English Español 韓国語
  • ロイヤルズがムーアGMとピコーロGM補佐の昇進を発表

    2021.9.15 10:00 Wednesday

     日本時間9月15日、ロイヤルズのジョン・シャーマン会長はデイトン・ムーアGMを編成本部長、J・J・ピコーロGM補佐をGMにそれぞれ昇進させることを発表した。メジャーリーグでは多くの球団がGMよりも上の立場として編成本部長というポジションを設けており、ロイヤルズもそれに倣った形。ムーアが球団全体を統括するという現在の形は今後も変わらないとみられる。ピコーロはこれまでGM補佐として主にマイナーリーグ部門を担当していたが、今後はムーアの右腕的存在として活躍することになりそうだ。

     ムーアは2006年5月にロイヤルズのGMに任命され、今年がロイヤルズでの15年目のフルシーズンとなっている。2014年からは2年連続でチームをワールドシリーズの舞台へ導き、2015年には30年ぶりのワールドシリーズ制覇を達成。ムーアがロイヤルズを率いた期間は、チームの歴史のなかで最も成功を収めた期間である。

     ピコーロはムーアのあとを継いで球団史上7人目のGMとなる。2015年にGM補佐に昇進し、今年が7年目のシーズン。2006年に選手育成部門のディレクターとしてロイヤルズに加わり、スカウティング部門や選手育成部門など、主にマイナーリーグ部門を担当することが多かった。

     ロイヤルズは2015年にワールドシリーズを制したあと、再建期間に突入していたが、徐々にチーム再建は終わりに近づき、勝負モードへと転換しつつある。今回のフロントの人事異動は、ロイヤルズの勝負モードへの転換をさらに加速させるものとなるかもしれない。

     ブラッド・ケラー、ブレイディ・シンガー、クリス・ブービッチ、ダニエル・リンチ、ジャクソン・カワーといった若手投手たちがローテを担い、ボビー・ウィットJr.やニック・プラット、MJ・メレンデスといった強打のプロスペクトも控えているロイヤルズ。編成本部長に昇進したムーアのもとで再び黄金期を迎えることができるか注目だ。

  • 2011年ナ・リーグMVPのライアン・ブラウンが現役引退を発表

    2021.9.15 09:00 Wednesday

     日本時間9月15日、事実上の引退状態にあったライアン・ブラウン(元ブリュワーズ)が正式に現役引退を発表した。ブラウンによると、ブリュワーズで現役を続行するチャンスがあるかどうかをずっと探っていたものの、「現役選手として正式に引退することを決めた」という。ブリュワーズ一筋で14年間プレーしたブラウンは352本塁打の球団記録を保持。2007年ナ・リーグ新人王、2011年ナ・リーグMVP、オールスター・ゲーム選出6度など輝かしい実績を残した一方、2013年には薬物問題による出場停止処分を受けた。

     ブラウンは今年11月に38歳の誕生日を迎える。2013年に出場停止処分を受けたあとは全盛期ほどの打棒を見せることができず、60試合制の短縮シーズンとなった昨季は39試合に出場して打率.233、8本塁打、26打点、1盗塁、OPS.769という成績。無観客で行われた試合がブラウンにとっても現役ラストゲームとなった。ブリュワーズはブラウンの功績を称え、日本時間9月27日に行われる今季のホーム最終戦で引退セレモニーを開催する予定だ。

     ブラウンは現役引退について「今の感情を要約するのは不可能だが、一番感じていることは感謝というシンプルなものだ」とコメント。輝かしいデビューを飾った2007年からポストシーズンに進出した2020年まで14年間にわたってともに戦ってきたチームメイトやコーチ、スタッフ、友人、そして家族への感謝を述べた。

     球団史上4位となる1766試合に出場したブラウンは、本塁打の球団記録を保持しているだけでなく、ロビン・ヨーントに次いで球団史上2位となる408二塁打と1154打点を記録。また、通算2500打席以上の打者として長打率.532とOPS.891はプリンス・フィルダーに次ぐ球団史上2位の数字である。さらに、球団史上7度のポストシーズン進出のうち5度に貢献した。

     昨季終了後にFAとなり、現在に至るまで無所属の状態が続いていたブラウン。ブリュワーズで再びプレーする機会をうかがっていたが、14年間のメジャー生活に幕を下ろした。

  • ロベルト・クレメンテ賞 各球団1名のノミネート選手が決定

    2021.9.15 08:00 Wednesday

     日本時間9月15日、メジャーリーグ機構は2021年のロベルト・クレメンテ賞の候補者30名(各球団1名)を発表した。この賞は、素晴らしい人格、地域社会への関与、慈善活動といったフィールド内外での積極的な貢献を通して、球界の代表として相応しい選手を毎年表彰するもので、「MVP以上の栄誉」と呼ばれることもある。候補者30名が決定したことにより、特設サイトでのファン投票も開始された。

     日本時間9月16日には「ロベルト・クレメンテ・デー」が開催され、パイレーツの全選手・監督・コーチが背番号21のユニフォームを着用してプレーする。昨年はパイレーツ以外のプエルトリコ出身の選手など、希望した一部の選手も背番号21のユニフォームでプレーしたが、今年はロベルト・クレメンテ賞の候補者30名にも背番号21のユニフォームを着用する権利が与えられるという。

     ロベルト・クレメンテ賞の受賞者はブルーリボン委員会の選考によって決定されるが、ファンも特設サイト(英語:https://www.mlb.com/community/roberto-clemente-award、スペイン語:https://www.mlb.com/es/community/roberto-clemente-award)でのファン投票を通して選考に参加できる。ファン投票の結果は1票としてカウントされ、ブルーリボン委員会の選考に反映される。

     30球団から1名ずつ選出された候補者の顔ぶれは以下の通り。なお、シーズン途中に移籍した選手が移籍前のチームで選出されている場合もある。

    アメリカン・リーグ東部地区
    トレイ・マンシーニ(オリオールズ)
    ネイサン・イバルディ(レッドソックス)
    カイル・ヒガシオカ(ヤンキース)
    ライアン・ヤーブロー(レイズ)
    ボー・ビシェット(ブルージェイズ)

