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  • 「ドジャースにいなかったはずの男たち」が世界一の立役者に?

    2020.10.27 12:30 Tuesday

     ドジャースはレイズとのワールドシリーズ第5戦を制し、1988年以来32年ぶりとなる世界一に王手をかけた。ジョク・ピーダーソンは第4戦で逆転打、第5戦で本塁打を放つなど、ポストシーズン15試合で打率.382の活躍。一方、ブルスダル・グラテロルはポストシーズンで登板した8試合のうち7試合で無失点に抑えるなど、ブルペンの貴重な戦力となっている。しかし、この両者は「ドジャースにいなかったはず」の選手だった。

     今年2月4日、ドジャース、ツインズ、レッドソックスのあいだで三角トレードが合意に達した。これはドジャースがレッドソックスからムーキー・ベッツとデービッド・プライスを獲得し、ツインズはドジャースから前田健太、レッドソックスはドジャースからアレックス・ベルドゥーゴ、ツインズからグラテロルを獲得するというものだった。

     ベッツの加入によって外野手が余るドジャースは、トレード合意から数時間後、エンゼルスとのトレードが合意目前となっていた。このトレードはドジャースがピーダーソン、ロス・ストリップリング、マイナーリーガー1名を放出してエンゼルスからルイス・レンヒーフォを獲得するというものだった。

     よって、この時点ではピーダーソンはエンゼルス、グラテロルはレッドソックスの一員となることがほぼ確実となっていたわけだ。しかし、その2日後、事態は一変する。

     2月6日、「MLBネットワーク」のジョン・ヘイマンはレッドソックスがグラテロルの健康状態に懸念を示していることを報じた。レッドソックスはグラテロルを先発投手として計算していたが、グラテロルの健康状態では先発を務められない可能性が高いと判断し、ツインズに追加の交換要員を要求したのだ。

     これによってドジャース、ツインズ、レッドソックスによる三角トレードは一時的に凍結。それに伴い、ドジャースとエンゼルスのあいだのトレードも保留となった。

     2月9日、三角トレードを2つの2チーム間トレードに分割することでようやくトレードが成立し、ドジャースはレッドソックスにベルドゥーゴ、ジーター・ダウンズ、コナー・ウォンを放出してベッツとプライスを獲得。ツインズには前田とルーク・レイリーを放出してグラテロルを獲得することになった。レッドソックスへ移籍するはずだったグラテロルは、このような経緯によりドジャースの一員になったというわけだ。

     ベッツのトレードが無事に成立したため、ピーダーソンはエンゼルスへ放出されるのかと思いきや、ドジャースとエンゼルスのあいだのトレードは破談となった。後日、エンゼルスのアート・モレノ・オーナーは「ベッツのトレードが遅延したこと」をトレード破談の理由の1つとして挙げている。こうしてピーダーソンは今季もドジャースの一員としてプレーすることが決定した。

     そして今、エンゼルスでプレーするはずだったピーダーソンとレッドソックスでプレーするはずだったグラテロルは、ドジャースの一員としてワールドシリーズ制覇まであと1勝に迫っている。

  • WS第5戦まで「連勝なし」は過去8度 うち7度は第7戦で決着

    2020.10.27 11:30 Tuesday

     2020年のワールドシリーズは第1戦からドジャース、レイズ、ドジャース、レイズ、ドジャースの順で勝利し、「連勝なし」のまま第6戦を迎えることになった。過去115回のワールドシリーズのうち、第5戦まで「連勝なし」だったケースは8度あり、そのうち第6戦で決着したのは1度だけ。それ以外の7度はいずれも第7戦までもつれている。第6戦をレイズが制し、今回も第7戦までもつれることになるのだろうか。

     第5戦まで「連勝なし」だった過去8度を見てみると、「○●○●○」からスタートしたチームが世界一になったケースが4度、「●○●○●」からスタートしたチームが世界一になったケースが4度ある。第6戦で決着した唯一のケースは1906年ホワイトソックス(対カブス)。この年のホワイトソックスは「○●○●○」からスタートして球団史上初の世界一に王手をかけ、第6戦に8対3で快勝してチャンピオンとなった。

     1909年パイレーツ(対タイガース)、1962年ヤンキース(対ジャイアンツ)、1997年マーリンズ(対インディアンス)の3チームは「○●○●○」からスタートし、第6戦に敗れたあと、第7戦を制して世界一。一方、1924年セネタース(対ジャイアンツ)、1940年レッズ(対タイガース)、1946年カージナルス(対レッドソックス)、1952年ヤンキース(対ドジャース)の4チームは「●○●○●」からスタートし、第6戦と第7戦に連勝してチャンピオンとなっている。

     第5戦まで「連勝なし」は過去115回のうち8度しかなく、サンプルサイズとしては非常に小さいが、8度のうち7度、要するに87.5%という高確率で第7戦までもつれる熱戦となっている。第6戦はドジャースが新人右腕のトニー・ゴンソリンを先発に据えてブルペン・ゲームで臨むと予想されるのに対し、レイズは2018年サイ・ヤング賞左腕のブレイク・スネルが先発予定。レイズが底力を見せ、過去の確率通りに決着を第7戦へ持ち込むことができるか注目だ。

  • WS第5戦8回裏の攻防 筒香より先に崔志萬を起用すべきだった?

    2020.10.27 10:30 Tuesday

     レイズはワールドシリーズ第5戦に2対4で敗れ、ドジャースに王手をかけられた。反撃の最後のチャンスとなったのは8回裏。先頭のケビン・キアマイアーがヒットで出塁し、ここから両軍の監督による駆け引きが始まった。レイズのケビン・キャッシュ監督はこの場面でマイク・ズニーノの代打に筒香嘉智を起用したが、ファンのあいだでは「筒香より先に崔志萬(チェ・ジマン)を起用すべきだった」という声も上がっている。

     8回裏無死一塁の場面で、ドジャース2番手の右腕ダスティン・メイに対してキャッシュは左打者の筒香を起用。ここでドジャースのデーブ・ロバーツ監督は左腕ビクトル・ゴンザレスを投入するのではなく、速球を苦手とする筒香に対して速球派のメイを続投させ、レフトフライに打ち取った。

     次打者ヤンディ・ディアスはドジャース先発のクレイトン・カーショウからタイムリー三塁打を放つなど、この試合3打数2安打と活躍していたが、キャッシュは右打者のディアスに代えて左打者の崔を起用。これを見てロバーツは左腕ゴンザレスを投入し、キャッシュは「代打の代打」として右打者のマイク・ブロソーを代打に送った。

