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  • 不運な今季を終え、来季盛り返す可能性のある打者たち

    2017.11.27 11:23 Monday

     Statcastの導入により、打率、本塁打、打点といった旧来の指標のみでなく、様々な視点から打者を分析・評価することが可能になった。MLB.comのマット・ケリーはそうしたデータを見ながら「今季は不運であり、来季盛り返す可能性のある打者」をピックアップし、紹介している。

     まずはムーキー・ベッツ(レッドソックス)。MVP投票2位にランクインした昨季に比べると物足りないシーズンを過ごしたベッツだが、強い打球(初速95マイル以上)の数はメジャーで7番目に多かった。しかし、その過半数がアウトになっており、アウトになった強い打球の数はメジャー3位タイ。三振を減らした一方で四球を大幅に増やすなど、アプローチ面では進化を見せており、強い打球が少しでも多くヒットになれば、来季再びMVPレースに参戦する可能性もありそうだ。

     続いてはミゲル・カブレラとニコラス・カステヤーノスのタイガース・コンビ。両打者とも本拠地コメリカ・パークの広さの犠牲となり、飛距離380フィート以上の打球で10アウト以上を献上した5打者のうちの2人となった。また、ヒットになる可能性が50%以上の打球がアウトになったケースも非常に多く、両打者ともツキに恵まれないシーズンを過ごしたことは否めない。カブレラについては故障や年齢も不振の原因と見られているが、コンディションさえ万全ならば来季はカステヤーノスとともにタイガース打線を牽引してくれるはずだ。

     他に名前を挙げられているのはロビンソン・カノー(マリナーズ)、マニー・マチャド(オリオールズ)、ミッチ・モアランド(元レッドソックス、現在はフリーエージェント)の3人。年齢による衰えが懸念されるカノーだが、強い打球はメジャーで3番目に多かった。昨季と比べて三振を減らし、四球を増やすなど、アプローチ面に衰えは見られず、来季再びMVP級の活躍を見せる可能性は十分にある。マチャドは6月末の時点で打率.216の大不振に喘いでいたが、それ以降は復調。前半戦の不振はツキに恵まれなかった部分も大きく、フリーエージェント前のラストイヤーとなる来季は大爆発が期待できるかもしれない。モアランドはデータから導き出される想定打率(.270)と実際の打率(.246)のギャップがメジャーで4番目に大きかった。それだけツキに恵まれなかったことの証であり、フリーエージェント市場では意外な「お買い得物件」になる可能性がある。

     ツキに恵まれて好成績を残した選手がいれば、ツキに恵まれず成績を落とした選手もいる。そして、それを見極め、適切な戦力補強を施すのが各球団のGMらの腕の見せ所となる。各GMが今後、どのような動きを見せるのか。ややスロースタートな今オフの、今後の動向に注目だ。

  • 投手補強目指すレンジャーズがフィスターと1年契約へ

    2017.11.27 10:39 Monday

     投手補強が急務となっていたレンジャーズが、レッドソックスからフリーエージェントとなっていたダグ・フィスターと2019年のオプションが付いた1年契約で合意に至ったようだ。球団からの公式発表はないものの、年俸は350万ドルで、そこに出来高が付く形になると見られている。

     昨オフ、アストロズからフリーエージェントとなったフィスターはなかなか契約先が見つからず、今年5月にエンゼルスとマイナー契約。しかし、エンゼルスではメジャー昇格のチャンスを得ることができず、およそ1ヶ月後にウエーバーでレッドソックスへ移籍してメジャー昇格を果たした。レッドソックスでは15先発を含む18試合に登板し、5勝9敗、防御率4.88をマーク。例年と比べて奪三振率が大幅に上昇した一方で与四球率が悪化し、良くも悪くも自分らしいピッチングができない一年だった。ポストシーズンではアストロズの地区シリーズ第3戦に先発したが、2回途中3失点でノックアウトされている。

     フィスターは来年2月に34歳の誕生日を迎えるベテラン右腕。2009年にマリナーズでメジャーデビューを果たし、タイガース、ナショナルズ、アストロズ、レッドソックスと計5球団で9シーズンにわたってプレイしてきた。通算成績は82勝85敗1セーブ、防御率4.88。マリナーズとタイガースでプレイした2011年にはリーグ4位の防御率2.83をマークし、ナショナルズでプレイした2014年には自己最多の16勝を挙げている。

     打者を圧倒する球威の持ち主ではないものの、シンカーを中心とした配球でゴロを打たせるピッチングを展開。2011年以降に900イニング以上を投げた62投手のうち、フィスターのゴロ率49%は9番目に高い数字である。今季は制球がやや不安定だったが、通算与四球率は2.08と安定。今季ア・リーグでワースト3位となる与四球率3.51に終わったレンジャーズ投手陣において、安定した制球力を誇るフィスターは貴重な存在となりそうだ。


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  • B.ハーディが年俸調停を回避しタイガースと1年契約

    2017.11.26 11:00 Sunday

     オフになるとFA市場に出ている選手の争奪戦がし烈になる一方で所属選手との契約更新も行う。今季の最下位から巻き返しを狙うタイガースはブレイン・ハーディと新たに1年契約を結んだと発表した。

     今季のハーディはメジャーとマイナーを行き来しながらも中継ぎの一角として35試合に登板し1勝0敗 防御率5.94の成績を残した。左腕ということもあり登板数は少ないながらもワンポイントリリーフなど貴重な役割をこなした。これまでの4年間は164試合すべてリリーフとして登板し9勝4敗 防御率3.62を記録している。

     今回、年俸調停を避けて新たな契約を結んだハーディ。年俸調停は球団と選手双方が年俸希望額を提示した上で中立な立場の人間がどちらかの希望額を決定するものでオフになると100人以上の選手が調停申請するが、実際には今回のハーディのように調停を避ける場合が多い。選手は3年間メジャーに在籍すれば年俸調停の権利を得ることができる。