    アメリカン・リーグ中部地区
    リアム・ヘンドリックス(ホワイトソックス)
    アーロン・シバーリ(インディアンス)
    ミゲル・カブレラ(タイガース)
    サルバドール・ペレス(ロイヤルズ)
    ネルソン・クルーズ(ツインズ)

    アメリカン・リーグ西部地区
    アレックス・ブレグマン(アストロズ)
    マイク・トラウト(エンゼルス)
    トニー・ケンプ(アスレチックス)
    カイル・シーガー(マリナーズ)
    ホゼ・トレビーノ(レンジャーズ)

    ナショナル・リーグ東部地区
    ウィル・スミス(ブレーブス)
    ミゲル・ロハス(マーリンズ)
    ピート・アロンゾ(メッツ)
    アレック・ボーム(フィリーズ)
    マックス・シャーザー(ナショナルズ)

    ナショナル・リーグ中部地区
    ジェイソン・ヘイワード(カブス)
    ジョーイ・ボットー(レッズ)
    ブレント・スーター(ブリュワーズ)
    ジェイコブ・ストーリングス(パイレーツ)
    ポール・ゴールドシュミット(カージナルス)

    ナショナル・リーグ西部地区
    デービッド・ペラルタ(ダイヤモンドバックス)
    イアン・デズモンド(ロッキーズ)
    ジャスティン・ターナー(ドジャース)
    ジョー・マスグローブ(パドレス)
    ブランドン・クロフォード(ジャイアンツ)

  • 第24週の週間MVPは打率5割のベニンテンディと快挙達成のシャーザー

    2021.9.14 10:00 Tuesday

     日本時間9月14日、2021年シーズン第24週の週間最優秀選手(週間MVP)が発表され、ア・リーグはアンドリュー・ベニンテンディ(ロイヤルズ)、ナ・リーグはマックス・シャーザー(ドジャース)が選出された。ベニンテンディは自身初の週間MVPであり、ロイヤルズからの選出はサルバドール・ペレスに続いて今季2人目。一方のシャーザーはナショナルズ時代の2019年6月以来2年ぶり6度目の受賞であり、ドジャースからの選出はAJ・ポロックとクリス・テイラーに続いて今季3人目となった。

     ベニンテンディは7試合に出場して打率.500(28打数14安打)、3二塁打、3本塁打、14打点、出塁率.516、長打率.929、OPS1.445の好成績をマーク。日本時間9月11日のツインズ戦で今季2度目(通算5度目)の1試合2本塁打を記録し、7試合の遠征で14打点を叩き出したのは1997年のジェフ・キングと2016年のケンドリス・モラレスに並ぶ球団タイ記録となった。日本時間8月16日以降は打率.327、4本塁打、20打点、OPS.885と好調を維持し、ベニンテンディが出場した27試合でロイヤルズは15勝12敗を記録している。

     シャーザーは2試合に先発して16イニングを投げ、2勝0敗、防御率0.00、被安打7、奪三振22、与四球0、失点1(自責点0)という素晴らしいピッチングを披露。日本時間9月13日のパドレス戦では史上19人目となる通算3000奪三振を達成した。通算404試合かつ2516イニングでの大台到達となり、これはいずれもランディ・ジョンソンに次ぐ史上2番目のスピード記録。3000奪三振と複数回のノーヒッターを達成した投手はメジャー史上4人だけである。ドジャース移籍後は8試合に先発して51イニングを投げ、6勝0敗、防御率0.88、奪三振72、与四球5、WHIP0.67と驚異的なパフォーマンスを続けている。

  • ドジャース・バウアーの休職期間がポストシーズン終了まで延長

    2021.9.11 10:00 Saturday

     トレバー・バウアー(ドジャース)は日本時間7月3日から休職しているが、今季再び登板する可能性が消滅した。日本時間9月11日、メジャーリーグ機構とメジャーリーグ選手会はバウアーの休職期間をポストシーズン終了まで延長することで合意。バウアーはセクハラ疑惑が報じられて以降、休職が続いているが、罪が確定したわけではない。今回の疑惑に対するメジャーリーグ機構の調査は継続中であり、シーズンの残りの試合数も限られているため、バウアーが今季中に復帰するのはスケジュール的に難しいと判断された。

     バウアーの共同代理人であるジョン・フェッテロルフとレイチェル・ルーバは「本日、バウアー氏はドジャースの球団とチームメイトに与える影響を最小限に抑えるために、ポストシーズンまで休職期間を延長することに合意しました。彼はメジャーリーグ機構の調査に協力し、根拠のない申し立てに反論を続けています」との声明文を発表。ただし、メジャーリーグ機構は独自の「家庭内暴力・性的暴行・児童虐待に関する共同方針」を定めており、ロブ・マンフレッド・コミッショナーはバウアーの刑事告発の有無にかかわらず、出場停止などの処分を科すことができる。

     現在30歳のバウアーは、昨季レッズでサイ・ヤング賞を受賞し、3年1億200万ドルの大型契約でドジャースに加入。今季は17試合に登板して107回2/3を投げ、8勝5敗、防御率2.59、137奪三振と安定したピッチングを見せていた。ドジャースはバウアーが今季中に復帰できないことを想定してトレード・デッドラインの補強を行っており、ナショナルズからマックス・シャーザー、ロイヤルズからダニー・ダフィーを獲得。シャーザーはバウアーの穴を埋めるだけにとどまらない見事な活躍を見せている。

     なお、ドジャースは7月から故障離脱しているクレイトン・カーショウが日本時間9月14日のダイヤモンドバックス戦で戦列復帰する予定であることを発表。これによりカーショウ、シャーザー、ウォーカー・ビューラー、フリオ・ウリアスという強力な先発4本柱がついに完成する。

  • Rソックス・セールがコロナ陽性で離脱 ボガーツは戦列復帰

    2021.9.11 09:00 Saturday

     新型コロナウイルスの感染拡大が落ち着き始めたように思われていたレッドソックスだったが、エース左腕のクリス・セールが陽性となり、日本時間9月11日に10日間の故障者リストに登録された。セールは同13日のホワイトソックス戦に先発する予定だったが、登板を回避する。セールの陽性は同10日の時点で判明しており、シカゴ遠征の飛行機に乗らなかった。さらなる感染拡大のリスクを軽減できたという点において、陽性が判明したタイミングはレッドソックスにとって幸運だった。