     ブロソーが四球を選んだあと、右打者のランディ・アロサレーナと左打者のブランドン・ラウがともにセンターフライに倒れ、レイズは一死一・二塁のチャンスで無得点。9回裏も先頭のマニュエル・マーゴがヒットで出塁したが、後続3人が倒れ、2点差を追い付けないまま敗戦を喫した。

     8回裏の攻防を振り返り、疑問として浮かび上がってくるのが「キャッシュは本当に筒香をメイと対戦させるつもりだったのか」ということだ。キャッシュはこれまで、左腕だけでなく右の速球派と対戦するときにも筒香の起用を避けてきた。よって、筒香は左腕ゴンザレスをおびき出すための「エサ」として使われたと見るのが自然だろう。キャッシュは筒香に対してゴンザレスが投入され、そこで「代打の代打」として左腕キラーのブロソーを起用するシナリオを思い描いていたのではないだろうか。

     もしキャッシュのシナリオ通りに進めば、左腕ゴンザレスに対してブロソー、ディアス、アロサレーナと右打者3人をぶつけることができたことになる。ファンのなかにはそれを踏まえ、「メイに対して筒香を打たせるより、ゴンザレスに対してディアスを打たせるほうがよかった。筒香より先に崔を起用すべきだった」と指摘している人もいる。

     キャッシュにとっての誤算は筒香に対してロバーツがゴンザレスを投入しなかったことだ。ドジャース側は筒香が速球に弱いことを把握し、メイを続投させるほうがベターだと考えたのだろう。ファンが指摘するように筒香より先に崔を代打に送っていれば、ロバーツはそのタイミングでメイに代えてゴンザレスを投入していたと思われる。

     レギュラーシーズン中、筒香は右腕と142打席対戦して打率.183、6本塁打、OPS.686だったが、左腕には43打席という限られた出場機会のなかで打率.243、2本塁打、OPS.781をマークしていた。ところが、ポストシーズンでの16打席はすべて右腕との対戦となり、左腕との対戦は1度もなし。「左腕とは対戦させない」「右の速球派との対戦もできる限り避ける」というキャッシュの方針の下で、筒香は非常に厳しい立場に追いやられている。

  • カーショウ力投でドジャースが第5戦を制す 32年ぶり世界一に王手

    2020.10.26 12:40 Monday

    【ドジャース4-2レイズ】@グローブライフ・フィールド

     両軍2勝ずつで迎えたワールドシリーズ第5戦は、先発のクレイトン・カーショウが6回途中5安打2失点の力投を見せたドジャースが4対2で勝利。対戦成績を3勝2敗とし、1988年以来32年ぶりの世界一に王手をかけた。敗れたレイズは先発のタイラー・グラスナウが2本塁打を浴びるなど5回6安打4失点と振るわず。ベンチスタートの筒香嘉智は8回裏に代打で登場し、平凡なレフトフライに倒れた。

     前日の劇的な逆転サヨナラ勝ちの勢いを持ち込みたいレイズだったが、先行したのはドジャース。1回表先頭のムーキー・ベッツが二塁打で出塁すると、次打者コリー・シーガーのタイムリーであっという間に先制し、二死一・三塁からコディ・ベリンジャーのタイムリー内野安打の間に2点目を奪った。

     2回表には先頭のジョク・ピーダーソンがセンター左へ1号ソロを叩き込み、1点を追加。カーショウは3回裏一死一塁からヤンディ・ディアスのタイムリー三塁打、次打者ランディ・アロサレーナのタイムリーで2点を失ったが、4回裏無死一・三塁のピンチはマニュエル・マーゴの本盗失敗もあって無失点で切り抜けた。

     カーショウがピンチを切り抜けた直後の5回表、ドジャースは二死走者なしからマックス・マンシーに1号ソロが飛び出して4点目。カーショウは5回裏を三者凡退に抑え、6回裏も打者2人を打ち取って85球、被安打5、奪三振6、与四球2、失点2という内容で第1戦と同様に余力を残してマウンドを降りた。

     6回裏二死から登板した2番手のダスティン・メイは、マーゴを空振り三振に仕留めてこの回を終えると、7回裏は三者凡退の好投。メイが8回裏一死一塁として降板したあと、3番手のビクトル・ゴンザレスは一死一・二塁とピンチを広げたが、後続を抑えてリードを守った。

     2点リードの9回裏は4番手のブレイク・トライネンが登板し、走者を出しながらも無失点に抑えて試合終了。ドジャースが第5戦を制し、ワールドシリーズ制覇に王手をかけた。勝利投手はカーショウ(2勝0敗)、敗戦投手はグラスナウ(0勝2敗)。最後を締めくくったトライネンに1セーブ目が記録された。

  • アロサレーナとカーショウ WS第5戦で2つのPS新記録が誕生

    2020.10.26 11:10 Monday

     レイズとドジャースによるワールドシリーズ第5戦で2つのポストシーズン新記録が誕生した。レイズのランディ・アロサレーナは3回裏の第2打席でレフトへのタイムリーを放ち、単一ポストシーズンでの最多安打記録を更新。一方、ドジャースのクレイトン・カーショウは5回裏先頭のケビン・キアマイアーから空振り三振を奪い、ポストシーズンの通算奪三振記録を塗り替えた。

     すでにデレク・ジーター(1996年ヤンキース)による単一ポストシーズンでの新人最多安打記録を更新しているアロサレーナは、前日の第4戦で3安打を放つ活躍。パブロ・サンドバル(2014年ジャイアンツ)による単一ポストシーズンでの最多安打記録(26安打)に並んでいた。

     カーショウに対して1回裏無死一塁の第1打席では6-4-3の併殺打に倒れたものの、3回裏一死三塁のチャンスで迎えた第2打席では高めに浮いたカーブを捉え、三遊間を破ってレフト前へ抜けるタイムリー。これが今回のポストシーズンで27本目の安打となり、メジャー新記録を樹立した。

     そのカーショウは、前回登板(ワールドシリーズ第1戦)で史上2人目のポストシーズン通算200奪三振を達成。ジャスティン・バーランダーが持つポストシーズンの通算奪三振記録(205奪三振)に並ぶまであと4、更新するまであと5に迫っていた。

     2回裏に1つ、3回裏に2つの三振を奪ったカーショウは、4回裏一死一・三塁のピンチでウィリー・アダメスを空振り三振に仕留め、まずはメジャータイ記録。そして、5回裏先頭のキアマイアーから空振り三振を奪い、これがポストシーズン通算206個目の三振となってメジャー新記録が誕生した。

