English Español 韓国語
  • レンジャーズ・有原航平がウエーバー通過 傘下AAA級に残留へ

    2021.9.22 09:00 Wednesday

     日本時間9月22日、レンジャーズの有原航平がウエーバーを通過し、傘下AAA級ラウンドロックに配属されたことが発表された。有原は同20日にレンジャーズからDFAとなり、ロースターの40人枠から外されていたが、獲得を希望する球団は現れなかった。レンジャーズ公式サイトによると、有原は今週末にマリナーズ傘下AAA級タコマとの試合で先発する予定になっているという。契約は来季まで残っており、今後はマイナーで結果を残してメジャー再昇格を目指すことになる。

     現在29歳の有原は昨季終了後に北海道日本ハムファイターズからポスティング制度を利用し、2年620万ドルでレンジャーズと契約。今季の年俸は360万ドル、来季の年俸は260万ドルで、先発登板数に応じた出来高(24先発で2万5000ドル、28先発で2万5000ドル)も設けられていたが、今季は故障による長期離脱があり、10先発で2勝4敗、防御率6.64に終わった。

     レンジャーズからDFAとなった有原を他球団がウエーバー経由で獲得する場合、来季まで残る契約をそのまま引き継ぐ必要があったが、40回2/3を投げて三振をわずか24個しか奪えない一方で、本塁打を11本も浴びるなど実力不足は明白であり、年俸を負担してまで有原を獲得したいと考える球団は現れなかった。有原が今季打たれた45本のヒットのうち半分以上が長打(二塁打14、三塁打2、本塁打11)であり、被長打率は.600、被OPSは.948に達する。

     チーム再建中のレンジャーズは23歳のA・J・アレクシーや25歳のグレン・オットーなど若手投手に先発のチャンスを与え始めている。26歳のデーン・ダニング、27歳のテイラー・ハーン、25歳のスペンサー・ハワード、24歳のコルビー・アラードなど、有原より年下の先発候補は他にもいる。40人枠外となった有原をメジャーへ再昇格させるには、代わりに誰か1人を40人枠から外さなければならず、有原はマイナーでそれに見合うだけの成績を残すことが求められるだろう。

  • MVPは依然として大谷が大本命 「彼のインパクトは計り知れない」

    2021.9.21 15:00 Tuesday

     日本時間9月21日、メジャーリーグ公式サイトは専門家71人による最新のMVP投票の結果を公開した。ア・リーグは依然として大谷翔平(エンゼルス)が大本命。先月の投票と比較して2位との差は縮まったものの、独走しているという状況に変わりはない。一方、ナ・リーグではフェルナンド・タティスJr.(パドレス)に代わってブライス・ハーパー(フィリーズ)が最有力候補に浮上。ハーパー自身の活躍はもちろん、直近34試合で10勝24敗というパドレスの急失速がMVPレースにも影響を与えているようだ。

     ア・リーグは専門家71人が投じた1位票のうち、大谷が56票、ブラディミール・ゲレーロJr.(ブルージェイズ)が15票を獲得。大谷の「支持率」は78.9%となったが、これは先月の90.1%から10ポイント以上も下落している。とはいえ、同サイトは「大谷はおそらくMVP受賞を確実なものとしている」とし、総合指標WARでダントツの数字を残していることにも言及。「彼のインパクトは計り知れない。ベーブ・ルースも含め、メジャーの歴史で誰もしなかったことを成し遂げている」と大谷が球界に与えたインパクトを強調した。

     ゲレーロJr.は打撃成績の各部門でメジャートップないしリーグトップの数字を残しており、ブルージェイズがワイルドカード争いに加わっていることもあって支持を伸ばした。しかし、同サイトは「ゲレーロJr.にとって残念なことに、今年は普通のシーズンではなく、普通のMVPレースでもない。前例のないパフォーマンスによって大谷がMVPになるだろう」とここでも大谷のMVP受賞をプッシュした。

     ナ・リーグはフアン・ソト(ナショナルズ)とコービン・バーンズ(ブリュワーズ)が1位票を1票ずつ獲得したものの、実質的にはハーパーとタティスJr.の一騎打ち。8月以降に大きく成績を伸ばしたハーパーは、長打率とOPSでメジャートップの数字を残しており、フィリーズは地区優勝やワイルドカードを狙える位置につけている。一方のタティスJr.は本塁打、打点、盗塁、WARなどで依然としてハーパーを上回っているが、一時ほどの勢いはなく、チームも急失速。そうした現状がハーパーの1位票42、タティスJr.の1位票27という投票結果にも表れた。

     レギュラーシーズンは残り2週間を切った。このまま大谷とハーパーがMVPレースを制することになるのだろうか。

  • 第25週の週間MVPは打撃好調のイ軍・ラミレスとカ軍・オニール

    2021.9.21 09:00 Tuesday

     日本時間9月21日、2021年シーズン第25週の週間最優秀選手(週間MVP)が発表され、ア・リーグはホゼ・ラミレス(インディアンス)、ナ・リーグはタイラー・オニール(カージナルス)が選出された。ラミレスは2018年7月以来3年ぶり4度目の受賞。インディアンスの野手が週間MVPを受賞するのはそのときのラミレス以来である。一方のオニールは自身初の受賞。カージナルスからの選出はトミー・エドマン(第22週)に続いて今季2人目となった。

     ラミレスは6試合に出場して打率.500(20打数10安打)、2二塁打、2本塁打、7打点、4四球、0三振、1盗塁、出塁率.560、長打率.900、OPS1.460の好成績をマーク。日本時間9月20日のヤンキース戦では4打数4安打3打点の大活躍でチームの勝利に貢献し、今季の35本塁打はスイッチヒッターでメジャー最多の数字となっている。2017年以降に放った長打334本は同期間のメジャー最多。2016年以降に150本塁打以上かつ長打390本以上を放っているのはメジャー全体でラミレスとノーラン・アレナード(カージナルス)の2人だけである。