     ハーディと新たな契約を結んだタイガースは同時にケビン・カマー(アストロズ3A)とマーク・モンゴメリー(カージナルス3A)の両右腕など計4人の選手とマイナー契約を結び招待選手として来季のスプリングトレーニングに参加させることも発表した。


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  • 今季79試合登板のショウに2球団から入団オファー

    2017.11.25 15:38 Saturday

     オフシーズンにおいて注目の1日を挙げるとすれば感謝祭の翌日にあたる「ブラック・フライデー」だろう。日本時間11月25日はまさしくその日にあたり、過去には球界を驚かせる移籍があった。今オフのFA市場でも多くの選手の名前が挙がる中、ブライアン・ショウ(インディアンス)に2球団から入団オファーが届いたという。

     今季のショウは79試合に登板して4勝6敗 26ホールド 防御率3.52とリリーフ陣の一角を担い2年連続の地区優勝に貢献、ポストシーズンでも3試合で防御率1.50とシーズンを通じてチームを支えてきた。オフになるとチームメイトのジェイ・ブルースやカルロス・サンタナと共にFAとなり新しい移籍先を探しているところだった。

     クリーブランドの地元紙「クリーブランド・プレーンディーラー」によるとオファーをした球団名は公表されていないものの、どちらも複数年契約を提示しているという。その中の1つとしてメッツが有力とされており、新指揮官となったミッキー・キャラウェイ監督は今季までインディアンスの投手コーチとしてショウを指導していた。

     ショウの魅力は5年連続70試合以上に登板したタフネスさでこの期間の合計378試合登板は他のリリーフ投手達を凌ぐ数字となっている。また、この5年間の通算成績は21勝22敗 防御率3.11 WHIP 1.19と安定した数字を残しており、リリーフの補強を目指すチームにとっては心強い味方になるだろう。

     11月に30歳の誕生日を迎えたばかりのショウ。これからが本当の働き盛りだ。果たして来季はどこのユニフォームを着ているのか、今後の動向に注目したい。


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  • リリーフで覚醒したブラッドリー 来季の起用法は?

    2017.11.24 18:48 Friday

     エース級の素材として期待されながらも先発としては大成できず、リリーフに回った今季ようやく才能を開花させたアーチー・ブラッドリー(ダイヤモンドバックス)。球団は来季も引き続きリリーフで起用する方針だが、本人は先発再転向を希望しており、来季の起用法は流動的だ。

     2014年シーズン開幕前の「ベースボール・アメリカ」のプロスペクト・ランキングで全体9位にランクインしていたブラッドリーは、先発ローテーションの軸となる存在に成長することを期待されていた。しかし、メジャーデビューを果たした2015年は8先発で防御率5.80、昨季は26先発で防御率5.02に終わり、制球難も相まって評価は急落。トップ・プロスペクトとの呼び声も過去のものとなりつつあった。

     今季はスプリング・トレーニングで先発ローテーション争いに敗れ、ブルペンの一員として開幕を迎えた。すると、昨季までの伸び悩みが嘘のように好投を続け、シーズンを通して防御率1点台をキープ。シーズン最終登板で3失点と崩れたため、最終的な防御率は1点台後半(1.73)になってしまったものの、シーズンの大部分を防御率1点台前半で過ごす、見事な活躍ぶりだった。

     適性がリリーフにあると判断したマイク・ヘイゼンGMは来季も引き続きリリーフで起用する方針を明らかにしており、場合によってはクローザーを任せるプランも浮上している。しかし、ブラッドリー本人は先発へのこだわりを見せており、スプリング・トレーニングで先発ローテーションの座をかけて他の投手を競争することになりそうだ。

     今季63試合に登板して73イニングを投げ、3勝3敗1セーブ25ホールド、防御率1.73、被打率.207という素晴らしい成績を残したブラッドリーがブルペンから抜け、先発として打ち込まれてしまうようであれば、チームにとっては二重の戦力ダウンとなってしまう。リスクの大きな賭けとなるが、ヘイゼンGMとブラッドリー本人は最終的にどのような決断を下すのだろうか。


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  • レッドソックス 第4回WBCで活躍したキロスとマイナー契約

    2017.11.24 17:44 Friday

     ダスティン・ペドロイアが来季最初の2ヶ月を欠場することが確実となっているレッドソックスが、その穴を埋め得る存在として興味深い選手を手に入れた。メキシコ代表の公式Twitterによると、レッドソックスはメキシコ人内野手のエステバン・キロスとマイナー契約を結んだようだ。

     来年2月に26歳の誕生日を迎えるキロスとの契約にはスプリング・トレーニングへの招待が含まれており、キロスは開幕ロースター入りを目指してその他の内野手と競争することになる。キロスは今季メキシカン・リーグで89試合に出場し、打率.293、11本塁打、49打点、OPS.916をマーク。41三振を大きく上回る64四球を選び、出塁率は.428の高水準だった。メキシカン・リーグでは7シーズンで通算437試合に出場し、打率.293、出塁率.402、長打率.451、OPS.853をマーク。通算出塁率が4割を超えているように、優れた選球眼が大きな武器となっている。

     また、今年3月に行われたワールド・ベースボール・クラシック(WBC)ではメキシコ代表の一員としてプレイし、打率.800(6打数4安打)、2本塁打、5打点、OPS2.633の大暴れ。身長170cmと小柄ながら意外なパンチ力を発揮し、リードオフマンとしてメキシコ打線を牽引した。

     本職は二塁または遊撃。この2ポジション以外にも三塁、レフト、センター、ライトの守備に就いた経験があり、内外野兼用のユーティリティとしても活躍できるかもしれない。ロースター枠争いのライバルはブロック・ホルト、マルコ・ヘルナンデス、林子偉(リン・ズーウェイ)といった面々だが、優れた選球眼や意外なパンチ力、内外野6ポジションを守れるユーティリティ性をアピールできれば十分のロースター入りのチャンスはあるだろう。

     ペドロイアが左膝の手術を受け、戦列復帰が来年6月と見込まれるなか、デーブ・ドンブロウスキー野球部門社長はレギュラー級の二塁手の獲得に消極的な姿勢を見せている。WBCの舞台で躍動したメキシコ人内野手がロースター枠を勝ち取れるか注目したい。


