【戦評】ワイルドカード争い4連戦はヤンキースが先勝
2017.7.21 18:07 Friday

アストロズ3連戦に勝ち越して勢いに乗るマリナーズが、ワイルドカード2位のヤンキースを本拠地セーフコ・フィールドに迎える4連戦。マリナーズが3勝1敗以上で勝ち越せば両チームの順位が入れ替わる重要なシリーズの初戦は、ルイス・セベリーノ(ヤンキース)とフェリックス・ヘルナンデス(マリナーズ)の両先発による緊迫した投手戦となった。
ヤンキース先発のセベリーノは先発投手では今季メジャー最速となる時速101.2マイル(約162.9km/h)を計測するなど、パワフルなピッチングを展開し、毎回のように走者を出しながらもマリナーズ打線に得点を与えない。初回は二死一、二塁、4回は二死満塁のピンチを抑え、7イニングを投げて被安打8、奪三振6、与四球1で無失点。結局、降板するまでマリナーズ打線に得点を許さなかった。
一方、マリナーズ先発のヘルナンデスもセベリーノに負けじと好投し、5回まで1安打ピッチング。しかし、6回表一死から通算対戦打率.364と相性の悪いブレット・ガードナーに16号ソロを浴びて先制を許してしまう。その後は気落ちすることなく力投を続け、7イニングを投げて打たれたヒットはわずか3本。奪三振9、与四球2、1失点という素晴らしい内容で、マウンドを後続に託した。
そして8回表。マリナーズは2番手ジェームズ・パゾスが登板したが、ヒットとエラーで一死一、二塁のピンチを背負ってしまう。ここでスコット・サービス監督は3番手トニー・ジックを投入するも、ゲーリー・サンチェスに四球を与えて一死満塁。続くアーロン・ジャッジにタイムリーを浴び、ヤンキースのリードは2点に広がった。
さらに9回表には4番手マックス・ポブシーが二死一、二塁のピンチを背負い、チェイス・ヘッドリーを二塁ゴロに打ち取ったものの、ロビンソン・カノーがこれを一塁へ悪送球。痛恨のミスによってヤンキースに決定的な2点を与えてしまった。
カノーは9回裏にアロルディス・チャップマンからタイムリー二塁打を放って意地を見せたが、時すでに遅し。セベリーノが好投し、相手のミスにも助けられて試合終盤に効果的に加点したヤンキースが4連戦の大事な初戦を制した。
「彼は自分がやるべきことを理解していたね」とヤンキースのジョー・ジラルディ監督はセベリーノの好投を絶賛。マリナーズのサービス監督も「両投手による素晴らしい投手戦だった。ヘルナンデスは本当に良かったと思うよ。今日の彼にはこれ以上求めるものはない。残念なことに、相手投手のほうがほんの少しだけ上回ってしまったね」と今日の試合を振り返った。
なお、明日の第2戦はCCサバシア(ヤンキース)とアンドリュー・ムーア(マリナーズ)の両投手が先発予定となっている。
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