     オニールは6試合に出場して打率.391(23打数9安打)、1二塁打、3本塁打、10打点、4四球、10三振、2盗塁、出塁率.481、長打率.826、OPS1.308の好成績をマーク。日本時間9月15日から4試合連続で複数打点を記録し、同19日のパドレス戦では8回裏に値千金の28号逆転2ランを放った。カージナルスは現在8連勝中と好調だが、オニールはその8試合すべてで安打と得点を記録。ポール・ゴールドシュミットとアレナードのあいだを打つ3番打者としてチームの快進撃に大きく貢献している。

  • ナショナルズのベテラン捕手・アビラ 今季限りで現役引退へ

    2021.9.20 05:00 Monday

     日本時間9月20日、ナショナルズの34歳のベテラン捕手、アレックス・アビラは「いいことには終わりがある」と語り、今季限りでの現役引退を表明した。アビラは引退後、家族と過ごす時間を増やし、酷使してきた自身の身体を休ませたいと考えているようだが、その一方で「野球から長く離れるつもりはない」という。「野球に関わらないということはないと思う。野球に関わる何かをするつもりだ。僕は野球が大好きだからね」とアビラ。第二の人生も野球と関わりながら過ごしていくことになりそうだ。

     アビラは今年2月に1年150万ドルでナショナルズと契約。今季がメジャー13年目のシーズンということもあり、豊富な経験を持つ控え捕手としての働きを期待されていたが、2度の故障者リスト入りがあり、ここまで29試合に出場して打率.179、1本塁打、7打点、OPS.680と不本意な成績に終わっている。

     自己ベストのシーズンはタイガース時代の2011年で、この年は自己最多の141試合に出場して打率.295、19本塁打、82打点、OPS.895の好成績をマーク。キャリア唯一のオールスター・ゲーム選出を果たし、シルバースラッガー賞も受賞した。13年間のメジャー生活で6球団を渡り歩き、通算1047試合に出場して打率.233、105本塁打、395打点、OPS.740をマークしている。

     アビラの父はタイガースのGMを務めており、2017年7月には父によってタイガースからカブスへトレードされたこともあった。アビラは「引退後にどんなチャンスがあるか、今からワクワクしている。父と一緒に働くことになるかもしれないし、そうでないかもしれない。野球は僕の人生の一部であり、今後も関わっていきたい」と話しており、父と同様、野球人としての人生を貫くことになりそうだ。

     13年間のメジャー生活を振り返ったアビラは、自身のキャリアのなかで印象に残っていることとして「タイガース時代にワールドシリーズを制覇できなかったこと」を挙げている。現在はトレス・バレーラ、ライリー・アダムス、キーバート・ルイーズといった若手捕手たちに自身の経験を積極的に伝えており、ワールドシリーズ制覇の夢を後輩たちに託してユニフォームを脱ぐ。

  • レンジャーズが有原航平のDFAを発表 2年契約の1年目

    2021.9.20 04:00 Monday

     日本時間9月20日、レンジャーズはマイク・フォルティネビッチの戦列復帰に伴い、有原航平をDFAとしたことを発表した。有原は北海道日本ハムファイターズからポスティング制度を利用し、昨年12月に2年620万ドルでレンジャーズと契約しており、今季は2年契約の1年目。来季は年俸260万ドルの契約が残っており、このタイミングでのDFAは意外な動きと言える。なお、この日のホワイトソックス戦が終わったあとにクリス・ヤングGMがオンライン会見を開き、今回の動きについて説明する予定となっている。

     DFAとはメジャー契約を結んでいる選手をロースターの40人枠から外す際に取られる措置である。他球団はウエーバーを経由して有原を獲得できるが、その場合はレンジャーズと有原が結んでいる契約をそのまま引き継ぐ必要がある。10先発で2勝4敗、防御率6.64という有原の成績を考えると、ウエーバー経由での獲得を希望する球団が現れる可能性は低いとみられる。よって、有原は40人枠外のマイナー選手としてレンジャーズに残るか、FAとなって新たな所属先を探すことになるだろう。FAになった場合、レンジャーズに2年契約の負担義務があり、他球団は最低保証年俸を支払うだけで有原を獲得できる。

     メジャーデビューからの4先発で2勝1敗、防御率2.21と好スタートを切った有原だったが、その後の3先発で0勝2敗、防御率17.28と打ち込まれ、5月上旬に右手中指の打撲で故障者リスト入り。その後、右肩の手術を受けたことが発表され、9月まで戦列復帰できなかった。戦列復帰後も3先発で0勝1敗、防御率6.75と低調。シーズン通算の奪三振率は5.31とかなり低く、40回2/3を投げて11本塁打を浴びるなど、球威不足が目立っていた。

     来季の契約が残っているにもかかわらず、有原のDFAを決断したレンジャーズ。試合後のオンライン会見でヤングGMが何を語るか注目される。

  • 負けられない一戦でパドレス・マチャドが見せたリーダーシップ

    2021.9.19 14:00 Sunday

     日本時間9月19日、セントルイスのブッシュ・スタジアムで行われたパドレス対カージナルスの一戦で、パドレスは5回表先頭のフェルナンド・タティスJr.が見逃し三振に倒れたあと、ダグアウト内でタティスJr.とマニー・マチャドが口論している様子がカメラに抜かれ、注目を集めた。試合後、両選手ともメディア対応を行わなかったため、口論の真相は不明だが、元メジャーリーガーのウィル・ミドルブルックスはツイッターで「マチャドがリーダーシップを示した行為だ」と自身の見解を示している。

     まず大前提として、今日の試合は球審を務めたフィル・クージのストライクゾーンが非常に広く、タティスJr.以外にも見逃しストライクの判定に不満を示す打者が少なくなかった。タティスJr.は5回表の先頭打者として打席に入り、フルカウントからの6球目、高めの速球に手を出さず見逃し三振に倒れたが、この1球はゾーンギリギリのコース。タティスJr.はこの判定に不満げな様子を示し、ダグアウトに戻ったあとにはヘルメットを投げつけてフラストレーションをあらわにした。