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  • 見落とされた好打者・ウォーカーは殿堂入りに値するのか

    2017.11.24 16:36 Friday

     殿堂入り投票であまり話題に上らない名選手がいる。エクスポズ、ロッキーズなどで17シーズンにわたってプレイし、通算打率.313、383本塁打、OPS.965をマークした好打者、ラリー・ウォーカーだ。過去7度の投票では2012年に記録した得票率22.9%が最高。輝かしい実績と比較すると極めて寂しい得票率である。ウォーカーは殿堂入りに相応しい選手ではないのだろうか。

     まずはウォーカーの実績を整理してみよう。エクスポズで6シーズン、ロッキーズで10シーズン半、カージナルスで1シーズン半プレイし、通算1988試合に出場。2160安打、471二塁打、62三塁打、383本塁打、1311打点、230盗塁を積み重ね、通算打率.313、出塁率.400、長打率.565、OPS.965をマークした。自己最多の49本塁打を放って本塁打王に輝いた1997年にはMVPを受賞。この年から1999年までの3年間は毎年.363以上の高打率をマークし、1998年、1999年、2001年と3度の首位打者に輝いている。オールスター・ゲーム選出5度、ゴールドグラブ受賞7度、シルバースラッガー受賞3度。故障が多く、150試合以上に出場したシーズンが1度しかなかったため、積み上げ系のスタッツにはやや物足りなさが残るものの、殿堂入りの可能性を完全に否定されてしまうような数字ではない。

     メジャーリーグの歴史上、打率.300、出塁率.400、長打率.550、450二塁打、60三塁打、350本塁打、1250打点をすべてクリアした打者はウォーカーを含め6人しかいない。他の5人はスタン・ミュージアル、ベーブ・ルース、ジミー・フォックス、テッド・ウィリアムス、ルー・ゲーリッグという豪華な顔ぶれ。この5人はいずれも殿堂入り選手である。また、ウォーカーはBaseball-Reference版のWARで通算72.6を記録しているが、72.5以上の通算WARを記録している野手で殿堂入りを果たせていないのはウォーカーを含め5人しかいない。ウォーカーは最高得票率22.9%という数字が不思議なくらいの実績を残した選手なのだ。

     ウォーカーの殿堂入りの是非を問う際に必ず話題に上るのが「打者天国」と呼ばれるクアーズ・フィールドの存在である。ウォーカーはクアーズ・フィールドで通算打率.381、OPS1.172という驚異的な数字をマーク。これが通算成績を押し上げていることは否めない。しかし、アウェイでも通算打率.278をマークしている。この打率より低い通算打率で殿堂入りしている選手は何人もいるのだ。クアーズ・フィールドを本拠地としていたという理由だけでウォーカーの殿堂入りを否定してしまうのはあまりに安直すぎるだろう。ゴールドグラブを7度も受賞しているように、打撃だけの選手ではなかったことも見落としてはいけない。

     ウォーカーに与えられたチャンスはあと3回。各記者は最大10人に投票できるが、10人では足りないと言われるほどに殿堂入りに相応しい候補者が溢れており、ウォーカーの殿堂入りは難しいかもしれない。それでも、ウォーカーの実績が適切に得票率に反映されることを願うばかりである。

  • 前タイガース監督のオースマスがエンゼルスのフロント入り

    2017.11.24 15:40 Friday

     日本時間11月23日、エンゼルスは今季までタイガースの監督を務めたブラッド・オースマスがフロント入りすることを発表した。オースマスの肩書きがビリー・エプラーGMの特別アシスタントになることが併せて発表されている。

     現役時代のオースマスは捕手としてパドレス、アストロズ、タイガース、ドジャースの4球団でプレイ。タイガース時代の1999年にオールスター・ゲームに選出されたほか、ゴールドグラブ受賞3度を誇る名捕手であり、通算1971試合に出場して打率.251、80本塁打、607打点、102盗塁、OPS.669をマークした。2012年に行われた第3回ワールド・ベースボール・クラシックの予選ではイスラエル代表の監督を務め、2013年オフにタイガースの監督に就任。監督就任1年目となった2014年は90勝72敗でア・リーグ中部地区を制し、地区4連覇を達成したものの、その後は最下位→2位→最下位と不安定な戦いが続き、今年9月下旬に球団側から契約を更新する意思がないことを告げられた。

     再建期に突入したタイガースの監督にはロン・ガーデンハイアーが就任。オースマスはいくつかの球団で新監督の候補に挙げられていたが、最終的にはエンゼルスのフロントに入ることを決断した。GMの特別アシスタントというポジションは、エンゼルスでは2016年にバド・ブラックが務めており、ブラックはその年のオフにロッキーズの監督に就任。今季は新人投手が中心の先発ローテーションを上手く機能させてワイルドカードを獲得し、チームをポストシーズンへ導いた。オースマスにも再び監督就任のチャンスが訪れる可能性はある。

     エンゼルスは今オフ、二塁、三塁、ブルペンなどが補強ポイントとなっており、二塁のグレードアップのためにイアン・キンズラー(タイガース)の獲得に動いているという報道もある。キンズラーの獲得レースにおいてはタイガースでの4年間をともに過ごしたオースマスの存在が大きなアドバンテージとなるかもしれない。


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  • 各球団がアリエタ獲得をためらう理由とは

    2017.11.24 15:15 Friday

     ダルビッシュ有とともに今オフのフリーエージェント市場において先発投手の目玉に挙げられるジェイク・アリエタだが、今のところ争奪戦には至っていない。サイ・ヤング賞を受賞した2015年をピークに成績は下降線を辿っており、それを裏付けるデータもある。どうやらそれらのデータが、各球団がアリエタ獲得をためらう理由となっているようだ。