     現在32歳のセールはトミー・ジョン手術のリハビリを終え、日本時間8月15日のオリオールズ戦で戦列復帰。ここまで5試合に先発して3勝0敗、防御率2.52と安定したピッチングを見せていた。それに加え、新型コロナウイルスのクラスターが発生して多くの選手を欠くなかでリーダーシップを発揮し、チームを牽引する存在となっていただけに、セールの離脱はレッドソックスにとって大きな痛手となる。

     レッドソックスのアレックス・コーラ監督は「我々は日々のプロセスを経て、いいニュースが届くことを期待している。これが我々の現在地だ」とコメント。「セールが感染してしまったのは残念だけれど、彼は必ず戻ってくる。体調はいいみたいだから、定められた日数を消化してすぐに復帰できることを願っているよ」と語った。

     悪い話ばかりではなく、フロリダ州セントピーターズバーグで10日間隔離されていた正遊撃手のザンダー・ボガーツが戦列復帰を果たした。コーラはいきなり「4番・遊撃」でスタメン起用。「彼は4打席を無駄にするようなことはしない。コンディションがいいと感じているみたいだ。ホームランを打ってくれることを期待しているよ」と迷いはなかったようだ。

     レッドソックスでは日本時間8月28日から9月6日にかけて11人の選手が新型コロナウイルスを理由に故障者リスト入り。セールが12人目で、このうち10人が陽性となった。ボガーツやエンリケ・ヘルナンデスなど、すでに戦列復帰している選手もおり、マット・バーンズと澤村拓一もシカゴ遠征に帯同。両者は早ければ同9月12日から復帰できる見込みとなっている。

  • ゲレーロJr.三冠王への挑戦 打率1位・本塁打2位タイ・打点4位

    2021.9.10 14:30 Friday

     ブラディミール・ゲレーロJr.(ブルージェイズ)が9月に入って再び勢いを取り戻し、三冠王を狙える位置につけている。打率.319はリーグ1位、42本塁打はリーグ2位タイ、100打点はリーグ4位にランクイン。本塁打はトップと1差、打点はトップと4差であり、十分に三冠王の可能性を残している。ゲレーロJr.の活躍もあり、ブルージェイズは8連勝の快進撃でワイルドカード2位のヤンキースまで0.5ゲーム差に急接近。三冠王かつワイルドカード獲得となれば、大逆転でのMVP受賞もあり得そうだ。

     メジャーリーグで三冠王が誕生したのは2012年のミゲル・カブレラ(タイガース)が最後。カブレラの前は1967年にカール・ヤストレムスキー(レッドソックス)が達成しているが、当時はまだア・リーグが10球団で地区制が導入されていなかった時代。1969年に12球団となって東西2地区制が導入されたが、地区制導入後はカブレラしか達成していない大記録である。8月の失速によって一時は「無冠」に終わる可能性も取り沙汰されたゲレーロJr.だったが、直近10試合で打率.405、6本塁打、9打点の大活躍。再び三冠王を狙える位置に戻ってきた。

     また、ゲレーロJr.は打率でメジャー2位、本塁打でメジャー2位タイ、打点でメジャー4位につけており、1956年のミッキー・マントル(ヤンキース)以来65年ぶりとなる「メジャー全体の三冠王」を達成する可能性もある。打率メジャー1位のトレイ・ターナー(ドジャース)とはわずか2厘差。直近10試合で4割を超えるハイアベレージを記録していることを考えると、逆転する可能性は十分にある。

     もし、22歳のゲレーロJr.が三冠王を達成すれば、23歳のシーズン(1942年)に三冠王に輝いたテッド・ウィリアムス(レッドソックス)を上回る最年少記録となる(注:打点が公式記録となる前の1909年にタイガースのタイ・カッブが22歳で三冠王になっている)。また、ゲレーロJr.は昨季終了時点で通算183試合にしか出場していなかったが、「三冠王を達成したシーズン以前の出場試合数」はウィリアムスの436試合が最少であり、ここでも記録を更新することになる。

     さらに、ブルージェイズから三冠王が誕生すれば、球団史上初の快挙であり、アメリカ国外出身選手としてはカブレラに次ぐ史上2人目となる。ちなみに、直近の三冠王6人はいずれもア・リーグから誕生しており、ナ・リーグの三冠王は1937年のジョー・メドウィック(カージナルス)を最後に出ていない。

     なお、殿堂入り選手である父のブラディミール・ゲレーロは打率.315以上を9回、35本塁打以上を5回、120打点以上を4回も記録したが、打撃3部門でタイトルを手にすることはなかった。レギュラーシーズン残り23試合、大谷翔平(エンゼルス)とサルバドール・ペレス(ロイヤルズ)との本塁打王争いの行方とともに、三冠王への挑戦にも注目だ。

  • Wカード争い2位のパドレス 明日から「勝負のロード10連戦」

    2021.9.10 13:00 Friday

     ダルビッシュ有が所属するパドレスは、ナ・リーグのワイルドカード争いにおいて1位ドジャースに13ゲームもの大差をつけられているものの、レッズに1ゲーム差の2位をキープし、ポストシーズン出場圏内に位置している。しかし、決して安心できる状況ではない。今季の残り試合はすべてポストシーズン進出を目指す強豪チームとの対戦が組まれているからだ。特に明日からは「勝負のロード10連戦」がスタート。敵地でドジャース、ジャイアンツ、カージナルスと対戦する。

     パドレスは今季残り23試合。その内訳はドジャース6試合、ジャイアンツ10試合、ブレーブス4試合、カージナルス3試合となっている。13ゲーム以上の大差をつけられている同地区の強豪2チームとの対戦が16試合も残っている一方、勝率5割未満のチームとの対戦はゼロ。ナ・リーグのワイルドカードの2枠目を争っている5チーム(パドレス、レッズ、カージナルス、フィリーズ、メッツ)のなかで最もタフなスケジュールであることは間違いない。

     ドジャース3連戦、ジャイアンツ4連戦、カージナルス3連戦という「勝負のロード10連戦」を控え、先発右腕のクリス・パダックは「間違いなくポストシーズンのような試合になる。今季の行方を左右する10試合だ。僕たちはそれぞれのカードに勝ち越さなくてはならない」とこの10連戦の重要性をしっかりと認識している。