     タティスJr.がクージと口論になりかけたところでジェイス・ティングラー監督が割って入り、タティスJr.に代わって抗議したティングラーは退場を命じられたものの、タティスJr.はその後も試合にとどまってフル出場。ダグアウトからマチャドがタティスJr.に対して「お前は野球をやれ!」「お前だけの問題じゃないんだ!」と叫んでいる声が映像に収められていた。要するにマチャドはワイルドカード獲得に向けて絶対に負けられない一戦において、5回表にタティスJr.が退場となるわけにはいかないと考え、メジャーリーガーの先輩として22歳のタティスJr.を「教育」したというわけだ。

     ティングラーは「ネガティブなものではない。外野の人々が何を考えているかはわからないが、我々はファミリーだ。情熱もあれば、フラストレーションもある。それは当然のことだ」とコメント。ジェイク・クロネンワースも「シーズンのこの時期になれば、誰もが情熱を持ってプレーしている。みんな勝ちたいんだ。これが僕たちの現状さ」と話しており、少なくともパドレスのチーム内では今回の口論がネガティブに捉えられている様子はない。

     この件について、ミドルブルックスは「マチャドが『悪いチームメイト』であるという見方をする人もいるかもしれないが、それは間違いだ。これはマチャドがリーダーシップを示した行為だ。タティスJr.がまだ22歳だということを忘れてはいけない。素晴らしい選手だが、まだ学ぶべきことがたくさんある。勝利が必要な試合でタティスJr.が5回に退場になるわけにはいかないんだ」と自身の見解を示した。おそらくこれが真相ではないだろうか。

  • Wカード目指すレッズ ウィンカーと秋山が故障者リスト入り

    2021.9.19 08:00 Sunday

     日本時間9月19日、逆転でのワイルドカード獲得を目指すレッズはジェシー・ウィンカー(肋間筋痛)と秋山翔吾(右ハムストリング痛)の両外野手を10日間の故障者リストに登録したことを発表した。ウィンカーは8月中旬に肋間筋痛で故障者リスト入りし、1ヶ月ぶりに戦列復帰したばかりだったが、スイングの際に痛みが再発して再び戦列を離れることに。秋山は左ハムストリング痛で今季の開幕29試合を欠場したが、今回は右ハムストリング痛で戦列を離れることになってしまった。

     ウィンカーは今季ここまで110試合に出場して打率.305、24本塁打、71打点、OPS.949の好成績をマーク。シーズン序盤は同僚のニック・カステヤーノスと首位打者争いを繰り広げ、ファン投票により自身初のオールスター・ゲームに選出された。8月中旬に肋間筋痛で戦列を離れ、1ヶ月ぶりに戦列復帰した際には「現実的には100%の状態ではないと思う。ただ戦列復帰してチームの手助けができる状態にしたかった。それが僕の望みだ」と語っていたが、戦列復帰を焦ったことが裏目に出た形だ。

     一方の秋山は今季ここまで88試合に出場して打率.204、0本塁打、12打点、OPS.535と期待はずれのシーズンを過ごしている。左翼ウィンカー、中堅タイラー・ネークイン、右翼カステヤーノスのレギュラー3人が打撃好調だったため、基本的には代走や守備固めでの出場がメインとなり、レギュラー3人の休養日や故障時にスタメン出場の機会がある程度。コンスタントな出場機会を得られないなかで打撃成績は低迷し、ここ最近は打席に立つ機会自体が激減していた。

     両外野手に加えてネークインも戦列を離れており、レッズは日本時間9月19日のドジャース戦で左翼にマックス・シュロック、中堅にデライノ・デシールズを起用(右翼はカステヤーノス)。捕手兼一塁手のタイラー・スティーブンソンやプロスペクト遊撃手のホゼ・バレーロを外野に回すことも検討されている。今季は残り13試合。レッズはこの13試合をカステヤーノス以外の主力外野手を欠いた状態で戦うことになりそうだ。

  • エンゼルス・大谷が20日のアスレチックス戦で先発へ 10勝目なるか

    2021.9.18 13:00 Saturday

     エンゼルスの大谷翔平は右腕の違和感により日本時間9月18日に予定されていたアスレチックス戦の先発を回避することになった。ジョー・マドン監督は大谷が今季登板しない可能性も示唆していたが、同18日の試合前に大谷がブルペンで32球を投じた結果、10勝目をかけた登板にゴーサイン。大谷は同20日に行われるアスレチックス3連戦の最終戦に先発することが決定した。なお、同20日に先発する予定だったハイメ・バリアは翌日のアストロズ戦へのスライドが有力視されている。

     日本時間9月20日のアスレチックス戦での先発は、大谷にとって今季22度目の登板となる。今季ここまで投手として21試合に先発し、115回1/3を投げて9勝2敗、防御率3.36、奪三振率10.61、与四球率3.20をマーク。前回登板(日本時間9月11日)のアストロズ戦では自己ワーストの9安打を浴び、4回途中6失点でノックアウトされたが、大谷はこの登板中に右腕に違和感があったことを明らかにしている。マドンは大谷の右腕の状態について「故障ではなく疲労だと思う」と自身の見解を示していたが、その言葉通りに大事には至らず、今季再びマウンドに立つことが決定した。

     日本時間9月18日の登板を回避した大谷だが、右腕のコンディションは打撃の面には支障がなく、指名打者として出場を続けている。今季はここまで44本塁打を放ち、ブラディミール・ゲレーロJr.(ブルージェイズ)の46本、サルバドール・ペレス(ロイヤルズ)の45本に次ぐリーグ3位にランクイン。8月以降は大きく調子を落としているものの、残りの試合でのラストスパート次第では日本人選手として初の本塁打王に輝く可能性も残されている。

     もし大谷が残りの登板で今季10勝目をマークした場合、同一シーズンの「2ケタ本塁打&2ケタ勝利」は1918年のベーブ・ルース(レッドソックス)以来103年ぶりの快挙となる。44本塁打&9勝という歴史的な成績を残している大谷だが、2ケタ勝利の大台に到達すれば、本命視されているア・リーグMVP受賞に向けて大きなアピール材料となるに違いない。

  • ア軍・マーテイ メジャー最高打率なのに首位打者になれない?