     キャリアのピークにいた2015年、アリエタは両リーグベストの被打率.185をマークし、236奪三振を記録。打たれた本塁打はわずか10本だけだった。Statcastでは初速が時速95マイル以上の打球を「ハードヒット」と分類しているが、この年のハードヒット率は24.8%であり、これは2015年以降に限ればメジャー2位の数字である。しかし、このハードヒット率が2016年は29.8%、今季は33.4%まで上昇。メジャートップクラスの数字がメジャー平均レベルまで悪化してしまったのだ。

     また、この3年間で速球の平均球速はおよそ3マイルも低下。30代中盤に突入していく投手が球速を取り戻す例は歴史的に見ても稀であり、アリエタは今後さらに球速を落としていく可能性が高い。今後も長く活躍していくためにはモデルチェンジが必要になるかもしれない。

     さらに、ボールを狙ったコースへ投げる能力、いわゆる「コマンド」の能力が低下しているというデータもある。ストライクゾーン全体を広く使えていた2015年に比べると、2016年以降の2シーズンは明らかに真ん中付近にボールが集まるようになっているのだ。球速が低下しているうえにボールが真ん中付近に集まれば、打者に強い打球を打たれるのは当然の結果である。球速の低下に歯止めをかけるのは難しいかもしれないが、コマンドの悪化を改善しなければ成績は下降線を辿る一方だろう。

     今季は30試合に先発して168回1/3を投げ、14勝10敗、防御率3.53、163奪三振。悪い成績ではないが、エース級の成績とは呼べない。アリエタにとっては予想以上に厳しいオフが待っているかもしれない。


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      10月26日 2017年カブス名場面集

  • メッツのリリーフ補強 筆頭候補は新監督の教え子か

    2017.11.24 12:53 Friday

     ブルペンが補強ポイントの一つとなっているメッツだが、早くも補強に向けての動きを見せ始めている。ニューヨーク・ポストのマイク・プーマによると、インディアンスからフリーエージェントとなったブライアン・ショウが獲得筆頭候補に挙がっているようだ。

     ショウは2012年オフにインディアンス、ダイヤモンドバックス、ヤンキースが絡んだ三角トレードでダイヤモンドバックスからインディアンスへ移籍。加入1年目の2013年から今季まで5年連続で70試合以上に登板し、2014年から4年連続で23ホールド以上をマークするなど、リーグを代表するセットアッパーとして確固たる地位を築くことに成功した。この5年間で投げた358回2/3はリリーバーとしてはメジャー全体で最多の数字。防御率3.11、FIP3.45と「量」だけでなく「質」の面でも結果を残しており、インディアンスが誇る強力ブルペンの一角を担ってきた。

     ショウがインディアンスに加入した2013年は今オフ、メッツの新監督に就任したミッキー・キャラウェイがインディアンスの投手コーチに就任した年でもあり、キャラウェイにとってショウは思い入れのある教え子の一人。メッツがブルペンの補強を必要としているなか、キャラウェイがショウを獲得筆頭候補と考えているのも決して不思議なことではない。故障者リスト入りの経験が1度もなく、メジャー有数のタフネスぶりを誇るショウは、故障者続出に苦しむメッツ投手陣を助ける存在として適任だろう。

     現在、メッツのブルペンにはクローザーとしてジューリス・ファミリア、セットアッパーとしてA.J.ラモスがおり、2年連続で73試合以上&防御率2点台のジェリー・ブレビンスらも控えている。ファミリアの復調次第という部分もあるが、ここにショウが加われば、インディアンスの強力ブルペンを築いたキャラウェイのもとで盤石のブルペンを形成することも不可能ではない。キャラウェイとショウが再び同じユニフォームに袖を通すことになるのか。今後の動向に注目だ。


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      10月10日 2017年メッツ名場面集

  • マリナーズがジェイ獲得に向けて交渉中か

    2017.11.24 12:13 Friday

     アスレチックスとのトレードでライオン・ヒーリーを獲得し、大谷翔平の獲得にも積極的な姿勢を見せるなど、今オフもマリナーズのジェリー・ディポートGMは活発に動いている。ジャロッド・ダイソンがフリーエージェントとなり、補強が必要となっている外野手だが、MLB.comのマーク・フェインサンドによると、マリナーズはジョン・ジェイとの交渉を進めているようだ。

     ジェイは今季カブスに1年契約で加入。8月上旬まで打率3割をキープしたあと、一時的に調子を落としたが、9月に打率.321をマークし、最終的には141試合に出場して打率.296と上々の数字をマークした。完全なレギュラーとしての起用ではなかったため規定打席には届かなかったものの、打率.296はカージナルス時代の2014年に.303をマークして以来の好成績。昨季も.291をマークしており、通算打率.288を誇る安定した打撃技術には定評がある。今季はプラトーン起用が中心となったが、左投手に対しても85打数27安打で打率.318と好成績を残しており、左打者ながら左投手を苦にしないのは長所の一つである。

     キャリア通算ではセンターでの出場が最も多いが、今季はレフトで64試合(先発32試合)、センターで54試合(同43試合)、ライトで19試合(同11試合)に出場。肩の強さにやや不安を抱えるものの、今季は無失策でシーズンを終えるなど外野守備は堅実で、外野3ポジションを守ることができるのも魅力である。

     来季のマリナーズは現時点ではレフトにベン・ギャメル(25歳)、センターにギレルモ・エレディア(26歳)、ライトにミッチ・ハニガー(26歳)を置く布陣が有力視されているが、ダイソンの退団により控え外野手が不足。外野3ポジションを守ることができ、レギュラー級の実力を誇るジェイはうってつけの存在と言えるだろう。フリーエージェント市場のセンターではロレンゾ・ケインが最大の注目株となっているが、ジェイはそれに次ぐ存在。獲得に成功すればマリナーズにとって大きな戦力となりそうだ。


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  • 今オフの「お買い得」候補は誰だ!?