     そもそも今季のパドレスはドジャースとの優勝争いを期待され、6月終了時点では首位から2.5ゲーム差の位置につけていた。ところが、7月に11勝14敗、8月も11勝15敗と黒星が先行し、9月もここまで3勝3敗。ジャイアンツ、ドジャースとのゲーム差はあっという間に広がり、勝率をズルズルと落とし、レッズやカージナルスとのワイルドカード争いに巻き込まれて現在に至っている。

     明るい材料は安定したピッチングを続けているジョー・マスグローブに加え、ブレイク・スネルとダルビッシュが復調傾向にあること。この先発三本柱が機能すれば、強豪チームとの対戦が続くとはいえ、大型連敗を喫することはないはずだ。チーム最古参選手であるウィル・マイヤーズは「パドレスに移籍してきてから最もエキサイティングな遠征になると思う。僕たちはこういう試合を戦うためにプレーしているのさ」と語る。

     パドレスは「勝負のロード10連戦」を無事に乗り切り、ワイルドカード獲得に向けて前進することができるのか。明日からの戦いに注目だ。

  • ヤンキース・ブリットンがトミー・ジョン手術 来季の大部分を欠場へ

    2021.9.10 12:30 Friday

     日本時間9月10日、ヤンキースのアーロン・ブーン監督は左肘の故障で戦列を離れている救援左腕ザック・ブリットンが左肘の骨片の除去手術に加えてトミー・ジョン手術を受けたことを明らかにした。ブーンは「彼は(左肘の)再建と修復の手術を受けた」とコメント。ブーンによると、ブリットンはまだロサンゼルスに滞在しており、今後は手術を担当したニール・エラトラシュ医師と相談しながら戦列復帰に向けたスケジュールを具体化させていくという。

     ブーンはブリットンが来季中に戦列復帰する可能性を完全には排除しなかったものの、来季の大部分を欠場するのは決定的であり、戦列復帰は最短でも来季終盤になることが予想される。ブリットンはオフシーズン中に新型コロナウイルスに感染して体重が18ポンド(約8キロ)も減少し、スプリング・トレーニング中に左肘の骨棘の除去手術を受けて6月まで復帰できず、6月下旬には左ハムストリングを痛めて再離脱。まさに踏んだり蹴ったりのシーズンとなり、22試合に登板して0勝1敗1セーブ、11ホールド、防御率5.89という不本意な成績に終わった。

     ヤンキースはブリットンと3年3900万ドルの再契約を結んだ際に「2020年シーズン終了後に2022年の契約オプションが行使されなければFAになれる」という条項を盛り込んでおり、昨季終了後に年俸1400万ドルの2022年のオプションを行使した。しかし、今季は年俸1300万ドルに見合う働きとは言えず、年俸1400万ドルの来季も大部分を欠場するのが決定的。結果的にオプション行使は大失敗となってしまった。

     現在33歳のブリットンはオリオールズで先発投手として大成できなかったあとにクローザーとして開花し、2018年途中にヤンキースへ移籍。2019年は66試合に登板して3勝1敗3セーブ、29ホールド、防御率1.91という素晴らしい活躍を見せ、短縮シーズンとなった昨季も20試合で1勝2敗8セーブ、3ホールド、防御率1.89の好成績を残していた。

  • ナWC争い カージナルス勝利、メッツとフィリーズは逆転負け

    2021.9.10 11:30 Friday

     ナ・リーグはワイルドカードの2枠目をめぐってパドレス、レッズ、フィリーズ、カージナルス、メッツが4.5ゲーム差のなかにひしめく混戦となっている。日本時間9月10日はパドレスとレッズの試合がなく、カージナルスはドジャース、フィリーズはロッキーズ、メッツはマーリンズと対戦。カージナルスが強豪・ドジャースとの接戦を制した一方、フィリーズとメッツはそれぞれ下位チームを相手に痛恨の逆転負けを喫し、ワイルドカード争いから一歩後退した。

     カージナルスはアダム・ウェインライトが「絶対に勝たなければならない試合」と表現した前日の試合をウェインライトの力投で制し、ドジャース4連戦の最終戦を迎えた。2回裏にアンドリュー・キズナーのタイムリー二塁打で先制した直後、3回表にトレイ・ターナーのタイムリーで同点に追いつかれたが、5回裏にタイラー・オニールの25号ソロで勝ち越しに成功。5投手のリレーでドジャース打線を4安打1得点に封じ、2対1で接戦を制して強豪・ドジャースとの4連戦を2勝2敗で乗り切った。

     フィリーズは初回にブライス・ハーパーの30号ソロで先制し、2対1と1点をリードして最終回を迎えたものの、クローザーのイアン・ケネディが二死1塁からライアン・マクマーンに22号逆転2ランを被弾。続くサム・ヒリアードにも10号ソロを浴び、9回裏に1点を返したが、3対4で逆転負けとなった。

     メッツはハビアー・バイエズが3回表に29号ソロを放つなど、5回終了時点で2対0と2点をリード。しかし、6回裏と7回裏に1点ずつを返されて同点に追いつかれ、8回裏には3番手ジューリス・ファミリアがジャズ・チザムJr.に15号勝ち越しソロを被弾。4回以降は1点も奪うことができず、2対3で逆転負けを喫した。

     この結果、カージナルスはフィリーズを抜いてワイルドカード争いの4位に浮上。2位パドレスと3ゲーム差、3位レッズと2ゲーム差となり、明日からレッズとの3連戦を迎える。フィリーズはカージナルスに抜かれて5位に後退(2位パドレスと3.5ゲーム差)。メッツは借金1となり、2位パドレスとのゲーム差は5に広がった。

  • 混沌とする本塁打王争い ペレス42号、ゲレーロJr.も41号を放つ

    2021.9.9 12:00 Thursday

     一時は大谷翔平(エンゼルス)の独走かと思われたア・リーグの本塁打王争いの行方が混沌としてきた。日本時間9月9日、サルバドール・ペレス(ロイヤルズ)がオリオールズ戦で42号ソロを放って大谷に1本差に迫ると、ブラディミール・ゲレーロJr.(ブルージェイズ)もヤンキース戦の最終回に41号ソロ。7月までに37本塁打を量産した大谷は8月に5本塁打、9月もここまで1本塁打と大きくペースを落としており、本塁打王のタイトル獲得に向けて正念場を迎えている。