     なお、試合は5回を終了して4対2でドジャースがレイズをリードしている。

  • WS第4戦の公式記録が修正 サヨナラの生還は捕手・スミスの失策に

    2020.10.26 07:30 Monday

     メジャーリーグ機構は日本時間10月26日、レイズが劇的な逆転サヨナラ勝ちを収めたワールドシリーズ第4戦の公式記録の修正を発表し、二者が生還して逆転サヨナラとなった最終プレーにドジャースの捕手ウィル・スミスのエラーを追加した。したがって、第4戦は中堅手クリス・テイラーと捕手スミスの「ダブルエラー」による決着となり、ワールドシリーズ史上初の珍事となった。

     レイズの地元紙「タンパベイ・タイムズ」のマーク・トプキン記者によると、公式記録員は「第4戦の最終プレーに2つのエラーがあった。中堅手のテイラーによるものが1つ、もう1つは捕手のスミスによるものだ」として公式記録を修正したという。カージナルスの地元紙「セントルイス・ポスト・ディスパッチ」のデリック・グールド記者によると、一塁走者のランディ・アロサレーナが二塁から三塁へ進塁したプレーがテイラーのエラー、三塁から本塁へ生還したプレーがスミスのエラーとなり、メジャーリーグ公式サイトの試合結果では殊勲打のブレット・フィリップスに1打点、敗戦投手となったケンリー・ジャンセンには失点2と自責点1が記録されている。

     「USAトゥデイ」のボブ・ナイチンゲール記者によると、ワールドシリーズの試合が「ダブルエラー」で決着したのは史上初めてのことだという。また、「ESPN」の調査によると、6回以降にリードしたチームが3度変わったのもワールドシリーズ史上初のことだった。第4戦では、6回裏にレイズがブランドン・ラウの3号3ランで逆転(=1度目)したが、7回表にドジャースが代打ジョク・ピーダーソンの2点タイムリーで再逆転(=2度目)に成功。7回裏にレイズがケビン・キアマイアーの2号ソロで同点に追い付いたあと、8回表にドジャースがコリー・シーガーのタイムリーで勝ち越しに成功したものの、9回裏にレイズがフィリップスのタイムリーとドジャースの「ダブルエラー」により劇的な逆転サヨナラ勝ち(=3度目)を収めた。

     なお、スミスはメジャー昇格後、ポストシーズンを含めても公式戦でのエラーが1度もなく、メジャーリーガーとしての自身初のエラーが痛恨の逆転サヨナラ負けにつながってしまった。

  • まさかの結末 レイズが9回裏2得点で逆転サヨナラ勝ち!

    2020.10.25 13:26 Sunday

    【ドジャース7-8xレイズ】@グローブライフ・フィールド

     レイズは1勝2敗で迎えたドジャースとのワールドシリーズ第4戦に8対7で逆転サヨナラ勝ちを収め、対戦成績を2勝2敗のタイとした。第4戦は中盤以降に点の取り合いが繰り広げられ、9回裏にブレット・フィリップスのタイムリーにドジャースのミスが絡んでレイズが一気に逆転サヨナラ勝ち。なお、レイズの筒香嘉智はワールドシリーズで4試合連続のベンチスタートとなり、9回裏に代打で登場したが空振り三振に倒れた。

     ドジャースがフリオ・ウリアス、レイズがライアン・ヤーブローの両左腕の先発で始まった一戦は、1回表二死からジャスティン・ターナーの2号ソロでドジャースが先制。ターナーはこれがポストシーズン通算12本目の一発で球団記録を更新し、2試合連続で初回に本塁打を放つのはワールドシリーズ史上初の快挙となった。

     ドジャースは3回表二死からシーガーの2号ソロで1点を追加。4回裏先頭のランディ・アロサレーナに2号ソロを浴びて1点を返されたが、5回表二死二塁からマックス・マンシーにタイムリーが出て再びリードを2点に広げた。なお、アロサレーナは今回のポストシーズンで9本目のアーチとなり、メジャー新記録を樹立した。

     このあとは点の取り合いとなり、5回裏にレイズがハンター・レンフローの1号ソロで1点を返すと、ドジャースは6回裏二死一・二塁からエンリケ・ヘルナンデスのタイムリー二塁打で4点目。6回裏にレイズがブランドン・ラウの3号3ランで試合をひっくり返したが、ドジャースは7回表二死満塁から代打ジョク・ピーダーソンの2点タイムリーで6対5とリードを奪った。

     7回裏にケビン・キアマイアーの2号ソロで6対6の同点に追い付かれたドジャースは、8回表先頭のクリス・テイラーが二塁打でチャンスメイクし、二死後にシーガーが詰まりながらもショートの頭上を越えるタイムリーを放って勝ち越しに成功。ドジャースはこの試合の全7得点を二死から奪う驚異の勝負強さを見せた。

     1点をリードしたドジャースは、ブルスダル・グラテロルが8回裏二死一・二塁のピンチをしのいだが、9回裏に登板したクローザーのケンリー・ジャンセンが二死一・二塁のピンチを招き、フィリップスのタイムリーに中堅手のテイラーのエラーが絡んで一塁走者も一気に生還。レイズがまさかの逆転サヨナラ勝ちを収めた。勝利投手はジョン・カーティス(1勝0敗)、敗戦投手はジャンセン(0勝1敗)となった。

  • ベッツはメジャー昇格前にブリュワーズ移籍の可能性があった!?

    2020.10.25 10:00 Sunday

     レッドソックス時代の2018年にMVPを受賞し、今年2月のトレードでドジャースに加入したムーキー・ベッツだが、その才能をいち早く見抜いてメジャーデビューより前にトレードで獲得しようとした男がいる。ブリュワーズで長年にわたってゼネラルマネージャー(GM)を務めたダグ・メルビンだ。メルビンは2013年途中にレッドソックスがブルペンの補強を試みた際、フランシスコ・ロドリゲスを放出してベッツを獲得しようとした。

     ベッツは2011年のドラフトでレッドソックスから5巡目指名を受けてプロ入り。プロ1年目の2011年はルーキー級で1試合のみの出場に終わり、翌2012年はA-級で71試合に出場して打率.267(251打数67安打)、8二塁打、1三塁打、0本塁打、31打点、20盗塁、OPS.658をマーク。30三振に対して32四球を記録するなど、当時から光るものはあったが、長打力に欠ける内野手の1人に過ぎず、トップ・プロスペクトとして高い評価を得ていたわけではなかった。

     当時レッドソックスでGMを務めていたベン・チェリントン(現パイレーツGM)は「ベッツを欲しがったのはメルビンが初めてだった」と述懐する。しかし、チェリントンはメルビンからのオファーに対して首を縦に振らなかった。ベッツはその年、メキメキと頭角を現し、A級とA+級で合計127試合に出場して打率.314(462打数145安打)、36二塁打、4三塁打、15本塁打、65打点、38盗塁、OPS.923の好成績をマーク。その年の終わりには正真正銘のトップ・プロスペクトとなった。