    2017.11.24 11:30 Friday

     ロッキーズは今年1月下旬にグレッグ・ホランド、2月上旬にマーク・レイノルズと契約し、前者はセーブ王のタイトルを獲得、後者は30本塁打を放つなど、期待以上の活躍でチームのワイルドカード獲得に大きく貢献した。このような「お買い得」な契約を引き当てたチームはやはり強い。MLB公式サイトではリチャード・ジャスティスが今オフの「お買い得」候補として10選手をピックアップしている。

     「お買い得」候補の筆頭に挙げられたのがアンソニー・スウォーザック。今季はホワイトソックスとブリュワーズで計70試合に登板し、防御率2.33、奪三振率10.59の好成績をマークした。今季急成長を遂げたため、今季の好成績のわりに比較的安価で契約できるはず。ウェイド・デービス、ホランド、ブランドン・モロー、マイク・マイナーといったリリーバーたちが市場から消えたあと、彼らの獲得に失敗したチームが獲得に動くのではないだろうか。

     2位のトミー・ハンターも今季は61試合に登板して防御率2.61の好成績をマーク。一方、3位のクリス・ティルマンは今季1勝7敗、防御率7.84という悲惨な成績に終わったものの、2013年から4年連続2ケタ勝利の実績があり、復調が期待できる選手である。4位のレイノルズは今季マイナー契約から出発して最終的には6年ぶりのシーズン30本塁打。低コストである程度の本塁打数を期待できる貴重な存在だ。

     5位のホゼ・バティースタは実績に期待といったところか。6位のミゲル・ゴンザレスは今季ホワイトソックスとレンジャーズの2球団でプレイし、合計で8勝13敗、防御率4.62を記録。先発4~5番手としてある程度のイニングを稼いでくれるはずだ。7位のカーティス・グランダーソンは衰えを隠せなくなりつつあるものの、長打力と選球眼は健在。ジェイ・ブルースやカルロス・ゴンザレスを逃したチームが獲得に動くことになりそうだ。

     8位のハウィー・ケンドリックは今季フィリーズとナショナルズでプレイし、OPS.844の好成績。複数のポジションを守れるため、準レギュラーとして欲しいチームは多数あるに違いない。9位のブランドン・フィリップスは若手な野手の教育係として理想的な存在。攻守ともに一定水準以上の実力を維持しており、遅かれ早かれ所属先は見つかるはずだ。そして10位にはマイルズ・マイコラスがランクイン。巨人3年目となった今季は14勝8敗、防御率2.25という素晴らしい成績を残した。かつてのコルビー・ルイスのように日本球界を経て、メジャー復帰後に期待以上の活躍を見せる可能性もありそうだ。

     この10選手以外にも思わぬ「掘り出し物」が見つかる可能性はある。来季はどの選手が予想外の活躍を見せてくれるのか。今から来季が楽しみだ。

  • 「ブラック・フライデー」に大型トレードは実現するか?

    2017.11.24 11:02 Friday

     感謝祭の翌日にあたる「ブラック・フライデー」はアメリカの小売業界において最も売り上げを見込める日とされているが、メジャーリーグの世界でも大型トレードが成立してきた歴史がある。2014年オフにブルージェイズがジョシュ・ドナルドソンを獲得したトレードや、2003年にレッドソックスがカート・シリングを獲得したトレードがそれにあたる。MLB公式サイトではジム・デュケットが「ブラック・フライデー」に見てみたいトレードとして5つのトレード案を挙げている。

     まずはジャンカルロ・スタントン(マーリンズ)のカージナルス移籍である。ジャイアンツとともにスタントン獲得に積極的な球団の一つとされているカージナルス。資金的に余裕があること、勝利モードの球団であること、交換要員となり得る有望株を多数抱えていることなどからスタントン獲得の本命と見る向きもある。デュケットは外野手のスティーブン・ピスコッティに若手右腕のルーク・ウィーバー、さらにジュニア・フェルナンデスら有望株をセットにすることでトレードをまとめることができるのではないかと提案している。

     2つ目はクリス・アーチャー(レイズ)のカブス移籍。ジェイク・アリエタがフリーエージェントとなり、エース級の先発投手を求めているカブスにとって3年連続230奪三振以上のアーチャーは理想的な存在と言える。デュケットは球団1位の有望株であるオスカー・デラクルスと同4位のアレックス・ラングを含めたパッケージで獲得可能と考えているようだ。

     3つ目はクリスチャン・イェリッチ(マーリンズ)のドジャース移籍。スタントン獲得レースに参戦しているとの噂があるドジャースだが、デュケットはイェリッチのほうがドジャースにフィットすると考えている。球団2位の有望株であるアレックス・ベルドゥーゴまたは同3位のヤディエル・アルバレスをパッケージの軸とし、そこに数名の有望株を加えれば獲得可能だとデュケットは提案している。

     4つ目はドナルドソンのエンゼルス移籍。三塁のグレードアップが必要なエンゼルスにとって、ドナルドソンは喉から手が出るくらいに欲しい存在だろう。ただし、ドナルドソン獲得のためには今年のドラフトで全体10位指名を受けたジョー・アデルを放出するのは不可避であると見られている。また、ブルージェイズに対してはドナルドソン放出で空いた三塁にトッド・フレイジャーを獲得することを勧めている。

     そして最後はマニー・マチャド(オリオールズ)のヤンキース移籍である。マチャドは来季終了後にフリーエージェントとなる予定であり、契約延長が不可能であれば今オフ中にトレードすべきだとデュケットは主張している。球界最高級の有望株であるグレイバー・トーレスをヤンキースが放出すれば、スター三塁手のマチャドを獲得することは不可能でないとデュケットは考えているようだ。

     デュケットが挙げたトレード案のなかに実現するものはあるのか。それともこれらのトレード案とは別の大型トレードが成立するのか。日本時間では11月25日にあたる「ブラック・フライデー」に注目だ。

  • マリナーズが大谷獲得に向けて本腰を入れる

    2017.11.23 22:12 Thursday

     今オフのFA市場で目玉である大谷翔平(北海道日本ハム)の動向は日が経つごとに注目度が増している。多くの球団が獲得を狙う中、これまで多くの日本人と縁があるマリナーズが「二刀流」の獲得に向けて本腰を入れることになった。