     前半戦の89試合で21本塁打を放ったペレスは、ホームラン・ダービーに出場してオールスター・ゲームでは大谷と先発バッテリーを組んだ。110試合でマスクを被りながらも疲れを見せることなく本塁打のペースを上げており、後半戦は49試合で前半戦と同数の21本塁打を量産。直近16試合で10本塁打という驚異的なペースで追い上げており、あっという間に大谷との差は1本となった。どんな球も積極的に振りにいくフリースインガーで四球が極端に少ないため打数が多く、現在の好調がシーズン終了まで持続するようであれば、大谷にとって最大のライバルとなるに違いない。

     前半戦に打率.332、28本塁打、73打点、OPS1.089の好成績を残し、オールスター・ゲームではMVPを受賞したゲレーロJr.だが、8月は打率.267、6本塁打、13打点、OPS.786に終わるなど、ややペースを落としていた。しかし、9月に入って打率.448(29打数13安打)と再び調子を上げ、直近3試合で2本塁打。史上2組目となる「親子シーズン40本塁打」も達成し、大谷とペレスを僅差で追いかけている。リーグ3位の本塁打だけでなく、打率はリーグ1位、打点はリーグ4位と三冠王を狙える位置につけており、チームがワイルドカードを争っているため高いモチベーションをキープ。もし三冠王達成となれば、大谷が受賞確実と言われるMVP争いにおいても強力なライバルとなるだろう。

    ◆大谷、ペレス、ゲレーロJr.の月別本塁打数

    大谷
    4月 8本
    5月 7本
    6月 13本
    7月 9本
    8月 5本
    9月 1本
    合計 43本塁打(リーグ1位)

    ペレス
    4月 5本
    5月 5本
    6月 9本
    7月 7本
    8月 12本
    9月 4本
    合計 42本塁打(リーグ2位)

    ゲレーロJr.
    4月 7本
    5月 9本
    6月 10本
    7月 7本
    8月 6本
    9月 2本
    合計 41本塁打(リーグ3位)

  • 地区首位レイズ ニアンダーGMの昇進と複数年の契約延長を発表

    2021.9.9 09:30 Thursday

     ア・リーグ東部地区の首位を独走し、ジャイアンツに次いでメジャー2位タイとなる勝率をマークしているレイズは日本時間9月9日、エリック・ニアンダーGMを編成本部長に昇進させ、複数年の契約延長を結んだことを発表した。ニアンダーは2019年に「最優秀エグゼクティブ」に選出されるなど、低予算で高勝率をマークするチームを作り上げた手腕を高く評価されている。ニアンダーの昇進によってGMが空席となるが、レイズは今のところニアンダーの昇進に伴うフロントの配置転換を行う予定はないという。

     現在38歳のニアンダーは2007年にインターンとしてレイズに加わり、2014年10月にアンドリュー・フリードマンGMがドジャースへ移ったタイミングで編成部門の副社長となった。その2年後にはGMの肩書きも加わり、チェイム・ブルームとともにレイズのフロントを牽引していたが、ブルームは2019年10月にレッドソックスに引き抜かれ、それ以降はニアンダーがレイズのフロントのトップとなっていた。

     レイズは低予算で最大級の成功を収めている球団の1つであり、デビルレイズからレイズに改名した2008年に球団史上初のワールドシリーズ進出を成し遂げ、それ以降も安定した強さを維持している。そのため、フロントの人材が他球団から狙われることも多く、2020年2月にアストロズのGMとなったジェームス・クリックもレイズ出身の人材である。

     そのなかでニアンダーも昨オフ、エンゼルスのGM候補に挙がっていることが報じられたが、レイズのオーナー陣はニアンダーを手放すことを拒否。今回の複数年の契約延長により、ニアンダーは中長期的にレイズのフロントのトップとしてチーム作りを担うことになった。2020年のシーズン開幕以降、レイズは128勝71敗(勝率.643)をマークしているが、これを上回るのはメジャー全体でドジャースだけである。

     年俸が高騰してきた主力選手を他球団にトレードし、若くて安価なタレントを手に入れるだけでなく、ときには自軍のプロスペクトをトレードの駒として活用し、戦力アップを実現する手腕は見事の一言。もちろん、これは選手をしっかり育成できる地盤があるからこそ成立する仕組みである。これらのサイクルが機能し続ける限り、レイズは低予算でも競争力を維持し続けるに違いない。

  • 殿堂入りセレモニー開催 ジーター、ウォーカーらが殿堂入り

    2021.9.9 09:00 Thursday

     日本時間9月9日、ニューヨーク州クーパーズタウンでアメリカ野球殿堂入りのセレモニーが開催され、2020年度の記者投票で選ばれたデレク・ジーターとラリー・ウォーカー、2020年度のベテランズ委員会の選考で選ばれたテッド・シモンズとマービン・ミラー(故人)の殿堂入りがついに実現した。最後に殿堂入りのセレモニーが行われた2019年7月以降、10人もの殿堂入りのレジェンドが亡くなり、ゲストの顔ぶれには多少の変化があったものの、大勢の観客が新たに殿堂入りを果たしたレジェンドを祝福した。

     この日の主役はもちろんヤンキースの正遊撃手、そしてキャプテンとして活躍したジーターだ。マイケル・ジョーダン、パトリック・ユーイングというバスケットボール界のレジェンド2人もスマートフォンを取り出してジーターの登場を待ち構えていた。大歓声を浴びたジーターは「この音がどんなにいいものかを忘れていたよ」と笑顔でコメント。ジャッキー・ロビンソンやハンク・アーロンといった先輩への敬意、自らをメジャーリーグの世界に送り出してくれた両親への感謝を述べ、ヤンキースの同僚やファンにも感謝を伝えた。ジーターは現在、マーリンズの最高経営責任者を務めており、「(野球という)ゲームが続くのは素晴らしいファンがいるからだ。ゲームを大切にし、プレーできることを当たり前だと思わないでほしい。(野球は)単なるゲーム以上のものだ」と現役選手たちにメッセージを送った。