    2021.9.17 13:00 Friday

     アスレチックスのスターリング・マーテイは現在、メジャートップとなる打率.321をマークしている。しかし、残念ながらマーテイが首位打者のタイトルを獲る可能性は0%だ。なぜ0%と断言できるのか。それはマーテイがシーズン途中でナ・リーグの球団(マーリンズ)からア・リーグの球団(アスレチックス)へ移籍したため、それぞれのリーグの規定打席に到達できないからである。なお、マーテイは打率だけでなく盗塁でもメジャートップの数字(45盗塁)をマークしているが、こちらもタイトルは獲れそうにない。

     首位打者のタイトルを獲得するためには原則として規定打席に到達していることが必要であり、162試合制のシーズンであれば規定打席は502打席(試合数の3.1倍)となる。マーテイは現在466打席のため、残り16試合で36打席以上ならば規定打席をクリアできる。ところが、ア・リーグの首位打者になるためにはア・リーグだけで規定打席に到達する必要があり、それはナ・リーグも同様。マーリンズで275打席、アスレチックスで現在191打席のマーテイはどちらのリーグでも規定打席に大きく届かないため、首位打者争いをする資格すらないのだ。

     メジャー最高打率をマークしたにもかかわらず首位打者になれなかった選手は過去にもいる。1990年のエディ・マレー(ドジャース)だ。殿堂入りの名打者であるマレーはこの年、自己最高打率となる.330をマーク。しかもマレーはマーテイと異なり、シーズン途中に移籍したわけではない。ナ・リーグの規定打席をしっかりクリアした。

     では、なぜ首位打者になれなかったのか。それはウィリー・マギーがカージナルスでの542打席で打率.335をマークしたあと、8月末にトレードでアスレチックスへ移籍したからだ。マギーはアスレチックスでの123打席で打率.274にとどまり、シーズン通算の打率は.324でマレーを下回った。しかし、ナ・リーグの規定打席をクリアしており、打率.335はナ・リーグの1位。よって、マギーがナ・リーグの首位打者となり、マレーは首位打者のタイトルを獲得できなかった。

     また、マーテイは今季45盗塁を記録し、ここでもメジャートップの数字をマークしている。ところが、マーリンズで記録した22盗塁はすでにリーグ4位となっており、盗塁王にはなれない。アスレチックス移籍後は23盗塁を記録し、こちらもリーグ4位タイにランクインしているが、ウィット・メリフィールド(ロイヤルズ)が40盗塁で独走しており、残り16試合でメリフィールドに追いつくのは不可能だろう。つまり、マーテイは打率と盗塁の両部門でメジャートップの数字を残しながらも「無冠」に終わることが確実なのだ。

     エリアス・スポーツ・ビューロー社によると、同一シーズンに盗塁で両リーグのトップ10にランクインした選手は過去に1人もいないという(マーテイは両リーグのトップ5にランクインしたまま今季を終える可能性がある)。また、安打や二塁打、奪三振といった他の部門に目を向けても、完投数で両リーグのトップ10にランクインした投手が数名いるだけだという。「無冠」が確実なマーテイだが、珍記録の達成者としてメジャーリーグの歴史に名を残すことになりそうだ。

  • 2023年のオールスターはシアトルで開催 2001年以来22年ぶり

    2021.9.17 07:30 Friday

     日本時間9月17日、マリナーズとメジャーリーグ機構は2023年のオールスター・ゲームがシアトルのT-モバイル・パークで開催されることを正式に発表した。シアトルでのオールスター開催は2001年以来22年ぶり。この年はイチロー、佐々木主浩、エドガー・マルティネス、フレディ・ガルシアら8選手がマリナーズから選出され、地元開催のオールスターを盛り上げた。マリナーズはメジャー最高の球場を目指して毎年のように球場の改修工事を行っており、オールスター開催はその集大成となる。

     シアトルでのオールスター開催は今回が3度目。1979年に前本拠地のキング・ドーム、2001年にはセーフコ・フィールド(2019年シーズンからT-モバイル・パークに名称変更)でオールスターが開催された。特にマリナーズが史上最多タイの116勝を挙げた2001年のオールスターは、カル・リプケンJr.とトニー・グウィンという2人の殿堂入りスター選手にとって最後のオールスターとなり、シアトルの野球関係者以外にも広く記憶されている。

     今年のオールスターは当初、アトランタのトゥルイスト・パークで開催される予定だったが、メジャーリーグ機構はジョージア州でマイノリティの投票権を制限する可能性のある法律が制定されたことを受けて開催地の変更を決断し、デンバーのクアーズ・フィールドで開催された。また、来年はロサンゼルスのドジャー・スタジアム(2020年に開催予定だったが新型コロナウイルスのパンデミックにより中止となったため)、2026年はフィラデルフィアのシチズンズバンク・パーク(独立宣言調印250周年記念事業の一環)で開催されることがすでに決定している。

     オールスター・ウィークでは、メインイベントであるオールスター・ゲーム以外にもフューチャーズ・ゲームやホームラン・ダービーなど多くのイベントが開催され、今年からはドラフトもオールスター・ウィークのイベントの1つして開催されるようになった。マリナーズは再建期の終わりを迎えつつあり、2001年と同様、2023年のオールスターにも多くの選手を送り込む可能性もありそうだ。