     チェリントンによると、メルビンがベッツを要求して以降、「どのチームも全てのトレードでまず最初に彼を要求してきた」という。ひょっとすると、メルビンがベッツを要求するのがあと数ヶ月早ければ、メルビンはベッツの獲得に成功し、ベッツはブリュワーズの一員となっていたかもしれない。ベッツが2012年から2013年にかけて急激に成長を遂げてしまったことがメルビンにとっては誤算だった。

     レッドソックスとのトレード交渉が不調に終わり、メルビンはニッキー・デルモニコとのトレードでロドリゲスをオリオールズへ放出。デルモニコは注意欠陥障害の治療のために処方されたアデロールの依存症となり、治療に専念するためにブリュワーズに解雇をリクエスト。その後、ホワイトソックスでプレーを続行して2017年8月にメジャーデビューしたが、メジャー定着を果たせないシーズンが続いている。

     なお、ベッツはメルビンが獲得を試みた翌年の2014年6月にメジャーデビューし、ポジションを内野から外野に移して現在に至るまで素晴らしい活躍を続けている。

  • 最優秀リリーバーにヘンドリックスとウィリアムスが選出

    2020.10.25 08:00 Sunday

     メジャーリーグ機構は日本時間10月25日、今季の各リーグの最優秀リリーバーを発表し、アメリカン・リーグのマリアーノ・リベラ賞はリアム・ヘンドリックス(アスレチックス)、ナショナル・リーグのトレバー・ホフマン賞はデビン・ウィリアムス(ブリュワーズ)が受賞した。昨季アロルディス・チャップマン(ヤンキース)の次点に終わったヘンドリックスは嬉しい初受賞。ウィリアムスは新人での受賞となり、ブリュワーズは昨季まで2年連続受賞のジョシュ・ヘイダーに続く3年連続受賞となった。

     ヘンドリックスは24試合に登板して25回1/3を投げ、3勝1敗14セーブ、防御率1.78、奪三振37、与四球3、被打率.161、WHIP0.67という素晴らしい成績をマーク。アストロズとの地区シリーズ第3戦では3イニングを無失点に抑える力投を見せた。「チームメイトにとても感謝している。彼らが僕の後ろを守ってくれなかったら、僕は現在のような投手になれなかっただろう。ブルペンの仲間たちはたくさんの助言をくれたし、コーチをはじめとした球団組織のみなさん、そしてプレーする機会を与えてくれたアスレチックスにも感謝している」と述べた。

     メジャー2年目のウィリアムスは22試合に登板して27回を投げ、4勝1敗9ホールド、防御率0.33、奪三振53、与四球9、被打率.090、WHIP0.63という驚異的な成績をマーク。今季2登板目に3失点(自責点1)、4登板目に1失点(自責点0)を喫したが、それ以降は18試合連続無失点のままシーズンを終えた。新人による受賞と0セーブの投手による受賞はともに史上初である。「ナ・リーグの最優秀リリーバーに選ばれたこと、ブリュワーズとして3年連続受賞になったことにとても興奮している。監督やコーチ、チームメイトのサポートに感謝しているし、異例のシーズンのなかで自宅から声援を送ってくれたファンにも感謝したい」とコメントした。

     最優秀リリーバーはマリアーノ・リベラ、トレバー・ホフマン、デニス・エカーズリー、ロリー・フィンガース、リー・スミス、ジョン・フランコ、ビリー・ワグナーという7人の名リリーバーによる選考で決定される。ア・リーグはアレックス・コロメイ(ホワイトソックス)とブラッド・ハンド(インディアンス)、ナ・リーグはトレバー・ローゼンタール(パドレス)とジェレミー・ジェフレス(カブス)がファイナリストに名を連ねていたが、惜しくも受賞には届かなかった。

  • ビューラー快投のドジャースが快勝 筒香のWS初打席は二ゴロ

    2020.10.24 12:24 Saturday

    【ドジャース6-2レイズ】@グローブライフ・フィールド

     1勝1敗で迎えたワールドシリーズ第3戦は、今回のポストシーズンで3勝0敗、防御率0.57の活躍を見せていたレイズ先発のチャーリー・モートンをドジャース打線が攻略。ドジャース先発のウォーカー・ビューラーは6回93球を投げて被安打3、奪三振10、与四球1、失点1という好投を見せた。投打両面でレイズを圧倒したドジャースは6対2で快勝。対戦成績を2勝1敗とし、1988年以来32年ぶりの世界一に向けて一歩リードした。

     ビューラーとモートンによる投手戦が予想された一戦は、1回表二死からジャスティン・ターナーの1号ソロでドジャースが先制。ターナーはこれがポストシーズン通算11本目の一発となり、デューク・スナイダーが持つ球団記録に並んだ。

     ドジャースは3回表二死二・三塁からマックス・マンシーの2点タイムリーでリードを3点に広げ、4回表にも一死一・三塁からオースティン・バーンズのスクイズとムーキー・ベッツのタイムリーで2点を追加。ビューラーは90マイル台後半の速球を軸としたピッチングで4回までレイズ打線を無安打無得点に封じた。

     モートンは5回表一死からマンシーに四球を与えたところで降板。昨季から今季にかけてポストシーズンでの5先発でいずれも自責点1以下に抑えていた男が被安打7、失点5と打ち込まれ、レイズは苦しい試合展開を強いられることになった。

     5回裏、レイズはマニュエル・マーゴがチーム初安打となる二塁打を放ち、ウィリー・アダメスのタイムリー二塁打でようやく1点を返したが、ドジャースは直後の6回表にバーンズが1号ソロを放ち、すぐさま1点を追加。ビューラー降板後は、7回裏を2番手のブレイク・トライネン、8回裏を3番手のブルスダル・グラテロルが無失点に抑えた。レイズは9回裏にドジャース4番手のケンリー・ジャンセンからランディ・アロサレーナが1号ソロを放ったが、6対2で試合終了。アロサレーナはこの一発が今回のポストシーズンで8本目のアーチとなり、メジャー記録に並んだ。

     勝利投手は快投したビューラー(1勝0敗)、敗戦投手はモートン(0勝1敗)。なお、3試合連続でベンチスタートとなったレイズの筒香嘉智は8回裏二死走者なしの場面でマイク・ズニーノの代打として登場し、グラテロルの100.3マイル(約161.4キロ)の速球を打ってセカンドゴロに倒れた。