     ロッキーズなどで強打者として活躍したウォーカーは、有資格初年度で殿堂入りしたジーターとは対照的に、有資格最終年となる10度目のチャレンジで殿堂入りを果たした。ステージに上がるとまず「この瞬間を忘れたくないので」とスマートフォンを取り出して大勢の観客の姿を写真に収めた。カナダ人として史上2人目の殿堂入りということもあり、母国やカナダ人として史上初の殿堂入りを果たしたファーギー・ジェンキンスへの想いを述べ、「この栄誉をすべてのカナダ人と分かち合いたい」と喜びを口にした。

     好打の捕手として活躍したシモンズは、記者投票の1年目で殿堂入り候補から脱落したあとに殿堂入りした史上初の人物となった。「クーパーズタウンへの道はたくさんある。早くたどり着く人もいれば、少し時間がかかる人もいる」と感慨深げにコメント。また、ベテランズ委員会の選考でともに殿堂入りを果たしたミラー(選手会の初代専務理事)の功績にも触れ、「彼のおかげで、私の時代から現在、そして未来のすべてのメジャーリーガーたちが多くのことをできるようになった。その偉大な人物とともに殿堂入りできることをこのうえなく誇りに思う」と語った。

  • 明日は殿堂入り式典 ジーターら「2020年当選組」が殿堂入り

    2021.9.8 15:00 Wednesday

     日本時間9月9日、いよいよデレク・ジーター、ラリー・ウォーカー、テッド・シモンズ、マービン・ミラーの4人の殿堂入り式典が行われる。この4人はいずれも2020年に殿堂入りが決定したものの、新型コロナウイルスのパンデミックの影響により昨年は殿堂入り式典が中止に。延期されたセレモニーは、当初は今年7月に行われる予定だったが、観客のワクチン接種を進めるために再延期されていた。最大の注目はもちろんジーター。ヤンキースの名遊撃手は殿堂入り式典のスピーチで何を語るのだろうか。

     今年の殿堂入り式典はジーターら「2020年当選組」と新たに選出された「2021年当選組」の合同で行われる予定だった。しかし、今年の殿堂入り投票では新たな当選者が生まれず、新型コロナウイルスのパンデミックの影響でベテランズ委員会の選考も行われなかったため、新規の殿堂入りはゼロ。よって、「2020年当選組」であるジーター、ウォーカー、シモンズ、ミラーの4人を対象として殿堂入り式典が行われる。「MLBネットワーク」では日本時間9月9日午前0時からライブ配信を行い、殿堂入り式典は同午前2時30分にスタートする予定だ。

     今回の殿堂入り式典には「2020年当選組」を含む34人の殿堂入り選手が出席する。なお、「史上最高の捕手」と呼ばれるジョニー・ベンチは新型コロナウイルス感染により出席できない。記者投票によって殿堂入りしたジーターとウォーカーは、それぞれヤンキースとロッキーズのキャップで殿堂入りする。ベテランズ委員会の選考によって殿堂入りしたシモンズはカージナルスのキャップを選択した。ミラーは選手会の専務理事を務めた人物であり、2012年に95歳で亡くなっている。

     今年の殿堂入り式典が終了すると、次は2022年の殿堂入り投票に目が向けられる。最大の注目ポイントは有資格最終年(10年目)を迎えるカート・シリング、ロジャー・クレメンス、バリー・ボンズの殿堂入りの行方だ。また、デービッド・オルティスとアレックス・ロドリゲスが殿堂入り投票に初登場するため、この2人がどのような評価を受けるかという点にも注目が集まりそうだ。

  • カージナルスの40歳右腕・ウェインライト 来季も現役続行へ

    2021.9.8 08:30 Wednesday

     日本時間9月8日、アダム・ウェインライト(カージナルス)が来季も現役を続行する意思を持っていることが明らかになった。現役続行について「家族と相談してから」と話していたウェインライトだが、自身が設立した団体『ビッグリーグ・インパクト』のホームページで動画を公開し、家族全員がウェインライトの現役続行を支持。また、カージナルスのビートライターであるジェフ・ジョーンズは「ウェインライト本人の口から2022年シーズンも現役を続行する意思があることを確認した」と伝えている。

     現在40歳のウェインライトは今季27試合に先発して176イニングを投げ、14勝7敗、防御率2.91、159奪三振の好成績をマーク。投球イニング数はザック・ウィーラー(フィリーズ)とウォーカー・ビューラー(ドジャース)に次ぐメジャー3位の数字であり、3完投はメジャー最多タイとなっている。

     2009年から2014年にかけてサイ・ヤング賞投票の3位以内に4度もランクインするなど全盛期を過ごしたが、2015年にアキレス腱断裂による長期離脱があり、2016~19年の4年間で41勝28敗、防御率4.58と成績が悪化。年齢も30代後半に突入しており、限界かと思われていた。

     ところが、2020~21年は37試合に先発して19勝10敗、防御率2.98と全盛期に近いパフォーマンスを披露。故障者の発生などにより苦しい状況が続くカージナルス先発陣において最も頼れる存在となり、今年8月には月間最優秀投手に選出された。

     日本時間9月4日のブリュワーズ戦では女房役のヤディアー・モリーナとの先発バッテリーが通算300試合の大台に到達。メジャー記録はミッキー・ロリッチとビル・フリーハンによる324試合となっており、来季中にこの記録を塗り替える可能性がある。

     すでにモリーナは来季限りでの現役引退を表明しているが、ウェインライトは以前「プレーするのは長くても2022年まで」と話していたことがある。球史に残る名バッテリーはともに来季限りでユニフォームを脱ぐことになるかもしれない。

  • 第23週の週間MVPはブルージェイズ・レイとカブス・シュウィンデル

    2021.9.8 08:00 Wednesday

     日本時間9月8日、2021年シーズン第23週の週間最優秀選手(週間MVP)が発表され、ア・リーグはロビー・レイ(ブルージェイズ)、ナ・リーグはフランク・シュウィンデル(カブス)が選出された。8月の月間最優秀投手に選ばれたレイは、ダイヤモンドバックス時代の2016年以来2度目の週間MVPであり、ブルージェイズからの選出は今季4人目(5度目)。一方、8月の月間最優秀新人を受賞したシュウィンデルは、自身初の週間MVPであり、カブスからの選出は今季3人目となった。