     マリナーズにはこれまでイチロー(マーリンズ)をはじめ、城島健司や佐々木主浩、そして岩隈久志といった多くの日本人選手が在籍してきた。ジェリー・ディポトGMは「我がチームに在籍した日本人選手達は誰もが活躍し、大きな力になってくれた。彼らは今でも称賛されている」と振り返っている。

     チームは大谷の二刀流を容認する姿勢もみせており、もし彼を獲得できた際には今季打点王に輝いたネルソン・クルーズに左翼を守らせるプランがあるという。近年は指名打者が主で守備にはあまり就かないが過去には左翼も守っていた経験もあり、オリオールズ時代の2014年には60試合で守っている。これが実現すれば大谷を投手として先発起用でき、指名打者としてもバットで活躍することができる。

     ディポトGMは「我々はこれまで日本人選手がプレーしやすい環境を整えてきた。日米文化の違いや適応方法も知っていることもあり大谷に対しても同様のことができる。私はこれまで二刀流選手をみたことがない。必ず彼ならチームの力になってくれると信じている」と獲得に自信をもっているようだ。マリナーズは同様に大谷獲得を狙っているヤンキースやレンジャーズなどと比べて金銭面で不利な部分もあるが、これまでの「実績」を大きな力にして日本のスター選手のハートをつかむ。


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  • 殿堂入りの名二塁手が薬物使用者への投票回避を呼びかけ

    2017.11.22 18:37 Wednesday

     日本時間11月22日、殿堂入りの名二塁手であり、現在はアメリカ野球殿堂の副理事長を務めているジョー・モーガンが殿堂入りの投票権を持つ記者全員に対して薬物使用者または薬物使用疑惑のある者に投票しないように呼びかけるメールを送ったことが明らかになった。

     モーガンは「ビッグ・レッド・マシン」として恐れられた黄金期のレッズを支えた名二塁手であり、22年間にわたるキャリアで通算2649試合に出場して2517安打、打率.271、268本塁打、1133打点、689盗塁、OPS.819をマーク。1975年から2年連続でMVPに輝いたほか、5度のゴールドグラブ受賞、10度のオールスター・ゲーム選出という輝かしい実績を誇り、1990年に有資格初年度で殿堂入りを果たした(得票率81.8%)。そのモーガンが記者に送ったメールの中で「我々は薬物使用者が殿堂入りする日が決してやってこないことを望んでいる。彼らは不正を働いたんだ。薬物使用者は殿堂に入るべきではない」と主張したのだ。

     これは主にロジャー・クレメンスとバリー・ボンズの2人に対して向けられたメッセージであるとの見方が強い。両者とも抜群の実績を残しているものの、薬物を使用していたことが確実視されており、これまでの5度の投票では殿堂入りを果たすことができていない。しかし、前回の投票ではクレメンスが得票率54.1%、ボンズが同53.8%と初めて50%のラインを突破。50%超えは「殿堂入りに相応しい選手」として認められたことのサインであると言われており、両者は残り5度のチャンスのうちに殿堂入りを果たすことが有力視されている。今回のタイミングでモーガンが彼らへの投票回避を呼びかけたのは、クレメンスとボンズの殿堂入りが現実味を帯びつつあることに対する危機感の表れだろう。

     すでに殿堂入りしている選手全員が薬物を使用していなかったという保証はどこにもなく、今回のモーガンの呼びかけに対しては疑問を投げかける声も多い。クレメンス、ボンズ以外にも薬物使用者が多数いたなかで抜群の成績を残していたのだから殿堂入りに値する、という考え方も間違っていないはずだ。アメリカ野球殿堂の副理事長という立場にいるモーガンによる呼びかけだけに、かなりの影響力を持つものと見られるが、あくまでも最終的に判断するのは投票権を持つ記者自身。彼らがどのような判断を下し、どのような投票結果が出るのか。投票結果は日本時間1月25日に発表される予定となっている。


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  • キンズラー放出の対価 タイガースは何を欲するのか

    2017.11.22 17:34 Wednesday

     2011年から4年連続でア・リーグ中部地区を制したタイガースが本格的な再建に乗り出している。すでにジャスティン・バーランダーらを放出し、今オフはイアン・キンズラーの放出が濃厚。タイガースはキンズラー放出の対価として何を求めるのだろうか。

     タイガースはシーズン中にバーランダーのほか、ジャスティン・アップトン、J.D.マルティネス、ジャスティン・ウィルソン、アレックス・アビラを次々に放出。アストロズから3人、エンゼルスから2人、ダイヤモンドバックスから3人、カブスから2人の有望株を手に入れた。現在、MLB公式サイトのプロスペクト・ランキングで球団TOP15に名を連ねている有望株のうち、1位のフランクリン・ペレス、5位のダズ・キャメロン、9位のアイザック・パレイデス、14位のグレイソン・ロング、15位のダウェル・ルーゴは一連のトレードで獲得した選手である。

     当然のことながら、タイガースはキンズラーの対価として有望株を欲するはずだ。プロスペクト・ランキングの球団TOP30には野手が14人ランクインしているが、将来的に打線の中軸を担えそうな素材が不足しており、そうした選手がターゲットになるのではないかとの見方がもっぱらである。

     たとえば、キンズラー獲得に動いている球団の一つであるメッツであれば、球団8位の有望株であるギャビン・チェッキーニ、同7位のピーター・アロンゾ、同11位のルイス・ギロームといった選手がターゲットとなるだろう。二塁手を探していると報じられているブリュワーズであれば、プロスペクト・ランキングの球団TOP15に6人の外野手(1位のルイス・ブリンソン、2位のコリー・レイ、8位のトリステン・ルッツ、12位のブレット・フィリップス、13位のトレント・グリシャム、14位のモンテ・ハリソン)がランクインしており、タイガースが補強を必要としているエリアであることを考えるとこの6人のうちの誰かがターゲットになる可能性が高い。

