バーランダーのアストロズ移籍は実現するのか
2017.8.16 10:57 Wednesday
アストロズが獲得を狙っていると報じられているジャスティン・バーランダー(タイガース)。バーランダーが先発する日本時間8月16日のレンジャーズ戦には婚約者であるケイト・アップトンだけでなく、アストロズのスカウトが視察に訪れる予定となっているが、先週から続いているトレード交渉において今のところ大きな前進はないようだ。アストロズはポストシーズンに向けての戦力補強として2011年のMVP&サイ・ヤング右腕を手に入れることができるのだろうか。
バーランダーの今季年俸は2800万ドル。2018年と2019年も年俸2800万ドルの契約が残っており、2019年のサイ・ヤング賞投票で5位以内に入れば2020年の年俸2200万ドルの契約が自動で更新されるオプションも付いている。また、全球団に対するトレード拒否条項も含まれており、高額年俸とトレード拒否条項の2つがトレード成立に向けての大きな障壁となっているのだ。
タイガースはバーランダーの残り年俸の一部を負担しなくとも、トップ・プロスペクトと交換できるだけの価値がバーランダーにあると信じている。しかし、資金に余裕があり、トップ・プロスペクトを放出できるチームはすでにダルビッシュ有(ドジャース)、ホゼ・キンターナ(カブス)、ソニー・グレイ(ヤンキース)と先発投手の補強を終えており、バーランダー獲得を狙っているアストロズは残り年俸の全額負担を避けたいと考えている。
アストロズはダラス・カイケル、コリン・マクヒュー、マイク・ファイアーズ、ランス・マカラーズJr.、チャーリー・モートンといった先発投手が少なくとも来季まで保有可能であり、バーランダーが必要なのはとりあえず今季の残りだけという状況なのだ。アストロズとしてはトップ・プロスペクトの放出はやむを得ないにしても、バーランダーの残り年俸を全て負担するような状況は避けたい。一方、タイガースは自軍が年俸を負担することなしにバーランダーを放出したい。こうしたミスマッチがトレードの成立を阻んでいる。
失速気味とはいえポストシーズン進出はほぼ確実なアストロズにとって、試合を支配できるバーランダーのような投手は喉が出るほど欲しい存在だ。しかし、来季以降も高額年俸で雇い続けたいかどうかは別の話。ポストシーズンに出場するためには8月末までにロースターに加わっている必要がある。今月中にバーランダーのトレードは実現するのか。今後の動向に注目していきたい。
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