  • 大谷がアスレチックス戦の登板を回避へ 2ケタ勝利に黄信号

    2021.9.17 02:00 Friday

     日本時間9月17日、エンゼルスのジョー・マドン監督は大谷翔平が同18日のアスレチックス戦に予定されていた次回登板を回避することを明らかにした。登板前日のキャッチボールを行った際に右腕に張りを感じたという。現時点で今季の残り試合に登板しないことが決まったわけではなく、エンゼルスの首脳陣は数日間様子を見てから判断する方針。なお、マドンは大谷の状態について、故障ではなくシーズン終盤の疲労が原因であると考えているようだ。

     大谷はメジャー4年目の今季、ここまで打率.254、44本塁打、94打点、23盗塁、OPS.956をマークし、本塁打ランキングではメジャー全体の2位タイにランクイン。サルバドール・ペレス(ロイヤルズ)と同数で並び、1本差でトップのブラディミール・ゲレーロJr.(ブルージェイズ)を追っている。また、投手としては21試合に先発して115回1/3を投げ、9勝2敗、防御率3.36、136奪三振を記録。1918年のベーブ・ルース(レッドソックス)以来103年ぶりとなる「2ケタ本塁打&2ケタ勝利」に王手をかけた。

     今季の投球イニング数(115回1/3)はすでにメジャー1~3年目の合計(53回1/3)の2倍を上回っており、トミー・ジョン手術から本格復帰した最初のシーズンであることやエンゼルスがポストシーズン争いから脱落していることを考えると、これ以上無理に登板させない可能性もある。アスレチックス3連戦で登板しないのであれば、その3連戦が終了した時点でエンゼルスは今季残り13試合。大谷の今季の登板は最大でも残り2試合となることが予想され、ルース以来103年ぶりの大記録に黄信号が灯った。

     また、大谷が打撃不振に苦しんでいることを考慮し、休養を与えることも検討されているという。7月末の時点では打率.278、37本塁打、82打点、OPS1.051の好成績をマークしていた大谷だが、8月以降は打率.189、7本塁打、12打点、OPS.704と急失速。特に9月は打率.158(38打数6安打)と打撃不振は深刻さを増しており、休養を与えてリフレッシュを図る狙いがあるとみられる。なお、日本時間9月17日のホワイトソックス戦には今季2度目(日本時間5月17日のレッドソックス戦以来)となる「3番・DH」でスタメン出場することが発表されている。

  • スネル離脱のパドレス フィリーズ解雇のベラスケスを緊急補強

    2021.9.16 10:30 Thursday

     日本時間9月16日、パドレスは先日フィリーズを解雇されたばかりの右腕ビンス・ベラスケスとマイナー契約を結んだことを発表した。パドレスは同18日から始まるカージナルス3連戦の初戦に左腕ブレイク・スネルが先発予定だったが、スネルは左内転筋痛により故障者リスト入り。再び先発投手が不足する事態に陥り、ベラスケスを緊急補強することになった。ベラスケスはカージナルス3連戦で先発するとみられており、スネルの代役として早ければ3連戦の初戦に投げる可能性がある。

     現在29歳のベラスケスは2015年にアストロズでメジャーデビューし、2016年から今季までフィリーズでプレー。2016年4月にはパドレスを相手に3安打16奪三振の完封勝利という素晴らしいピッチングを見せたこともあったが、規定投球回に到達したシーズンが1度もないなど伸び悩みが続き、今季は21試合(うち17先発)に登板して81回2/3を投げ、3勝6敗、防御率5.95、85奪三振という成績に終わっている。

     ワイルドカードを争っているチームが9月に獲得するような選手ではないが、パドレスはスネルだけでなく右腕クリス・パダックも故障者リスト入りしており、とにかく先発の頭数が足りない状況。8月にカブスを解雇されたジェイク・アリエタを緊急補強したのと同様の動きと言える。アリエタはカブスでの20先発で防御率6.88に終わったあと、パドレスでも3先発で防御率8.25と打ち込まれており、ベラスケスにも過度な期待は禁物だ。

     ドジャース3連戦、ジャイアンツ4連戦、カージナルス3連戦という「勝負のロード10連戦」を迎えているパドレスだが、ここまで0勝5敗と最悪のスタート。ワイルドカード2枠目の争いではカージナルス、レッズに次ぐ3番手に後退してしまった。カージナルス3連戦にはおそらくベラスケス、ダルビッシュ有、アリエタという先発3人で挑むことになるが、ワイルドカード獲得に向けて再浮上のきっかけを掴むことはできるだろうか。

  • エンゼルス アデルとトラウトの両外野手が戦列復帰せず今季終了へ

    2021.9.16 10:00 Thursday

     残り3週間を切った2021年のレギュラーシーズン。エンゼルスは5月に故障者リスト入りしたマイク・トラウトが戦列復帰しないままシーズン終盤の戦いを迎えている。日本時間9月16日には若手有望株のジョー・アデルの故障者リスト入りも発表され、エンゼルスはレギュラー格の外野手をさらに欠くことになってしまった。ジョー・マドン監督は両外野手の今季中の戦列復帰の可能性について、否定的な見解を示しており、アデルとトラウトは故障者リスト入りしたままシーズンを終えることになりそうだ。

     アデルは日本時間9月12日のアストロズ戦で守備時に左翼フェンスに直撃して背中を痛めた。マドンは同15日のホワイトソックス戦の試合前に「出場できる可能性がある」と話していたが、トレーニングスタッフとのさらなる話し合いの結果、同16日になって故障者リストに登録することを決定。理由は「左腹部の痛み」と発表されている。マドンは「このようなケガは回復に時間がかかる可能性がある。シーズンは残り2週間くらいだから、どちらかといえば間に合わない可能性が高いだろう」と今季終了の可能性を示唆した。

     アデルを欠くとなれば、トラウトの戦列復帰を期待したいところだが、リハビリを続けているものの、戦列復帰の前に必要なマイナーでのリハビリ出場を行う段階には達していない。「彼はプレーしたがっている。でも、今日や明日、すぐにプレーできる状況ではない。復帰前に打席に立たせないといけないからね。復帰は難しいと思う」とマドン。指揮官の言葉から判断する限り、トラウトが今季再びエンゼルスのラインナップに名を連ねる可能性は極めて低そうだ。