     レイは2試合に先発して13回2/3を投げ、2勝0敗、防御率1.32、20奪三振の好成績をマーク。与四球は4つ、打たれたヒットは5本だけだった。日本時間8月31日のオリオールズ戦で通算1000投球回に到達したが、この時点で1241奪三振を記録し、これはダルビッシュ有の1222奪三振を上回るメジャー新記録。また、日本時間8月21日のタイガース戦から4先発連続で2ケタ奪三振を記録しており、これは球団史上初の快挙となった。今季9度の2ケタ奪三振はゲリット・コール(ヤンキース)と並んでメジャー最多タイとなっている。

     シュウィンデルは6試合に出場して打率.462(26打数12安打)、5本塁打、12打点、出塁率.500、長打率1.038、OPS1.538の好成績をマーク。日本時間9月4日のパイレーツ戦から3試合連続で3安打を記録し、日本時間9月6日のパイレーツ戦では7回裏にチームを勝利に導く逆転グランドスラムを放った。3試合連続3安打はカブスでは2019年のハビアー・バイエズ以来2年ぶり。また、今季は2度の3試合連続本塁打をマークしており、同一シーズンに複数回の3試合連続本塁打を記録するのは、2000年以降のカブスではサミー・ソーサ、モイゼス・アルー、アラミス・ラミレス、アルフォンゾ・ソリアーノ、アンソニー・リゾーに次ぐ6人目の快挙となった。

  • 37歳右腕・モートン ブレーブスと1年2000万ドルで契約延長

    2021.9.7 07:30 Tuesday

     日本時間9月7日、ブレーブスは37歳のベテラン右腕、チャーリー・モートンと1年2000万ドル+オプション1年(年俸2000万ドル、バイアウトなし)で契約を延長したことを発表した。モートンは30歳を過ぎてから本格開花した遅咲きの投手であり、メジャーリーグ公式サイトでブレーブスを担当するマーク・ボーマンは「37歳のモートンは今回の契約延長によりキャリア通算で1億1000万ドルを得ることになったが、そのうち6500万ドルは35歳以降の契約である」と伝えている。

     7年間在籍したパイレーツ時代は平凡な先発投手に過ぎなかったモートンだが、フィリーズを経て2017年にアストロズに加入すると、2年間で29勝10敗、防御率3.36をマークするなど本格開花。その活躍が評価されて2年3000万ドルの契約でレイズに加入し、今季は1年1500万ドルでブレーブスと契約した。今季ここまで28試合に先発して13勝5敗、防御率3.47の好成績をマークしており、ブレーブスはシーズン終了後にモートンがFAになるのを待たずに1年2000万ドル+オプション1年の契約延長を与えることを決めた。

     昨季終了後、レイズからFAとなったモートンは家族の居住地に近いところでプレーできるレイズに残留することを希望していたが、ブレーブスが1年1500万ドルのオファーを提示して獲得に成功。モートンにとってはメジャーデビューを果たした2008年以来13年ぶりの古巣復帰となった。レイズはモートンの年俸1500万ドルのオプションを破棄したうえで再契約を目指したが、「地の利」だけでは年俸1500万ドルの1年契約を用意したブレーブスに勝てなかった。

     来季のブレーブスはマックス・フリード、モートン、イアン・アンダーソン、ワスカル・イノアが先発1~4番手に入り、最後の1枠をトゥキ・トゥサント、カイル・ミュラー、カイル・ライトらが争うことになると予想される。アキレス腱の再断裂により戦列を離れているマイク・ソローカは順調にいけば、来季の後半戦から先発ローテーションに加わることになるだろう。

  • コロナ感染者続出のRソックス イグレシアスとメジャー契約

    2021.9.7 07:00 Tuesday

     日本時間9月7日、レッドソックスは先日エンゼルスを解雇されたばかりのホゼ・イグレシアスとメジャー契約を結んだことを発表した。レッドソックスでは新型コロナウイルスのクラスターが発生しており、澤村拓一や正遊撃手ザンダー・ボガーツを含め、多くの選手が故障者リスト入り。イグレシアスはその緊急事態のなかで8年ぶりの古巣復帰を果たすことになった。なお、イグレシアスは早速ロースター入りし、レイズ戦に途中出場。10回裏の移籍後初打席でタイムリーを放ち、1打数1安打1打点だった。

     現在31歳のイグレシアスは2009年にレッドソックスと契約。2011年にメジャーデビューし、2013年7月にホワイトソックスを含む3球団トレードでタイガースに移籍するまでレッドソックスでプレーした。その後はレッズ、オリオールズを経て、今季からエンゼルスに加入。114試合に出場して打率.259、8本塁打、41打点、5盗塁、OPS.670をマークしたが、守備面での衰えが目立ち、日本時間9月4日に解雇されていた。

     レッドソックスは新型コロナウイルスのクラスターが発生したことにより、前述の澤村とボガーツに加え、先発右腕ニック・ピベッタ、クローザーのマット・バーンズ、救援左腕マーティン・ペレス、内野手のクリスチャン・アローヨ、外野手のジャレン・デュラン、ユーティリティのエンリケ・ヘルナンデス、ジャイロ・ムニョス、ダニー・サンタナと合計10人もの選手が戦線離脱を余儀なくされている。特に内野を守れる選手が5人も離脱しており、23歳のジョナサン・アラウズをスタメン起用し、32歳のテイラー・モッターを緊急昇格させるなど、苦しい状況となっていた。

     イグレシアスに与えられる役割は「正遊撃手ボガーツの穴埋め」ということになるだろう。離脱者の復帰後はチームに残れる保証はなく、再び解雇される可能性もある。また、ポストシーズンに出場するためには8月末までにチームに在籍している必要があり、レッドソックスがポストシーズンに進出したとしてもイグレシアスは出場できない。