     キンズラーを放出すれば地区4連覇のチームが完全に解体されると言っても過言ではないだけに、メジャーを代表する二塁手と引き換えにタイガースがどんな有望株を手に入れるのか注目したい。


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  • MVPトレードの歴史 グリフィーとA-RODの例を振り返る

    2017.11.22 16:26 Wednesday

     今季のナ・リーグMVP、ジャンカルロ・スタントン(マーリンズ)のトレード話が本格化するなか、MLB.comのアンドリュー・サイモンは過去にトレードされたMVP受賞者のなかからレジー・ジャクソン、リッキー・ヘンダーソンら10人をピックアップ。今回はケン・グリフィーJr.とアレックス・ロドリゲスにスポットライトを当ててみる。

     1997年にア・リーグMVPを受賞したグリフィーJr.は2000年2月10日にマイク・キャメロン、ブレット・トムコ、アントニオ・ペレス、ジェイク・メイヤーの4選手とのトレードでレッズへ放出された。契約最終年を迎えていたグリフィーJr.はマリナーズから契約延長のオファーを提示されていたものの、「家族と過ごす時間が欲しい」との理由でこれを拒否。マリナーズはグリフィーJr.のトレード要求を受け入れ、1997年から3年連続で本塁打王のタイトルを獲得していたスーパースターをレッズへ放出したのだった。グリフィーJr.は移籍直後にレッズと9年契約を結び、移籍1年目こそ40本塁打、118打点をマークしたが、翌年からは故障により出場試合数が激減。2005年に35本塁打、2007年に30本塁打を放ったが、マリナーズ退団後は一度も40本塁打の大台に到達することはできなかった。グリフィーJr.に代わって正中堅手を務めたキャメロンはイチローとともに鉄壁の右中間を形成し、マリナーズに在籍した4年間で87本塁打、106盗塁、OPS.798をマークしてゴールドグラブ賞を2度受賞。この期間に限ればキャメロンのWARはグリフィーJr.のそれを大幅に上回っていた。トムコが移籍1年目に7勝を挙げたほか、ペレスはランディ・ウィンを獲得する際のトレード・ピースとなっており、マリナーズに軍配が上がったトレードと言えそうだ。

     2003年にア・リーグMVPを受賞したロドリゲスは直後の2004年2月16日にアルフォンゾ・ソリアーノ+後日指名選手とのトレードでヤンキースへ放出された。2000年オフにマリナーズからフリーエージェントとなり、レンジャーズと10年2億5200万ドルという史上最高額(当時)で契約したロドリゲスは移籍1年目から3年連続で本塁打王のタイトルを獲得するなど、破格の契約に見合う活躍を見せていた。しかし、チームは3年連続で地区最下位。高額年俸のロドリゲスを抱えていることがチーム再建の足枷となり、レンジャーズはロドリゲス放出に向けて動き始めたのだった。そして、ソリアーノとのスター選手同士のトレードが成立。ヤンキースの遊撃にはデレク・ジーターが君臨していたため、ロドリゲスは三塁へポジションを移した。ヤンキース移籍後のロドリゲスは2005年と2007年にMVPを受賞するなど、期待通りの働き。一方のソリアーノもレンジャーズで過ごした2年間はいずれもオールスター・ゲームに選出され、シルバースラッガー賞を受賞するなど、好成績をマークした。レンジャーズがその後、ポストシーズン争いに加わるチームになったことを考えると、このトレードは両者にとってプラスに働いたと言えるのではないだろうか。

     ジャイアンツとカージナルスが積極的に動いていると言われるスタントンのトレードはどのような結末を迎えるのか。今後の動向から目が離せない。

  • FAまであと1年 ナショナルズがハーパーを放出する可能性は?

    2017.11.22 15:30 Wednesday

     ナショナルズが誇るスーパースター、ブライス・ハーパーは2018年シーズンがナショナルズとの契約最終年となる。来季終了後にフリーエージェントとなるハーパーをナショナルズがトレードで放出する可能性はあるのか。ファンからの質問にMLB.comでナショナルズの番記者を務めるジャマル・コリアーが回答している。

     回答の冒頭でコリアーは、ハーパー放出に関する質問が多数寄せられていることにショックを受けていることを明らかにした。ハーパーを好きな人はハーパーが(フリーエージェントとなったあと)ワシントンに戻ってこないと考えている。ハーパーを好きでない人は実現するであろう巨額契約にハーパーが見合わないと考えている。ナショナルズがハーパーに対して巨額契約を与えないだろうと考えている人もいる。そうした状況もあり、多くのファンがハーパー放出を選択肢の一つとして考えているというのだ。コリアーはこれに対し「ハーパーのトレードは有り得ない」と断言している。

     ハーパーの代理人を務めるスコット・ボラスは、ナショナルズとの間で契約延長交渉は開始されていないと明言している。そして、ハーパーは契約を延長しないまま、契約最終年のシーズンに突入する可能性が高い。しかし、現実的に考えて、ハーパーのトレードは起こり得ないだろう。ワールドシリーズ制覇を狙うナショナルズが、球界最高の選手の一人であるハーパーを放出する理由が見当たらないのだ。

     仮にナショナルズがハーパーを放出するのであれば、ナショナルズは莫大な見返りを要求するはずだ。しかし、他球団はシーズン終了後にフリーエージェントとなるハーパーを獲得するために自軍の将来を犠牲にするようなことはしないだろう。ハーパー級のスーパースターになると適切な対価を設定するのが極めて困難なのだ。そして、コリアーはナショナルズがハーパー放出を検討するであろう唯一のケースとして「夏までに完全にポストシーズン争いから脱落した場合」を挙げている。しかし、今季のナ・リーグ東部地区の状況を見る限り、そのような事態は起こり得ないと考えるのが普通だろう。

     「ナショナルズは来季、ハーパーとともにワールドシリーズ制覇を目指し、ハーパーとの再契約に全力を注ぐだろう」とコリアーは結論付けている。


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  • ホズマーがベストフィットするチームはどこだ!?