     なお、エンゼルスの外野陣では、若手有望株のブランドン・マーシュも実戦経験を積んでおり、ベテランのジャスティン・アップトンは来季まで契約が残っている。アップトンはベンチ要員に甘んじることになるのか。トラウトはセンターからレフトにポジションを移すのか。来季の外野陣の起用法にも注目が集まる。

  • ロイヤルズがムーアGMとピコーロGM補佐の昇進を発表

    2021.9.15 10:00 Wednesday

     日本時間9月15日、ロイヤルズのジョン・シャーマン会長はデイトン・ムーアGMを編成本部長、J・J・ピコーロGM補佐をGMにそれぞれ昇進させることを発表した。メジャーリーグでは多くの球団がGMよりも上の立場として編成本部長というポジションを設けており、ロイヤルズもそれに倣った形。ムーアが球団全体を統括するという現在の形は今後も変わらないとみられる。ピコーロはこれまでGM補佐として主にマイナーリーグ部門を担当していたが、今後はムーアの右腕的存在として活躍することになりそうだ。

     ムーアは2006年5月にロイヤルズのGMに任命され、今年がロイヤルズでの15年目のフルシーズンとなっている。2014年からは2年連続でチームをワールドシリーズの舞台へ導き、2015年には30年ぶりのワールドシリーズ制覇を達成。ムーアがロイヤルズを率いた期間は、チームの歴史のなかで最も成功を収めた期間である。

     ピコーロはムーアのあとを継いで球団史上7人目のGMとなる。2015年にGM補佐に昇進し、今年が7年目のシーズン。2006年に選手育成部門のディレクターとしてロイヤルズに加わり、スカウティング部門や選手育成部門など、主にマイナーリーグ部門を担当することが多かった。

     ロイヤルズは2015年にワールドシリーズを制したあと、再建期間に突入していたが、徐々にチーム再建は終わりに近づき、勝負モードへと転換しつつある。今回のフロントの人事異動は、ロイヤルズの勝負モードへの転換をさらに加速させるものとなるかもしれない。

     ブラッド・ケラー、ブレイディ・シンガー、クリス・ブービッチ、ダニエル・リンチ、ジャクソン・カワーといった若手投手たちがローテを担い、ボビー・ウィットJr.やニック・プラット、MJ・メレンデスといった強打のプロスペクトも控えているロイヤルズ。編成本部長に昇進したムーアのもとで再び黄金期を迎えることができるか注目だ。

  • 2011年ナ・リーグMVPのライアン・ブラウンが現役引退を発表

    2021.9.15 09:00 Wednesday

     日本時間9月15日、事実上の引退状態にあったライアン・ブラウン(元ブリュワーズ)が正式に現役引退を発表した。ブラウンによると、ブリュワーズで現役を続行するチャンスがあるかどうかをずっと探っていたものの、「現役選手として正式に引退することを決めた」という。ブリュワーズ一筋で14年間プレーしたブラウンは352本塁打の球団記録を保持。2007年ナ・リーグ新人王、2011年ナ・リーグMVP、オールスター・ゲーム選出6度など輝かしい実績を残した一方、2013年には薬物問題による出場停止処分を受けた。

     ブラウンは今年11月に38歳の誕生日を迎える。2013年に出場停止処分を受けたあとは全盛期ほどの打棒を見せることができず、60試合制の短縮シーズンとなった昨季は39試合に出場して打率.233、8本塁打、26打点、1盗塁、OPS.769という成績。無観客で行われた試合がブラウンにとっても現役ラストゲームとなった。ブリュワーズはブラウンの功績を称え、日本時間9月27日に行われる今季のホーム最終戦で引退セレモニーを開催する予定だ。

     ブラウンは現役引退について「今の感情を要約するのは不可能だが、一番感じていることは感謝というシンプルなものだ」とコメント。輝かしいデビューを飾った2007年からポストシーズンに進出した2020年まで14年間にわたってともに戦ってきたチームメイトやコーチ、スタッフ、友人、そして家族への感謝を述べた。

     球団史上4位となる1766試合に出場したブラウンは、本塁打の球団記録を保持しているだけでなく、ロビン・ヨーントに次いで球団史上2位となる408二塁打と1154打点を記録。また、通算2500打席以上の打者として長打率.532とOPS.891はプリンス・フィルダーに次ぐ球団史上2位の数字である。さらに、球団史上7度のポストシーズン進出のうち5度に貢献した。

     昨季終了後にFAとなり、現在に至るまで無所属の状態が続いていたブラウン。ブリュワーズで再びプレーする機会をうかがっていたが、14年間のメジャー生活に幕を下ろした。

  • ロベルト・クレメンテ賞 各球団1名のノミネート選手が決定

    2021.9.15 08:00 Wednesday

     日本時間9月15日、メジャーリーグ機構は2021年のロベルト・クレメンテ賞の候補者30名(各球団1名)を発表した。この賞は、素晴らしい人格、地域社会への関与、慈善活動といったフィールド内外での積極的な貢献を通して、球界の代表として相応しい選手を毎年表彰するもので、「MVP以上の栄誉」と呼ばれることもある。候補者30名が決定したことにより、特設サイトでのファン投票も開始された。

     日本時間9月16日には「ロベルト・クレメンテ・デー」が開催され、パイレーツの全選手・監督・コーチが背番号21のユニフォームを着用してプレーする。昨年はパイレーツ以外のプエルトリコ出身の選手など、希望した一部の選手も背番号21のユニフォームでプレーしたが、今年はロベルト・クレメンテ賞の候補者30名にも背番号21のユニフォームを着用する権利が与えられるという。

