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ホームラン・ダービー アーロン・ジャッジが圧勝

2017.7.11 12:46 Tuesday

 前年王者のジャンカルロ・スタントン(マーリンズ)が史上3人目の連覇を狙ったホームラン・ダービーは、ア・リーグ二冠王の新人アーロン・ジャッジ(ヤンキース)の圧勝で幕を閉じた。

ファースト・ラウンド(丸数字はシード順)
⑤ミゲル・サノー(ツインズ) 11-10 ④マイク・ムスターカス(ロイヤルズ)

 先攻のサノーは最初の5本塁打がいずれも440フィート(約134.1m)以上を記録し、早々に30秒のボーナス・タイムを獲得。最長470フィート(約143.3m)の特大弾を放つなど、ボーナス・タイムを含む4分30秒で11本のアーチを架けた。後攻のムスターカスは最初のスイングで本塁打を放った後、7球連続で本塁打なしに終わったが、その後の12球で9本塁打。最後の本塁打は437フィート(約133.2m)でボーナス・タイム獲得には至らず、1本差で敗退となった。

⑧ゲーリー・サンチェス(ヤンキース) 17-16 ①ジャンカルロ・スタントン(マーリンズ)

 先攻のサンチェスは最長483フィート(約147.2m)の特大弾を含む17本塁打を放ち、公式戦での自己最長である450フィート(約137.2m)を超える本塁打も6本。この時点で本数、最長飛距離とも今大会のトップに立った。後攻のスタントンは480フィート(約146.3m)を超える特大弾を8本も放つなど、圧倒的なパワーを発揮。最初の1分30秒で4本塁打しか打てず、周囲を慌てさせたが、その後はペースを上げてボーナス・タイム勝負に持ち込んだ。最長496フィート(約151.2m)を記録するなど、本拠地マーリンズ・パークに集ったファンを大いに沸かせたが、惜しくもサンチェスに1本届かず、前年王者が無念のファースト・ラウンド敗退となった。

③コディ・ベリンジャー(ドジャース) 15-14 ⑥チャーリー・ブラックモン(ロッキーズ)

 先攻のブラックモンは苦戦が予想されていたものの、序盤から快調に本塁打を量産し、最終的に14本塁打を記録。しかし、最長本塁打は434フィート(約132.3m)にとどまり、ボーナス・タイムを獲得することはできなかった。後攻のベリンジャーは元メジャーリーガーの父クレイとともにホームラン・ダービーに参戦。残り1分30秒の時点で7本ビハインド、残り1分の時点で4本ビハインドと劣勢に立たされていたが、4分終了間際に446フィート(約135.9m)の本塁打を放ち、ボーナス・タイムを獲得。ブラックモンが獲得できなかったボーナス・タイムで放った一発でファースト・ラウンド突破を決めた。

②アーロン・ジャッジ(ヤンキース) 23-22 ⑦ジャスティン・ボーア(マーリンズ)

 先攻のボーアが地元マーリンズ・パークの大歓声を受け、予想以上の好パフォーマンスを披露。タイムアウトを要求した時点ではまだボーナス・タイムを獲得できていなかったが、タイムアウト後に440フィート(約134.1m)以上の本塁打を5本も放ち、軽々とボーナス・タイムを獲得。ボーナス・タイムで3本塁打を追加し、この時点で最多となる22本塁打を記録した。後攻のジャッジは勝利のために23本塁打が必要という高いハードルを課されながらも、圧巻のパフォーマンスを見せた。Statcast導入後の3度のホームラン・ダービーで最長となる501フィート(約152.7m)の超特大弾を放つなど、右へ左へアーチを架け続け、4分終了時点でボーアと並ぶ22本塁打。最後はボーナス・タイムで放った一発でハイレベルな争いに決着をつけた。なお、天井直撃の打球は本塁打としてカウントされなかった。

準決勝
⑤ミゲル・サノー(ツインズ) 11-10 ⑧ゲーリー・サンチェス(ヤンキース)

 ファースト・ラウンドで前年王者のスタントンを破ったサンチェスだったが、疲労の影響か、準決勝ではなかなか本数が伸びない。最長485フィート(約147.8m)を記録するなど、440フィート(約134.1m)以上の本塁打を5本放ち、ボーナス・タイムを獲得してなんとか本数を2桁に乗せたが、ファースト・ラウンドと比較すると物足りないパフォーマンスに終わった。後攻のサノーはファースト・ラウンドと同数の11本塁打を記録。45秒+ボーナス・タイム30秒を残して決勝進出を決めた。491フィート(約149.7m)の超特大弾を放つなど、自慢のパワーを遺憾なく発揮したラウンドとなった。

②アーロン・ジャッジ(ヤンキース) 13-12 ③コディ・ベリンジャー(ドジャース)

 注目の新人同士の対戦が実現した。先攻のベリンジャーは最初の4分で12本のアーチを架けたものの、最長本塁打は433フィート(約132.0m)どまり。ボーナス・タイムを獲得することはできず、本数を伸ばせなかった。ファースト・ラウンドで23本塁打を放ったジャッジにとってベリンジャーの12本塁打を超えるのは困難なミッションではなかった。ファースト・ラウンドと同様に、逆方向へも本塁打を量産し、1分を残して決勝進出が決定。504フィート(約153.6m)、513フィート(約156.4m)、507フィート(約154.5m)と規格外の超特大弾を連発し、満員のマーリンズ・パークを大いに沸かせた。

決勝
②アーロン・ジャッジ(ヤンキース) 11-10 ⑤ミゲル・サノー(ツインズ)

 先攻のサノーは疲労の影響か、かなりのスロースタート。1度目のタイムアウトを要求した時点では1本塁打にとどまっていた。しかし、その後はペースを取り戻し、最終的には3ラウンド連続の2桁となる10本塁打まで記録を伸ばしてこの日のパフォーマンスを終えた。後攻のジャッジがサノーの10本塁打を超えるには、タイムアウトもボーナス・タイムも必要なかった。最初のスイングでアーチを架けると、過去2ラウンドと変わらぬペースで本塁打を量産。およそ2分を残して早々にホームラン・ダービー優勝を決めた。

 第2シードのジャッジは各ラウンドで後攻となり、勝利が決定した瞬間に打ち止めとなってしまうため、3ラウンド合計で47本塁打どまりとなった(昨年のスタントンは合計61本塁打)。体力的なアドバンテージを考えると勝利が決まった時点で打ち止めにするのが理に適っているのかもしれないが、ジャッジの本塁打ショーを楽しみにしていたファンにとってはやや物足りなさが残ったかもしれない。また、多くのファンが楽しみにしていたジャッジとスタントンの直接対決も来年以降に持ち越しとなった。それでも、並み居るスラッガーたちを圧倒したジャッジのパフォーマンスは世界中の野球ファンに強烈なインパクトを与えたに違いない。明日のオールスター・ゲームでもジャッジの活躍に期待したいところである。


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