【戦評】ブリュワーズ 田中を攻略して今季50勝に到達
2017.7.10 11:06 Monday

初回にトラビス・ショウの19号スリーランで先制したブリュワーズがヤンキース先発の田中将大を攻略し、田中は5回途中5失点でノックアウト。最後はクローザーのコリー・クネーベルが前日のサヨナラ被弾の借りを返す4アウトセーブで締めくくり、ブリュワーズは同率2位タイのカブスとカージナルスに5.5ゲーム差をつけた地区首位で前半戦を終えた。
誰がこの快進撃を予想しただろうか。開幕前は絶対的本命のカブスに常勝カージナルスが対抗する展開が予想されていたナ・リーグ中部地区。この2球団を追う3番手はパイレーツであり、再建中のブリュワーズとレッズは下位に低迷するというのが大方の予想だった。しかし、蓋を開けてみれば前半戦で50勝に到達するという大躍進。カブスとカージナルスの予想外の低迷という要因があったとはいえ、それだけでは説明できない。三振や失策はリーグワーストながら本塁打や盗塁はリーグトップ。粗削りながら才能豊かな選手たちが見事に期待に応え、チームとして機能した結果の快進撃だったことは言うまでもないだろう。
この試合では初回にショウのスリーランで先制すると、2回表には途中加入のスティーブン・ボートに8号ソロが飛び出して1点を追加。4回裏にジミー・ネルソンがチェイス・ヘッドリーにタイムリー、クリント・フレイジャーに3号ツーランを浴びて1点差に迫られたものの、直後の5回表にショウがタイムリーを放ち、追いすがるヤンキースを突き放した。
6回以降は毎回のように得点圏へ走者を進めながらも要所でリリーフ陣が踏ん張り、4投手による無失点リレー。8回裏二死二塁の場面ではチームで唯一オールスター・ゲームに出場するクネーベルがマウンドに上がり、8回裏のピンチを凌ぐと、最後はアーロン・ジャッジ、ディディ・グレゴリウス、ゲーリー・サンチェスから三者連続三振を奪う圧巻のピッチングで試合を締めくくった。
クレイグ・カウンセル監督は「私が言いたいのは『面白い試合だった』ということだね」と何度も同点・逆転のピンチを背負った一戦を振り返った。「これからもこういう戦いを続けていけたらいいね」と指揮官もチームの現状に手応えを感じているようだ。
一方のヤンキースは最後の25試合で18敗を喫し、首位レッドソックスと3.5ゲーム差の地区2位で前半戦を終了。前日は新人フレイジャーの劇的なサヨナラ弾で勝利したが、その勢いを田中のピッチングが台無しにしてしまった。背後にはレイズがゲーム差なしに迫っており、一時は間違いなしと思われたポストシーズンへの切符も決して安泰ではない。チームの再浮上のためには、やはりエース・田中の復調が必要不可欠だろう。チームをポストシーズンへ導く投球をできるか。後半戦の田中のピッチングに期待したい。
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