  • ルール5ドラフトは日本時間12月11日 今オフの主なスケジュール

    2020.10.24 10:00 Saturday

     ワールドシリーズが終了するとメジャーリーグは「ホットストーブ」と呼ばれるオフシーズンに突入する。今オフの注目株は、フリーエージェント市場ではJ・T・リアルミュート(フィリーズ)、トレバー・バウアー(レッズ)、ジョージ・スプリンガー(アストロズ)、マーセル・オズーナ(ブレーブス)、DJ・レメイヒュー(ヤンキース)、トレード市場ではフランシスコ・リンドーア(インディアンス)、クリス・ブライアント(カブス)、トレバー・ストーリー(ロッキーズ)、ノーラン・アレナード(ロッキーズ)といった顔ぶれだ。ここでは今オフの主なスケジュールを確認しておこう。

     選手がフリーエージェントとなるのはワールドシリーズ決着の翌日だ。ただし、最初の5日間は他球団と契約できず、元の所属球団に独占交渉権が与えられる。しかし、この5日間に契約が成立することはほとんどないのが実情だ。

     メジャー契約を結んでいる選手のトレードはトレード・デッドライン(今季の場合は8月末)からワールドシリーズ決着まで禁止されている。ワールドシリーズ決着の翌日から自由にトレードが可能となる。

     選手によっては球団と結んでいる契約のなかにオプションが含まれているケースがある。各選手のオプションの行使期限はワールドシリーズ決着から5日以内と定められている。

     各球団は自軍からフリーエージェントとなった選手に対してクオリファイング・オファーを提示することができる。ただし、過去に同オファーを受けたことのある選手は対象外となり、今オフの同オファーの金額は1890万ドルに決定している。各球団はワールドシリーズ決着から5日以内に同オファーを提示する必要があり、同オファーを受けた選手は同オファーを受けてから10日以内に受諾するか拒否するかを返答しなければならない。

     このほか、年俸調停権を持つ選手との年俸交渉の期限は日本時間1月12日、40人ロースター内の選手をノンテンダーする期限は日本時間12月3日、ルール5ドラフトの開催日はウィンター・ミーティング最終日(日本時間12月11日)に決定している。

  • ナショナルズ・ハリソン 1年100万ドルで残留決定

    2020.10.24 09:30 Saturday

     ナショナルズのデーブ・マルティネス監督はレギュラーシーズン終了時、今季ユーティリティ・プレーヤーとして存在感を示したジョシュ・ハリソンについて「今オフ、彼について間違いなく話し合いが行われるだろう」と話していた。今季のハリソンの働きに対する球団の評価は高く、本格的なオフシーズンの到来を待たずして残留が決定。メジャーリーグ公式サイトのマーク・フェインサンドによると、1年100万ドルで契約を延長することで合意に至ったようだ。

     現在33歳のハリソンは、今季開幕直前にフィリーズを解雇され、1年契約でナショナルズに加入。33試合に出場して打率.278(79打数22安打)、3本塁打、14打点、OPS.769をマークし、守備では二塁と三塁を中心に5つのポジションをこなして存在感を示した。

     マルティネスは「彼がチームにいてくれるのはありがたい。彼は野球というゲームをよく理解しているし、常に準備ができている。準備しておけと指示を出す必要が全くないんだ」とハリソンに全幅の信頼を寄せる。マルティネスはカブスでのコーチ時代に当時パイレーツで活躍していたハリソンの姿を目にしており、ハリソンがフィリーズから解雇されたニュースを聞いてすぐに獲得に動いたという。

     ハリソンの引き留めに成功したナショナルズだが、今オフはライアン・ジマーマン、アズドゥルバル・カブレラ、マイケル・A・テイラー、カート・スズキ、ショーン・ドゥーリトル、ロニエス・エリアスと多くの主力選手がフリーエージェントとなる。2019年シーズンの王者が再浮上に向けてどんな動きを見せるか注目だ。

  • 名捕手・モリーナがGグラブ賞選考に不満漏らす しかし数字は…

    2020.10.23 10:00 Friday

     ゴールドグラブ賞の最終候補者が日本時間10月23日に発表されたが、過去に同賞を9度受賞しているヤディアー・モリーナ(カージナルス)の名前はそこになかった。ナショナル・リーグの捕手部門ではウィルソン・コントレラス(カブス)、タッカー・バーンハート(レッズ)、ジェイコブ・ストーリングス(パイレーツ)の3名が最終候補者にノミネート。モリーナは最終候補者3名をリスペクトしつつも、同賞の選考に不満を漏らした。

     捕手の最多受賞記録はイバン・ロドリゲスの13度だが、モリーナはまずジョニー・ベンチ(10度)に追いつくことを目標としていた。昨季までに同賞を9度受賞しているモリーナはあと1度受賞すればベンチに追いつくことができるが、最終候補者3名のなかにモリーナの名前はなかった。それを受けてモリーナは自身のインスタグラムを更新し、フラストレーションを口にした。

     モリーナは「全ての最終候補者をリスペクトしている」としつつも「誰が決めたのか知らないけど不正があるのではないか。プエルトリコ人がジョニー・ベンチに追いつくのを望んでいないのだろう」と不満げなコメント。「僕は38歳だけどまだベストの捕手だ。メジャーリーグの全ての捕手に聞いてみるといい。誰がベストかを教えてくれるだろう」と自身の実力への絶対的な自信を示した。

     しかし、ベンチを追い抜いたロドリゲスもプエルトリコ人であり、モリーナの批判は的外れとも言える。そもそも今季は各球団の監督・コーチが限られたチームの選手のプレーしか目にしていないため、同賞の選考は例年通りの監督・コーチによる投票ではなく、各種の守備指標に基づいて行われることになっている。モリーナが批判しているような作為的な選考が行われる余地はないのだ。

     大手データサイト「FanGraphs」が掲載している守備的WARを見ると、モリーナはコントレラス、ストーリングス、オマー・ナルバエス(ブリュワーズ)、バーンハートに次ぐリーグ5位に過ぎない。守備防御点を見ても、バーンハートが+9でリーグ1位、ストーリングスが+7でリーグ2位にランクインしているのに対し、モリーナは+1でコントレラスらと並んでリーグ7位タイ。盗塁阻止率45.5%というのは素晴らしい数字だが、捕手としての5失策はリーグ最多であり、これらの数字を見る限り、モリーナが最終候補者3名に残れなかったのは当然と言える。

     カージナルスの試合を見ていれば、モリーナの存在感は確かにずば抜けており、モリーナが「僕はベストの捕手」と誇らしげにコメントするのも頷ける。とはいえ、今季の選考が数字をベースに行われる以上、そうした印象面の要素は完全に排除されるため、モリーナは選考の結果を受け入れるしかないだろう。