     ロベルト・クレメンテ賞の受賞者はブルーリボン委員会の選考によって決定されるが、ファンも特設サイト(英語:https://www.mlb.com/community/roberto-clemente-award、スペイン語:https://www.mlb.com/es/community/roberto-clemente-award)でのファン投票を通して選考に参加できる。ファン投票の結果は1票としてカウントされ、ブルーリボン委員会の選考に反映される。

     30球団から1名ずつ選出された候補者の顔ぶれは以下の通り。なお、シーズン途中に移籍した選手が移籍前のチームで選出されている場合もある。

    アメリカン・リーグ東部地区
    トレイ・マンシーニ(オリオールズ)
    ネイサン・イバルディ(レッドソックス)
    カイル・ヒガシオカ(ヤンキース)
    ライアン・ヤーブロー(レイズ)
    ボー・ビシェット(ブルージェイズ)

    アメリカン・リーグ中部地区
    リアム・ヘンドリックス(ホワイトソックス)
    アーロン・シバーリ(インディアンス)
    ミゲル・カブレラ(タイガース)
    サルバドール・ペレス(ロイヤルズ)
    ネルソン・クルーズ(ツインズ)

    アメリカン・リーグ西部地区
    アレックス・ブレグマン(アストロズ)
    マイク・トラウト(エンゼルス)
    トニー・ケンプ(アスレチックス)
    カイル・シーガー(マリナーズ)
    ホゼ・トレビーノ(レンジャーズ)

    ナショナル・リーグ東部地区
    ウィル・スミス(ブレーブス)
    ミゲル・ロハス(マーリンズ)
    ピート・アロンゾ(メッツ)
    アレック・ボーム(フィリーズ)
    マックス・シャーザー(ナショナルズ)

    ナショナル・リーグ中部地区
    ジェイソン・ヘイワード(カブス)
    ジョーイ・ボットー(レッズ)
    ブレント・スーター(ブリュワーズ)
    ジェイコブ・ストーリングス(パイレーツ)
    ポール・ゴールドシュミット(カージナルス)

    ナショナル・リーグ西部地区
    デービッド・ペラルタ(ダイヤモンドバックス)
    イアン・デズモンド(ロッキーズ)
    ジャスティン・ターナー(ドジャース)
    ジョー・マスグローブ(パドレス)
    ブランドン・クロフォード(ジャイアンツ)

  • 第24週の週間MVPは打率5割のベニンテンディと快挙達成のシャーザー

    2021.9.14 10:00 Tuesday

     日本時間9月14日、2021年シーズン第24週の週間最優秀選手(週間MVP)が発表され、ア・リーグはアンドリュー・ベニンテンディ(ロイヤルズ)、ナ・リーグはマックス・シャーザー(ドジャース)が選出された。ベニンテンディは自身初の週間MVPであり、ロイヤルズからの選出はサルバドール・ペレスに続いて今季2人目。一方のシャーザーはナショナルズ時代の2019年6月以来2年ぶり6度目の受賞であり、ドジャースからの選出はAJ・ポロックとクリス・テイラーに続いて今季3人目となった。

     ベニンテンディは7試合に出場して打率.500(28打数14安打)、3二塁打、3本塁打、14打点、出塁率.516、長打率.929、OPS1.445の好成績をマーク。日本時間9月11日のツインズ戦で今季2度目(通算5度目)の1試合2本塁打を記録し、7試合の遠征で14打点を叩き出したのは1997年のジェフ・キングと2016年のケンドリス・モラレスに並ぶ球団タイ記録となった。日本時間8月16日以降は打率.327、4本塁打、20打点、OPS.885と好調を維持し、ベニンテンディが出場した27試合でロイヤルズは15勝12敗を記録している。

     シャーザーは2試合に先発して16イニングを投げ、2勝0敗、防御率0.00、被安打7、奪三振22、与四球0、失点1(自責点0)という素晴らしいピッチングを披露。日本時間9月13日のパドレス戦では史上19人目となる通算3000奪三振を達成した。通算404試合かつ2516イニングでの大台到達となり、これはいずれもランディ・ジョンソンに次ぐ史上2番目のスピード記録。3000奪三振と複数回のノーヒッターを達成した投手はメジャー史上4人だけである。ドジャース移籍後は8試合に先発して51イニングを投げ、6勝0敗、防御率0.88、奪三振72、与四球5、WHIP0.67と驚異的なパフォーマンスを続けている。

  • ドジャース・バウアーの休職期間がポストシーズン終了まで延長

    2021.9.11 10:00 Saturday

     トレバー・バウアー(ドジャース)は日本時間7月3日から休職しているが、今季再び登板する可能性が消滅した。日本時間9月11日、メジャーリーグ機構とメジャーリーグ選手会はバウアーの休職期間をポストシーズン終了まで延長することで合意。バウアーはセクハラ疑惑が報じられて以降、休職が続いているが、罪が確定したわけではない。今回の疑惑に対するメジャーリーグ機構の調査は継続中であり、シーズンの残りの試合数も限られているため、バウアーが今季中に復帰するのはスケジュール的に難しいと判断された。

     バウアーの共同代理人であるジョン・フェッテロルフとレイチェル・ルーバは「本日、バウアー氏はドジャースの球団とチームメイトに与える影響を最小限に抑えるために、ポストシーズンまで休職期間を延長することに合意しました。彼はメジャーリーグ機構の調査に協力し、根拠のない申し立てに反論を続けています」との声明文を発表。ただし、メジャーリーグ機構は独自の「家庭内暴力・性的暴行・児童虐待に関する共同方針」を定めており、ロブ・マンフレッド・コミッショナーはバウアーの刑事告発の有無にかかわらず、出場停止などの処分を科すことができる。

     現在30歳のバウアーは、昨季レッズでサイ・ヤング賞を受賞し、3年1億200万ドルの大型契約でドジャースに加入。今季は17試合に登板して107回2/3を投げ、8勝5敗、防御率2.59、137奪三振と安定したピッチングを見せていた。ドジャースはバウアーが今季中に復帰できないことを想定してトレード・デッドラインの補強を行っており、ナショナルズからマックス・シャーザー、ロイヤルズからダニー・ダフィーを獲得。シャーザーはバウアーの穴を埋めるだけにとどまらない見事な活躍を見せている。