  • エンゼルスが正遊撃手・イグレシアスを解雇 守備力の衰えが顕著

    2021.9.4 09:00 Saturday

     日本時間9月4日、エンゼルスは正遊撃手のホゼ・イグレシアスを解雇したことを発表した。移籍情報サイト「MLBトレード・ルーマーズ」は「イグレシアスはシーズンの大部分でショートのレギュラーを務めていたので、これはやや意外な動きだ」と伝えている。今季は打撃成績がキャリア平均を下回っているだけでなく、自慢の守備力が大幅に悪化。守備防御点-21はメジャー全体の全ポジションのなかでワーストの数値であり、これが解雇の決め手になったとみられる。

     現在31歳のイグレシアスは、昨季オリオールズで39試合のみの出場ながら打率.373、3本塁打、24打点、OPS.956と自己最高の打撃成績をマークし、昨年12月にマイナー2選手とのトレードでエンゼルスに加入。しかし、今季は114試合に出場して打率.259、8本塁打、41打点、OPS.670と平凡な成績にとどまり、自慢の守備力も衰えが顕著だった。派手なプレーを見せるシーンもあったが、データサイト「ベースボール・リファレンス」が算出するWARは-1.2となっており、チームへの貢献度は極めて低かった。

     イグレシアスを解雇したエンゼルスは、アンソニー・レンドンの代役として奮闘し、主に三塁を守ってきたジャック・メイフィールドを遊撃手として起用するとみられる。メイフィールドが遊撃に移ることによって空く三塁にはフィル・ゴスリンが入るケースが多くなるだろう。とはいえ、メイフィールドは本来、内野のユーティリティ的な存在にすぎず、エンゼルスは今オフ、FAまたはトレードで正遊撃手の補強に動くことが予想される。

     また、イグレシアスの解雇に伴い、7月末にアンドリュー・ヒーニーとのトレードで獲得したジャンソン・ジャンクのメジャー昇格が決定した。現在25歳のジャンクは2017年ドラフト22巡目(全体662位)指名でヤンキースに入団した右腕。今季はマイナーAA級で19試合(うち17先発)に登板して93イニングを投げ、6勝3敗1セーブ、防御率2.81、97奪三振をマークしている。

  • カージナルスの名バッテリー 史上4組目となる「300」の大台到達へ

    2021.9.3 17:00 Friday

     逆転でのワイルドカード獲得を目指すカージナルスは日本時間9月4日から首位ブリュワーズとの3連戦がスタートし、その初戦に8月の月間MVPを受賞した40歳のアダム・ウェインライトが先発する。女房役は39歳のヤディアー・モリーナが務めるとみられるが、カージナルスが誇る名バッテリーはこの試合で「先発バッテリー通算300試合目」という史上4組目の大台に到達する。モリーナはすでに来季も現役を続行することが決まっており、ウェインライトが現役続行を決断すれば、来季中にメジャー新記録樹立の可能性がある。

     ウェインライトとモリーナは今季の25試合を含め、これまで通算299試合で先発バッテリーを組んできた(ポストシーズンの14試合は含まない)。これはミッキー・ロリッチとビル・フリーハンの324試合、ウォーレン・スパーンとデル・クランドールの316試合、レッド・フェイバーとレイ・シャークの306試合に次ぐ史上4番目の大記録である。ウェインライトの今季の登板は先発ローテーション通りにいけば残り6試合のため、フェイバーとシャークの306試合に並び、さらにそのうえを目指すのは来季に持ち越しとなるだろう。

     300試合で先発バッテリーを組むためには、お互いが最低でも10年近く同じチームでプレーし、投手はその期間中しっかり先発ローテーションを守り、捕手も正捕手(ないしはその投手の専属捕手)という地位をキープする必要がある。モリーナは2004年、ウェインライトは2005年にメジャーデビューしてからカージナルス一筋で15年以上にわたってプレーを続け、モリーナは現在に至るまで正捕手に君臨してきた。ウェインライトは2007年から先発ローテーションに入り、2011年にトミー・ジョン手術、2015年にアキレス腱断裂、2018年に右肘の故障による長期離脱があったものの、息の長い活躍を続けてきた。昨季が新型コロナウイルスの影響による短縮シーズンとなっていなければ、もっと早く「300」の大台に到達できた可能性もあるが、いずれにしても、この名バッテリーはいよいよ「300」の大台到達を迎える。

     マイク・シルト監督は「私にとって本当に驚くべき数字だよ。2人が息の長い選手であることを物語っているよね。長く活躍してきた証であり、1つのチームのためにプレーし続けてきた証でもある。本当に驚くべき快挙だと思う」と語り、自軍が誇る名バッテリーを称賛。投手と捕手のどちらか一方だけが優秀でも、この記録は成立しない。一流の投手と一流の捕手が同じチームでプレーし続けることで初めて成立するというところにこの記録の偉大さがあると言えよう。

     2017年に「自分のキャリアを振り返ったときに最も興奮し、最も誇りに思うことの1つはヤディアー・モリーナを相手に投げ続けてきたことだ」と語ったことがあるウェインライトは、この大記録について尋ねられると顔を赤らめ、はぐらかそうとする。一方のモリーナは先日、「僕は1人の人間として、この男を愛している。彼は素晴らしいチームメイトであり、素晴らしい人間だ」とストレートに自身の思いを口にした。好対照な2人だが、だからこそピッタリと息が合い、長年にわたって良好な関係を築くことができたのかもしれない。

     現役のバッテリーでウェインライトとモリーナの299試合に次ぐのは、カルロス・マルティネスとモリーナの121試合。しかし、マルティネスは今季限りでカージナルスを去る可能性が高く、これ以上数字を伸ばすのは難しそうだ。その次はレッドソックスのエドゥアルド・ロドリゲスとクリスチャン・バスケスによる104試合だが、ウェインライトとモリーナの半分にも満たない。ウェインライトは先日、「300という数字はかっこいいよね。もう2度と達成されないんじゃないかな」と語っていたが、その言葉通りにウェインライトとモリーナの2人が最後の達成コンビとなる可能性は十二分にあるだろう。

     来季も現役を続行することが決まったモリーナは、ウェインライトに対するリクルート活動を続けているという。「家族に相談してから」と慎重な姿勢を見せるウェインライトだが、もしウェインライトがもう1年プレーしてモリーナとともに引退することを選択するのであれば、この2人はロリッチとフリーハンのメジャー記録を破り、不滅の大記録を打ち立てることになるはずだ。

« Previous PageNext Page »