  • 選手投票による各賞の受賞者発表 ダルビッシュは受賞ならず

    2020.10.23 09:00 Friday

     日本時間10月23日、選手投票によって決定する各賞の受賞者が発表され、ナショナル・リーグの最優秀投手にはトレバー・バウアー(レッズ)が選出。ダルビッシュ有(カブス)はジェイコブ・デグロム(メッツ)とともに最終候補の3名に残っていたが、惜しくも受賞はならなかった。両リーグから1名だけ選出される年間最優秀選手にはフレディ・フリーマン(ブレーブス)が選出されている。

     メジャーリーグ選手会の初代専務理事として選手の地位向上に尽力したマービン・ミラーの功績を称えて設立され、「フィールド上と地域社会でのリーダーシップに基づいて最も尊敬される選手」に与えられる「マービン・ミラー賞」はネルソン・クルーズ(ツインズ)が受賞。

     また、フリーエージェント制度設立への道を切り拓いたカート・フラッドの功績を称えて今回から設立された「カート・フラッド賞」はアンドレ・ドーソン(元カブスなど)が受賞。ドーソンは1986年オフにフリーエージェントとなった際、各球団のオーナーによる高額フリーエージェント選手の「締め出し」に遭い、なかなか移籍先が決まらなかったが、最終的にはカブスに対して金額部分を空白にした契約書を用意し、50万ドルという安価な年俸でのプレーを受け入れた(翌1987年は自己最高の成績でMVPを受賞)。

     各賞の受賞者は以下の通り。

    マービン・ミラー賞:ネルソン・クルーズ(ツインズ)
    カート・フラッド賞:アンドレ・ドーソン(元カブスなど)
    年間最優秀選手:フレディ・フリーマン(ブレーブス)

    ◆アメリカン・リーグ
    最優秀選手:ホゼ・アブレイユ(ホワイトソックス)
    最優秀投手:シェーン・ビーバー(インディアンス)
    新人王:カイル・ルイス(マリナーズ)
    カムバック賞:カルロス・カラスコ(インディアンス)

    ◆ナショナル・リーグ
    最優秀選手:フレディ・フリーマン(ブレーブス)
    最優秀投手:トレバー・バウアー(レッズ)
    新人王:ジェイク・クロネンワース(パドレス)
    カムバック賞:ダニエル・バード(ロッキーズ)

     なお、全米野球記者協会の投票によって決まる各賞の受賞者は、日本時間11月10日から13日にかけての4日間で新人王、最優秀監督、サイ・ヤング賞、MVPの順に発表される。

  • 指標重視のGグラブ賞 最終候補者に前田&秋山がノミネート

    2020.10.23 08:30 Friday

     日本時間10月23日、ゴールドグラブ賞の最終候補者(各ポジション3名、アメリカン・リーグの二塁手部門のみ4名)が発表され、前田健太(ツインズ)と秋山翔吾(レッズ)も名を連ねた。今季は各チームの監督・コーチが自軍の所属地区の試合しか見ていないため、例年通りの監督・コーチの投票ではなく各種守備指標を重視して同賞の選考が行われている。受賞者は日本時間11月4日に発表される予定だ。

     最終候補者は以下の通り。なお、チーム名の後ろの数字は大手データサイト「FanGraphs」が掲載している守備防御点(平均と比較してどれだけの得点を防いだかを表す指標)を表している。

    アメリカン・リーグ

    ◆投手
    グリフィン・キャニング(エンゼルス:+3)
    前田健太(ツインズ:+1)
    ザック・プリーサック(インディアンス:+2)

    ◆捕手
    ヤスマニ・グランダル(ホワイトソックス:+5)
    ジェームス・マッキャン(ホワイトソックス:+5)
    ロベルト・ペレス(インディアンス:+6)

    ◆一塁手
    ユリ・グリエル(アストロズ:+2)
    マット・オルソン(アスレチックス:+5)
    エバン・ホワイト(マリナーズ:+7)

    ◆二塁手
    セザー・ヘルナンデス(インディアンス:+6)
    ニッキー・ロペス(ロイヤルズ:+8)
    ダニー・メンディック(ホワイトソックス:+4)
    ジョナサン・スコープ(タイガース:±0)

    ◆三塁手
    イサイアー・カイナーファレファ(レンジャーズ:+8)
    ヨアン・モンカダ(ホワイトソックス:-1)
    ジオ・ウルシェラ(ヤンキース:+6)

    ◆遊撃手
    カルロス・コレア(アストロズ:+8)
    J・P・クロフォード(マリナーズ:+6)
    ニコ・グッドラム(タイガース:+3)

    ◆左翼手
    アレックス・ゴードン(ロイヤルズ:+1)
    ルルデス・グリエルJr.(ブルージェイズ:-3)
    カイル・タッカー(アストロズ:+3)

    ◆中堅手
    バイロン・バクストン(ツインズ:+11)
    ラモン・ラウレアーノ(アスレチックス:+5)
    ルイス・ロバート(ホワイトソックス:+8)

    ◆右翼手
    クリント・フレイジャー(ヤンキース:+4)
    ジョーイ・ギャロ(レンジャーズ:+12)
    アンソニー・サンタンデール(オリオールズ:+8)

    ナショナル・リーグ

    ◆投手
    マックス・フリード(ブレーブス:+5)
    カイル・ヘンドリックス(カブス:+3)
    アレック・ミルズ(カブス:+3)

    ◆捕手
    タッカー・バーンハート(レッズ:+9)
    ウィルソン・コントレラス(カブス:+1)
    ジェイコブ・ストーリングス(パイレーツ:+7)

    ◆一塁手
    ブランドン・ベルト(ジャイアンツ:+1)
    ポール・ゴールドシュミット(カージナルス:+1)
    アンソニー・リゾー(カブス:+3)

    ◆二塁手
    アダム・フレイジャー(パイレーツ:+4)
    ニコ・ホーナー(カブス:+5)
    コルテン・ウォン(カージナルス:+6)

    ◆三塁手
    ブライアン・アンダーソン(マーリンズ:+4)
    ノーラン・アレナード(ロッキーズ:+15)
    マニー・マチャド(パドレス:+7)

    ◆遊撃手
    ハビアー・バイエズ(カブス:+7)
    ミゲル・ロハス(マーリンズ:+2)
    ダンズビー・スワンソン(ブレーブス:+10)

    ◆左翼手
    秋山翔吾(レッズ:+4)
    タイラー・オニール(カージナルス:+9)
    デービッド・ペラルタ(ダイヤモンドバックス:-1)

    ◆中堅手
    ロナルド・アクーニャJr.(ブレーブス:+2)
    コディ・ベリンジャー(ドジャース:+5)
    トレント・グリシャム(パドレス:+7)