     なお、ドジャースは7月から故障離脱しているクレイトン・カーショウが日本時間9月14日のダイヤモンドバックス戦で戦列復帰する予定であることを発表。これによりカーショウ、シャーザー、ウォーカー・ビューラー、フリオ・ウリアスという強力な先発4本柱がついに完成する。

  • Rソックス・セールがコロナ陽性で離脱 ボガーツは戦列復帰

    2021.9.11 09:00 Saturday

     新型コロナウイルスの感染拡大が落ち着き始めたように思われていたレッドソックスだったが、エース左腕のクリス・セールが陽性となり、日本時間9月11日に10日間の故障者リストに登録された。セールは同13日のホワイトソックス戦に先発する予定だったが、登板を回避する。セールの陽性は同10日の時点で判明しており、シカゴ遠征の飛行機に乗らなかった。さらなる感染拡大のリスクを軽減できたという点において、陽性が判明したタイミングはレッドソックスにとって幸運だった。

     現在32歳のセールはトミー・ジョン手術のリハビリを終え、日本時間8月15日のオリオールズ戦で戦列復帰。ここまで5試合に先発して3勝0敗、防御率2.52と安定したピッチングを見せていた。それに加え、新型コロナウイルスのクラスターが発生して多くの選手を欠くなかでリーダーシップを発揮し、チームを牽引する存在となっていただけに、セールの離脱はレッドソックスにとって大きな痛手となる。

     レッドソックスのアレックス・コーラ監督は「我々は日々のプロセスを経て、いいニュースが届くことを期待している。これが我々の現在地だ」とコメント。「セールが感染してしまったのは残念だけれど、彼は必ず戻ってくる。体調はいいみたいだから、定められた日数を消化してすぐに復帰できることを願っているよ」と語った。

     悪い話ばかりではなく、フロリダ州セントピーターズバーグで10日間隔離されていた正遊撃手のザンダー・ボガーツが戦列復帰を果たした。コーラはいきなり「4番・遊撃」でスタメン起用。「彼は4打席を無駄にするようなことはしない。コンディションがいいと感じているみたいだ。ホームランを打ってくれることを期待しているよ」と迷いはなかったようだ。

     レッドソックスでは日本時間8月28日から9月6日にかけて11人の選手が新型コロナウイルスを理由に故障者リスト入り。セールが12人目で、このうち10人が陽性となった。ボガーツやエンリケ・ヘルナンデスなど、すでに戦列復帰している選手もおり、マット・バーンズと澤村拓一もシカゴ遠征に帯同。両者は早ければ同9月12日から復帰できる見込みとなっている。

  • ゲレーロJr.三冠王への挑戦 打率1位・本塁打2位タイ・打点4位

    2021.9.10 14:30 Friday

     ブラディミール・ゲレーロJr.(ブルージェイズ)が9月に入って再び勢いを取り戻し、三冠王を狙える位置につけている。打率.319はリーグ1位、42本塁打はリーグ2位タイ、100打点はリーグ4位にランクイン。本塁打はトップと1差、打点はトップと4差であり、十分に三冠王の可能性を残している。ゲレーロJr.の活躍もあり、ブルージェイズは8連勝の快進撃でワイルドカード2位のヤンキースまで0.5ゲーム差に急接近。三冠王かつワイルドカード獲得となれば、大逆転でのMVP受賞もあり得そうだ。

     メジャーリーグで三冠王が誕生したのは2012年のミゲル・カブレラ(タイガース)が最後。カブレラの前は1967年にカール・ヤストレムスキー(レッドソックス)が達成しているが、当時はまだア・リーグが10球団で地区制が導入されていなかった時代。1969年に12球団となって東西2地区制が導入されたが、地区制導入後はカブレラしか達成していない大記録である。8月の失速によって一時は「無冠」に終わる可能性も取り沙汰されたゲレーロJr.だったが、直近10試合で打率.405、6本塁打、9打点の大活躍。再び三冠王を狙える位置に戻ってきた。

     また、ゲレーロJr.は打率でメジャー2位、本塁打でメジャー2位タイ、打点でメジャー4位につけており、1956年のミッキー・マントル(ヤンキース)以来65年ぶりとなる「メジャー全体の三冠王」を達成する可能性もある。打率メジャー1位のトレイ・ターナー(ドジャース)とはわずか2厘差。直近10試合で4割を超えるハイアベレージを記録していることを考えると、逆転する可能性は十分にある。

     もし、22歳のゲレーロJr.が三冠王を達成すれば、23歳のシーズン(1942年)に三冠王に輝いたテッド・ウィリアムス(レッドソックス)を上回る最年少記録となる(注:打点が公式記録となる前の1909年にタイガースのタイ・カッブが22歳で三冠王になっている)。また、ゲレーロJr.は昨季終了時点で通算183試合にしか出場していなかったが、「三冠王を達成したシーズン以前の出場試合数」はウィリアムスの436試合が最少であり、ここでも記録を更新することになる。

     さらに、ブルージェイズから三冠王が誕生すれば、球団史上初の快挙であり、アメリカ国外出身選手としてはカブレラに次ぐ史上2人目となる。ちなみに、直近の三冠王6人はいずれもア・リーグから誕生しており、ナ・リーグの三冠王は1937年のジョー・メドウィック(カージナルス)を最後に出ていない。

     なお、殿堂入り選手である父のブラディミール・ゲレーロは打率.315以上を9回、35本塁打以上を5回、120打点以上を4回も記録したが、打撃3部門でタイトルを手にすることはなかった。レギュラーシーズン残り23試合、大谷翔平(エンゼルス)とサルバドール・ペレス(ロイヤルズ)との本塁打王争いの行方とともに、三冠王への挑戦にも注目だ。

« Previous PageNext Page »