    2017.11.22 12:58 Wednesday

     今オフのフリーエージェント市場において最高の一塁手と目されているエリック・ホズマー。MLB公式サイトではマイク・ペトリエロが全30球団の一塁手事情を考慮しながら、ホズマーにフィットするチームをランキング形式で発表している。1位に輝いたのは…?

     まずはホズマーの獲得に動く可能性がゼロに等しい30位から25位。30位のカブスはアンソニー・リゾー、29位のダイヤモンドバックスはポール・ゴールドシュミット、28位のレッズはジョーイ・ボットー、27位のブレーブスはフレディ・フリーマン、26位のドジャースはコディ・ベリンジャー、25位のタイガースはミゲル・カブレラというスター一塁手を抱えている。この6球団がホズマー獲得レースに加わることはないだろう。

     次に「十分に優秀な一塁手がいる」と評価された24位から14位の11球団。24位のブリュワーズにはエリック・テームズ、23位のパドレスにはウィル・マイヤーズ、22位のナショナルズにはライアン・ジマーマン、21位のホワイトソックスにはホゼ・アブレイユ、20位のブルージェイズにはジャスティン・スモーク、19位のアストロズにはユリ・グリエル、18位のジャイアンツにはブランドン・ベルト、17位のツインズにはジョー・マウアー、16位のオリオールズにはクリス・デービス、15位のレンジャーズにはジョーイ・ギャロ、14位のマーリンズにはジャスティン・ボーアがいる。各球団の補強ポイントなどを考慮しても、この11球団がホズマー獲得に動くとは考えにくい。

     13位から10位には有望な若手一塁手を抱えている4球団が並んだ。13位のパイレーツにはジョシュ・ベル、12位のフィリーズにはリーズ・ホスキンス、11位のアスレチックスにはマット・オルソン、10位のヤンキースにはグレッグ・バードがいる。さらに、9位から5位の5球団は「ホズマー獲得により戦力アップが可能だが、獲得の可能性は低いチーム」となっており、9位にはライオン・ヒーリーを獲得したマリナーズ、8位には有望株のドミニク・スミスがいるメッツ、7位と6位にはホズマーよりも安価な選手を狙うであろうレイズとインディアンス、5位にはC.J.クロン、ジェフリー・マーテイ、ルイス・バルブエナらを抱えるエンゼルスがランクインしている。

     よって、ホズマー獲得の可能性があるのは以下の4球団に絞られる。4位と3位には「現時点での一塁手を他のポジションに移すことが可能なチーム」としてロッキーズとカージナルスがランクイン。ロッキーズはイアン・デズモンドを外野に、カージナルスはマット・カーペンターを二塁ないし三塁に移すことができ、実際にカージナルスがホズマー獲得に興味を持っているとの報道もある。2位はホズマー獲得レースの本命と言われるレッドソックス、そして1位に選ばれたのは元所属球団のロイヤルズとなっている。ロイヤルズにとってホズマーは打線の核としても、内野守備の要としても、チームリーダーとしても替えのきかない存在であり、ホズマーとの再契約に注力しているのもうなずける。

     フリーエージェント市場にはカルロス・サンタナ、ローガン・モリソン、ルーカス・デューダ、ヨンダー・アロンゾ、ミッチ・モアランドとホズマー以外にも人材が溢れており、ホズマー争奪戦が予想以上に盛り上がらない可能性もある。今季シルバースラッガー&ゴールドグラブをダブル受賞したリーグ屈指の一塁手はどのような決断を下すのだろうか。


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  • ブルージェイズは再建せず 来季はポストシーズン復帰を目指す

    2017.11.22 12:25 Wednesday

     2015年から2年連続でア・リーグ優勝決定シリーズに進出していたブルージェイズにとって、76勝86敗でギリギリ地区最下位を回避した2017年は落胆のシーズンに他ならなかった。主軸打者のジョシュ・ドナルドソンに放出の噂が出るなか、ロス・アトキンスGMは来季再びポストシーズン争いに加わることが可能だと信じており、再建に乗り出すつもりはないようだ。

     「すでに良いチームが出来上がっており、そこに戦力をプラスしようとしているだけさ。このチームは間違いなく勝つことができる。それについて疑いの余地はないよ」とアトキンスは来季のポストシーズン争いに自信を見せる。ドナルドソン放出の噂は絶えないが、むしろアトキンスはドナルドソンが来季ポストシーズンに進出するためのキーマンになると考えている。「ジョシュ・ドナルドソンは球界における最も優れた選手の一人であり、これからもそうであり続けるだろう。彼がフィールドに立っていれば、我々には勝つチャンスがあるんだ」

     今季のブルージェイズは主力選手の故障に悩まされた。ドナルドソンは故障により38試合を欠場し、ラッセル・マーティンは42試合、トロイ・トゥロウィツキーは86試合、デボン・トラビスは102試合を欠場するなど、なかなかベストメンバーが揃わない状況。25選手が延べ31回にわたって故障者リスト入りし、欠場試合数は合計で1400試合を超えた。「打線が高齢化し、故障も増えた。故障を防ぐだけでなく、故障離脱に備えた準備も必要だ」とアトキンスは選手層を増強する必要性を感じている。

     ブルージェイズは今オフ、長年にわたってチームの主砲として活躍したホゼ・バティースタに別れを告げた。一方で、ジェイ・ブルースやロレンゾ・ケインの獲得に動いていることが報じられている。「我々にはチームをより良くする余地がある」とアトキンスも大型補強の可能性を否定していない。さらに、アトキンスは今季ブレイクを遂げたジャスティン・スモークに続くブレイク候補としてテオスカー・ヘルナンデス、ライアン・ボルッキらの名前を挙げている。

     エドウィン・エンカーナシオン(インディアンス)とバティースタがチームを去り、新たな時代に突入したことを感じさせるブルージェイズ。ドナルドソンら主力選手が故障なくシーズンを過ごし、補強による戦力アップと若手選手のブレイクが加われば、レッドソックスやヤンキースと地区優勝を争うことも不可能ではない。ア・リーグ東部地区の「戦国時代」はまだまだ続きそうだ。


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