    ◆右翼手
    ムーキー・ベッツ(ドジャース:+11)
    チャーリー・ブラックモン(ロッキーズ:-1)
    ジェイソン・ヘイワード(カブス:+1)

  • 不振のラウが2本塁打の活躍 レイズが第2戦制し1勝1敗のタイに

    2020.10.22 12:48 Thursday

    【レイズ6-4ドジャース】@グローブライフ・フィールド

     ドジャースが初戦を制して迎えたワールドシリーズ第2戦は、ここまで不振を極めていたレイズのブランドン・ラウが2本塁打を放つ活躍。レイズは先発のブレイク・スネルのあと、ニック・アンダーソン、ピート・フェアバンクス、ディエゴ・カスティーヨらを投入する必勝リレーでドジャース打線を5安打に封じ、6対4で第2戦を制して対戦成績を1勝1敗のタイとした。なお、2戦連続のベンチスタートとなったレイズの筒香嘉智は前日に続いて出場機会がなかった。

     初戦からの2連敗だけは避けたいレイズは、前日までポストシーズン15試合で打率.107と打撃不振に苦しんでいたラウが1回表にドジャース先発のトニー・ゴンソリンから1号ソロを放ち、先制点を奪うことに成功。4回表には二死一・二塁のチャンスでジョーイ・ウェンドルがドジャース4番手のダスティン・メイから右中間を真っ二つに破るタイムリー二塁打を放ち、2点を追加した。

     レイズ先発のスネルは4回まで4イニング連続で2つの三振を奪い、ドジャース打線を無安打無得点に封じる力投を披露。ところが、味方打線がラウのこの試合2本目のアーチとなる2号2ランでリードを5点に広げた直後の5回裏に二死一塁からクリス・テイラーに初めての被安打となる1号2ランを浴び、さらに二死一・二塁のピンチを招いたところで降板となった。

     レイズはこのピンチを2番手のアンダーソンが切り抜けると、6回表無死一・三塁からウェンドルの犠飛で1点を追加。しかし、6回裏一死からアンダーソンがウィル・スミスに1号ソロを被弾し、再び3点差に詰め寄られた。

     レイズ3番手のフェアバンクスは7回裏を三者凡退に抑えて8回裏も続投したものの、先頭のコリー・シーガーに1号ソロを浴びて2点差。さらに二死二塁とピンチは続いたが、レイズ4番手のアーロン・ループがコディ・ベリンジャーを見逃し三振に仕留め、2点のリードを守った。

     レイズは9回表二死一・二塁のチャンスで無得点に終わったが、9回裏は続投したループが打者2人、5番手のカスティーヨが打者1人を抑えて6対4で試合終了。勝利投手はアンダーソン(1勝0敗)、敗戦投手はゴンソリン(0勝1敗)で、カスティーヨに1セーブ目が記録された。

  • 2年越しに実現したアロサレーナ獲得 レイズ異例のトレード

    2020.10.22 10:30 Thursday

     2020年1月9日、一見奇妙なトレードが成立した。レイズは有望株左腕のマシュー・リベラトーリ(とエドガルド・ロドリゲス捕手とドラフト2巡目補償指名権)を放出してカージナルスから好打者のホゼ・マルティネス(とランディ・アロサレーナ外野手とドラフト1巡目補償指名権)を獲得。レイズが有望株のリベラトーリを放出したことは小さくないサプライズだった。しかし、このトレードがレイズを球団史上2度目のワールドシリーズへ導くことになった。

     スモールマーケット球団であるレイズは年俸が上昇した主力選手をより安価な選手と交換するトレードを中心にチームを構成している。正遊撃手のウィリー・アダメスは2014年7月にデービッド・プライスをタイガースへトレードした際に獲得した選手であり、クリス・アーチャーをパイレーツへ放出したトレードではタイラー・グラスナウとオースティン・メドウズを手に入れた。マイク・ズニーノ、崔志萬(チェ・ジマン)、マニュエル・マーゴ、ハンター・レンフローらもトレード経由でレイズに加入した選手だ。プロスカウト部長のケビン・アイバックは「それが我々の仕事であり、我々のDNAなんだ」と自軍の手法への自信を見せる。

     トレードには相手が必要だ。トミー・ファムとアビサイル・ガルシアがチームを去り、右打ちの外野手を必要としていたレイズは「セントルイスには右打ちの外野手がたくさんいる」とカージナルスに目を付けた。なかでもレイズが獲得を希望したのは2019年にメジャーデビューしたばかりのアロサレーナ。実はレイズは以前からアロサレーナの才能を高く評価しており、2017年オフにレイズとカージナルスのあいだで複数の選手が絡む大型トレードの交渉が行われていた際、アロサレーナも交換要員のなかに含まれていた。このときアロサレーナ獲得は実現しなかったが、2019年オフ、レイズは2年越しにアロサレーナ獲得に成功したのだ。

     すでにメジャーデビューしている選手の対価としてマイナーの有望株を放出するのはレイズの伝統的なやり方ではない。レイズはもちろんリベラトーリの才能を高く評価していた。しかし、より早くメジャーの舞台でチームに貢献できる選手を手に入れるためにリベラトーリの放出を決断し、結果的に大成功となったのだった。レイズ加入後のアロサレーナの活躍はもはや語るまでもないだろう。

     リベラトーリがまだメジャーデビュー前であることを考えると、このトレードについて評価を下すにはもう少し時間が必要だろう。とはいえ、短期的な視点ではレイズが「勝者」であることに疑いの余地はない。カージナルスのマイケル・ガーシュGMは「ランディのおかげでレイズはワールドシリーズに進出できた。現時点では明らかにレイズにとって素晴らしいトレードだった」と語っている。

  • 今オフFAの名捕手・モリーナ 新天地はヤンキース?

    2020.10.22 08:00 Thursday

     ゴールドグラブ賞9度の実績を誇る名捕手ヤディアー・モリーナ(カージナルス)は今オフ、キャリアで初めてフリーエージェントとなる。現在38歳のモリーナは2年契約を希望していることを明言しており、カージナルスが将来の殿堂入り捕手に再契約をオファーする可能性は十分にある。しかし、その一方でカージナルスが世代交代を進めていく可能性も取り沙汰されており、モリーナは来季、別のユニフォームを着ることになるかもしれない。

     カージナルスの地元紙「セントルイス・ポスト・ディスパッチ」のデリック・グールド記者は日本時間10月21日、読者から寄せられた質問に回答する形式でカージナルスの今後について分析。そのなかで「トニー・ラルーサは本当にホワイトソックスの監督に就任するのか。トニーがヤディをチームに勧誘する可能性はあるのか」という質問に回答した。

