ウッドは2年1200万ドルでロイヤルズに加入したが、28試合で防御率6.91と期待外れ。レッズとカブスで先発投手として5シーズン、リリーフ投手として2シーズン活躍した実績があり、パドレスはウッドにメジャー最低年俸分だけを支払いながらウッドの復活を待つことになる。パドレスにとってはローリスク・ハイリターンな賭けであると言えるだろう。
ルイーズはドミニカ共和国出身の二塁手。2015年7月にロイヤルズと契約してプロ入りし、昨季はドミニカ・サマーリーグでプレイ。今季はルーキー級で21試合に出場して打率.440、3本塁打、23打点、9盗塁、OPS1.219の好成績をマークしている。
開幕直後の不振から巻き返し、トレード市場で買い手に回ったロイヤルズ。このトレードがポストシーズン進出に向けての後押しとなるのか。今後の戦いに注目だ。
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