【戦評】一戦必勝のALWCGを制したのはヤンキース!
2017.10.4 14:26 Wednesday

2017年のメジャーリーグはいよいよポストシーズンに突入。日本時間10月4日に行われたヤンキース対ツインズのワイルドカード・ゲームでポストシーズンは幕を開けた。負ければシーズン終了となる一発勝負のワイルドカード・ゲーム。両先発投手が序盤で早々に降板する中、試合を制したのはヤンキースだった。
1回表、ツインズはブライアン・ドージャーの先頭打者アーチで先制すると、一死一塁からエディ・ロサリオも一発を放ち、いきなり3点を先制。さらにエドゥアルド・エスコバーとマックス・ケプラーが連打で一死二、三塁のチャンスを作り、ヤンキース先発のルイス・セベリーノをわずか1/3イニングでマウンドから引きずり下ろした。しかし、ヤンキースはその裏、ツインズ先発のアービン・サンタナから一死一、三塁のチャンスを作ると、遊撃手としては球団史上初めてポストシーズンで4番に座ったディディ・グレゴリウスがライトスタンドへスリーランを叩き込んで同点。初回の攻防は乱打戦を予感させた。
2回裏、打者2巡目に突入したヤンキースは二死走者なしからブレット・ガードナーが一発を放って勝ち越しに成功。ツインズは3回表、ゲッツー崩れの間に同点に追い付いたが、ヤンキースはその裏、ツインズ2番手のホゼ・ベリオスから二死二塁のチャンスを作るとグレッグ・バードがタイムリーを放ち、再び1点を勝ち越した。
ヤンキースは4回裏にアーロン・ジャッジが弾丸ライナーでレフトスタンドに突き刺さるツーランを放ち、2点を追加。7回裏には二死満塁からアーロン・ヒックスが押し出し四球を選び、リードを4点に広げた。
両軍の明暗を分けたのは戦前から指摘されていたブルペンのクオリティ。ツインズはサンタナが2回4失点で降板した後、2番手のベリオスが3点を失い、3番手のトレバー・ヒルデンバーガーも1失点。一方、ヤンキースはセベリーノが1/3回で降板したにもかかわらず、緊急登板となったチャド・グリーンが好リリーフでピンチを切り抜け2回1失点。3番手のデービッド・ロバートソンは自己最長の3.1回を無失点で乗り切り、トミー・ケインリーは2.1回、アロルディス・チャップマンも最終回の1イニングを無失点に抑えた。
「素晴らしいね」と試合を振り返ったのは4回裏のツーランを含む2安打2打点の活躍を見せたジャッジ。試合前にベンチコーチのロブ・トムソンが「もし序盤でリードされても心配するな。俺たちの試合をしようぜ」とチームを盛り上げてくれたそうだ。ジャッジは「ブルペンがよく頑張ってくれたおかげだよ」と、8.2回1失点という見事なパフォーマンスを見せたブルペン陣を労うことも忘れなかった。
チームの強みの一つであるブルペンをフル稼働し、一戦必勝のワイルドカード・ゲームを制したヤンキース。自慢の強力ブルペン陣はこの先の戦いにおいても大きな武器となるはずだ。次はリーグ最高勝率を誇るインディアンスとの地区シリーズ。ワイルドカードからの「下剋上」に期待したい。
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