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異例の移籍市場にも動揺を見せないドンブロウスキー 

2018.1.17 14:30 Wednesday

 30年近くにわたってフロントオフィスで働いてきたデーブ・ドンブロウスキー(レッドソックス野球部門社長)の目にも、極端に動きが遅い今オフの移籍市場は異常なものとして映っている。しかし、ドンブロウスキーは動揺することなく、チームに必要な補強を成し遂げることを目指している。

 ドンブロウスキーは今オフの移籍市場について「移籍市場の動きがこんなに遅いのは今まで見たことがない」と語る。スプリング・トレーニングのスタートがおよそ1ヶ月後に迫っているにもかかわらず、ダルビッシュ有、ジェイク・アリエタ、エリック・ホズマー、J.D.マルティネスといった大物フリーエージェント選手はいまだ市場に残ったまま。ゲリット・コール(パイレーツ→アストロズ)やアンドリュー・マカッチェン(パイレーツ→ジャイアンツ)のトレードが決まり、ジェイ・ブルースがメッツと3年契約を結ぶなど、ここにきて多少の動きは出始めているものの、移籍市場は異例のスローペースである。

 しかし、ドンブロウスキーの補強方針に変わりはない。昨季リーグ最少の168本塁打に終わったレッドソックスは、打線の核となるスラッガーの獲得を目指しており、ドンブロウスキーは昨季45本塁打を記録したマルティネスの動向を追い続けている。ドンブロウスキーは具体的な選手名を挙げてはいないものの、ターゲットがマルティネスであることは誰の目にも明らか。すでに5年契約をオファーしたとの報道もある。マルティネスにはダイヤモンドバックスも関心を示しているが、その他の球団が獲得に動いているという具体的な話は出ておらず、実質的に一騎打ちの状況。ドンブロウスキーは市場が動き始めるのを辛抱強く待ち続ける構えだ。

 マルティネスの代理人を務めるスコット・ボラスは好条件を引き出す敏腕代理人として知られるが、ドンブロウスキーにはボラスと取引してきた経験もある。「ボラスは(好条件を引き出すために)選手の契約を遅らせることをいとわない。過去にもそうした例はいくつもあった」とドンブロウスキー。ボラス側との我慢比べのような状態が続いているが、百戦錬磨のドンブロウスキーがボラスの策に屈するようなことはないはず。長打力不足に泣いたレッドソックスにとって悲願とも言えるスラッガーの獲得に向けて、ドンブロウスキーの手腕が試されることになりそうだ。


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