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リリーフで存在感を発揮する前田健太

2017.10.17 10:25 Tuesday

 ポストシーズンを見据えてシーズン終盤にリリーフへ配置転換された前田健太(ドジャース)。自身が思い描いていた役割ではないかもしれないが、10月の戦いにおいて前田は間違いなくドジャースの大きな戦力となっている。

 日本プロ野球とメジャーリーグでの計10年のキャリアにおいて、前田は279試合に登板。うち274試合で先発しているように、前田は生粋の先発投手である。しかし、ドジャースはレギュラーシーズン最終週、前田にポストシーズンでのリリーフ起用を打診した。慣れ親しんだ役割ではなかったが、前田はチームのためにそれを受け入れたのだった。

 それから2週間。ドジャースは3連勝でダイヤモンドバックスとの地区シリーズを突破し、リーグ優勝決定シリーズではカブス相手に2勝0敗でリードを奪っている。その中で前田が果たした役割は小さくない。「これがポストシーズンですから。理想としては先発で投げたかったですけど、この役割を与えられたので。チームのためにベストを尽くすことだけを考えています」と前田は自分に言い聞かせるように話していた。

 リリーフに回った前田について、多くの人はロングリリーフを担うだろうと考えていた。しかし、現在前田が担っているのは「対右打者のスペシャリスト」とでも言うべき役割だ。オールスター・ブレイク以降、前田は右打者を打率.160に封じている。しかも、三振を奪う割合は41%にも上る。「短いイニングを投げることで明らかに球は速くなっていますし、変化球も少し鋭くなっていると思います。先発の時より少し力を込めて投げているので、そうなるだろうとは思っていました。(右打者に強いのは)ベストピッチであるスライダーを効果的に使えているからだと思います」

 もちろん、ドジャースは前田を「対右打者のスペシャリスト」という役割のみで終わらせるつもりはない。第2戦では9回表にケンリー・ジャンセンが登板した後、ブルペンでは前田が準備を始めていた。延長戦に突入すれば前田がロングリリーフを担っていたはずだ。「対右打者のスペシャリスト」のみならず、セットアップ、ミドルリリーフ、ロングリリーフと様々な役割をこなすことができる前田の存在は、今やドジャースに不可欠なものとなっている。


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