【戦評】絶好調ズニーノの決勝弾でマリナーズが連勝
2017.6.20 16:29 Tuesday

マイク・ズニーノ(マリナーズ)のバットが止まらない。すでに捕手による月間打点の球団記録を更新しているズニーノが今月7本塁打目となる8号決勝ツーラン。次の打席でも9号ツーランを放ったズニーノの活躍で、マリナーズはワイルドカード圏内まで1.5ゲーム差に接近した。
3年連続2桁本塁打とはいえ、昨季までの通算打率が.195だった二流打者にいったい何が起こっているのだろう。「僕はただしっかりボールを見て、それをバットで捉えようとしただけだよ。何度も打ち損じちゃったけど、球数が増えるにしたがって相手投手が何を投げているのかがよく見えるようになった。そして、それを上手くバットに乗せることができたんだ」とズニーノは8球目を捉えた決勝ツーランを振り返った。
2014年に22本塁打を放ち、正捕手の座を確保したかに思われたものの、打撃でなかなか結果が出ないことが守備面にも悪影響を及ぼすようになり、2015年8月に屈辱のマイナー降格を経験。昨季は開幕ロースターに入ることができず、シーズン半ばまでメジャーに上がれなかった。今季は再び正捕手として開幕を迎えたが、開幕から打率が低空飛行を続け、5月上旬にマイナー降格。しかし、5月下旬の再昇格後は見違えるような強打を披露し、チームに大きく貢献している。
今日の2本塁打4打点を加えて、今月はなんと打率.385(52打数20安打)、8本塁打、26打点という驚異的な成績をマーク。試合の行方を左右する効果的な一発も多く、「中軸以外は大したことない」というイメージを持たれがちなマリナーズ打線を下位でしっかり支えている。ズニーノは球団史に残る名捕手であるダン・ウィルソンが1996年4月にマークした捕手による月間打点の球団記録(21打点)をすでに更新。今月に限れば「球団史上最強捕手」と言っても過言ではないくらいの大活躍を見せている。
実績のある先発投手が次々と戦列を離れる中、経験の少ない投手を必死にリードするなど、打撃以外での貢献も大きく、今やマリナーズに不可欠な存在となったズニーノ。この打撃好調がホンモノなら、8番にズニーノを置くマリナーズ打線は他球団にとって大きな脅威となりそうだ。
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