     グールドは、ラルーサとホワイトソックスのオーナーとのあいだに長年の良好な関係があることを根拠に「彼らがホワイトソックスで再び一緒に仕事をする可能性はある」と回答。ただし、監督就任という形ではなく「若い監督をサポートするような役職につく可能性もある」と付け加えた。

     また、「ホワイトソックスにはすでに非常に優秀な捕手がいる」と述べ、ホワイトソックスが昨オフに4年7300万ドルの大型契約でヤスマニ・グランダルを獲得したことを理由に、ホワイトソックスがモリーナの獲得に動く可能性は低いと分析。モリーナは正捕手としてプレーすることを望んでいると見られており、グールドが述べた通り、グランダルがいるホワイトソックスを新天地に選ぶ可能性はゼロに等しいだろう。

     そして、グールドがモリーナの新天地の「興味をそそる可能性」として挙げたのがヤンキースだ。ヤンキースでは守備難に加えて打撃不振に苦しんだゲーリー・サンチェスが正捕手の座を剥奪される可能性、さらにはチームから放出される可能性が取り沙汰されており、2年以内のワールドシリーズ制覇を目指すために経験豊富なモリーナを正捕手に迎える可能性があるというわけだ。

     これはあくまでもグールドの私見に過ぎないが、興味深いアイディアの一つと言えるのではないだろうか。

  • 「ラストピース」ベッツが躍動! ドジャースがWS初戦を制す

    2020.10.21 12:37 Wednesday

    【レイズ3-8ドジャース】@グローブライフ・フィールド

     日本時間10月21日、第116回ワールドシリーズが開幕し、中立地アーリントンのグローブライフ・フィールドでアメリカン・リーグ王者のレイズとナショナル・リーグ王者のドジャースが対戦。ドジャースは32年ぶりの世界一に向けた「ラストピース」としてチームに迎え入れたムーキー・ベッツが1本塁打、2盗塁、2得点と躍動しただけでなく、先発のクレイトン・カーショウが6回2安打1失点の快投を見せ、8対3で初戦を制した。ベンチスタートとなったレイズの筒香嘉智に出場機会はなかった。

     世界一をかけたワールドシリーズの戦いはタイラー・グラスナウとカーショウの投げ合いでスタート。カーショウが1回表一死一・二塁のピンチを無失点で切り抜けると、グラスナウも毎回走者を出しながらドジャース打線に得点を許さず、両軍無得点のまま序盤の3イニングを終了した。

     試合が動いたのは4回だった。カーショウが4回表を三者凡退に抑え、4回裏のドジャースは先頭のマックス・マンシーが四球で出塁。一死後、リーグ優勝決定シリーズ第7戦でヒーローとなったコディ・ベリンジャーが初球のフォーシームを捉え、センターへ1号先制2ランを叩き込んだ。

     レイズは5回表にケビン・キアマイアーの1号ソロで1点を返したが、直後の5回裏にドジャース打線が爆発した。先頭のベッツが四球で出塁した直後に二盗を決め、コリー・シーガーも四球を選んで無死一・二塁のチャンス。ここでジャスティン・ターナーは空振り三振に倒れたものの、ベッツとシーガーが重盗を決めて一死二・三塁とチャンスが拡大した。続くマンシーの打球は一塁ヤンディ・ディアスへのゴロとなったが、本塁への送球が少し逸れる間にベッツが快足を飛ばしてホームイン。さらにウィル・スミス、クリス・テイラー、代打エンリケ・ヘルナンデスにもタイムリーが飛び出し、リードオフマンのベッツから始まる打者一巡の猛攻で一挙4点を奪った。

     カーショウは6回表を三者凡退に抑え、6回78球と余力を残して降板。一発こそ浴びたものの、被安打2、奪三振8、与四球1、失点1という見事なピッチングを披露し、ポストシーズンの通算奪三振数を201として歴代2位に浮上した(歴代最多はジャスティン・バーランダーの205)。

     ドジャースは6回裏にベッツの1号ソロとマンシーのタイムリー二塁打で2点を追加。ワールドシリーズの試合で1本塁打、2盗塁、2得点を記録するのは史上初の快挙となった。7回表に代打マイク・ブロソーとキアマイアーの連続タイムリーで2点を返されたが、8回表を4番手のペドロ・バイエズ、9回表を5番手のジョー・ケリーが三者凡退に抑えて8対3で快勝。1988年以来32年ぶりの世界一に向けて好スタートを切った。

     勝利投手は好投したカーショウ(1勝0敗)、敗戦投手は与四球6と制球に苦しんだグラスナウ(0勝1敗)。世界一への「ラストピース」としてドジャースに加入したベッツは、好守を連発したリーグ優勝決定シリーズに続いてワールドシリーズ初戦でも素晴らしい活躍でチームの勝利に大きく貢献した。

  • 元マリナーズ・岩隈が現役引退 米メディアも報じる

    2020.10.21 10:00 Wednesday

     2012年から2017年まで6シーズンにわたってマリナーズで活躍した岩隈久志(巨人)が今季限りでの現役引退を表明した。日本国内のメディアが報じたことを受け、アメリカの各メディアも「岩隈引退」の情報を伝えた。大手移籍情報サイト「MLB Trade Rumors」は「肩の問題により2020年シーズンはマウンドから離れていた岩隈だが、NPBとMLBで合計17年間プレーしたあとグラブを置くことを決めた」と報じている。

     同サイトは「岩隈は北米のファンには2012年から2017年まで6年間プレーしたマリナーズでの活躍が最もよく知られている」とし、岩隈がメジャー6年間で150試合(うち136先発)に登板して883回2/3を投げ、防御率3.42、K/BB 3.86、ゴロ率47.6%、奪三振率7.27などを記録したことを紹介。2013年にサイ・ヤング賞投票で3位にランクインし、2015年8月12日のオリオールズ戦でノーヒッターを達成したことにも触れた。

     また、同サイトは岩隈が肩などの故障に悩まされ続けてきたことにも言及し、マリナーズとの最初の契約で年俸などが抑えられたこと、2015年オフにドジャースとの3年4500万ドルの契約が白紙となったことなどを紹介。2018年は肩の故障によりメジャーで1試合も投げられず、2019年の日本球界復帰後も二軍の試合で2イニングを投げただけとなっている。

     さらに、同サイトは岩隈の日本時代の活躍にも触れ、近鉄と楽天で11年間プレーしたこと、自己最高の成績を残した2008年にMVPと沢村賞を受賞したこと、2009年のワールド・ベースボール・クラシックで日本代表の優勝に貢献して大会ベストナインに選出されたことなどを紹介。「MLB Trade Rumorsは岩隈選手の素晴らしいキャリアを祝福するとともに、引退後の活躍をお祈りしています」との一文で記事を締めくくった。

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