ヤンキースが1点を守り切りALDS初勝利
2017.10.10 02:54 Tuesday
日本時間10月9日、インディアンスとヤンキースによる地区シリーズ(ALDS)の第3戦が行われ、ヤンキースが終盤にグレッグ・バードが放った一発による1点を守りきり1対0と接戦をモノにした。また、先発した田中将大の好投も光り、チームに希望を与えた。
田中と投げ合うのは今季18勝を挙げたカルロス・カラスコ。9月は5勝負けなし、防御率は驚異の1.48を記録してレギュラーシーズンを終えた。一方で田中も9月の最終登板となったブルージェイズ戦ではメジャー自己ベストの1試合15奪三振を記録する最高の投球をみせた。両者とも好調を維持している投手同士の対戦となり、今回の第3戦では緊迫した投手戦が展開された。
田中は初回、2つの三振を奪う3者凡退で上々の立ち上がりをみせると、カラスコも負けじとヤンキースの若き大砲、アーロン・ジャッジとゲーリー・サンチェスを連続三振に抑えた。その後も両者ともに走者を背負うものの、得点を許さず5回終了時点まで0対0と試合は動かなかった。
負ければALDS敗退という状態のヤンキースは6回裏の攻撃で得点チャンスをつくる。2死からジャッジが四球で出塁するとサンチェスが中安を放って走者一・二塁の場面とする。続くディディ・グレゴリウスが四球で歩き2死満塁となった。ここでインディアンスは先発のカラスコからリリーフ左腕のアンドリュー・ミラーにスイッチ。迎えたスターリン・カストロを内野フライに抑えて絶対絶命のピンチを逃れた。
これで流れはインディアンスに傾いたかに思われたが7回表は田中に3者凡退に抑えられ無得点に終わる。そして7回裏の先頭打者として登場したバードがミラーが投じた3球目のフォーシームを捉えてボールを右翼スタンドへと運び、ついに均衡が破れた。昨年のポストシーズンで大活躍をみせた男から放った一発はとても価値が大きなものとなった。
田中が7回で降板後はデービッド・ロバートソン、アロルディス・チャップマンと繋ぎ、ヤンキースがバードのバットでもぎ取った1点を守って1対0と勝利した。最終回はチャップマンが2人の走者を背負うも100マイル超えの直球でインディアンス打線を退けた。一方で先発した田中は7回まで投げて92球、3被安打 7奪三振 無失点の好投でポストシーズン初勝利を飾った。
これで対戦成績を1勝2敗としたヤンキース。第4戦の先発はルイス・セベリーノ。先日行われたツインズとのワイルドカードでは1回もたずに降板する悔しい思いをしただけに今度こそ自らの投球でチームを勝利に導きたいところだ。一方のインディアンスは第1戦で先発したトレバー・バウアーがマウンドに立つ。初戦では7回途中まで投げて無失点と完璧な投球を披露しただけにこちらも好投が期待される。
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